JP2005089579A - 建築物用塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の機能性を有する塗料における汚れ除去性、割れ防止性を改善する。
【解決手段】結合剤(a)、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(b)、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(c)を必須の構成成分とし、(b)成分と(c)成分の体積比率を1:99〜90:10、(b)成分と(c)成分の合計量を(a)成分の樹脂固形分100容量部に対し50〜2000容量部とする。(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比は、100:1〜100:80であることが望ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築物用塗料組成物に関するものである。本発明塗料組成物は、特に、建築物の内装仕上げ用塗料として好適に使用することができる。
近年、建築物の室内環境においては、結露によるカビの発生、揮発性有機化合物によるシックハウス等が社会的な問題として取り上げられている。
これに対し、室内環境向上効果を狙った種々の塗料組成物や塗装工法が提案されている。
例えば、特開昭61−141967号公報(特許文献1)には、壁面の結露に起因する腐食やカビ発生等を防止するために、透湿性を有する塗膜を形成する手法が開示されている。
特開昭62−74966号公報(特許文献2)には、室内における湿度変動を緩和する機能を有する調湿性塗料が開示されている。特許文献2に記載の塗料は、合成樹脂エマルション、珪藻土、吸水性ポリマー等を主成分とし、顔料容積濃度を55%以上に調製したものである。
特開2002−138252号公報(特許文献3)には、結露防止、カビ予防、脱臭、化学物質の除去作用等の効果が得られる塗料として、焼成珪藻土粉末、樹脂エマルション、及び天然植物精油を含むものが開示されている。
また、特開2000−169757号公報(特許文献4)には、シックハウスの原因物質であるアセトアルデヒドやホルムアルデヒド等の吸着分解能を有する塗料組成物が開示されている。特許文献4の塗料組成物は、骨材、接着剤、及びアルデヒド化学吸着剤を構成成分とするものである。
以上に例示したような塗料では、透湿性、吸放湿性(調湿性)、化学物質吸着性等において十分な性能を得るために、いずれも顔料容積濃度が高く設定されている。すなわち、多量の粉体成分によって形成塗膜をポーラスな状態にせしめ、水分や化学物質が塗膜内部にまで到達できるように設計されている。
特開昭61−141967号公報 特開昭62−74966号公報 特開2002−138252号公報 特開2000−169757号公報
上述の如き塗料において顔料容積濃度を高くすることは、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の性能向上には有効な手段である。しかし、その反面、実用上の問題が生じる。
第一には、汚れが一旦付着してしまうと除去し難くなるという問題である。建築物内装面において、手垢等の汚れが付着するのは日常的であるが、その汚れが拭き取り可能であれば、本来の美観性を取り戻すことができる。ところが、顔料容積濃度を高く設定した塗料では、手垢等の汚れ成分が塗膜の微細な凹凸部分に入り込んでしまい、拭き取りが困難な状態に陥りやすくなる。
第二には、形成塗膜における割れ発生の問題である。顔料容積濃度を高くすれば、相対的に結合剤の比率が低下するため、塗膜に割れが生じやすくなる。特に、厚膜タイプの塗料においては、塗装条件や塗装環境の変動が塗膜形成に大きく影響する場合があり、塗膜割れの問題も生じやすくなる。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の機能性を有する塗料において、汚れ除去性、割れ防止性を改善することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の機能性を有する塗料における充填剤として、特定の形状と粒子径を有する複数の粒子を併用することに想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.形成塗膜が透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性から選ばれる少なくとも1種以上の性能を有する塗料組成物であって、
結合剤(a)、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(b)、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(c)を含み、(b)成分と(c)成分の体積比率が1:99〜90:10であり、(b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分の樹脂固形分100容量部に対し50〜2000容量部であることを特徴とする建築物用塗料組成物。
2.(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が、100:1〜100:80であることを特徴とする1.記載の建築物用塗料組成物。
本発明の塗料組成物では、汚れ除去性に優れた塗膜が得られる。手垢等の汚れが付着しても、拭き取り等によって容易に除去することができ、本来の美観性が維持できる。さらに、本発明の塗料組成物では、塗膜の割れを防止することもできる。
本発明によれば、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の機能を有する塗料における問題点が改善され、実用的な物性を備えた塗料を提供することができる。
本発明は、形成塗膜が透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性から選ばれる少なくとも1種以上の性能を有する塗料組成物に関するものである。特に、本発明は、吸放湿性及び/または化学物質吸着性を有する塗料組成物において有利な効果が得られるものである。各性能の効果の程度については、特に限定されないが、概ね以下に記すような物性を備えていることが望ましい。
(1)透湿性
JIS K5400:1990「塗料一般試験方法」8.17による水蒸気透過度が20g/m・24h以上、好ましくは40g/m・24h以上、より好ましくは50g/m・24h以上。
(2)吸放湿性
JIS A6909:2003「建築用仕上塗材」7.32による吸放湿量が20g/m以上、好ましくは50g/m以上、より好ましくは70g/m以上。
(3)化学物質吸着性
下記試験によるホルムアルデヒド吸着率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上。
・試験方法
試験体を3Lにおい袋に入れて、その中にホルムアルデヒドガスを濃度100ppmとなるように注入し、標準状態(温度23℃・湿度50%)で24時間放置後の残存ガス濃度をガス検知管にて測定する。この残存ガス濃度と初期ガス濃度から吸着率を計算する(下記式)。なお、試験体としては、150×70×0.8mmのアルミニウム板に、塗料を所定厚みで塗付した後、標準状態で14日間養生したものを使用する。
<式>吸着率(%)={(A−B)/A}×100
(式中、Aは初期のガス濃度、Bは24時間放置後の残存ガス濃度を示す。)
本発明の塗料組成物は、上述のような性能を有するものであり、必須の構成成分として、結合剤(a)、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(b)、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(c)を含む。
結合剤(a)としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、溶剤可溶形樹脂、無溶剤形樹脂、非水分散形樹脂、粉末樹脂等の各種結合剤、あるいはこれらを複合化した結合剤等を使用することができる。このような結合剤の形態は特に限定されず、1液型、2液型のいずれであってもよい。本発明では特に、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適に用いられる。使用可能な樹脂の種類としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。このような結合剤(a)は、水分や化学物質の吸着能を有するものであってもよい。
結合剤(a)のガラス転移温度は、適宜設定することができるが、結合剤(a)として水分散性樹脂を使用する場合は、−50〜5℃(好ましくは−40〜0℃、より好ましくは−35〜−5℃)に設定することが望ましい。このようなガラス転移温度の水分散性樹脂を使用すれば、造膜助剤等の混合量を削減することができ、内装仕上げ用として好適な低VOC塗料を得ることができる。しかも、本発明では、このようなガラス転移温度の低い水分散性樹脂を使用した場合であっても、十分な汚れ除去性を発揮することができる。
本発明組成物では、充填剤として、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(以下「(b)成分」ともいう)と、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(以下「(c)成分」ともいう)を含む。本発明では、このような(b)成分と(c)成分を併用することにより、汚れ除去性と割れ防止性を発揮することできる。
(b)成分の形状としては、長径と短径の比(長径/短径)が0.8〜1.2(好ましくは0.9〜1.1、より好ましくは0.95〜1.05)であるものが好適である。(b)成分の素材は、有機、無機を問わず、各種のものを使用することができる。
(b)成分の平均粒子径は、通常5μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上150μm以下、より好ましくは20μm以上100μm以下である。(b)成分の平均粒子径がこのような範囲内であれば、十分な汚れ防止性が発揮できる。また、形成塗膜において適度な触感、質感が得られる。
本発明における(b)成分としては、特に真球状中空粒子(以下「(b−1)成分」ともいう)が好適である。(b)成分として真球状中空粒子を使用することにより、形成塗膜における汚れ除去性をいっそう高めることができる。さらに、コテ等による塗装作業性や、結露防止性等を高めることもできる。また、塗料や塗膜の軽量化を図ることもできる。
(b−1)成分は、無機質または有機質の外殻で形成された閉気泡型の中空粒子である。(b−1)としては、例えば、無機質中空ビーズ、有機質中空ビーズ等が挙げられる。無機質中空ビーズを構成する無機成分としては、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、カーボン、アルミナ等が挙げられる。有機質中空ビーズを構成する有機成分としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂、アクリル−アクリロニトリル共重合樹脂、アクリル−スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合樹脂、アクリル−アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合樹脂等が挙げられる。このうち、本発明では、無機質中空ビーズ(特に中空ガラスビーズ)が好適である。
(b−1)成分の密度は、通常0.01〜1g/cm、好ましくは0.1〜0.8g/cm、より好ましくは0.2〜0.6g/cmである。密度が小さすぎる場合は、粒子強度が不十分となり、混合時に破壊されるおそれがある。密度が大きすぎる場合は、汚れ防止性等における改善効果が不十分となる。
(c)成分は、平均粒子径が1〜100μmで、上記(b)成分よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子である。(c)成分としては、このような条件を満たすものであれば、公知の体質顔料等を使用することができる。
(c)成分としては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石等が挙げられる。
この他、(c)成分としては、水分及び/または化学物質の吸着能を有する粉粒体を使用することもできる。このような粉粒体としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、硫酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉、竹炭、コルク粉、ケナフ粉、フライポンタイト、活性亜鉛華、多孔質合成樹脂粒等が挙げられる。この中でも、シリカゲル、アロフェン、珪藻土等が好適である。
(c)成分の平均粒子径は、通常1μm以上100μm以下であるが、好ましくは2μm以上50μm未満、より好ましくは3μm以上50μm未満である。
(c)成分としては、平均粒子径が上記範囲内であって、かつ(b)成分の平均粒子径よりも小さいものを使用する。本発明では特に、(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が、100:1〜100:80(好ましくは100:2〜100:70、より好ましくは100:5〜100:60)であることが望ましい。(c)成分の平均粒子径が大きすぎる場合は、汚れ除去性において改善効果を得ることができない。逆に(c)成分が小さすぎる場合は、塗膜に割れが発生しやすくなる。
(b)成分と(c)成分の体積比率は、通常1:99〜90:10、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは25:75〜75:25とする。(b)成分と(c)成分をこのような比率で併用することにより、十分な汚れ除去性、割れ防止性を発揮することができる。また、形成塗膜の触感、質感の点においても好適である。
本発明組成物では、(b)成分と(c)成分の合計量が、(a)成分の樹脂固形分100容量部に対し50〜2000容量部(好ましくは100〜1500容量部、より好ましくは200〜1000容量部)となるように調製する。(b)成分と(c)成分の混合比率がこのような範囲内であることにより、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の性能を十分に発揮することができる。これらの混合比率が小さすぎる場合は、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の性能が不十分となる。また、厚塗りが困難となる。逆に混合比率が大きすぎる場合は、塗膜に割れや剥れ等が発生しやすくなる。
本発明組成物においては、本発明の効果を損わない範囲内で、平均粒子径が0.1mmを超える骨材を混合することができる。
骨材としては、自然石、自然石の粉砕物等の天然骨材、及び着色骨材等の人工骨材から選ばれる少なくとも1種以上が使用可能である。具体的には、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、樹脂粉砕物、金属粒等や、これらの表面を着色コーティングしたもの等が挙げられる。
骨材の混合比率は、(a)成分の樹脂固形分100容量部に対し、通常1000容量部以下、好ましくは500容量部以下、より好ましくは300容量部以下である。
本発明組成物では、さらに、吸着剤を混合することもできる。このような吸着剤の混合により、吸放湿性あるいは化学物質吸着性を高めることができる。
吸着剤としては、アミン化合物、尿素化合物、アミド化合物、イミド化合物、ヒドラジド化合物、アゾール化合物、アジン化合物、層状リン酸化合物等が挙げられる。
本発明組成物においては、上述の成分の他に、通常塗料に使用可能な成分を含むこともできる。このような成分としては、例えば、着色顔料、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、繊維、触媒、架橋剤等が使用可能である。
本発明組成物は、建築物用の塗料組成物であり、特に内装仕上用塗料として好適に用いることができるものである。適用可能な基材としては、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、磁器タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、既に壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明組成物は、最終的な仕上層となるものであり、上述の如き基材に塗付することによって塗膜が形成される。塗付方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、コテ塗り、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等が可能である。本発明ではこのうちコテ塗りが好適である。
乾燥塗膜の厚みは特に限定されず、適宜設定することができるが、厚膜タイプとする場合は0.2〜5mm(好ましくは0.5〜4mm、より好ましくは0.8〜4mm)とすればよい。このような厚みであれば、種々の凹凸模様を形成することができ、吸放湿性、化学物質吸着性等の効果発現の点でも好適である。また、本発明組成物は、このような厚塗りを行なった場合であっても、塗膜の割れを十分に防止することができる。
塗付時には、水等で希釈することによって、塗料の粘性を適宜調製することもできる。希釈割合は、通常0〜10重量%程度である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(実施例1)
塗料の製造
結合剤100容量部(固形分)に対し、真球状粒子を23容量部、吸着性粉体を40容量部、体質顔料を322容量部、骨材を165容量部、着色顔料を15容量部、吸着剤を3容量部、増粘剤を5容量部、消泡剤を5容量部混合し、常法にて均一に攪拌して塗料を製造した。なお、塗料の製造に使用した原料は、以下の通りである。
・結合剤:アクリル樹脂エマルション(固形分50%、ガラス転移温度−15℃)
・真球状粒子:中空ガラスビーズ(平均粒子径40μm、密度0.4g/cm、長径と短径の比1.0)
・吸着性粉体:シリカゲル(平均粒子径5μm)
・体質顔料:重質炭酸カルシウム(平均粒子径20μm)
・骨材:寒水石(平均粒子径150μm)
・着色顔料:酸化チタン(平均粒子径0.3μm)
・吸着剤:結晶性層状リン酸化合物
・増粘剤:セルロース系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
試験方法
上記方法によって得られた塗料について、以下の試験を行なった。
(1)汚れ除去性試験
ガラス板上に乾燥膜厚が1mmとなるように塗料を塗付し、標準状態で14日間養生した。
次いで、この塗膜表面に各種汚れ成分(鉛筆、蛍光ペン、醤油、ソース)を付着させ、標準状態で1時間放置後、水を流しながらスポンジで擦った。ここで、汚れ成分の残存の程度を確認した。評価基準は、汚れが完全に除去されたものを◎、汚れがほとんど除去されたものを○、汚れがわずかに残存したものを△、汚れが明らかに残存したものを×とした。
(2)耐割れ性試験
試験基材として、ガラス板の周囲に型枠を取り付けたものを用意した。型枠には段差を設け、半面が高さ4mm、残りの半面が高さ2mmとなるようした。
この試験基材の型枠内にコテを用いて塗料を塗り付け、標準状態及び5℃下で7日間乾燥させ、乾燥後の塗膜状態を確認した。評価基準は、割れが全く発生しなかったものを◎、割れがほとんど発生しなかったものを○、割れがわずかに発生したものを△、割れが明らかに発生したものを×とした。
(3)吸放湿性試験
JIS A6909:2003「建築用仕上塗材」7.32の方法により、吸放湿量を測定した。なお、塗膜の乾燥膜厚は1mmとした。評価基準は、吸放湿量70g/m以上を◎、50g/m以上70g/m未満を○、20g/m以上50g/m未満を△、20g/m未満を×とした。
(4)ホルムアルデヒド吸着性試験
150×70×0.8mmのアルミニウム板に、乾燥膜厚が1mmとなるように塗料を塗り付けた後、標準状態で14日間養生することにより試験体を作製した。
この試験体を3Lにおい袋に入れて、その中にホルムアルデヒドガスを濃度100ppmとなるように注入し、標準状態で24時間放置後の残存ガス濃度をガス検知管にて測定した。この残存ガス濃度と初期ガス濃度から吸着率を計算した。評価は、吸着率95%以上を◎、90%以上95%未満を○、80%以上90%未満を△、80%未満を×とした。
試験結果
試験結果を表2に示す。実施例1では概ね良好な結果を得ることができた。
(実施例2〜実施例3)
塗料として表1に示す配合のものを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験を行なった。試験結果を表2に示す。実施例2〜3では良好な結果を得ることができた。
(比較例1)
塗料として表1に示す配合のものを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験を行なった。試験結果を表2に示す。比較例1では、実施例に比べ不十分な結果となった。
Figure 2005089579
Figure 2005089579

Claims (2)

  1. 形成塗膜が透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性から選ばれる少なくとも1種以上の性能を有する塗料組成物であって、
    結合剤(a)、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(b)、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(c)を含み、(b)成分と(c)成分の体積比率が1:99〜90:10であり、(b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分の樹脂固形分100容量部に対し50〜2000容量部であることを特徴とする建築物用塗料組成物。
  2. (b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が、100:1〜100:80であることを特徴とする請求項1記載の建築物用塗料組成物。
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