JP2005094293A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷物のビットマップデータから変換された網点階調画像において、電子透かしが挿入された状態でも、微妙な色調や細かい網点の画像が正しく再現されており、干渉ムラが生じにくい画像の形成方法を提供する。
【解決手段】 画素の集合として形成された網点階調画像の画像情報に電子透かしを挿入する画像形成方法であって、前記画像情報の網点の境界画素をあらかじめ定めたパターンに基づいて特定し、前記特定した境界画素の画像情報に電子透かし情報を挿入することを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 図3

Description

本発明は、印刷物の網点階調画像の電子データに、電子透かしを付与する画像形成方法に関する。
昨今、印刷物の作成では、印刷原稿の作成、校正、本印刷に至るまでフルデジタルで処理が行われるようになっている。具体的には、印刷原稿がDTP(Desk Top Publishing)システムで作成され、これがRIP(Raster Image Processor)により、本印刷のプロセスカラーであるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)等への分版と網点化を含む2値画像化がなされたビットマップデータに展開される。このビットマップデータがプルーファに電送され、それぞれのプルーファの方式とカラープロファイルに適した画像データに適宜データ変換が行われて校正刷り(プルーフ)が作成される。このような校正刷りに基づいて校正がなされたビットマップデータを用いて本印刷がなされる。
ところで、上記の印刷原稿に、写真画像などの著作権の権利関係が特に重要なデータが含まれている場合、大元の写真画像の電子データに電子透かしが付与されていたとしても、RIPによる処理が行われた結果、その電子透かしが失われてしまうおそれがある。ここで、ビットマップデータそれ自体に新たに電子透かしを含ませることは、ビットマップデータの冗長度が低いことと、本印刷に用いられるために画質の低下を極力避けたいことなどから、好ましくないと考えられる。
しかし、プルーファで適宜データ変換された電子データに関しては、データ変換に伴い様々な多値画像とされることが多く、一般に冗長度が著しく増していること、校正に影響しない範囲の画質変化であれば許容されることから、このデータ変換後の電子データには、できるだけ電子透かしを入れることが望ましいと考えられる。
一般に、電子透かしの挿入方法としては、画像データのフーリエ変換により、周波数スペクトル画像の知覚的に重要な成分に透かしを挿入する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、多値画像の特定のビットプレーンに電子透かしを挿入したり、複数のビットプレーンに渡って飛び飛びに電子透かしを挿入する方法等も知られている。
しかし、いずれの場合であっても、電子透かしを挿入する処理の結果、若干の画像劣化が生じることが知られている。ところが校正刷りでは、目標印刷物で指定された印刷インキと印刷用紙等の印刷条件により変化する微妙な色調の再現や、網点形状の正しい再現が求められ、しかもその際、モアレパターンなどの干渉ムラが生じないこと等が必要とされる。そのため、通常の電子透かしを単に挿入するだけでは、一見画像全体が問題なく再現されるように見える場合でも、肝心の微妙な色調の再現に影響が生じたり、細かい網点が失われたりすることがある。そこで、そのような影響がでない電子透かしの形成方法が求められていた。
特開平9−191394号公報
本発明は、印刷物のビットマップデータから変換された網点階調画像のデータにおいて、電子透かしが挿入された状態でも、微妙な色調や細かい網点の画像が正しく再現されており、かつ干渉ムラが生じにくい画像の形成方法を提供することを課題とする。
本発明は、画素の集合として形成された網点階調画像の画像情報に電子透かしを挿入する画像形成方法であって、前記画像情報の網点の境界画素をあらかじめ定めたパターンに基づいて特定し、前記特定した境界画素の画像情報に電子透かし情報を挿入することを特徴とする画像形成方法である。
ここで、前記電子透かし情報の挿入が、前記境界画素の色調を変化させることによりなされるものであることは好ましい。また、前記の色調の変化が、境界画素の色濃度を高めるものであることは好ましい。さらには、前記網点の境界から1画素分または2画素分の領域とその他の領域とで、それぞれの前記領域の全画素数に対する前記電子透かし情報を挿入された画素数の比率が、10%以上異なることは好ましい。
印刷物のビットマップデータから変換された網点階調画像のデータにおいて、電子透かしを含みながら、微妙な色調や細かい網点の画像が正しく再現され、かつ干渉ムラが生じにくい画像が形成できる。また、網点階調画像のほぼ全面に電子透かしを挿入することができ、多くの情報を含めることもできる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明するが、本発明は以下の実施の形態に示された具体的態様に限定されるものではない。
ところで、プルーファとしては、Y、M、Cの各発色層を有するハロゲン化銀感光材料を用い、これをR、G、Bの各LEDを用いて直接露光するタイプのものを例として説明する。その際、プルーフ画像を構成する画素の色調は、発色層であるY、M、Cの各濃度がそれぞれ8ビットのデータにより制御されることにより調整されているものとする。これを図1に示す。
なお、このように画素ごとの色濃度を調整するのではなく、いわゆるカラーマネジメントシステムのように、網%やドット個数を調整することにより色調整しても良い。これらの場合も以下の説明から類推して同様に電子透かしを挿入することができる。
図1では、印刷画像データはY、M、C、Kの各1枚ごとのビットプレーンの組み合わせの、合計4枚のビットプレーンからなっている。この印刷画像データが、印刷に用いられる色材等の特徴を反映した印刷プロファイルと、プルーファの特徴を反映したデバイスプロファイルとを用い、それぞれで発色する色のCIELAB色空間におけるL*a*b*座標を経由することにより、プルーフ画像データにデータ変換される。このプルーフ画像データは、Y、M、Cのそれぞれの発色濃度が8ビットのデータで制御される。つまり、合計24枚のビットプレーンで表現されるデータ構造を有する。
この図1から明らかなように、プルーフ画像データは、元の印刷画像データに比べて著しく冗長度が増加している。しかし、これら24枚のビットプレーンのいずれかを選択してプレーン全体に電子透かしを挿入するのは、プルーフ画像として致命的な画質劣化の原因となるおそれがある。そこで、本発明では、画像に依存した一部のみに電子透かしを挿入している。
まず、プルーフ画像の一部を拡大した例の模式図を図2に示す。図2では、印刷用紙の白の画素2の海の中に、着色した画素3が集合した網点1が設けられて網点階調画像が形成されている。本発明の方法では、まず、この網点階調画像の網点境界に位置する画素(以下、境界画素という)を特定し、その境界画素を選択して電子透かしを挿入する。境界画素だけに電子透かしを挿入することで、網点の境界以外の中心部分の画素の色調には何ら影響を与えないようにする。また、網点の形状を崩したり、消滅させたりすることもない。
さらに、この例では、プルーフ画像データから形成したプルーフにおいても、電子透かしが入っていることが理解できるようにするために、境界画素の色濃度を中心部分の画素より若干濃い濃度に調整するようにしている。このように境界画素の色濃度だけを若干濃くしても、プルーフ全体の色調には大きな影響は及ぼさずに済む。逆に、ハロゲン化銀感光材料を用いたプルーフの場合には、網点周縁部の色濃度が若干低下する傾向があるので、その補償の作用も同時に果たすことが可能になるうえ、電子透かしの挿入による画素の色調への影響を相対的に引き下げる効果も生じる。また、このような濃度の変化データ自体を電子透かしとすることもできる。
図2の画像データの網点境界部分の画素に、電子透かしを挿入する処理を行った状態の模式図を図3に示す。図3では、図1と同様な形状の網点10が印刷用紙の白の画素2の海の中に設けられており、その中心画素11の色調は、図1の網点1の画素3の色調と同じである。しかし、この網点10の境界画素12の色調は中心部画素11と異なっており、ここに電子透かしが挿入されていることが示されている。
ところで、図2または図3に示したプルーフ画像は、印刷物では、一つの版だけを用いて一つのインキの色で表現された部分に対応した図である。電子透かしを挿入する部分はこのような1色だけで構成された網点の周縁画素部分だけとすることもできる。しかし、多くの印刷物では、このように1色だけの画像部分(以下、1色で表現される色を1次色という)は比較的少なく、画像部分の多くで複数のインキが刷り重ねられて画像が構成されている(以下、2色が刷り重ねられて表現されたR、G、B等の色を2次色、3色が重ねられた場合のグレー等を3次色(以下同じ)という)。そのため、2次色以上の色の部分も利用して電子透かしを入れるのが望ましい。このようにすることにより、網点階調画像の、実質的にほぼ全面に電子透かしを入れる場所を確保することができる。これを図5−1、図5−2を用いて説明する。なお、図5−1、図5−2ではスクリーン角度等は無視した。
図5−1は、それぞれ太い実線の四角形で表されたシアンとマゼンタの二つの網点の、それぞれの一部が互いに重なった状態を図示している。重なり部分の混色による色調はブルー(B)となる。この場合、電子透かしを挿入する境界画素は、シアンの網点の境界画素とマゼンタの網点の境界画素を論理和した部分となる。
この場合、前述のように網点周縁画素の色調を若干変化させる場合に、網点の重なり部分の周縁画素の色調をどのようにするかが問題となるが、これは、その画素に対応する印刷物の部分の印刷画像データにおける、印刷に使用される版の重なりの情報から判断すればよい。例えば、マゼンタの網点の周縁部を一周した場合に、マゼンタのみからなる部分の周縁部の画素は、マゼンタの濃度を高くした色調であり、マゼンタの網点の周縁部がシアンの網点と重なる部分の画素は、ブルーの濃度を高くした色調である。シアンの網点からも同様に周縁部の画素の色調が決定される。つまり、シアンとマゼンタのそれぞれの網点について、印刷画像データに基づいて周縁部の画素の色調を決める同様の操作を行うことにより、各網点の周縁部の画素の色調が再現され、結果的に図5−1に示したようになる。
図5−2は、シアンとマゼンタに加え、さらにイエローの網点が一部重なった状態を図示した模式図である。Y、M、Cが重なったGyの部分は、3次色でグレーとなる。この場合も電子透かしを挿入する境界画素は、シアン、マゼンタ、イエローのそれぞれの網点の境界画素の論理和となる。そして、網点周縁部の色調を変化させる場合も図5−1と同様にして行えばよく、その結果、図5−2に示したようになる。より高次の色に関しても同様に設定すればよい。
このことから、本発明に言う網点階調画像に関する「網点」なる用語は、1次色及び墨版の画像に関しては通常通りの、一つの印刷版で規定される網点に対応する網点画像を意味するが、それより高次の色に関しては、網点と網点との重なり部分に対応する部分画像を意味することが理解される。2次色であれば、二つの網点の重なり部分に該当する部分画像であるし、3次色であれば、三つの網点の重なり部分に該当する部分画像となる。より高次の色に関しても同様である。以下の説明においても同様である。
なお、プルーフ画像として再現する際、高次色の色調をそれを構成する低次の色(例えば1次色)と独立に変えることもできる。この場合、電子透かしの挿入によって色調を変化させた画素とそうでない画素の組合わせで4つの色調を設定する必要がある。しかし、高次色については色調の変動は小さいため、個々の色調を厳密に決めることは必ずしも必要ではない。一定のルールのもとで低次色の組み合わせとして自動的に決めるようにしてもよいし4つを同じ色調で表現してもよい。
ただし、高次色については、電子透かしを挿入することによる色調変動等の画像劣化の影響が小さいものに留まる傾向がある。そのため、高次色について電子透かしを挿入する場所は、必ずしも周縁部に限定しなくとも良い。
境界画素に挿入する電子透かしは、上記の例のように境界画素の色調を一定方向に変化させて一定のパターンを挿入するのでも良いし、従来知られた他の手法に従って各種のパターン挿入するのでも良い。画像データからプルーフを形成した後も、プルーフそのものから透かしの有無を確認できるようにするためには、境界画素の色調を一定方向に変化させるのが好ましい。また、境界画素は、網点部と非網点部との境界の網点側の部分にあっても良いし、非網点側の部分にあっても良い。
パターンとしては、プルーフの網点形状や色調に影響しない限り特に制限されない。例えば、濃度の高い境界画素と、元の濃度の画素が網点境界に沿って、一定の繰り返しパターンで繰り返されているのでも良いし、濃度の高めた境界画素と元の濃度の画素とを、モールス信号のようにして用いて網点境界に沿って並べ、これにより一定の情報を表現するのでも良い。また、少数の境界画素が集合して、複数の形状を有するパターンを定め、それらのパターンを網点境界に沿って並べるのでも良い。また、単に網点境界に沿って1画素分または2画素分程度の境界画素をベタに並べるのでも良い。
境界画素は、網点境界から2画素またはより好ましくは1画素を選択する。この程度であれば目視では目立たず、プルーフ画像に要求される色調や網点の再現性などに影響が小さい範囲に留まる。また、境界画素のうち、全部の色調を変える必要はなく、あらかじめ定めたパターンとなるように一部の境界画素の色を変えるのでも良い。その場合の色を変える画素数の割合は、網点境界から2画素または1画素の領域の割合が、その他の領域の割合に対し、10%以上多いことが好ましい。このようにすることにより、境界画素が網点境界に偏在することになり、網点階調画像において、網点中心部の色調や網点形状に影響を及ぼすことなく、実質的に全面に電子透かしを挿入したプルーフ画像を得ることが可能になる。
次に、上記のような電子透かしを挿入する方法について説明する。このような処理が必要になる場合は、印刷画像データからプルーフ画像データを得る場合であるから、プルーファを用いてそのような処理を行う一環として説明する。
まず、図6は、プロセスカラーであるYMCK4色のインキを用いた一般の印刷物において、網点階調画像における網100%のいわゆるベタで発色する色調と、その色調を発するために刷り重ねられるインキの組み合わせを示したものである。ここで、印刷物で発色する16色のうち、白は印刷用紙の色を意味する。これらにさらに特色インキを加えても同様であることはいうまでもない。以下の説明に使用する色およびインキの表記は、図6の記載に従うものとする。なお、ハロゲン化銀感光材料を用いたプルーフでは、上記15色の各々に関して、ハロゲン化銀感光材料の露光量をほぼ連続的に変化させることにより、画素ごとに要素色であるYMCの色濃度を変化させることが可能である。これにより、多様な色調を表現することができる。
これを前提として、印刷画像データをプルーフ画像データに変換してプルーフを形成する形成システムを用いた場合を例として説明する。また、電子透かしの挿入は、網点の境界画素の色調を変化させることによりなされるものとする。図7は、そのような形成装置を制御面から見たブロック図である
まず、記憶部200から説明する。記憶部200には、印刷画像データテーブル210、画素種別テーブル220、印刷色テーブル230、濃度特性テーブル240、周縁色テーブル250、カラーコレクションテーブル260、プルーフ画像データテーブル280、感材特性テーブル290、現像制御テーブル295、その他、装置制御に必要な画面情報等が格納されている。
印刷画像データテーブル210には、図8に示す印刷物の印刷画像データが格納されている。印刷画像データは、そこから直接、印刷で用いるプロセスカラーや特色の印刷版を出力することを目的としており、各画素の色は、印刷に用いる印刷インキの組み合わせで表現されている。図8では、縦軸がデジタル画像の各画素であり、横軸が各印刷インキに対応する。つまり、デジタル画像をn個の画素に分割した場合に、各画素ごとに、プロセスカラーや特色の刷り重ねが行なわれるか否かが、「1」(刷り重ねる)と「0」(刷り重ねない)のコードを用いたビットマップデータで表現されている。ここでは、CMYKのプロセスカラーだけを用いた例を示しているが、特色を加えても同様に考えることができる。
画素種別テーブル220は、印刷デジタルデータにおいて画素ごとに、網点境界検出部120で特定された、それぞれの画素が、白の画素、網点の中心画素、境界画素のいずれであるかを区別する種別コードを格納している。このテーブルの例を図9に示す。
印刷色テーブル230は、図6で示したような目標印刷物で表現される色調が、印刷用紙の種類や使用するインキの種類等の印刷条件によって異なることに対応し、網100%のベタで表現される色調の色空間座標が、印刷条件の違いごとに格納されている。色空間としてはCIELAB色空間を用い、L*、a*、b*座標の値によるデータを格納している。CIELAB色空間は、CIE 1976(L*a*b*色空間)を意味し、その座標の求め方は、JIS Z 8729−1994 の記載に従っている。なお、目標印刷物の色空間は、CIELAB色空間ではなく、CIELUV色空間(CIE 1976L*u*v*色空間)を用いても良いし、XYZ色空間を用いても良い。
濃度特性テーブル240は、目標印刷物の15色の色調をプルーフで再現するために必要な、ハロゲン化銀感光材料の要素色であるYMCの色濃度の組み合わせを特定するテーブルである。このテーブルは、Y、M、Cの各層の発色を多段階に変えた条件で組み合わせ、それらの条件で作成されたカラーパッチのL*、a*、b*及びステータスTのY、M、C濃度を測定し、これらを互いに結びつけて格納されている。ある目標印刷物の色調が、濃度特性テーブルに格納された印刷条件と一致しない場合は、適宜補完処理を行うことにより必要な露光条件を特定することができる。
周縁色テーブル250は、印刷色テーブル230における印刷条件の違いごとに、あらかじめ定められた境界画素の色調(以下、周縁色ということがある)の色空間座標が格納されている。この境界画素の色調は、図6に示された印刷物の発色のうち白を除く15色に対して、印刷物との色差が大きくならない範囲で、機械測定もしくは目視で確認しながら決定する。また、色調は、1次色、2次色、3次色、4次色の順で順次設定していけばよい。
カラーコレクションテーブル260は、異なる印刷条件の目標印刷物が作成されるごとに生成される。このテーブルには、特定の目標印刷物の印刷条件で必要な、各色について、網100%における中心画素の要素色ごとの濃度と、境界画素の要素色ごとの濃度とが格納されている。このテーブル例を図10に示す。なお、図10のテーブルで、記号は図6の記載に従うが、Y+E等の記号は、網点の中心画素の色がYである場合の境界画素の色を意味する。
透かしパターンテーブル270は、網点境界部で電子透かしを埋め込む境界画素の組み合わせの各種のパターンと、それらに対応して網点境界検出部120で用いるデジタルフィルタの条件が格納されている。格納されているパターンは、少なくとも2種類の画素を用い、網点境界に沿った一定のパターンを繰り返すもの、2種類の画素の一次元の並び方で複数のパターンを定め、それらを任意の順序で網点境界に沿って並べることにより、特定の情報を含めるもの、少数の境界画素を二次元に組みあわて、複数の形状をなすようにパターンを定め、それらのパターンを網点境界に沿って並べるもの、単に網点境界に沿って1画素分または2画素分程度の境界画素をベタに並べるもの等、の各種のパターンが格納されている。
プルーフ画像データテーブル280は、上記で説明した図4で示された内容のデータを格納したテーブルである。このテーブルは、色条件設定部130で設定されたプルーフ画像の画素ごとの色濃度コードを格納している。
感材特性テーブル290は、プルーフ作成に使用されるハロゲン化銀感光材料の種類ごとに、ハロゲン化銀感光材料を露光する際の露光量を規定する露光量コードと、それにより発色する要素色の濃度との関係を与えるテーブルである。このテーブルの概念図を図11に示す。
現像制御テーブル295は、露光済みのハロゲン化銀感光材料を現像、定着処理するために必要な各種のパラメータ類を格納している。なお、これらのテーブル類は、単一のテーブルであってもよいし、複数のテーブルの組み合わせによって同等の機能を果たすのでもよい。
次に、処理部100について説明する。処理部100は、条件設定部110、網点境界検出部120、露光条件設定部130、露光出力部140、現像制御部150等からなる。
まず、条件設定部110は、目標印刷物の印刷画像データのヘッダ部に付されている目標印刷物で用いられる印刷用紙の種類や印刷インキの種類等の印刷条件情報を読み出して記憶部200の所定アドレスに格納する。印刷画像データにそのような情報が付属していない場合は、印刷条件を入力するための画面情報を、記憶部200から読み出して形成装置のディスプレイに表示する。マウスやキーボード等の入力デバイスから、必要な印刷条件が入力されると、記憶部200の所定アドレスに格納する。また、境界画素にどのようなパターンの電子透かしを挿入するかを選択する。
網点境界検出部120は、条件設定部110で選択された透かしパターンに合致するデジタルフィルタを用い、印刷画像データをビットプレーンごとにノンインターレスに走査して、電子透かしを埋め込む対象となる境界画素を特定する。例えば、網点境界部の1画素のみを対象画素とする場合は、図12に示したデジタルフィルタを用いて中心画素50が網点を構成する画素である場合に、その左側画素51と右側画素52の一方が白の画素であり、もう一方が網点を構成する画素である場合に、その中心画素50を境界画素と判断するようにする。どのようなフィルタを何種類用いるかは、どのような透かしパターンが選択されるかにより定まる。このようにして特定された画素種別は、画素ごとに種別コードとして画素種別テーブル220に格納される。なお、フィルタでは網点境界だけを特定し、パターンはフィルタの選択とは独立に選択するようにしても良い。
色条件設定部130は、条件設定部110から読み込まれた印刷条件情報を用い、印刷色テーブル230を検索して、目標印刷物で用いられる15色の網100%における色空間座標を読み出す。また、周縁色テーブル250を検索して、先に読み出した15色のそれぞれの色空間座標に対応してあらかじめ定められた境界画素の色空間座標を読み出す。次に、これら15色+15色のそれぞれについての要素色ごとの色濃度は、15色+15色のそれぞれと結びつけてカラーコレクションテーブル260に格納される。
続いて、画素種別テーブル220と、印刷画像データテーブル210とを用い、カラーコレクションテーブル240を参照しながら、印刷画像データに含まれる画素の各々について、プルーフにおける要素色の色濃度を結びつけていく。これをすべての画素に対して行う。これらのデータは図4に示したプルーフ画像データテーブル280に格納される。
露光出力部140は、プルーフ画像データテーブル280のデータを感材特性テーブル290から露光量コードに変換して露光装置に送信し、露光装置では、このデータから所定のテーブルを介してB、G、Rの各LEDの駆動電流を求め、それぞれのLEDを駆動して、ハロゲン化銀感光材料を主走査方向と副走査方向にスキャンしながら画素ごとに露光する。
現像制御部150は、露光装置から出力された露光済みのハロゲン化銀感光材料を、現像装置において所定の処方で現像、定着処理する。
上記で説明した形成装置と印刷画像データとを用いて、電子透かしを組み込んだプルーフ画像を形成またはそのようなプルーフを製造する概略フローを図13に示す。
まず、この印刷画像データを所定のテーブル210に取り込む(S200ステップ)。取り込みにあたっては、CD−ROM等の記録媒体を経由しても良いし、LANやWANを介したり、インターネットを介したりしても良い。また、目標印刷物や目標印刷物に対応するカラーパッチを分光測定することにより、印刷画像データを取得するのでも良い。
次に、この印刷画像データにおける各ビットプレーンごとに網点境界を特定する(S300ステップ)。特定は、条件設定部110で選択された特定の透かしパターンに合致すデジタルフィルタを所定の透かしパターンテーブル270から読み出し、そのフィルタで印刷画像データを走査して境界画素を特定し、そのデータが画素種別テーブルに格納される。例えば、図12に例示したフィルタを用いた場合は、網点境界に沿って一列の画素が境界画素として特定される。このフィルタに代えて5×5のフィルタを用いることにより2個幅にすることもできるし、さらに複雑なパターンを境界画素に持たせることもできる。また、複数のパターンを随時組み合わせることによって、透かしパターンをより複雑にすることもできる。
このように、印刷画像データの中から、網点境界の画素だけを特定して透かしパターンを挿入しているので、電子透かしを挿入された画素が目視に目立ちにくく、プルーフ全体の色調に与える影響も小さい範囲に留まる。また、網点の境界から離れた中心画素の色調には影響を及ぼさず、また網点形状にも影響を及ぼすことがない。さらに、網点境界は画像のほぼ全体に存在し、その長さも長いから、画像に影響することなく無数の透かしパターンを挿入することができる。
あらかじめ選択された特定パターンとなるように境界画素が特定されたら、どの色をどのような濃度で発色させるかを画素ごとに決める(S400ステップ)。このステップの詳しいフローを図14に示す。まず、別途入力された印刷に使用されるインキの種類と印刷用紙の種類から特定される印刷色の15色について、網100%における色調の色空間座標を印刷色テーブル230から読み出す(S410ステップ)。これらを中心画素の色空間座標とする。次に、周縁色テーブル250を検索して、それぞれの中心画素の色空間座標に対応する境界画素の15色の色空間座標を読み出す(S420ステップ)。求めた中心画素の色空間座標と、境界画素の色空間座標のデータとを用いて、濃度特性テーブル240から中心画素と境界画素のY、M、Cの濃度を求めて、中心画素の15色と境界画素の15色ごとにテーブルに格納して、カラーコレクションテーブル260を生成する(S430ステップ)。
続いて、このカラーコレクションテーブルを用いて、印刷画像データの各画素ごとに、画素の要素色の濃度を決める。まず、1番目の画素に関して、画素種別テーブル220を参照して境界画素か中心画素か白の画素かが判断される(S450ステップ)。それぞれの画素種別に従ってフローはS450ステップから下に分岐し、印刷画像データテーブル210とカラーコレクションテーブル260とを参照して、対象画素の要素色濃度が設定される(S460〜S480ステップのいずれか)。続いてフローは、すべての画素について濃度が設定されるまで、S450ステップからS490ステップを繰り返す。すべての画素について濃度が設定されたら、フローはS490ステップから右に分岐して、図14の処理は終了する。これらの処理により得られたプルーフ画像データには、所定の電子透かしが挿入されており、プルーフ画像データテーブル280に格納される。
この例では、プルーフ画像データの境界画素の色は、周縁色テーブル250の説明で述べたように、中心画素より若干色が濃いだけとしているから、目視ではほとんど中心画素との違いに気が付かない。ここで、境界画素の色は濃くするのではなく、薄くするのでも良いし、中心画素と類似の異なる色調とするのでも良い。しかし、薄くすると網点形状が不鮮明になりやすいし、類似の色調とすると、プルーフ全体の色調に影響を及ぼすおそれが生じる。
続いて、フローは図13に戻り、上記のようにして設定された画素ごとの色濃度を露光装置に出力し(S500ステップ)、露光装置は、このデータを用いてハロゲン化銀感光材料を露光する。露光が終了したら直ちに現像プロセスに移り、露光済み感光材料の現像と定着がなされ(S600ステップ)、完成したプルーフが排出されて処理が終了する。
なお、この形成装置の制御部分は、パーソナルコンピュータ上に設けられており、その制御出力には露光装置と現像装置とが接続されて全体が構成されている。形成装置の記憶部200はハードディスク(HD)上に設けられ、中央演算装置(CPU)が必要なプログラムとデータをハードディスクから随時読み出してRAMにストアし、処理部100を構成する。また、コンピュータには各種入力操作を行なうためのマウスやキーボード等の入力デバイスと、処理状況を表示するディスプレイが設けられている。
上記の制御部分は、コンピュータに実行させるためのプログラムとして表現できる。また、このプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として表現することもできる。なお、プログラムは、任意に分割し、分割したものをそれぞれに記憶媒体に格納することも可能である。ここで、記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディクス、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記録装置のことを言う。
印刷画像データ例とプルーフ画像データ例のデータ構成の概略を示した概念図である。 プルーフ画像例の一部を拡大した模式図である。 電子透かしを挿入したプルーフ画像例の一部を拡大した模式図である。 プルーフ画像データテーブルの例を示した概念図である。 2種の網点が重なった画像例の一部を拡大した模式図である。 3種の網点が重なった画像例の一部を拡大した模式図である。 印刷物におけるインキの組み合わせと、それにより発色する色との関係を示した図である。 画像形成装置を制御面から見たブロック図である。 印刷画像データの例を示した概念図である。 画素種別テーブルの例を示した概念図である。 カラーコレクションテーブルの例を示した概念図である。 感材特性テーブルの例を示した概念図である。 フィルタの例を示した概念図である。 形成方法の全体フローの概略を示したフローチャートである。 S400ステップの詳細フローを示したフローチャートである。

Claims (4)

  1. 画素の集合として形成された網点階調画像の画像情報に電子透かしを挿入する画像形成方法であって、前記画像情報の網点の境界画素をあらかじめ定めたパターンに基づいて特定し、前記特定した境界画素の画像情報に電子透かし情報を挿入することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記電子透かし情報の挿入が、前記境界画素の色調を変化させることによりなされるものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記の色調の変化が、前記境界画素の色濃度を高めるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記網点の境界から1画素分または2画素分の領域とその他の領域とで、それぞれの前記領域の全画素数に対する前記電子透かし情報を挿入された画素数の比率が、10%以上異なることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
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