JP2005093742A - 面発光レーザおよびこれを用いたレーザモジュール - Google Patents

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Abstract


【課題】レーザドライバICを低電力化又は不要化してデジタルLSIにより直接変調動作できる面発光レーザ及び高密度光配線を実現できるモジュールを提供する。
【解決手段】第1のブラッグ反射ミラーと第2のブラッグ反射ミラーとで構成された光共振器内部に活性層を有し、レーザ光を前記活性層の層厚方向に出力する面発光レーザにおいて、前記第1のブラッグ反射ミラーと第2のブラッグ反射ミラーのいずれかと前記活性層の中間位置に前記レーザ光に対する光吸収係数を電気的な手段で変化させることが可能な変調用半導体層を有し、該変調用半導体層と前期活性層が直流電気的には分離しており、前記光吸収係数を変調して前記レーザ光の強度を変調することを特徴とする面発光レーザ。面発光レーザモジュールは、面発光レーザを駆動するレーザドライバICの出力を抵抗体で終端した形で用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、面発光レーザおよびこれを用いたレーザモジュールに関し、特に、光通信の光源として用いられる、光変調器を備えた面発光レーザおよびこれを用いたレーザモジュールに関するものである。
近年、面発光レーザ技術の進展により面発光レーザが実用的となり、様々な光通信用途への適用が検討されている。0.85μm帯では面発光レーザの量産が行われており、長波長帯面発光レーザについても量産化を目指した開発が行われている。面発光レーザは、従来の端面発光型レーザに比べて集積化が容易で低消費電力、安価などのメリットが期待され、これを用いることにより低消費電力で安価な光送信モジュールの実現が期待されている。さらに、ボード間あるいはチップ間光通信である光インターコネクションにおいては、小さい領域に密に光送信モジュールを実装する必要があり、このような用途には低消費電力の面発光レーザを用いた光送信モジュールが必須と考えられている。
図8は、従来技術による0.85μm帯面発光レーザの構造例を示す断面図である(従来技術1)。n型GaAs基板81上に、n型ブラッグ反射ミラー82、n型クラッド層83、活性層84、p型クラッド層85、p型AlGaAs層86、p型ブラッグ反射ミラー87が順次形成されている。電流狭窄のために、p型層領域には電流開口を持った絶縁層88が形成されている。電極は、p型ブラッグ反射ミラー87に接してp側電極91、n型クラッド層83に接してn側電極92がそれぞれ形成されている。p側電極91にはレーザ光を取り出すための開口90が形成されている。2つのブラッグ反射ミラー82、87によりレーザ共振器が形成されるが、これらミラーの反射率を99%程度の高反射率にして共振器のミラー損失を数cm−1と小さくし、さらに絶縁層88の電流開口を5〜10μmφとして電流を小さい領域に閉じ込めることにより、低い発振閾値が得られる。前期絶縁層88の電流開口のサイズは、レーザ光の横モードを整形するためにも小さいことが必要であり、このサイズが小さいほど安定した基本横モード発振が得られる。また、寄生容量低減のために、p型層、絶縁層、活性層の外縁はポスト形状89にエッチング加工されている。このような面発光レーザにおいて、低発振閾値電流1mA程度、光出力数mW程度が得られ、2mW程度の平均光出力で10GHz程度の変調帯域が得られている。図9には、図8の面発光レーザの駆動回路の例を示す。デジタルLSI 96のI/Oポートからの電圧信号Vmは、アナログICであるレーザドライバIC 95に入力され、レーザ変調電流Imに変換され、p側電極91とn側電極92を通して面発光レーザチップ94に入力される。レーザドライバIC95は、レーザ変調電流Imに重畳してレーザにDCバイアス電流IDCを供給する機能も持っている。面発光レーザチップ94における活性層周辺のpn接合はダイオード93で表されている。デジタルLSI96とレーザドライバIC95は50Ωインピーダンスの入出力で設計されており、Vmからの波形劣化の小さいImを面発光レーザに流すためには、面発光レーザのDCバイアス時のシリーズ抵抗は50Ωに近いことが望ましい。また、レーザドライバIC95は低消費電力のSi−CMOS−ICであることが望ましく、この場合、3.3V電源であれば面発光レーザの動作電圧は2.3V以下であることが必要になる。Si−CMOSトランジスタ1段での電圧降下が1V程度必要となっているためである。
以上に示したような従来技術1の面発光レーザが広く使われているが、この他に光変調器を集積した面発光レーザも提案されている。従来技術1の面発光レーザは、直接電流変調によりレーザ光強度を変調するものであるが、活性層電流が時間的に変化することによりレーザ波長が時間的に変化する。長距離光通信の場合、このようなレーザ光が光ファイバを通った後は光波形が劣化するため、光信号の伝送帯域が制限される。光変調器集積型面発光レーザは、このような波長変動を抑制して伝送帯域を増大するために提案されている。以下に、このような面発光レーザの従来例を示す。
図10は、従来技術による光変調器集積型面発光レーザの構造例を示す断面図である(従来技術2:例えば、特許文献1参照)。n型基板101上に、n型ブラッグ反射ミラー102、n型クラッド層103、活性層104、p型クラッド層105、p型コンタクト層106、ノンドープブラッグ反射ミラー107、p型コンタクト層108が順次形成されている。電極は、p型コンタクト層106に接してp側電極109および110、p型コンタクト層108に接してp側電極111、n型基板101に接してn側電極112がそれぞれ形成されている。また、n側電極112には、レーザ光を取り出すために開口が形成されている。2つのブラッグ反射ミラー102、107によりレーザ共振器が形成されるが、この場合のノンドープブラッグ反射ミラー107には、ミラーとして機能する多層膜構造以外に、電圧によって光吸収係数が変化する量子井戸層が挿入されており、吸収型光変調器を構成している。面発光レーザの動作は、p側電極109とn側電極112の間に順バイアス電圧VDCを印加し、活性層104を発光させる。このときp側電極110とp側電極111の間に電圧を印加しない場合は、ノンドープブラッグ反射ミラー107はレーザ光に対して透明であり、VDCによるバイアス電流が発振しきい値電流以上であれば、面発光レーザは発振する。p側電極110とp側電極111の間に電圧を印加すると、ノンドープブラッグ反射ミラー107内部の量子井戸層の光吸収係数は増大し、ノンドープブラッグ反射ミラー107はレーザ光に対して損失となって、面発光レーザの光出力が低下、あるいは発振が停止する。このように、VDCは一定としてバイアス電流を与えておき、光変調器の電圧Vmを変化させることによって、レーザ光は変調される。
図11は、従来技術による光変調器集積型面発光レーザの第2の構造例を示す断面図である(従来技術3:例えば、特許文献2参照)。n型基板121上に、n型ブラッグ反射ミラー122、n型クラッド層123、活性層124、p型クラッド層125、p型ブラッグ反射ミラー126、p型コンタクト層127、高抵抗層128、n型クラッド層129、多重量子井戸層130、p型クラッド層131が順次形成されている。電極は、p型コンタクト層127に接してp側電極132、n型クラッド層129に接してn側電極133、p型クラッド層131に接してp側電極134、n型基板121に接してn側電極135がそれぞれ形成されている。p側電極134には、レーザ光を取り出すために開口が形成されている。2つのブラッグ反射ミラー122、126によりレーザ共振器が形成される。この共振器の外側に、電圧によって光吸収係数が変化する多重量子井戸層130がn型クラッド層129とp型クラッド層131に挟まれて挿入されており、電圧によって吸収係数が変化する光変調器を構成している。面発光レーザの動作は、p側電極132とn側電極135の間に順バイアス電圧VDCを印加し、活性層124を発光させる。このときp側電極134とn側電極133の間に電圧を印加しない場合は、多重量子井戸層130はレーザ光に対して透明であり、VDCによる活性層電流が発振しきい値電流以上であれば、面発光レーザは発振する。p側電極134とn側電極133の間に逆バイアス電圧Vmを印加すると、多重量子井戸層130の光吸収係数は増大し、レーザ出力は低下する。このように、VDCは一定としてバイアス電流を与えておき、光変調器の電圧Vmを変化させることによって、レーザ光は変調される。
図12は、従来技術による光変調器集積型面発光レーザの第3の構造例を示す断面図である(従来技術4:例えば、特許文献3参照)。高抵抗基板141上に、n型ブラッグ反射ミラー142、n型クラッド層143、活性層144、p型クラッド層145、p型ブラッグ反射ミラー146、p型コンタクト層147、p型クラッド層148、多重量子井戸層149、n型クラッド層150、n型ブラッグ反射ミラー151が順次形成されている。電極は、p型コンタクト層147に接してp側電極152、153、n型ブラッグ反射ミラー151に接してn側電極154、n型クラッド層143に接してn側電極155がそれぞれ形成されている。n側電極154には、レーザ光を取り出すために開口が形成されている。2つのブラッグ反射ミラー142、146によりレーザ共振器が形成される。この共振器の外側に、電圧によって光吸収係数が変化する多重量子井戸層149がp型クラッド層148とn型クラッド層150に挟まれて挿入されており、光変調器を構成している。さらにこの場合は、2つのブラッグ反射ミラー146、151により光変調器がレーザ共振器とは別の共振器内部に配置されている。面発光レーザの動作は、p側電極152とn側電極155の間に順バイアス電圧VDCを印加し、活性層144を発光させる。このときp側電極153とn側電極154の間に電圧を印加しない場合は、多重量子井戸層149はレーザ光に対して透明であり、VDCによる活性層電流が発振しきい値電流以上であれば、面発光レーザは発振する。p側電極153とn側電極154の間に逆バイアス電圧Vmを印加すると、多重量子井戸層149の光吸収係数は増大し、レーザ出力は低下する。吸収型光変調器がレーザ共振器とは別の共振器内部に配置されているために、光変調器の光吸収変化は、このような共振器がない場合に比べて実効的に大きい変化となる。このように、VDCは一定としてバイアス電流を与えておき、光変調器の電圧Vmを変化させることによって、レーザ光は変調される。
特開平6−291406号公報 特公平7−93473号公報 特開平5−152674号公報
しかしながら、従来技術の面発光レーザには以下の問題点がある。
初めに、広く使われている従来技術1の面発光レーザの問題点について示す(図8、図9参照)。従来技術1の面発光レーザの第1の問題点は、面発光レーザ自身の問題である。光インターコネクションなどの中短距離光通信の場合は、従来技術1のように面発光レーザ波長が時間的に変動する直接電流変調でもよいが、この場合でも以下の問題がある。面発光レーザを電流変調するレーザドライバICは、入出力回路の特性インピーダンスが50Ωに整合するように設計されることが多い。以下の説明は特性インピーダンス50Ωの場合について行うが、50Ω以外の特性インピーダンスの場合も同様である。面発光レーザを50Ωインピーダンスに整合させるには、DCバイアス時の面発光レーザのシリーズ抵抗を50Ωとすることが必要であるが、これは必ずしも容易ではない。p型層において電流が流れる領域を小さく制限しているため、p型層バルク抵抗や層界面抵抗、特に多層構造のp型ブラッグ反射ミラー87での界面抵抗の影響を受けやすく、シリーズ抵抗が容易に50Ωを超えてしまい、高周波反射増大のために高周波波形が劣化してしまう。この問題は、p型層の高濃度ドーピングにより緩和されるが、p型不純物拡散による活性層発光効率の低下などの問題により、p濃度増大には限界がある。特に、1.1μm以上の長波長面発光レーザでは、p濃度の増大は価電子帯間吸収の増大を招き、これにより閾値上昇およびスロープ効率低下が発生するために、p濃度の許容限界値が低く、抵抗を下げることが難しい。p濃度を上げる以外に抵抗値を下げるために効果的なのは前記高抵抗層12の電流開口サイズを大きくすることであるが、このとき横モードは高次モードが混入しやすくなる。さらに、シリーズ抵抗が高いと、変調帯域を確保する為には寄生容量とシリーズ抵抗で決まるCR帯域を確保するために、寄生容量低減の要求が厳しくなる、という問題も発生する。また、素子歩留まりの観点からは、前記高抵抗層12の電流開口サイズのばらつきによって抵抗値がばらつき、例えば10GHz動作できる素子歩留まりが悪化するという問題がある。このように、高帯域かつレーザドライバICに整合したシリーズ抵抗を持ち、かつ横モードの安定した面発光レーザを高歩留まりで得ることは困難な状況にある。
従来技術1の面発光レーザの第2の問題点は、面発光レーザを駆動する回路構成にある。面発光レーザ自身は10mW程度の低い消費電力であるが、レーザドライバICは数百mWの消費電力である。その原因は、LSIからの低電圧デジタル信号を電流変調信号に変換するためにトランジスタを数段必要とするためである。さらに、面発光レーザのシリーズ抵抗が高く動作電圧が高い場合は、高い電源電圧が必要になり、レーザドライバICの消費電力はさらに増大する。従って、レーザドライバICの低電力化を可能とする面発光レーザは、光送信モジュールの低電力化にとって必須なものとなってきている。このような面発光レーザは、チップ間光インターコネクションの分野で特に必要性が増大している。レーザドライバICの消費電力が大きいと、面発光レーザおよびデジタルLSIとの熱干渉を回避する必要があり、実装密度が制限されてしまう。これは、高密度の光配線を必要とするチップ間光インターコネクションでは特に大きい問題である。従って、レーザドライバICの低電力化を可能とする面発光レーザ、さらにはレーザドライバICを不要化してデジタルLSIにより直接変調可能な面発光レーザは、チップ間光インターコネクションにおけるキーデバイスとなる。
次に、従来技術2〜4の面発光レーザの問題点について示す。これらは光変調器を集積化した面発光レーザである。これらのレーザでは、活性層にDCバイアス電流を流しておき、光変調器に変調電圧を印加してレーザ光を変調する。従って、レーザドライバICには光変調器の変調電圧印加のみを分担させ、DCバイアスを別の回路で供給することができる。変調電圧印加を50Ωインピーダンスで低振幅電圧で行うことができれば、変調波形を劣化させることなくレーザドライバICの消費電力を低減することができる。しかしながら、これを行うためには以下の3つの条件を同時に満たさなければならない。第1に、光変調器の駆動回路に並列に50Ω抵抗を挿入して50Ωインピーダンス終端を行うこと、第2に、光変調器のレーザ光消光比を一定以上に保ったまま変調電圧を低減すること、第3に、光変調器とレーザDCバイアスの間の電気的な分離を行うこと、である。第1の条件は、レーザドライバICからの出力電圧波形を劣化させずに光変調器に入力するために必要である。第2の条件において、変調電圧低減の目安は1V以下であるが、0.5V以下が実現できれば、レーザドライバICを用いることなく低電圧デジタルCMOS−LSIのI/Oポートによる面発光レーザの直接変調動作も可能になる。第3の条件の条件における電気的な分離は、変調による電気的な変化がDCバイアス電流に影響しないために必要であり、直流的な分離が最低条件である。良好なレーザ光変調波形を得るためには、交流的な分離もされていることが望ましい。しかしながら、従来技術2〜4の面発光レーザでは、以上の条件を満たしていない。そもそも、従来技術2〜4の面発光レーザでは、レーザドライバICとのインピーダンス整合やその低消費電力化、電圧変調波形の劣化抑制といった課題認識も述べられておらず、その対策も示されていない。以下、特に第2、第3の条件に関して、各従来技術における問題点を述べる。
従来技術2(図10参照)の面発光レーザでは、光吸収変調層である量子井戸層がレーザ共振器と外部との境界であるノンドープブラッグ反射ミラー107内に埋め込まれている。反射ミラー107は屈折率の異なる層を交互に積層したものであるが、高い光反射率を得るために周期数は多く、通常数μmの厚さとなる。厚いノンドープ層であるため、高い電圧を両端に印加しないと層内部に置かれた量子井戸層に十分な電界をかけられない。また、ブラッグ反射ミラーは光反射層であるため、この層における光強度は必然的に小さく、この層内部の光吸収変調層の光吸収係数が変化してもレーザ光損失の増加効果は小さい。そのため、大きい光吸収係数変化が必要であり、高い電界を必要とする。以上の結果、光変調器の低電圧化が難しく、第2の条件を満たすことができない。また、光吸収変調層を含むノンドープブラッグ反射ミラー107とレーザ活性層104は、p型クラッド層105、p型コンタクト層106を介して直流的に繋がっている。このように光変調器とレーザの間の直流的な分離がなされていないために、光変調器への変調電圧の入力によってDCバイアス電圧がゆらぎ、結果的にレーザ光変調波形が歪んだものとなる。以上のように、第3の条件が満たされていない。
従来技術3(図11参照)の面発光レーザでは、光吸収変調層である多重量子井戸層130がレーザ共振器外部にあり、層厚方向しか光吸収長を持たない。従って、レーザ光を十分な消光比で変調するためには、光吸収変調層の光吸収係数変化は非常に大きい必要があり、そのためには光吸収変調層における大きい電界、すなわち高い電圧を必要とする。従って、光変調器の低電圧化が難しく、第2の条件を満たすことができない。第3の条件については、高抵抗層128によって多重量子井戸層130とレーザ活性層124の間の直流的な分離がなされている。
従来技術4(図12参照)の面発光レーザは、光吸収変調層である多重量子井戸層149をレーザ共振器のためのp型ブラッグ反射ミラー146とレーザ共振器外部のn型ブラッグ反射ミラー151ではさみ、2つのブラッグ反射ミラーによる共振器効果で実効的な光吸収量をエンハンスして光変調器の低電圧化を図ったものである。しかしながら、n型ブラッグ反射ミラー142とp型ブラッグ反射ミラー146で構成されるレーザ共振器外部にブラッグ反射ミラー151が存在することにより、複合共振器が形成され、レーザ発振自体が不安定なものとなる。以上のように、本従来技術では第2の条件については従来技術3より改善されるが、複合共振器効果によるレーザ発振不安定性というマイナスの効果が生じる。また、光吸収変調層である多重量子井戸層149とレーザ活性層144は、p型クラッド層145、p型ブラッグ反射ミラー146、p型コンタクト層147を介して直流的に繋がっている。このように光変調器とレーザの間の直流的な分離がなされていないために、光変調器への変調電圧の入力によってDCバイアス電圧がゆらぎ、結果的にレーザ光変調波形が歪んだものとなる。以上のように、第3の条件が満たされていない。
[発明の目的]
本発明の目的は、以上に述べた問題点を解決し、第1に、高速変調が可能かつ横モードの安定した面発光レーザを、高歩留まりで得ることのできる面発光レーザ構造を提供することにある。第2に、レーザドライバICを低電力化できる面発光レーザ、さらにはレーザドライバICを不要化してデジタルLSIにより直接変調動作できる面発光レーザを提供することにある。第3に、デジタルLSIあるいはレーザドライバICと多チャンネルの面発光レーザを実装して多チャンネルの光配線を実現するレーザモジュールにおいて、上記の面発光レーザを用いて高密度の光配線を実現できるモジュールを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、第1の反射ミラーと第2の反射ミラーとで構成された光共振器内部に活性層を有し、レーザ光を前記活性層の層厚方向に出力する面発光レーザにおいて、前記第1の反射ミラーと第2の反射ミラーのいずれかと前記活性層との間に前記レーザ光に対する光吸収係数を電気的な手段で変化させることが可能な変調用半導体層を有し、該変調用半導体層と前記活性層とが電気的に分離されていることを特徴とする面発光レーザ、が提供される。
そして、好ましくは、前記光共振器内に含まれる層構造が半導体基板上に形成されており、該半導体基板面内のレーザ発振に寄与する領域以外の領域において、前記半導体基板上に抵抗体が形成されており、前記抵抗体は、前記変調用半導体層と並列に接続される。
[作用]
本発明の面発光レーザは、2つの反射ミラーに挟まれた活性層を有するレーザ共振器内部に、電気的な手段でレーザ光に対する光吸収係数の変化する変調層を設け、この変調層の光吸収係数を変調することによりレーザ光の変調を行うものである。このような変調層には、電界印加すなわち電圧印加によって光吸収係数の変化する量子井戸層を用いることが出来る。面発光レーザのミラー損失は、共振器を構成する2つのブラッグ反射ミラーの反射率が99%程度のため数cm−1程度である。変調層をレーザ共振器内部に設けることにより、レーザ光変調に必要な光吸収変調量もミラー損失と同程度の数cm−1程度ですむ。また、レーザ共振器内部では光強度の大きい場所に変調層を配置できる。これらにより、本発明の面発光レーザに含まれる変調層は、小さい光吸収係数変化でレーザ光を変調することができる。必要な光吸収係数変化が小さいと変調層は数百nm以下の厚さで十分となるため、変調層両面に低い電圧をかけても高い電界強度を得ることができる。変調層に必要な光吸収係数変化が小さいこと、変調層が薄くてよいこと、の2点により変調動作に必要な電圧は大きく低減できる。また、以上の構成では、変調器のための余分なブラッグ反射ミラーを持たないため複合共振器効果が生じることはなく、安定なレーザ発振が得られる。
変調層とレーザ活性層は、直流電気的には分離がなされているため、変調層に変調電圧を加えても活性層に流れるDCバイアス電流の変動を抑えてレーザ光平均出力の変動を抑えることができる。この電気的な分離は変調層とレーザ活性層の間にpn接合を挿入することによっても実現できるが、高抵抗層によって分離されていることが望ましい。pn接合による分離ではpn接合容量による高周波結合が問題になるが、高抵抗層による分離ではこのような容量を低くできるためである。
本発明の面発光レーザの駆動回路構成については、活性層へのDCバイアス電流を独立した回路で与え、レーザドライバICには前記変調層の変調動作を行わせる。変調動作は電圧変調なので、抵抗体で前記変調層の両面が終端された回路構成で用いる。前記抵抗体は、面発光レーザチップ外部に実装される抵抗体、あるいは面発光レーザチップの基板上に形成された抵抗体である。抵抗体の抵抗値は、レーザドライバIC出力インピーダンスに整合した値とすることが望ましい。以上により、DCバイアス回路における面発光レーザのシリーズ抵抗がどのような値でも、レーザドライバICから見える抵抗は変調層の終端抵抗体の抵抗値である。以上の結果、レーザドライバIC出力波形に対して変調層の変調電圧波形は劣化の少ないものが得られる。このように、レーザドライバIC動作はインピーダンス整合のとれた変調動作でよいため、ICのトランジスタは少なくてすみ、さらに変調電圧が低くてよいので、レーザドライバICの低消費電力化が実現される。さらに、短距離のチップ間光インターコネクションなどレーザ光消光比が小さくてよい用途では、変調電圧が0.5V以下でも変調動作できるため、レーザドライバIC自体が不要となり、デジタルLSIのI/Oポートからの低電圧信号で面発光レーザを直接駆動することができる。
多チャンネルの面発光レーザを用いて多チャンネルの光伝送路を密に配置する面発光レーザモジュールでは、前記抵抗体を面発光レーザチップ外部に実装する構成となっていると、抵抗体の実装スペースが面発光レーザチャンネル間隔を一定以上に制限する。そこで、前記抵抗体を面発光レーザチップ内に集積すれば、面発光レーザとレーザドライバICまたはデジタルLSIは整合したインピーダンスの配線でつなぐだけでよく、抵抗体の実装サイズに制限されずに面発光レーザチャンネル間隔を小さくすることができる。この結果、高密度の多チャンネル光伝送路を内蔵したレーザモジュールが実現できる。
[効果]
本発明の第1の効果は、面発光レーザ自身の改善にある。変調用の層構造とDCバイアスの層構造が少なくとも直流電気的に分離しており、それぞれを独立な回路で駆動するため、DCバイアスのためのシリーズ抵抗がどのような値であっても変調回路のインピーダンス整合をとることができる。変調回路における素子抵抗値は面発光レーザ共振器外部に設けた終端抵抗体の値で決まるため、DCバイアスのシリーズ抵抗とは独立に決めることができ、また終端抵抗の値は正確に決めることができる。従って、発振閾値、スロープ効率、ビーム形状を適正化する方向でp型層のp濃度、電流狭窄開口サイズを最適化することができる。これは、特にp濃度を増大することによって低抵抗化を図ろうとするとレーザ特性を悪化させるという問題が顕著な長波長面発光レーザでは、特に顕著なメリットとなる。電流狭窄の電流開口サイズの製造ばらつきによりDCバイアスのシリーズ抵抗がばらついても、変調回路のインピーダンス整合は変わらない。以上は、前記抵抗体が面発光レーザチップに対して外付けの場合でも、面発光レーザチップ内部に集積する場合でも同様である。後者の場合は、単に抵抗体のサイズとキャリア濃度をコントロールするだけでよく、製造ばらつきは簡単に抑制できる。以上の結果、、高帯域動作が可能で、かつ横モードの安定した面発光レーザを、高歩留まりで得ることができる。
本発明の第2の効果は、面発光レーザを変調駆動する回路構成にある。本発明にかかる変調層を用いれば低い変調電圧でレーザ変調が可能である。このため、レーザドライバICは低電源電圧かつ少ないトランジスタ数で済み、レーザドライバICの消費電力が大幅に低減できる。さらに、レーザ光消光比が大きい必要がない場合など、変調電圧が0.5V以下で済む場合は、レーザドライバIC自体が不要となり、低電圧デジタルLSIのI/Oポートで直接、面発光レーザを変調できる。特に小型・低消費電力が要求されるチップ間光インターコネクション用途ではこの効果は大きく、LSI直近に多チャンネルの面発光レーザを配置して、高密度の光配線を実現できる。さらに、終端抵抗体を面発光レーザと集積化した構造では、面発光レーザとレーザドライバICは整合したインピーダンスの配線で繋ぐだけでよい。この場合は、外部抵抗体を実装する必要がないため、抵抗体のサイズに制限されずに面発光レーザのチャンネル間隔を小さくすることができ、高密度の光配線を内蔵したレーザモジュールを実現できる。
なお、レーザドライバICの入出力インピーダンスは特に制限されるものではなく、入出力インピーダンスに合わせて前記抵抗体の抵抗値を調整することは容易であり、また以上に述べた発明の効果は同様である。
以上に述べた効果は、面発光レーザの材料および発振波長に制限されるものではない。特に1.3μm帯あるいは1.5μm帯の長波長面発光レーザにおいては、p型層のp濃度を高くして抵抗を下げる必要のないことは大きいメリットである。この波長帯の面発光レーザでは、p濃度の増大により、価電子帯間吸収が増加し、発振閾値が上昇しスロープ効率が低下するためである。従来の長波長帯面発光レーザでは、他の特性を悪化させることなく変調抵抗を低減することが最大の課題の一つとなっている。本発明の半導体レーザでは、この課題を解決することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態として面発光レーザの断面図が示されている。図2は、第1の実施の形態の面発光レーザを駆動する回路構成の概略図である。図1に示すように、本実施の形態の面発光レーザは、高抵抗GaAs基板1、n型ブラッグ反射ミラー2、第1のnクラッド層3、多重量子井戸層4、第1のpクラッド層5、高抵抗AlGaAs層6、第2のnクラッド層7、多重量子井戸活性層8、第2のpクラッド層9、p型AlGaAs層10、p型ブラッグ反射ミラー11を積層した層構造を有する。多重量子井戸活性層8およびp型層9から11はポスト形状13に加工され、p型AlGaAs層10の外側には高抵抗層12が形成されている。電極としては、レーザ光が放射される開口14を持ったリング状部を含みp型ブラッグ反射ミラー11表面に接するp側電極15と、第2のnクラッド層7に接するn側電極16と、第1のpクラッド層5に接するp側電極17と、第1のnクラッド層3に接するn側電極18と、の合計4つの電極がある。また、図2において、面発光レーザチップ20には、高抵抗AlGaAs層6により直流的に分離されたダイオード21と22が含まれている。ダイオード21は第2のnクラッド層7、多重量子井戸活性層8、第2のpクラッド層9、p型AlGaAs層10、p型ブラッグ反射ミラー11を含むダイオードであり、p側電極15とn側電極16を介して順バイアスすることにより、多重量子井戸活性層8を発光させる。このときp側電極15とn側電極16にはDCバイアス電圧VDCが印加される。n型ブラッグ反射ミラー2とp型ブラッグ反射ミラー11により共振器が形成され、発振閾値電流以上でレーザ発振する。一方、ダイオード22は、n型ブラッグ反射ミラー2、第1のnクラッド層3、多重量子井戸層4、第1のpクラッド層5を含むダイオードであり、p側電極17とn側電極18を介して逆電圧を印加することにより、多重量子井戸層4の光吸収係数を変化させる。このときp側電極17とn側電極18には変調電圧Vmが印加される。また、図2において、Vmは50ΩインピーダンスのレーザドライバICにより印加されるため、50Ωの終端抵抗19を並列に挿入することでインピーダンスマッチングを取っている。この場合の終端抵抗19は面発光レーザチップ外部に実装されるチップ抵抗である。
本実施例1の面発光レーザは、DCバイアスして面発光レーザを発振させる回路とレーザ光を変調する回路が高抵抗AlGaAs層6により直流的に分離しており、面発光レーザをDCバイアスする抵抗が高くても、変調駆動するレーザドライバICから見える素子抵抗は終端抵抗19で決まるため、終端抵抗の抵抗値を50Ωとしておけば面発光レーザの特性がばらついても常に50Ω終端とすることができる。従って、面発光レーザの設計では、高周波回路の抵抗を考慮することなく、p型層の不純物濃度、高抵抗層12の電流開口サイズを決めることができ、発振閾値を低減し、スロープ効率を増大させ、かつ良好なビーム形状が得られるように設計することができる。以上の結果、高帯域動作が可能で、かつ横モードの安定した面発光レーザを、高歩留まりで得ることができる。さらに、光吸収変調量は小さくて済むため、変調を行うレーザドライバICの電圧振幅は低くてよい。さらに、レーザドライバICには入力変調電圧を電流変調に変換するトランジスタも不要であるため、レーザドライバICの消費電力を大きく低減することができる。以上により、低消費電力かつ低コストの光送信モジュールを得ることが出来る。さらに、レーザ光消光比の低くて済む用途では変調電圧を0.5V以下にでき、このときはレーザドライバICを無くしてデジタルLSIにより直接面発光レーザを駆動することもできる。
以上に示した構成において、高抵抗AlGaAs層6をn型若しくはp型半導体層に変えても、あるいはn型層とp型層との積層構造(下層がn型)としても、あるいは絶縁層としても、あるいはこの層を無くしても、多重量子井戸層4と多重量子井戸活性層8の直流的な分離は可能である。ここで、高抵抗AlGaAs層6には例えばFeドープのAlGaAs層を用いることができる。また、これに代えて例えばAlAs層やAlリッチのAlGaAs層を酸化して形成される絶縁層を用いることもできる。高抵抗AlGaAs層6に代えてpn接合により直流的な分離を行うこともできるが、n型層とp型層が隣り合うためpn接合容量が発生し、高周波的には結合が発生しやすい。この場合は、複数のpn接合を積層方向に形成してpn接合容量を直列構成にして容量を低減することもできる。本実施例のように高抵抗層とすると、あるいは絶縁層を用いると容量を低減しやすく、高周波的にも分離しやすいので望ましい。また、半導体基板は高抵抗GaAs基板1を用いているが、これをn型基板に置き代えてもよい。p型基板に置き代えることも可能であるが、この場合は基板上の半導体層の導電型について適当な置換が必要になる。導電型基板の場合は、電極18を基板裏面に形成することも出来る。
上述した第1の実施の形態の面発光レーザは、多重量子井戸活性層8においてレーザ発振を行なわせ、多重量子井戸層4により光吸収を行なわせるものであったが、多重量子井戸活性層8と多重量子井戸層4の配置を逆にして、p側電極17とn側電極18との間の多重量子井戸活性層で発振を行なわせ、p側電極15とn側電極16との間の多重量子井戸層で光吸収を行なわせるようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、終端抵抗19をチップ抵抗の外付けにより設置していたが、これを面発光レーザチップ内に集積化することもできる。そのための構成として第2の実施の形態を、図3に示す。図4には、本実施の形態の面発光レーザを駆動する回路構成の概略図を示す。図3において、図1に示した第1の実施の形態の部分と同等の部分には同一の参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。本実施の形態の、図1に示した第1の実施の形態との差異は、n型ブラッグ反射ミラー2と第1のnクラッド層3からなる抵抗体23を面発光レーザチップ内に形成したことである。このような抵抗体はエッチング加工により形成することができる。また、本実施の形態では、図3に示すように、電極17、18、15を引き回すための絶縁体として、ポリイミド層24、25、26が形成されている。抵抗体23は、電極17、18と図3の紙面奥行き方向で異なった場所で接している。抵抗体23の図3紙面内の幅と紙面奥行き方向の長さおよび層厚を適当に設定することにより、50Ω終端に必要な50Ω抵抗が得られる。
図4の駆動回路構成においては、面発光レーザチップ27内部に終端抵抗となる抵抗体23が形成されている。バイアス電圧VDCおよび変調電圧Vmのかけ方は第1の実施の形態と同様である。図5に、第2の実施の形態の表面構造の例を示す。電極17と18の間に抵抗体23が形成されているのがわかる。なお、本実施の形態では、抵抗体23の抵抗値を正確に制御して作成するためには、半導体基板に高抵抗GaAs基板1を用いることが望ましい。
この第2の実施の形態の面発光レーザについても、多重量子井戸活性層8と多重量子井戸層4の配置を逆にして、p側電極17とn側電極18との間の多重量子井戸活性層で発振を行なわせ、p側電極15とn側電極16との間の多重量子井戸層側で光吸収を行なわせるようにしてもよい。この場合、終端抵抗となる抵抗体は例えば第2のnクラッド層7を利用して形成することができる。すなわち、レーザ共振器が形成される領域以外の場所で第2のnクラッド層7をエッチング分離して抵抗体とし、この抵抗体と導通する異なる2つの場所にp側電極15とn側電極16とを接続する。
図6および図7は、それぞれ第1の実施形態、第2の実施形態の面発光レーザを用いたレーザモジュールの例を示す。構造がわかり易いように、配線を優先的に表示した透視図となっている。面発光レーザの実装は、電極表面が配線基板と対向するフリップチップ実装となっている。面発光レーザおよびレーザドライバICはアレイ構造となっているが、単一のレーザおよびレーザドライバICをアレイ状に並べてもよい。図6において、第1の実施形態の面発光レーザをアレイ状に配置した面発光レーザアレイ28と、終端抵抗19となるチップ抵抗と、アレイレーザドライバIC29とを回路基板30上に配置し、配線31で面発光レーザアレイ28と、変調回路終端用のチップ抵抗(19)と、アレイレーザドライバIC29とを接続している。図には表示していないが、DCバイアス回路については、ドライバIC29の回路と電極15、16とが回路基板30内部の、配線31とは異なる層の配線を介して繋がっている。
一方、図7において、第2の実施形態の面発光レーザをアレイ状に配置した面発光レーザアレイ32と、アレイレーザドライバ29とを回路基板30上に配置し、配線31で面発光レーザアレイ32と、アレイレーザドライバ29とを接続している。図には表示していないが、アレイレーザドライバ29のDCバイアス回路は、電極15、16と回路基板30内部の、配線31とは異なる層の配線を介して繋がっている。この場合は変調回路終端抵抗である抵抗体23は、面発光レーザアレイ32内部に集積化されている。
図6および図7のモジュール構造を比較すると、大きな差は面発光レーザアレイのレーザ間隔にある。図6では、チップ抵抗の大きさに制限されて、アレイ間隔を一定以上近づけることができない。通常の標準的なチップ抵抗は、0.5mm角または0.6×0.3mmであるため、アレイ間隔は500μm程度以上となってしまう。一方、図7のモジュール構造では、チップ抵抗の大きさに制限されずにアレイ間隔を小さくすることができる。集積化された抵抗体23は、厚さ・幅・長さを調節して電極17および18の間隔を小さくできるためである。この結果、面発光レーザアレイ間隔100μm程度も可能である。従って、図6のモジュール構造に比べて5倍以上の光配線密度を得ることができる。
本発明による面発光レーザの第1の実施形態を示す断面図。 本発明による面発光レーザの第1の実施形態における駆動回路を示す概略図。 本発明による面発光レーザの第2の実施形態を示す断面図。 本発明による面発光レーザの第2の実施形態における駆動回路を示す概略図。 本発明による第2の実施形態の面発光レーザにおける表面構造を示す図。 本発明による第1の実施形態の面発光レーザを用いたモジュール構造を示す平面図。 本発明による第2の実施形態の面発光レーザを用いたモジュール構造を示す平面図。 従来技術1による面発光レーザの構造を示す断面図。 従来技術1による面発光レーザの駆動回路を示す図。 従来技術2による面発光レーザの構造を示す断面図。 従来技術3による面発光レーザの構造を示す断面図。 従来技術4による面発光レーザの構造を示す断面図。
符号の説明
1 高抵抗GaAs基板
2、82、102、122、142、151 n型ブラッグ反射ミラー
3 第1のnクラッド層
4 多重量子井戸層
5 第1のpクラッド層
6 高抵抗AlGaAs層
7 第2のnクラッド層
8 多重量子井戸活性層
9 第2のpクラッド層
10 p型AlGaAs層
11、87、126、146 p型ブラッグ反射ミラー
12 高抵抗層
13 ポスト形状
14、90 開口
15、17、91、109、110、111、132、134、152、153 p側電極
16、18、92、112、133、135、154、155 n側電極
19 終端抵抗
20、27、94 面発光レーザチップ
21、22、93 ダイオード
23 抵抗体
24、25、26 ポリイミド層
28、32 面発光レーザアレイ
29 アレイレーザドライバIC
30 回路基板
31 配線
81 n型GaAs基板
83、103、123、129、143、150 n型クラッド層
84、104、124、144 活性層
85、105、125、131、145、148 p型クラッド層
86 p型AlGaAs層
88 絶縁層
89 ポスト形状
95 レーザドライバIC
96 デジタルLSI
101、121 n型基板
106、108、127、147 p型コンタクト層
107 ノンドープブラッグ反射ミラー
128 高抵抗層
130、149 多重量子井戸層
141 高抵抗基板

Claims (14)

  1. 第1の反射ミラーと第2の反射ミラーとで構成された光共振器内部に活性層を有し、レーザ光を前記活性層の層厚方向に出力する面発光レーザにおいて、前記第1の反射ミラーと第2の反射ミラーのいずれかと前記活性層との間に前記レーザ光に対する光吸収係数を電気的な手段で変化させることが可能な変調用半導体層を有し、該変調用半導体層と前記活性層とが電気的に分離されていることを特徴とする面発光レーザ。
  2. 前記変調用半導体層と前記活性層との間に高抵抗層または絶縁層またはpn接合を有する半導体層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ。
  3. 前記変調用半導体層が量子井戸層を含んでおり、該量子井戸層は層厚方向の電界により前記レーザ光に対する光吸収係数が変化するようにバンドギャップおよび層厚が調整されていることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光レーザ。
  4. 前記変調用半導体層が第1のp型層と第1のn型層に挟まれており、前記活性層が第2のp型層と第2のn型層に挟まれており、前記第1のp型層および第1のn型層とそれぞれ導通する第1および第2の電極、第2のp型層および第2のn型層とそれぞれ導通する第3および第4の電極を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の面発光レーザ。
  5. 前記光共振器内に含まれる層構造が半導体基板上に形成されており、該半導体基板面内のレーザ発振に寄与する領域以外の領域において、前記半導体基板上に抵抗体が形成されており、前記第1の電極および前記第2の電極が、それぞれ異なる場所で前記抵抗体と電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の面発光レーザ。
  6. 前記半導体基板が高抵抗半導体基板であることを特徴とする請求項5に記載の面発光レーザ。
  7. 前記抵抗体が、光共振器が形成される領域を構成する一部の半導体層と同一の層構造により形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の面発光レーザ。
  8. 第1の反射ミラーと第2の反射ミラーとで構成された光共振器内部に活性層を有し、レーザ光を前記活性層の層厚方向に出力する面発光レーザにおいて、前記光共振器に隣接した領域に前記光共振器が形成される領域を構成する一部の半導体層と同一の層構造により形成された抵抗体を有することを特徴とする面発光レーザ。
  9. 前記第1の反射ミラーと第2の反射ミラーのいずれかと前記活性層との間に前記レーザ光に対する光吸収係数を電気的な手段で変化させることが可能な変調用半導体層を有することを特徴とする請求項8に記載の面発光レーザ。
  10. 前記変調用半導体層が第1のp型層と第1のn型層に挟まれており、前記第1のp型層および第1のn型層とそれぞれ導通する第1および第2の電極を有し、前記抵抗体が第1および第2の電極に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の面発光レーザ。
  11. 面発光レーザを駆動する集積回路チップと面発光レーザを含むレーザモジュールにおいて、面発光レーザは請求項4記載の面発光レーザであり、前記集積回路チップの面発光レーザ駆動出力が前記第1の電極、前記第2の電極に接続されており、さらに前記第1の電極と前記第2の電極には抵抗素子が接続されており、前記集積回路チップの面発光レーザ駆動出力が前記抵抗素子により終端されていることを特徴とするレーザモジュール。
  12. 面発光レーザを駆動する集積回路チップと面発光レーザを含むレーザモジュールにおいて、面発光レーザは請求項5、6、7または10のいずれかに記載の面発光レーザであり、前記集積回路チップの面発光レーザ駆動出力が前記第1の電極、前記第2の電極に接続されており、前記集積回路チップの面発光レーザ駆動出力が前記抵抗体により終端されていることを特徴とするレーザモジュール。
  13. 面発光レーザがアレイ状に形成されて化合物半導体集積回路を構成し、前記集積回路チップと前記化合物半導体集積回路とが同一回路基板上に搭載されていることを特徴とする請求項11または12に記載のレーザモジュール。
  14. 前記集積回路チップが、デジタル集積回路であることを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載のレーザモジュール。
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