JP2005111342A - 汚泥処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 嫌気性消化の汚泥を効率よく固液分離することができ、メタン発酵処理槽内のメタン細菌量を多くして消化効率の工場が図れるとともに、メタン発酵処理槽からの余剰汚泥の発生量の低減が図れ、さらに、酸発酵とメタン発酵とを効果的に行うことによってメタン発酵処理をより効果的に行うことができる汚泥処理装置を提供する。
【解決手段】 メタン発酵処理槽としての酸発酵槽11とメタン発酵槽21とで処理する消化汚泥に磁性粉を添加するとともに、メタン発酵処理槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する磁気分離手段12,22と、該磁気分離手段で分離した汚泥を該メタン発酵処理槽内に返送する経路13,23と、該磁気分離手段で分離した分離液をメタン発酵処理槽から抜き出す経路14,24とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、汚泥処理装置に関し、詳しくは、下水、産業排水、畜産排水等を処理する水処理工程で発生した余剰汚泥や、食品残渣、屎尿処理等の有機性廃棄物を含む汚泥をメタン発酵槽で嫌気消化処理することにより有機物量や汚泥量を減量する汚泥処理装置に関する。
一般に、下水、産業排水、畜産排水等の水処理工程には生物処理が用いられており、生物学的なBOD成分の除去に伴って多量の余剰汚泥が排出されているが、余剰汚泥処理費用の高騰及び最終処分場の不足等から、余剰汚泥を有機資源としてメタン発酵させる嫌気消化処理が行われるようになってきている。汚泥の嫌気消化工程は、嫌気的状態で微生物の分解作用を利用して有機物量の低減と汚泥の減量とを目的としており、食品残渣、屎尿処理等の有機性廃棄物の処理には、従来から広く利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−24661号公報
水処理工程で発生する余剰汚泥は、前記有機性廃棄物に比べて消化効率が一般的に悪く、消化効率を向上させるさせるためには、メタン発酵処理槽内のメタン細菌量を多くする必要がある。しかし、嫌気性消化の汚泥は、好気性の活性汚泥に比べて微細なフロックしか形成されないことから、沈殿や浮上等の固液分離が非常に困難である。MF膜やUF膜を用いて分離する方法もあるが、高濃度の場合には目詰まりを生じ易く、頻繁な膜洗浄を必要として必ずしも効果的な方法とはいえない。
また、酸発酵槽とメタン発酵槽とからなる2槽式のメタン発酵処理槽では、本来、酸発酵段階とメタン発酵段階とを分けることで安定した発酵を行うことを期待しているが、固液分離が困難なため、酸発酵を行う細菌群とメタン発酵を行う細菌群とを区分することが困難となっている。さらに、後段のメタン発酵槽では、重力による汚泥の濃縮分離を期待しているが、ほとんど分離されていないのが実情である。
そこで本発明は、嫌気性消化の汚泥を効率よく固液分離することができ、メタン発酵処理槽内のメタン細菌量を多くして消化効率の向上が図れるとともに、メタン発酵処理槽からの余剰汚泥の発生量の低減が図れ、さらに、酸発酵とメタン発酵とを効果的に行うことによってメタン発酵処理をより効果的に行うことができる汚泥処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の汚泥処理装置は、有機物を含む汚泥を嫌気消化処理するためのメタン発酵処理槽を備えた汚泥処理装置において、メタン発酵処理槽で処理する汚泥に磁性粉を添加するとともに、メタン発酵処理槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する磁気分離手段と、該磁気分離手段で分離した汚泥を該メタン発酵処理槽内に返送する経路と、該磁気分離手段で分離した分離液をメタン発酵処理槽から抜き出す経路とを備えていることを特徴としている。
さらに、本発明の汚泥処理装置は、前記メタン発酵処理槽から余剰汚泥を引き抜く経路と、該経路に引き抜いた余剰汚泥に可溶化処理、減容化処理を施す可溶化・減容化手段と、該可溶化・減容化手段で可溶化処理、減容化処理を施した余剰汚泥を前記メタン発酵処理槽に循環導入する経路とを備えていることを特徴としている。
加えて、前記可溶化・減容化手段で可溶化処理、減容化処理を施した余剰汚泥から磁性粉を分離する液体サイクロン又は余剰汚泥磁気分離手段と、該液体サイクロン又は余剰汚泥磁気分離手段で分離した磁性粉を前記メタン発酵処理槽に循環導入する経路と、該液体サイクロン又は余剰汚泥磁気分離手段で分離した余剰汚泥を系外に抜き出す経路とを備えていることを特徴としている。
また、前記メタン発酵処理槽が前段の酸発酵槽と後段のメタン発酵槽とを有しており、前記酸発酵槽は、該酸発酵槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する第1磁気分離手段と、該第1磁気分離手段で分離した汚泥を該酸発酵槽内に返送する経路と、該第1磁気分離手段で分離した分離液を該酸発酵槽からメタン発酵槽に導入する経路とを有し、前記メタン発酵槽は、該メタン発酵槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する第2磁気分離手段と、該第2磁気分離手段で分離した汚泥を該メタン発酵槽内に返送する経路と、該第2磁気分離手段で分離した分離液をメタン発酵槽から抜き出す経路とを設けたことを特徴としている。
本発明の汚泥処理装置によれば、メタン発酵処理槽内の汚泥懸濁液から汚泥を効率よく分離することができるので、メタン発酵処理槽内の汚泥濃度を高くして効果的なメタン発酵処理(嫌気性消化)を行うことができる。
図1は本発明の一形態例を示す汚泥処理装置の系統図、図2は磁気分離手段の一例を示す断面図である。本形態例に示す汚泥処理装置は、メタン発酵処理槽として、前段の酸発酵槽11と後段のメタン発酵槽21とを有する2槽式のものである。
酸発酵槽11には、酸発酵槽11内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥(磁性粉含有汚泥)を磁力によって分離する第1磁気分離手段12と、該第1磁気分離手段12で分離した磁性粉含有汚泥を酸発酵槽11内に返送する磁性粉含有汚泥返送経路13と、第1磁気分離手段12で分離した分離液を酸発酵槽11からメタン発酵槽21に導入する分離液導入経路14と、槽内の汚泥懸濁液を撹拌する撹拌機15と、槽底部に沈殿した沈殿物を引き抜く沈殿物引抜経路16と、槽上部からガスを導出するガス導出経路17と、水処理工程で発生した余剰汚泥が流入する余剰汚泥流入経路18とが設けられている。
また、メタン発酵槽21には、メタン発酵槽21内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥(磁性粉含有汚泥)を磁力によって分離する第2磁気分離手段22と、該第2磁気分離手段22で分離した磁性粉含有汚泥をメタン発酵槽21内に返送する磁性粉含有汚泥返送経路23と、第2磁気分離手段22で分離した分離液をメタン発酵槽21から導出する分離液導出経路24と、槽内の汚泥懸濁液を撹拌する撹拌機25と、槽底部に沈殿した沈殿物を引き抜く沈殿物引抜経路26と、槽上部からメタンガスを回収するメタンガス回収経路27とが設けられている。
前記沈殿物引抜経路16,26は、可溶化・減容化手段31及び液体サイクロン32を介して磁性粉含有汚泥返送経路33に接続しており、槽底部から引き抜いた沈殿物を、必要に応じて可溶化・減容化手段31で可溶化処理、減容化処理を施したり、液体サイクロン32で沈殿物中の汚泥や無機分等の固形物から磁性粉を分離したりした後、前記余剰汚泥流入経路18を介して酸発酵槽11に循環導入するように形成されている。
なお、沈殿物引抜経路16,26を独立させて設け、酸発酵槽11から引き抜いた沈殿物は酸発酵槽11へ、メタン発酵槽21から引き抜いた沈殿物はメタン発酵槽21へ、それぞれ独立させて循環導入するように形成することもでき、各経路に可溶化・減容化手段31及び液体サイクロン32をそれぞれ設けるようにすることもできる。
磁気分離手段12,22には、様々な方式のものを利用することができる。例えば、図2に示すように、汚泥懸濁液の流入部41及び流出部42を有する磁気分離槽43と、外周面に磁石を配置した回転ドラム44と、回転ドラム44に付着した磁性粉含有汚泥45を掻き落とすスクレーパー46と、スクレーパー46で掻き落とした磁性粉含有汚泥45を回収する汚泥回収トラフ47とを備えた磁気分離装置を使用することができる。
前記流出部42は、酸発酵槽11では前記分離液導入経路14に接続し、メタン発酵槽21では前記分離液導出経路24に接続している。また、前記汚泥回収トラフ47は、各磁気分離手段12,22が設けられた槽内に磁性粉含有汚泥を返送する前記磁性粉含有汚泥返送経路13,23が接続している。なお、前記回転ドラム44には、図示しない駆動用のモーター等が接続されている。さらに、磁性粉含有汚泥の分離をより確実に行うため、磁気分離手段を直列に複数個配置するようにしてもよい。
前記回転ドラム44に設けられる磁石は、超電導磁石や電磁石等の特殊な磁石を採用することもできるが、一般的で、安価に入手が可能な永久磁石、例えばフェライト磁石を用いることができる。ドラム周面における磁極の配列は、2〜20mmの着磁間隔でN極とS極とを交互に配列した状態とすることが好ましい。この着磁間隔が狭くなると磁性粉含有汚泥の飽和付着量が減少し、着磁間隔が広くなると磁性粉含有汚泥の付着力が弱くなる。回転ドラム44の大きさ(直径及び長さ)や磁気分離処理時の回転数は任意であり、処理量に応じて選定することが可能で、設置スペースや製造コスト、運転コスト等を考慮して設定すればよい。
磁力により懸濁液から分離した磁性粉含有汚泥の回収は、磁石の構造や形状に応じて任意の方法で行うことができ、板状、円盤状、棒状等の様々な形状の磁石と、これらの磁石の形状等に合わせた汚泥回収手段とを組み合わせることができるが、前記回転ドラム44とスクレーパー46との組み合わせにより、磁気分離した磁性粉含有汚泥45を連続状態で容易に回収することができる。また、回転ドラム形状の磁石を使用することにより、装置構成も単純化でき、磁気分離装置の製作コストが削減できるだけでなく、保守点検も容易に行うことができる。
また、磁気分離手段は、各槽内に設置する必要はなく、磁気分離手段を各槽とは独立した状態で設置し、各槽から汚泥懸濁液を抜き出して磁気分離手段に導き、磁気分離手段で分離した磁性粉含有汚泥を別途設けた汚泥返送経路を通して各槽に返送するとともに、分離した懸濁液を別途設けた懸濁液経路を通して次槽や次工程に送るようにしてもよい。
酸発酵槽11及びメタン発酵槽21で嫌気性消化を行う汚泥(酸発酵細菌群及びメタン発酵細菌群)には、前記磁気分離手段12,22で汚泥を磁気分離可能な状態とするため、あらかじめ磁性粉が添加混合されており、磁性粉を汚泥に吸着保持させた状態にしておく必要がある。使用する磁性粉には、適当なものを選定できるが、10μm以上の大きさの磁性粉は汚泥に対して重すぎるため、重力によって活性汚泥から分離してしまうことが多いので、これよりも小さなものが好ましい。また、前述のように、嫌気性消化の汚泥は、好気性の活性汚泥に比べて微細なフロックしか形成しないので、活性汚泥の場合に比べて小さいサイズのものを使用すべきである。通常は、0.05〜1μmの範囲のものが最適であり、超微粒子状の磁性粉を使用することも可能であるが、磁性粉のコストが上昇するので好ましくない。
また、磁性粉の保磁力は、0〜200Oeが適当であり、保磁力が大き過ぎる磁性粉は、自身の磁力によって凝集し、汚泥から分離して沈降してしまう欠点がある。さらに、長期の使用を考慮すると、常温の水中で溶解したり、変質したりすることがほとんどない酸化物系の磁性粉を使用することが好ましく、特に、コスト等を考慮すると、粒径が0.1〜0.5μm、例えば0.3μm程度の四三酸化鉄粉が最適である。
磁性粉の濃度(添加量)は、低すぎると汚泥を分離するために超電導磁石のような強力な磁石が必要となり、逆に濃度が高すぎると磁性粉のコストが上昇することになる。また、活性汚泥の場合に比べて小さなサイズの磁性粉を用いることから、磁力による吸引力が弱まることから、活性汚泥の場合に比べて磁性粉の添加量を多くすることが好ましい。具体的には、汚泥のMLVSSが1に対して0.1から20の濃度範囲になるようにすることが好ましく、通常は、汚泥のMLVSSと同程度以上、例えば2倍程度の濃度となるように設定することが望ましい。
このような磁性粉は、酸発酵槽11やメタン発酵槽21等の適当な位置で汚泥懸濁液中に投入されると、直ちに汚泥に吸着保持された状態となり、磁石に引き寄せられる磁性粉含有汚泥となる。この磁性粉含有汚泥は、そのほとんどあるいは全量が槽内に保持された状態となるので、汚泥懸濁液への磁性粉の添加混合は、通常は、磁気分離を開始する前に1回だけ行えばよいが、装置の状況に応じて適宜追加することもできる。また、磁性粉を添加する際には、槽内の汚泥全体に満遍なく磁性粉が吸着するように、汚泥懸濁液を撹拌しながら適当な量の磁性粉を適当な間隔で添加することが好ましい。
前記可溶化・減容化手段31は、沈殿物引抜経路16,26に引き抜いた沈殿物中の汚泥を、オゾン、塩素、過酸化水素、超音波等を用いて可溶化処理、減容化処理するものであって、このような可溶化処理、減容化処理を施した汚泥を酸発酵槽11やメタン発酵槽21に返送することにより、各槽内の汚泥濃度を適当な範囲に維持することができる。
すなわち、一般に、嫌気性処理は、好気性処理と比較して汚泥発生量が少ないため、消化汚泥の引き抜き量も少なく、磁性粉を長く槽内に留めておくことが可能であるが、消化汚泥の引き抜きを行うときに、消化汚泥に含有された磁性粉が槽内から引き抜かれる汚泥とともに処分されてしまうことになるため、前述のような可溶化処理、減容化処理を施して返送循環させることにより、槽内の汚泥濃度を維持しながら磁性粉の損失を抑えることができる。
また、前記液体サイクロン32は、相対的に比重が小さな汚泥と相対的に比重が大きな磁性粉とを分離し、分離した汚泥を余剰汚泥として余剰汚泥排出経路34から系外に排出するとともに、分離した磁性粉を磁性粉含有汚泥返送経路33から酸発酵槽11に返送して循環させるためのものである。このように、液体サイクロン32で沈殿物から汚泥と磁性粉とを分離することにより、余剰汚泥のみを系外に排出し、磁性粉を系内に戻して循環使用することができるので、汚泥濃度が必要以上に高くなって余剰な汚泥を排出する必要があるときでも、磁性粉を系外に排出させずに系内に循環させて留めておくことができる。
さらに、液体サイクロン32の前段に可溶化・減容化手段31を配置し、液体サイクロン32に導入する汚泥に対して超音波を照射したりして汚泥フロックを解体することにより、液体サイクロン32での汚泥と磁性粉との分離を効果的に行うことができる。また、液体サイクロン32自体あるいはその流入配管に超音波発信器を設けておき、液体サイクロン32内あるいは流入直前の汚泥に対して超音波を照射することにより、液体サイクロン32における汚泥と磁性粉との分離をより効果的に行うことができる。可溶化・減容化処理は、各種のものを使用可能であるが、処理時間や操作性を考慮すると、超音波処理が最適である。
磁性粉含有汚泥に照射する超音波の強度は、磁性粉が強固に取り込んでいるフロックから磁性粉が分離可能な状態にフロックを解体するだけでよく、超音波処理による可溶化・減容化処理を行ってから速やかに液体サイクロン32に導入することにより、短時間で効果的な磁性粉の分離を行うことができる。さらに、汚泥を完全に解体しない程度に超音波を照射することにより、磁性粉を分離した後の汚泥は数十秒程度で再凝集して強固なフロックを形成するので、サイクロン32から導出した汚泥の濃縮や脱水等の後処理を行う上で好都合である。
なお、液体サイクロン32には、一般に液体用として用いられているものを使用可能であり、処理能力は、汚泥処理量に応じて設定すればよく、サイクロン本体の構造や形状及び流入する汚泥の流速を適宜選択することにより、所望量の余剰汚泥を磁性粉から分離して系外に排出することができる。また、液体サイクロン32では、汚泥と磁性粉とを完全に分離する必要はなく、分離しなかった磁性粉含有汚泥は、返送経路33から系内に返送すればよい。
このようにして液体サイクロン32で磁性粉を回収して再使用することにより、余分な汚泥のみを排出することができるとともに、同時に水処理工程からの余剰汚泥に含まれる無機分も排出することができ、無機分が系内に蓄積されることも防止しながら、磁性粉の損失を最小限に抑えることができる。
また、磁性粉と余剰汚泥との分離は、液体サイクロンに限らず、磁気分離法によっても行うことが可能である。すなわち、汚泥に対して超音波を照射するなどして汚泥フロックを解体させた後、汚泥フロックが解体した状態で前述のような磁気分離手段に導入することにより、解体した汚泥フロックから磁力により磁性粉を分離してメタン発酵処理槽に循環させることができる。この余剰汚泥に対する磁気分離手段(余剰汚泥磁気分離手段)も、汚泥全体から磁性粉を分離させる必要はなく、磁性粉から分離した汚泥のみを余剰汚泥として排出することにより、磁性粉の損失を抑えながら余剰汚泥を排出することができる。さらに、この余剰汚泥磁気分離手段も、前記可溶化・減容化手段31と一体的に形成することが可能であり、例えば、余剰汚泥磁気分離手段に超音波発信器を設置しておくことにより、汚泥の可溶化・減容化処理と磁性粉の分離回収とを同時に行うことができる。
本形態例に示すように、酸発酵槽11及びメタン発酵槽21の汚泥に磁性粉を添加して磁性粉含有汚泥とし、この磁性粉含有汚泥を磁気分離手段12,22で磁力によって汚泥懸濁液から分離することにより、各槽内での各消化汚泥を高濃度に維持することができるので、余剰汚泥流入経路18から流入した余剰汚泥の嫌気性消化処理(メタン発酵処理)を効率よく行うことができる。
すなわち、従来は、嫌気性消化における汚泥は、フロックを形成するものの非常に微細なフロックであることから、その固液分離が困難なものとなっていたが、汚泥に添加する磁性粉の大きさや添加量を適切に設定することにより、さらに、磁気分離装置の分離効率を向上させることにより、消化汚泥懸濁液から磁性粉含有汚泥を確実に分離することが可能となり、汚泥分離効率の向上によって槽内の汚泥濃度を従来に比べて高濃度に維持することができ、嫌気性消化処理の効率を従来に比べて大幅に向上させることができる。
特に、酸発酵槽11及びメタン発酵槽21のそれぞれに磁気分離手段12,22を設けておくことにより、酸発酵槽11では酸発酵に適した細菌群を、メタン発酵槽21ではメタン発酵に適した細菌群を、それぞれ高濃度に維持しておくことができるので、酸発酵、メタン発酵をそれぞれ効果的に進めることができ、食品残渣、屎尿処理等の有機性廃棄物を含む汚泥をはじめとして、水処理工程で発生する余剰汚泥の処理もより効率よく行うことができる。
本発明の汚泥処理装置は、水処理工程で発生する余剰汚泥を使用したメタン発酵処理を効率よく行えるので、下水、産業排水、畜産排水等を処理する水処理工程に併設する汚泥処理装置として最適である。また、食品残渣、屎尿処理等の有機性廃棄物の処理にも適用可能である。
本発明の一形態例を示す汚泥処理装置の系統図である。 磁気分離手段の一例を示す断面図である。
符号の説明
11…酸発酵槽、12…第1磁気分離手段、13…磁性粉含有汚泥返送経路、14…分離液導入経路、15…撹拌機、16…沈殿物引抜経路、17…ガス導出経路、18…余剰汚泥流入経路、21…メタン発酵槽、22…第2磁気分離手段、23…磁性粉含有汚泥返送経路、24…分離液導出経路、25…撹拌機、26…沈殿物引抜経路、27…メタンガス回収経路、31…可溶化・減容化手段、32…液体サイクロン、33…磁性粉含有汚泥返送経路、34…余剰汚泥排出経路、41…流入部、42…流出部、43…磁気分離槽、44…回転ドラム、45…磁性粉含有汚泥、46…スクレーパー、47…汚泥回収トラフ

Claims (5)

  1. 有機物を含む汚泥を嫌気消化処理するためのメタン発酵処理槽を備えた汚泥処理装置において、メタン発酵処理槽で処理する汚泥に磁性粉を添加するとともに、メタン発酵処理槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する磁気分離手段と、該磁気分離手段で分離した汚泥を該メタン発酵処理槽内に返送する経路と、該磁気分離手段で分離した分離液をメタン発酵処理槽から抜き出す経路とを備えていることを特徴とする汚泥処理装置。
  2. 前記メタン発酵処理槽から余剰汚泥を引き抜く経路と、該経路に引き抜いた余剰汚泥に可溶化処理、減容化処理を施す可溶化・減容化手段と、該可溶化・減容化手段で可溶化処理、減容化処理を施した余剰汚泥を前記メタン発酵処理槽に循環導入する経路とを備えていることを特徴とする請求項1記載の汚泥処理装置。
  3. 前記可溶化・減容化手段で可溶化処理、減容化処理を施した余剰汚泥から磁性粉を分離する液体サイクロンと、該液体サイクロンで分離した磁性粉を前記メタン発酵処理槽に循環導入する経路と、該液体サイクロンで分離した余剰汚泥を系外に抜き出す経路とを備えていることを特徴とする請求項2記載の汚泥処理装置。
  4. 前記可溶化・減容化手段で可溶化処理、減容化処理を施した余剰汚泥から磁性粉を分離する余剰汚泥磁気分離手段と、該余剰汚泥磁気分離手段で分離した磁性粉を前記メタン発酵処理槽に循環導入する経路と、該余剰汚泥磁気分離手段で分離した余剰汚泥を系外に抜き出す経路とを備えていることを特徴とする請求項2記載の汚泥処理装置。
  5. 前記メタン発酵処理槽は、前段の酸発酵槽と後段のメタン発酵槽とを有しており、前記酸発酵槽は、該酸発酵槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する第1磁気分離手段と、該第1磁気分離手段で分離した汚泥を該酸発酵槽内に返送する経路と、該第1磁気分離手段で分離した分離液を該酸発酵槽からメタン発酵槽に導入する経路とを有し、前記メタン発酵槽は、該メタン発酵槽内の汚泥懸濁液中に含まれる磁性粉を含有した汚泥を磁力によって分離する第2磁気分離手段と、該第2磁気分離手段で分離した汚泥を該メタン発酵槽内に返送する経路と、該第2磁気分離手段で分離した分離液をメタン発酵槽から抜き出す経路とを設けたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の汚泥処理装置。
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