JP2005113876A - 平板型ポンプ装置 - Google Patents

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正夫 古川
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Abstract

【課題】 シャフトからギアへ円滑に回転力を伝達する機構を得る。
【解決手段】 ポンプ装置は、吸入ポート(48)と吐出ポート(28)を連通する流体の流路が内部に形成されたケーシング(3)と、ロータ(70)と前記ロータと一体に回転するシャフト(72)を有するロータ組立体(7)と、ケーシングの外部に設けられロータに回転力を与えるステータ(50)と、流体を吐出するためのインナギア(60)とインナギアと噛み合うアウタギア(61)を有するギア結合体とを備える。シャフトからインナギアへ回転力を伝えるため、シャフト端部部材(81)がシャフトに結合し、シャフト端部部材の外形は、インナギアの内径部に係合するための1対の係合面と、ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、インナギアとアウタギアとは、ギア室内で自動的に位置調整される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、宇宙機の熱制御システムを始めとして、医療用機器、電子機器の冷却等にも使用可能な平板型ポンプに関するものである。
人工衛星、宇宙ステーション等の宇宙機には、搭載電子機器等からの発熱を冷却するため熱制御システムが用いられている。発熱の大きい宇宙機の熱制御システムには、機械的な流体駆動源としてメカニカルポンプを使用する必要が有る。メカニカルポンプ等の駆動機構には、転がり軸受装置、ボールネジ装置、リニアガイド装置等の可動部材を変位自在に支持する装置が用いられている。
また、宇宙空間で用いられる機器、特に人工衛星及び宇宙ステーションで用いられる機器は、部品の交換が困難であり、高い耐久性が要求される。このような機器に用いられる可動部材を支持する措置は故障を少なくするため構造を簡単にすることが望まれ、また潤滑剤が不要な構造が望まれる。
従来の冷媒駆動源となる機械的な宇宙用ポンプ装置としては、特許文献1に記載された円筒形のラジアルタイプのモータ(ステータがロータを外囲する)を使用したトロコイドギアポンプが知られている。このポンプは、ハウジングと、ハウジング内に設けられたシャフトと、シャフトを回転自在に支持する滑り軸受部材と、ロータ及びステータを有する駆動手段と、シャフトに連結され流体を吐出するためのギア結合体とを含む。このポンプは、駆動手段によりシャフトを駆動し、吸入ポートから吸入した流体を、流路を流下させて吐出ポートから吐出することができる。
しかし、この従来のラジアルタイプのモータを使用したポンプは、円筒形の筒部材の内部に、アウタギアとインナギアを含むギア結合体と、駆動手段のロータとを軸方向に配列し、ロータを外囲するようにステータを設けている。
そして、ハウジングの一端部から流体を吸入し、他端部から流体を吐出する。そのため、円筒形の軸方向に長さが必要であり、十分に小型化および平板化することができないという欠点があった。
また、アキシャルタイプのモータ(ロータとステータを軸方向に並行して設置する)を使用したトロコイドギアポンプは、耐圧性を持たせるため、インナギア、アウタギアとロータとの間の隔壁(ケーシングとして機能する)を厚くする必要があり、平板化が困難であるという問題があった。
宇宙機で用いられるポンプ装置は、小型軽量のものが望まれている。また、宇宙開発の分野だけでなく、医療分野における携帯用の人工透析器や人工心臓への適用、コンピュータ等の高発熱電子機器の冷却装置等の分野でも小型、平板型のポンプ装置の要望がある。
また、ポンプ装置において、簡単な構造で、潤滑材が不要のシャフトを支持する軸受機構の要望がある。
また、ポンプ装置において、シャフトからギアへ回転力を円滑に伝達する機構の要望がある。
また、複数の吐出ポートを有し、複数個所に流体を安定して供給できるポンプ装置の要望がある。
特開2002-276658号
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は小型、平板型のトロコイドギアポンプ装置を提供し、体積効率を向上させ、ポンプ効率を向上させたポンプ装置を提供することである。
本発明の他の目的は、ポンプ装置において、シャフトからギアへ円滑に回転力を伝達する機構を提供することである。
本発明の他の目的は、1つの吸入ポートに対して、複数の吐出ポートを有するポンプ装置を提供することである。また、1つのポンプ装置で、下流の影響を受けにくく、流体を複数の吐出ポートに均等に分配できるポンプ装置を提供することである。
本発明の1態様において、平板型ポンプ装置は、
吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有する平板型ケーシング、
前記ロータ室に配置された円板状ロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、
前記ギア室に配置され平板型インナギアと前記インナギアと噛み合う平板型アウタギアを有するギア結合体、及び
前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与える円板状ステータを備える。
前記シャフトから前記インナギアへ回転力を伝えるため、シャフト端部部材が前記シャフトに結合し、前記シャフト端部部材の外形は、前記インナギアの内径部に係合するための1対の係合面と、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、前記ギア室内で自動的に位置調整される。
前記シャフト端部部材の前記係合面は、ほぼ平面であってもよい。
前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向と、前記回転軸に垂直な方向に湾曲する球面形状であってもよい。
前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲するが、前記回転軸に垂直な方向に湾曲しない曲面形状であってもよい。
本発明によれば、小型、薄型、平板型のポンプ装置において、シャフトに結合されたシャフト端部部材の係合面により、インナギアに駆動力を適切に伝達することができる。シャフト端部部材の自動調心面と、インナギアとの接触面積は小さいので、インナギアおよびアウタギアはギア室内において、軸に平行な面内でわずかに回転することができ、また上下に移動することができる。そのため、ギアが円滑に回転できる位置に自動的に移動する(自動調整される)。
これにより、ギアとケーシングとの間の隙間を従来のポンプより小さくすることができ、体積効率を向上させることができる。
平板型ポンプ装置において、シャフト端部部材に自動調心面を形成することに代えて、インナギアに自動調心面を形成することもできる。又は、シャフト端部部材とインナギアの両方に自動調心面を形成することもできる。
前記インナギアの前記シャフト端部部材を受入れる係合部は、前記インナギアの軸方向に湾曲する1対の自動調心面を有し、前記インナギアとアウタギアとが、自動的に位置調整されるようにしても良い。
本発明は別の態様において、シャフトからインナギアへ回転力を伝達するため、前記シャフトに結合するシャフト端部部材に関する。該シャフト端部部材は、吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有するケーシング、前記ロータ室に配置されたロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、前記ギア室に配置されインナギアと前記インナギアと噛み合うアウタギアを有するギア結合体、及び、前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与えるステータを備えるポンプ装置に用いられる。
前記シャフト端部部材の外形は、前記インナギアの内径部に係合するための1対の係合面と、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、自動的に位置調整されるようになっている。
これにより、ポンプ装置において、シャフトからインナギアへ回転力を円滑に伝達することができ、ギアとギア室との間の隙間を従来のポンプ装置より小さくすることができる。
本発明は別の態様において、前記シャフトに結合したシャフト端部部材から回転力を伝えられるインナギアに関する。該インナギアは、吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有するケーシング、前記ロータ室に配置されたロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、前記ギア室に配置されインナギアと前記インナギアと噛み合うアウタギアを有するギア結合体、及び、前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与えるステータを備えるポンプ装置に用いられる。
前記インナギアの前記シャフト端部部材を受入れる係合部は、前記シャフト端部部材の係合面に係合するための1対の係合面と、前記インナギアの回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、自動的に位置調整されるようになっている。
本発明の別の態様によるポンプ装置は、複数の吐出ポートを有する。本発明は別の態様において、平板型ポンプ装置は、
流体の吸入ポートと複数の吐出ポートと、これらのポートに連通するロータ室とギア室とを有する平板型ケーシング、
前記ケーシングの面の方向と垂直方向の回転軸を有するシャフト、
前記ロータ室に配置され、前記シャフトと一体に回転する円板状のロータ、
前記ギア室に配置され、前記シャフトにより回転させられる平板型インナギアと、前記インナギアと噛み合う平板型アウタギアとを有するギア結合体、及び
前記ケーシングの一方の面に沿って配置され、前記ロータに回転力を与えるため、前記ロータ組立体の回転軸と垂直方向に巻かれており、かつ前記ロータの回転軸の周囲に配置された複数の平板型巻線を有する円板状のステータ、を備える。
本発明の別の態様によれば、複数の吐出ポートを有するポンプ装置を得ることができる。また、複数の吐出ポートに流体を均等に分配することができる。
前記ケーシングの軸線に垂直な方向の吸入通路と、前記ケーシングの軸線に垂直な方向の複数の吐出通路を備え、前記吸入ポートから前記吸入通路を通って流体を吸入し、前記ギア室から流路が分岐し、前記複数の吐出通路を通って前記複数の吐出ポートから流体を吐出することが好ましい。
前記ケーシングは、前記インナギアと前記アウタギアを収容する前記ギア室が形成されたギアケースと、前記ギアケースの一方の面に密着して配置され、吐出ポートと吐出通路が形成され、前記シャフトを回転自在に支持する軸受ケースと、前記ギアケースの他方の面に密着して配置され、第2の吐出ポートと第2の吐出通路が形成された上蓋と、前記軸受ケースに密着して配置され、前記ロータを回転自在に収容する前記ロータ室を形成したモータケースと、を備えており、前記ギアケースの前記ギア室と前記モータケースの前記ロータ室は、流体の前記吸入ポートと前記第1、第2の吐出ポートに連通していることが好ましい。
本発明により、インナギアおよびアウタギアがギア室内で自動調整されるようにしたので、ギアが円滑に回転し、ギアとギア室との間の隙間を従来のポンプ装置より小さくすることができ、ポンプの体積効率を向上させることができる。
また、ポンプ装置において、シャフトからポンプへ円滑に回転力を伝達する機構を得ることができる。
また、1つの吸入ポートに対して、2つの吐出ポートを有するポンプ装置を得ることができる。また、1つのポンプ装置で、下流の影響を受けにくく、流体を2つの吐出ポートに均等に分配できるポンプ装置を得ることができる。
本発明のポンプ装置は、宇宙機で用いるのに好適である。また、携帯用の人工透析器や人工心臓等の医療機器に使用するポンプ、コンピュータ等の発熱の大きい電子機器の冷却装置に使用するポンプとして使用するのにも適している。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態によるポンプ装置1を示す断面図であり、図2は図1の上蓋を外した状態でのポンプ装置1の上面図である。図3は、ポンプ装置1の分解斜視図である。図3において、ボルト、ナットと、Oリングは省略してある。
ポンプ装置1は、冷媒を循環させるための装置である。ポンプ装置1は、人工衛星及び宇宙ステーション等の宇宙機に搭載され、他の搭載電子機器等を冷却するために冷媒を循環させるのに適している。また、医療機器や電子機器冷却装置等の流体駆動源のポンプとして使用するのに適している。
なお、本明細書において上とは、図1における上方向をいうものとする。
本発明の実施の形態によるポンプ装置1は、内部に冷媒の流路2が形成されるケーシング3と、ケーシング3の下側のステータ組立体50と、補強板90とを備える。ケーシング3内には、ロータ組立体7と、インナギア60とアウタギア61を有するギア結合体10とが設けられる。ケーシング3内に収容されたロータ組立体7のロータ70と、ステータ組立体50とにより、モータが構成される。
本発明の実施の形態では、冷媒として液体アンモニアを循環させるが、エタノール、水等他の流体を循環させることもできる。
ケーシング3は、上蓋11と、ギアケース20と、軸受ケース30と、モータケース40とを備える。
ケーシング3の下側には、金属コア51と配線部52と巻線53を有するステータ組立体50が重ね合わされる。ステータ組立体50の下側には補強板90が重ね合わされる。上蓋11と、ギアケース20と、軸受ケース30と、モータケース40と、ステータ組立体50と、補強板90とは、この順に重ね合わされる。
上蓋11と、ギアケース20とは、軸受ケース30に形成されたネジ孔にボルトにより固定される。軸受ケース30と、モータケース40と、ステータ組立体50と、補強板90とは、それぞれの部品に設けられた複数の通孔を通してボルトとナットにより固定される。
又は、上蓋11から補強板90までを貫通するボルトとナットにより、全体を固定するようにすることもできる。
以下、ケーシング3を構成する各部品と、その下のステータ組立体50と、補強板90とについて、図面を参照して説明する。図4は上蓋11の上面図、図5は図4の5−5線に沿った断面図である。上蓋11は、円板状であり、その軸線はケーシング3の軸線と一致する。その外周部には、複数(図示の例では6個所)の通孔13が上面14から下面15へ貫通している。通孔13の上面に近い部分は径大部16が形成され、ここにボルトの頭又はナットを受けることができるようになっている。
図6はギアケース20の上面図、図7は図6の7−7線に沿った断面図である。上蓋11の下側にギアケース20が重ね合わされる。ギアケース20の軸線は、ケーシング3の軸線L3と一致している。ギアケース20は、全体として円板状であり、中央部にギア室22が形成されている。ギアケース20の外周部には、ボルトを通すための複数(図示の例では6個所)の通孔23が上面24から下面25へ貫通している。中央部には内周面が円筒形のギア室22が形成されている。ギア室22の軸線L22は、ギアケース20の軸線L21からずれて形成される。後述するように、ギア室22には、アウタギア61とインナギア60が収容される。
ギアケース20の上面24には、ギア室22を囲むように環状溝26が形成され、ここにOリング29を収容し、上蓋11の下面15との間で気密性を確保することができるようになっている。また、ギアケース20の下面25には、ギア室22を囲むように環状溝27が形成され、ここにOリング45を収容し、後述する軸受ケース30の上面との間で気密性を確保することができるようになっている。Oリングはシリコン製又はフッ素系エラストマー樹脂製である。
図8は軸受ケース30の上面図、図9は図8の9−9線に沿った断面図である。ギアケース20の下側に軸受ケース30が重ね合わされる。軸受ケース30の軸線はケーシング3の軸線L3と一致している。軸受ケース30の中心部にシャフト72が通るための貫通孔33aが形成されている。貫通孔33aは、上面31から下面32へ向かって、内径が拡大した軸受凹所33b、更に内径が拡大した軸受押え凹所33cが形成されている。軸受凹所33bには、AC製の滑り軸受5が、圧入されて嵌合される。滑り軸受5の軸線は、ケーシング3の軸線L3と一致する。軸受押え凹所33cには、軸受押えが圧入されて嵌合される。滑り軸受5は、フッ素系エラストマー樹脂製接着剤で接着することもできる。
本実施の形態では、滑り軸受5と軸受押えとの2部品を用いるが、軸受押えをなくし、滑り軸受5のみとすることもできる。
軸受ケース30の上面31には、軸線L30からずれた位置に、周方向に円弧状に延びるギア室入口ポート37が形成されている。ギア室入口ポート37は、ギア室22に連なる。ギア室入口ポート37の下側には、入側ポンプ通路38が連なり、入側ポンプ通路38は軸受ケース30の下面32まで貫通している。ケーシング3を組み立てた状態では、入側ポンプ通路38は、後述するモータケース40のロータ室43に連なる。
軸受ケース30の上面31のギア室入口ポート37と反対側の位置に、周方向に円弧状に延びるギア室出口ポート34が形成される。ギア室出口ポート34は、ギア室22から連なる。ギア室出口ポート34の下側には、出側ポンプ通路35が連なり、軸受ケース30の軸方向に延びる。出側ポンプ通路35は、その下端部で軸受ケース30の径方向に延びる吐出通路36に連なる。吐出通路36の先端部には吐出ポート28が形成される。吐出ポート28にはパイプが接合されている。
また、軸受ケース30の下面32には、Oリング49を収容するための環状溝39が形成されている。
軸受ケース30の外周部には、ボルトを通すための複数(図示の例では5箇所)の通孔が、上面から下面へ貫通している。この通孔より少し内側に、複数のネジ孔(図示の例では6箇所)が形成されている。このネジ孔は、上蓋11と、ギアケース20とを軸受ケース30にネジ止するためのものである。
図10は、モータケース40の上面図、図11は図10の11−11線に沿った断面図である。軸受ケース30の下側にモータケース40が重ね合わされる。モータケース40の軸線はケーシング3の軸線L3と一致している。モータケース40の上面41の中央部には、ロータ7を収容するためのロータ室43が形成されている。ロータ室43の中心部には、軸受を受けるための軸受凹所44が形成され、ここに滑り軸受6が嵌め込まれる。モータケース40の中央部下面42b(軸受凹所44の下側)は、モータケース40の外周部下面42aと同一平面にある。このため、ポンプ装置1を組み立てた状態で、モータケース40の中央部下面42bは、ステータ組立体50の金属コア51の上面に接し、金属コア51の下面は補強板90の上面に接する。そのため、中央部下面42bの肉厚が薄くても、補強板90に支えられるので、高い耐圧能力を得ることができる。
流路2は、モータケース40のロータ室43から、軸受ケース30の入側ポンプ通路38、ギア室入口ポート37へと連なる。
ロータ室43の一端部から径方向に吸入通路46が形成される。吸入通路46の先端部には吸入ポート48が形成され、吸入ポート48はパイプに溶接されている。モータケース40の上面41には、Oリング49を収容するための環状溝47が形成されている。軸受ケース30の環状溝39と、モータケース40の環状溝47との間にOリング49を収容し、軸受ケース30とモータケース40との間で気密性を確保することができる。モータケース40の下面42には、軸受凹所44の周囲に環状のステータ室57が形成される。ロータ室43とステータ室57との間は、比較的肉圧が薄い。ステータ室57には、巻線53が収容される。モータケース40の少なくともロータ室43とステータ室57の間の部分は、巻線53からの磁力線をロータ70に伝えるため、透磁性の材料で作成する必要がある。
上蓋11と、ギアケース20と、軸受ケース30と、モータケース40とによりケーシング3が構成される。この状態で上蓋11の軸線、ギアケース20の軸線、軸受ケース30の軸線、モーターケース40の軸線は、ケーシング3の軸線L3と一致している。
ケーシング3には、吸入ポート48と、吐出ポート28とを連通する流路2が形成される。流路2は、少なくとも吸入通路46、ロータ室43、入側ポンプ通路38、ギア室入口ポート37、ギア室22、ギア室出口ポート34、出側ポンプ通路35、吐出通路36がこの順で連なっている。
図12はステータ組立体50の上面図、図13は図12の13−13線に沿った断面図である。ケーシング3を構成するモータケース40の下側に、ステータ組立体50が重ね合わされる。ステータ組立体50の軸線L5は上蓋11の軸線L1と一致している。ステータ組立体50は、円板状の金属コア51と、その上面に円板状に設けられた配線部52と、その上の巻線53とを有する。配線部52と、巻線53(アーマチャーコイル)とによりステータが構成される。配線部52からは一方向に導線が取出されている。巻線53は、図示の例では軸線L3を中心とする同一円周上に等間隔で、相互に隣接して6個設けられている。各々の巻線53は、図に示すように金属コア51の面と平行な方向にほぼ3画形の形状で複数回巻かれている。各々の巻線53の両端部は、引出されて配線部52に接続され、電源部(図示せず)から電流を流すことができる。
ポンプ装置1を組み立てた状態では、ステータ組立体50の巻線53は、モータケース40の下面42に形成されたステータ室57に収容され、ステータ組立体50の6つの巻線53に囲まれたの中央の凹部には、モータケース40の中央部下面42bが入る。
ステータ組立体50の巻線53に順に電流を流すことにより、ロータ70に回転力を与えることができる。
ステータ組立体50に設ける巻線53の数は、複数個あれば良く、6個に限定されない。
図14は補強板90の下面図、図15は図14の15−15線に沿った断面図である。補強板90は、円板状であり、その軸線はケーシング3の軸線と一致する。その外周部には、複数(図示の例では5個所)の通孔93が上面91から下面92へ貫通している。通孔93の下面92に近い部分は径大部94が形成され、ここにボルトの頭又はナットを受けることができるようになっている。補強板90は、ケーシング3内にかかる高い圧力に耐えることができる。
軸受ケース30、モータケース40、ステータ組立体50、補強板90の外周部の通孔にボルトを通して、これらの部材をナットにより固定できるようになっている。
次に、ケーシング3内に収容されるロータ組立体7について説明する。図16は、ロータ組立体7の断面図(シャフト端部部材81を分解した状態)、図17は下面図である。ロータ組立体7は、ロータ70を備え、ロータ70はロータ基板74と、磁石78とを有する。ロータ70は、組み立てた状態ではロータ室43に収容される。ロータ組立体7は、更に、シャフト72と、シャフト端部部材81とを備える。ロータ基板74は円板状で中心部にシャフト72を受入れる孔75が形成される。シャフト72は、ロータ基板74の孔75を通り抜け、下側に延びる。ロータ基板74は、外周部から軸方向下側に垂下し、ロータ基板74の裏面に磁石を収容するための磁石収容部が形成される。
磁石78はドーナツ形であり、円周方向にN極とS極とが交互に形成されている。図示の例ではN極とS極との数はそれぞれ4個である。磁石78は、ロータ基板74の下面の磁石収容部に接着剤等で固定される。
N極とS極との数は、それぞれ4個に限定されず、複数個であれば良い。
図18はシャフト72の正面図、図19は右側面図である。シャフト72は、ステンレス鋼からなり、円柱状である。シャフト72の軸線方向の一端部77は、シャフト端部部材81を嵌め込むため、円周方向の一部が平面形状となっている。シャフト72の他端部には、AC製のシャフト下端部76が埋め込まれている。
図20はシャフト端部部材81の斜視図、図21は上面図、図22は図21の22−22線に沿った断面図である。図20〜23において、シャフト72の軸方向をz方向、これに垂直な2つの方向をx方向、y方向とする。
シャフト72の一端部77には、シャフト端部部材81が固定される。シャフト端部部材81は、中央部に、シャフト72の一端部77を受入れるため一部が平面となった係合孔82が設けられ、この係合孔82にシャフト72の一端部77が嵌め込まれて固定される。
シャフト端部部材81の外周部は、y軸に平行な2つの係合面83を有する。係合面83は、インナギア60の係合部に係合して、インナギア60に回転力を伝えるための面であり、この実施の形態ではほぼ平面である。
従来のシャフト端部部材81では、シャフト端部部材81の2つの係合面83以外の外周部は、z軸方向には直線で、x軸方向に湾曲する2つの面を有し、後述するインナギアの係合部と適合するようになっている(図40)。
本発明の第1の実施形態では、シャフト端部部材81の2つの係合面83以外の外周部は、z軸方向とx軸方向に曲率を有する自動調心面84とする。図20は、自動調心面84を有する形状である。
第1の実施形態では、自動調心面84は曲面なので、シャフト端部部材81の自動調心面84の外周部とインナギア60の係合部とは、接触面積が小さい。インナギア60はギア室22内でわずかに回転することができ、また上下に移動することができる。そのため、インナギア60とアウタギア61は、ギア室22の内で円滑に回転できる位置に、自動的に移動する、即ち自動調心される。自動調心面84は、ギアを自動的に位置調整させるための面である。そのため、寸法誤差、取り付け位置の誤差があっても、ギアは円滑に回転することができる。従来よりギア室とギアの間の隙間を小さくすることができ、その結果、ポンプの漏れ(逆流)が少なくなり、体積効率が高くなる。
図23は、第2の実施形態によるシャフト端部部材81'の斜視図である。シャフト端部部材81'の外周部は、y軸に平行な2つの係合面83を有する。係合面83は、インナギア60に回転力を伝えるための面である。また、x軸方向には直線で、y方向に湾曲する2つの自動調心面85を有する。他の部分は、第1の実施の形態によるシャフト端部部材81と同様である。第2の実施の形態によるシャフト端部部材81'の自動調心面85とインナギア60の係合部とは、接触面積が小さいので、第1の実施の形態と同様に、インナギア60とアウタギア61は、自動調整される。
第1乃至第2の実施形態では、シャフト端部部材81の2つの係合面83は、平面である。しかし、係合面は、インナギア60に回転力を伝えることができれば、平面に限定されず、曲率を持った面でも良い。
このように、ロータ基板74と、磁石78と、シャフト72と、シャフト端部部材81とが結合されて、ロータ組立体7を構成する。
ロータ組立体7を組み立てるときは、ロータ基板74と、磁石78と、シャフト72とを結合した状態で、軸受ケース30に嵌め込まれた滑り軸受部材5の下側からシャフト72を挿入し、上に出たシャフト72の一端部77にシャフト端部部材81を固定する。
ポンプ装置1を組み立てた状態では、ロータ組立体7のシャフト72は、支持部材である滑り軸受部材5,6によって回転自在に支持される。図24は、滑り軸受部材5の側面図、図25は断面図である。本実施の形態では、シャフト72は中央部で、軸受ケース30に嵌め込まれた滑り軸受部材5により支持される。滑り軸受部材5は、ACからなり、短円筒状に形成される。滑り軸受部材5の軸線は、組み立てた状態では、ケーシング3の軸線L3と位置する。滑り軸受部材5は、シャフト72を半径方向に支持するラジアル軸受である。
シャフト72は、下端部でモータケース40の軸受凹所44に嵌め込まれた滑り軸受部材6により支持される。滑り軸受部材6は、ACからなり、短円筒状に形成されている。滑り軸受部材6は、シャフト72を軸線方向と半径方向に支持するラジアル/スラスト複合軸受である。
本実施の形態では、滑り軸受部材6は、AC製の環状部材で、軸方向はシャフト72に埋め込んだAC製のシャフト下端部76により支持されるようになっている。しかし、AC製の滑り軸受部材6を径方向と軸方向の両方に設け、シャフト72に埋め込んだAC製のシャフト下端部76をなくすこともできる。
このようにシャフト72は、その軸線L4をケーシング3の軸線L3と一致させた状態で半径方向、及び軸線方向から、その軸線L4の周りに回転自在に支持される。
シャフト72と滑り軸受部材5,6との半径方向の隙間は、毛細管現象によって、ロータ室43の冷媒がこの隙間に侵入する寸法に形成される。このように隙間は、きわめて小さく形成され、シャフト72を安定して支持することができる。
シャフト端部部材81の外側にインナギア60が係合し、インナギア60の外側にアウタギア61が係合する。インナギア60とアウタギア61により、ギア結合体10が構成される。
図26はインナギア60の上面図、図27は図26の27−27線に沿った断面図である。インナギア60は中央部に、シャフト端部部材81を受入れるための、係合部が形成されている。係合部は一部が平面64、他の部分が円周面65となっている。インナギア60の平面64がシャフト端部部材81の平面部と係合することにより、シャフト端部部材81が回転するとインナギア60も回転するようになっている。インナギア60は外周部に複数の歯62(例えば、4つ)が形成されている。
図28は、インナギアの別の実施形態であるインナギア60'の上面図、図29は図28の29−29線に沿った断面図、図30は図28の30−30線に沿った断面図である。インナギア60'は、自動調整機能を有する。インナギア60'の係合部は、一部が平面64、他の部分が軸方向に湾曲する曲面66となっている。シャフト端部部材81の外周面と、インナギア60'の係合部の曲面66とは、接触面積が小さいので、シャフト端部部材の第2、第3の実施形態と同様に、インナギア60'とアウタギア61を自動調整させることができる。別の実施形態のインナギア60'を使用する場合は、シャフト端部部材81の外周面が軸方向に湾曲しない場合でも、シャフト端部部材81の外周面とインナギア60'の係合部との接触面積は小さくなる。そのため、インナギア60'とアウタギア61を自動調整させることができる。
図31はアウタギア61の上面図、図32は図31の32−32線に沿った断面図である。アウタギア61はほぼ円筒形であり、内周部に歯63が形成されている。アウタギア61の歯63の数は、インナギア60の歯62の数よりも1つ多い。図1、図2に示すように、アウタギア61はインナギア60の外側に配置される。
インナギア60及びアウタギア61は、ACからできている。
図33は、インナギア60、アウタギア61と、ロータ組立体7の分解斜視図である。図33に示すように、シャフト72の一端部77に、ほぼ球状のシャフト端部部材81が圧入固定されている。このシャフト端部部材81をインナギア60の内側に配置する。従って、インナギア60はその軸線L60がギアケース20の軸線L21(L3)と一致している。アウタギア61はインナギア60と噛合する状態で、インナギア60の外側に配置される。アウタギア61はギア室22の内周面より僅かに小さい外径を有しており、その軸線L61をギア室22の軸線L22と一致させており、インナギア60から偏心している。
これらのインナギア60、アウタギア61と、ギア室22を外囲する部分とによって、容積形のポンプ、具体的にはトロコイドギアポンプが形成される。このポンプ装置では、インナギア60とアウタギア61との間に複数の圧力室が形成され、シャフト72の回転によって、インナギア60が回転されると、アウタギア61がこれに伴って回転し、送液する。
ロータ70とステータ組立体50によって、駆動手段であるモータが形成される。ステータ組立体50の巻き線53に順に通電することにより、ロータ70の磁石78との間の磁気作用によりロータ70に回転力を与える。ロータ70に結合されたシャフト72を回転駆動し、シャフト72先端部のシャフト端部部材81により、インナギア60を回転させて、アウタギア61を回転させ、ポンプ装置を駆動し、冷媒を吸入ポート48から吸入し、流路2を流下させて、吐出ポート28から吐出することができる。
図34乃至37は、本発明の別の態様によるポンプ装置100を示す。図34はポンプ装置100の断面図、図35は分解斜視図である。ポンプ装置100は、1つの吸入ポート48と2つの吐出ポート28,128を有する。軸受ケース30に吐出通路36と吐出ポート28が設けられる。ポンプ装置100では更に、上蓋111に吐出通路136と吐出ポート128が設けられる。
図36はポンプ装置100に用いられる上蓋111の下面図、図37は図36の37-37線に沿った断面図である。上蓋111は、円板状であり、その軸線はケーシング103の軸線L3と一致する。上蓋111の外周部には、ボルトを通すための複数の通孔113が上面114から下面115へ貫通している。
上蓋111の下面115の軸線L3からずれた位置に、周方向に円弧状に延びるギア室出口ポート134が形成されている。ギア室出口ポート134の上側には、上蓋111の軸方向に延びる出側ポンプ通路135が連なる。出側ポンプ通路135は、上蓋111の径方向に延びる吐出通路136に連なる。吐出通路136の先端部には第2の吐出ポート128が形成される。第2の吐出ポート128にはパイプが接合されている。
ケーシング103の他の部材は、ケーシング3の部材と同じである。ポンプ装置100のケーシング103以外の他の部材は、ポンプ装置1の部材と同じである。
ケーシング103には、吸入ポート48と、吐出ポート28、第2の吐出ポート128とを連通する流路2が形成される。流路2は、少なくとも吸入通路46、ロータ室43、入側ポンプ通路38、ギア室入口ポート37、ギア室22がこの順で連なる。更に、ギア室22で流路2が分岐する。一方の流路2は、ケーシング3と同様に、ギア室出口ポート34、出側ポンプ通路35、吐出通路36、吐出ポート28へと連なり、他方の流路2'は、ギア室出口ポート134、出側ポンプ通路135、第2の吐出通路136、第2の吐出ポート128へと連なる。
ポンプ装置100は、ステータ組立体50の巻き線53に順に通電することにより、ロータ70に回転力を与える。ロータ70に結合されたシャフト72を回転駆動し、シャフト72先端部のシャフト端部部材81により、インナギア60を回転させて、アウタギア61を回転させ、ポンプ装置を駆動し、流体を吸入ポート48から吸入し、流路2を流下させて、ギア室から2つの流路2,2'に分岐し、2つの吐出ポート28,128から吐出することができる。
ポンプ装置100は、ギア室から2つのギア室出口ポートで流路が分岐し、1つの吸入ポートに対して2つの吐出ポートを有する。ギア室出口ポートをギアの上下に対称に設けたので、2つの吐出ポートから吐出される流体の量はそれぞれ吸入する流体の量の約1/2でほぼ等しい。
ポンプの吐出ポートの先で流路を分岐すると、分岐点の下流の影響を受けやすく、流体を均等に分配するのが難しいという欠点がある。ポンプ装置100は、流体がギア室から出るときに分岐するので、下流の影響を受けにくく、流体を均等に分配することができる。
図38、39は、本発明の実施の形態によるポンプ装置1の性能試験結果を示す。図38は、20℃のエタノールを用いたポンプ装置1の回転数と吐出量、全圧力関係を示すグラフである。図39は、20℃のエタノールを用いたポンプ装置1の全圧力と、吐出量、軸動力、回転数、ポンプ効率の関係を示すグラフである。本発明の実施の形態によれば、小型、薄型で従来のトロコイドギアポンプと同等の性能を有するポンプ装置を得ることができる。
滑り軸受部材はACからなり、シャフトの円滑な回転ができるように支持することができる。ACは、高い耐薬品性を有しているので、流路内に配置される構造としても損傷することがない。シャフトと滑り軸受部材との隙間は、極めて小さく形成され、シャフトの回転を更に安定するようにしている。
極めて小さい隙間に、毛細管現象によって、冷媒である液体アンモニアを侵入させることができる。また、ACから成る滑り軸受は、流体の種類に拘わらず、流体を良好な潤滑剤として利用することができる。従って、液体アンモニア、アルコール系冷媒、化学薬品、水等を利用することができる。従って、ポンプ装置によって、送出すべき流体を潤滑剤として介在させ、更に円滑なシャフトの回転を達成することができる。軸受を簡単な構造の滑り軸受部材を用いて構成することができるので、故障が少なくなり、メンテナンスを最小限にすることができる。
また、ACは、摩擦係数が小さく、シャフトの回転による摩擦熱の発生を抑え、シャフト及び滑り軸受部材の熱膨張を防ぐことができる。しかも、摩擦熱が発生しても、ACは熱膨張率が小さいので、シャフトと滑り軸受部材との隙間の寸法の変化が小さく、安定した回転を維持することができる。又、摩耗度が小さく、長期にわたって用いても、摩耗粉が出て流体を汚損したり、隙間の寸法が変化することがなく、長期にわたって、円滑で安定した回転を実現することができる。
又、流体により、シャフト、滑り軸受部材及びロータを冷却することができ、ポンプの安定した性能を維持することができる。更に、ロータケースの下側の面は薄肉であり、ロータ室の下側にあるステータを冷却することもできる。
本発明の実施の形態として、宇宙機の冷却システムに用いられるポンプ装置の例を記述した。しかし、本発明のシステムと方法は、これらに限定されるものではない。流体は、液体アンモニアだけでなく、アルコール系冷媒、化学薬品、水等のさまざまな流体を使用することができ、流体を送出する様々な技術に適用することができる。例えば、携帯用の人工透析器や人工心臓等の医療機器のポンプとして用いることができる。また、コンピュータ等の発熱の大きい電子機器の冷却装置等のポンプとして使用することもできる。
本発明の実施の形態によるポンプ装置の概略断面図。 図1のポンプ装置の上蓋を外した状態の上面図。 図1のポンプ装置の分解斜視図。 上蓋の上面図。 上蓋の断面図。 ギアケースの上面図。 ギアケースの断面図。 軸受ケースの上面図。 軸受ケースの断面図。 モータケースの上面図。 モータケースの断面図。 ステータ組立体の上面図。 ステータ組立体の断面図。 補強板の下面図。 補強板の断面図。 ロータ組立体の断面図。 ロータ組立体の下面図。 シャフトの正面図。 シャフトの右側面図。 シャフト端部部材の第1の実施形態の斜視図。 シャフト端部部材の第1の実施形態の上面図。 図21の22-22線に沿った断面図。 シャフト端部部材の第2の実施形態の斜視図。 滑り軸受部材の側面図。 滑り軸受部材の断面図。 インナギアの上面図。 インナギアの断面図。 インナギア60'の別の実施形態の上面図。 図28の29−29線に沿った断面図。 図28の30−30線に沿った断面図。 アウタギアの上面図。 アウタギアの断面図。 ギア結合体とロータ組立体の分解斜視図。 別の態様によるポンプ装置の断面図。 別の態様によるポンプ装置の分解斜視図。 別の態様による上蓋の下面図。 図36の37-37線に沿った断面図。 ポンプ装置の回転数と吐出量、全圧力関係を示すグラフ。 ポンプ装置の性能を示すグラフ。 従来のシャフト端部部材の斜視図。
符号の説明
1 ポンプ装置
2 流路
3 ケーシング
5 滑り軸受部材
6 滑り軸受部材
7 ロータ組立体
10 ギア結合体
11 上蓋
20 ギアケース
22 ギア室
28 吐出ポート
29 Oリング
30 軸受ケース
40 モータケース
43 ロータ室
44 軸受凹所
45 Oリング
48 吸入ポート
49 Oリング
50 ステータ組立体
51 金属コア
52 配線部
53 巻線
57 ステータ室
60 インナギア
61 アウタギア
62 歯
63 歯
70 ロータ
72 シャフト
74 基板
78 磁石
81 シャフト端部部材
90 補強板
100 ポンプ装置
111 上蓋
128 第2の吐出ポート

Claims (13)

  1. 吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有する平板型ケーシング、
    前記ロータ室に配置された円板状ロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、
    前記ギア室に配置され平板型インナギアと前記インナギアと噛み合う平板型アウタギアを有するギア結合体、及び
    前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与える円板状ステータを備える平板型ポンプ装置であって、
    前記シャフトから前記インナギアへ回転力を伝えるため、シャフト端部部材が前記シャフトに結合し、前記シャフト端部部材の外形は、前記インナギアの内径部に係合するための1対の係合面と、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、前記ギア室内で自動的に位置調整されることを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記シャフト端部部材の前記係合面は、ほぼ平面である請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向と、前記回転軸に垂直な方向に湾曲する球面形状である請求項2に記載のポンプ装置。
  4. 前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲するが、前記回転軸に垂直な方向に湾曲しない曲面形状である請求項2に記載のポンプ装置。
  5. 吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有する平板型ケーシング、
    前記ロータ室に配置された円板状ロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、
    前記ギア室に配置され平板型インナギアと前記インナギアと噛み合う平板型アウタギアを有するギア結合体、及び
    前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与える円板状ステータを備える平板型ポンプ装置であって、
    前記シャフトから前記インナギアへ回転力を伝えるため、シャフト端部部材が前記シャフトに結合し、前記インナギアの前記シャフト端部部材を受入れる係合部は、前記シャフト端部部材の係合面に係合するための1対の係合面と、前記インナギアの回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、前記ギア室内で自動的に位置調整されることを特徴とするポンプ装置。
  6. 吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有するケーシング、前記ロータ室に配置されたロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、前記ギア室に配置されインナギアと前記インナギアと噛み合うアウタギアを有するギア結合体、及び、前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与えるステータを備えるポンプ装置に用いられ、前記シャフトから前記インナギアへ回転力を伝達するため、前記シャフトに結合するシャフト端部部材であって、
    前記シャフト端部部材の外形は、前記インナギアの内径部に係合するための1対の係合面と、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、前記ギア室内で自動的に位置調整されるようになったシャフト端部部材。
  7. 前記シャフト端部部材の前記係合面は、ほぼ平面である請求項7に記載のシャフト端部部材。
  8. 前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向と、前記回転軸に垂直な方向に湾曲する球面形状である請求項8に記載のシャフト端部部材。
  9. 前記シャフト端部部材の前記自動調心面は、前記ロータ組立体の回転軸の軸方向に湾曲するが、前記回転軸に垂直な方向に湾曲しない曲面形状である請求項8に記載のシャフト端部部材。
  10. 吸入ポートと吐出ポートを連通する流体の流路が内部に形成されロータ室とギア室を有するケーシング、前記ロータ室に配置されたロータと前記ロータと一体に回転するシャフトを有するロータ組立体、前記ギア室に配置されインナギアと前記インナギアと噛み合うアウタギアを有するギア結合体、及び、前記ケーシングの外部に設けられ前記ロータに回転力を与えるステータを備えるポンプ装置に用いられ、前記シャフトに結合したシャフト端部部材から回転力を伝えられるインナギアであって、
    前記インナギアの前記シャフト端部部材を受入れる係合部は、前記シャフト端部部材の係合面に係合するための1対の係合面と、前記インナギアの回転軸の軸方向に湾曲する自動調心面とを有し、前記インナギアとアウタギアとは、前記ギア室内で自動的に位置調整されることを特徴とするインナギア。
  11. 流体の吸入ポートと複数の吐出ポートと、これらのポートに連通するロータ室とギア室とを有する平板型ケーシング、
    前記ケーシングの面の方向と垂直方向の回転軸を有するシャフト、
    前記ロータ室に配置され、前記シャフトと一体に回転する円板状のロータ、
    前記ギア室に配置され、前記シャフトにより回転させられる平板型インナギアと、前記インナギアと噛み合う平板型アウタギアとを有するギア結合体、及び
    前記ケーシングの一方の面に沿って配置され、前記ロータに回転力を与えるため、前記ロータ組立体の回転軸と垂直方向に巻かれており、かつ前記ロータの回転軸の周囲に配置された複数の平板型巻線を有する円板状のステータ、
    を備えることを特徴とする平板型ポンプ装置。
  12. 前記ケーシングの軸線に垂直な方向の吸入通路と、前記ケーシングの軸線に垂直な方向の複数の吐出通路を備え、前記吸入ポートから前記吸入通路を通って流体を吸入し、前記ギア室から流路が分岐し、前記複数の吐出通路を通って前記複数の吐出ポートから流体を吐出する請求項11に記載のポンプ装置。
  13. 前記ケーシングは、
    前記インナギアと前記アウタギアを収容する前記ギア室が形成されたギアケースと、
    前記ギアケースの一方の面に密着して配置され、吐出ポートと吐出通路が形成され、前記シャフトを回転自在に支持する軸受ケースと、
    前記ギアケースの他方の面に密着して配置され、第2の吐出ポートと第2の吐出通路が形成された上蓋と、
    前記軸受ケースに密着して配置され、前記ロータを回転自在に収容する前記ロータ室を形成したモータケースと、
    を備えており、前記ギアケースの前記ギア室と前記モータケースの前記ロータ室は、流体の前記吸入ポートと前記第1、第2の吐出ポートに連通している請求項11に記載のポンプ装置。
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