JP2005095814A - 高含水土砂脱水装置および高含水土砂脱水方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気浸透効果を減少することなく、変化する地質材料に応じて効率よく高含水土砂の脱水処理を行い得る高含水土砂脱水装置と方法を提供する。
【解決手段】 高含水土砂貯留用の土槽1と、土槽の内面に沿って設けた透水性陰極3と、土槽に沿って互いにかつ陰極の内面に対し等間隔に配列した複数の電極群でなる陽極6および、または透水性陽陰両極化電極群20と、陰極と陽極電極群とに接続して直流電圧を両極間に印加する直流電源装置10と、透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20の内部に接続して電圧印加による電気浸透で高含水土砂から陰極内に浸透した水を集水し土槽外に排水する排水装置15とを備える高含水土砂脱水装置。また、この装置を用いて、陽極電極群6ないし両極化電極群20のうち中心に配列した電極群からその両側に隣接する対の電極群を経て最外側の対の電極群まで、少なくとも順次低下する電圧を両極間に順次印加する方法。
【選択図】 図1

Description

この発明は建設工事や掘削工事に伴って排出される高含水率土砂等の脱水装置とその脱水方法、特にシルトや含水量が多い粘性土などによる不透水性土質の汚泥と言われ手いる高含水土砂から効率よく脱水する装置と方法に関する。
従来、高含水率の建設汚泥の含水率を下げて再処理を容易とする改質を行うには、主としてセメントや生石灰などの固化剤の混入による固化処理法や、掘削汚泥の貯留沈殿槽ないし濾過槽により土砂と水を分離する脱水処理法がある。また近年には、脱水処理法の一環として地盤や排出汚泥の中に対向配置した陰極と陽極に直流電流を通電し、電気浸透作用で陰極に集まる水を回収し分離する電気浸透法が提案されている。
固化処理法による場合、含水率が高くなったり工事の規模が大型化したりすれば必要な固化剤も大量となり、固化された大量の土砂の搬送や処理が困難となって、工事の経済性や作業性の面で問題も大きくなる。
脱水処理法は近年多用される市街地等における地下トンネル掘削のための、特に水圧式シールド工法に適用されるが、工事規模の大型化と共に沈殿槽や濾過槽の寸法とその数も大型化せざるを得ず、これらをトンネル外の地表面に設置する場合市街地では大きな問題となる。また、地下の地盤は掘削の進行と共に地質と含水量が常に変化するから、切羽の安定のために必要な水圧やベントナイト或いは高分子吸水剤の混入量の管理を継続的に、充分に行う必要があり、シールド工法全体の構成が複雑化し、大型化する一方、地質の変化と共に土砂、砂礫、粘土質等に応じて高含水土砂の脱水効果が変化し、関連工程の運行に影響が生じる。
電気浸透法には脱水処理対象を地盤とする場合と、掘削排出された高含水土砂とする場合があり、前者では電極を直接地盤内に埋設して通電するに対して、後者では内部に対向電極を設けた貯留土槽内に排出高含水土砂を満たして通電する。地盤に直接通電する場合には電極埋設用のボーリング作業を要するのみならず、電極周辺の脱水を行っても更にその周囲の自由水や地下水が脱水部分に浸入するため脱水作業は際限ない続行を要することとなり、また降雨時や多雨期には円滑な作業が困難となる。また、貯留土槽内での高含水土砂の通電脱水では脱水の進行に伴って土中に乾燥収縮が局部的に発生し、亀裂や空隙が発生し易く、空隙量が増大すると電気抵抗が増大し、電気浸透効果が減少する。
特開平9−287127号 特願2002−349801
上記した水圧式シールド工法によるトンネル掘削工事は大量の高含水土砂を排出するから、その脱水処理には電極を設けた貯留土槽を用いた電気浸透法の適用が有利であるが、
工事進行と共に変化する地質材料とその寸法に対応し得るためには、陽極と陰極の離間距離を大きく保つ必要がある。一方、単に電極間距離を大きくすれば電気浸透効果が減少して脱水量が減少する。これを防止するには、電気浸透の理論式(Q=Ke×ie×A)、ここに
Q:水量
Ke:電気浸透透水係数5×10
ie:電位勾配Volt/cm
A:陽極と陰極間の浸透面積
により、理論的には電位勾配を高めるべく印加電圧を上げれば良いが、実際には陽極周囲の土砂の急激な脱水固化を招き、上記した様に空隙の発生により電気浸透効果が減少してしまう。本発明はこれらの点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは電気浸透効果を減少することなく、変化する地質材料に応じて効率よく高含水土砂の脱水処理を行い得る高含水土砂脱水装置と高含水土砂脱水方法を提供するにある。
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る高含水土砂脱水装置は、上部を開口し、地下、半地下または地上に設置されて高含水土砂Gを貯留する土槽1と,土槽1の内面を覆う側面部3W,3W’,3B,3B’と床面部3dからなる透水性の陰極3と、陰極3と離隔してその内方に設置され、それぞれほぼ等距離に配列した複数の陽極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’と、陰極3と複数の陽極群6および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20に接続して直流電圧を両極間に印加する直流電源装置10と、電圧印加による電気浸透で高含水土砂Gから透水性の陰極3および、または透水性陽陰両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’内に浸透した水を集水して土槽外に排水する排水装置15とを備えることを特徴とする。陽極6は中央の電極群6a;20aとその両側に順次配設した複数対の電極群6b,6b’;6c,6c’;6n,6n’:20b,20b’;20c,20c’でなるが,それぞれの電極群は複数の電極素体で構成するか、板状の電極を組合せた格子状のものとすることが可能である。排水装置はまた、透水性陰極の規模、寸法が大きくなれば透水性陰極内部に設置した水中ポンプとする或いはこれを含むものとすることが可能である。
請求項2に記載の高含水土砂脱水装置は、土槽1の上部開口を塞ぐと共に複数の陽極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’を所定位置に保持する絶縁板6−1を備え、絶縁板6−1は土槽内の高含水土砂に接する側に透水性のストレーナ層6−3を有し、陰極3の各面部3W,3W’,3B,3B’,3dの内部に延長する集水管4および絶縁板6−1のストレーナ層6−3の内部に通ずる集水管7と、排水用真空ポンプ装置15とにより陰極内部に浸透した水と共に土槽内の高含水土砂の上層に分離した水をも集水し得ることを特徴とする。
請求項3の高含水土砂脱水装置は、複数の透水性陽陰両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’がそれぞれ表面に集水孔23を有するストレーナ層24と、ストレーナ層24内に浸透した水を集水して真空ポンプ装置15に送る集水管25とでなり、直流電源装置10はそれぞれ直流電源の正極側10−1に接続したa端子と負極側10−2に接続したb端子と電極群20a,20b,20c,20b’,20c’の各々に接続したc端子とを有するスイッチ21a,21b,21c,21b’,21c’および直流電源の負極側10−2と陰極3の間を接続するスイッチ12を含み、両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’にそれらの配列順に交互に正電圧と負電圧を印加し得るようにしたことを特徴とする。
請求項4の高含水土砂脱水装置は、複数の電極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’でなる陽極6、および側面部3W,3W’,3B,3B’と床面部3dでなる陰極3は電極ブロック31として形成され、この電極ブロック31をユニットとして複数の電極ブロックを収容し得る寸法に土槽1が形成され、電極ブロック31は土槽に対し出し入れ自在であることを特徴とする。
また、前記課題を解決するため、請求項5に係る高含水土砂脱水方法は、上部を開口して高含水土砂Gを貯留する土槽1を地下、半地下または地上に設置し、土槽1の内面を覆う側面部3W,3W’,3B,3B’と床面部3dからなる透水性の陰極3を設け、それぞれほぼ等距離に配列した複数の陽極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20a,20b,20c,20b’,20c’を陰極3の内方に隔離して配列し、直流電源装置10を陰極3と複数の陽極群6および、または複数の透水性両極化電極群20に接続して直流電圧を両極間に印加し、排水装置15を透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20に接続して電圧印加による電気浸透で高含水土砂Gから透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20内に浸透した水を集水し土槽外に排水することを特徴とする。
請求項6による高含水土砂脱水方法は更に、直流電源装置10をその正電圧側において陽極6の電極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’と開閉スイッチ8a,8b,8c,8n,8b’,8c’,8n’のそれぞれを介して接続し、直流電圧印加はスイッチ12を閉じて陰極3を直流電源装置10の負電圧側に接続する間に、
(a)先ず中央に配置した電極6aに接続したスイッチ8aを閉じ、次いで外側に隣接する対の電極群6b,6b’に接続したスイッチ8b,8b’を閉じ、更に外側に隣接する対の電極群6c,6c’に接続したスイッチ8c,8c’から最外側の対の電極群6n,6n’に接続したスイッチ8n,8n’まで順次閉じることによって中央の電極からその両側に最外側の電極群までの全部に対して行う、
(b)先ず中央の電極6aのスイッチ8aから順次両側に隣接する対の電極群6b,6b‘のスイッチ8b,8b’を経て最外側の対の電極群6n,6n’のスイッチ8n,8n’まで順次閉じた後開くことにより行う、または
(c)全ての電極群6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’の全てのスイッチ8a,8b,8c,8n,8b’,8c’,8n’を同時に閉じることにより行う、
のいずれかを脱水状況に応じて選択して行うことを特徴とする。
請求項7による高含水土砂脱水方法はまた、陽極6の電極群20a,20b,20c,20b’,20c’としてそれぞれ表面に集水孔23を有するストレーナ層24と、ストレーナ層24内に浸透した水を集水して真空ポンプ装置15に送る集水管25とでなるものを配列し、スイッチ21としてそれぞれ直流電源装置10の正極側10−1に接続したa端子と負極側10−2に接続したb端子と電極群20a,20b,20c,20b’,20c’の各々に接続したc端子とを有するスイッチ21a,21b,21c,21b’,21c’および直流電源装置10の負極側10−2と陰極3の間を接続するスイッチ12を配設し、直流電圧印加はスイッチ12を閉じて陰極3を直流電源装置10の負極側に接続する間に、
(a)先ず中央に配置した陽極電極20aに接続したスイッチ21aのc端子をa端子側に接続し、他の両側のそれぞれ対の電極群20b,20b’,20c,20c’のc端子はa,b両端子の中間にセットし、以後外側の対の電極群20b,20b’のスイッチ21b,21b’から最外側の対の電極群20c,20c’のスイッチ21c,21c’間でのc端子を順次a端子に接続することによって行う、
(b)中央の電極棒20aのスイッチ21aのc端子をa端子に接続し、その外側の対の電極群20b,20b’のスイッチ21b,21b’のc端子をb端子に接続し、最外側の対の電極群20c,20c’のスイッチ21c,21c’のc端子をa端子に接続して行う、または
(c)土砂の脱水状況により、陽極の各電極群のスイッチのc端子をa端子とb端子に切換えて、(b)の状態から電極群20aのスイッチ21aのc端子をb端子に接続し、他のスイッチ21b、21b’のc端子をa端子に接続する、
のいずれかを脱水状況に応じて選択して行うことを特徴とする。
請求項8による高含水土砂脱水方法は、中央の陽極電極群6a;20aから順次隣接外側の対の電極群6b,6b’;20b,20b’までのそれぞれと陰極3との間に印加する電圧を順次低くして直流電圧印加を行うと共に、脱水状況により最外側の電極群に直流電圧を印加後、中央電極群まで順次電圧を高くして直流電圧印加を行うことを特徴とする。
請求項9による高含水土砂脱水方法は、両極間電圧印加による電気浸透での高含水土砂の脱水を、高含水土砂に電解質を添加することにより行うことを特徴とする。
この発明によれば、電気浸透法による脱水のための陰極を高含水土砂貯留土槽の少なくとも内周側面と内床面を覆う面状にかつ透水性を持たせて設けると共に、陽極を互いにかつ陰極からほぼ等距離に配列した電極群で形成したので、水の電気浸透に有効な面積が顕著に増加し、浸透集水効果と脱水量が大幅に向上する。
また、陽極を互いにかつ陰極からほぼ等距離とした複数の電極群で形成したから、同極性の電極棒間の絶縁構成が簡易化され、簡易化された絶縁構成を利用して土槽上部に分離する貯留高含水土砂の水を集水する装置を付加でき、脱水量が更に向上する。
陰極と陽極を土槽に対して出し入れ自在なブロック構成とし、この電極ブロックをユニットとして複数のユニットを収容し得る寸法に形成したので、発生高含水土砂量の増減に対応して高含水土砂脱水装置の寸法を増減でき、装置の大規模化に対応できる。
両極間電圧印加による電気浸透脱水を、高含水土砂に電解質を添加して行うので脱水効率が向上する。
以下にこの発明のいくつかの実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明に係る、電気浸透法による高含水土砂脱水装置の一実施例構成の略図的断面図である。
図1において、高含水土砂Gを貯留する土槽1は側壁と床壁を備え、上方を開口としたほぼ長方形の箱状に形成する。材質としては金属、コンクリート、樹脂等のいずれでも良いが、外壁においてアース2を設けることが望ましい。
土槽1の上方開口以外の壁面の内周側面を覆う側面部3W,3W’,3B,3B’と内床面を覆う床面部3dとでなるほぼ長方形箱状の陰極3を土槽1内に設置する。陰極3は内周面を透水性の有孔板3−1で、外周面を不透水性の裏板3−2で構成し、有孔板3−1と裏板3−2の間にストレーナ層3−3を設け、ストレーナ層3−3内には有孔板3−1を通して入る水を集水可能な集水孔を有する複数の集水管4が陰極床面部3dのほぼ中央から側面部3W,3W’,3B,3B’を通って(図では便宜上側面部3W,3W’内のもののみ示す)土槽1の上方外部に延長する。望ましくは、陰極のストレーナ層3−3内には更に、土槽1上方から陰極の少なくとも側面部3W,3W’を通って床面部3dのほぼ中央までエアーを供給する吸気管5が設けられる。陰極3の側面部の上端縁は仕切板3−4で閉じられる。
陰極3は直流電源装置10の負極側にスイッチ12と電流計13を介して接続されるが、図では陰極3を便宜上側面部3W−3B’と床面部3dとを別個に作成したので、2本の電線のそれぞれで側面部3Wと床面部3dおよび装置10の負極側の間を、それぞれ電流計13とスイッチ12−1または12−2を介して接続してある。陰極と直流電源の間は所望により更に多数の電線とスイッチを介して接続しても良い。
陽極6は複数の電極群、ここではほぼ長方形箱状の土槽1ないし陰極3の長手方向のほぼ中央に位置する電極群6aと、長手方向において両側で中央の電極6aに隣接する対の電極群6b,6b’と、更にその両側で順次隣接して配列した各対の電極群6c,6c’,6n,6n’とでなり、これら電極群は箱状の陰極3の上部開口を塞ぐ電気的に絶縁性の絶縁板6−1により互いにほぼ等間隔でかつ陰極の側面部3W,3W’,3B,3B’と床面部3dともほぼ等距離となるよう、開口部から床面部3dに向けて延長するように保持される。
絶縁板6−1はまた、土槽1内の高含水土砂Gに面する側に透水性の有孔板6−2を備えると共に絶縁板6−1と有孔板6−2との間にストレーナ層6−3を挟持し、更に土槽上方から絶縁板6−1を貫通してストレーナ層6−3内に開口または集水孔を有する複数の集水管7を立設し、外部の真空ポンプ装置15に接続する。これにより、主として土槽内に貯留した高含水土砂Gの上部に分離した水がストレーナ層6−3内に入り、集水管7で集水され得る。
陽極の各電極群6a−6n’はそれぞれ電線11により、電流計13、開閉スイッチ8a,8b,8c,8b’,8c’,8n’および電圧計14を介して直流電源装置10の正極側に接続される。
電極群6a−6n’は導電性材料により円筒形、角柱形、格子板形状等のいずれかに形成され、内方先端を円錐形等にして高含水土砂を構成する土砂等への挿入を容易とし、また高含水土砂の脱水後に土砂等が付着し難い構成または表面とする。
陰極3内の集水管4と、陽極を保持する絶縁板6−1の集水管7はいずれも排水装置としての真空ポンプ装置15に接続され、その間に排水量を計測し得る流量計17を設ける。真空ポンプ装置15には排水管16が接続される。
陽極6の複数の電極群6a−6n’の相互間の間隔x1,x2,...xn,x1’,x2’,...xn’はいずれもほぼ同じとし、また各電極群6a−6n’と陰極3の各側面部3W,3W’,3B,3B’ならびに床面部3dとの間の離間距離xHのいずれも相互にかつ電極群間隔ともほぼ同じとすることが望ましい。
この実施例では陽極6を構成する複数の電極群を奇数として記載したが、これは偶数でもよい。また、陰極3と陽極6には鉄、銅、アルミニユーム、白金等の導電性で機械的強度も高い材料を使用する。
絶縁板6−1には、天然ゴム混合物、ビニール混合物、エポキシ樹脂、架橋ポリエチレン混合物等の電気絶縁性で、機械的強度と耐久性の高い材料を用いる。
上記の構成の電気浸透法による高含水土砂脱水装置の動作について述べれば、土槽1内に設置した陰極3の上方開口からシールド工法や浚渫工事等で排出される高含水土砂Gを投入する。
陰極3内に充填した高含水土砂Gに対して複数の陽極電極群6a−6n’を上記した配列と間隔で圧入する。望ましくは、上記配列と間隔で電極群6a−6n’を保持する絶縁板6−1を箱状陰極3の上方開口部に填め込み、絶縁板の有孔板6−2を高含水土砂Gの上面に当接させる。ここで高含水土砂Gは箱状の陰極3および複数の電極群6a−6n’でなる陽極6に対しこれまでよりはるかに広い面を持って電気的に接触することとなる。
先ず、複数の陽極電極群のうち中央に位置する電極群6aを直流電源装置10の正極側に接続するスイッチ8aと、陰極3の側面部3W,3W’,3B,3B’および床面部3dを直流電源装置10の負極側にそれぞれ接続するスイッチ12−1,12−2とを閉じて両電極間に直流電圧を印加する。この電圧印加により高含水土砂中に生じる電気浸透の結果として、高含水土砂中の水Wが中央電極群6aから陰極の各側面部3W−3B’と床面部3dに向けて側方向Ww,Ww’と下方向Wdに移動する。このとき、後述するように上部の絶縁板6−1の有孔板6−2に向かう上方向Wuにも移動が生じる。
陰極各側面部3W−3B’と床面部3dに到達した水Wは各部の有孔板3−1を通ってストレーナ層3−3内に浸透し、蓄積される。蓄積された浸透水は、真空ポンプ装置15を稼動させることによって集水管4に集水され、排水管16を介して排水される。
仕切り板3−4で上部開口を閉鎖されている陰極のストレーナ層3−3内にはエアー供給用の給気管5を設けてあるので、集水と同時に給気を行えばストレーナ内が減圧されることはなく、浸透水は真空ポンプ装置15により排水される。
高含水土砂Gを構成する土質が例えば砂礫や礫等であれば、水Wは真空ポンプ作動により有孔板3−1を通して容易に分離され、ストレーナ層3−3内に吸引されるから、この場合は給気を行わずに吸引排水を行い、ストレーナ層内を減圧することが有効である。
ここでは陰極用のスイッチ12−1,12−2と共にスイッチ8aのみを閉じて陰極3と中央の陽極電極群6aのみに直流電圧を印加しており、他の電極群6b,6c...6n,6b’,6c’...6n‘には印加していないが、箱状の陰極3の全面と中央の陽極電極群6aとの間に対する電圧印加により土槽1内の汚泥Gの全般はほぼ同電位とされる。このため中央の電極6aの全面は+に、両側の他の電極群6b−6n’の中央電極群6aに向く側の面は−にかつ陰極3に向く側の面は+に、それぞれ帯電する。
このように両側の陽極電極群6b−6n’の−に帯電した部分が見掛け上の陰極となり、中央電極6a付近にある水Wは両側の各電極群の−帯電部と+帯電部とを介して次々に外側の電極群に移動し、最外側の電極群6n,6n’の+帯電部から、箱状陰極3の長手方向の側面部3W,3W’への方向Ww,Ww’に移動する。同様に中央電極群と両側電極群の+帯電部から箱状陰極3の短手方向の側面部3B,3B’への方向ならびに床面部3dへの方向Wdにも水Wは移動する。陰極3各部に達してその内部に浸透した水は上記したように吸引集水され、排水される。
+帯電の中央電極群から両側電極群の+帯電部に移動した水Wの一部は上部への方向Wuに移動し、上方移動水は絶縁板6の有孔板6−2を通ってストレーナ6−3内に浸透し、集水管7を介して吸引され、排水される。
電流計13、電圧計14および流量計17により高含水土砂Gの脱水状況を把握しつつ脱水の進行を確認して、適時に、閉状態のスイッチ8aと12−1,12−2に加えてスイッチ8b,8b’を閉じ、陽極の中央電極群6aとその両側に隣接する対の電極群6b,6b’および陰極3の各部3W−3dに直流電圧を印加する。この第2次の印加電圧は最初の印加電圧、つまり陽極を中央電極群6aのみとした第1次の電圧印加時の電圧より低くすることが望ましい。
次いで、脱水の進行確認後、第3次の電圧印加として上記に加え更にスイッチ8c,8c’を閉じ、更に外側に隣接する対の電極群6c,6c’を加えた陽極電極群6a,6b,6b’,6c,6c’および陰極各部3W−3dに、望ましくは第2次の印加電圧より低い電圧を印加する。
このようにして脱水の進行に応じ、順次隣接する対の陽極電極群を外側に増やし、順次電圧を下げて直流電圧を印加して行き、最外側の対の陽極電極群6n,6n’まで含めた全電極群6a−6n’を陽極としかつ最も低い電圧による最終次の電圧印加まで継続して行って、高含水土砂の脱水を完了する。また最外側の電極群に直流電圧を印加後、脱水状況により電圧を順次高くして直流電圧を印加する。脱水が完了すれば、図示しない排土装置により土槽1内の土砂を排出する。
直流電圧印加の方法としては、上記以外にも、脱水状況によって下記のいずれかを採用し得る。
(1)先ず土槽1の中央に配置した陽極電極群と陰極全部とに接続されたスイッチを閉じて直流電圧印加を行い、次にこの中央の陽極電極へのスイッチは開いて中央電極群の両外側の対の陽極電極群へのスイッチを閉じてこれら陽極電極群と陰極との間に電圧印加を行い、以下、電圧を印加する陽極電極群を順次外側の対の陽極電極群に切り替え、最外側の対の電極群に至るまで順次直流電圧印加を行う。
(2)全てのスイッチを閉じたまま全ての陽極電極群と陰極とに継続して直流電圧印加を行う。
図2は、基本的に図1に示す実施例1と同じ構成において陽極を構成する複数の電極群とこれらを直流電源装置に接続するスイッチの構成を変更した実施例2を示し、実施例1と同じ構成要件については同一番号で表す。
図2において陰極3と直流電源装置10の負極側10−2との間を接続する電線11に挿入したスイッチ12は、実施例1のものと同じである。
実施例2において陽極6を構成する電極群も複数(ここでは5本)20a,20b,20c,20b’,20c’でなり、それぞれ実施例1と同じ相互間隔と陰極との距離とを持って配置されるように、絶縁性の絶縁板6−1により固定支持されるが、電極群はそれぞれ実質的に陰極3と同じく透水構成に形成される。
電極群20a−20c’はそれぞれ集水孔23を周面に有するストレーナ層24と、そのほぼ中心に延長する集水管25とで構成され、全体として導電性を有すると共に、集水管25は陰極3からの集水管4と土槽1外で接続され、真空ポンプ装置15の作動によって各電極群からも電気浸透による集水を可能とする。
電極群20a−20c’のそれぞれを直流電源装置10に接続する複数のスイッチ21a,21b,21c,21b’,21c’は各々直流電源装置10の正極側10−1に接続したa端子と、装置10の負極側10−2に接続したb端子と、電極群20a−21c’の各々に接続したc端子とを備える。
高含水土砂Gを脱水処理する直流電圧印加は実質的に実施例1の場合と同様に行う。即ち、先ず陰極3へのスイッチ12を閉じ、スイッチ21aのc端子をa端子に接続して、陽極電極群の配列方向の中央に位置する電極群20aと陰極3に直流電圧を印加する。この時他のスイッチ21b,21c,21b’,21c’は中間点にセットし、中央電極群の両側の電極群20b,20b’,20c,20c’には電圧を印加しない。従って、実施例1の動作について述べたように、これら両側の電極群の表面が部分的に−に帯電し、高含水土砂内の水が中央の電極群20aから両側の電極群の−帯電部を経て陰極3まで順次移動し、その間に水は面状に配した陰極3の浸透集水のみならず、各陽極電極群の集水孔23、ストレーナ層24と集水管25による浸透集水構成と真空ポンプ装置15による吸引作用とによって効果的に脱水される。
以後実施例1と同様の順序で陽極電極群へのスイッチの切り替えと印加電圧の制御を行い、中央の電極群から最外側の電極群までの順次電圧印加を行って脱水処理を遂行する。
脱水状況に応じて以下に述べるスイッチ操作を行っても良い。即ち:
先ず、陰極3へのスイッチ12を閉じる間に、スイッチ21aのc端子をa端子に接続して中央の陽極電極群20aに正電圧を印加する一方、スイッチ21b,21b’のc端子をb端子に接続して両外側の対の電極群20b,20b’には負電圧を印加すると共に、スイッチ21c,21c’のc端子はa端子に接続して最外側の対の電極群20c,20c’には正電圧を印加することにより、上述した一連の陽極電極群の集水構成による脱水効果をより積極的に促進しうる。従ってこの場合、複数の電極群20a,20b,20c,20b’,20c’は陽陰両極化される電極群として機能する。
特に土槽1が大型で、陽極電極群の数を多くすることを要する場合には、前述したスイッチ21a−21c’のa端子、b端子および中間点を用いたスイッチ切り替えによる直流電圧印加が集水効果上有効である。また、複数の陽極群については、実施例1の陽極群6a,6b−6n,6b’−6n’を本実施例の透水性で陽陰に両極化する電極群20a,20b,20c,20b’,20c’と併置しておけば、上述した各種の脱水状況に応じた各種の電圧印加方法による幅広い応用において確実な脱水効果を達成することができる。
図3は実施例1または実施例2の箱状陰極と複数の陽極電極群とによる構成をブロック化した実施例3を示す。
図3において、箱状陰極3、集水管4、複数の電極群でなる陽極6および両極を直流電源装置10に接続する電線11を含む実施例1または実施例2の電極構成をブロック31として作成する。土槽32はこの電極ブロック31をユニットとして複数のブロック(ここでは3ブロックを示す)を収容し得る寸法に形成する。電極への直流電圧印加のためのスイッチないし直流電源装置10と、電極内に浸透した水を吸引集水ないし排水する真空ポンプ装置15とは、前述の実施例1または実施例2と同様にブロック31毎に配置するか、全ブロック31に対して統一的に配置し、ブロック毎に前述の動作を行わせる。この実施例3によれば、土槽を含む脱水装置を大型化して脱水処理容量を大幅に増大することが可能となる。
本実施例では直流電源装置10を1台としたが、ブロック31毎に直流電源装置10を設け、ブロック31毎に印加電圧と印加時間を設定することにより、土質の異なる土砂の脱水や、処理土量を自由に設定することが可能となり、脱水効率が向上する。この場合、各ブロック31間には図示しない電気絶縁物を設け、各ブロック31間を電気的に絶縁することが望ましい。
実施例1から実施例3までの脱水装置を用いた本発明の汚泥脱水処理は、透水性の陰極を箱状として拡大された陰極面をもって複数の陽極電極群ないしは複数の透水性両極化電極群に対峙させることにより電気浸透を発生させる点を特徴とする方法をなし、更に複数の陽極電極群と陰極への直流電圧印加の手順においても特徴の在る方法をなすが、ここではこの高含水土砂脱水方法の効果を更に向上する例を実施例4として説明する。
ここではトンネル掘削のシールド工法や浚渫工事等で発生する高含水土砂中に先ず、(1)塩化カリューム、(2)硫酸バンド等の電解質と(3)炭素を添加し、以後は実施例1または実施例2について記載した直流電圧印加による電気浸透を生じさせ、高含水土砂の脱水処理を行う。
図4は上記3種の電解質(1)−(3)を比較して、それぞれ高含水土砂に添加して脱水した場合の電解質の添加量と脱水効率との関係を示し、電解質を添加しない場合の脱水効率(縦軸)を100とする。添加量は汚泥の土質や含水量などに応じて事前の実験で決定されるが、例えば、下部有楽町層の汚泥に、最も効率の良い塩化カリュームを添加する場合900g/m程度とすることが望ましい。ここで、電解質の中でもイオン化傾向の強い順に脱水効果があり、その順序はK,Ca,Na,Mg,Alとなっているが、環境面で有害とならない化合物を採用することが望ましい。
塩化カリュームは脱水効率が170−200%と3種の中で最も良い効率を示すばかりでなく、食品添加物や試薬等として広く使われているように安全性も高いので環境面から見ても最適な電解質と考えられる。炭素は脱水効率が120−150%だが、脱水処理後の土は改良土として植栽や木造建築物の基礎用として埋め戻し等に用いるに適する。
尚、上記の実施例1から3までのいずれにおいても陰極3は土槽1の内周面と内床面の双方を覆って設けるものとして記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、内周面のみ、または内床面のみを覆うように設けたものでも良い。いずれの場合も陰極は面状に広がって陽極群に対峙し、高効率の電気浸透をもって透水性の陰極内に水を浸透させうるが、その意味では実施例のように土槽の全内面に沿って陰極を設ける構成が有利である。
このように、この発明に係る高含水土砂脱水装置は、請求項1に記載のとおり、上部を開口した地下、半地下又は地上に設置されて高含水土砂Gを貯留する土槽1と、土槽1の内面を覆う側面部と床面ぶからなる透水性の陰極3と、陰極3と隔離してその内方に設置され、ほぼ等距離に配列した複数の陽極群6および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20と、陰極3と複数の陽極群6および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20に接続して直流電圧を両極間に印加する直流電源装置10と、電圧印加による電気浸透で高含水土砂Gから透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20内に浸透した水を集水して土槽外に排水する排水装置15とを備えるので、電気浸透の際の浸透面積が増大し、脱水効率が大幅に向上する。
また、この発明に係る高含水土砂脱水方法は、請求項5に記載のとおり、上部を開口して高含水土砂を貯留する土槽1を地下、半地下または地上に設置し、土槽1の内面を覆う側面部と床面部からなる透水性の陰極3を設け、それぞれほぼ等距離に配列した複数の陽極群6および、または複数の透水性陽陰両極化電極群20を陰極3の内方に離隔して配列し、直流電源装置10を陰極3と複数の陽極群6および、または複数の両極化電極群に接続して直流電圧を両極間に印加し、排水装置15を透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20に接続して電圧印加による電気浸透で高含水土砂Gから透水性陰極3および、または透水性両極化電極群20内に浸透した水を集水し土槽外に排水するので、陰陽両電極間の電気浸透面積が増大し、脱水効率が大幅に向上する。
更に、この発明に係る高含水土砂脱水方法は、請求項6−9に記載のとおり、複数の電極群の中央のものから両側の最外側のものまでに対する各スイッチを順次開閉したり、少なくとも順次印加電圧を低くして電圧印加を行うので、両電極間の電気浸透面積が更に増加され、また、高含水土砂中に電解質を添加して電気浸透を行うので、脱水効率が更に向上する。
この発明に係る高含水土砂脱水装置の第一実施例の構成を示す縦断面図。 この発明に係る高含水土砂脱水装置の第2実施例の構成を示す縦断面図。 この発明に係る高含水土砂脱水装置の第3実施例の構成を示す縦断面図。 この発明に係る高含水土砂脱水方法の一実施例における電解質添加量と脱水効率の関係図。
符号の説明
1 土槽
3 陰極
3W,3W’,3B,3B’ 側面部
3d 床面部
3−1 有孔板
3−2 裏板
3−3 ストレーナ層
4 集水管
5 給気管
6 陽極
6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’ 陽極群
6−1 絶縁板
6−2 有孔板
6−3 ストレーナ層
7 集水管
8a,8b,8c,8n,8b’,8c’,8n’ スイッチ
10 直流電源装置
11 電線
12 スイッチ
15 真空ポンプ装置
20a,20b,20c,20b’,20c’ 透水性陽陰両極化電極群
21a,21b,21c,21b’,21c’ スイッチ
23 集水孔
24 ストレーナ層
25 集水管
31 電極ブロック
32 土槽

Claims (9)

  1. 上部を開口し、地下、半地下又は地上に設置されて高含水土砂(G)を貯留する土槽(1)と、
    土槽(1)の内面を覆う側面部(3W,3W’,3B,3B’)と床面部(3d)からなる透水性の陰極(3)と、
    陰極(3)と離隔してその内方に設置され、それぞれほぼ等距離に配列した複数の陽極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)および、または複数の透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)と、
    陰極(3)と複数の陽極群(6)および、または複数の透水性陽陰両極化電極群(20)とに接続して直流電圧を両極間に印加する直流電源装置(10)と、
    電圧印加による電気浸透で高含水土砂(G)から透水性陰極(3)および、または透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)内に浸透した水を集水して土槽外に排水する排水装置(15)と
    を備えることを特徴とする高含水土砂脱水装置。
  2. 土槽(1)の上部開口を塞ぐと共に複数の陽極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)を所定位置に保持する絶縁板(6−1)を更に備え、絶縁板(6−1)は土槽内の高含水土砂に接する側に透水性のストレーナ層(6−3)を有し、陰極(3)の各面部(3W,3W’,3B,3B’,3d)の内部に延長する集水管(4)および絶縁板(6−1)のストレーナ層(6−3)の内部に通ずる集水管(7)と、排水用の真空ポンプ装置(15)とにより陰極内に浸透した水と共に土槽内の高含水土砂の上層に分離した水をも集水し得ることを特徴とする請求項1記載の高含水土砂脱水装置。
  3. 複数の透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)はそれぞれ表面に集水孔(23)を有するストレーナ層(24)と、ストレーナ層(24)内に浸透した水を集水して真空ポンプ装置(15)に送る集水管(25)とでなり、直流電源装置(10)はそれぞれ直流電源の正極側(10−1)に接続したa端子と負極側(10−2)に接続したb端子と複数の透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)の各々に接続したc端子とを有するスイッチ(21a,21b,21c,21b’,21c’)および直流電源の負極側(10−2)と陰極(3)の間を接続するスイッチ(12)を含み、複数の両極化電極群にそれらの配列順に交互に正電圧と負電圧を印加し得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の高含水土砂脱水装置。
  4. 複数の陽極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)および、または複数の透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)でなる陽極(6)および側面部(3W,3W’,3B,3B’)と床面部(3d)でなる陰極(3)は電極ブロック(31)として形成され、この電極ブロック(31)をユニットとして複数の電極ブロックを収容し得る寸法に土槽(1)が形成され、電極ブロック(31)は土槽に対し出し入れ自在であることを特徴とする請求項2および請求項3記載の高含水土砂脱水装置。
  5. 上部を開口して高含水土砂(G)を貯留する土槽(1)を地下、半地下または地上に設置し、
    土槽(1)の内面を覆う側面部(3W,3W’,3B,3B’)と床面部(3d)からなる透水性の陰極(3)を設け、
    それぞれほぼ等距離に配列した複数の陽極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)および、または複数の透水性陽陰両極化電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)を陰極(3)の内方に離隔して配列し、
    直流電源装置(10)を陰極(3)と複数の陽極群(6)および、または複数の透水性陽陰両極化電極群(20)に接続して直流電圧を両極間に印加し、
    排水装置(15)を透水性陰極(3)および、または透水性陽陰両極化電極群(20)に接続して電圧印加による電気浸透で高含水土砂(G)から透水性陰極(3)および、または透水性陽陰両極化電極群(20)内に浸透した水を集水し土槽外に排水することを特徴とする高含水土砂脱水方法。
  6. 直流電源装置(10)をその正電圧側において陽極(6)の電極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)の各々と開閉スイッチ(8a,8b,8c,8n,8b’,8c’,8n’)のそれぞれを介して接続し、直流電圧印加はスイッチ(12)を閉じて陰極(3)を直流電源装置(10)の負電圧側に接続する間に
    (a)先ず中央に配置した陽極電極群(6a)に接続したスイッチ(8a)を閉じ、次いで外側に隣接する対の電極群(6b,6b’)に接続したスイッチ(8b,8b’)を閉じ、更に外側に隣接する対の電極群(6c,6c’)に接続したスイッチ(8c,8c’)から最外側の対の電極群(6n,6n’)に接続したスイッチ(8n,8n’)まで順次閉じることによって中央の電極群からその両側に最外側の電極群までの全部に対し行う、
    (b)先ず中央の陽極電極群(6a)のスイッチ(8a)から順次両側に隣接する対の電極群(6b,6b’)のスイッチ(8b,8b’)を経て最外側の対の電極群(6n,6n’)のスイッチ(8n,8n’)まで順次閉じた後開くことにより行う、または
    (c)全ての陽極電極群(6a,6b,6c,6n,6b’,6c’,6n’)の全てのスイッチ(8a,8b,8c,8n,8b’,8c’,8n’)を同時に閉じることにより行う、
    のいずれかを脱水状況に応じて選択して行うことを特徴とする請求項5記載の高含水土砂脱水方法。
  7. 陽極(6)の電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)としてそれぞれ表面に集水孔(23)を有するストレーナ層(24)と、ストレーナ層(24)内に浸透した水を集水して真空ポンプ装置(15)に送る集水管(25)とでなるものを配列し、スイッチ(21)としてそれぞれ直流電源装置(10)の正極側(10−1)に接続したa端子と負極側(10−2)に接続したb端子と電極群(20a,20b,20c,20b’,20c’)の各々に接続したc端子とを有するスイッチ(21a,21b,21c,21b’,21c’)および直流電源装置(10)の負極側(10−2)と陰極(3)の間を接続するスイッチ(12)を配設し、直流電圧印加はスイッチ(12)を閉じて陰極(3)を直流電源装置(10)の負電圧側に接続する間に、
    (a)先ず中央に配置した陽極電極群(20a)に接続したスイッチ(21a)のc端子をa端子側に接続し、他の両側のそれぞれ対の電極群(20b,20b’,20c,20c’)のc端子はa,b両端子の中間にセットし、以後外側の対の電極群(20b,20b’)のスイッチ(21b,21b’)から最外側の対の電極群(20c,20c’)のスイッチ(21c,21c’)までのc端子を順次a端子に接続することによって行う、
    (b)中央の陽極電極群(20a)のスイッチ(21a)のc端子をa端子に接続し、その外側の対の電極群(20b,20b’)のスイッチ(21b,21b’)のc端子をb端子に接続し、最外側の対の電極群(20c,20c’)のスイッチ(21c,21c’)のc端子をa端子に接続して行う、または
    (c)(b)の状態から中央電極群(20a)のスイッチ(21a)のc端子をb端子に接続し、外側の対の電極群(20b,20b’)のスイッチ(21b,21b’)のc端子をa端子に接続して行う、
    のいずれかを脱水状況に応じて選択して行うことを特徴とする請求項5記載の高含水土砂脱水方法。
  8. 中央の陽極電極群(6a;20a)から順次隣接外側の対の電極群(6b,6b’;20b20b’)を介して最外側の対の電極群(6n,6n’;20c,20c’)までのそれぞれと陰極(3)との間に印加する電圧を順次低くして直流電圧印加を行うと共に,脱水状況により,最外側の電極群への印加後,印加電圧を順次高くして中央電極群(6a;20a)まで印加することを特徴とする請求項6または7記載の高含水土砂脱水方法。
  9. 両極間電圧印加による電気浸透での高含水土砂の脱水を、高含水土砂に電解質等を添加することにより行うことを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の高含水土砂脱水方法。
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