JP2005113740A - 排熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単に熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を高めるだけでなく、全体的に電気エネルギーの増加を図ることができる排熱回収装置を提供する。
【解決手段】 排熱回収装置1は、熱電モジュール2と、モジュール冷却部3に冷却水を供給するポンプ5を備えている。また、熱電モジュール2には、高温側温度を計測する温度センサ7が設けられており、温度センサ7は、計測した温度をECU6に出力している。ECU6では、熱電モジュール2における高温側温度が、ポンプ5で消費される電力となる温度以上であるときに、ポンプ5を稼動する制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえばハイブリッド車などの車両などに用いられ、気体中に含まれる熱エネルギーを電気エネルギーに変換するために、気体中に含まれる熱エネルギーを回収する排熱回収装置に関する。
自動車のエンジンから排出される排気ガスなどには、熱エネルギーが含まれてため、排気ガスをそのまま捨てるとエネルギーの無駄となる。そこで、排気ガスに含まれる熱エネルギーを排熱回収装置によって回収し、電気エネルギーに変換し、たとえばバッテリーに充電しておく技術がある。排気ガス中の熱エネルギーを回収する排熱回収装置としては、特開平8−261064号公報に開示された排熱発電システムがある。この排熱発電システムでは、排気流路に取り付けられた熱発電ユニットの冷却水流路が配置されている。この冷却水流路に冷却水を供給するポンプが設けられており、排気ガスの量の増大に応じて、ポンプによって冷却水の流量を増大させて、発電効率の向上を図っている。
特開平8−261064号公報
しかし、上記特許文献1に開示された排熱発電システムでは、冷却水を供給されるポンプが設けられており、このポンプを稼動させるためにも電力が必要となる。このため、単純にポンプを稼動させて冷却水を供給するのみでは、ポンプによる消費電力が大きくなってしまい、発電量が増えたとしても全体としての電気エネルギーはロスしてしまうことがあるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、単に熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を高めるだけでなく、全体的に電気エネルギーの増加を図ることができる排熱回収装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子と、熱電変換素子を冷却する冷却液を供給するポンプと、を備える排熱回収装置において、熱電変換素子による発電量と、ポンプの消費電力に基づいて、ポンプを稼動させるものである。
本発明に係る排熱回収装置は、熱電変換素子による発電量と、ポンプの消費電力に基づいて、ポンプを稼動させている。このため、ポンプでの消費電力を加味して熱電変換素子における発電を行うことができるので、熱電変換素子による熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を高めることのみならず、全体としての電気エネルギーの増加を図ることできる。
また、熱電変換素子による発電量が、ポンプを稼動させたときの消費電力よりも大きいときに、ポンプを稼動させる態様とすることができる。
熱電変換素子による発電量が、ポンプを稼動させたときの消費電力よりも大きいときに、ポンプを稼動させるようにすることにより、全体としての電気エネルギーの増加を確実に図ることができる。
さらに、熱電変換素子が、エンジンを有する車両に設けられており、車両におけるエンジンのエンジン回転数とスロットル開度とに基づいて、ポンプの稼動制御を行う制御装置を備える態様とすることもできる。
このように、エンジンのエンジン回転数とスロットル開度とにより、エンジンの運転状態を把握することができ、エンジンの運転状態に応じてポンプの稼動制御を行っている。このため、たとえば、エンジンの負荷が大きい運転状態となるときに、多くの電力を回収するようにポンプを稼動制御するなどにより、効果的に電気エネルギーの増加を図ることができる。
そして、熱電変換素子による発電量と、ポンプの消費電力を用いたフィードバック制御によって、ポンプの稼動制御を行う制御装置を備える態様とすることもできる。
このように、フィードバック制御を行うことにより、電気エネルギーが増加する方向にポンプの稼動制御を行うことができる。
本発明に係る排熱回収装置によれば、単に熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を高めるだけでなく、全体的に電気エネルギーの増加を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の第一の実施形態について説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置1は、熱源となる図示しないエンジンに接続される排気流路EFを備えている。この排気流路EFには、熱電変換素子である熱電モジュール2が取り付けられている。熱電モジュール2は、いわゆるゼーベック効果を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに変換する素子である。この熱電モジュール2によって、エンジンから放出され、排気流路EFを流通する排気ガスの排熱を回収し、この回収した熱を利用した熱電変換によって発電を行っている。
熱電モジュール2には、モジュール冷却部3が設けられている。モジュール冷却部3には、冷却水供給管4を介してポンプ5が接続されている。モジュール冷却部3には、冷却水流路が形成されており、冷却水供給管4から循環供給される冷却液、たとえば冷却水がこの冷却水流路に流出入する。
また、ポンプ5は、制御装置であるECU6に接続されており、ECU6はポンプ5に稼動制御信号を出力している。ポンプ5は、ECU6から出力される稼動制御信号に基づいてON−OFF動作を行う。
さらに、ECU6には、温度センサ7が電気的に接続されている。温度センサ7は、熱電モジュール2に取り付けられており、熱電モジュール2高温側の温度を計測している。温度センサ7は、計測した温度をECU6に出力している。ECU6では、温度センサ7で計測された熱電モジュール2の高温側の温度に基づいて、ポンプ5のON−OFF制御を行っている。
また、ポンプ5が稼動しているときにおける熱電モジュール2の発電量とポンプ5の消費電力とが同じとなる温度(以下「稼動時消費電力同等温度という」)と、ポンプ5が停止している時における熱電モジュール2の発電量とポンプ5の消費電力とが同じとなる温度(以下、「停止時消費電力同等温度」という)が予め求められており、これらの稼動時消費電力同等温度および停止時消費電力同等温度が、ECU6に記憶されている。稼動時消費電力同等温度および停止時消費電力同等温度は、熱電モジュール2の発電性能やポンプ5の吐出能力等によって決められるものである。
また、冷却水供給管4には、ラジエータ8が設けられており、冷却水供給管4内を流通する冷却水を熱交換によって冷却している。
次に、本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。図2は、本実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。
ECU6では、制御を開始すると、図2に示すように、ポンプ5が停止(OFF状態)しているか否かを判断する(S1)。その結果、ポンプ5が停止していると判断したら、温度センサ7から出力された熱電モジュール2の高温側の温度(以下、「高温側温度」という)Thが、停止時消費電力同等温度T以上となっているか否かを判断する(S2)。そして、高温側温度Thが停止時消費電力同等温度以上となっているときには、ポンプ5を稼動(ON状態)する(S3)。
ここで、図3に示すように、熱電モジュール2による発電量Wは、熱電モジュール2における高温側と低温側との温度差が大きくなれば多くなる。一方、ポンプ消費電力Wは、熱電モジュール2における高温側と低温側との温度差とは無関係に一定である。したがって、高温側温度Thが、停止時消費電力同等温度T以上の温度となるときに、ポンプ5を稼動する。高温側温度Thが停止時消費電力同等温度T以上であるときには、ポンプ5を作動させることにより、熱電モジュール2によって発電された電力はポンプ5の消費電力を上回るので、その上回った分の電力を得ることができる。
また、ステップS2で高温側温度Thが停止消費電力同等温度を下回っているときには、ポンプ5を稼動すると、電力の無駄となるので、ポンプ5が停止した状態を維持する。こうして、制御を終了する。
一方、ステップS1でポンプが稼動していると判断したら、高温側温度Thが、稼動時消費電力同等温度Tを下回るか否かを判断する(S4)。
ここで、ポンプが停止している状態から稼動を開始するときには、図4に示すように、エンジンの負荷が大きくなり、排気ガスの熱エネルギーが増えるにつれて高温側温度Thが上昇する。そして、高温側温度Thが停止時消費電力同等温度Tとなり、ポンプ5が稼動すると、熱電モジュール2が冷却されて高温側温度の低下する。やがて、高温側温度Thは、稼動時消費電力同等温度というTとなる。高温側温度Thが稼動時消費電力同等温度を下回ったら、ポンプ5を稼動させると、電力の無駄となる。したがって、高温側温度Thが停止時消費電力同等温度Tを下回ったときに、ポンプ5の稼動を停止する(S5)。
また、ステップS4で高温側温度Thが稼動時消費電力同等温度を下回っていないと判断したら、ポンプ5を稼動することにより、ポンプ5を稼動する際の消費電力よりも大きい発電量を得られるので、そのままポンプ5の稼動を継続する。こうして、制御を終了する。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置では、熱電モジュール2の高温側の温度をモニタし、高温側温度Thがポンプ消費電力同等温度を以上であるか否かによってポンプ5のON−OFF制御を行っている。このため、熱電モジュール2の発電量がポンプ5の消費電力以上となるときにのみポンプ5を稼動させることができるので、電力の無駄を無くし、全体的に電気エネルギーの増加を図ることができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図5は、本発明の第二の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図5に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置10は、電圧変換装置11を備えている。電圧変換装置11にはバッテリー12が接続されており、電圧変換装置11は、バッテリー12からポンプ5に供給される電力の電圧を変換している。また、電圧変換装置11には、ECU13が接続されている。上記第一の実施形態では、ECU13はポンプ5のON−OFF制御を行っていたが、本実施形態では、電圧変換装置11の電圧制御を行っている。
バッテリー12には、熱電モジュール2が接続されている。熱電モジュール2で熱電変換によって得られた電流は、バッテリー12に供給され、バッテリー12に充填される。また、ECU13には、エンジンECU14が接続されている。エンジンECU14には、図示しないエンジンに設けられた回転数センサおよびアクセルペダルに取り付けられたスロットル開度を検出するスロットル開度センサが接続されている
回転数センサは、エンジンの回転数を検出してエンジンECU14に出力している。スロットル開度センサは、アクセルペダルの踏み込み量を検出し、エンジンECU14に出力している。エンジンECU14では、アクセルペダルの踏み込み量からスロットル開度を算出する。エンジンECU14は、エンジン回転数およびスロットル開度をECU13に出力している。
さらに、ECU13は、エンジン回転数とスロットル開度とに応じた目標電力のマップを記憶している。
次に、本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。図6は、本実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、エンジンECU14からECU13にエンジン回転数とスロットル開度とを入力する(S11)。ECU13では、これらのエンジン回転数およびスロットル開度と図7に示すマップとを参照し、ポンプ5に供給する電力の目標電圧を決定する(S12)。
いま、熱電モジュール2と冷却水流量との関係において、図8(a)に示すように、冷却水流量が多くなると熱電モジュール2内における高温側温度と低温側温度との差が大きくなるために発電量が増える。また、熱電モジュール2の発電量は排気ガスエネルギーの影響も受けており、排気ガスエネルギーが大きくなると、熱電モジュール2の発電量も多くなる。
図8(a)のグラフは、グラフE1は、グラフE2よりも排熱エネルギーが大きい場合を示し、グラフE2はグラフE3よりも排熱エネルギーが大きい場合を示している。このように、エンジンの負荷が大きくなると、排気ガスエネルギーが大きくなる。
また、ポンプ5の消費電力は、図8(b)に示すように、冷却水流量の大きさに応じて変動し、冷却水流量が大きくなるとポンプ5の消費電力が大きくなり、冷却水流量が小さくなると、ポンプ5の消費電力も小さくなる。
ここで、熱電モジュール2により得られる電力と、ポンプ5で消費する電力との総和は、図8(a)に示す発電量から、図8(b)に示すポンプ消費電力を差し引きした大きさとなる。また、図8(a)に示す発電量は、エンジン負荷によって大きさが異なる。したがって、図8(c)に示すように、エンジン負荷の大きさによって、全体として増加させることができる電力(以下「回収電力」という)の最大値は、エンジン負荷によって変動する。たとえば、エンジン負荷がグラフE1に相当するときには、回収電力を最大ΔE1とすることができ、グラフE2に相当するときには、回収電力を最大ΔE2とすることができる。
このように、回収電力が最大となる冷却水流量は、エンジンの負荷によって定められ、エンジンの負荷は、エンジン回転数およびスロットル開度によって求めることができる。そこで、図7に示すように、エンジン回転数およびスロットル開度に応じて、回収電力が最大となる冷却水流量を得ることができるポンプ5の目標電圧をマップとして予め求めておき、ECU13がこのマップを記憶している。
そして、エンジン回転数およびスロットル開度と図7に示すマップとを参照することにより、ポンプ5に供給する電力の目標電圧を決定することができる(S12)。具体的には、スロットル開度が一定の場合に、エンジン回転数が大きくなると目標電圧を高くして冷却水流量を多くし、エンジン回転数が小さくなると目標電圧を低くして冷却水流量を少なくする。また、エンジン回転数が一定の場合に、スロットル開度が大きくなると目標電圧を高くして冷却水流量を多くし、スロットル開度が小さくなると目標電圧を低くして冷却水流量を少なくする。
こうして、ポンプ5に供給する目標電圧を決定したら、ECU13は、目標電圧を電圧変換装置11に入力する(S13)。電圧変換装置11では、入力した目標電圧となる電圧でポンプ5に電力を供給する(S14)。ポンプ5では、供給された電力に応じた吐出力で冷却水を熱電モジュール2に循環供給する。
ポンプ5によって冷却水が循環供給されると、熱電モジュール2では、排気ガス中の熱エネルギーを電気エネルギーに変換して電力を生成する。そして、生成した電力をバッテリー12に供給し、バッテリー12に充電しておく。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置10では、エンジンの負荷に応じて変動するエンジン回転数およびスロットル開度に応じて、ポンプ5を稼動する際の目標電圧を調整しているので、回収電力がもっとも大きくなる冷却水供給量になるようにポンプ5を稼動することができる。したがって、全体としての電気エネルギーの増加に好適に寄与することができる。
続いて、本発明の第三の実施形態について説明する。図9は、本発明の第三の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図9に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置20は、3つの熱電モジュール21,22,23を備えている。これらのうち、排気流路EFのもっとも上流側に配置された第一熱電モジュール21は、ポンプ5に電気的に接続されており、第一熱電モジュール21で発電された電力は、ポンプ5に供給される。
また、これらの熱電モジュール21〜23には、それぞれモジュール冷却部24,25,26が設けられている。これらのモジュール冷却部24,25,26は、それぞれ冷却水供給管4を介してポンプ5に接続されている。
さらに、排熱回収装置20はバッテリー27を備えており、バッテリー27には第二,第三熱電モジュール22,23が接続されている。第二,第三熱電モジュール22,23で発電して得られた電力は、バッテリー27に供給され、バッテリー27に充電される。
以上の構成を有する本実施形態に係る排熱回収装置20においては、第一熱電モジュール21は、ポンプ5に接続されている。この第一熱電モジュール21の熱電交換で得られた電力により、ポンプ5を稼動することができる。このポンプの稼動により、各モジュール冷却部24,25,26に冷却水を循環供給することができる。
ここで、排気流路EFを流通する排気ガスの熱エネルギーが大きいと、第一熱電モジュール21で得られる電気エネルギーも大きくなる。この電気エネルギーが大きくなると、ポンプ5による冷却水の循環供給量も多くなるため、第一熱電モジュール21のほか、第二,第三熱電モジュール22,23によっても、その分多くの熱電交換を行うことができるので、効率よく熱エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
また、ポンプ5に接続される第一熱電モジュール21は、排気流路EFのもっとも上流側に配置されているので、ポンプ5には十分に大きな電力を供給することができる。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置では排気ガスに含まれる熱エネルギーの大きさに応じて、冷却水流量を調整することができるので、効率よく熱エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。また、第一熱電モジュール21を直接ポンプ5に接続して電力を供給しているのみであるので、制御装置などが不要となり、その分装置の簡素化を図ることができる。
次に、本発明の第四の実施形態について説明する。図10は、本発明の第四の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図10に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置30は、4台のポンプ31〜34を備えている。これらのポンプ31〜34は、分岐管35を介して冷却水供給管4に対して並列に接続されている。
さらに、排熱回収装置30は、制御装置となるECU36が電気的に接続されている。ECU36は、各ポンプ31〜34のON−OFF制御を行っている。また、ECU36には、エンジンECU37が接続されており、エンジンECU37からECU36に対してエンジン回転数およびスロットル開度が出力されている。
以上の構成を有する本実施形態に係る本実施形態に係る排熱回収装置30においては、複数のポンプ41〜44が設けられている。ポンプ41〜44のそれぞれには、ポンプ効率が良好となる流量がある。いま、図11にポンプ効率と流量との関係を示す。たとえば小型のポンプを用いた場合には、図11に示すグラフPのように、ポンプ効率がもっとも優れる流量がF1であるのに対し、グラフPに示すように、ポンプ効率がもっとも優れる流量F2は小型のポンプを用いた場合のポンプ効率が優れる流量F1よりも多いものである。
ここで、排熱回収装置として、1台の小型のポンプを用いた場合には冷却水を供給する際の流量の限界値が小さくなってしまい、十分な排熱回収を図ることが難しくなることが考えられる。逆に、1台の大型のポンプを用いた場合、循環供給する冷却水の量が少ないときには、回転数を下げてポンプを運転することになる。ところが、この場合では、ポンプ効率に優れている流量となる冷却水を供給する点でポンプの運転を行っていないので、ポンプ効率が低いとととなってしまう。
この点、本実施形態に係る排熱回収装置30では、複数のポンプ31〜34を備えており、これらのポンプ31〜34は、ECU36によってON−OFF制御されている。ECU36には、エンジンECU37から出力されたエンジン回転数およびスロットル開度に応じた冷却水の供給量がマップ化されて記憶されている。ECU36では、この供給量の冷却水を供給するためにどのポンプ31〜34を用いればもっともポンプ効率がよいかがやはりマップ化されており、冷却水の供給量をこのマップに参照することにより、ポンプ31〜34のON−OFF制御を行っている。
ポンプ31〜34では、ECU36のON−OFF制御に基づいて、稼動するか否かが決定される。この制御状況によって稼動するポンプは当然ことになるが、各ポンプ31〜34は分岐管35によって並列に接続されている。このため、OFFとなるポンプからは冷却水は供給されないが、ONとなるポンプから冷却水を確実に供給することができる。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置30では、最適な流量で冷却水をモジュール冷却部3に供給することができるので、効率よく電力を回収することができる。また。ポンプ効率のよい流量となるようにポンプ31〜34を稼動させることができるので、ポンプの消費電力を少なく抑えることができる。さらに、大型のポンプを用いる必要がなくなるので、搭載設計の自由度を向上させることもできる。
なお、本実施形態に用いられる複数のポンプ31〜34は、同じ大きさのものであってもよいし、大きさが異なるものであってもよい。また、冷却水の供給量と稼動するポンプとの関係をマップ化しておくことに代えて、演算処理により稼動するポンプを決定するようにすることもできる。
さらに、本発明の第五の実施形態について説明する。図12は、本発明の第五の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図12に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置50は、上記第二の実施形態と同様の電圧変換装置41を備えている。電圧変換装置41には、熱電モジュール2に接続されたバッテリー42が接続されており、バッテリー42から電力が供給される。さらに、電圧変換装置41には、ECU43が電気的に接続されており、ECU43は電圧変換装置41の電圧制御を行っている。
また、ECU43にはエンジンECU44が電気的に接続されており、エンジンECU44には、排気流路EFに設けられた排気温センサ45および排気圧センサ46が接続されている。排気温センサ45は、排気流路EFを流通する排気ガスの温度を検出し、エンジンECU44に出力している。また排気圧センサ46は、排気流路EFを流通する排気ガスの圧力を検出し、エンジンECU44に出力している。エンジンECU44では、シ入力した排気ガスの温度および排気圧をECU43に出力している。
さらに、ECU43は、排気圧と排気ガス温度とに応じた目標電圧のマップを記憶している。
以上の構成を有する本実施形態に係る排熱回収装置40においては、上記第二の実施形態と同様に、エンジンの負荷に応じた電圧変換装置41の電圧制御を行っている。電圧制御の手順は、図6に示す上記第二の実施形態と同様であるが、本実施形態に係る排熱回収装置40では、排気温センサ45で検出された排気ガスの温度および排気圧センサ46で検出された排気圧に基づいて電圧変換装置41の電圧を決定している。
エンジンの負荷は、排気ガスの温度および排気圧から求めることができる。そこで、図13に示すように、排気ガスの温度および排気圧に応じて、回収電力が最大となる冷却水流量を得ることができるポンプ5の目標電圧をマップとして予め求めておき、ECU43がこのマップを記憶している。
そして、エンジンECU44から出力された排気ガスの温度および排気圧と図7に示すマップとを参照することにより、ポンプ5に供給する電流の目標電圧を決定することができる。具体的には、排気圧が一定の場合に、排気ガスの温度が高くなると目標電圧を高くして冷却水流量を多くし、排気ガスの温度が低くなると目標電圧を低くして冷却水流量を少なくする。また、排気ガスの温度が一定である場合に、排気圧が高くなると目標電圧を高くして冷却水流量を多くし、排気圧が低くなると目標電圧を低くして冷却水流量を少なくする。
こうして、ポンプ5に供給する目標電圧を決定したら、ECU43は、目標電圧を電圧変換装置41に入力し電圧変換装置41では、入力した目標電圧となる電圧でポンプ5に電流を供給する。ポンプ5では、供給された電流に応じた吐出力で冷却水を熱電モジュール2に循環供給する。
ポンプ5によって冷却水が循環供給されると、熱電モジュール2では、排気ガス中の熱エネルギーを電気エネルギーに変換して電流を生成する。そして、生成した電流をバッテリー42に供給し、バッテリー42に充電しておく。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置40では、エンジンの負荷に応じて変動する排気ガスの温度および排気圧に応じて、ポンプ5を稼動する際の目標電圧を調整しているので、回収電力がもっとも大きくなる冷却水供給量になるようにポンプ5を稼動することができる。したがって、全体としての電気エネルギーの増加に好適に寄与することができる。
続いて、本発明の第六の実施形態について説明する。図14は、第六の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図14に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置50は、電圧変換装置51を備えている。電圧変換装置51には、バッテリー52が接続されており、電圧変換装置51は、バッテリー52からポンプ5に供給される電流の電圧を変換している。また、電圧変換装置51には、ECU53が接続されており、熱電モジュール2には、図示しない電圧計および温度センサが設けられている。電圧計は、熱電モジュール2から発生する電流の電圧(発生電圧)を検出してECU53に出力しており、温度センサは、熱電モジュール2における高温側温度を検出してECU53に出力している。
ECU53は、図15に示す、熱電モジュール2から発生する発生電圧と現在の冷却水流量に応じた目標電圧のマップを記憶している。また、図16に示す、熱電モジュール2における高温側温度と現在の冷却水流量とに応じた目標電圧のマップを記憶している。
以上の構成を有する本実施形態に係る排熱回収装置50においては、ECU53は、熱電モジュール2からの発生電圧または温度センサで検出された熱電モジュール2の高温側温度を利用して求めた目標電圧がバッテリー52からポンプ5に供給されるように、電圧変換装置51を制御している。
熱電モジュール2からの発生電圧を利用する場合には、図15に示すように、ECU53では、冷却水流量が一定の場合、熱電モジュール2からの発生電圧が大きいほど、目標電圧を高くして、冷却水流量が多くなるように制御し、発生電圧が小さいほど、目標電圧を低くして冷却水流量が少なくなるように電圧変換装置51を制御する。また、熱電モジュール2の発生電圧が一定の場合、現在の冷却水流量が少ない場合には、目標電圧を高くして、冷却水流量が多くなるように制御し、現在の冷却水流量が多いほど、目標電圧を低くして冷却水流量を少なくなるように制御する。
一方、熱電モジュール2の高温側温度を利用する場合には、図16に示すように、ECU53では、冷却水流量が一定の場合、熱電モジュール2の高温側温度が高いほど、目標電圧を高くして、冷却水流量が多くなるように制御し、高温側温度が低いほど、目標電圧を低くして冷却水流量が少なくなるように電圧変換装置51を制御する。また、熱電モジュール2の高温側温度が一定の場合、現在の冷却水流量が少ない場合には、目標電圧を高くして、冷却水流量が多くなるように制御し、現在の冷却水流量が多いほど、目標電圧を低くして冷却水流量を少なくなるように制御する。
このように、熱電モジュール2からの発生電圧または熱電モジュール2の高温側温度を用いることによっても、ポンプ5に供給する電圧制御を行うことができる。また、熱電モジュール2からの発生電圧または熱電モジュール2の高温側温度を用いてポンプ5を稼動する際の目標電圧を調整しているので、熱電モジュール2における発電効率を高めることができる。
しかも、本実施形態に係る排熱回収装置50では、熱電モジュール2から直接得られる発生電圧や高温側温度を利用している。このため、たとえばエンジン回転数や排気ガス温度と排気圧の変化を用いる場合よりも、時間差が少なくなる。したがって、運転状態が変わったとしても、制御遅れを少なくして回収電力が最大となるように、電圧変換装置51を制御することができる。
続いて、本発明の第七の実施形態について説明する。図17は、本発明の第七の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図17に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置60は、電圧変換装置61を備えている。電圧変換装置61には、バッテリー62が接続されており、電圧変換装置61は、バッテリー62からポンプ5に供給される電圧を調整している。
また、電圧変換装置61には、ECU63が接続されており、熱電モジュール2には、電流・電圧計64が設けられている。電流・電圧計64は、熱電モジュール2から発生する電流の電流値および電圧値を測定しており、測定した電流値および電圧値をECU63に出力している。ECU63は、電流・電圧計64から出力された電流値および電値を用いたフィードバック制御を行っている。
次に、本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。図18は、本実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。本実施形態では、電圧変換装置51を調整してポンプ5から供給される冷却水の流量をフィードバック制御することにより、回収電力の増加を図っている。このため、ECU63では、電圧変換装置51を制御して変化した回収電力ΔPの変化量の前回値ΔPoldを記憶している。
図18に示すように、排熱回収装置60では、まず、熱電モジュール2で生成された電流の電流・電圧値(I,V)を電流・電圧計64で測定し、測定した電流・電圧値(I,V)をECU63に入力する(S21)。ECU63では、入力した電流・電圧値(I,V)に基づいてモジュール発電量Pmjを算出する(S22)。
さらに、ECU63では、現在の冷却水の流量からポンプ消費電力Pppを算出し、回収電力ΔPを下記(1)により算出する(S23)。
ΔP=Pmj−Ppp・・・(1)
こうして回収電力ΔPを算出したら、回収電力ΔPが、前回算出した回収電力前回値ΔPoldより大きいか否かを判断する(S24)。その結果、回収電力ΔPの方が回収電力前回値ΔPoldより大きい場合には、さらに回収電力を増加させるように、ポンプ5から供給される冷却水の流量の変化量が、前回と同じ変化量ΔVとなるようにする(S25)。そのために、ECU63は、ポンプ5に供給する電圧がその変化量ΔVとなるように、電圧変換装置61を制御する。
一方、回収電力ΔPの方が回収電力前回値ΔPoldより大きくない場合には、回収電力ΔPが減少する方向に向いている。これを反対にして回収電力ΔPを増加させるように、ポンプ5から供給される冷却水の流量の変化量が、前回の変化量ΔVと符号を入れ替えた−ΔPとなるようにする(S26)。そのために、ECU63は、ポンプ5に供給する電圧がその変化量−ΔVとなるように、電圧変換装置61を制御する。このように、流量の変化量の符号を逆転させることにより、回収電力ΔPを増加させる方向に向けることができる。
以後、このフィードバック制御を繰り返すことにより、回収電力ΔPを最大値に近づけることができる。したがって、全体的に電気エネルギーの増加を図ることができる。また、熱電モジュール2の冷却率が経時劣化により低下した場合であっても、回収電力ΔPを常に最大値に近づける制御を行うことができる。
さらに、本発明の第八の実施形態について説明する。図19は、本発明の第八の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図18に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置70は、第一〜第四熱電モジュール71〜74を備えている。これらの熱電モジュール71〜74は、図示しない排気流路の上流側からこの順で配置されている。
熱電モジュール71〜74は、電流・電圧計75に電気的に接続されており、電流・電圧計は、熱電モジュール71〜74のそれぞれから生成される電流の電流値および電圧値を測定している。また、電流・電圧計75は、ECU76に接続されており、測定した電流値および電圧値をECU76に出力している。
さらに、排熱回収装置70は、ポンプ77およびバッテリー78を有している。ポンプ77は、図示しない冷却水供給管に取り付けられており、冷却水供給管を介して、熱電モジュールを冷却するモジュール冷却部に冷却水を循環供給している。バッテリー78は、ポンプ77に電気的に接続され、ポンプ77を作動するための電流をポンプ66に供給している。
また、排熱回収装置70は、切換回路79を備えている。切換回路79は、第一〜第四熱電モジュール71〜74、ポンプ77、およびバッテリー78に電気的に接続されており、各熱電モジュール71〜74で生成された電流をポンプ77およびバッテリー78のいずれに供給するかを切り換えている。さらに、切換回路79にはECU76が接続されており、ECU76は、切換回路79のポイントP1〜P3を切り換える制御を行っている。
切換回路79における第一ポイントP1は、第一熱電モジュール71に電気的に接続されており、第一熱電モジュール71からの電流がポンプ77とバッテリー78とのいずれに供給されるかを切り換えている。また、第二,第三ポイントP2,P3は、それぞれ第二,第三熱電モジュール72,73に電気的に接続されており、第二,第三熱電モジュール72,73からの電流がポンプ77とバッテリー78とのいずれに供給されるかをそれぞれ切り換えている。第四熱電モジュール74からは、常にバッテリー78に電流が供給される。
次に、本実施形態に係る排熱回収装置70の制御手順について説明する。図20は、本発明の第八の実施形態に係る排熱回収装置70の制御手順を示すフローチャートである。
図19に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置70では、熱電モジュール71〜74で生成した電流の電流・電圧値(I,V)を電流・電圧計75で測定する(S31)。続いて、測定した電流・電圧値(I,V)をECU76に入力する(S32)。
ECU76では、入力した電流・電圧値(I,V)からエンジンの運転状態を予測する(S33)。エンジンの運転状態としては、上記各実施形態で用いたエンジン回転数、スロットル開度、熱電モジュールの高温側温度などを挙げることができる。
エンジンの運転状態を予測したら、この運転状態に基づいて、ポンプ77を稼動するために必要となるポンプ電力(必要稼動電力Ptarget)を算出する(S34)。こうしてポンプ必要稼動電力を算出したら、必要稼動電力を確保するためにポンプ77を稼動するために、第一〜第四熱電モジュール71〜74のいずれを用いるかを決定する(S35)。ここで用いる熱電モジュールは、図21に示すフローチャートに沿って決定することができる。
ここで用いる熱電モジュールを第i熱電モジュールとすると、まずi=1として(S41)、第一熱電モジュール71を用いるか否かを検討する。i=1に設定したら下記(2)式が成り立つか否かを判断する(S42)。
|Ptarget−Pmj〔i〕|>ΔP・・・(2)
上記(2)式において、Pmj〔i〕は、第i熱電モジュールで生成される電流の電力であり、ΔPは、必要電力量と熱電モジュールで生成される電流の電力との許容電力差を示している。この結果、(2)式が成り立ち、必要電力量と第i熱電モジュールで生成される電力量との差が許容電力差を超えると判断したら、カウンタをアップさせる(S43)。一方、(2)式は成り立たず、必要電力量と第i熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えないと判断したら、第i熱電モジュールでの発電量のみでポンプ77を稼動させる(S50)。
たとえばi=1の段階で許容電力差を超えないと判断して、第一熱電モジュール71のみでポンプ77を稼動させる。このときには、図19に示すECU76は、切換回路79における第一熱電モジュール71と接続される第一ポイントP1をポンプ77側に接続し、第二,第三熱電モジュール72,73と接続される第二,第三ポイントP2,P3をそれぞれバッテリー78側に接続する。こうして、第一熱電モジュール71の発電電流のみでポンプ77を稼動させ、第二,第三熱電モジュール72,73で生成された電流はバッテリー78に充電する。
図21に示すフローチャートに戻り、ステップS43でカウンタをアップさせたら、i=N+1になるか否かを判断する(S44)。ここで、Nは、制御対象となる熱電モジュールの総数であり、本実施形態では、第一〜第三熱電モジュール71〜73が制御対象となっているので、N=3である。
その結果、i=N+1に到達していなければ、ステップS42に戻って、必要電力量と第i熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えているか否かを判断する。一方、i=N+1に到達していると、1つの熱電モジュールを用いたすべての場合の判断が終了し、いずれの熱電モジュール71〜73を用いても必要電力量と第i熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えることができないことになる。このときには、2つの熱電モジュールを用いることを検討する。
ステップS44でi=N+1であると判断したら、再びカウンタを1に戻し(S45)、下記(3)式が成り立つか否かを判断する(S46)。
|Ptarget−Pmj〔N〕−Pmj〔i〕|>ΔP・・・(3)
この結果、(3)式が成り立ち、必要電力量と第i,第N熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えると判断したら、カウンタをアップさせる(S47)。(3)式は成り立たず、必要電力量と第i,第N熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えないと判断したら、第i,第N熱電モジュールでの発電量でポンプ77を稼動させる(S51)。
たとえばi=1の段階で許容電力差を超えないと判断して、第一,第三熱電モジュール71,73でポンプ77を稼動させる。このときには、ECU76は、切換回路79における第一,第三熱電モジュール71,73とそれぞれ接続される第一,第三ポイントP1,P3をポンプ77側に接続し、第二熱電モジュール72と接続される第二ポイントP2をバッテリー78側に接続する。こうして、第一,第三熱電モジュール71,73で生成される電流でポンプ77を稼動させ、第二熱電モジュール72で生成された電流はバッテリー78に充電する。
また、ステップS47でカウンタをアップさせた後、i=Nに到達しているか否かを判断する(S48)。その結果、i=Nに到達していると判断したら、ステップS46に戻って必要電力量と第i熱電モジュールで生成される電流の電力との差が許容電力差を超えているか否かを判断する。一方、i=Nに到達していると、2つの熱電モジュールを用いた場合の判断が終了する。この場合には、第N,第(N−1)熱電モジュールでポンプ77を稼動させる(S49)。
さらに、2つの熱電モジュールで生成された電流の電力でポンプを稼動する場合でも必要電力量と熱電モジュールで生成された電流の電力との許容電力差を超えてしまう場合には、3つの熱電モジュールでポンプを稼動させることもできる。また、排熱回収装置が4つ以上の熱電モジュールを備えていれば、同様の手順で4つ以上の熱電モジュールについて、どの熱電モジュールでポンプを稼動するかを決定することもできる。
このようにして、本実施形態に係る排熱回収装置では、複数の熱電モジュールを設け、そのうちの一部または全部でポンプを稼動しているので、ポンプを稼動するために好適な電力の電流をポンプに供給することができ、その他の電流はバッテリーに充電しておくことができる。したがって、無駄となる電気エネルギーの発生を防止することができ、もって全体としての熱エネルギーの増加を図ることができる。
また、上記第八の実施形態では、ポンプに電流を供給する熱電モジュールを決定する際に、(2)式、(3)式の演算式を用いたが、たとえばモジュール発電量のばらつきと現在の冷却水流量とに対応させて、ポンプに供給する熱電モジュールをマップ化させて、ECU76記憶させておく態様とすることもできる。このようなマップを用いた場合の制御手順は図22に示すようになる。
まず、熱電モジュール71〜74で生成した電流の電流・電圧値(I,V)を電流・電圧計75で測定する(S61)。続いて、測定した電流・電圧値(I,V)をECU76に入力する(S62)。ECU62では、入力した電流・電圧値(I,V)から熱電モジュール発電量のばらつきを判断するとともに、ポンプ77に供給される電流の電力値から、現在の冷却水流量を判断する。ここでいう熱電モジュール発電量のばらつきとは、制御対象となる熱電モジュール71〜73のうち排気上流側の第一熱電モジュール71の発電量と、下流側の第三熱電モジュール73の発電量との比である。
これらの熱電モジュール発電量のばらつきと、現在の冷却水流量から、ポンプ77を稼動する電流を供給する熱電モジュールを決定する(S63)。図23は、モジュール発電量のばらつきと現在の冷却水流量とに対応させたポンプに供給する熱電モジュールを示すマップである。図23に示す例では、ばらつきが2.5、冷却水量が7.5のときに第一熱電モジュール71と第三熱電モジュール73とを用いることを示している。このマップは、各熱電モジュールの発電性能や熱電モジュールの数などによって変わるものであり、たとえば実験を行った結果に基づいて、予め作成しておくことができる。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置70では、複数の熱電モジュールを設け、それぞれの熱電モジュールから供給される電流でポンプを稼動させるとともに、それ以外の電流をバッテリーに充電している。このため、ポンプを好適に稼動することができ、しかも全体としての熱エネルギーを効果的に増加させることができる。
次に、本発明の第九の実施形態について説明する。図24は、本実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。
図24に示すように、本実施形態に係る排熱回収装置80は、電力分配装置81を備えている。電力分配装置81には、熱電モジュール2が接続されており、熱電モジュール2で生成された電流が電力分配装置81に供給される。また、電力分配装置81には、バッテリー82およびポンプ5が接続されており、電力分配装置81には、ECU83からの分配制御信号が出力される。電力分配装置81は、ECU83から出力された分配制御信号に基づいて、熱電モジュール2から供給されたバッテリー82および電流をポンプ5に振り分けて供給している。
さらに、ECU83には、エンジンECU84および電流・電圧計85が接続されている。エンジンECU84には、図示しないエンジンの回転数センサおよびスロットル開度センサが接続され、それぞれエンジン回転数およびスロットル開度をエンジンECU84に出力している。エンジンECU84は、これらのエンジン回転数およびスロットル開度をECU83に出力している。
また、電流・電圧計85には、熱電モジュール2に接続されており、電流・電圧計85は、熱電モジュール2で生成された電流の電流値および電圧値を計測し、ECU83に出力している。ECU83には、図7に示すエンジン回転数およびスロットル開度に対応するポンプ5に供給する目標電圧を示すマップが記憶されている。
次に、本実施形態に係る排熱回収装置の制御手順について説明する。図25は、本実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。
図25に示すように、まず、エンジンECU84からECU83にエンジン回転数とスロットル開度とを入力する(S71)。ECU83では、これらのエンジン回転数およびスロットル開度と図7に示すマップとを参照し、ポンプ5に供給する電流の目標電圧を算出する(S72)。
一方、ECU83には、電流・電圧計85で計測した熱電モジュール2から供給される電流の電流値および電圧値(I,V)を入力する(S73)。続いて、ECU83では、熱電モジュール2から供給される電流の発電量を算出し、この電流の発電量とポンプ5に供給する電力の目標電圧とから、電力分配装置81からポンプ5およびバッテリー82に対する電力のふりわけ値を決定する(S74)。電力のふりわけ値は、熱電モジュール2から供給される電力のうち、ポンプ5を稼動させる目標電圧となる電力をポンプ5に分配し、残りの電力をバッテリー82に分配する。
それから、ECU83で決定されたふりわけ値は、電力分配装置81に入力される(S75)。電力分配装置81では、入力したふりわけ値に基づいて、熱電モジュール2から供給された電流をポンプ5とバッテリー82とに振り分ける(S76)。電力分配装置81では、ポンプ5に目標電圧に相当する電流が供給され、残りの電流はバッテリー82に供給されて充電される。
このように、本実施形態に係る排熱回収装置80では、熱電モジュール2で生成された電流でポンプ5を稼動するとともに、余剰となる電流をバッテリー82に充電しておくことができる。したがって、電気エネルギーの無駄を生じることがないので、全体的な電気エネルギーの増加に好適に寄与することができる。
なお、上記本実施形態では、ポンプに供給する電流の目標電圧を決定する際に、マップを用いているが、所定の演算式などによって目標電圧を決定する態様とすることもできる。
第一の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第一の実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。 熱電モジュールの高温側温度と電力量との関係を示すグラフである。 排気ガスの熱エネルギーと熱電モジュールの高温側温度との関係を示すグラフである。 第二の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第二の実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。 エンジン回転数およびスロットル開度に対応する目標電圧を示すマップである。 (a)は、冷却水流量と熱電モジュールの発電量との関係を示すグラフ、(b)は、冷却水流量とポンプ消費電力との関係を示すグラフ、(c)は(a)と(b)のグラフをあわせて示すグラフである。 第三の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第四の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である 冷却水の流量とポンプ効率との関係を示すグラフである。 第五の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 排気ガス温度および排気圧に対応する目標電圧を示すマップである。 第六の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 冷却水流量および発電電圧値に対応する目標電圧を示すマップである。 冷却水流量および熱電モジュールの高温側温度に対応する目標電圧を示すマップである。 第七の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第七の実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。 第八の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第八の実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。 ポンプを稼動するために電力を供給する熱電モジュールを決定する手順を示すフローチャートである。 第八の実施形態における他の例に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。 現在の冷却水流量および熱電モジュールの発電量のばらつきに対応する目標電圧を示すマップである。 第九の実施形態に係る排熱回収装置のブロック構成図である。 第九の実施形態に係る排熱回収装置における制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1,10,20,30,40,50,60,70,80…排熱回収装置、2,21〜23,71〜74…熱電モジュール、3,24〜26…モジュール冷却部、4…冷却水供給管、5,31〜34,66,77…ポンプ、6,13,36,63,76,83…ECU、7…温度センサ、8…ラジエータ、11,41,51,61…電圧変換装置、12,27,37,42,52,62,78,82…バッテリー、14,84…エンジンECU、35…分岐管、45…排気温センサ、46…排気圧センサ、64,75,85…電流・電圧計、79…切換回路、81…電力分配装置、85…電流・電圧計、EF…排気流路、P1〜P3…ポイント。

Claims (4)

  1. 熱源から放出される気体の熱を利用した熱電変換によって発電を行う熱電変換素子と、前記熱電変換素子を冷却する冷却液を供給するポンプと、を備える排熱回収装置において、
    前記熱電変換素子による発電量と、前記ポンプの消費電力に基づいて、前記ポンプを稼動させることを特徴とする排熱回収装置。
  2. 前記熱電変換素子による発電量が、前記ポンプを稼動させたときの消費電力よりも大きいときに、前記ポンプを稼動させる請求項1に記載の排熱回収装置。
  3. 前記熱電変換素子が、エンジンを有する車両に設けられており、
    前記車両におけるエンジンのエンジン回転数とスロットル開度とに基づいて、前記ポンプの稼動制御を行う制御装置を備える請求項1に記載の排熱回収装置。
  4. 前記熱電変換素子による発電量と、前記ポンプの消費電力を用いたフィードバック制御によって、前記ポンプの稼動制御を行う制御装置を備える請求項1に記載の排熱回収装置。
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