JP2005104836A - プロスタグランジン誘導体 - Google Patents

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JP2005104836A JP2003289954A JP2003289954A JP2005104836A JP 2005104836 A JP2005104836 A JP 2005104836A JP 2003289954 A JP2003289954 A JP 2003289954A JP 2003289954 A JP2003289954 A JP 2003289954A JP 2005104836 A JP2005104836 A JP 2005104836A
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Abstract

【課題】 EP4受容体に対して選択的に結合する化合物を見出すことができれば、副作用の少ない薬剤となる可能性があり、このような薬剤を見出すことが必要とされている。
【解決手段】 本発明化合物はEP4アゴニスト活性を有するので、免疫疾患、喘息、神経細胞死、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、腎炎、腎不全、高血圧、心筋虚血、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、ショック、緑内障、骨疾患等の疾患の予防および/または治療に有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬品として有用な8−アザプロスタグランジン骨格を有する化合物に関する。
プロスタグランジンE(PGEと略記する。)は、アラキドン酸カスケードの中の代謝産物として知られており、その作用は、細胞保護作用、子宮収縮、発痛作用、消化管の蠕動運動促進、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、血圧降下作用、利尿作用等を有していることが知られている。
近年の研究の中で、PGE受容体には、それぞれ役割の異なったサブタイプが存在することが分かってきた。現時点で知られているサブタイプは、大別して4つあり、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれている(Negishi M. et al, J. Lipid Mediators Cell Signaling 12, 379-391 (1995))。
EP4受容体は、TNF−α産生抑制、IL−10産生増強に関与していると考えられているため、EP4受容体に結合する化合物は、免疫疾患(筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性関節リューマチ、全身性エリトマトーデス等の自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応など)、喘息、神経細胞死、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、腎炎(急性腎炎、慢性腎炎)、腎不全、高血圧、心筋虚血、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル(Still)病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、ショック、緑内障等の疾患の予防および/または治療に有用であると考えられている。また、EP4受容体は粘膜保護作用にも関係しており、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化管潰瘍や口内炎の予防および/または治療に有用であると考えられる。また、EP4受容体は発毛および育毛作用にも関係しており、禿頭症、脱毛症等の予防および/または治療にも有用であると考えられる。また、EP4受容体は子宮頸管の熟化にも関与しているため、子宮頸管熟化(促進)剤としても有用であると考えられる。
さらに、EP4受容体に結合する化合物は、骨形成促進作用も有していることから、骨量低下疾患、例えば、
1)原発性骨粗鬆症(例えば、加齢に伴う原発性骨粗鬆症、閉経に伴う原発性骨粗鬆症、卵巣摘出術に伴う原発性骨粗鬆症等)、
2)二次性骨粗鬆症(例えば、グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症、甲状腺機能亢進性骨粗鬆症、固定誘発性骨粗鬆症、ヘパリン誘発性骨粗鬆症、免疫抑制誘発性骨粗鬆症、腎不全による骨粗鬆症、炎症性骨粗鬆症、クッシング症候群に伴う骨粗鬆症、リューマチ性骨粗鬆症等)、
3)癌骨転移、高カルシウム血症、ページェット病、骨欠損(歯槽骨欠損、下顎骨欠損、小児期突発性骨欠損等)、骨壊死等の骨疾患の予防および/または治療に有用であるばかりでなく、骨の手術後の骨形成(例えば、骨折後の骨形成、骨移植後の骨形成、人工関節術後の骨形成、脊椎固定術後の骨形成、その他骨再建術後の骨形成等)の促進・治癒促進剤、また骨移植代替療法として有用であると考えられる。
また、EP4は生理的睡眠の誘発や血小板凝集抑制作用を有し、EP4受容体に結合する化合物は睡眠障害や血栓症にも有用であると考えられる。
EP4に選択的に結合する化合物は、EP1によると考えられる発痛、EP3によると考えられる子宮収縮作用等がないため、これらへの影響がない薬剤であると考えられる。
一般式(Ia)
Figure 2005104836
(式中、
Figure 2005104836
は、(1)一重結合または(2)二重結合を表わし、R19aおよびR20aはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)ハロゲン原子を表わし、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表わし、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表わし、Aは、A1aまたはA2aを表わし、A1aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜8アルキニレン基を表わし、A2aは−G1a−G2a−G3a−基を表わし、G1aは(1)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、G2aは(1)−Y−基、(2)−(ring1)−基、(3)−Y−(ring1)−基、(4)−(ring1)−Y−基、または(5)−Y−(C1〜4アルキレン)−(ring1)−基を表わし、Yは、(1)−S−基、(2)−SO−基、(3)−SO−基、(4)−O−基、または(5)−NR1a−基を表わし、R1aは、(1)水素原子、(2)C1〜10アルキル基、または(3)C2〜10アシル基を表わし、Gは(1)単結合、(2)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC1〜4アルキレン基、(3)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルケニレン基、または(4)1〜2個のC1〜4アルキル基で置換されていてもよい直鎖のC2〜4アルキニレン基を表わし、Dは、D1aまたはD2aを表わし、D1aは(1)−COOH基、(2)−COOR2a基、(3)テトラゾール−5−イル基、または(4)CONR3aSO4a基を表わし、R2aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)フェニル基、(3)フェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(4)ビフェニル基を表わし、R3aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R4aは、(1)C1〜10アルキル基または(2)フェニル基を表わし、D2aは(1)−CHOH基、(2)−CHOR5a基、(3)水酸基、(4)−OR5a基、(5)ホルミル基、(6)−CONR6a7a基、(7)−CONR6aSO8a基、(8)−CO−(NH−アミノ酸残基−CO)−OH基、(9)−O−(CO−アミノ酸残基−NH)−H基、(10)−COOR9a基、(11)−OCO−R10a基、(12)−COO−Z1a−Z2a−Z3a基、(13)
Figure 2005104836
を表わし、R5aはC1〜10アルキル基を表わし、R6aおよびR7aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R8aはフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、R9aは、(1)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいビフェニル基で置換されたC1〜10アルキル基、または(2)1〜3個のC1〜10アルキル基、C1〜10アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されたビフェニル基を表わし、R10aは、(1)フェニル基または(2)C1〜10アルキル基を表わし、「m」は、1または2を表わし、Zは、(1)C1〜15アルキレン基、(2)C2〜15アルケニレン基、または(3)C2〜15アルキニレン基を表わし、Z2aは、(1)−CO−基、(2)−OCO−基、(3)−COO−基、(4)−CONR11a−基、(5)−NR12aCO−基、(6)−O−基、(7)−S−基、(8)−SO−基、(9)−SO−基、(10)−NR13a−基、(11)−NR14aCONR15a−基、(12)−NR16aCOO−基、(13)−OCONR17a−基、または(14)−OCOO−基を表わし、Z3aは、(1)水素原子、(2)C1〜15アルキル基、(3)C2〜15アルケニル基、(4)C2〜15アルキニル基、(5)ring2、または(6)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基、C1〜10アルキル−NR18a−基、またはring2で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、R11a、R12a、R13a、R14a、R15a、R16a、R17aおよびR18aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜15アルキル基を表わし、R11aとZ3a基が結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環式飽和ヘテロ環を表わしてもよく、該ヘテロ環はさらに酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1個のヘテロ原子を含んでもよく、Eは、E1aまたはE2aを表わし、E1a
(1)C3〜7シクロアルキル基、または(2)ring3を表わし、E2aは(1)C3〜7シクロアルキル基、(2)ring4、または(3)ring5を表わし、ring1、およびring5は、1〜3個のR21aおよび/またはR22aで置換されてもよく、ring3は1〜2個のR21aで置換されてもよく、E2aによって表わされるC3〜7シクロアルキル基は、必ず1個のR21aまたはR22aで置換されており、さらに1〜2個のR21aおよび/またはR22aで置換されてもよく、ring4は必ず1個のR22aで置換されており、さらに1〜2個のR21aおよび/またはR22aで置換されてもよく、R11aとZ3a基が結合している窒素原子と一緒になって表わすヘテロ環、またはring2はR23aで置換されてもよく、R21aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C1〜10アルコキシ基、(3)ハロゲン原子、(4)ニトロ基、(5)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(6)フェニル基を表わし、R22aは、(1)C2〜10アルケニル基、(2)C2〜10アルキニル基、(3)C1〜10アルキルチオ基、(4)水酸基、(5)−NR24a25a基、(6)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(7)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(8)−NR24a25a基で置換されたC1〜10アルキル基、(9)ring6、(10)−O−ring7、(11)ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(12)ring7で置換されたC2〜10アルケニル基、(13)ring7で置換されたC2〜10アルキニル基、(14)ring7で置換されたC1〜10アルコキシ基、(15)−O−ring7で置換されたC1〜10アルキル基、(16)−COOR26a基、または(17)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基を表わし、R24a、R25aおよびR26aはそれぞれ独立して、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表わし、R23aは、(1)C1〜15アルキル基、(2)C2〜15アルケニル基、(3)C2〜15アルキニル基、または(4)C1〜10アルコキシ基、C1〜10アルキルチオ基またはC1〜10アルキル−NR27a−基で置換されたC1〜10アルキル基を表わし、R27aは、(1)水素原子または(2)C1〜10アルキル基を表わし、ring1、ring2、ring5、ring6、およびring7は(1)一部または全部が飽和されていてもよいC3〜15の単環、二環または三環式炭素環アリール、または(2)酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、一部または全部が飽和されていてもよい3〜15員の単環、二環または三環式ヘテロ環アリールを表わし、ring3およびring4は、(1)チエニル基、(2)フェニル基、または(3)フリル基を表わし、ring6、およびring7は1〜3個のR28aで置換されてもよく、R28aは、(1)C1〜10アルキル基、(2)C2〜10アルケニル基、(3)C2〜10アルキニル基、(4)C1〜10アルコキシ基、(5)C1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基、(6)ハロゲン原子、(7)水酸基、(8)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルキル基、または(9)1〜3個のハロゲン原子で置換されたC1〜10アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキル基を表わす。ただし、(1)Tが酸素原子であり、かつXが−CH−基であり、かつAがA1aを表わし、かつDがD1aを表わすとき、EはE2aを表わし、(2)ring5はC3〜7シクロアルキル基、フェニル基、チエニル基、またはフリル基を表わさず、(3)ring6がフェニル基を表わすとき、フェニル基は少なくとも1個のR28aで置換されているものとする。)
で示される化合物が、EP4アゴニスト作用を有する化合物として報告されている(特許文献1参照。)。本願は国際公開第03/009872号の選択発明であり、本発明化合物は一般式(Ia)で示される化合物の範囲に含まれる。
国際公開第03/009872号パンフレット
PGE2受容体には、それぞれ役割の異なった4つのサブタイプが存在し、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれ、それぞれ異なった薬理作用を有している。そこで、EP4受容体に対して、特異的に結合し、その他のサブタイプに対し、結合が弱い新規な化合物を見出すことができれば、他の作用を発現しないため、副作用の少ない薬剤となる可能性があり、このような薬剤を見出すことが必要とされている。
一方、これまでにEP4アゴニスト作用を有する化合物が数多く見出されている。しかし、これまで見出されたEP4アゴニストは、プロスタン酸骨格を有するものであり、経口投与や静脈内投与等の全身投与を行った際には、血圧低下や心拍数増加などの循環器系への影響や下痢等の副作用が考えられる。そのため、安全に投与できる用量には限界があるという大きな問題点があった。
本発明者らは、EP4受容体に特異的に結合し、また強いアゴニスト活性を示す化合物を見出すべく、鋭意研究した結果、一般式(I)で示される化合物が、この目的にかなうことを見出し、本発明を完成した。
さらに、本発明者らは、EP4受容体に結合し、かつEP2受容体にも結合する化合物を見出した。EP4およびEP2両受容体に結合する化合物では両受容体に関連する疾患においての相加または相乗効果が期待できる。
すなわち本発明は、
1. 一般式(I)
Figure 2005104836
(式中、
Figure 2005104836
は、(1)一重結合または(2)二重結合を表わし、Rは(1)水素原子または(2)C1−4アルキルを表わし、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表わし、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表わし、Aは、(1)環1または(2)C1−4アルキレンを表わし、Eは置換されていてもよい環2を表わし、nは1−4の整数を表わし、環1は
Figure 2005104836
(式中、矢印は結合部位を表わす。)
を表わし、環2は、C3−7シクロアルカン、
Figure 2005104836
を表わし、環2は(1)ハロゲン、(2)C1−4アルキル、(3)フェニル、(4)メトキシメチル、(5)トリフルオロメチル、(6)トリフルオロメトキシで置換されていてもよい。ただし、Tが酸素原子を表わし、Xが−CH−基を表わしかつnが2−4の整数を表わす時、Aは環1を表わす。)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグ。
2. 化合物が、以下の;
(1)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(2)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(3)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(4)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(5)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(6)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(7)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(8)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,5−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(9)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(10)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(11)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(12)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,4−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(13)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(14)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−プロピルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(15)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メトキシメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(16)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチル−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
(17)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
(18)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
(19)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
(20)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
(21)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
(22)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(23)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(24)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(25)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(26)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(27)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(28)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(29)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(30)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(31)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(32)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(33)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロプロピル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(34)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(35)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(5−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(36)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロブチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(37)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−クロロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(38)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘプチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(39)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(インダン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(40)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(テトラヒドロピラン−4−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(41)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(7−メチルナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
(42)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5,10−ジチア−8−アザプロスト−13−エン酸、
(43)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
(44)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
(45)(15α,13E)−9−チオキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
からなる群から選ばれる、前記1記載の化合物、
3. 前記1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグを含有する医薬組成物、
4. 前記1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグを含有するEP4活性化剤、
5. 前記1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、EP4を活性化する方法。
6. EP4活性化薬を製造するための、前記1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグの使用に関する。
本明細書中、C1−4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基およびそれらの異性体である。
本明細書中、C1−4アルキレン基とは、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基およびそれらの異性体である。
本明細書中、C3−7シクロアルカンとは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンを表わす。
本発明において、実施例に記載されている化合物はすべて好ましい。
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2005104836
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表し、
Figure 2005104836
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表し、
Figure 2005104836
はα−配置、β−配置またはそれらの混合物であることを表し、
Figure 2005104836
は、α−配置とβ−配置の混合物であることを表す。
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。
一般式(I)で示される化合物は、公知の方法で塩に変換される。塩としては薬理学的に許容される塩が好ましい。
塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、酸付加塩等が挙げられる。
塩は、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
酸付加塩は水溶性であることが好ましい。適当な酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物およびその塩は、溶媒和物に変換することもできる。
溶媒和物は非毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)のような溶媒和物が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物またはそれらの薬理学的に許容される塩はすべて好ましい。具体的には、実施例に記載した化合物またはそれらの薬理学的に許容される塩が挙げられる。
また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により一般式(I)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(I)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);一般式(I)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);一般式(I)で示される化合物がカルボキシ基を有する場合該カルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例、一般式(I)で示される化合物のカルボキシ基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。また、該カルボキシ基は、例えば
Figure 2005104836
等のアルコールまたはフェノールでエステル化されていてもよい。このアルコールまたはフェノールはカルボキシ基等で置換されていてもよい。
これらの化合物は自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)で示される本発明化合物は、公知の方法、例えば、国際公開第03/009872号パンフレットに記載された方法か、実施例に示す方法またはそれに準じた方法、で製造することができる。
[毒性]
一般式(I)で示される化合物の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全である。
[医薬品への適応]
一般式(I)で示される本発明化合物はPGE受容体サブタイプEPに対し、特異的かつ強力に作用するため、免疫疾患(筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性関節リューマチ、全身性エリトマトーデス等の自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応など)、喘息、神経細胞死、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、腎炎(急性腎炎、慢性腎炎)、腎不全、高血圧、心筋虚血、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル(Still)病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、ショック、緑内障等の疾患の予防および/または治療に有用であると考えられている。また、EP受容体は粘膜保護作用にも関係しており、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化管潰瘍や口内炎の予防および/または治療に有用であると考えられる。また、EP受容体は発毛および育毛作用にも関係しており、禿頭症、脱毛症等の予防および/または治療にも有用であると考えられる。また、EP受容体は子宮頸管の熟化にも関与しているため、子宮頸管熟化(促進)剤としても有用であると考えられる。
さらに、EP受容体に結合する化合物は、骨形成促進作用も有していることから、骨量低下疾患、例えば、
1)原発性骨粗鬆症(例えば、加齢に伴う原発性骨粗鬆症、閉経に伴う原発性骨粗鬆症、卵巣摘出術に伴う原発性骨粗鬆症等)、
2)二次性骨粗鬆症(例えば、グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症、甲状腺機能亢進性骨粗鬆症、固定誘発性骨粗鬆症、ヘパリン誘発性骨粗鬆症、免疫抑制誘発性骨粗鬆症、腎不全による骨粗鬆症、炎症性骨粗鬆症、クッシング症候群に伴う骨粗鬆症、リューマチ性骨粗鬆症等)、
3)癌骨転移、高カルシウム血症、ページェット病、骨欠損(歯槽骨欠損、下顎骨欠損、小児期突発性骨欠損等)、骨壊死等の骨疾患の予防および/または治療に有用であるばかりでなく、骨の手術後の骨形成(例えば、骨折後の骨形成、骨移植後の骨形成、人工関節術後の骨形成、脊椎固定術後の骨形成、その他骨再建術後の骨形成等)の促進・治癒促進剤、また骨移植代替療法として有用であると考えられる。
また、EPは生理的睡眠の誘発や血小板凝集抑制作用を有し、EP受容体に結合する化合物は睡眠障害や血栓症にも有用であると考えられる。
EPに選択的に結合する化合物は、EPによると考えられる発痛、EPによると考えられる子宮収縮作用等がないため、これらへの影響がない薬剤であると考えられる。
また、一般式(I)で示される化合物の中には、EP受容体に結合し、かつ、EP受容体にも結合する化合物も含まれている。EP受容体に結合する化合物は、免疫疾患(筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患、臓器移植後の拒絶反応など)、喘息、神経細胞死、早産、流産、緑内障などの網膜神経障害、***不全、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、ショック、腎炎、腎不全、循環器系疾患(高血圧、心筋虚血、慢性動脈閉塞症、振動病等)、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル(Still)病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、骨疾患(骨折、再骨折、難治性骨折、骨癒合不全、偽関節、骨軟化症、骨ページェット症、硬直性脊椎炎、癌骨転移、変形性関節症およびそれらの類似疾患における骨・軟骨の破壊等)等の予防および/または治療に有用であると考えられている。さらに、骨の手術後の骨形成(例えば、骨折後の骨形成、骨移植後の骨形成、人工関節術後の骨形成、脊椎固定術後の骨形成、多発性骨髄腫、肺癌、乳癌等の外科手術後の骨形成、その他骨再建術後の骨形成等)の促進・治癒促進剤、骨移植代替療法、また、歯周疾患等における歯周組織の再生促進剤等として有用であると考えられる。
EPおよびEP両受容体に結合する化合物では両受容体に関連する疾患においての相加または相乗効果が期待できる。
一般式(I)で示される化合物またはそれらの非毒性塩は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、
および/または
3)その化合物の副作用の軽減
のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、一般式(I)で示される化合物を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、一般式(I)で示される化合物を後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
上記併用剤により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、一般式(I)で示される化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
例えば、一般式(I)で示される化合物の骨疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、ビスホスホネート製剤、ビタミンD製剤、カルシウム補助剤、エストロゲン製剤、カルシトニン製剤、イソフラボン系製剤、タンパク同化ステロイド剤、ビタミンK製剤、カテプシンK阻害剤、プロスタグランジン類、スタチン、副甲状腺ホルモン、成長因子等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の慢性閉塞性肺疾患および/または喘息に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、ステロイド剤、βアドレナリン受容体刺激薬、ロイコトリエン受容体拮抗剤、トロンボキサン合成酵素阻害剤、トロンボキサンA受容体拮抗剤、メディエーター遊離抑制薬、抗ヒスタミン剤、キサンチン誘導体、抗コリン剤、サイトカイン阻害薬、プロスタグランジン類、フォルスコリン製剤、エラスターゼ阻害剤、メタロプロテアーゼ阻害剤、去痰薬、抗生物質等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の関節炎または慢性関節リウマチに対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、メタロプロテアーゼ阻害剤、免疫抑制剤、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、ステロイド剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の***不全に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ホスホジエステラーゼ5阻害剤等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物のショックに対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、エラスターゼ阻害剤等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の大腸炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、一酸化窒素合成酵素阻害剤、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ阻害剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、エラスターゼ阻害剤、インターロイキン8拮抗剤等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の急性腎炎および慢性腎炎に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、ステロイド剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、非ステロイド系抗炎症薬、トロンボキサンA受容体拮抗剤、ロイコトリエン受容体拮抗剤、アンギオテンシンII拮抗剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、利尿剤等が挙げられる。
例えば、一般式(I)で示される化合物の高血圧に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、カルシウム拮抗薬、アンギオテンシンII拮抗剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤、ホスホジエステラーゼ4阻害剤、利尿剤等が挙げられる。
ホスホジエステラーゼ4阻害剤としては、例えば、ロリプラム、シロミラスト、Bay19-8004、NIK-616、シロミラスト(BY-217)、シパムフィリン(BRL-61063)、アチゾラム(CP-80633)、SCH-351591、YM-976、V-11294A、PD-168787、D-4396、IC-485等が挙げられる。
ホスホジエステラーゼ5阻害剤としては、例えば、シルデナフィル等が挙げられる。
ビスホスホネート製剤としては、例えば、アレンドロネートナトリウム、クロドロネート二ナトリウム、パミドロネート二ナトリウム、エチドロネート二ナトリウム、イバンドロネート、インカドロネート二ナトリウム、ミノドロネート、オルパドロネート、リセドロネートナトリウム、チルドロネート、ゾレドロネート等が挙げられる。
カルシトニン製剤としては、例えば、カルシトニン、エルカトニン等が挙げられる。
プロスタグランジン類(以下、PGと略記する。)としては、PG受容体アゴニスト、PG受容体アンタゴニスト等が挙げられる。
PG受容体としては、PGE受容体(EP、EP、EP、EP)、PGD受容体(DP)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)等が挙げられる。
ステロイド剤としては、例えば、外用薬としては、プロピオン酸クロベタゾール、酢酸ジフロラゾン、フルオシノニド、フランカルボン酸モメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ジフルプレドナート、プデソニド、吉草酸ジフルコルトロン、アムシノニド、ハルシノニド、デキサメタゾン、プロピオン酸デキサメタゾン、吉草酸デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸デプロドン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、フルオシノロンアセトニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、プロピオン酸アルクロメタゾン、酪酸クロベタゾン、プレドニゾロン、プロピオン酸ペクロメタゾン、フルドロキシコルチド等が挙げられる。
内服薬、注射剤としては、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメサゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメサゾン、ベタメタゾン等が挙げられる。
吸入剤としては、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ST-126P、シクレソニド、デキサメタゾンパロミチオネート、モメタゾンフランカルボネート、プラステロンスルホネート、デフラザコート、メチルプレドニゾロンスレプタネート、メチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート等が挙げられる。
βアドレナリン受容体刺激薬としては、例えば、臭化水素酸フェノテロール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、フマル酸フォルモテロール、キシナホ酸サルメテロール、硫酸イソプロテレノール、硫酸オルシプレナリン、硫酸クロルプレナリン、エピネフリン、塩酸トリメトキノール、硫酸ヘキソプレナリンメシル、塩酸プロカテロール、塩酸ツロブテロール、ツロブテロール、塩酸ピルブテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸マブテロール、塩酸リトドリン、バンブテロール、塩酸ドペキサミン、酒石酸メルアドリン、AR-C68397、レボサルブタモール、R,R−フォルモテロール、KUR-1246、KUL-7211、AR-C89855、S-1319等が挙げられる。
ロイコトリエン受容体拮抗剤としては、例えば、プランルカスト水和物、モンテルカスト、ザフィルルカスト、セラトロダスト、MCC-847、KCA-757、CS-615、YM-158、L-740515、CP-195494、LM-1484、RS-635、A-93178、S-36496、BIIL-284、ONO-4057等が挙げられる。
トロンボキサン合成酵素阻害剤としては、例えば、塩酸オザグレル、イミトロダストナトリウム等が挙げられる。
トロンボキサンA受容体拮抗剤としては、例えば、セラトロダスト、ラマトロバン、ドミトロバンカルシウム水和物、KT-2-962等が挙げられる。
メディエーター遊離抑制薬としては、例えば、トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、アンレキサノクス、レピリナスト、イブジラスト、ダザノラスト、ペミロラストカリウム等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、フマル酸ケトチフェン、メキタジン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、テルフェナジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、アステミゾール、エバスチン、塩酸セチリジン、ベポタスチン、フェキソフェナジン、ロラタジン、デスロラタジン、塩酸オロパタジン、TAK-427、ZCR-2060、NIP-530、モメタゾンフロエート、ミゾラスチン、BP-294、アンドラスト、オーラノフィン、アクリバスチン等が挙げられる。
キサンチン誘導体としては、例えば、アミノフィリン、テオフィリン、ドキソフィリン、シパムフィリン、ジプロフィリン等が挙げられる。
抗コリン剤としては、例えば、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化シメトロピウム、テミベリン、臭化チオトロピウム、レバトロペート(UK-112166)等が挙げられる。
サイトカイン阻害薬としては、例えばトシル酸スプラタスト等が挙げられる。
去痰薬としては、例えば、アンモニアウイキョウ精、炭酸水素ナトリウム、塩酸ブロムヘキシン、カルボシステイン、塩酸アンブロキソール、塩酸アンブロキゾール徐放剤、メチルシステイン塩酸塩、アセチルシステイン、塩酸L−エチルシステイン、チロキサポール等が挙げられる。
成長因子としては、例えば、線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、肝細胞成長因子(HGF)、インシュリン様成長因子等が挙げられる。
非ステロイド系抗炎症薬としては、例えば、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート配合、ジフルニサル、インドメタシン、スプロフェン、ウフェナマート、ジメチルイソプロピルアズレン、ブフェキサマク、フェルビナク、ジクロフェナク、トルメチンナトリウム、クリノリル、フェンブフェン、ナプメトン、プログルメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、マレイン酸プログルメタシン、アンフェナクナトリウム、モフェゾラク、エトドラク、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フルルビプロフェンアキセチル、ケトプロフェン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、アルミノプロフェン、ザルトプロフェン、メフェナム酸、メフェナム酸アルミニウム、トルフェナム酸、フロクタフェニン、ケトフェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、ピロキシカム、テノキシカム、アンピロキシカム、ナパゲルン軟膏、エピリゾール、塩酸チアラミド、塩酸チノリジン、エモルファゾン、スルピリン、ミグレニン、サリドン、セデスG、アミピロ−N、ソルボン、ピリン系感冒薬、アセトアミノフェン、フェナセチン、メシル酸ジメトチアジン、シメトリド配合剤、非ピリン系感冒薬等が挙げられる。
利尿剤としては、例えば、マンニトール、フロセミド、アセタゾラミド、ジクロルフェナミド、メタゾラミド、トリクロルメチアジド、メフルシド、スピロノラクトン、アミノフィリン等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の重量比は特に限定されない。
他の薬剤は、任意の2種以上を組み合わせて投与してもよい。
また、一般式(I)で示される化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
一般式(I)で示される本発明化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから100mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
一般式(I)で示される本発明化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤、吸入剤等として用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により製造される。
軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて調製される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて調製される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて調製される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(プロピレングリコール、、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選ばれるもの単独または2種以上に溶解、懸濁または乳化させて調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。また、エアゾル剤としても構わない。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための点眼剤には、点眼液、懸濁型点眼液、乳濁型点眼液、用時溶解型点眼液および眼軟膏が含まれる。
これらの点眼剤は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。点眼剤の溶剤としては、例えば、滅菌精製水、生理食塩水、その他の水性溶剤または注射用非水性用剤(例えば、植物油等)等およびそれらの組み合わせが用いられる。点眼剤は、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、界面活性化剤(ポリソルベート80(商品名)、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、安定化剤(クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等)、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)等などを必要に応じて適宜選択して含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか、無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の滅菌精製水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤、または吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水または他の適当な媒体に溶解または懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
[局所への適用]
本発明の局所投与としては、疾患(特に、骨量低下疾患)の部位へEPアゴニストを局所的に供給できればよく、その投与方法に限定されない。例えば、筋肉内、皮下、臓器、関節部位などへの注射剤、埋め込み剤、顆粒剤、散剤等の固形製剤、軟膏剤等が挙げられる。
本発明の持続性製剤としては、疾患(特に、骨量低下疾患)の部位で、EPアゴニストを持続的に供給できればよく、その製剤に限定されない。例えば、徐放性注射剤(例えば、マイクロカプセル製剤、マイクロスフェア製剤、ナノスフェア製剤等)、埋め込み製剤(例えば、フィルム製剤等)等が挙げられる。
本発明のマイクロカプセル製剤、マイクロスフェア製剤、ナノスフェア製剤とは、活性成分として一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤との併用剤を含有し、生体内分解性重合物との微粒子状の医薬組成物である。
本発明の生体内分解性重合物とは、脂肪酸エステル重合体またはその共重合体、ポリアクリル酸エステル類、ポリヒドロキシ酪酸類、ポリアルキレンオキサレート類、ポリオルソエステル、ポリカーボネートおよびポリアミノ酸類が挙げられ、これらは1種類またはそれ以上混合して使用することができる。脂肪酸エステル重合体またはその共重合体とは、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリクエン酸、ポリリンゴ酸および乳酸−グリコール酸共重合体が挙げられ、これらは1種類またはそれ以上混合して使用することができる。その他に、ポリα−シアノアクリル酸エステル、ポリβ−ヒドロキシ酪酸、ポリトリメチレンオキサート、ポリオルソエステル、ポリオルソカーボネート、ポリエチレンカーボネート、ポリγ−ベンジル−L−グルタミン酸およびポリL−アラニンの1種類またはそれ以上混合も使用することができる。好ましくは、ポリ乳酸、ポリグルコール酸または乳酸−グリコール酸共重合体であり、より好ましくは、乳酸−グリコール酸共重合体である。
本発明に使用されるこれらの生体内分解性高分子重合物の平均分子量は約2,000ないし約800,000のものが好ましく、より好ましくは約5,000ないし約200,000である。例えば、ポリ乳酸において、その重量平均分子量は約5,000から約100,000のものが好ましい。さらに好ましくは約6,000から約50,000である。ポリ乳酸は、自体公知の製造方法に従って合成できる。乳酸−グリコール酸共重合物においては、その乳酸とグリコール酸との組成比は約100/0から約50/50(w/w)が好ましく、特に約90/10から50/50(w/w)が好ましい。乳酸−グリコール酸共重合物の重量平均分子量は約5,000から約100,000が好ましい。さらに好ましくは約10,000から80,000である。乳酸−グリコール酸共重合物は、自体公知の製造方法に従って合成できる。
本明細書中、重量平均分子量は、ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の分子量をいう。
前記した生体内分解性高分子重合物は、本発明の目的が達成される限り、一般式(I)で示される化合物の薬理活性の強さと、目的とする薬物放出によって変えることができ、例えば当該生理活性物質に対して約0.2ないし10,000倍(重量比)の量で用いられ、好ましくは約1ないし1,000倍(重量比)、さらに好ましくは約1ないし100倍(重量比)の量で用いるのがよい。
本発明のマイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノスフェアは、例えば水中乾燥法(例えば、o/w法、w/o/w法等)、相分離法、噴霧乾燥法、超臨界流体による造粒法あるいはこれらに準ずる方法などが挙げられる。
以下に、水中乾燥法(o/w法)と噴霧乾燥法について、具体的な製造方法を記述する。
(1)水中乾燥法(o/w法)本方法においては、まず生体内分解性重合物の有機溶媒溶液を作製する。本発明のマイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノスフェアの製造の際に使用する有機溶媒は、沸点が120℃以下であることが好ましい。該有機溶媒としては、例えばハロゲン化炭化水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム等)、脂肪族エステル(例、酢酸エチル等)、エーテル類、芳香族炭化水素、ケトン類(アセトン等)等が挙げられる。これらは2種以上適宜の割合で混合して用いてもよい。有機溶媒は、好ましくはジクロロメタン、アセトニトリルである。有機溶媒は、好ましくはジクロロメタンである。生体内分解性重合物の有機溶媒溶液中の濃度は、生体内分解性重合物の分子量、有機溶媒の種類などによって異なるが、一般的には約0.01〜約80%(v/w)から選ばれる。好ましくは約0.1〜約70%(v/w)、さらに好ましくは約1〜約60%(v/w)である。
このようにして得られた生体内分解性重合物の有機溶媒溶液中に、一般式(I)化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を、添加し溶解させる。この一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤との併用剤の添加量は、薬物の種類、骨形成における作用機作および効果の持続時間等により異なるが、生体内分解性高分子重合物の有機溶媒溶液中の濃度として、約0.001%〜約90%(w/w)、好ましくは約0.01%〜約80%(w/w)、さらに好ましくは約0.3〜30%(w/w)である。
次いで、このようにして調製された有機溶媒溶液をさらに水相中に加えて、撹拌機、乳化機などを用いてo/wエマルジョンを形成させる。この際の水相体積は一般的には油相体積の約1倍〜約10,000倍から選ばれる。さらに好ましくは、約2倍〜約5,000倍から選ばれる。特に好ましくは、約5倍〜約2,000倍から選ばれる。前記外相の水相中に乳化剤を加えてもよい。乳化剤は、一般的に安定なo/wエマルジョンを形成できるものであれば何れでもよい。乳化剤としては、例えばアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、レシチン、ゼラチンなどが挙げられる。これらは適宜組み合わせて使用してもよい。外水相中の乳化剤の濃度は、好ましくは約0.001%〜約20%(w/w)である。さらに好ましくは約0.01%〜約10%(w/w)、特に好ましくは約0.05%〜約5%(w/w)である。
油相の溶媒の蒸発には、通常用いられる方法が採用される。該方法としては、撹拌機、あるいはマグネチックスターラー等で撹拌しながら常圧もしくは徐々に減圧して行なうか、ロータリーエバポレーターなどを用いて、真空度を調節しながら行なう。このようにして得られたマイクロスフェアは遠心分離法あるいはろ過して分取した後、マイクロスフェアの表面に付着している遊離の一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤、乳化剤などを、例えば界面活性剤溶液またはアルコール等で数回繰り返し洗浄した後、再び、蒸留水または賦形剤(マンニトール、ソルビトール、ラクトース等)を含有した分散媒などに分散して凍結乾燥する。前記したo/w法においては、一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を生体内分解性重合物の有機溶媒溶液中に分散させる方法、すなわちs/o/w法によりマイクロスフェアを製造してもよい。
(2)噴霧乾燥法によりマイクロスフェアを製造する場合には、生体内分解性重合物と一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を溶解した有機溶媒またはエマルジョンを、ノズルを用いてスプレードライヤー装置(噴霧乾燥機)の乾燥室内へ噴霧し、きわめて短時間に微粒化液滴内の有機溶媒または水を揮発させマイクロスフェアを調製する。ノズルとしては、二液体ノズル型、圧力ノズル型、回転ディスク型等がある。このとき、所望により、o/wエマルジョンの噴霧と同時にマイクロスフェアの凝集防止を目的として、有機溶媒または凝集防止剤(マンニトール、ラクトース、ゼラチン等)の水溶液を別ノズルより噴霧することも有効である。このようにして得られたマイクロスフェアは、必要があれば加温し、減圧化でマイクロスフェア中の水分及び溶媒の除去をより完全に行なう。
フィルム製剤とは、前記の生体内分解性重合物と一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を有機溶媒に溶解した後、蒸留乾固し、フィルム状としたものまたは生体内分解性重合物と一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤の併用剤を適当な溶剤に溶かした後、増粒剤(セルロース類、ポリカーボネート類等)を加えて、ゲル化したもの等がある。
本発明のマイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノスフェアは、例えばそのまま、あるいは球状、棒状、針状、ペレット状、フイルム状、クリーム状の医薬組成物を原料物質として種々の剤型に製剤化することもできる。
また、この製剤を用いて、局所投与用の非経口剤(例、筋肉内、皮下、臓器、関節部位などへの注射剤、埋め込み剤、顆粒剤、散剤等の固形製剤、懸濁剤等の液剤、軟膏剤等)などとして投与することもできる。例えば、マイクロスフェアを注射剤とするには、マイクロスフェアを分散剤、保存剤、等張化剤、緩衝剤、pH調整剤等と共に水性懸濁剤とすることにより実用的な注射用製剤が得られる。また、植物油あるいはこれにレシチンなどのリン脂質を混合したもの、あるいは中鎖脂肪酸トリグリセリド(例、ミグリオール812等)と共に分散して油性懸濁剤として実際に使用できる注射剤とする。
マイクロスフェアの粒子径は、例えば懸濁注射剤として使用する場合にはその分散度、通針性を満足する範囲であればよく、例えば平均粒子径として約0.1〜約300μmの範囲が挙げられる。好ましくは、約1〜150μm、さらに好ましくは、約2〜100μmの範囲の粒子径である。本発明の医薬組成物は、前記のように懸濁液であることが好ましい。本発明の医薬組成物は微粒子状であることが好ましい。なぜならば該医薬組成物は、通常の皮下あるいは筋肉内注射に使用される注射針を通して投与される方が、患者に対し過度の苦痛を与えることがないからである。本発明の医薬組成物は特に注射剤であることが好ましい。マイクロスフェアを無菌製剤にするには、製造全工程を無菌にする方法、ガンマ線で滅菌する方法、防腐剤を添加する方法等が挙げられるが、特に限定されない。
本発明の医薬組成物は、一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤との併用剤の作用が徐放性を有し、生体内分解性重合物の種類、配合量などによりその徐放期間は異なるが、通常1週から3カ月の徐放期間を有するので、骨低下疾患等に用いることができる。これらの中で特に骨折患者の場合、患部を固定しギブスなどで覆うことが多いため、頻回投与を避け1回の投与で持続的に治癒促進することが望まれるため、本発明の医薬組成物は特に有効である。
本発明の医薬組成物の投与量は、一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤との併用剤の種類と含量、剤型、薬物放出の持続時間、投与対象動物などにより異なるが、一般式(I)で示される化合物、または一般式(I)で示される化合物と他の薬剤との併用剤の有効量であればよい。例えばマイクロスフェアとして骨折部位に使用する場合、1回当りの投与量として、成人(体重50kg)当たり、有効成分として約0.001mgから500mg、好ましくは約0.01mgから50mgを1週間ないし3カ月に1回投与すればよい。
本発明化合物は、サブタイプEP4受容体に特異的に結合し、その他のサブタイプEP1、EP3等には、ほとんど結合しない。そのため、EP1によると考えられる発痛、EP3によると考えられる子宮収縮作用等がないため、それらの作用に伴う副作用が発生しないという利点がある。
以下、参考例および実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。
NMRデータは特に記載しない限り、H−NMRのデータである。
NMRの箇所に示されているカッコ内は測定に使用した溶媒を示す。
化合物の命名はIUPAC命名法に準じて命名した。
実施例1
(4R)−4−({[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
アルゴン雰囲気下、(4S)−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(34.1 g)のN,N−ジメチルホルムアミド(300 mL)溶液にイミダゾール(25.7 g)を加えて、0℃に冷却した。反応溶液にt−ブチルジメチルシリルクロライド(48.2 g)のN,N−ジメチルホルムアミド(300 mL)溶液をゆっくり滴下し、室温で終夜撹拌した。反応溶液を酢酸エチルと水で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(64.8 g)を得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。
TLC : Rf 0.83 (酢酸エチル:メタノール=20:1)。
実施例2
(4R)−4−({[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン
アルゴン雰囲気下、実施例1で製造した化合物(64.8g)をテトラヒドロフラン(600 mL)に溶解し0℃に冷却した。反応溶液にカリウムt−ブトキサイド(39.2 g)を加え、30分間撹拌した。反応溶液にブロモ酢酸エチル(38.7 mL)のテトラヒドロフラン(50 mL)溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルと水で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(22.0 g)のエタノール/テトラヒドロフラン(400 mL/400 mL)混合溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃で滴下した。反応溶液を室温にて3時間撹拌した。氷水浴にて冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液および水を加えて酢酸エチルで抽出した。反応溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(70.9g)を得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。
TLC : Rf 0.32 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
実施例3
S−{2−[(4R)−4−({[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]エチル} エタンチオエート
アルゴン雰囲気下、実施例2で製造した化合物(2.5 g)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液を冷却後、トリエチルアミン(10.7 mL)、メシルクロライド(4.19 mL)を加え、20分間撹拌した。反応溶液にメタノール(1.10 mL)を加え30分間撹拌した後、ジメチルホルムアミド(200 mL)、炭酸カリウム(12.6 g)、チオ酢酸カリウム(10.4 g)を加え、60℃にて3時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却後、t−ブチルメチルエーテル(400 mL)を加え、水および飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層に硫酸マグネシウム、活性炭を加えてろ過し、濃縮して下記物性値を有する標題化合物(16.0 g)を得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。
TLC : Rf 0.63(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例4
ブチル 4−({2−[(4S)−4−({[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]エチル}チオ)ブタノエート
アルゴン雰囲気下、実施例3で製造した化合物(16.0 g)のTHF (40 ml) 溶液に,エチル 4−ブロモブタノエート(7.83 mL)、カリウムt−ブトキサイド(6.17 g)、n−ブタノール(16.6 mL)を加え室温にて3時間半、50℃にて3時間、さらに80℃にて1時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却後、t−ブチルメチルエーテル(400 mL)を加え、水および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:1→1:1)にて精製した。精製して得られた化合物のn−ブタノール(40 mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム(12.0 g)を加え、100℃で終夜撹拌した。室温に冷却後、反応溶液を酢酸エチルで希釈し、水に注いだ。反応溶液を酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、下記物性値を有する標題化合物を得た。この化合物は精製することなく次の反応に用いた。
TLC : Rf 0.72(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例5
ブチル 4−({2−[(4S)−4−(ヒドロキシメチル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル]エチル}チオ)ブタノエート
実施例4で製造した化合物のテトラヒドロフラン(85 mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、1Mフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(52 mL)を滴下し、室温で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)にて精製し、下記物性値を有する標題化合物(11.9 g)を得た。
TLC : Rf 0.08 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例6
(13E)−9,15−ジオキソ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸 n−ブチルエステル
アルゴン雰囲気下、実施例5で精製した化合物(150 mg)を酢酸エチル/ジメチルスルホキシド(3 mL/2 mL)混合溶液に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.49 mL)を加えて0℃に冷却した。反応溶液に三酸化硫黄・ピリジン錯体(224 mg)を加えて1時間撹拌した。反応溶液に2N塩酸と酢酸エチルを加えて抽出し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸ナトリウムで乾燥した。アルゴン雰囲気下、得られた残渣(150 mg)のアセトニトリル(5 mL)溶液を、0℃に冷却したジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネート(179 mg)のアセトニトリル(6 mL)溶液にジイソプロピルエチルアミン(0.098 mL)および塩化リチウム(24 mg)を加え室温で1時間攪拌して調製した懸濁溶液に加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水と2N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(240 mg)を得た。
TLC : Rf 0.32 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例7
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸 n−ブチルエステル
アルゴン雰囲気下、実施例6で製造した化合物(240 mg)のテトラヒドロフラン(3 mL)溶液に、0℃で1M(R)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジンのトルエン溶液(0.091 mL)を加えた。反応溶液に1Mボラン−テトラヒドロフラン錯体のテトラヒドロフラン溶液(0.36 mL)を滴下し、1時間攪拌した。反応溶液に1M塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。反応溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物(96 mg)を得た。
TLC : Rf 0.27 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
実施例8
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
Figure 2005104836
アルゴン雰囲気下、実施例7で得られた化合物(96 mg)のメタノール(1mL)溶液に2N水酸化ナトリウム(0.28 mL)を加えて室温にて1時間撹拌した。反応溶液に1N塩酸を加え、酢酸エチルで2回抽出した。反応溶液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50 : 1→9:1)で精製し、下記物性値を有する本発明化合物(75 mg)を得た。
TLC : Rf 0.33 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR(CDCl3) : δ 1.88, 2.50, 2.96, 3.40, 3.88, 4.34, 4.51, 5.55, 5.90, 7.17, 7.49。
実施例8(1)〜8(15)
ジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネートの代わりに相当するリン酸エステルを用いて、実施例6−8と同様の操作に付すことにより、以下に示す本発明化合物を得た。
実施例8(1)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.45 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR(CDCl3) : δ 1.24, 1.89, 2.65, 3.10, 3.45, 3.91, 4.40, 5.58, 5.90, 7.01, 7.11, 7.23。
実施例8(2)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.36 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR(CDCl3) : δ 1.90, 2.65, 3.11, 3.47, 3.91, 4.38, 5.59, 5.88, 7.09, 7.23。
実施例8(3)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.33 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR(CDCl3) : δ 1.85, 2.50, 2.97, 3.34, 3.87, 4.34, 4.55, 5.54, 5.91, 7.32, 7.47, 7.64, 7.80。
実施例8(4)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.33 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.91, 2.57, 2.87, 3.10, 3.46, 3.89, 4.41, 5.59, 5.89, 7.11, 7.36。
実施例8(5)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.42 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.87, 2.53, 2.87, 3.07, 3.44, 3.89, 4.40, 5.58, 5.90, 7.12, 7.26, 7.46 。
実施例8(6)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.33 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR(CD3OD) : δ 1.86, 2.23, 2.40, 2.56, 2.71, 2.83, 2.96, 3.37, 3.91, 4.39, 5.45, 5.85, 6.95。
実施例8(7)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,5−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.30 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.91, 2.63, 3.10, 3.47, 3.91, 4.41, 5.60, 5.88, 6.72。
実施例8(8)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.30 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.93, 2.58, 2.86, 3.10, 3.44, 3.90, 4.41, 5.57, 5.88, 6.97, 7.30。
実施例8(9)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.29 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.90, 2.68, 3.13, 3.48, 3.90, 4.41, 5.61, 5.90, 7.16, 7.41。
実施例8(10)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.30 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.90, 2.57, 2.92, 3.10, 3.46, 3.88, 4.42, 5.58, 5.90, 7.45。
実施例8(11)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,4−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.29 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.91, 2.64, 3.12, 3.48, 3.91, 4.40, 5.60, 5.88, 6.92, 7.09。
実施例8(12)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.31 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.90, 2.62, 3.06, 3.45, 3.89, 4.38, 5.55, 5.89, 7.28。
実施例8(13)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−プロピルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.32 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 0.94, 1.63, 1.92, 2.62, 3.10, 3.45, 3.90, 4.39, 5.58, 5.9 0, 7.04, 7.22。
実施例8(14)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メトキシメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.32 (メタノール:クロロホルム=1:9);
NMR( CDCl3) : δ 1.89, 2.58, 3.20, 3.39, 3.43, 3.92, 4.41, 4.47, 5.63, 5.92, 7.24。
実施例8(15)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチル−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.30 (酢酸エチル);
NMR( CDCl3) : δ 1.22, 1.89, 2.62, 3.13, 3.48, 3.92, 4.39, 5.60, 5.90, 6.98。
実施例9(1)〜9(5)
エチル 4−ブロモブタノエートの代わりに、エチル 2−ブロモ−1,3−チアゾール−4−カルボキシレートを用い、およびジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネートの代わりに相当するリン酸エステルを用いて、実施例4−8と同様の操作に付すことにより、以下に示す本発明化合物を得た。
実施例9(1)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン
Figure 2005104836
TLC : Rf 0.20 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 2.85, 3.30, 3.54, 3.92, 4.38, 5.53, 5.92, 7.24, 8.10。
実施例9(2)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 2.33, 2.80, 3.31, 3.57, 3.93, 4.40, 5.55, 5.92, 6.96, 7.06, 7.19, 8.10。
実施例9(3)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.14 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 2.81, 3.35, 3.59, 3.93, 4.39, 5.57, 5.92, 6.99, 7.13, 8.11。
実施例9(4)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.26 (塩化メチレン:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 2.98, 3.38, 3.88, 4.33, 4.53, 5.51, 5.95, 7.30, 7.45, 7.60, 7.78, 8.05。
実施例9(5)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.34 (塩化メチレン:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 2.27, 2.90, 3.26, 3.55, 3.91, 4.34, 4.49, 5.55, 5.95, 7.15, 7.46, 8.08。
実施例10(1)〜10(20)
(4S)−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オンの代わりに(5R)−5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−2−オンを用い、エチル 4−ブロモブタノエートの代わりに、相当するブロモエステルを用い、およびジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネートの代わりに相当するリン酸エステルを用いて、実施例1−8と同様の操作に付すことにより、以下に示す本発明化合物を得た。
実施例10(1)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
Figure 2005104836
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.69, 2.19, 2.35, 2.89, 3.00, 3.61, 4.09, 4.43, 5.46, 5.73, 7.02, 7.16, 7.38, 7.56, 7.66。
実施例10(2)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.69, 2.19, 2.34, 2.92, 3.52, 4.05, 4.48, 5.44, 5.74, 7.02, 7.30, 7.44, 7.62, 7.66, 7.78。
実施例10(3)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.71, 2.16, 2.36, 2.81, 3.04, 3.66, 4.12, 4.38, 5.48, 5.73, 7.03, 7.10, 7.23, 7.41, 7.53, 7.66。
実施例10(4)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.22 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.23, 1.73, 2.21, 2.38, 2.63, 2.78, 3.06, 3.67, 4.12, 4.39 , 5.48, 5.73, 7.00, 7.08, 7.23, 7.69。
実施例10(5)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.20, 2.33, 2.38, 2.77, 3.07, 3.66, 4.12, 4.38, 5.47, 5.72, 7.04 ( m, 4 H), 7.19, 7.69。
実施例10(6)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.16, 2.38, 2.83, 3.08, 3.67, 4.12, 4.40, 5.50, 5.72, 7.09, 7.33, 7.69。
実施例10(7)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.73, 2.34, 2.86, 3.25, 3.74, 4.13, 4.44, 5.54, 5.82, 7.11 , 7.26, 7.40, 7.53, 8.07。
実施例10(8)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.22, 1.74, 2.31, 2.63, 2.82, 3.25, 3.72, 4.11, 4.42, 5.51, 5.81, 7.00, 7.08, 7.23, 8.08。
実施例10(9)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.30, 3.11, 3.65, 4.11, 4.51, 5.50, 5.83, 7.31, 7.46, 7. 63, 7.80, 8.05。
実施例10(10)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.20 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.73, 2.33, 2.87, 3.27, 3.75, 4.12, 4.42, 5.55, 5.80, 7.11, 7.33, 8.09。
実施例10(11)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.20 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.74, 2.34, 2.79, 3.32, 3.74, 4.12, 4.40, 5.54, 5.80, 7.06, 7.24, 8.10。
実施例10(12)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロプロピル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 0.10, 0.50, 0.69, 1.46, 1.80, 2.35, 3.34, 3.47, 3.85, 4.13, 4.29, 5.60, 5.83, 8.10。
実施例10(13)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.21 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 0.93, 1.35, 1.77, 2.33, 3.33, 3.46, 3.85, 4.14, 4.28, 5.55, 5.79, 8.10 ( s, 1 H)。
実施例10(14)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(5−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.17 (塩化メチレン:メタノール:酢酸=90:10:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.31, 2.77, 3.32, 3.69, 4.13, 4.36, 4.70, 5.52, 5.76, 6.98, 7.15, 8.20。
実施例10(15)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロブチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.31 (クロロホルム:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.07, 2.39, 3.34, 3.48, 3.82, 4.12, 5.54, 5.76, 8.10。
実施例10(16)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−クロロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.42 (クロロホルム:メタノール=4:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.32, 2.80, 3.32, 3.72, 4.11, 4.39, 5.51, 5.78, 7.11, 7.30, 8.09。
実施例10(17)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘプチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.52 (クロロホルム:メタノール=4:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.50, 2.36, 3.43, 3.84, 4.18, 5.55, 5.78, 8.10。
実施例10(18)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(インダン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.39 (クロロホルム:メタノール=9:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.75, 2.43, 3.25, 3.80, 4.14, 4.31, 5.61, 5.84, 7.15, 8 .07。
実施例10(19)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(テトラヒドロピラン−4−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.13 (塩化メチレン:メタノール=5:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.52, 2.37, 3.42, 3.80, 3.96, 4.15, 4.30, 5.58, 5.82, 8.10。
実施例10(20)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(7−メチルナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン
TLC : Rf 0.34 (酢酸エチル);
NMR( CDCl3) : δ 1.72, 2.33, 2.50, 3.23, 4.11, 4.51, 5.49, 5.82, 7.26, 7.54, 7.70, 7.74, 8.06。
実施例11
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5,10−ジチア−8−アザプロスト−13−エン酸
Figure 2005104836
(4S)−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オンの代わりに(4S)−4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾリジン−2−オンを用い、およびジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネートの代わりにジメチル [3−(4−フルオロフェニル)−2−オキソプロピル]ホスホネートを用いて、実施例1−8と同様の操作に付すことにより、下記物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC : Rf 0.22 (ヘキサン:酢酸エチル=1:3);
NMR( CDCl3) : δ 1.90, 2.56, 2.97, 3.39, 3.61, 4.38, 5.64, 5.84, 7.01, 7.17。
実施例12
エチル 5−({[(2R)−2−(ヒドロキシメチル)−5−オキソピロリジン−1−イル]メチル}チオ)ペンタノエート
アルゴン雰囲気下、(5R)−5−({[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)ピロリジン−2−オン(2 g)のベンゼン(20 mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸 一水和物(166 mg)、およびパラホルムアルデヒド(290 mg)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液にエチル 5−メルカプトペンタノエート(1.41 g)を加え、ディーン−スターク装置を用いて125℃にて3時間加熱攪拌した。反応溶液をt−ブチルメチルエーテルで希釈し、水および飽和食塩水にて洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)にて精製した。精製した化合物(1.9 g)のテトラヒドロフラン(15 mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、1Mフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液(4.7 mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水にて洗浄した。反応溶液を硫酸ナトリウムにより乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)にて精製し、下記物性値を有する標題化合物(1.05 g)を得た。
TLC : Rf 0.81 (酢酸エチル)。
実施例13(1)、(2)
実施例5で製造した化合物の代わりに実施例12で製造した化合物を用い、およびジメチル (3−ビフェニル−3−イル−2−オキソプロピル)ホスホネートの代わりに相当するリン酸エステルを用いて、実施例6−8と同様の操作に付すことにより、下記物性値を有する本発明化合物を得た。
実施例13(1)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸
Figure 2005104836
TLC : Rf 0.22 (メタノール:クロロホルム=1:10);
NMR( CDCl3) : δ 1.70, 2.39, 2.83, 3.48, 4.34, 4.90, 5.40, 5.78, 7.00, 7.15。
実施例13(2)
(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸
TLC : Rf 0.22 (メタノール:クロロホルム=1:10);
NMR( CDCl3) : δ 1.73, 2.38, 2.81, 3.45, 4.36, 4.89, 5.39, 5.79, 7.04, 7.20。
実施例14
(15α,13E)−9−オキソ−15−{[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン酸 n−ブチルエステル
アルゴン雰囲気下、国際公開第03/009872号明細書中の実施例(3−l)で製造した化合物のブチルエステル体(126 mg)のジメチルホルムアミド(3 mL)溶液に、t−ブチルジメチルシリルクロライド(71 mg)、イミダゾール(32 mg)を加え、室温で1時間攪拌した。室温に冷却後、水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製し、下記物性値を有する標題化合物(158 mg)を得た。
TLC : Rf 0.24 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
実施例15
(15α,13E)−9−チオキソ−15−{[t−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン酸 n−ブチルエステル
アルゴン雰囲気下、実施例14で製造した化合物のトルエン(3 mL)溶液に、ローソン試薬(68 mg)を加え、50℃で20分間攪拌した。室温に冷却後、濃縮し、得られた残渣を(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にて精製し、下記物性値を有する標題化合物(146 mg)を得た。
TLC : Rf 0.20 (ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
実施例16
(15α,13E)−9−チオキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン酸
Figure 2005104836
実施例4で製造した化合物の代わりに実施例15で製造した化合物を用いて、実施例5→実施例8と同様の操作に付すことにより、下記物性値を有する本発明化合物を得た。
TLC : Rf 0.44 (塩化メチレン:メタノール=9:1);
NMR( CDCl3) : δ 1.75, 1.93, 2.28, 2.75, 3.35, 4.13, 4.44, 5.55, 5.79, 7.01, 7.17。
[生物学的実施例]
例えば、プロスタノイドレセプターサブタイプ発現細胞を用いた実験室の実験により本発明化合物の薬理活性を確認した。全体の操作は、基本的な遺伝子工学的手法に基づき、遺伝子高発現細胞を作製し、常法となっている方法を活用した。また、本発明の測定方法は、以下のように、本発明化合物を評価するために、測定精度の向上および/または測定感度の改良を加えたものである。以下に詳細な実験方法を示した。
(i)プロスタノイドレセプターサブタイプ発現細胞を用いた受容体結合
実験
スギモト(Sugimoto)らの方法(J. Biol. Chem. 267, 6463-6466 (1992))に準じて、プロスタノイドレセプターサブタイプ(マウスEP、EP、EP3α、EP)をそれぞれ発現したCHO細胞を調製し、膜標品とした。
調製した膜画分(0.5mg/ml)、H−PGEを含む反応液(200μl)を室温で1時間インキュベートした。反応を氷冷バッファー(3ml)で停止し、減圧下吸引ろ過して結合したH−PGEをガラスフィルター(GF/B)にトラップし、結合放射活性を液体シンチレーターで測定した。
Kd値は、Scatchard plotsから求めた[Ann. N. Y. Acad. Sci. 51, 660 (1949)]。非特異的結合は過剰量(2.5μM)の非標識PGEの存在下での結合として求めた。本発明化合物によるH−PGE結合阻害作用の測定は、H−PGE(2.5nM)および本発明化合物を各種濃度で添加して行なった。なお、反応にはすべて次のバッファーを用いた。
バッファー:10mMリン酸カリウム(pH6.0),1mM EDTA,10mM MgCl,0.1M NaCl。
各化合物の解離定数Ki(μM)は次式により求めた。
Ki=IC50/(1+([C]/Kd));
実施例8で製造した化合物のEP受容体に対する結合活性は28nMであった。
[製剤例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合したのち、打錠して、1錠中に0.5mgの活性成分を含有する錠剤1万錠を得た。
・(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸 ・・・・5.0g
・カルボキシメチルセルロース カルシウム ・・・・20g
・ステアリン酸マグネシウム ・・・・10g
・微結晶セルロース ・・・・920g
製剤例2
以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法により滅菌し、1mlづつバイアルに充填し、常法により凍結乾燥し、1バイアル中0.2mgの活性成分を含有するバイアル1万本を得た。
・(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸 ・・・・2.0g
・マンニット ・・・・500g
・蒸留水 ・・・・10L
本発明化合物はEP4アゴニスト活性を有するので、免疫疾患、喘息、神経細胞死、関節炎、肺傷害、肺線維症、肺気腫、気管支炎、慢性閉塞性呼吸器疾患、肝傷害、急性肝炎、腎炎、腎不全、高血圧、心筋虚血、全身性炎症反応症候群、敗血症、血球貪食症候群、マクロファージ活性化症候群、スチル病、川崎病、熱傷、全身性肉芽腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、透析時の高サイトカイン血症、多臓器不全、ショック、緑内障、骨疾患等の疾患の予防および/または治療に有用である。したがって、EP4アゴニストは医薬として有用である。

Claims (6)

  1. 一般式(I)
    Figure 2005104836
    (式中、
    Figure 2005104836
    は、(1)一重結合または(2)二重結合を表わし、Rは(1)水素原子または(2)C1−4アルキルを表わし、Tは、(1)酸素原子または(2)硫黄原子を表わし、Xは、(1)−CH−基、(2)−O−基、または(3)−S−基を表わし、Aは、(1)環1または(2)C1−4アルキレンを表わし、Eは置換されていてもよい環2を表わし、nは1−4の整数を表わし、環1は
    Figure 2005104836
    (式中、矢印は結合部位を表わす。)
    を表わし、環2は、C3−7シクロアルカン、
    Figure 2005104836
    を表わし、環2は(1)ハロゲン、(2)C1−4アルキル、(3)フェニル、(4)メトキシメチル、(5)トリフルオロメチル、(6)トリフルオロメトキシで置換されていてもよい。ただし、Tが酸素原子を表わし、Xが−CH−基を表わしかつnが2−4の整数を表わす時、Aは環1を表わす。)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグ。
  2. 化合物が、以下の;
    (1)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (2)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (3)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (4)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (5)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (6)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (7)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (8)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,5−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (9)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (10)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (11)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (12)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3,4−ジフルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (13)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (14)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−プロピルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (15)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メトキシメチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (16)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチル−4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン酸、
    (17)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−フェニル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
    (18)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
    (19)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
    (20)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
    (21)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザ−10−オキサプロスト−13−エン、
    (22)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (23)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (24)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (25)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (26)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (27)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(5−カルボキシチオフェン−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (28)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロ−3−フェニルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (29)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−エチルフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (30)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(ナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (31)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−トリフルオロメトキシフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (32)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (33)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロプロピル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (34)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘキシル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (35)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−5−(5−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (36)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロブチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (37)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−クロロフェニル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (38)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−シクロヘプチル−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (39)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(インダン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (40)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(テトラヒドロピラン−4−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (41)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(7−メチルナフタレン−2−イル)−5−(4−カルボキシチアゾール−2−イル)−1,2,3,4,17,18,19,20−オクタノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン、
    (42)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5,10−ジチア−8−アザプロスト−13−エン酸、
    (43)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
    (44)(15α,13E)−9−オキソ−15−ヒドロキシ−16−(3−メチルフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−6−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
    (45)(15α,13E)−9−チオキソ−15−ヒドロキシ−16−(4−フルオロフェニル)−17,18,19,20−テトラノル−5−チア−8−アザプロスト−13−エン酸、
    からなる群から選ばれる、請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグを含有する医薬組成物。
  4. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグを含有するEP4活性化剤。
  5. 請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、EP4を活性化する方法。
  6. EP4活性化薬を製造するための、請求項1記載の一般式(I)で示される化合物、その塩、またはそのプロドラッグの使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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