JP2005103611A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被加工物上でのレーザ光の焦点位置合わせ及び被加工物上でのレーザ光の集光パターンの変更を容易に行うことにより被加工物の加工を効率的に行うことができるレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】 レーザ加工装置10は、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22を被加工物30へ照射する加工光学系12を有している。加工光学系12は、コリメータ13、エキスパンダ14及びシリンドリカルレンズ15を有し、レーザ光22を線状に集光して被加工物30へ照射する。加工光学系12は被加工物30に対して所定の関係で配置されており、レーザ光22の集光線22aが被加工物30の表面30aと交差し、かつ、当該集光線22aが被加工物30の表面30aに対して傾けられている状態となっている。加工光学系12には、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な位置関係を調整する位置調整機構として角度調整機構16及び距離調整機構17が取り付けられ、レーザ光22の被加工物30上での集光パターンが変更されるようになっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光を利用して被加工物の加工を行うレーザ加工装置に係り、とりわけ、被加工物上でのレーザ光の焦点位置合わせ及び被加工物上でのレーザ光の集光パターンの変更を容易に行うことができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
従来から、レーザ光を利用して被加工物に対してレーザ溶接や脆性部材のレーザ割断等の加工を行うレーザ加工装置が知られている。
このようなレーザ加工装置において、レーザ発振器から出射されたレーザ光は、集光光学系により所定の集光パターン(ビームプロファイル)に集光された上で被加工物上に照射されている。
ところで、このようにして照射されるレーザ光の集光パターンは、被加工物の加工を効率的に行う上で非常に重要なものであり、各種の加工条件(加工の種類や被加工物の種類、被加工物の加工状態、レーザ出力条件等)に応じて最適な集光パターンを選択することが望まれている。
このための従来の手法としては例えば、レーザ光を集光させる集光光学系の構成を変更することによってレーザ光の集光パターンを変更する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平8−338962号公報
しかしながら、上述した従来のレーザ加工装置では、レーザ光の点状の集光点を被加工物の表面近傍に合わせる必要があり、被加工物上でのレーザ光の焦点位置合わせを行うことが困難であるという問題がある。
また、上述した従来のレーザ加工装置では、集光光学系の構成を変更することによってレーザ光の集光パターンを変更しているので、集光パターンの変更可能範囲が制限されてしまい、各種の加工条件に応じた最適な条件の集光パターンを得ることが困難であるという問題がある。これは、特定の集光光学系により得られるレーザ光の最適な条件はレーザ出力条件やその他の加工条件の関係で非常に狭い範囲にしかなく、集光光学系の構成を変更することによって集光パターンを大幅に変更した場合にはレーザ光を最適な条件に調整することが困難になるからである。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、被加工物上でのレーザ光の焦点位置合わせ及び被加工物上でのレーザ光の集光パターンの変更を容易に行うことにより被加工物の加工を効率的に行うことができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の解決手段として、レーザ光を利用して被加工物の加工を行うレーザ加工装置において、レーザ光を出射するレーザ発振器と、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を線状に集光して被加工物へ照射する加工光学系であって、前記レーザ光の集光線が前記被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が前記被加工物の表面に対して傾けられている状態で、前記レーザ光を前記被加工物へ照射する加工光学系と、前記加工光学系により照射された前記レーザ光の前記被加工物上での集光パターンを変更するように、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な位置関係を調整する位置調整機構とを備えたことを特徴とするレーザ加工装置を提供する。
なお、上述した第1の解決手段において、前記位置調整機構は、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な角度を調整することにより、前記被加工物の表面に対する前記レーザ光の前記集光線の傾きを変更する角度調整機構を有することが好ましい。
また、上述した第1の解決手段において、前記位置調整機構は、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な距離を調整することにより、前記被加工物の表面と前記レーザ光の前記集光線とが交差する交差位置を変更する距離調整機構を有することが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記加工光学系により照射される前記レーザ光の集光開口率を調整することにより、前記レーザ光の前記集光線の長さを変更する集光調整機構をさらに備えることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記被加工物上での前記レーザ光の照射位置を移動させるように、前記加工光学系及び前記被加工物のうちの少なくとも一方を移動させる移動機構をさらに備えることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記被加工物上での前記レーザ光の照射位置の移動方向と前記被加工物上での前記レーザ光の集光パターンの基準方向とがなす角度を調整するように、前記レーザ光をその光軸に略平行な軸線のまわりに回転させる回転機構をさらに備えることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記レーザ発振器及び前記移動機構のうちの少なくとも一つの制御と連動して前記位置調整機構(前記角度調整機構又は前記距離調整機構)又は前記回転機構を制御する制御装置をさらに備えることが好ましい。
本発明は、第2の解決手段として、レーザ光を利用して被加工物の加工を行うレーザ加工方法において、レーザ発振器から出射されたレーザ光を線状に集光して被加工物へ照射する加工光学系であって、前記レーザ光の集光線が前記被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が前記被加工物の表面に対して傾けられている状態で、前記レーザ光を前記被加工物へ照射する加工光学系を準備するステップと、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な位置関係を調整して、前記加工光学系により照射された前記レーザ光の前記被加工物上での集光パターンを変更するステップとを含むことを特徴とするレーザ加工方法を提供する。
本発明によれば、レーザ発振器から出射されたレーザ光を加工光学系により線状に集光して被加工物へ照射するとともに、その照射状態を、レーザ光の集光線が被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が被加工物の表面に対して傾けられている状態としているので、レーザ光の集光線の任意の部分が被加工物の表面上にあれば焦点(交差位置)が必ず生じることなり、被加工物上でのレーザ光の焦点位置合わせを容易に行うことができる。
また、本発明によれば、レーザ光の集光線が被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が被加工物の表面に対して傾けられているので、被加工物上でのレーザ光の集光パターンとして、微小集光点である焦点(交差位置)の前後に集光線のデフォーカス像が現れたパターンが得られることとなる。ここで、このような集光パターンでは、被加工物の表面とレーザ光の集光線とが交差する交差位置(微小集光点である焦点)の近傍部分ではエネルギー密度が高くなる一方で、その前後のデフォーカス像の部分ではエネルギー密度は低くなり、レーザ光のビームプロファイルにエネルギー密度分布を持たせたのと同様の効果が得られる。また、このような集光パターンのデフォーカス像は、レーザ光の照射状態(被加工物の表面に対するレーザ光の集光線の傾き、被加工物の表面とレーザ光の集光線とが交差する交差位置、被加工物上でのレーザ光の照射位置の移動方向と被加工物上でのレーザ光の集光パターンの基準方向とがなす角度等)を変更することにより、容易に変化させることができる。このため、これらのレーザ光の照射状態を適宜選択することにより、被加工物上でのレーザ光の集光パターンのプロファイル(エネルギー密度分布や焦点(交差位置)の内外像の比率等)を、各種の加工条件に応じた最適な条件の集光パターンに容易に変更することができる。なおこの場合、被加工物上でのレーザ光の集光パターンを変更する際に、加工光学系に含まれる集光光学系の構成は何ら変更する必要がないので、レーザ光の最適な条件を維持した状態で被加工物の加工を効率的に行うことができる。また、このような集光パターンの変更は、被加工物の加工を行う前だけでなく加工途中でも行うことができ、被加工物の加工をより効率的にかつ柔軟に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1(a)(b)及び図2により、本実施の形態に係るレーザ加工装置の構成について説明する。なお、図1(a)はレーザ加工装置の概略平面図、図1(b)はレーザ加工装置の概略側面図である。また、図2は図1(a)(b)に示すレーザ加工装置による被加工物へのレーザ光の照射態様を説明するための図である。
図1(a)(b)に示すように、レーザ加工装置10は、レーザ光22を利用して被加工物30の加工を行うものであり、レーザ光22を出射するレーザ発振器11と、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22を被加工物30へ照射する加工光学系12とを有している。
ここで、レーザ発振器11と加工光学系12との間には光ファイバ21が設けられており、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22が光ファイバ21を介して加工光学系12まで導かれるようになっている。
また、加工光学系12は、コリメータ13、エキスパンダ14及びシリンドリカルレンズ15を有しており、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22を線状に集光して被加工物30へ照射することができるようになっている。なお、本実施の形態においては、説明を簡略化するため、光ファイバ21を介して加工光学系12に入射されるレーザ光22の断面が正方形であるものとする。この場合、加工光学系12においては、コリメータ13により断面が正方形のレーザ光22が平行光にコリメートされ、次いで、エキスパンダ14によりレーザ光22の断面である正方形の寸法が変更された後、シリンドリカルレンズ15によりレーザ光22が線状に集光される。これにより、レーザ光22の集光線22aが形成される。
なお、加工光学系12は、被加工物30に対して図1(a)(b)及び図2に示すような関係で配置されており、レーザ光22の集光線22aが被加工物30の表面30aと交差し、かつ、当該集光線22aが被加工物30の表面30aに対して傾けられている状態で、レーザ光22が被加工物30へ照射されるようになっている。
ここで、加工光学系12には、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な位置関係を調整する位置調整機構として角度調整機構16及び距離調整機構17が取り付けられており、加工光学系12により照射されたレーザ光22の被加工物30上での集光パターン23(図2参照)を変更することができるようになっている。
このうち、角度調整機構16は、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な角度を調整するものであり、これにより、被加工物30の表面30aに対するレーザ光22の集光線22aの傾きθ(図2参照)を変更することができるようになっている。
また、距離調整機構17は、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な距離を調整するものであり、これにより、被加工物30の表面30aとレーザ光22の集光線22aとが交差する交差位置26(図2参照)を変更することができるようになっている。
さらに、加工光学系12は、上述したように、集光調整機構としてのエキスパンダ14を有しており、加工光学系12により照射されるレーザ光22の集光開口率(NA)を調整することにより、レーザ光22の集光線22aの長さw(図2参照)を変更することができるようになっている。
さらにまた、加工光学系12には、加工光学系12と被加工物30とを相対的に移動させる移動機構として加工光学系移動テーブル19が取り付けられており、被加工物30上でのレーザ光22の照射位置(加工点)を所定の移動方向25(図2参照)に沿って移動(走査)させることができるようになっている。
ここで、加工光学系12には、レーザ光22をその光軸に略平行な軸線のまわりに回転させる回転機構18が設けられており、図2に示すように、被加工物30上でのレーザ光22の照射位置の移動方向25と被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23の基準方向24とがなす角度φを調整することができるようになっている。なお、図2に示すように、集光パターン23の基準方向24は、レーザ光22の集光線22aをレーザ光22の光軸に沿って被加工物30の表面30a上に投影することで得られる投影線の方向に対応するものである。
なお、上述した構成のうち、レーザ発振器11及び加工光学系移動テーブル19には制御装置20が接続されており、レーザ発振器11及び加工光学系移動テーブル19の動作を協調的に制御することにより、照射位置を移動(走査)させながら被加工物30上にレーザ光22を照射し、被加工物30上でレーザ光22が照射される照射位置にてレーザ溶接や脆部材のレーザ割断等の加工を行うことができるようになっている。
また、角度調整機構16、距離調整機構17及び回転機構18の電動式の駆動機構にも上述した制御装置20が接続されており、レーザ発振器11及び加工光学系移動テーブル19のうちの少なくとも一つの制御と連動して角度調整機構16、距離調整機構17及び回転機構18を制御することができるようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、図1(a)(b)に示すレーザ加工装置10において、加工光学系移動テーブル19により加工光学系12を被加工物30に対して相対的に移動させ、加工光学系12と被加工物30とを所定の位置関係で配置する。具体的には、図1(a)(b)及び図2に示すように、レーザ光22の集光線22aが被加工物30の表面30aと交差し、かつ、当該集光線22aが被加工物30の表面30aに対して傾けられている状態で、レーザ光22が被加工物30へ照射されるようにする。
この状態で、制御装置20による制御の下で、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22を光ファイバ21を介して加工光学系12まで導き、加工光学系12のコリメータ13、エキスパンダ14及びシリンドリカルレンズ15を介してレーザ光22を線状に集光して被加工物30へ照射する。また同時に、制御装置20による制御の下で、加工光学系移動テーブル19により加工光学系12を被加工物30に対して相対的に移動させることにより、被加工物30上でのレーザ光22の照射位置を移動(走査)させる。これにより、被加工物30上でレーザ光22が照射される照射位置にてレーザ溶接や脆部材のレーザ割断等の加工が行われる。
このとき、加工光学系12により照射されたレーザ光22の被加工物30上での集光パターン23は、図3(a)(b)(c)(d)(e)に示すように、微小集光点である焦点(交差位置26)の前後に集光線22aのデフォーカス像が現れたパターンとなるが、このような集光パターン23は、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な位置関係を調整することにより変更することができる。
具体的には、第1の態様として、角度調整機構16により、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な角度を調整することにより、被加工物30の表面30aに対するレーザ光22の集光線22aの傾きθを変更することができる。この場合には例えば、集光線22aの傾きがθ=θである図3(a)(b)に示す状態から、傾きがθ=θである図3(c)(d)に示す状態へと、集光パターン23が変化する。この第1の態様では、集光パターン23のプロファイルのうち主としてエネルギー密度分布を変更することが可能であり、各種の加工条件(加工の種類や被加工物の種類、被加工物の加工状態、加工開始位置、加工終了位置、レーザ走査速度、レーザ出力条件等)に応じた所望のエネルギー密度分布で被加工物30の加工を行うことができる。
また、第2の態様として、距離調整機構17により、加工光学系12と被加工物30との間の相対的な距離を調整することにより、被加工物30の表面30aとレーザ光22の集光線22aとが交差する交差位置26を変更することができる。この場合には例えば、集光線22aの交差位置26が集光パターン23のほぼ中心にある図3(a)(c)に示す状態から、交差位置26が集光パターン23の縁部の方にずれた図3(b)(d)に示す状態へと、集光パターン23が変化する。この第2の態様では、集光パターン23のプロファイルのうち主として焦点(交差位置26)の内外像の比率を変更することが可能であり、各種の加工条件に応じた所望の加工態様(被加工物30の特定の照射位置に照射されるレーザ光22のエネルギーの高低の任意の順番等)で被加工物30の加工を行うことができる。
さらに、第3の態様として、加工光学系12のエキスパンダ14により、加工光学系12により照射されるレーザ光22の集光開口率を調整することにより、レーザ光22の集光線22aの長さwを変更することができる。この場合には例えば、集光線22aの長さがw=wである図3(a)(b)(c)(d)に示す状態から、長さがw=wである図3(e)に示す状態へと、集光パターン23が変化する。この第3の態様では、集光パターン23のプロファイルのうち主として長さや焦点(交差位置26)の内外像の比率等を変更することが可能であり、各種の加工条件に応じた所望の加工態様(被加工物30の特定の照射位置に照射されるレーザ光22の照射時間やエネルギーの高低の任意の順番等)で被加工物30の加工を行うことができる。
さらにまた、第4の態様として、回転機構18により、レーザ光22をその光軸に略平行な軸線のまわりに回転させることにより、被加工物30上でのレーザ光22の照射位置の移動方向25と被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23の基準方向24とがなす角度φを調整することができる。具体的には例えば、レーザ光22の光軸まわりでの回転度合いに応じて、移動方向25と基準方向24とが略平行(φ=0)である図3(a)(b)(c)(d)(e)に示す状態と、移動方向25と基準方向24とが0でない所定の角度φをなす図4(a)(b)に示す状態との間で、集光パターン23が変化する。この第4の態様では、集光パターン23のプロファイルのうち主として移動方向25に対する基準方向24の向きを変更することが可能であり、各種の加工条件に応じた所望の加工態様(被加工物30上でのレーザ光22の移動方向25に直交する方向に関しての任意の幅等)で被加工物30の加工を行うことができる。
このように本実施の形態によれば、レーザ発振器11から出射されたレーザ光22を加工光学系12により線状に集光して被加工物30へ照射するとともに、その照射状態を、レーザ光22の集光線22aが被加工物30の表面30aと交差し、かつ、当該集光線22aが被加工物30の表面30aに対して傾けられている状態としているので、レーザ光22の集光線22aの任意の部分が被加工物30の表面30a上にあれば焦点(交差位置26)が必ず生じることなり、被加工物30上でのレーザ光22の焦点位置合わせを容易に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、レーザ光22の集光線22aが被加工物30の表面30aと交差し、かつ、当該集光線22aが被加工物30の表面30aに対して傾けられているので、被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23として、微小集光点である焦点(交差位置26)の前後に集光線22aのデフォーカス像が現れたパターンが得られることとなる。ここで、このような集光パターン23では、被加工物30の表面30aとレーザ光22の集光線22aとが交差する交差位置26(微小集光点である焦点)の近傍部分ではエネルギー密度が高くなる一方で、その前後のデフォーカス像の部分ではエネルギー密度は低くなり、レーザ光22のビームプロファイルにエネルギー密度分布を持たせたのと同様の効果が得られる。また、このような集光パターン23のデフォーカス像は、レーザ光22の照射状態(被加工物30の表面30aに対するレーザ光22の集光線22aの傾きθ、被加工物30の表面30aとレーザ光22の集光線22aとが交差する交差位置26、被加工物30上でのレーザ光22の照射位置の移動方向25と被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23の基準方向24とがなす角度φ等)を変更することにより、容易に変化させることができる。このため、これらのレーザ光22の照射状態を適宜選択することにより、被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23のプロファイル(エネルギー密度分布や焦点(交差位置26)の内外像の比率等)を、各種の加工条件に応じた最適な条件の集光パターンに容易に変更することができる。なおこの場合、被加工物30上でのレーザ光22の集光パターン23を変更する際に、加工光学系12に含まれる集光光学系としてのシリンドリカルレンズ15の構成は何ら変更する必要がないので、レーザ光22の最適な条件を維持した状態で被加工物30の加工を効率的に行うことができる。また、このような集光パターン23の変更は、被加工物30の加工を行う前だけでなく加工途中でも行うことができ、被加工物30の加工をより効率的にかつ柔軟に行うことができる。
なお、上述した実施の形態においては、加工光学系12に入射されるレーザ光22の断面が正方形であるとしたが、加工光学系12に入射されるレーザ光22は最終的に線状に集光することができるものであればよく、その断面の形状も円や楕円等の任意の形状とすることができる。
また、上述した実施の形態においては、加工光学系12のシリンドリカルレンズ15により正方形の断面を有するレーザ光22を線状に集光するようにしているが、レーザ光22を線状に集光するための光学系としては任意のものを用いることができ、例えば各種のミラーを組み合わせた光学系を用いることができる。
さらに、上述した実施の形態においては、加工光学系12により面状の断面を有するレーザ光22から線状の集光線22aを形成するようにしているが、線状の集光線22aを形成するための光学系としては任意のものを用いることができ、例えば、点状のレーザ光を線状に結像する光学系等を用いることもできる。
さらに、上述した実施の形態においては、加工光学系移動テーブル19とは別に距離調整機構17を設けるようにしているが、これに限らず、移動機構としての加工光学系移動テーブル19により距離調整機構17の機能を実現するようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、加工光学系12を傾けた方向に加工光学系12を移動させるようにしているが、これに限らず、これとは反対の方向に加工光学系12を移動させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、加工光学系移動テーブル19により加工光学系12と被加工物30とを相対的に移動させて被加工物30上でのレーザ光22の照射位置を移動させるようにしているが、これに限らず、被加工物30を移動させる被加工物移動テーブル19′を設け、この被加工物移動テーブル19′単独(又は加工光学系移動テーブル19及び被加工物移動テーブル19′の両方)により加工光学系12と被加工物30とを相対的に移動させて被加工物30上でのレーザ光22の照射位置を移動させるようにしてもよい。なお、この場合には、被加工物移動テーブル19′により距離調整機構17の機能を実現することも可能である。
さらに、上述した実施の形態においては、加工光学系12により被加工物30上に照射されるレーザ光22の集光線22aがレーザ光22の光軸に垂直であるものとしたが、レーザ光22の光軸に対する集光線22aの角度は加工光学系12の構成を変更することによって適宜調整することが可能であり、必要とされる加工条件に応じて最適な角度とすることが可能である。
本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図。 図1に示すレーザ加工装置による被加工物へのレーザ光の照射態様を説明するための図。 図1に示すレーザ加工装置により照射されるレーザ光により形成される、被加工物上での集光パターンの例を示す図。 図1に示すレーザ加工装置により照射されるレーザ光により形成される、被加工物上での集光パターンの他の例を示す図。
符号の説明
10 レーザ加工装置
11 レーザ発振器
12 加工光学系
13 コリメータ
14 エキスパンダ
15 シリンドリカルレンズ
16 角度調整機構
17 距離調整機構
18 回転機構
19 加工光学系移動テーブル
19′ 被加工物移動テーブル
20 制御装置
21 光ファイバ
22 レーザ光
22a 集光線
23 集光パターン
24 基準方向
25 移動方向
26 交差位置
30 被加工物
30a 被加工物の表面

Claims (8)

  1. レーザ光を利用して被加工物の加工を行うレーザ加工装置において、
    レーザ光を出射するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を線状に集光して被加工物へ照射する加工光学系であって、前記レーザ光の集光線が前記被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が前記被加工物の表面に対して傾けられている状態で、前記レーザ光を前記被加工物へ照射する加工光学系と、
    前記加工光学系により照射された前記レーザ光の前記被加工物上での集光パターンを変更するように、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な位置関係を調整する位置調整機構とを備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記位置調整機構は、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な角度を調整することにより、前記被加工物の表面に対する前記レーザ光の前記集光線の傾きを変更する角度調整機構を有することを特徴とする、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記位置調整機構は、前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な距離を調整することにより、前記被加工物の表面と前記レーザ光の前記集光線とが交差する交差位置を変更する距離調整機構を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記加工光学系により照射される前記レーザ光の集光開口率を調整することにより、前記レーザ光の前記集光線の長さを変更する集光調整機構をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記被加工物上での前記レーザ光の照射位置を移動させるように、前記加工光学系及び前記被加工物のうちの少なくとも一方を移動させる移動機構をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記被加工物上での前記レーザ光の照射位置の移動方向と前記被加工物上での前記レーザ光の集光パターンの基準方向とがなす角度を調整するように、前記レーザ光をその光軸に略平行な軸線のまわりに回転させる回転機構をさらに備えたことを特徴とする、請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記レーザ発振器及び前記移動機構のうちの少なくとも一つの制御と連動して前記位置調整機構又は前記回転機構を制御する制御装置をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  8. レーザ光を利用して被加工物の加工を行うレーザ加工方法において、
    レーザ発振器から出射されたレーザ光を線状に集光して被加工物へ照射する加工光学系であって、前記レーザ光の集光線が前記被加工物の表面と交差し、かつ、当該集光線が前記被加工物の表面に対して傾けられている状態で、前記レーザ光を前記被加工物へ照射する加工光学系を準備するステップと、
    前記加工光学系と前記被加工物との間の相対的な位置関係を調整して、前記加工光学系により照射された前記レーザ光の前記被加工物上での集光パターンを変更するステップとを含むことを特徴とするレーザ加工方法。
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