以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)コンテンツ販売システムの全体構成
図1において、1は全体としてコンテンツ販売システムを示し、このコンテンツ販売システム1に参加することが許されているユーザのクライアント端末2は、所定のネットワーク3を介して、当該クライアント端末2を管理するポータルサーバ4や、各種コンテンツが記録されてなるCD(Compact Disc)等を販売するためのコンテンツ販売サーバ5等と接続されている。
クライアント端末2は、ユーザによって電源が投入されると、例えば図2に示すような基本画面DP1をディスプレイ37に表示する。この基本画面DP1は、XML(eXtensible Markup Language)等の言語によって記述されたソースに基づいて種々のページが表示されるページ表示領域AR1と、当該ページのURLを入力及び表示するためのURL表示領域AR2と、ユーザがこれまで登録したブックマークが表示されるブックマーク表示領域AR3とを有している。
例えばクライアント端末2は、このコンテンツ販売システム1のトップページを表示するためのトップページ表示操作が行われたとき、当該トップページのソースを保持するポータルサーバ4に対して、当該ソースを送信するように要求する要求信号と、予め登録されているユーザのID及びパスワードとを送信する。
ポータルサーバ4は、かかる要求信号とID及びパスワードとを受信すると、このID及びパスワードに基づいて所定のユーザ認証処理を実行する。
そしてポータルサーバ4は、このユーザ認証処理の結果、クライアント端末2のユーザを正規ユーザとして認証できたとき、この旨と当該認証が完了した時刻(以下、これを認証完了時刻と呼ぶ)とを示した認証結果情報を生成し、当該生成した認証結果情報と、クライアント端末2からの要求信号に応じたトップページのソースとを、クライアント端末2へ送信する。
クライアント端末2は、ポータルサーバ4から認証結果情報とトップページのソースとを受信すると、例えば図3に示すように、当該ソースに基づいてトップページをページ表示領域AR1に表示すると共に、当該トップページのURLをURL表示領域AR2に表示する。因みにこのトップページにおいては、その上部にページのタイトル「トップページ」が表示されており、またこの下側には、A社・CD販売ページへのリンクが設定されているボタンBT1や、その他のページへのリンクが設定されているボタンが複数表示されている。
例えばユーザの操作によりこのトップページ上のボタンBT1が選択されると、クライアント端末2は、当該トップページのソースを参照してA社・CD販売ページのURLを認識した後これに基づいて、A社運営のコンテンツ販売サーバ5に対し、A社・CD販売ページのソースを送信するように要求する要求信号と、ポータルサーバ4から最近取得した認証結果情報とを送信する。
この要求信号と認証結果情報とを受信したコンテンツ販売サーバ5は、当該認証結果情報中の認証完了時刻等を参照することにより、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近(例えば過去1分以内)認証されたか否かを判定するようになされており、例えばこの判定の結果、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近認証されていることを認識すると、かかる要求信号に応じたA社・CD販売ページのソースを、クライアント端末2へ送信する。
なおコンテンツ販売サーバ5は、かかる判定の結果、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近認証されていないことを認識すると、A社・CD販売ページのソースをクライアント端末2へ送信しないようになされている。
コンテンツ販売サーバ5からA社・CD販売ページのソースを受信したクライアント端末2は、例えば図4に示すように、当該ソースに基づいてA社・CD販売ページをページ表示領域AR1上に表示する。これによりクライアント端末2のユーザは、このA社・CD販売ページを介して、コンテンツ販売サーバ5が提供するCD販売サービスを利用し得るようになされている。
因みに、XML等で記述されているこのA社・CD販売ページのソースには、当該ページのタイトル情報「A社・CD販売ページ」等だけでなく、CD販売サービスを提供するためのページであることを示すためのサービス識別情報も記されている。
そしてこの後クライアント端末2は、例えばユーザによりA社・CD販売ページをブックマークするブックマーク設定操作が行われると、当該A社・CD販売ページのソースに記されているタイトル情報「A社・CD販売ページ」及びサービス識別情報と当該CD販売ページのURLとを対応付けて記憶した後、例えば図5に示すように、このタイトル情報「A社・CD販売ページ」のみをブックマーク表示領域AR3に表示する。
このようにしてクライアント端末2は、コンテンツ販売サーバ5から提供されるA社・CD販売ページをディスプレイ37に表示し得、また当該表示したA社・CD販売ページをブックマークし得るようにもなされている。
(1−1)ポータルサーバの構成
図6に示すポータルサーバ4は、CPU(Central Processing Unit)からなる制御部10が、ROM(Read Only Memory)11又はハードディスクドライブ12に記憶されている基本プログラムやURL通知プログラム等の各種プログラムを、バス13を介してRAM(Random Access Memory)14に適宜展開しこれを実行することにより、ユーザ認証処理や後述するURL更新処理等の各種処理を実行するようになされており、また当該各種処理の結果等をバス13を介して表示部16に表示するようになされている。
さらにハードディスクドライブ12には、コンテンツ販売システム1に登録された全てのクライアント端末2の各種情報を管理するための端末管理データベースが構築されており、この端末管理データベースには、コンテンツ販売システム1に参加することが許されている各ユーザのID及びパスワードが予め記憶されている。
例えばポータルサーバ4の制御部10は、クライアント端末2からネットワーク3及びデータ通信処理部15を順次介して、ユーザのID及びパスワードを受信すると、ユーザ認証処理を開始して当該ユーザのID及びパスワードがハードディスクドライブ12の端末管理データベースに記憶されているか否かを判定する。
そしてポータルサーバ4の制御部10は、かかる判定の結果として、端末管理データベースに当該ユーザのID及びパスワードが記憶されていることを認識すると、クライアント端末2のユーザを正規ユーザとして認証し、この旨と認証完了時刻とを示した認証結果情報をクライアント端末2へ送信する一方、端末管理データベースに当該ユーザのID及びパスワードが記憶されていないことを認識すると、クライアント端末2のユーザを正規ユーザとして認証せず、この旨を示した認証結果情報をクライアント端末2へ送信する。
(1−2)コンテンツ販売サーバの構成
図7に示すコンテンツ販売サーバ5は、CPUからなる制御部20が、ROM21又はハードディスクドライブ22に記憶されている基本プログラムや各種プログラムを、バス23を介してRAM24に適宜展開しこれを実行することにより、ユーザにCDを購入させるためのCD販売処理や、その他各種処理を実行するようになされている。また、このハードディスクドライブ22には、A社・CD販売ページを始めとする各種ページのソースが予め記憶されている。
コンテンツ販売サーバ5の制御部20は、クライアント端末2からネットワーク3及びデータ通信処理部25を順次介して、認証結果情報とA社・CD販売ページのソースを要求する要求信号とを受信すると、まず最初に、当該認証結果情報中の認証完了時刻等を参照することにより、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近(例えば過去1分以内)認証されたか否かを判定する。
実際上、コンテンツ販売サーバ5のハードディスクドライブ22には、ユーザ認証が完了してから1分以内の認証結果情報を有効とする旨が定義されてなる定義情報が予め記憶されており、コンテンツサーバ5の制御部20は、この定義情報に基づいてクライアント端末2からの認証結果情報が有効であることを認識すると、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近認証されたと判定するようになされている。
またこれに限らず、例えばポータルサーバ4が認証結果情報を生成する際、当該認証結果情報に対して有効期限を示す有効期限情報も含めるようにしておき、コンテンツサーバ5の制御部20は、この認証結果情報中の有効期限情報に基づいて、当該認証結果情報が有効か否かを判断するようにしても良い。
そしてコンテンツ販売サーバ5の制御部20は、かかる判定の結果、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近認証されていることを認識すると、かかる要求信号に応じたA社・CD販売ページのソースを、ハードディスクドライブ22から読み出して、これをクライアント端末2へ送信するようになされている。
(1−3)クライアント端末の構成
(1−3−1)回路構成
図5に示すようにクライアント端末2のCPU30は、バス31を介して接続されたROM32から読み出してRAM33に展開したOS(Operating System)等の基本プログラムやURL更新プログラム等の各種アプリケーションプログラムに基づき全体の制御や後述するURL更新処理等を実行するようになされており、例えばネットワーク3を介した通信動作、ユーザからの入出力操作、メディアからのコンテンツ再生やラジオ局からダウンロードしたコンテンツのハードディスクドライブ(HDD)34への書き込み及びその管理等を実行する。
操作入力部35は、本体部の筐体表面やリモートコントローラ(図示せず)の各種操作子に対するユーザの操作に応じた入力情報を入力処理部36へ送出し、当該入力処理部36で所定の処理を施した後に操作コマンドとしてCPU30へ送出し、当該CPU30で操作コマンドに応じた処理を実行するようになされている。
ディスプレイ37は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスが本体部の筐体表面に直接取り付けられている場合や、外付けの表示デバイスであってもよく、表示処理部38を介して入力される各種情報を表示するようになされている。また本実施の形態の場合、このディスプレイ37は、通常のテレビジョンやパーソナルコンピュータ用のディスプレイよりも小さいサイズ(5インチ程度)となっている。
メディアドライブ39は、例えばCDプレーヤ及びフラッシュメモリ等でなるメモリスティック(登録商標)を再生するドライブであって、再生結果をオーディオデータ処理部40を介してディジタルアナログ変換処理した後に2chのスピーカ41から出力するようになされている。
なおCPU30は、メディアドライブ39を介して再生したデータが楽曲のオーディオコンテンツである場合、オーディオデータファイルとしてハードディスクドライブ34に記憶することも可能である。
さらにCPU30は、メディアドライブ39によってメモリスティック(登録商標)に記憶された複数枚の静止画を読み出し、これらを表示処理部38を介して表示部37にスライドショーとして表示することもできる。
またCPU30は、ハードディスクドライブ34に記憶した複数の楽曲をランダムアクセスで読み出し、あたかもジュークボックスのようにユーザ所望の順番で再生して出力することも可能である。
チューナ部42は、例えばAM、FMラジオチューナであって、CPU30の制御に基づいてアンテナ43で受信した放送信号を復調し、その結果を放送音声としてオーディオデータ処理部40を介してスピーカ41から出力する。
通信処理部44は、CPU30の制御に基づいて送信データのエンコード処理を行い、ネットワークインターフェース45を介してネットワーク3経由で外部のネットワーク対応機器へ送信したり、当該ネットワークインターフェース45介して外部のネットワーク対応機器から受信した受信データのデコード処理を行い、CPU30へ転送するようになされている。
(1−3−2)ディレクトリ管理
クライアント端末2のCPU30は、ハードディスクドライブ34に対してコンテンツを記憶する際、図9に示すディレクトリ構成で管理するようになされている。まず「root」ディレクトリの下層に対しては、規定範囲内での任意の数の「folder」ディレクトリが作成される。この「folder」ディレクトリは、例えばコンテンツが属するジャンル、又は所有ユーザなどに対応して作成されるようになされている。
この「folder」ディレクトリの下層には、規定範囲内での任意の数の「album」ディレクトリが作成され、当該「album」ディレクトリは例えば1つのアルバムタイトルごとに対応するようになされている。この「album」ディレクトリの下層においては、その「album」ディレクトリに属するとされる1以上の「track」ファイルが格納され、この「track」ファイルが1つの楽曲すなわちコンテンツとなるものである。
このようなコンテンツについてのディレクトリ管理は、ハードディスクドライブ34に記憶されているデータベースファイルによって行われるようになされている。
(1−3−3)プログラムモジュール構成
図10に示すようにクライアント端末2のプログラムモジュールとしては、OS上で動作するようになされており、具体的にはCDの物販を行うCD販売業者サーバ46、インターネットラジオサーバ47、音楽配信運営サーバ48、総合サービスサーバ49、関連情報提供サーバKS他の各種サーバとの間でやりとりを行う。
なお、上述のコンテンツ販売サーバ5は、CD販売業者サーバ46と同等であり、またポータルサーバ4は総合サービスサーバ49に含まれるものとする。
HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)メッセージプログラム50は、CD販売業者サーバ46、インターネットラジオサーバ47、音楽配信運営サーバ48、各種総合サービスを行う総合サービスサーバ49及び関連情報提供サーバKS等の各種サーバとの間のやりとりをHTTP通信で行うものであり、コミュニケータプログラム51は、HTTPメッセージプログラム50とデータのやりとりを行うプログラムモジュールである。
コミュニケータプログラム51の上位には、コンテンツのコーデックを解釈して再生するコンテンツ再生モジュール52、著作権保護に関する情報を取り扱う著作権保護情報管理モジュール53が位置し、そのコンテンツ再生モジュール52、著作権保護情報管理モジュール53に対してインターネットラジオの選局及び再生を行うインターネットラジオ選局再生モジュール54、楽曲購入及び試聴曲の再生を司る楽曲購入再生モジュール55がそれぞれ位置している。
それらインターネットラジオ選局再生モジュール54、楽曲購入再生モジュール55の上位にはXML(eXtensible Markup Language)ブラウザ56が位置し、各種サーバからのXMLファイルを解釈し、ディスプレイ37に対して画面表示を行う。
例えば、XMLブラウザ56を介してユーザに選択された楽曲は楽曲購入再生モジュール55で購入され、ハードディスクコンテンツコントローラ57を介してハードディスクドライブ34に書き込まれる。
なおコミュニケータプログラム51には、ライブラリ58の認証ライブラリ58Aが接続されており、当該認証ライブラリ58Aによって総合サービスサーバ49やその他の各種サーバの認証処理を行うようになされている。
さらにコミュニケータプログラム51の上位には、データベースアクセスモジュール59、コンテンツデータアクセスモジュール60及びハードディスクコンテンツコントローラ57が位置する。
このデータベースアクセスモジュール59は、ハードディスクドライブ34に構築された各種データベースにアクセスし、コンテンツデータアクセスモジュール60はハードディスクドライブ34に格納されたコンテンツにアクセスし、ハードディスクコンテンツコントローラ57はハードディスクドライブ34に格納されたコンテンツを管理するようになされている。
ハードディスクコンテンツコントローラ57の上位には、ラジオ局RSが放送した楽曲のタイトル及びアーティスト名を表示するための関連情報表示モジュール61及びラジオ局RSを選局したり、当該ラジオ局RSから受信した楽曲のコンテンツをハードディスクドライブ34に録音するチューナ選局再生/録音モジュール62が位置している。
例えば、オーディオユーザインタフェース63を介して選局されたラジオ局RSから受信した楽曲は、コンテンツデータアクセスモジュール60を介してハードディスクドライブ34へ書き込まれるようになされている。
関連情報表示モジュール61は、チューナ選局再生/録音モジュール62によって現在ラジオ局RSが放送している楽曲のタイトルやアーティスト名を関連情報として関連情報提供サーバKSからHTTPメッセージ50経由で受信し、これをオーディオユーザインタフェース(UI)63を介してディスプレイ37に表示する。
なおオーディオユーザインタフェース63を介してディスプレイ37に表示した関連情報は、ライブラリ58のクリップライブラリ58Bに一時的に記憶することもでき、ユーザからの指示に従って最終的にはデータベースアクセスモジュール59を介してハードディスクドライブ34へ記憶されるようになされている。
さらにクライアント端末CTのプログラムモジュールとしては、CDを再生するためのCD再生モジュール64と、ハードディスクドライブ34を再生するためのHDD再生モジュール65とが含まれており、再生結果をオーディオデータ処理部40及びスピーカ41を介して出力する。
(2)URL更新処理
ところで、上述のコンテンツ販売システム1においては、必要に応じて例えば図11に示すように、A社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5から別の新しいコンテンツ販売サーバ6に移行されると、これにともなってA社・CD販売ページのURLも変更される。
実際上、コンテンツ販売システム1においては、各ページの変更前のURL(以下、これを旧URLと呼ぶ)及び変更後のURL(以下、これを新URLと呼ぶ)を、ポータルサーバ4のハードディスクドライブ12に構築された端末管理データベースのURL変更テーブルTBLによって管理するようになされている。
このURL変更テーブルTBLは、図12に示すように、『A社・CD販売ページ』等のページ名が格納されるカラム「ページ名」、当該カラム「ページ名」に対応するページの旧URLが格納されるカラム「旧URL」、当該ページの新URLが格納されるカラム「新URL」、及びURLの変更が通知されたクライアント端末2の数が格納されるカラム「通知端末数」によって構成される。
ここで、各ページのURLが変更された場合に、URL変更テーブルTBLのデータを利用して実行されるクライアント端末2及びポータルサーバ4におけるURL更新処理手順について、クライアント端末2がコンテンツ販売サーバ5にアクセスする場合と、クライアント端末2がポータルサーバ4にアクセスする場合とに分けて、以下説明する。
(2−1)クライアント端末がコンテンツ販売サーバにアクセスする場合のURL更新処理
コンテンツ販売システム1においては、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして最近認証されている場合には、当該クライアント端末2がコンテンツ販売サーバ5に直接アクセスしてA社・CD販売ページのソースを得られるようになされており、以下、クライアント端末2がコンテンツ販売サーバ5にアクセスする場合のURL更新処理について、図13及び図14のシーケンスチャートを用いて説明する。
クライアント端末2は、A社・CD販売ページのURLが基本画面DP1(図1)のURL表示領域AR2に直接入力されたこと、あるいはA社・CD販売ページのURLがブックマーク表示領域AR3のブックマークから選択されたことを認識すると、図13に示すように、ステップSP1において、当該URLをもとにコンテンツ販売サーバ5に対してA社・CD販売ページのソースを要求するためのソース要求信号を送信する。
ここでコンテンツ販売サーバ5は、A社・CD販売ページが新しいコンテンツ販売サーバ6に移行されていることにより、当該A社・CD販売ページのソースを保持しておらず、代わりにクライアント端末CTからA社・CD販売ページのソースが要求された際に、当該ソースを送信できないことを示すエラー信号を返信するためのエラー返信ページが開設されている。
そしてコンテンツ販売サーバ5は、クライアント端末2からA社・CD販売ページのソース要求信号を受信すると、ステップSP30において、エラー返信ページを介してクライアント端末2にエラー信号を返信する。
クライアント端末2は、コンテンツ販売サーバ5からエラー信号を受信すると、ステップSP2において、A社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5以外のサーバに移行されたことを認識し、直接入力されたURL、あるいはブックマークから選択されたURL(すなわちA社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5に開設されていたときの旧URL)と共に、A社・CD販売ページの新しいURL(すなわちA社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5以外の他のサーバに移行された後の新URL)を要求するための新URL要求信号をポータルサーバ4に対して送信する。
ポータルサーバ4は、クライアント端末2から旧URLと共に、新URL要求信号を受信すると、ステップSP10において、端末管理データベースのURL変更テーブルをもとにA社・CD販売ページの新URLを検索して取得し、これをクライアント端末2に対して当該新URLを送信する。
クライアント端末2は、ポータルサーバ4からA社・CD販売ページの新URLを受信すると、ステップSP3において、ステップSP2でポータルサーバ4に対して送信したA社・CD販売ページの旧URLが自身のブックマークに登録されたURLであるか否かを判定する。
ここで否定結果を得ると、このことはA社・CD販売ページの旧URLがブックマークに登録されておらず、A社・CD販売ページの旧URLがURL表示領域AR2(図2)に直接入力されてコンテンツ販売サーバ5にアクセスしたことを表しており、このときクライアント端末2は、次のステップSP5(図14)に移る。
これに対してステップSP3(図13)で肯定結果を得ると、このことはA社・CD販売ページの旧URLがブックマークに登録されており、当該ブックマークが選択されてコンテンツ販売サーバ5にアクセスしたことを表しており、このときクライアント端末2は、ステップSP4に移ってブックマークに登録されたA社・CD販売ページの旧URLをポータルサーバ4から提供された新URLに更新して、次のステップSP5(図14)に移る。
ステップSP5において、クライアント端末2は、ポータルサーバ4から提供されたA社・CD販売ページの新URLをもとに、A社・CD販売ページの移行先である新しいコンテンツ販売サーバ6に対してA社・CD販売ページのソースを要求するためのソース要求信号を送信する。
新しいコンテンツ販売サーバ6は、クライアント端末2からA社・CD販売ページのソース要求信号を受信すると、ステップSP20において当該A社・CD販売ページのソースをクライアント端末2に送信する。
クライアント端末2は、新しいコンテンツ販売サーバ6からA社・CD販売ページのソースを受信すると、ステップSP6において、当該ソースに基づき、A社・CD販売ページをページ表示領域AR1に表示すると共に、当該A社・CD販売ページの新URLをURL表示領域AR2に表示する。
このように、クライアント端末2においては、URL変更情報をもとにA社・CD販売ページのURLが更新されていることを認識すると、ポータルサーバ4からA社・CD販売ページの新URLを取得し、A社・CD販売ページの旧URLがブックマークに登録されている場合には、当該旧URLを当該新URLに自動的に更新するようになされている。
従って、クライアント端末2は、A社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5からコンテンツ販売サーバ6に移行されることにより当該A社・CD販売ページのURLが変更されていた場合に、ユーザにそのことを意識させることなく自動的に自身のブックマークのURLを更新することができる。
一方、ポータルサーバ4は、ステップSP10(図13)において、クライアント端末2に対して、A社・CD販売ページの新URLを送信した後、次のステップSP11に移る。
ステップSP11において、ポータルサーバ4は、端末管理データベースのURL変更テーブルTBLにおいて、図15に示すようにA社・CD販売ページに対応するレコードの通知端末数に1を加算して更新し、次のステップSP12(図14)に移る。
ステップSP12において、ポータルサーバ4は、URL変更テーブルTBLにおけるA社・CD販売ページの通知端末数が所定数を超えたか否かを判定する。
ここで否定結果を得ると、このことは、コンテンツ販売システム1に登録された全てのクライアント端末2のうち、A社・CD販売ページの新URLが通知されたクライアント端末2の数が所定数に達しておらず、A社・CD販売ページの旧URLでコンテンツ販売サーバ5にアクセスしてくるクライアント端末2が未だに多く存在することを表しており、このときポータルサーバ4は、引き続き、URL更新処理を継続する。
これに対してステップSP12において肯定結果を得ると、このことは、コンテンツ販売システム1に登録された全てのクライアント端末2のうち、A社・CD販売ページの新URLが通知されたクライアント端末2の数が所定数に達しており、A社・CD販売ページの旧URLでコンテンツ販売サーバ5にアクセスしてくるクライアント端末2がほとんど存在していないことを表しており、このときポータルサーバ4は、クライアント端末CTにおけるA社・CD販売ページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断して、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了しても問題ないことを示すメッセージを表示部16に表示する。
これによりポータルサーバ4は、コンテンツ販売システム1の管理者に対して、クライアント端末2におけるA社・CD販売ページの新URLへの更新がほぼ完了し、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了してもよいことを通知することができる。
この結果、コンテンツ販売システム1の管理者は、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了しても問題ないと認識することができ、図16に示すように、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了させて、コンテンツ販売サーバ5をシャットダウンすることや、ネットワーク3から外すことができる。
このように、ポータルサーバ4においては、コンテンツ販売システム1に登録された全てのクライアント端末2のうち、A社・CD販売ページの新URLを通知したクライアント端末の数を通知端末数として管理端末データベースのURL変更テーブルTBLで管理するようになされており、当該通知端末数が所定数を超えた場合に、クライアント端末2におけるA社・CD販売ページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断し、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了してもよいことを示すメッセージを表示部16に表示して通知するようになされている。
(2−2)ポータルサーバにアクセスする場合のURL更新処理
コンテンツ販売システム1においては、クライアント端末2のユーザが正規ユーザとして認証されてから所定時間経過した場合には、当該クライアント端末2がポータルサーバ4にアクセスして再度正規ユーザとして認証されなければ、コンテンツ販売サーバ5等に直接アクセスできないようになされており、以下、クライアント端末2がポータルサーバ4にアクセスする場合のURL更新処理について、図17のシーケンスチャートを用いて説明する。
ステップSP40において、クライアント端末2は、自身のユーザを再度正規ユーザとして認証してもらうために、ポータルサーバ4に対して、ユーザのID及びパスワードを送信する。
ポータルサーバ4は、クライアント端末2からユーザのID及びパスワードを受信すると、ステップSP50において、当該ユーザのID及びパスワードに基づいてユーザ認証処理を実行する。そしてポータルサーバ4は、このユーザ認証処理の結果、かかるユーザを正規ユーザと認証すると、この旨を示した認証結果情報を生成して、次のステップSP51に移る。
ステップSP51において、ポータルサーバ4は、URL変更テーブルTBLに基づき、URLが更新された全てのページの旧URLと新URLとを対応付けた情報であるURL変更情報を生成し、これを認証結果情報と共にクライアント端末2に対して送信する。
クライアント端末2は、ポータルサーバ4から、認証結果情報及びURL変更情報を受信すると、当該認証結果情報に基づいて自身のユーザが正規ユーザとして認証されたことを認識すると共に、ステップSP41において、当該URL変更情報に記述された旧URLが自身のブックマークに登録されているか否かを判定する。
ここで否定結果を得ると、このことはURL変更情報に記載された旧URLがクライアント端末2のブックマークに登録されておらず、ブックマークに登録されている各ページのURLを更新する必要がないことを表しており、このときクライアント端末2は、ブックマークに登録されたURLを更新せずに、以降、各ページにアクセスするようになされている。
これに対してステップSP41で肯定結果を得ると、このことはURL変更情報に記載された旧URLがクライアント端末2のブックマークに登録されており、当該ブックマークに登録されている旧URLをURL変更情報に記述された新URLに更新する必要があることを表しており、このときクライアント端末2は、ステップSP42に移って、URL変更情報をもとにブックマークに登録されている旧URLを新URLに更新する。そして、クライアント端末2は、以降、更新したURLに基づいて各ページにアクセスするようになされている。
このように、クライアント端末2においては、ポータルサーバ4にアクセスした際に、コンテンツ販売システム1における各ページのURL変更情報を受信すると、当該URL変更情報に記述された旧URLがブックマークに登録されている場合には、当該URL変更情報に基づき当該旧URLを新URLに自動的に更新するようになされている。
従って、例えばA社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5から新しいコンテンツ販売サーバ6に移行されることにより当該A社・CD販売ページのURLが変更されていた場合に、ユーザにそのことを意識させることなく自動的に自身のブックマークのURLを更新することができる。
一方、ポータルサーバ4は、ステップSP51で認証結果情報及びURL変更情報を送信した後、ステップSP52に移り、当該ステップSP52において、図18に示すように端末管理データベースのURL変更テーブルTBLにおける全レコードの通知端末数に1を加算して更新し、次のステップSP53に移る。
ステップSP53において、ポータルサーバ4は、URL変更テーブルTBLの全レコードのうち、通知端末数が所定数を超えているものがあるか否かを判定する。
ここで否定結果を得ると、このことは、URLが変更されたページのうち、通知端末数が所定数に達したページが存在せず、例えばURLが変更されたA社・CD販売ページの旧URLでコンテンツ販売サーバ5にアクセスしてくるクライアント端末2が未だに多く存在することを表しており、このときポータルサーバ4は、引き続き、URL更新処理を継続する。
これに対してステップSP53において肯定結果を得ると、このことは、URLが更新されたページのうち、通知端末数が所定数に達したページが存在し、例えばこのページがA社・CD販売ページであるとすれば、当該A社・CD販売ページの旧URLでコンテンツ販売サーバ5にアクセスしてくるクライアント端末2がほとんど存在していないことを表しており、このときポータルサーバ4は、クライアント端末2におけるA社・CD販売ページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断して、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了しても問題ないことを示すメッセージを表示部16に表示する。
なお、このときA社・CD販売ページ以外のページにおいても、通知端末数が所定数に達したページが存在すれば、ポータルサーバ4は、クライアント端末2における当該ページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断し、当該ページの旧URLのエラー返信ページを終了しても問題ないことを示すメッセージを表示するようになされている。
これによりポータルサーバ4は、コンテンツ販売システム1の管理者に対して、クライアント端末2におけるA社・CD販売ページの新URLへの更新がほぼ完了し、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了しても問題ないことを通知することができる。
この結果、コンテンツ販売システム1の管理者は、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了しても問題ないと認識することができ、図16に示すように、コンテンツ販売サーバ5のエラー返信ページを終了させて、コンテンツ販売サーバ5をシャットダウンすることや、ネットワーク3から外すことができる。
このように、ポータルサーバ4においては、コンテンツ販売システム1に登録された全てのクライアント端末2のうち、各ページの新URLを通知したクライアント端末2の数を通知端末数として管理端末データベースのURL変更テーブルTBLで管理するようになされており、当該通知端末数が所定数を超えたページが存在する場合に、当該ページのクライアント端末2における新URLへの更新がほぼ完了したと判断して、当該ページの旧URLのエラー返信ページを終了してもよいことを通知するようになされている。
(3)動作及び効果
以上の構成において、クライアント端末2は、ポータルサーバ4から提供されたアドレス変更情報や、コンテンツ販売サーバ5から受信したエラー信号をもとに自身のブックマークに登録されたURLが変更されているか否かを判定し、変更されていると判定した場合には、当該ブックマークに登録された旧URLをポータルサーバ4から提供された新URLに更新する。
これによりクライアント端末2は、例えばA社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5から新しいコンテンツ販売サーバ6に移行されることにより当該A社・CD販売ページのURLが変更された場合に、ユーザに新URLを探し出させるような煩雑な作業を行わせることなく、ブックマークに登録されているA社・CD販売ページの旧URLを新URLに自動的に更新することができる。
一方、ポータルサーバ4は、新URLを通知したクライアント端末2の数を通知端末数として端末管理データベースで管理し、当該通知端末数が所定数を超えたページが存在する場合に、ほぼ全てのクライアント端末2に当該ページの新URLを通知したと認識し、このとき旧URLのページを終了させても問題ないと判断して、当該ページを終了しても問題ないことを示すメッセージを表示部16に表示する。
これにより、ポータルサーバ4は、例えばA社・CD販売ページがコンテンツ販売サーバ5から新しいコンテンツ販売サーバ6に移行されることにより当該A社・CD販売ページのURLが変更された場合に、当該A社・CD販売ページの新URLが通知されたクライアント端末2の数を認識し、この数が所定数を超えた場合にクライアント端末2における当該A社・CD販売ページページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断して、当該A社・CD販売ページの旧URLに開設されているエラー返信ページを終了しても問題ないことを管理者に通知することができる。
またクライアント端末2における新URLへの更新がほぼ完了したか否かを判定する基準となる所定数を、登録されたクライアント端末2の数により近い数に設定すれば、一段と確実にクライアント端末2における新URLへの更新が完了したことをポータルサーバ4に認識させることができ、またこの所定数を登録されたクライアント端末2の数と比してより小さな数に設定すれば、クライアント端末2における新URLへの更新が完了したことを認識する確実性は低減するものの、一段と早く旧URLのページを終了させることができる。
以上の構成によれば、コンテンツ販売システム1のクライアント端末2においては、ポータルサーバ4から提供されたURL変更情報をもとにブックマークに登録したURLが変更されているか否かを判定して、当該URLが変更されていると判定した場合には、自動的に当該URLを新URLに更新するようにしたことにより、URLが変更された場合に、ユーザの介在なしにブックマークに登録したURLを自動的に更新することができる。
また、コンテンツ販売システム1のポータルサーバ4においては、新URLを通知したクライアント端末2の数を通知端末数として端末管理データベースで管理し、当該通知端末数が所定数を超えた場合に、ほぼ全てのクライアント端末2に新URLを通知したと認識して、このとき旧URLのページを終了させても問題ないと判断するようにしたことにより、ほぼ全てのクライアント端末2に新URLを通知した後に、旧アドレスのページを終了させることができる。
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、クライアント端末2に対して新URLまたはURL変更情報を送信した時点で、ポータルサーバ4のURL変更テーブルTBLにおける通知端末数を更新するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、クライアント端末2が新URLまたはURL変更情報を受信してブックマークのURLを更新した際に、当該URLを更新したことを示す更新完了情報を生成して、これをポータルサーバ4に対して送信し、ポータルサーバ4が当該更新完了情報を受信した際に、URL変更テーブルTBLにおける通知端末数を更新するようにしてもよい。これにより、ポータルサーバ4は、クライアント端末2がブックマークのURLを更新したことを、確実に認識することができる。
また上述の実施の形態においては、各ページの通知端末数が所定数を超えた場合に、ポータルサーバ4において、クライアント端末2における当該ページの新URLへの更新がほぼ完了したと判断し、当該ページを終了しても問題ないことを示すメッセージを表示部16に表示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、新URLへの更新がほぼ完了したと判断した後、ポータルサーバ4の制御部10によって当該ページのソースを保持するサーバから当該ソースを自動的に消去するようにしてもよいし、当該ページのURL変更情報の送信を停止するようにしてもよいし、当該ページのURL変更情報を送信するためのURL通知プログラム自体を消去するようにしてもよく、これによりアドレス変更以降の処理を全て自動化させることができる。
さらに上述の実施の形態においては、コンテンツ販売サーバ5とポータルサーバ4をそれぞれ別のサーバとする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コンテンツ販売サーバ5とポータルサーバ4とを1つのサーバにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、クライアント端末2のCPU30がROM32に予め格納されたURL更新プログラムをRAM33上に展開し、当該URL更新プログラムに従って上述のURL更新処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、URL更新プログラムが格納されたプログラム格納媒体をクライアント端末2にインストールすることにより当該URL更新処理を実行するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、ポータルサーバ4の制御部10がROM11に予め格納されたURL通知プログラムをRAM14上に展開し、当該URL通知プログラムに従って上述のURL更新処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、URL通知プログラムが格納されたプログラム格納媒体をポータルサーバ4にインストールすることにより当該URL更新処理を実行するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、アドレス通知装置としてのポータルサーバ4を、装置識別情報としてのユーザのID及びパスワードを管理する管理手段及び通知端末数を記憶する記憶手段としてのハードディスクドライブ12、識別情報受信手段、アドレス変更情報送信手段及び更新完了情報受信手段としてのデータ通信処理部15、判断手段、ページ情報消去手段、停止手段及びプログラム消去手段としての制御部10によって構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の回路構成でアドレス通知装置を構成するようにしてもよい。
1……コンテンツ販売システム、2……クライアント端末、3……ネットワーク、4……ポータルサーバ、5……コンテンツ販売サーバ、10、20……制御部、12、34……ハードディスクドライブ、30……CPU、15、25……データ通信処理部、44……通信処理部、45……ネットワークインターフェース。