JP2005102159A - 動画像符号化方法および動画像復号化方法 - Google Patents

動画像符号化方法および動画像復号化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インターレースで表示する画像に対してフレーム構造で符号化および復号化する場合であっても、デブロッキング処理において最適なフィルタの種類を適用することを可能とする動画像符号化方法および動画像復号化方法を提供する。
【解決手段】 輝度成分に対して適用したデブロッキングフィルタを色差成分で参照して使用する際に、対象とする色差成分の画素位置を同じフィールドに属する輝度成分の画素位置にあたるように変換(F7a)して参照することにより、インターレースとして表示したときに、輝度成分と色差成分とが同じ強さでフィルタ処理が施されることになり、より自然な画像を生成することを可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輝度成分と色差成分とによって構成される動画像信号をブロックに分割して符号化する動画像符号化方法、および符号化された符号化データを復号化する動画像復号化方法に関するものである。
近年、音声、画像、その他の画素値を統合的に扱うマルチメディア時代を迎え、従来からの情報メディア、つまり新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、電話等の情報を人に伝達する手段がマルチメディアの対象として取り上げられるようになってきた。一般に、マルチメディアとは、文字だけでなく、図形、音声、特に画像等を同時に関連づけて表すことをいうが、上記従来の情報メディアをマルチメディアの対象とするには、その情報をディジタル形式にして表すことが必須条件となる。
ところが、上記各情報メディアの持つ情報量をディジタル情報量として見積もってみると、文字の場合1文字当たりの情報量は1〜2バイトであるのに対し、音声の場合1秒当たり64kbits(電話品質)、さらに動画については1秒当たり100Mbits(現行テレビ受信品質)以上の情報量が必要となり、上記情報メディアでその膨大な情報をディジタル形式でそのまま扱うことは現実的では無い。例えば、テレビ電話は、64kbps〜1.5Mbpsの伝送速度を持つサービス総合ディジタル網(ISDN:Integrated Services Digital Network)によってすでに実用化されているが、テレビ・カメラの映像をそのままISDNで送ることは不可能である。
そこで、必要となってくるのが情報の圧縮技術であり、例えば、テレビ電話の場合、ITU−T(国際電気通信連合 電気通信標準化部門)で国際標準化されたH.261やH.263規格の動画圧縮技術が用いられている。また、MPEG−1規格の情報圧縮技術によると、通常の音楽用CD(コンパクト・ディスク)に音声情報とともに画像情報を入れることも可能となる。
ここで、MPEG(Moving Picture Experts Group)とは、動画像信号のディジタル圧縮の国際規格であり、MPEG−1は、動画像信号を1.5Mbpsまで、つまりテレビ信号の情報を約100分の1にまで圧縮する規格である。また、MPEG−1規格を対象とする伝送速度が主として約1.5Mbpsに制限されていることから、さらなる高画質化の要求をみたすべく規格化されたMPEG−2では、動画像信号が2〜15Mbpsに圧縮される。
さらに現状では、MPEG−1,MPEG−2と標準化を進めてきた作業グループ(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11)によって、より圧縮率が高いMPEG−4が規格化された。MPEG−4では、当初、低ビットレートで効率の高い符号化が可能になるだけでなく、伝送路誤りが発生しても主観的な画質劣化を小さくできる強力な誤り耐性技術も導入されている。また、現在は、ISO/IECとITU−Tの共同で次世代画面符号化方式として、H.264の標準化活動が進んでいる。
一般に動画像の符号化では、時間方向および空間方向の冗長性を削減することによって情報量の圧縮を行う。そこで時間的な冗長性の削減を目的とする画面間予測符号化では、前方または後方のピクチャを参照してブロック単位で動きの検出および予測画像の作成を行い、得られた予測画像と符号化対象のブロックとの差分値に対して符号化を行う。また空間的な冗長性の削減を目的とする画面内予測符号化では、周辺の符号化済みブロックの画素情報から予測画像の生成を行い、得られた予測画像と符号化対象のブロックとの差分値に対して符号化を行う。
ここで、ピクチャとは、1枚の画面を表す用語であり、フレーム構造として符号化する場合は1枚のフレームを意味し、フィールド構造として符号化する場合は1枚のフィールドを意味する。
各々のピクチャはマクロブロックと呼ばれる例えば水平16×垂直16画素のブロックに分割されブロック単位で処理が行われる。フィールド構造のピクチャは全てのマクロブロックをフィールドマクロブロックとして符号化を行う。一方、フレーム構造のピクチャは全てのマクロブロックをフレームマクロブロックとして符号化を行うだけでなく、上下に連続する2つのマクロブロックを1つの単位(マクロブロックペア)としてフレームまたはフィールドに切り替えて符号化を行うことも可能である。
図11は従来の動画像符号化方法を実現する動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。この動画像符号化装置は、ピクチャメモリ101、予測残差符号化部102、符号列生成部103、予測残差復号化部104、デブロッキング処理部105、ピクチャメモリ106、符号化モード制御部107、画面間予測画像生成部108、画面内予測画像生成部109を備えている。
符号化対象となる画像列は表示を行う順にピクチャ単位でピクチャメモリ101に入力され、符号化を行う順にピクチャの並び替えを行われる。さらに各々のピクチャはマクロブロックに分割され以降の処理が適用される。
符号化方法は大きく分けて、画面間予測符号化および画面内予測符号化の2種類がある。ここではまず始めに画面間予測符号化について説明する。
ピクチャメモリ101から読み出された入力画像信号は差分演算部110に入力され、画面間予測画像生成部108の出力である予測画像信号との差分を取ることによって得られる差分画像信号を予測残差符号化部102に出力する。予測残差符号化部102では周波数変換、量子化等の画像符号化処理を行い残差信号を出力する。残差信号は予測残差復号化部104に入力され、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を行い残差復号化信号を出力する。加算演算部111では前記残差復号化信号と予測画像信号との加算を行い再構成画像信号を生成する。再構成画像信号は参照用のピクチャとしてピクチャメモリ106に格納される前に、デブロッキング処理部105において符号化を行う際に分割されたブロックとブロックとの境界に発生する歪を緩和するための処理が行われる。
一方、ピクチャメモリ101から読み出されたマクロブロック単位の入力画像信号は画面間予測画像生成部108にも入力される。ここでは、ピクチャメモリ106に格納されている1枚もしくは複数枚の符号化済みピクチャを探索対象とし、最も入力画像信号に近い画像領域を検出し、それを予測画像として出力する。前記予測画像は差分演算部110において差分画像信号を生成するため、および加算演算部111において再構成画像信号を生成するために使用される。
上記の一連の処理によって出力された各種の符号化情報に対して符号列生成部103において可変長符号化を施すことにより、符号化処理によって出力される符号列(動画像符号化データ)が得られる。
以上の処理の流れは画面間予測符号化を行った場合の動作であったが、スイッチ112によって画面内予測符号化との切り替えがなされる。以下、画面内予測符号化について説明する。
ピクチャメモリ101から読み出された入力画像信号は差分演算部110に入力され、画面内予測画像生成部109の出力である予測画像信号との差分を取ることによって得られる差分画像信号を予測残差符号化部102に出力する。予測残差符号化部102では周波数変換、量子化等の画像符号化処理を行い残差信号を出力する。残差信号は予測残差復号化部104に入力され、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を行い残差復号化信号を出力する。加算演算部111では前記残差復号化信号と予測画像信号との加算を行い再構成画像信号を生成する。再構成画像信号は参照用のピクチャとしてピクチャメモリ106に格納される前に、デブロッキング処理部105において符号化を行う際に分割されたブロックとブロックとの境界に発生する歪を緩和するための処理が行われる。
一方、ピクチャメモリ101から読み出されたマクロブロック単位の入力画像信号は画面内予測画像生成部109にも入力される。ここでは、加算演算部111の出力として生成された同一ピクチャ内の周辺ブロックの再構成画像信号を参照して予測画像を生成する。前記予測画像は差分演算部110において差分画像信号を生成するため、および加算演算部111において再構成画像信号を生成するために使用される。
上記の一連の処理によって出力された各種の符号化情報に対して符号列生成部103において可変長符号化を施すことにより、符号化処理によって出力される符号列が得られる。
なお、画面間予測符号化および画面内予測符号化の各符号化モードは符号化モード制御部107によって制御され、マクロブロック単位で切り替えられる。
図12は従来の動画像復号化方法を実現する動画像復号化装置の構成を示すブロック図である。この動画像復号化装置は、符号列解析部201、予測残差復号化部202、デブロッキング処理部203、ピクチャメモリ204、復号化モード制御部205、画面間予測画像生成部206、画面内予測画像生成部207を備えている。
まず入力された符号列(動画像符号化データ)から符号列解析部201によって各種の情報が抽出され、復号化モードに関する情報は復号化モード制御部205に、残差符号化信号は予測残差復号化部202にそれぞれ出力される。
復号化方法には画面間予測復号化および画面内予測復号化の2種類がある。ここではまず始めに画面間予測復号化について説明する。
予測残差復号化部202では入力された残差符号化信号に対して、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を施し残差復号化信号を出力する。加算演算部208では前記残差復号化信号と画面間予測画像生成部206から出力される予測画像信号との加算を行い復号化画像信号を生成する。復号化画像信号は参照用および表示用のピクチャとしてピクチャメモリ204に格納される前に、デブロッキング処理部203においてブロックとブロックとの境界に発生する歪を緩和するための処理が行われる。
一方、画面間予測画像生成部206では、ピクチャメモリ204に格納されている1枚もしくは複数枚の復号化済みピクチャから、指定された画像領域を取り出して予測画像を生成する。前記予測画像は加算演算部208において復号化画像信号を生成するために使用される。
上記の一連の処理によって生成された復号化済みピクチャはピクチャメモリ204から表示されるタイミングに従って表示用画像信号として出力される。
以上の処理の流れは画面間予測復号化を行った場合の動作であったが、スイッチ209によって画面内予測復号化との切り替えがなされる。以下、画面内予測符号化について説明する。
予測残差復号化部202では入力された残差符号化信号に対して、逆量子化、逆周波数変換等の画像復号化処理を施し残差復号化信号を出力する。加算演算部208では前記残差復号化信号と画面内予測画像生成部207から出力される予測画像信号との加算を行い復号化画像信号を生成する。復号化画像信号は表示用のピクチャとしてピクチャメモリ204に格納される前に、デブロッキング処理部203においてブロックとブロックとの境界に発生する歪を緩和するための処理が行われる。
一方、画面内予測画像生成部207では、加算演算部208の出力として生成された同一ピクチャ内の周辺ブロックの復号化画像信号を参照して予測画像を生成する。前記予測画像は加算演算部208において復号化画像信号を生成するために使用される。
上記の一連の処理によって生成された復号化済みピクチャはピクチャメモリ204から表示されるタイミングに従って表示用画像信号として出力される。
なお、画面間予測復号化および画面内予測復号化の各復号化モードは復号化モード制御部205によって制御され、マクロブロック単位で切り替えられる。
次に、デブロッキング処理部105および203における処理について詳しく説明する。なお、符号化処理における処理内容、および復号化処理における処理内容は全く共通であるため、ここではまとめて説明する。
図13はデブロッキング処理において使用するフィルタの種類を決定する方法を説明するため図である。ここでは例として5種類のフィルタがあるものとし、ブロック境界の特性により前記フィルタを切り替えて使用する。ブロック歪が顕著に発生する可能性の高い部分にはより強いフィルタ(ここではFilter4)が、ブロック歪が顕著に発生する可能性の低い部分には弱いフィルタ(ここではFilter0)が適用されるように構成されている。
図13(a)はフィルタを適用するブロックの境界を図示したものであり、中央の線がブロックの境界を、右側のQで示される画素は対象ブロック内の境界に隣接する画素を、左側のPで示される画素は隣接ブロック内の境界に隣接する画素を示している。図13(b)は、図13(a)における画素Pと画素Qがどのような条件を持っていた場合にどのフィルタが選択されるかを示した表である。たとえば、境界が垂直エッジで画素Pと画素Qのどちらかが画面内予測符号化されたブロックに属する場合はFilter4が選択されることになる。同様に、境界が水平エッジで画素PとQのどちらかが画面内予測符号化されたブロックに属する場合はFilter3が選択されることになる。また、画素PとQのどちらかが周波数変換により変換された空間周波数成分の係数が0以外の係数を持つブロックに属する場合はFilter2が選択されることになる。また、画素PとQが画面間予測符号化されたブロックに属し、それぞれ異なるピクチャを参照していた場合、または異なる動きベクトルを参照していた場合はFilter1が選択されることになる。また、上記のいずれにも該当しなかった場合はFilter0が選択されることになる。
なお、図13(b)における表はフィルタの選択方法の一例を示したものであり、フィルタの個数および選択条件はこれに限ったものでなく、それ以外の場合でも同様に扱うことが可能である。
次に、デブロッキング処理の流れを図14のフローチャートを用いて説明する。対象とするデータは輝度のデータと色差のデータとに分かれて管理されているため、デブロッキング処理もそれぞれの成分に対して独立に適用される。
まず、輝度成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する輝度成分の画素の個数だけのループを回し(F1およびF4)、各ループの中で図13を用いて説明したフィルタの種類の選択を行い(F2)、フィルタを適用する(F3)。このとき選択されたフィルタの種類の情報は、対象とする輝度成分の画素に対してフィルタリング処理を適用するために使用すると同時に、後の処理で参照することを可能とする記憶領域に格納しておく(F5)。ブロックごとに左側の垂直エッジからなる境界と上側の水平エッジからなる境界とを対象とするため、例えば水平4×垂直4画素からなるブロックであった場合、上記の処理が8回適用されることになる。
次に、色差成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する色差成分の画素の個数だけのループを回し(F6およびF10)、各ループの中でフィルタの種類の選択を行い(F8)、フィルタを適用する(F9)。このとき、色差成分では輝度成分で使用したフィルタの種類にしたがって適用されるフィルタが決定される。つまり輝度成分での処理において決定されたフィルタの種類の情報が格納された記憶領域から、対応する輝度成分の画素位置で適用されたフィルタの種類をそのまま参照して使用する。そのとき、対象とする色差成分の画素位置から対応する輝度成分の画素位置に変換する(F7)ために下記の式を使用する。ただし、XLは輝度の水平座標値、XCは色差の水平座標値、YLは輝度の垂直座標値、YCは色差の垂直座標値を示す記号とする。
XL=2×XC (式1(a))
YL=2×YC (式1(b))
上記の処理によって決定されたフィルタを適用することにより、色差成分に対するデブロッキング処理がなされる。
つぎに、輝度成分と色差成分との関係について説明する。図15は、輝度成分と色差成分の位置関係を説明するための図である。図中の×記号は輝度成分のサンプル位置、○記号は色差成分のサンプル位置を示している。
一般に人間の目は色差成分の変化に対して鈍感であるため、色差成分を間引いて使用することが多い。間引きの方法としては様々なものがあるが、図15(a)は縦横方向ともに1/2に間引く場合の位置関係、図15(b)は横方向のみ1/2に間引く場合の位置関係、図15(c)は間引きを行わない場合の位置関係を示している。図15(a)に示すような位置関係の場合、色差成分のデブロッキング処理において対応する輝度成分の画素位置を算出する場合に式1(a)および式1(b)が使用されることになる。
さらに図16では、縦横方向ともに1/2に間引く場合のフレーム構造とフィールド構造とでの位置の関係を表している。色差成分を間引いて処理を行った場合のフレーム構造は図16(a)のようになり、それをフィールド構造に置き換えると図16(b)のようになる。つまり、輝度成分の0、2、4列目はトップフィールドに、1、3、5列目はボトムフィールドに割り当てられ、色差成分の0、2列目はトップフィールドに、1列目はボトムフィールドに割り当てられている。(例えば、非特許文献1参照。)。
ITU-T Rec. H.264 | ISO/IEC 14496-10 AVC Draft Text of Final Draft International Standard (FDIS) of Joint Video Specification (2003-3-31)
しかしながら前記従来の構成では、式1(a)および式1(b)を用いて変換した画素位置の輝度成分で使用したフィルタの種類を色差成分の画素に適用していたため、インターレースで表示する画像に対してフレーム構造で符号化および復号化する場合に、ボトムフィールドの色差成分がトップフィールドの輝度成分を参照して適用するフィルタを決定するという不整合が発生するという課題を有していた。図17はそのときの参照関係を説明するための図である。図17(a)はフレーム構造で符号化および復号化したときの輝度成分と色差成分の位置の関係を、図17(b)は前記画像をフィールド構造に置き換えたときの輝度成分と色差成分の位置の関係を示している。L_0は輝度成分の0列目の位置を、C_0は色差成分の0列目の位置を表す。C_1の色差成分に対してデブロッキングフィルタを適用する場合、式1(b)より、L_2の輝度成分を参照することが指示されている。しかし、そのときの画素をフィールド構造に置き換えると、ボトムフィールドに属するC_1の色差成分がトップフィールドに属するL_2の輝度成分を参照してフィルタの種類を決定していることが分かる。
上記にも述べたが、フレーム構造のピクチャでは全てのマクロブロックをフレームマクロブロックとして符号化を行うだけでなく、マクロブロックペア単位にフレーム構造またはフィールド構造に切り替えて符号化を行うことも可能である。また、フィールド構造で符号化する場合には、トップフィールドおよびボトムフィールドにおいて異なる符号化モードを使用することが可能である。
よって、例えばトップフィールドが画面内予測符号化モードであり、ボトムフィールドが画面間予測符号化モードであるというような場合に、ボトムフィールドに属する色差成分において画質劣化が発生することになる。すなわち、基本的に画面内予測符号化モードであれば強いフィルタが適用され、画面間予測符号化モードであれば弱いフィルタが適用されることになるので、ボトムフィールドに属する色差成分においては本来弱いフィルタが適用されるべきである。ところが、上記のようにボトムフィールドに属する色差成分ではトップフィールドに属する輝度成分を参照してフィルタの種類を決定することになるために、強いフィルタが適用されることになる。これによって、ボトムフィールドに属する色差成分において画質劣化が発生することになり、インターレースとして表示するときに違和感のある画像になってしまう。
また、対象マクロブロックのトップフィールドおよびボトムフィールドが同じ符号化モードであっても、隣接するマクロブロックがフィールド構造で符号化され、トップフィールドおよびボトムフィールドが異なる符号化モードである場合も、同様である。
以上のように、インターレースで表示する画像に対してフレーム構造で符号化および復号化する場合において、色差成分に適用するフィルタの種類を異なるフィールドに属する輝度成分を参照して決定する場合があるため、不適切なフィルタの種類が適用されてしまうという課題がある。
そこで、本発明は前記従来の課題を解決するもので、インターレースで表示する画像に対してフレーム構造で符号化および復号化する場合であっても、デブロッキング処理において最適なフィルタの種類を適用することを可能とする動画像符号化方法および動画像復号化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る動画像符号化方法は、入力される輝度成分と色差成分とによって構成される動画像をブロックに分割して符号化する動画像符号化方法であって、同じピクチャの符号化済み領域、もしくは符号化済みの異なるピクチャを参照して符号化を行う予測符号化ステップと、前記予測符号化ステップによって生成された符号化データを用いて、対象のピクチャの再構成を行う再構成画像生成ステップと、前記再構成画像生成ステップによって生成された再構成画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとを有し、前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用することを特徴とする。
これによって、同じフィールドに属する輝度成分と色差成分に対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されるため、復号化を行った後にインターレースとして表示するときに違和感の無い画像を生成するような符号化が可能となる。さらに、従来の構成に対する変更点が非常に少ないため容易に本発明の構成を組み込みことが可能である。
また、本発明に係る動画像復号化方法は、輝度成分と色差成分とによって構成される動画像がブロックに分割されて符号化された動画像符号化データを復号化する動画像復号化方法であって、同じピクチャの復号化済み領域、もしくは復号化済みの異なるピクチャを参照して復号化を行う予測復号化ステップと、前記予測復号化ステップによって生成された復号化画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとを有し、前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用することを特徴とする。
これによって、同じフィールドに属する輝度成分と色差成分に対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されるため、インターレースとして表示する際に違和感の無い画像を生成する可能となる。さらに、従来の構成に対する変更点が非常に少ないため容易に本発明の構成を組み込みことが可能である。
なお、本発明は、このような動画像符号化方法および動画像復号化方法として実現することができるだけでなく、このような動画像符号化方法および動画像復号化方法が含む特徴的なステップを手段として備える動画像符号化装置および動画像復号化装置として実現することもできる。また、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、前記動画像符号化方法により符号化した動画像符号化データとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムおよび動画像符号化データは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することもできる。
本発明による動画像符号化方法によれば、同じフィールドに属する輝度成分と色差成分に対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されるため、復号化を行った後にインターレースとして表示する際に違和感の無い画像を生成するような符号化が可能となる。さらに従来の構成に対する変更点が非常に少ないため容易に本発明の構成を組み込みことが可能である。
また、本発明による動画像復号化方法によれば、同じフィールドに属する輝度成分と色差成分に対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されるため、インターレースとして表示する際に違和感の無い画像を生成する可能となる。さらに従来の構成に対する変更点が非常に少ないため容易に本発明の構成を組み込みことが可能である。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明における実施の形態1の符号化処理全体の流れに係わる動画像符号化装置の構成は、図11を用いて説明した従来の構成と全く同様であるため、ここでは説明を省略する。従来の構成と異なる点は、図11のデブロッキング処理部105におけるデブロッキングの処理方法のみである。また、復号化処理全体の流れに係わる動画像復号化装置の構成は、図12を用いて説明した従来の構成と全く同様であるため、ここでは説明を省略する。従来の構成と異なる点は、図12のデブロッキング処理部203におけるデブロッキングの処理方法のみである。
デブロッキング処理部105および203における処理について下記で詳しく説明する。なお、符号化処理における処理内容、および復号化処理における処理内容は全く共通であるため、ここではまとめて説明する。
前記デブロッキングの処理は入力とする動画像データの構成における色差成分の間引きの方法によって異なるが、ここでは3種類の間引きの方法に対してそれぞれ説明する。(1)では図15(a)に示したように色差成分が縦横方向ともに1/2に間引かれている動画像データを入力とした場合の説明を行い、(2)では図15(b)に示したように色差成分が横方向のみ1/2に間引かれている動画像データを入力とした場合の説明を行い、(3)では図15(c)に示したように色差成分が間引かれていない動画像データを入力とした場合の説明を行う。なお、以下の説明では対象とするブロックをフレーム構造として符号化および復号化を行ったものとする。
(1)縦横1/2間引きの場合
図1は、色差成分を縦横方向ともに1/2間引きを行った動画像を入力とした場合のデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。対象とする動画像データは輝度成分と色差成分とに分かれて管理されているため、デブロッキング処理もそれぞれの成分に対して独立に適用される。
まず、輝度成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する輝度成分の画素の個数だけのループを回し(F1およびF4)、各ループの中で対象とする輝度成分の画素の符号化情報を用いてフィルタの種類の選択を行い(F2)、フィルタを適用する(F3)。このとき選択されたフィルタの種類の情報は、対象とする輝度成分の画素に対してフィルタリング処理を適用するために使用すると同時に、後の処理で参照することを可能とする記憶領域に格納しておく(F5)。ブロックごとに左側の垂直エッジからなる境界と上側の水平エッジからなる境界とを対象とするため、例えば水平4×垂直4画素からなるブロックであった場合、上記の処理が8回適用されることになる。
上記のフィルタの種類を決定するための方法を図13を用いて説明する。ここでは例として5種類のフィルタがあるものとし、ブロック境界の特性により前記フィルタを切り替えて使用する。ブロック歪が顕著に発生する可能性の高い部分にはより強いフィルタ(ここではFilter4)が、ブロック歪が顕著に発生する可能性の低い部分には弱いフィルタ(ここではFilter0)が適用されるように構成されている。
図13(a)はフィルタを適用するブロックの境界を図示したものであり、中央の線がブロックの境界を、右側のQで示される画素は対象ブロック内の境界に隣接する画素を、左側のPで示される画素は隣接ブロック内の境界に隣接する画素を示している。図13(b)は、図13(a)における画素Pと画素Qがどのような条件を持っていた場合にどのフィルタが選択されるかを示した表である。たとえば、境界が垂直エッジで画素Pと画素Qのどちらかが画面内予測符号化されたブロックに属する場合はFilter4が選択されることになる。
なお、図13(b)における表はフィルタの選択方法の一例を示したものであり、フィルタの個数および選択条件はこれに限ったものでなく、それ以外の場合でも同様に扱うことが可能である。
上記処理によって決定されたフィルタの種類の情報は、対象とする輝度成分の画素に対してフィルタリング処理を適用するために使用すると同時に、後の処理で参照することを可能とする記憶領域に格納しておく。
次に、色差成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する色差成分の画素の個数だけのループを回し(F6およびF10)、各ループの中でフィルタの種類の選択を行い(F8)、フィルタを適用する(F9)。このとき、色差成分では輝度成分で使用したフィルタの種類にしたがって適用されるフィルタが決定される。つまり輝度成分での処理において決定されたフィルタの種類の情報が格納された記憶領域から、対応する輝度成分の画素位置で適用されたフィルタの種類をそのまま参照して使用する。そのとき、対象とする色差成分の画素位置から対応する輝度成分の画素位置に変換する(F7a)。
画素の位置の情報の変換は、対象とするブロックをフィールド構造に置き換えたときに対象とする色差成分の画素に割り当てられるフィールドと同じフィールドに割り当てられる輝度成分の画素の位置になるようになされる。ここでは色差成分を縦横方向ともに1/2に間引いているため、下記の式を使用することによって変換がなされる。ただし、XLは輝度の水平座標値、XCは色差の水平座標値、YLは輝度の垂直座標値、YCは色差の垂直座標値を示す記号とする。また式2(b)における%の記号は除算を行ったときの余りの値を返す演算子を表すものとする。
XL=2×XC (式2(a))
YL=2×YC+YC%2 (式2(b))
上記の処理によって決定されたフィルタを適用することにより、色差成分に対するデブロッキング処理がなされる。ブロックごとに左側の垂直エッジからなる境界と上側の水平エッジからなる境界とを対象とするため、例えば輝度成分が水平4×垂直4画素からなるブロックであった場合、ここでは色差成分を縦横方向ともに1/2に間引いた場合の例で説明しているため、色差成分が水平2×垂直2画素となるため上記の処理が4回適用されることになる。
図2は、対象とする色差成分の画素の位置と、式2(a)と式2(b)によって変換された参照する輝度成分の画素の位置との関係を説明するための図である。図2(a)はフレーム構造のときの輝度成分と色差成分の位置の関係を、図2(b)は前記画像をフィールド構造に置き換えたときの輝度成分と色差成分の位置の関係を示している。L_0は輝度成分の0列目の位置を、C_0は色差成分の0列目の位置を表す。C_1の色差成分に対してデブロッキングフィルタを適用する場合、式2(b)より、L_3の輝度成分を参照することが指示されている。そのときの画素をフィールド構造に置き換えると、ボトムフィールドに属するC_1の色差成分が同じボトムフィールドに属するL_3の輝度成分を参照してフィルタの種類を決定していることが分かる。
従来の方法では、図17を用いて説明したように、C_1の色差成分に対してデブロッキングフィルタを適用する場合、式1(b)より、L_2の輝度成分を参照することになっていた。デブロッキングの処理では、対象とするブロックがフレーム構造であっても、隣接するブロックがフィールド構造の場合は、フィールドごとに適用するフィルタの種類が異なる可能性がある。つまり、色差成分C_1に対して適用するフィルタをトップフィールドに属する輝度成分で使用したものに従うか、ボトムフィールドに属する輝度成分で使用したものに従うかによって大きく結果が異なってしまう。これによって、ボトムフィールドにおける輝度成分と色差成分とで使用するフィルタが異なり、画素値の補正の度合いにギャップが生じることとなる。
しかし、本発明における変換の方法を用いることによって、同じフィールドの同じ画素を構成する輝度成分と色差成分とに対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されることになるため、インターレースとして表示を行う際に違和感の無い画像を生成するような符号化および復号化が可能となる。
なお、対象とする色差成分の画素位置から対応する輝度成分の画素位置に変換するために式2(a)および式2(b)を使用する替わりに、下記の式を用いることも可能である。ただし、XLは輝度の水平座標値、XCは色差の水平座標値、YLは輝度の垂直座標値、YCは色差の垂直座標値を示す記号とする。
XL=2×XC (式2(a1))
YL=2×YC (式2(b1))
YL=2×YC+1 (式2(b2))
色差成分がトップフィールドに属する場合は、式2(a1)と式2(b1)を使用し、色差成分がボトムフィールドに属する場合は、式2(a2)と式2(b2)を使用することによって変換がなされる。
(2)横1/2間引きの場合
図3(a)は、色差成分を横方向のみ1/2間引きを行った画像を入力とした場合のデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。図1と異なる点は色差成分に対するデブロッキング処理のみであり、それ以外の同じ処理に関しては説明を省略する。
色差成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する色差の画素の個数だけのループを回し(F6およびF10)、各ループの中でフィルタの種類の選択を行い(F8)、フィルタを適用する(F9)。このとき、色差成分では輝度成分で使用したフィルタの種類にしたがって適用されるフィルタが決定される。つまり輝度成分での処理において決定されたフィルタの種類の情報が格納された記憶領域から、対応する輝度成分の画素位置で適用されたフィルタの種類をそのまま参照して使用する。そのとき、対象とする色差成分の画素位置から対応する輝度成分の画素位置に変換する(F7b)。
画素の位置の情報の変換は、対象とするブロックをフィールド構造に置き換えたときに対象とする色差成分の画素に割り当てられるフィールドと同じフィールドに割り当てられる輝度成分の画素の位置になるようになされる。ここでは色差成分を横方向のみ1/2に間引いているため、下記の式を使用することによって変換がなされる。ただし、XLは輝度の水平座標値、XCは色差の水平座標値、YLは輝度の垂直座標値、YCは色差の垂直座標値を示す記号とする。
XL=2×XC (式3(a))
YL=YC (式3(b))
上記の処理によって決定されたフィルタを適用することにより、色差成分に対するデブロッキング処理がなされる。ブロックごとに左側の垂直エッジからなる境界と上側の水平エッジからなる境界とを対象とするため、例えば輝度成分が水平4×垂直4画素からなるブロックであった場合、ここでは色差成分を横方向のみ1/2に間引いた場合の例で説明しているため、色差成分が水平2×垂直4画素となるため上記の処理が6回適用されることになる。
図4は、対象とする色差成分の画素の位置と、式3(a)と式3(b)によって変換された参照する輝度成分の画素の位置との関係を説明するための図である。図4(a)はフレーム構造のときの輝度成分と色差成分の位置の関係を、図4(b)は前記画像をフィールド構造に置き換えたときの輝度成分と色差成分の位置の関係を示している。L_0は輝度成分の0列目の位置を、C_0は色差成分の0列目の位置を表す。C_1の色差成分に対してデブロッキングフィルタを適用する場合、式3(b)より、L_1の輝度成分を参照することが指示されている。そのときの画素をフィールド構造に置き換えると、ボトムフィールドに属するC_1の色差成分が同じボトムフィールドに属するL_1の輝度成分を参照してフィルタの種類を決定していることが分かる。
上記変換の方法を用いることによって、同じフィールドの同じ画素を構成する輝度成分と色差成分とに対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されることになるため、インターレースとして表示を行う際に違和感の無い画像を生成するような符号化および復号化が可能となる。
(3)間引きなしの場合
図3(b)は、色差成分を間引きを行っていない画像を入力とした場合のデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。図1と異なる点は色差成分に対するデブロッキング処理のみであり、それ以外の同じ処理に関しては説明を省略する。
色差成分に対してデブロッキング処理を施すために、対象とするブロック境界に隣接する色差の画素の個数だけのループを回し(F6およびF10)、各ループの中でフィルタの種類の選択を行い(F8)、フィルタを適用する(F9)。このとき、色差成分では輝度成分で使用したフィルタの種類にしたがって適用されるフィルタが決定される。つまり輝度成分での処理において決定されたフィルタの種類の情報が格納された記憶領域から、対応する輝度成分の画素位置で適用されたフィルタの種類をそのまま参照して使用する。そのとき、対象とする色差成分の画素位置から対応する輝度成分の画素位置に変換する(F7c)。
画素の位置の情報の変換は、対象とするブロックをフィールド構造に置き換えたときに対象とする色差成分の画素に割り当てられるフィールドと同じフィールドに割り当てられる輝度成分の画素の位置になるようになされる。ここでは色差成分の間引きを行っていないため、下記の式を使用することによって変換がなされる。ただし、XLは輝度の水平座標値、XCは色差の水平座標値、YLは輝度の垂直座標値、YCは色差の垂直座標値を示す記号とする。
XL=XC (式4(a))
YL=YC (式4(b))
上記の処理によって決定されたフィルタを適用することにより、色差成分に対するデブロッキング処理がなされる。ブロックごとに左側の垂直エッジからなる境界と上側の水平エッジからなる境界とを対象とするため、例えば輝度成分が水平4×垂直4画素からなるブロックであった場合、ここでは色差成分の間引きを行っていない場合の例で説明しているため、色差成分が水平4×垂直4画素となるため上記の処理が8回適用されることになる。
図5は、対象とする色差成分の画素の位置と、式4(a)と式4(b)によって変換された参照する輝度成分の画素の位置との関係を説明するための図である。図5(a)はフレーム構造のときの輝度成分と色差成分の位置の関係を、図5(b)は前記画像をフィールド構造に置き換えたときの輝度成分と色差成分の位置の関係を示している。L_0は輝度成分の0列目の位置を、C_0は色差成分の0列目の位置を表す。C_1の色差成分に対してデブロッキングフィルタを適用する場合、式4(b)より、L_1の輝度成分を参照することが指示されている。そのときの画素をフィールド構造に置き換えると、ボトムフィールドに属するC_1の色差成分が同じボトムフィールドに属するL_1の輝度成分を参照してフィルタの種類を決定していることが分かる。
上記変換の方法を用いることによって、同じフィールドの同じ画素を構成する輝度成分と色差成分とに対して同じ種類のデブロッキングフィルタが適用されることになるため、インターレースとして表示を行う際に違和感の無い画像を生成するような符号化および復号化が可能となる。
(実施の形態2)
さらに、上記各実施の形態で示した動画像符号化方法または動画像復号化方法の構成を実現するためのプログラムを、フレキシブルディスク等の記憶媒体に記録するようにすることにより、上記各実施の形態で示した処理を、独立したコンピュータシステムにおいて簡単に実施することが可能となる。
図6は、上記各実施の形態の動画像符号化方法および動画像復号化方法をコンピュータシステムにより実現するためのプログラムを格納するための記憶媒体についての説明図である。
図6(b)は、フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示し、図6(a)は、記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示している。フレキシブルディスクFDはケースF内に内蔵され、該ディスクの表面には、同心円状に外周からは内周に向かって複数のトラックTrが形成され、各トラックは角度方向に16のセクタSeに分割されている。従って、上記プログラムを格納したフレキシブルディスクでは、上記フレキシブルディスクFD上に割り当てられた領域に、上記プログラムとしての動画像符号化方法が記録されている。
また、図6(c)は、フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示す。上記プログラムをフレキシブルディスクFDに記録する場合は、コンピュータシステムCsから上記プログラムとしての動画像符号化方法または動画像復号化方法をフレキシブルディスクドライブFDDを介して書き込む。また、フレキシブルディスク内のプログラムにより上記動画像符号化方法をコンピュータシステム中に構築する場合は、フレキシブルディスクドライブによりプログラムをフレキシブルディスクから読み出し、コンピュータシステムに転送する。
なお、上記説明では、記録媒体としてフレキシブルディスクを用いて説明を行ったが、光ディスクを用いても同様に行うことができる。また、記録媒体はこれに限らず、ICカード、ROMカセット等、プログラムを記録できるものであれば同様に実施することができる。
さらにここで、上記実施の形態で示した動画像符号化方法や動画像復号化方法の応用例とそれを用いたシステムを説明する。
図7は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(personal digital assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図7のような組合せに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信等が可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバ等で行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラ等の静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってもどちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、動画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116等で撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像等)を上記実施の形態同様に符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、上記符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等がある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライアントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。
このシステムを構成する各機器の符号化、復号化には上記各実施の形態で示した動画像符号化装置あるいは動画像復号化装置を用いるようにすればよい。
その一例として携帯電話について説明する。
図8は、上記実施の形態で説明した動画像符号化方法と動画像復号化方法を用いた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラ等の映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカ等の音声出力部ex208、音声入力をするためのマイク等の音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図9を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202及び操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306及び音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話及び電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROM及びRAM等でなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話機ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信データを増幅して周波数変換処理及びアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303及びLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、本願発明で説明した動画像符号化装置を備えた構成であり、カメラ部ex203から供給された画像データを上記実施の形態で示した動画像符号化装置に用いた符号化方法によって圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話機ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信データを変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データのビットストリームと音声データのビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給すると共に当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、本願発明で説明した動画像復号化装置を備えた構成であり、画像データのビットストリームを上記実施の形態で示した符号化方法に対応した復号化方法で復号化することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声データに変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
なお、上記システムの例に限られず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図10に示すようにディジタル放送用システムにも上記実施の形態の少なくとも動画像符号化装置または動画像復号化装置のいずれかを組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報のビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備をもつ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置によりビットストリームを復号化してこれを再生する。また、記録媒体であるCDやDVD等の蓄積メディアex402に記録したビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記実施の形態で示した動画像復号化装置を実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたセットトップボックスex407内に動画像復号化装置を実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に動画像復号化装置を組み込んでも良い。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107等から信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413等の表示装置に動画を再生することも可能である。
更に、画像信号を上記実施の形態で示した動画像符号化装置で符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクex421に画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダex420がある。更にSDカードex422に記録することもできる。レコーダex420が上記実施の形態で示した動画像復号化装置を備えていれば、DVDディスクex421やSDカードex422に記録した画像信号を再生し、モニタex408で表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は例えば図9に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401等でも考えられる。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末の3通りの実装形式が考えられる。
このように、上記実施の形態で示した動画像符号化方法あるいは動画像復号化方法を上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、そうすることで、上記実施の形態で説明した効果を得ることができる。
また、本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形または修正が可能である。
また、図11および図12に示したブロック図の各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。このLSIは1チップ化されても良いし、複数チップ化されても良い。(例えばメモリ以外の機能ブロックが1チップ化されていても良い。)ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
以上のように、本発明に係る動画像符号化方法および動画像復号化方法は、例えば携帯電話、DVD装置、およびパーソナルコンピュータ等で、入力画像を構成する各ピクチャを符号化し、動画像符号化データとして出力したり、この動画像符号化データを復号化したりするための方法として有用である。
実施の形態1の動画像符号化装置および動画像復号化装置におけるデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。 色差成分の画素位置を輝度成分の画素位置に変換したときの関係を示す別の模式図である。 実施の形態1の動画像符号化装置および動画像復号化装置における別のデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。 色差成分の画素位置を輝度成分の画素位置に変換したときの関係を示す別の模式図である。 色差成分の画素位置を輝度成分の画素位置に変換したときの関係を示す別の模式図である。 各実施の形態の動画像符号化方法および動画像復号化方法をコンピュータシステムにより実現するためのプログラムを格納するための記録媒体についての説明図であり、(a)記録媒体本体であるフレキシブルディスクの物理フォーマットの例を示した説明図、(b)フレキシブルディスクの正面からみた外観、断面構造、及びフレキシブルディスクを示した説明図、(c)フレキシブルディスクFDに上記プログラムの記録再生を行うための構成を示した説明図である。 コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムの全体構成を示すブロック図である。 携帯電話の一例を示す概略図である。 携帯電話の内部構成を示すブロック図である。 ディジタル放送用システムの全体構成を示すブロック図である。 従来の動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。 従来の動画像復号化装置の構成を示すブロック図である。 デブロッキングフィルタの種類を決定する方法を示すための模式図である。 従来の動画像符号化装置および動画像復号化装置におけるデブロッキング処理の流れを説明するためのフローチャートである。 色差成分と輝度成分のサンプル位置の関係を示すための模式図である。 色差成分と輝度成分のサンプル位置の関係を示すための別の模式図である。 色差成分の画素位置を輝度成分の画素位置に変換したときの関係を示す模式図である。
符号の説明
101、106、204 ピクチャメモリ
102 予測残差符号化部
103 符号列生成部
104、202 予測残差復号化部
105、203 デブロッキング処理部
107 符号化モード制御部
108、206 画面間予測画像生成部
109、207 画面内予測画像生成部
201 符号列解析部
205 復号化モード制御部
Cs コンピュータ・システム
FD フレキシブルディスク
FDD フレキシブルディスクドライブ


Claims (14)

  1. 入力される輝度成分と色差成分とによって構成される画像をブロックに分割して符号化する動画像符号化方法であって、
    同じピクチャの符号化済み領域、もしくは符号化済みの異なるピクチャを参照して符号化を行う予測符号化ステップと、
    前記予測符号化ステップによって生成された符号化データを用いて、対象のピクチャの再構成を行う再構成画像生成ステップと、
    前記再構成画像生成ステップによって生成された再構成画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとを有し、
    前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする動画像符号化方法。
  2. 前記デブロッキング処理ステップでは、前記フィルタの種類に応じて前記フィルタの強さが相違する
    ことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化方法。
  3. 前記デブロッキング処理ステップでは、符号化の対象とする画像が色差成分を輝度成分に対して垂直方向に半分に間引かれている場合、色差成分に適用するフィルタの種類を決定するために参照する輝度成分の画素の垂直位置を、フレーム単位で符号化を行なう場合であっても、トップフィールドおよびボトムフィールドの各空間に分割したときの画素構成に基づいて決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化方法。
  4. 前記デブロッキング処理ステップでは、符号化の対象とする画像が色差成分を輝度成分に対して垂直方向に間引かれていない場合、色差成分に適用するフィルタの種類を決定するために参照する輝度成分の画素の垂直位置を、色差成分の垂直位置と同じ位置として決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の動画像符号化方法。
  5. 輝度成分と色差成分とによって構成される画像がブロックに分割されて符号化された動画像符号化データを復号化する動画像復号化方法であって、
    同じピクチャの復号化済み領域、もしくは復号化済みの異なるピクチャを参照して復号化を行う予測復号化ステップと、
    前記予測復号化ステップによって生成された復号化画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとを有し、
    前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用するフィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする動画像復号化方法。
  6. 前記デブロッキング処理ステップでは、前記フィルタの種類に応じて前記フィルタの強さが相違する
    ことを特徴とする請求項5記載の動画像復号化方法。
  7. 前記デブロッキング処理ステップでは、復号化の対象とする動画像符号化データが、色差成分を輝度成分に対して垂直方向に半分に間引かれた画像が符号化されている場合、色差成分に適用するフィルタの種類を決定するために参照する輝度成分の画素の垂直位置を、フレーム単位で復号化を行なう場合であっても、トップフィールドおよびボトムフィールドの各空間に分割したときの画素構成に基づいて決定する
    ことを特徴とする請求項5記載の動画像復号化方法。
  8. 前記デブロッキング処理ステップでは、復号化の対象とする動画像符号化データが、色差成分を輝度成分に対して垂直方向に間引かれていない画像が符号化されている場合、色差成分に適用するフィルタの種類を決定するために参照する輝度成分の画素の垂直位置を、色差成分の垂直位置と同じ位置として決定する
    ことを特徴とする請求項5記載の動画像復号化方法。
  9. 入力される輝度成分と色差成分とによって構成される画像をブロックに分割して符号化する動画像符号化装置であって、
    同じピクチャの符号化済み領域、もしくは符号化済みの異なるピクチャを参照して符号化を行う予測符号化手段と、
    前記予測符号化手段によって生成された符号化データを用いて、対象のピクチャの再構成を行う再構成画像生成手段と、
    前記再構成画像生成手段によって生成された再構成画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理手段とを備え、
    前記デブロッキング処理手段は、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  10. 輝度成分と色差成分とによって構成される画像がブロックに分割されて符号化された動画像符号化データを復号化する動画像復号化装置であって、
    同じピクチャの復号化済み領域、もしくは復号化済みの異なるピクチャを参照して復号化を行う予測復号化手段と、
    前記予測復号化手段によって生成された復号化画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理手段とを備え、
    前記デブロッキング処理手段は、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする動画像復号化装置。
  11. 入力される輝度成分と色差成分とによって構成される画像をブロックに分割して符号化するためのプログラムであって、
    同じピクチャの符号化済み領域、もしくは符号化済みの異なるピクチャを参照して符号化を行う予測符号化ステップと、
    前記予測符号化ステップによって生成された符号化データを用いて、対象のピクチャの再構成を行う再構成画像生成ステップと、
    前記再構成画像生成ステップによって生成された再構成画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとをコンピュータに実行させ、
    前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とするプログラム。
  12. 輝度成分と色差成分とによって構成される画像がブロックに分割されて符号化された動画像符号化データを復号化するためのプログラムであって、
    同じピクチャの復号化済み領域、もしくは復号化済みの異なるピクチャを参照して復号化を行う予測復号化ステップと、
    前記予測復号化ステップによって生成された復号化画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理ステップとをコンピュータに実行させ、
    前記デブロッキング処理ステップでは、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用するフィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とするプログラム。
  13. 入力される輝度成分と色差成分とによって構成される画像をブロックに分割して符号化する集積回路であって、
    同じピクチャの符号化済み領域、もしくは符号化済みの異なるピクチャを参照して符号化を行う予測符号化手段と、
    前記予測符号化手段によって生成された符号化データを用いて、対象のピクチャの再構成を行う再構成画像生成手段と、
    前記再構成画像生成手段によって生成された再構成画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理手段とを備え、
    前記デブロッキング処理手段は、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする集積回路。
  14. 輝度成分と色差成分とによって構成される画像がブロックに分割されて符号化された動画像符号化データを復号化する集積回路であって、
    同じピクチャの復号化済み領域、もしくは復号化済みの異なるピクチャを参照して復号化を行う予測復号化手段と、
    前記予測復号化手段によって生成された復号化画像に対して、ブロックの境界にフィルタをかけることによって歪を緩和させるデブロッキング処理手段とを備え、
    前記デブロッキング処理手段は、輝度成分と色差成分とに対して個別にフィルタを適用し、前記輝度成分に対しては適用する前記フィルタの種類を前記輝度成分の符号化情報に基づいて選択して適用し、前記色差成分に対しては同じフィールドに属しかつ当該色差成分に対応する輝度成分において選択されたフィルタを適用する
    ことを特徴とする集積回路。


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JP2009503999A (ja) * 2005-07-26 2009-01-29 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法、復号装置、復号方法およびそれらのプログラム

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