JP2005091984A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周波数10Hz、応力2000PaでのトナーのG’(貯蔵弾性率)が5×105Pa以下、かつγ(歪み量)が0.2%以上となる温度が100℃以下であり、周波数10Hz、応力2000PaでのトナーのG’が5×103Pa以下となる温度が150℃以上であるトナーを用いて、定着ニップ時間60〜100msec、定着圧が1〜3kgf/cm2のベルト定着方式により記録材上に定着する。
【選択図】図2
Description
(1)定着部材を低熱容量化させること
(2)トナーを低温定着化すること
トナー像を転写紙上に加熱定着する方法としては、大別して接触定着法と非接触定着法があり、前者は加熱ローラ定着、ベルト定着、後者はフラッシュ定着、オーブン(雰囲気)定着があげられる。ベルト定着方式はトナー像と加熱ローラが直接接触するため、極めて熱効率の良い定着方式である。例えば、図1に示すように、定着ローラ100と、加熱ローラ110と、これら両ローラに張架された無端状の定着ベルト120と、この定着ベルト120を介して定着ローラ100に対向して設けられた加圧ローラ130を有する。ここでは定着ベルト120を加圧ローラ130に巻きつかせて、定着ベルト120と加圧ローラ130とによるニップNを形成し、加熱ローラ110をニップNの入口gの手前方向に配設している。この場合、熱容量の小さな定着ベルト120を予め加熱してからニップNを通過する記録材140にトナーを定着することとなり、立上り時間が比較的短く、広いニップ幅Lを有することにより、低温での定着が可能であるという特徴がある(例えば、特許文献1参照。)。
トナーの低温定着化のためには、トナーのガラス転移温度や軟化温度を下げ、低温でトナーが溶融し記録媒体である紙の繊維中に浸透することが必要となる。特にカラートナーの場合には、色再現性のよいものや適度な画像光沢を得るために、トナーが十分に溶融して変形しやすいものになることが必要となる。
本発明で使用されるトナーは、バインダー樹脂とワックスと着色剤とを含み、必要に応じて荷電制御剤、添加剤を含む。それぞれの含有物はつぎのように規定される。
本発明のカラートナーに使用されるバインダー樹脂としては従来公知のものを広く使用することができる。例えば、スチレン、パラクロルスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)タクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリロニトリル酸、(メタ)アクリアミド、(メタ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、ブタジエン等の単量体の重量体、又は、これらの単量体の2種類以上からなる共重合体、或いはそれらの混合物が挙げられる。その他、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ロジン、変性ロジン、テルベン樹脂、フェノール樹脂、水添石油樹脂などが単独或いは混合して使用できる。
本発明のカラートナーに用いられる離型剤としてのワックス類は、従来公知のものが使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックスやフィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックスや密ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド、合成エステルワックス等及びこれらの各種変性ワックスが挙げられる。
また、これらワックスの針入度は5mm以下のものを使用することが好ましい。後述する転写性や耐久性を向上させるための添加剤の埋没を抑制し、その添加効果を維持しやすい。
本発明のカラートナーに用いられる着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。
例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキが挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
これらは、1種または2種以上を使用することができる。
本発明のカラートナーは必要に応じ荷電制御剤をトナー中に含有させることができる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料、例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など及びこれらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう荷電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
本発明のトナーにおいては、シリカや酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機微粒子や樹脂微粒子を母体トナー粒子に外添することにより転写性、耐久性をさらに向上させることができる。
転写性や耐久性を低下させるワックスをこれらの外添剤で覆い隠すこととトナー表面が微粒子で覆われることによる接触面積が低下することによりこの効果が得られる。これらの無機微粒子はその表面が疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理されたシリカや酸化チタン、といった金属酸化物微粒子が好適に用いられる。樹脂微粒子としては、ソープフリー乳化重合法により得られた平均粒径0.05〜1μm程度のポリメチルメタクリレートやポリスチレン微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理されたシリカ及び疎水化処理された酸化チタンを併用し、疎水化処理されたシリカの外添量より疎水化処理された酸化チタンの外添量を多くすることにより湿度に対する帯電の安定性にも優れたトナーとすることができる。上記の無機微粒子と併用して、比表面積20〜50m2/gのシリカや平均粒径がトナーの平均粒径の1/100〜1/8である樹脂微粒子のように従来用いられていた外添剤より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより耐久性を向上させることができる。これはトナーが現像装置内でキャリアと混合・攪拌され帯電し現像に供される過程でトナーに外添された金属酸化物微粒子は母体トナー粒子に埋め込まれていく傾向にあるが、これらの金属酸化物微粒子より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより金属酸化物微粒子が埋め込まれることを抑制することができるためである。
また、トナーの重量平均粒径(D4)は、3〜8μmであることが好ましい。重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすく、8μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しくなるためである。
定着装置1は互いに対向配備される定着ローラ31及び加熱ローラ32と、両ローラに張架された無端状の定着ベルト33と、定着ベルト33に圧接することでニップNを形成する加圧ローラ34と、定着ベルト33の環状の搬送経路Rの内側であって転写ベルト24側にずれた位置に配備されるローラ状のガイド部材35とを有している。定着装置は加熱ローラ32によって定着ベルト33を加熱し、定着ベルト33を矢印方向Dに回転して、定着ベルト33と加圧ローラ34で形成されるニップNにおいて、記録材S上に担持する未定着トナー像tを加熱溶融し、記録材S上に定着するように機能する。ここで定着ローラ31、加熱ローラ32、加圧ローラ34及びローラ状のガイド部材35は搬送ユニットU側に固着された定着装置用基枠36に枢着され、それぞれの回転軸が相互に並列配備される。なお、搬送ガイド部材29も定着装置用基枠36に支持されている。
定着圧は1〜3kgf/cm2であることが好ましい。立ち上がり時間画を短くするためには定着部材の薄肉化が必須であり、薄肉化を達成するためには定着圧が低いほうが好ましく、3kgf/cm2以下であることが好ましい。一方、異なる色のトナー像を重ね合わせることにより多色像を形成するフルカラー画像形成においては、多重に重なり合った、異なる色のトナー層が均一に溶融して一体化し平滑なトナー層を形成している必要があり、定着圧が1kgf/cm2より低い場合には、多重に重なり合った、異なる色のトナー層が均一に熔融せず平滑なトナー層を形成しないため、画像光沢、透明度の悪い画像となる。また、定着時のトナーの変形が少ないためトナーの定着性が悪い、トナーの広がりが少ないため画像濃度が低くなるなどの問題が生じる。
定着ニップ時間は60〜100msecであることが好ましい。印刷速度を高速化、装置の小型化のためには定着ニップ時間の短縮が必須であり、100msec以下であることが好ましい。定着ニップ時間が60msecより短い場合には、トナー加熱時間が不足するために定着圧が1kgf/cm2より低い場合と同様の不具合が発生する。
上記(イ)、(ロ)の定着条件、すなわち低定着圧、長定着ニップ時間で記録媒体である紙繊維に浸透し、かつトナーが融解して紙上で十分に広がりを持ち適度な画像光沢を得るためには、周波数10Hz、応力2000Paの条件で測定されるトナーの粘弾性特性のG’(貯蔵弾性率)が5×105Pa以下、かつ、γ(歪み量)が0.2%以上となる温度が100℃以下であることが好ましい。この温度が100℃を超える場合には、ベルト加熱定着ではトナーが変形しにくい。しかし、この温度が低すぎるとブロッキングをしやすくなるため、より好ましくは75〜95℃である。一方、低温定着でありながら耐ホットオフセット性を持つためにはG’(貯蔵弾性率)が5×103Pa以下となる温度が150℃以上であることが好ましい。しかし、この温度が高すぎる場合には、フルカラー画像に適した光沢を得にくいため、より好ましくは150〜200℃である。
・ポリエステル樹脂A 95部
・カルナウバワックス
(融点83℃、針入度2.1mm) 5部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩) 2部
・着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料) 2.5部
また、トナーのG’(貯蔵弾性率)が5×105Pa以下、かつ、γ(歪み量)が0.2%以上となる温度は95〜100℃であり、トナーのG’(貯蔵弾性率)が5×103Paより小さくなる温度は165〜170℃であった。
(i)トナー粒子の粒度分布の測定方法
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求める。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
トナー1.0gを秤量し、これにTHF50gを加えて20℃で24時間静置する。これをJIS規格(P3801)5種Cの定量ろ紙を用いて常温でろ過する。乾燥後ろ紙残渣を秤量し、用いたトナーとろ紙残渣の比(重量%)で現わす。なお、ろ紙残渣の中には、顔料などの固形物や、ワックスがTHFに不溶でればワックスなどが存在するので、熱分析により別途求める。
ハーケ社製レオストレスRS50システムを使用し、直径20mmのパラレルプレートを用い、ギャップ2mm、周波数10Hz、応力2000Paに設定して、温度60〜210℃(昇温速度2.5℃/min)の範囲で5℃毎に測定を行なった。トナーは直径20mm厚さ2mmのペレット状にしたものを使用した。
・ポリエステル樹脂B 95部
・ポリエチレンワックス
(融点90℃、針入度6mm) 5部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩) 2部
・着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料) 2.5部
この母体トナーの結着樹脂中にTHF不溶分はなかった。また、トナーのG’が5×105Pa以下、かつ、γが0.2%以上となる温度は90〜95℃であり、トナーのG’が5×103Paより小さくなる温度は150〜155℃であった。
トナー製造例2の材料のうちポリエチレンワックスをエステルワックス(融点85℃、針入度1.0mm)に変更する以外はトナー製造例2と同様の条件で母体トナーと外添剤(疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、1次粒子の平均粒径が0.02μm)0.4部)を混合し、分級し重量平均粒径(D4)が6.8μmのトナーを得た。
この母体トナーの結着樹脂中にTHF不溶分はなかった。また、トナーのG’が5×105Pa以下、かつ、γが0.2%以上となる温度は90〜95℃であり、トナーのG’が5×103Paより小さくなる温度は150〜155℃であった。
トナー製造例2の材料のうちポリエステル樹脂Bをポリエステル樹脂Cに変更する以外はトナー製造例2と同様の条件で母体トナーと外添剤(疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、1次粒子の平均粒径が0.02μm)0.4部)を混合し、分級し重量平均粒径(D4)が6.8μmのトナーを得た。
この母体トナーの結着樹脂中にTHF不溶分はなかった。また、トナーのG’が5×105Pa以下、かつ、γが0.2%以上となる温度は100〜105℃であり、トナーのG’が5×103Paより小さくなる温度は155〜160℃であった。
上記トナーの評価にあたり、トナー5部とシリコーン樹脂コートキャリア95部を混合攪拌して二成分現像剤を作製し、プリンター装置を用いて記録材(転写紙)に定着して評価を行った。
リコー製プリンターIPSIO8000を改造し、本来の定着装置を取り外して下記仕様の定着装置を取り付けた。この装置に上記トナー、現像剤、リコー製PPC用紙タイプ6000 70Wをセットし、定着圧、定着ニップ時間、定着温度を変化させて定着を行った。
・定着ベルト33: 基材ポリイミド、厚さ50μm、弾性層シリコーンゴム、厚み250μm、表面離型層PTFE
・加熱ローラ32:芯金Fe、φ25、厚み0.6mm
・定着ローラ31:芯金Fe、φ30、弾性層発泡シリコーンゴム、厚み4mm、ASKerC 40HS
・加圧ローラ34:芯金Fe、φ30、弾性層シリコーンゴム、厚み1.5mm、ASKerC 80HS、表面離型層PTFE
(試験例1)
製造例1のトナーを使用し、定着圧2.5kgf/cm2、定着ニップ時間100msecで定着を行った。
(試験例2)
製造例2のトナーを使用し、定着圧1.5kgf/cm2、定着ニップ時間80msecで定着を行った。
(試験例3)
製造例3のトナーを使用し、定着圧1.5kgf/cm2、定着ニップ時間80msecで定着を行った。
製造例1のトナーを使用し、定着圧0.9kgf/cm2、定着ニップ時間50msecで定着を行った。
(比較例2)
製造例2のトナーを使用し、定着圧1.5kgf/cm2、定着ニップ時間120msecで定着を行った。
(比較例3)
製造例4のトナーを使用し、定着圧2.5kgf/cm2、定着ニップ時間100msecで定着を行った。
(a)低温定着性
ベタ部のマクベス濃度計による画像濃度が1.2となるように現像量を調整し、上記定着条件ごとに定着部材(定着ベルト)表面温度を5℃ずつ変化させて、リコー製PPC用紙タイプ6000 70W上に定着画像を得た。
得られた各温度のコピー画像を砂消しゴムを装着したクロックメーターにより10回擦り、その前後の画像濃度を測定し、下記式にて定着率を求めた。ここで、定着率70%以上を達成する温度を、定着下限温度とした。
ベタ部に0.8±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、定着部材の表面温度を5℃づつ変化させ、オフセットの発生し始める温度を測定した。なお、転写紙はリコー製PPC用紙タイプ6000 70Wを用いた。
ベタ部に0.8±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行ない、定着部材(定着ベルト)表面温度が160℃の時のベタ画像サンプルの光沢度を、日本電色工業株式会社製のグロスメーターを用いて、入射角度60°の条件で計測した。
なお、転写紙はリコー製PPC用紙タイプ6000 70Wを用いた。この光沢度は、値の高いほど光沢があり、鮮明で色再現性に優れた画像を得るには、約10%以上の光沢度が必要である。
ベタ部に0.8±0.1mg/cm2のトナーが現像される様に調整を行なったリコー製プリンターIPSIO8000に、トナー、現像剤、リコー製PPC用紙タイプ6000 70Wをセットし、連続プリントを行ない、1万枚後の画像について黙視で次に示す5段階評価を行なった。
ランク5:べた部が一様に画像濃度が高い。
ランク4:べた部にやや画像濃度ムラがある。
ランク3:べた部に画像濃度ムラが目立つ。
ランク2:べた部の画像濃度が低く画像濃度ムラがある。
ランク1:べた部の画像濃度が低く白く抜けた部分がある。
31,100 定着ローラ
32,110 加熱ローラ
33,120 定着ベルト
34,130 加圧ローラ
35〜35c ガイド部材
140,S 記録材(記録紙)
g ニップ入口
t 未定着トナー像
N ニップ
A 定着ローラと加圧ローラが当接した部分
C 加圧ローラに巻き付けられた部分
R 定着ベルトの搬送経路
Claims (8)
- 異なる色のトナー像を重ね合わせることにより多色像を形成する画像形成方法において、
周波数10Hz、応力2000PaでのトナーのG’(貯蔵弾性率)が5×105Pa以下、かつγ(歪み量)が0.2%以上となる温度が100℃以下であり、周波数10Hz、応力2000PaでのトナーのG’が5×103Pa以下となる温度が150℃以上であるトナーを用いて、定着ニップ時間60〜100msec、定着圧が1〜3kgf/cm2のベルト定着方式により記録材上に定着することを特徴とする画像形成方法。 - 前記ベルト定着方式が、定着ローラと加熱ローラとに張架された無端状の定着ベルトと、該定着ベルトを介して該定着ローラに対向して設けられる加圧ローラとを備えた定着装置を用いて、前記定着ベルトが加圧ローラに巻き付けられた部分と定着ベルトを挟んで定着ローラと加圧ローラが当接した部分とから成るニップにより記録材上に担持されている未定着トナー像を加熱加圧する方式であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記定着装置が、該定着ベルトの搬送経路内側にあって同搬送経路を折り曲げるよう配備され、前記ニップ入口での定着ベルトの張力を上げるガイド部材を有し、該ガイド部材が前記加圧ローラとの間に達する定着ベルトを加圧ローラより離して張架する構成であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法
- 前記トナーが結着樹脂中にTHF不溶分を含有しないものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記トナーが樹脂成分としてポリエステル樹脂及び/またはポリオール樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記トナーが融点70〜125℃、針入度が5mm以下のワックスを含有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記トナーの重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記トナーが無機微粒子及び/または樹脂微粒子を含有していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
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