JP2005094881A - 籠型回転体及びこれを用いた風力発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、永久磁石とコイルを相互に移動可能とした発電装置に好適な籠型回転体において、十分な強度を保持しつつ差動滑り等による軸受の障害を回避する軸受構造を有する籠型回転体を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の回転体1は、ハウジング2と、ハウジング2に配設される回転軸8と、ハウジング2に配設され回転軸8に対して逆方向に回転する回転シャーシ3とを備える。さらに、回転シャーシ3は、その回転方向の両端で二重軸受9、9により回転軸3に支持されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の回転体1は、ハウジング2と、ハウジング2に配設される回転軸8と、ハウジング2に配設され回転軸8に対して逆方向に回転する回転シャーシ3とを備える。さらに、回転シャーシ3は、その回転方向の両端で二重軸受9、9により回転軸3に支持されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、磁石とコイルが相対運動可能な籠型回転体、及びこの回転体を用いる風力発電装置に関するものである。
一般的な発電機は、発電機内のコイル又は永久磁石を回転させ発電するものであり、図7に示して後述するが、その基本的構造は発電機が発明されて以来変わっていない。
様々な発電方式のうちで風力発電は、他の発電方式と比べて発電コストが高いために、その普及が遅れている。総合資源エネルギー調査会/需給部会において2010年度の風力発電導入目標が300万kWに上方修正された(2001年6月の報告)が、1999年時点での発電コストは、設置コスト24〜37万円/kW、規模が1000kWで総額2.4〜3.7億円であり、電力の利用にかかるコストは、発電コスト10〜24円/kWhの平均値であり、火力発電単価7.3円/kWhと比べて約1.5〜3.0倍となっている。
様々な発電方式のうちで風力発電は、他の発電方式と比べて発電コストが高いために、その普及が遅れている。総合資源エネルギー調査会/需給部会において2010年度の風力発電導入目標が300万kWに上方修正された(2001年6月の報告)が、1999年時点での発電コストは、設置コスト24〜37万円/kW、規模が1000kWで総額2.4〜3.7億円であり、電力の利用にかかるコストは、発電コスト10〜24円/kWhの平均値であり、火力発電単価7.3円/kWhと比べて約1.5〜3.0倍となっている。
風力発電装置の設置に当たっては、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などの助成金(設置費用の1/2〜1/3)が交付されており、現在国の誘導政策により風力発電の普及を図っている状況である。風車を大型化して高出力の発電を行うことでコストの低減が図れるため、日本でも1500〜2000kW級の発電が可能な大型風車を有する風力発電装置の導入が急速に進んでいる。
しかし、日本で大型化した風力発電設備を設置するためのコストは欧米に比べて費用が高いと言われている。その理由は設置に用いる大型クレーンのレンタル費用の違いと言われ、例えば、450tクラスのクレーンでは、13〜15万円/日だがクレーンの搬送、組み立て費用が別途数百万円かかり、レンタル費用が1000万円以上となることが普通である。風力発電設備の重量は、三菱重工業株式会社300kWのもので、塔重量約20 t、総重量約44tとなっている。
ヴェスタス社(デンマーク)製の定格発電量850kWの風力発電機では、全体の重さが80tあり、450tクラスのクレーンでの安全な吊り上げ荷重は約40tと言われている。
一方、「本体を除く建設コストを比較してみると、海外が数百万円/基に対して国内では数千万円以上/基と、この格差はさらに拡大する。」と言う、日本総合研究所のJapan Research Review 1996年7月号の発表もあるが、このコストの差の大部分は上述したようにクレーンのレンタル費用の差と考えられ、風力発電設備の小型化、特に出力を維持した発電機の小型化による軽量化が必要とされている。
ドイツのマグデブルグにあるエネルコン社(ドイツ)製の風力発電装置E-112は、出力4.5MW、ロータ径112m、高さ176m、ナセルの重さは440tと巨大であり、2MWクラスのナセルの重量でも100tを超える重量である。
別の資料によれば、エネルコン社製の風力発電装置は、タワー重量42.0t(L44.2m×直径3.5m×直径1.22m)、ナセル重量6.0t(L3.4m×W2.4m×H3.1m)、発電機重量 25.0t(L4.5m×W4.5m×H3.2m)、ブレード重量1.1t/枚(L20.7m×W1.0m×H2.0m)である。ヤコブスエネルギー社(ドイツ)の定格出力600KWの場合で、ナセル重量23t、ローター重量14t、タワー重量48tである。
図7に従来の籠型発電機101の一般的な構造を示す。このように一般的な発電機は籠型と呼ばれる構造であり、ハウジング102には、軸受103を介して回転可能に配設された回転軸104と、この回転軸104に取り付けられた電機子(コイル)105と、ハウジング102に固定された固定子(永久磁石)106とから構成されている。発電機101の発電出力は電機子105の回転速度に比例する。
発電機の永久磁石と電機子を互いに逆回転させれば永久磁石と電機子の相対速度が向上するため、その相対速度に比例して発電効率が向上すると言う発想は既に提案されている。例えば、下記特許文献1乃至4等々があるが、現在までに実用化されている例をみても、装置の規模が小型であり低出力である場合が大半である。従って、電機子、永久磁石を、互いに逆回転させて相対速度を増すことができれば、発電出力を向上させることが容易となる。
このように電機子と永久磁石を逆回転させるタイプの発電装置において、装置規模が小型で低出力となる理由は、この電機子と永久磁石双方が片側支持構造のため、これらの支持構造を大型化すると、強度と回転精度に問題が発生するため実用化が困難であることが原因である。このタイプの風力発電装置でこれまで実用化された例としては、株式会社石田製作所のダブルクロスフロー型風力発電機(特許文献4参照)があるが、やはり発電出力が数十ワットと低いものとなっている。
従来からの発電機の大半が籠型構造であるように、籠型の構造は構造的に強度があり、小型から大型まで応用可能な構造であるが、籠型構造の内部に配置された永久磁石とコイルを相対運動させる技術が開発されたことがこれまで無かった。
その理由は、単純に一重の軸受(ベアリング)を使用して内輪と外輪とを相対運動をさせると、内輪と外輪の周速度の差により、差動滑り等の軸受の障害(焼き付き等)が発生するという問題が発生して実用化が困難となっていた。特許文献3に示されるように、一重の軸受(ベアリング)を使用して、内輪と外輪とを相対運動可能な構造としても、結果として片側支持構造のため、大型化するとハウジングの強度と回転精度に問題が発生する。
本発明は第一に発電に使用する自然エネルギーを効率よく電力に変換でき、より小型化大出力で製造が容易な発電装置の構造体を提供し、発電コストの低減に寄与することを目的とする。
さらに、本発明は、永久磁石とコイルを相互に移動可能とした発電装置に好適な籠型回転体において、軽量でありながら十分な強度を保持しつつ差動滑り等による軸受の障害を回避する軸受構造を有する回転体及び発電装置を提供することを目的とする。
本発明の籠型回転体は、上記課題を解決するため、ハウジングと、該ハウジングに配設される回転軸と、該ハウジングに配設され該回転軸に対して逆方向に回転可能な回転シャーシとを備える籠型回転体において、該回転シャーシは二重軸受を介して該回転軸に支持されていることを特徴とする。
また、上記回転シャーシは、その両端で二重軸受により回転軸に支持されていることを特徴とすることもできる。上記二重軸受は、外輪と、該外輪の内側に配設される中間輪と、該中間輪の内側に配設される内輪とを備え、該外輪と該中間輪との間及び該中間輪と該内輪との間には複数の転動体がそれぞれ配設されることを特徴とすることもできる。上記転動体が、上記該外輪と該中間輪との間及び該中間輪と該内輪にそれぞれ二列づつ配置されることを特徴とすることもできる。
上記回転シャーシは、その回転方向の両端部で一重軸受により上記ハウジングに対して回転可能に支持されることを特徴とすることもできる。上記回転軸及び上記回転シャーシの一方には永久磁石が配置され、他方には該永久磁石と対向するように電機子が配置されていることを特徴とすることもできる。
上記回転シャーシを回転する回転シャーシ駆動シャフトを備えることを特徴とすることもできる。
上記回転シャーシ駆動シャフトは上記ハウジングの一端から突出するよう配置され、この突出部分で回転シャーシ駆動シャフトは管状に形成されており、さらに上記回転軸が該回転シャーシ駆動シャフトの管状部を貫くように配設されることを特徴とすることもできる。上記ハウジングの他端側に、上記回転軸を支持するスラスト軸受を備えることを特徴とすることもできる。上記回転軸の回転を逆方向の回転に変換して上記回転シャーシに伝達する遊星ギアを備え、該回転方向の回転駆動力が該回転シャーシに伝達されることを特徴とすることもできる。
上記回転シャーシ駆動シャフトは上記ハウジングの一端から突出するよう配置され、この突出部分で回転シャーシ駆動シャフトは管状に形成されており、さらに上記回転軸が該回転シャーシ駆動シャフトの管状部を貫くように配設されることを特徴とすることもできる。上記ハウジングの他端側に、上記回転軸を支持するスラスト軸受を備えることを特徴とすることもできる。上記回転軸の回転を逆方向の回転に変換して上記回転シャーシに伝達する遊星ギアを備え、該回転方向の回転駆動力が該回転シャーシに伝達されることを特徴とすることもできる。
さらに、本発明の風力発電装置は、上記籠型回転体に、上記回転シャーシを回転する第1回転翼と、上記回転軸を回転する第2回転翼とを備え、該第1位回転翼と該第2回転翼の回転を逆方向とすることを特徴とする。
本発明の籠型回転体によって、従来からの同出力の発電装置に対して、小型化が図れるため設置費用の低減が可能となる結果、発電コストを下げることができる。自然エネルギーを使用した環境負荷の無い風力発電の普及につながる。
また、二重軸受を使用することで、発電装置等に用いる回転体の設計の自由度が向上するため、風力発電装置等に応用した場合、発電効率の向上と小型化が図れる。さらに、本発明の回転体は、複雑な構造を必要としないため、生産が容易であり、発電コストを下げることに寄与できる。
本発明の回転体を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。以下に示す形態では、相対速度を増し発電出力を向上させる手段として、二重軸受を使用して、永久磁石とコイルが互いに逆回転できる構造にすることで構造的に強固で軸受に無理の無い構造とするものである。
図1は本発明の籠型回転体1を示す断面図である。回転体1のハウジング2は筒状であり、ハウジング2の内面に、永久磁石又はコイル(図示省略)の取付け部となる筒状の回転シャーシ3が配設されている。回転シャーシ3の両端側において、ハウジング2の内面と回転シャーシ3の側面との間には、一重軸受4がそれぞれ環状に配設されており、ハウジング2によって回転シャーシ3の側面両端が回転可能に支持されている。
図1に示すように、回転シャーシ3の左端面が回転シャーシ駆動シャフト5と接続されている。回転シャーシ3と回転シャーシ駆動シャフト5の回転軸は両者の軸が同一軸線上に位置するように配設されている。回転シャーシ駆動シャフト5の先端は、ハウジング1の左側面に形成された円形の左側開口部6からハウジング1の外側に突出している。この左側開口部6には、回転シャーシ駆動シャフト5をハウジング1に対して回転可能に支持するために、一重軸受7が回転シャーシ駆動シャフト5を取り囲むように環状に配置されている。
一方、回転シャーシ3の内部には、永久磁石又はコイルの取付け部となる回転軸8が配設されており、回転シャーシ3の回転軸8とは両者軸が同一軸線上に位置するように配設されている。また、図1に示すように、回転シャーシ3の左右両端において、回転シャーシ3と回転軸8との間には後述する二重軸受9が環状に配設されている。さらに、回転軸8の右端は、回転シャーシ3の右端からハウジング2に形成された右側開口部10を介してハウジング2の外側まで突出するよう配置されている。右側開口部10と回転軸8との間には一重軸受11が環状に配設され、回転軸8を回転可能にハウジング2に支持している。
そして、外部から回転シャーシ駆動シャフト5と、回転軸8とをそれぞれ逆方向に回転させることにより、回転シャーシ3と回転軸8とが逆方向に回転する構造となる。
図2は、図1の二重軸受9を回転軸5方向から見た図である。二重軸受9は、回転シャーシ3に固定される環状の外輪9aと、この外輪9aの内側に配設される環状の中間輪9bと、この中間輪9bの内側に配設され回転軸8に固定される環状の内輪9cとから構成され、外輪9aと中間輪9bとの間に複数のボール(転動体)9dが適宜配置され、中間輪9bと内輪9cとの間に複数のボール9eが適宜配置されている。
図2は、図1の二重軸受9を回転軸5方向から見た図である。二重軸受9は、回転シャーシ3に固定される環状の外輪9aと、この外輪9aの内側に配設される環状の中間輪9bと、この中間輪9bの内側に配設され回転軸8に固定される環状の内輪9cとから構成され、外輪9aと中間輪9bとの間に複数のボール(転動体)9dが適宜配置され、中間輪9bと内輪9cとの間に複数のボール9eが適宜配置されている。
図3は、図2に示した二重軸受9のA−A方向の断面図である。図3(a)では、外輪9aの内面には複数のボール9dを収容するためその全周にわたって溝部90aが形成され、外輪9aの内面と対向する中間輪9bの外面には当該複数のボール9dを収容するためにその全周にわたって溝部90bが形成され、外輪9cの内面と対向する中間輪9bの外面には複数のボール9eを収容するためにその全周にわたって溝部90cが形成され、内輪9cの外面には当該複数のボール9eを収容するためにその全周にわたって溝部90dが形成されている。
図3(b)に示すように、外輪9aと中間輪9bとの間に、複数のボール9dを2列に配置すると共に中間輪9bと内輪9cとの間に、複数のボール9eを2列に配置してもよい。なお、このボールの配置に対応してそれぞれ外輪9aの内側、中間輪9bの両側、内輪9cの外側には溝部が2列づつ形成されている。この場合にはボール9dやボール9eに加わる荷重が分散される。図3(b)においては、中間輪9bの外面には2列の溝部90bがそれぞれ形成され、中間輪9bの内面には2列の溝部90cがそれぞれ形成されていたが、図3(c)に示すように、図3(b)に示した中間輪9bの2列の溝部を一体として、2列のボール9dをそれぞれ収容する溝部90b’を中間輪9bの外面に設け、2列のボール9eをそれぞれ収容する溝部90d’を中間輪9bの内面に設けてもよい。
このような二重軸受9の動作を説明する。図2に示す中心の内輪9cが時計回りに回転すると、内輪9cの溝部90cに接触しているボール9eが反時計方向に回転し、ボール9eは中間輪9bの内面側の溝部90bと接触しているため、中間輪9bも反時計方向に回転する。
なお、本発明において用いる二重軸受には、ブッシュ等を利用して軸受を二重構造にした構造や、中間輪を有さず転動体の収容部が一つで内輪と外輪とが相対運動をする構造を意味するものではない。
一般的に軸受(ベアリング)は、外輪と内輪の間に配される転動体は一つか、複数であっても環状に配され、その使用に当たっては、内輪か外輪どちらか一方を固定して使用するものであるが、本発明の二重軸受は内輪と外輪の間に中間輪を持ち、中間輪と内輪、中間輪と外輪の間に転動体を配置したものである。
さらに、本発明に使用する二重軸受9は、転動体を複列に配した自動調芯軸受とすることがより好ましい。具体的には、内輪や外輪が中間輪に対してある程度自由に傾いて回転することができるような自動調芯軸受を採用することにより、回転軸、回転シャーシ駆動シャフト、ハウジングの加工誤差や軸受の取付けなどによって生じる軸心の狂いが自動的に調整されることとなる。また、転動体の種類は発電機の重さ、回転数により適切な形状と潤滑方式を選択することが望ましい。本実施形態では、玉軸受を用いた形態を示したが、大型の発電機の場合にはころ軸受を用いてもよい。なお、差動滑りの問題は、内輪側転動体の径で差動差分を補正し、合わせて十分な潤滑で差動差の影響である差動滑りを抑えることが可能である。
次に本発明の他の実施形態について説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図4に示す実施形態は、回転軸5の右端でハウジング2右端内面に、スラスト軸受12を配設したものである。回転シャーシ3とハウジング2との間における軸受4の配置、及び、回転シャーシ3と回転軸5との間における二重軸受9の配置は、図1と同じである。しかし、本実施形態においては、回転軸5と、回転シャーシ駆動シャフト8’との端部が共に、ハウジング2の左側開口部6から、ハウジング2の外に突出している点で異なる。
図4に示す実施形態は、回転軸5の右端でハウジング2右端内面に、スラスト軸受12を配設したものである。回転シャーシ3とハウジング2との間における軸受4の配置、及び、回転シャーシ3と回転軸5との間における二重軸受9の配置は、図1と同じである。しかし、本実施形態においては、回転軸5と、回転シャーシ駆動シャフト8’との端部が共に、ハウジング2の左側開口部6から、ハウジング2の外に突出している点で異なる。
左側開口部6の前後において、回転シャーシ駆動シャフト8’は管状に形成されると共に、回転軸5が回転シャーシ駆動シャフト8’の管状部を貫くように配設されている。回転シャーシ駆動シャフト8’の左端部はハウジング2の外に突出しており、さらに回転シャーシ駆動シャフト8’の左端部から、回転軸8が外に突出するように配設されている。
一方、回転軸5の右端部は、ハウジング2の右端側面の内側に設けられたスラスト軸受12を介してハウジング2に支持されている。スラスト軸受12によって、回転軸方向の荷重を支えるため、回転軸の軸方向のぶれを防止することができる。
このように一方向(図4の左側)からの入力で回転シャーシ3と回転軸5を回転できると共にスラスト軸受12を備えたため、本実施形態の回転体は、回転軸を縦方向に配置した縦型風力発電装置に適する。例えば、縦型風力発電装置とした場合には、回転方向を異ならせたクロスフロー型の風車を、回転軸5、回転シャーシ駆動シャフト8’に取り付けることができる。
図5に示す実施形態では、回転力が入力する回転軸を一軸としたものである。回転軸5はハウジング2の左右両端で環状に配設された軸受7、11によりハウジング2に回転可能に支持されている。ハウジング2の内部で、回転軸5にはローター13が取り付けられており、ローター13は回転軸5と一体となって回転する。さらに、ハウジング2の内部で、回転軸5には環状に配設された二重軸受9を介して円筒状のステーター14が配設されており、回転軸5とステーター14とが遊星ギア15を介して接続されている。このような構造により、回転軸5を回転すると遊星ギア15によって回転軸5の回転方向が逆方向に変換されてステーター14に伝達される結果、ローター13とステーター14が逆方向に回転することになる。
次に、本発明の回転体1を風力発電装置1’に応用した実施形態を、図6に基づき説明する。ハウジング2内部には、図1と同様の構造で、回転軸8、回転シャーシ3が配設されているが、回転軸8には変速機及びブレーキ部16が取り付けられ、回転シャーシ駆動シャフト5には変速機及びブレーキ部17が取り付けられている。ハウジング2の左端から外側に突出する回転シャーシ駆動シャフト5には第1回転翼18が取り付けられ、ハウジング2の右端面から外側に突出する回転軸8には第2回転翼19が取り付けられている。また、ハウジング2下面にはハウジング2を支持するために支柱20の上端部が取り付けられており、この支柱20の下端部(図示しない)は地面に設置されている。なお、ハウジング2はナセルとなるため、実際には空気抵抗を削減するような流線型の形状とすることができる。
さらに、回転軸8には電機子21が配設され、電機子21は回転軸8と一体となって回転する。一方、回転シャーシ3の内面には電機子21と対向するように永久磁石22が配設されており、永久磁石22は回転シャーシ3と一体となって回転する。また、永久磁石22と電機子21とを逆に配置してもよい。なお、電機子21には図示しないスリップリングが取り付けられており、スリップリングを介して電力が取り出される。
本実施形態の風力発電装置1’は、第1回転翼18と第2回転翼19を有し、第1回転翼18は風力を回転運動に変えて回転シャーシ3を回転させ、第2回転翼19は風力を回転運動に変え回転軸8を回転シャーシ3と逆方向に回転させる。この時、二重軸受9の内輪側の転動体9eは、回転軸8の回転をスムースに回転させ、外輪側の転動体9eは回転シャーシ3をスムースに回転させる働きを有すると同時に、本装置の回転構造を籠型に支持する役割を有する。
さらに、上記したように電機子21及び永久磁石22を配設することにより、第1回転翼18の回転が回転シャーシ駆動シャフト5を経由して伝達されて回転シャーシ3が回転すると共に、第2回転翼19の回転により回転軸8が回転シャーシ3と逆方向に回転すると、永久磁石22と電機子21とは互いに逆方向に回転することとなり、両者の相対速度が増大して発電効率が向上する。
図6に示した実施形態は、中大型の風力発電に応用したものであるが、回転シャーシ3と回転軸8とが相対運動するために、回転翼の速度を変速機で増速する場合、従来の発電機より低速でよいため、機械寿命が長くなり、メンテナンスのコスト面で有利である。
なお、上記した本発明の回転体は撹拌機にも応用でき、この場合には、回転シャーシ及び回転軸にそれぞれ攪拌翼を一体に設け、回転シャーシ及び回転軸を逆回転させることにより、小型で撹拌能力の高い攪拌機を提供できる。
1 回転体
2 ハウジング
3 回転シャーシ
4,6 一重軸受
5 回転シャーシ駆動シャフト
8 回転軸
9 二重軸受
9a 外輪
9b 中間輪
9c 内輪
9d、9e ボール(転動体)
12 スラスト軸受
15 遊星ギア
16、17 変速機及びブレーキ部
18 第1回転翼
19 第2回転翼
21 電機子
22 永久磁石
2 ハウジング
3 回転シャーシ
4,6 一重軸受
5 回転シャーシ駆動シャフト
8 回転軸
9 二重軸受
9a 外輪
9b 中間輪
9c 内輪
9d、9e ボール(転動体)
12 スラスト軸受
15 遊星ギア
16、17 変速機及びブレーキ部
18 第1回転翼
19 第2回転翼
21 電機子
22 永久磁石
Claims (11)
- ハウジングと、該ハウジングに配設される回転軸と、該ハウジングに配設され該回転軸に対して逆方向に回転可能な回転シャーシとを備える籠型回転体において、
該回転シャーシは二重軸受を介して該回転軸に支持されていることを特徴とする籠型回転体。 - 上記回転シャーシは、その両端で二重軸受により回転軸に支持されていることを特徴とする請求項1記載の籠型回転体。
- 上記二重軸受は、外輪と、該外輪の内側に配設される中間輪と、該中間輪の内側に配設される内輪とを備え、該外輪と該中間輪との間及び該中間輪と該内輪との間には複数の転動体がそれぞれ配設されることを特徴とする請求項1又は2記載の籠型回転体。
- 上記転動体が、上記該外輪と該中間輪との間及び該中間輪と該内輪にそれぞれ二列づつ配置されることを特徴とする請求項3記載の籠型回転体。
- 上記回転シャーシは、その回転方向の両端部で一重軸受により上記ハウジングに対して回転可能に支持されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の籠型回転体。
- 上記回転軸及び上記回転シャーシの一方には永久磁石が配置され、他方には該永久磁石に対向するように電機子が配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の籠型回転体。
- 上記回転シャーシを回転する回転シャーシ駆動シャフトを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の籠型回転体。
- 上記回転シャーシ駆動シャフトは上記ハウジングの一端から突出するよう配置され、この突出部分で回転シャーシ駆動シャフトは管状に形成されており、さらに上記回転軸が該回転シャーシ駆動シャフトの管状部を貫くように配設されることを特徴とする請求項7に記載の籠型回転体。
- 上記ハウジングの他端側に、上記回転軸を支持するスラスト軸受を備えることを特徴とする請求項8記載の籠型回転体。
- 上記回転軸の回転を逆方向の回転に変換して上記回転シャーシに伝達する遊星ギアを備え、該逆方向の回転駆動力が該回転シャーシに伝達されることを特徴とする請求項1乃至5に記載の籠型回転体。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の籠型回転体において、上記回転シャーシを回転する第1回転翼と、上記回転軸を回転する第2回転翼とを備え、該第1位回転翼と該第2回転翼の回転を逆方向とすることを特徴とする風力発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003322905A JP2005094881A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 籠型回転体及びこれを用いた風力発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003322905A JP2005094881A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 籠型回転体及びこれを用いた風力発電装置 |
Publications (1)
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---|---|
JP2005094881A true JP2005094881A (ja) | 2005-04-07 |
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ID=34454127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003322905A Pending JP2005094881A (ja) | 2003-09-16 | 2003-09-16 | 籠型回転体及びこれを用いた風力発電装置 |
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---|---|
JP (1) | JP2005094881A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101454805B1 (ko) * | 2012-09-20 | 2014-11-13 | 선상규 | 발전기 |
KR101742223B1 (ko) * | 2014-06-09 | 2017-05-31 | 정길룡 | 발전기 |
KR101858568B1 (ko) | 2017-11-07 | 2018-05-17 | 성상준 | 다단 고정자 및/또는 회전자 구조를 가지는 고효율, 고토크의 전동기 |
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2003
- 2003-09-16 JP JP2003322905A patent/JP2005094881A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101454805B1 (ko) * | 2012-09-20 | 2014-11-13 | 선상규 | 발전기 |
KR101742223B1 (ko) * | 2014-06-09 | 2017-05-31 | 정길룡 | 발전기 |
KR101858568B1 (ko) | 2017-11-07 | 2018-05-17 | 성상준 | 다단 고정자 및/또는 회전자 구조를 가지는 고효율, 고토크의 전동기 |
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