JP2005105109A - インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法および記録物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも、水と下記一般式で表されるシアン系染料とカルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩を含んでなることを特徴とするインク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び該記録方法によって記録された記録物。
【化11】
[式中、Mは水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、または金属ハロゲン化物を表し、R1〜R4はそれぞれ独立に−SO2Zを表す。ここでZは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、4つのZのうち少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。]
【選択図】 なし
Description
なぜなら、複数のインク組成物によって形成されたカラー画像にあっては、一色でも色相の劣るものが存在すると、その色相のために画像全体としての色バランスが劣り、品質の高い画像が得られがたいことになるからである。
特に、色材として金属フタロシアニン系染料を使用したインク組成物においては、ベタ印刷(100 %Dutyの塗りつぶし印刷)など高Dutyで印刷を行った部分に赤浮き現象(以下、「ブロンズ現象」という)が見られる等がある。このような場合、画像全体としての色バランスが不均一となって画像品質を低下させるため、その改善が望まれている。
また、近年では写真調に近い風合いを持つ記録媒体として光沢紙が多く採用されるようになっているが、特定の色がブロンズ現象を起こすことにより印刷物表面での光沢感にバラツキが生じ、画像の風合いを著しく損ねてしまうことから、画像全体の光沢感を保つ観点からも、その改善が強く望まれるところである。
この対策としてpH維持剤としてアルコールアミン類を添加することや、紙中への浸透力を上げることが一般的に行われている。基本的にブロンズ現象は紙表面でインク組成物が乾燥することによる、染料の結晶化が原因とされ、上記方法はこの溶解性を上げることにより結晶化を防ぐ、もしくは結晶化する前に紙中に浸透させるという観点から、有効である。しかしながら、前者は添加によりpHが容易に11付近に上昇してしまい、プリンタのノズルの腐食を引き起こすことや、さらには人体への影響が懸念され、後者は浸透性が過剰に増した場合、いわゆるブリード現象等その他の印刷品質の悪化が引き起こされ、万全の解決策ではない。
これらに代わる対策として、この課題を解決する為に2−オキソ−オキサゾリドンや、1,3−ビス(βヒドロキシエチル)尿素を添加したインク組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、塩基性アミノ酸を添加することでこの課題の解決を図ったインク組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、残念ながら、本発明者らの種々の調査・研究の結果から、上記に記載されているような対策を用いても、本発明の課題とするところの印刷物堅牢性(耐光性・耐ガス性)に優れたシアン系染料を用いたインク組成物においては、ブロンズ現象の解消・緩和にはなんら効果がないことが判明した。
(1)少なくとも、水と下記一般式(I)で表されるシアン系染料とカルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩を含んでなることを特徴とするインク組成物。
Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基またはイオン性親水性基を表し、各々の基は、さらに置換基を有していてもよい。
a1〜a4およびb1〜b4は、それぞれX1〜X4およびY1〜Y4の置換基数を表す。そしてa1〜a4は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、すべてが同時に0になることはない。b1〜b4は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
但し、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3及びY4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基であるかまたはイオン性親水性基を置換基として有する基である。)
(2)前記一般式(I)で表されるシアン系染料が下記一般式(II)で表されることを特徴とする(1)記載のインク組成物。
(3)前記シアン系染料が、前記一般式(II)におけるMが銅元素であり、イオン性親水性基を有するZがスルホアルキル基である(2)記載のインク組成物。
(4)前記スルホアルキル基のカウンターカチオンがリチウムカチオンである(3)に記載のインク組成物。
(8)前記ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、ナフタレン骨格にカルボキシル基を一つと、−OR基(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基)を一つとを有する化合物である、(7)に記載のインク組成物。
(9)前記ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、2位にカルボキシル基を有する化合物及び/又はその塩である、(6)〜(8)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(11)前記塩が、リチウム塩である、(1)〜(10)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(23)(1)〜(21)のいずれか一項に記載のインク組成物を用いて記録された、又は(22)に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
これらは置換基を有していても良く、置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
中でも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ロ)Zに関しては、これらが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基であり、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、置換アルキル基が最も好ましい。
(ハ)Y1〜Y4に関しては、これらが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ニ)a1〜a4はそれぞれ独立に1または2であることが好ましく、特に1であることが好ましい。b1〜b4はそれぞれ独立に、3または2であることが好ましく、特に3であることが好ましい。
(ホ)Mは、Cu、Ni、Zn、またはAlであることが好ましく、なかでもCuであることが最も好ましい。
(ヘ)フタロシアニン化合物の分子量は、750〜3000の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
Zに関しては、一般式(I)の中のZと同義であり、好ましい例も同じである。
a21〜a24は、4≦a21+a22+a23+a24≦8、好ましくは4≦a21+a22+a23+a24≦6を満たし、かつそれぞれ独立に1または2の整数を表す。特に好ましくはa21=a22=a23=a24=1の場合である。
X21、X22、X23、X24、Y21、Y22、Y23、Y24、Y25、Y26、Y27およびY28の少なくとも1つは、イオン性親水性基またはイオン性親水性基を置換基として有する基である。
イオン性親水性基の例は、一般式(I)におけるX1、X2、X3、X4の例と同義であり、好ましい例も同じである。
但し、本発明における一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物が、L(2価の連結基)を介してPc(フタロシアニン環)が2量体(例えば、Pc−M−L−M−Pc)または3量体を形成する場合において、好ましい分子量、例えば特に好ましい分子量は、上記記載の特に好ましい分子量(995〜1800の範囲)の2倍(2量体の場合)、または3倍(3量体の場合)である。ここで、上記2または3量体の好ましい分子量は、連結基Lを含んだ値である。
(ロ)Zに関しては、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、置換アルキル基が最も好ましい。
(ハ)Y21〜Y28に関しては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ニ)a11〜a14は、それぞれ独立に、1または2であることが好ましく、特にa11=a12=a13=a14=1であることが好ましい。
(ホ)Mは、Cu、Ni、Zn、またはAlであることが好ましく、なかでもCuであることが最も好ましい。
(ヘ)フタロシアニン化合物の分子量は、750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
a31、a32、a33、a34は、それぞれ独立に、1または2の整数を表し、特に1であることが好ましく、その中でもa31=a32=a33=a34=1であることが最も好ましい。
Z1、Z2、Z3およびZ4の少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。
イオン性親水性基の例は、前記一般式(I)におけるZの例と同義であり、好ましい例も同じである。
フタロシアニン化合物の分子量は、750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
さらに、置換基の異なる2種類以上の一般式(VI)及び/又は一般式(VII)を用いて染料を調製する場合には、一般式(V)で表される化合物は、置換基の種類、位置が異なる染料混合物となっている。
耐光性及び耐ガス性の両方に優れ、かつ、ブロンズ現象がなく、高画質なインクジェット記録物を得るためには、更には、空気中に存在するオゾン、窒素酸化物や硫黄酸化物存在下のような酸化性ガス雰囲気下での変退色を防止できるインクジェット記録物を得るためには、上述のシアン系染料に下記のカルボキシル基を有する芳香族化合物を含有せしめることにより達成することができる。
本発明においては、水と上記一般式(I)で表されるシアン系染料とカルボキシル基を有する芳香族化合物又はその塩を少なくとも1種含有するインク組成物であれば、シアンインク組成物は勿論のこと、例えば、ブラックインク組成物等のシアンとは異なる色のインク組成物であっても、ベタ印刷した場合に見られるブロンズ現象を弱める、もしくは無くすることができる。これら各種のインク組成物を作製するためには、従来公知の他の染料と併用することができる。
カルボキシル基を有する芳香族化合物の塩は、塩の形で添加され、インク中に含有されることも可能であり、また、カルボキシル基を有する芳香族化合物と塩基とが別々に添加され、インク中に含有されることも可能である。
保湿剤を含むことにより、インクジェット記録方式において、水分の蒸発を抑制してインクを保湿することができる。また、水溶性有機溶剤であれば、吐出安定性を向上させたり、インク特性を変化させることなく粘度を容易に変更させたりすることができる。
保湿剤は、インク組成物全量に対して好ましくは5〜50重量%、より好ましくは、5〜30重量%、さらに好ましくは、5〜20重量%の範囲で添加される。5重量%以上であれば、保湿性が得られ、また、50重量%以下であれば、インクジェット記録に用いられる粘度に調整しやすい。
その含有量は、0.5〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは、1〜5重量%である。その含有量を、0.5重量%以上とすることで、添加することによる本発明の色材の溶解性向上を図ることができ、10重量%以下とすることで、インク組成物が接する各種部材との耐材料性を悪化させることがない。
なお、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1〜17及び比較例1〜5のインク組成物を表3に示す配合割合で各成分を混合して溶解させ、孔径1μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行なって、各インク組成物を調製した。
上記のカートリッジを用い、1インチ平米当たり1.5〜2.2mgの打ち込み量になるようにベタ印字し得られた印刷物を、光沢度計(PG−1M:日本電色工業株式会社)を用いて測定し(測定角度60°)、光沢度を求めた。印字は、25℃40%RHの環境で行った。
得られた光沢度と以下の式から得た値をブロンズの判定基準とした。
[評価基準]
評価A:15未満
評価B:15以上35未満
評価C:35以上55未満
評価D:55以上
上記のカートリッジを用い、OD(Optical Density)が、0.9〜1.1の範囲に入るように印加 Duty を調整して印刷を行って得られた印刷物を、オゾンウエザーメーターOMS−H型(商品名、(株)スガ試験機製)を用い、24℃、相対湿度60%RH、オゾン濃度20ppmの条件下にて、印刷物を所定時間(6,12時間)曝露した。
曝露後、それぞれの印刷物のODを、濃度計(「Spectrolino」 Gretag社製)を用いて測定し、次式により光学濃度残存率(ROD)を求め、下記判定基準により、評価した。
D:曝露試験後のOD
D0:曝露試験前のOD
(但し、測定条件は、Filter:Red,光源:D50,視野角:2度)
[判定基準]
評価A:RODが90%以上
評価B:RODが80%以上90%未満
評価C:RODが70%以上80%未満
評価D:RODが70%未満
上記のカートリッジをインクジェットプリンタEM930C(セイコーエプソン株式会社製)に充填し、初期的に正常に吐出することを確認後、本体電源を切り、インクカートリッジを装填した状態のまま、40℃、20%RHの環境下に放置した。所定の時間放置後、EM930Cを取り出し、温度が常温にまで下がるのを待って電源を入れ、インクが正常に吐出するかを見た。また正常に吐出しない場合は、EM930C所定のクリーニング回復動作を行い、その後印字を行って、正常に吐出するようになるまでのクリーニング回復動作の必要回数を求め、下記基準により評価した。
評価A:電源ON、またはクリーニング動作1回で正常に吐出
評価B:クリーニング動作2〜3回で正常に吐出
評価C:クリーニング動作4〜6回で正常に吐出
評価D:クリーニング動作を6回行っても正常に吐出しない
Claims (23)
- 少なくとも、水と下記一般式(I)で表されるシアン系染料とカルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩を含んでなることを特徴とするインク組成物。
一般式(I)
Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基またはイオン性親水性基を表し、各々の基は、さらに置換基を有していてもよい。
a1〜a4およびb1〜b4は、それぞれX1〜X4およびY1〜Y4の置換基数を表す。そしてa1〜a4は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、すべてが同時に0になることはない。b1〜b4は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
但し、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3及びY4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基であるかまたはイオン性親水性基を置換基として有する基である。) - 前記シアン系染料が、前記一般式(II)におけるMが銅元素であり、イオン性親水性基を有するZがスルホアルキル基である請求項2記載のインク組成物。
- 前記スルホアルキル基のカウンターカチオンがリチウムカチオンである請求項3に記載のインク組成物。
- 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩が、カルボキシル基を1つ有する芳香族化合物及び/又はその塩である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩が、ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、ナフタレン骨格にカルボキシル基と、−OR基(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基)とを有する化合物である、請求項6に記載のインク組成物。
- 前記ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、ナフタレン骨格にカルボキシル基を一つと、−OR基(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基)を一つとを有する化合物である、請求項7に記載のインク組成物。
- 前記ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、2位にカルボキシル基を有する化合物及び/又はその塩である、請求項6〜8のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記2位にカルボキシル基を有し、ナフタレン骨格を持つ化合物及び/又はその塩が、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−エトキシ−2−ナフトエ酸、6−プロポキシ−2−ナフトエ酸及びそれらの塩の少なくとも一種である、請求項9に記載のインク組成物。
- 前記塩が、リチウム塩である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩をインク組成物全量に対して0.1〜10重量%含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記シアン系染料と、前記カルボキシル基を有する芳香族化合物及び/又はその塩の含有比率が、重量比で1:0.1〜1:10の範囲である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 更に、ノニオン系界面活性剤を含んでなる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記ノニオン系界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤である、請求項14に記載のインク組成物。
- 前記ノニオン系界面活性剤をインク組成物全量に対して0.1〜5重量%含んでなる、請求項14または15に記載のインク組成物。
- 更に、浸透促進剤を含んでなる、請求項1〜16のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記浸透促進剤が、グリコールエーテルである、請求項17に記載のインク組成物。
- 20℃におけるインク組成物のpHが、8.0〜10.5である、請求項1〜18のいずれか一項に記載のインク組成物。
- インクジェット記録方法において用いられる、請求項1〜19のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記インクジェット記録方法が、電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法である、請求項20に記載のインク組成物。
- インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜21のいずれか一項に記載のインク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
- 請求項1〜21のいずれか一項に記載のインク組成物を用いて記録された、又は請求項22に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
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