JP2005088269A - 液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 液室を形成した部材にノズルを形成する部材を接合し、ノズル孔をレーザ加工で形成すると、ノズル孔と連通口の中心位置ずれが生じ、エキシマレーザ加工では加工後に副生成物が残存したり、加工中に被加工物が熱膨張するなどの原因により、ヘッドの精度及び滴吐出特性が変動する。
【解決手段】 ノズル形成部材53と液室構成部材52とを接合してノズル・液室ユニット51を形成し、ノズル・液室ユニット51に対して、フェムト秒レーザ光58を照射して、連通口5及びノズル孔4を形成することで、連通口5及びノズル孔4との位置ズレを防止して、ヘッドの精度及び滴吐出特性の向上を図る。
【選択図】図7



Description

本発明は液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置に関する。
例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像形成装置としては、液滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する液室(吐出室、圧力室、加圧室、インク流路等とも称される。)と、この液室内の液体を加圧するためのエネルギーを発生するアクチュエータ手段とを備えた液滴吐出ヘッドを搭載したものである。
この液滴吐出ヘッドにおいて、ノズルから液滴を吐出するために、ノズルの形状及び精度は、滴体積や滴速度など滴吐出特性に大きな影響を与える。また、ノズルが形成されるノズル形成部材の表面特性が滴吐出特性に大きな影響を与えることも知られており、例えば、ノズル形成部材表面のノズル孔周辺部に液体(インク)が付着すると、滴吐出方向が曲げられたり、滴の大きさにバラツキが生じ、あるいは滴吐出速度が不安定になるなどの不都合が生じる。
そのため、ノズルの吐出側表面に撥水膜(撥インク膜)を形成することによって、ノズルの吐出側表面の均一性を高めることで、滴吐出特性の安定化が図られている。
ここで、ノズル形成部材として樹脂材料を用いる場合、樹脂材料と撥水剤との密着性が高くないために、撥水剤を樹脂材料からなるノズル形成部材表面に直接塗布して形成することは極めて困難である。
そのため、樹脂材料からなるノズル形成部材の表面を粗面化して微小な凹凸を形成し、その後撥水剤を塗布することも行われているが、これでもノズル形成部材と撥水層との十分な密着力を得ることができていない。
このように、ノズル形成部材と撥水層の密着力が十分でないと、撥水剤を塗布して撥水層を形成した初期には撥水性が得られていても、液滴吐出ヘッドではノズル形成部材の表面やノズル周辺部に付着した液体やゴミなどの異物を除去するためのワイピング動作が不可避であるため、経時的に撥水層表面が擦られることから、徐々に撥水層が剥がれて撥水性が低下することになる。
そこで、撥水層を形成するための撥水剤と樹脂材料との密着性を向上させるため、樹脂材料の表面にSiO2膜を形成し、その上にフッ素化系撥水剤をコーティングすることによって、撥水膜を形成する方法が知られている。この場合、SiO2膜は膜厚をある程度厚く、例えば200Å以上にしなければ、十分な密着力が得られない。
一方、ノズル形成部材にノズル孔を加工する方法としては、ノズルが連通する液室を形成した液室構成部材にノズル形成部材となる樹脂部材を予め接合した後、ノズル形成部材にエキシマレーザーを用いてノズル孔を加工する方法が知られている。
特開平2−121842号公報 特開平1−108056号公報
このように、エキシマレーザー加工でノズル孔を形成する場合、上述したようなSiO2膜を撥水膜に用いると、SiO2膜はエキシマ加工性が良くないために、精度の高い、綺麗なノズル孔を加工することができず、異形ノズルが発生し易くなる。
この場合、ノズル形成部材へのSiO2膜及びフッ素系撥水剤のコーティング方法を選択する、つまり、SiO2膜はSiをスパッタ後O2イオン処理してSiO2膜とする方法で形成し、このSiO2膜上にフッ素系撥水剤を真空蒸着法でコーティングすることで撥水膜を形成することも行われるが、一般的にこのようなSiO2膜はアルカリ性を示す液体に対する接液信頼性が十分でないという問題がある。
また、上述したエキシマレーザーに代えて、1ピコ秒以下のパルス放射時間にて発振するレーザ発振器から放射される複数パルスのレーザ光(このレーザ光を放射するレーザをフェムト秒レーザという。)照射して、ノズル孔を加工する方法も知られている。
特開2001−198684号公報 特開2001−219290号公報 特開2001−287373号公報
ところで、ノズル孔を形成したノズル形成部材に撥水膜を形成する場合、どのような撥水膜形成方法を用いても、既に形成されたノズル孔内に撥水剤(撥水層)が入り込むことを完全に防止することは困難であり、ノズル孔内に撥水層が形成されると、メニスカス位置の制御が困難になったり、滴吐出特性が不安定になる。
そのため、撥水層を形成した樹脂材料からなるノズル形成部材にエキシマレーザーによってノズル孔を加工することで、撥水層を含めてノズル孔を加工することが行われるのであるが、エキシマレーザーによる加工は、副生成物が残存したり、加工中に被加工物が熱膨張するなどの問題があり、これに対して種々の対応策も講じられているが、いずれも根本的な解決は困難であって、加工上にさまざまな制約が生じるという課題がある。
この場合、特許文献3ないし5に開示されているようなフェムト秒レーザを用いてノズル孔加工をすることで、エキシマレーザ加工に伴う加工上の問題点の多くは解決することができる。
ところが、特許文献3ないし5に開示されているように、ノズル孔を形成したノズル形成部材と液室を形成する液室構成部材とを接合してヘッドを製作すると、位置ずれが生じることから、上述したように、液室を形成した液室形成部材とノズル形成部材となる樹脂部材を接合した後にエキシマレーザー加工でノズル孔を形成することが行われているが、これでも、ノズル中心軸と液室とノズルを連通する連通口中心軸とを高精度に位置合わせすることは困難であり、両者の位置ずれによって滴の飛翔方向が曲がり、画像品質が低下するなどの課題を生じている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、滴吐出特性に優れた液滴吐出ヘッドの製造方法及びこの製造方法を用いて製造した液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合して一体化したノズル・液室ユニットを形成した後、このノズル・液室ユニットに対して、1ピコ秒以下のパルス放射時間にて発振するレーザ発振器から放射される複数パルスのレーザ光によってノズル及び連通口を形成する構成としたものである。
ここで、ノズル・液室ユニットを移動することなく、連通口及びノズルを順次形成する加工をすることが好ましい。また、第1のマスクを用いて液室構成部材側から連通口を形成する加工を行った後、第2のマスクを用いてノズルを形成する加工を行うことが好ましい。
さらに、液室構成部材がSi又はセラミックス、若しくはポリイミド又はPPSで形成されていることが好ましい。また、ノズル形成部材の吐出側表面に形成された撥水層が、FEPのコート層であることが好ましい。さらに、FEPのコート層の厚さが0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
また、撥水層の表面に剥離可能なフィルム部材を密着させた状態で、ノズルを形成する加工を行うことが好ましい。この場合、撥水層の表面に液体を介して剥離可能なフィルム部材を密着させた状態でノズルを形成する加工を行うことが好ましい。また、フィルム部材を密着させる液体として、界面活性剤溶液又は1価アルコールを用いることが好ましい。
さらに、ノズル形成部材と複数の液室構成部材が一体に配列された液室構成部材集合体が接合されているユニットに対し、ノズル及び連通口の加工を行った後、所定サイズに切断、分離してチップ状のノズル・液室ユニットを形成した後、液室内の液体を加圧するためのアクチュエータ基板と接合することが好ましい。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液滴吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によれば、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合して一体化したノズル・液室ユニットを形成した後、このノズル・液室ユニットに対して、1ピコ秒以下のパルス放射時間にて発振するレーザ発振器から放射される複数パルスのレーザ光によって前記ノズル及び連通口を形成する構成としているため、精度の高い綺麗なノズルを形成することができ、滴吐出量及び滴吐出特性の安定化が図れ、高画質記録が可能になる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって製造された液滴吐出ヘッドを備えているので、高画質記録を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
先ず、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって製造したインクジェットヘッドの一例について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの平断面説明図、図2は同ヘッドを分解した状態の平面説明図、図3は図2のA−A線に沿う断面説明図、図4は図2のB−B線に沿う断面説明図である。
このインクジェットヘッドは、アクチュエータ基板(アクチュエータユニット)1と、液室構成部材である流路基板2及びノズル形成部材であるノズル基板3を接合したノズル・液室ユニット10とを接合して構成し、これら3枚の基板1、2、3を接合することで、液滴を吐出するノズル4が連通口であるノズル連通路5を介して連通する液室6、液室6に液体(インク)を供給するための流体抵抗部7及びインク供給孔8を形成している。各液室6は液室間隔壁9で仕切られている。
アクチュエータ基板1には、アクチュエータ素子11が各液室6に対応して形成されている。このアクチュエータ素子11は、振動板12と、この振動板12と犠牲層エッチングで形成されたギャップ(空隙)13を介して対向する電極(個別電極)14とで構成される。
また、アクチュエータ基板1には流路基板2のインク供給孔8が臨み、外部からインクが供給されるインク供給路18を形成している。
一方、ノズル・液室ユニット10を構成する流路基板2は、例えば、結晶面方位(110)の単結晶シリコン(Si)基板をKOH水溶液などの強アルカリ性エッチング液で異方性エッチングすることによって液室6となる凹部を形成したものである。なお、液室構成部材となる流路基板2としては、セラミックス、若しくはポリイミド又はPPSなどを用いることもできる。
また、ノズル基板3は、ポリイミドフィルムなどの樹脂部材で形成している。また、このノズル基板3の吐出方向面には、インクとの撥水性を確保するために、メッキ被膜、あるいは撥水剤コーティングなどの周知の方法で撥水膜30を形成している。
ここで、液室6となる凹部を形成した流路基板2と撥水膜30を形成したノズル基板3とは、後述するように、予め接合してノズル・液室ユニット10とした後、フェムト秒レーザによって流路基板2のノズル連通路(連通口)5及びノズル基板3のノズル4を加工形成している。
また、アクチュエータ基板1の具体的構成について図3及び図4を参照して説明しておくと、シリコン基板21上に熱酸化膜22などの絶縁膜を形成し、この熱酸化膜22上に個別電極14を所要の電極形状にパターニングして形成し、この個別電極14に絶縁膜23、ポリシリコンなどの犠牲層24、絶縁膜25を順次積層し、この絶縁膜25上に振動板電極26を所要の形状にパターニングして形成し、更に絶縁膜27を形成した後、絶縁膜25、27にエッチングホール(犠牲層除去孔)28を形成して、個別電極14と振動板電極26との間の犠牲層をエッチングで除去することでギャップ13及び連通路17並びに振動板12を形成し、その後、犠牲層除去孔28を封止するとともに、アクチュエータ素子11の耐接液性を向上するための樹脂材料からなる封止接液膜29を振動板12上に形成している。
なお、個別電極14及び振動板電極26としては、ポリシリコン膜を用いている。電極の材料としては、高温耐性を有し、加工性に優れ、且つ成膜表面の凹凸が少ない材料が好ましく、ポリシリコン以外では例えばTiNなどの高融点金属材料も好ましい。また、個別電極16はパッド配線31を介して外部の電極パッド32と接続されている。
また、個別電極14及び振動板電極26の対向面側に形成した個別電極側絶縁膜23及び振動板側絶縁膜25は、当接時の短絡、放電による損傷を防止するとともに、犠牲層24の残存部分と相俟ってギャップ13のスペーサーを兼ねるようしている。さらに、振動板12上に形成し、エッチングホール28を封止する封止接液膜29としては、PBO膜(ポリベンゾオキサゾール膜)が好ましい。
以上のように構成したヘッドにおいては、振動板12を共通電極とし、個別電極14との間に駆動パルス電圧を印加することによって、振動板12と個別電極14間に発生した静電力によって振動板12が個別電極14側に変形変位する。その後、駆動パルス電圧を放電することによって、振動板12が復帰変形して、液室6の内容積の変化、及び圧力の作用によってノズル4からインク滴が吐出する。
なお、ここでは、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を適用して製造した液滴吐出ヘッドとして、アクチュエータユニットに静電型アクチュエータを用いる例で説明したが、これに限るものではなく、電気機械変換素子などの圧電型アクチュエータ、電気熱変換素子に膜沸騰を利用するサーマル型アクチュエータなどを用いることもできる。ただし、静電型アクチュエータは、小型化、高速化、高密度化、省電力化において他の方式に比べて優位な点を有している。
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第1実施形態について図5ないし図7を参照して説明する。なお、図5は本発明の実施に用いるフェムト秒レーザ加工装置のマスクパターン投影光学系概略光路図、図6はノズル・液室ユニットのレーザ加工前の断面説明図、図7は同ユニットのレーザ加工後の断面説明図である。
まず、フェムト秒レーザ加工装置の概要について図5を参照して説明すると、短パルス発振レーザ本体から発振された光束41は、フライアイレンズ42で複数の光束に分解され、分解された光束はフィールドレンズ43を経由してマスクパターンを有するフォトマスク44で重ね合わされ、フォトマスク44をに均一に照射する。フォトマスク44上に形成されたマスクパターンは、アパーチャ45及び投影レンズ46を介して被加工物47上に投影結像され、レーザ発振によって被加工物47の加工が行われる。この加工物47を後述するようにノズル・液室ユニット51とすること連通口5及びノズル4を加工形成する。
そこで、本発明では、図6に示すように、まず、加工後に前述したノズル・液室ユニット10となるノズル・液室ユニット51を製作する。このノズル・液室ユニット51は、前述したノズル基板3となるノズル形成部材53と流路基板2となる液室構成部材52とをエポキシ系接着剤54で接合したものであり、ノズル形成部材53の表面にはフッ素系撥水剤をコーティングしてフッ素系撥水膜30を形成している。
また、このノズル・液室ユニット51のノズル側表面、すなわち、フッ素系撥水膜30の表面には粘着剤56付き保護フィルム57を貼付している。
なお、図6では、簡略化のために、液室構成部材52には液室となる凹部などの流路(液室)パターンを図示していないが、前述した流路基板2の液室6となる凹部などの流路を周知のパターニング技術で形成している。また、ここでは、液室構成部材52の材料にはシリコン、ノズル形成部材53の材料にはポリイミドフィルムを使用している。
このように構成したノズル・液室ユニット51に対して、図7に示すように、液室構成部材52側からフェムト秒レーザ光58を照射して、連通口(ノズル連通路)5及びノズル孔4を順次加工形成する。つまり、フェムト秒レーザのレーザ光58を液室構成部材52側から照射することで、シリコンの液室構成部材52、エポキシ接着剤54、ポリイミドフィルムのノズル形成部材53、フッ素系撥水剤55を順次レーザでエッチングして連通口5及びノズル4となる孔(以下、「ノズル孔4」という。)を形成する。
このとき、粘着剤56付き保護フィルム57の層の途中まで加工を行っている。このように、保護フィルム57の層の途中までレーザ加工を行うことにより、ノズル孔4の出口が綺麗に加工されてノズル径精度が向上するとともに、保護フィルム57の層の途中で加工を止めることにより、加工された部分以外のノズル形成部材53表面は保護フィルム57で覆われた状態が保たれるため、副生成物による汚染を防止することができる。
なお、レーザ加工の深さについては、レーザのエネルギー密度とショット数で決まるため、ショット数を選択することにより、適切な加工の深さを得ることができる。また、図7では加工された連通口5及びノズル孔4のテーパ角度を誇張して大きく図示しているが、テーパー角度はレーザの出力を変えることによって調整することができ、構成部材の厚さなどに応じて適宜選択することができる。
その後、保護フィルム57を粘着剤56とともにノズル・液室ユニット51から剥離することによって、前述したノズル・液室ユニット10が得られる。
このように、ノズル形成部材と液室構成部材とを接合して一体化したノズル・液室ユニットを形成した後、このノズル・液室ユニットに対して、フェムト秒レーザを用いて連通口及びノズルを形成することによって、ノズル・液室ユニットを移動することなく連通口及びノズルを順次形成することができるようになり、連通口とノズルとの位置ズレをなくすことができ、両者の位置ズレによる滴飛翔方向の曲がりなどが生じることがなく、優れた滴吐出特性が得られ、画像品質の向上を図ることができる。
また、フェムト秒レーザを用いて液室構成部材に設ける連通口とノズル形成部材に設けるノズル孔を加工することで、両部材に使用できる材料の選定に対する制約がほとんどなくなり、剛性、接液耐性、その他の加工、組立性などに最適な材料を選択することが可能となる。
さらに、撥水層の表面に剥離可能なフィルム部材を密着させた状態で、ノズルを形成する加工を行うことにより、副生成物発生の少ないフェムト秒レーザといえども、僅かには副生成物が発生するが、この副生成物がノズル孔出口表面に付着することを防止することができ、より確実に噴射方向の乱れが発生すること防止できる。
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第2実施形態について図8を参照して説明する。
本実施形態の製造方法で製作したノズル・液室ユニット51は、液室構成部材52に形成する連通口5のノズル形成部材53側の開口径をノズル孔4の液室構成部材52側の開口径よりも大きく形成され、連通口5とノズル孔4との間に段差部60が形成されている。
つまり、前述した第1実施形態では、連通口5とノズル孔4とを連続して加工することによってエポキシ接着剤54で接着された部分も含めて連通口5とノズル孔4は段差なく直線的に形成される。この場合、連通口5とノズル孔4の厚さを併せた孔の深さが深くなる、例えばこの深さが30μm以上となると、インク(液体)が連通口5及びノズル孔4を通過して吐出されるときに、壁面の流体抵抗が大きくなり、滴の大きさにバラツキが生じ、あるいは滴吐出速度が不安定になるなどの不都合が生じる。
そこで、この第2実施形態では、液室構成部材52に形成される連通口5の径をノズル孔4の径よりも大きくすることによって、インクに対する流体抵抗の増大を抑制し、滴吐出特性の安定化を図っている。
ただし、段差部60の寸法が大きくなりすぎる(連通口5の開口径とノズル孔4の開口径の差が大きくなりすぎる)と、インク充填時のインクの流れが阻害され、淀みができることにより気泡がトラップされるおそれがあるため、図8に破線点線で示すように、連通口5とノズル孔4のテーパー角度を異ならせて、連通口5を大きくしつつノズル孔4との間で段差が生じないような形状に加工することもできる。
なお、ここでは、液室構成部材52とノズル形成部材53の境界部に連通口5とノズル孔4との段差部を形成したが、境界部に段差部60を形成する必然性はなく、図9あるいは図10に示すように境界部からずらした位置に段差部60を形成しても構わない。
つまり、図9に示す例は、段差部60が液室構成部材52内で形成されるように、連通口5を液室側の相対的に大きな径の穴部5aとこの穴部5aよりも小さな径のノズル側の穴部5bとで形成している。この場合、図9に破線で示すように、連通口5を構成する穴部5aと穴部5bとの間の段差部60がなくなるように穴部5aを絞って形成することもできる。
また、図10に示す例は、段差部60がノズル形成部材53内で形成されるように、液室構成部材52の連通口5に連続し、ノズル孔4よりも大きな径の穴部4aをノズル形成部材53に形成している。この場合も、図10に破線で示すように、連通口5から穴部4aまでの壁面を連続的なテーパー面としてノズル4との間の段差部60をなくすることができる。
このように構成することにより、ノズル形成部材53の剛性とノズル孔4の壁面の流体抵抗を独立して設定することができるようになり、構造設計の自由度を大きくすることができる。
そこで、本実施形態の製造工程について、図8の構成例で図11及び図12を参照して説明する。
まず、図11(a)に示すように、ノズル・液室ユニット51を構成するノズル形成部材53を準備する。ここでは、ノズル形成部材53として、樹脂フィルムであるポリイミドフィルムを使用している。例えば、宇部興産製ポリイミドフィルムであるユーピレックス(商品名)やデュポン製カプトン(商品名)などが適している。
そして、図11(b)に示すように、樹脂フィルムからなるノズル形成部材53の表面にフッ素系撥水剤をコーティングしてフッ素系撥水層30を形成する。ここではフッ素系撥水剤として液体状のFEP(FEPディスパージョン)を使用して、これをコーティングしている。撥水剤としてFEPを用いることにより、ワイピング耐久性が高く、インクの接液耐性にも優れた撥水膜を得ることが可能となる。
コーティング方法としては、ディッピングコート、スピンコータ、ロールコータ、スクリーン印刷、スプレーコータなどの方法が知られているが、ここでは、ディッピング後に加熱をして溶剤を除去し、撥水膜をポリイミドフィルムに密着させる、ディッピングコートの方法を用いている。
FEPのコート層は、薄すぎれば膜に形成ムラができ、撥水効率の悪い部分が生じてしまい、厚すぎると表面を均一状態に保つことが困難である。実験によると、撥水膜30の厚さが0.5μmから5μmの範囲内に収まるように形成することが好ましい。
従来のエキシマレーザ加工では、FEP膜は加工性が悪く綺麗な真円状のノズル孔4が得られないという不都合が生じていたが、本発明ではフェムト秒レーザを用いてノズル孔を加工するので、エキシマレーザ加工に伴う問題点の多くを解決することができる。
その後、図11(c)に示すように、エッチングにより所定の液室パターン(図示しない)が形成された液室構成部材52の接合面側にエポキシ接着剤54を塗布した後、撥水加工済のノズル形成部材(ポリイミドフィルム)53と接合してノズル・液室ユニット51を形成する。
このとき、液室構成部材52とノズル形成部材53の接合面に気泡が生じると、完成後の液滴吐出ヘッドでインク漏れが発生する恐れがあるので、気泡が混入しないように注意を払う必要がある。また、接着剤54として1液性エポキシ接着剤を使用しているが、常温で硬化させる場合は時間がかかるため、加熱をすることにより硬化時間の短縮を図ることができる。
また、液室構成部材52に用いる材料としては、フェムト秒レーザで連通口5を加工する場合、連通口加工面からの制約はないが、液室の剛性面からみるとSiやセラミックが適しており、その他の加工性からみるとポリイミドやPPSなどの樹脂が適している。これらの材料を使用することで、ヘッドの製作工程が簡単になり、低コストで高品質のヘッドを得ることができる。
次いで、図11(d)に示すように、撥水膜30の表面に保護フィルム57を貼り付ける。ここでは、保護フィルム57として粘着剤56が塗布されたものを用いて、フッ素系撥水膜30の面に貼付している。この場合も、接合面に気泡が生じないように注意を払うことが必要である。気泡が混入した場合、気泡のある位置に開けられたノズル孔4は、レーザ加工時に副生成物等が付着し、品質が損なわれる恐れがある。
ここで、保護フィルム57として、粘着剤56付きのものを用いているが、加工条件によっては、レーザ加工後、保護フィルム57を剥離するときに、ノズル孔4周辺に粘着剤56が残存することにより、撥水性が損なわれ、滴吐出方向が曲げられるなど支障をきたす場合がある。
そこで、保護フィルム57を貼付する媒体として粘着剤56を使用せず、液体を用いることもできる。保護フィルムは液体を介在させて貼り付けることにより、粘着材がノズル孔周辺に残ることもなく、フィルム剥離後正常なノズル面を得ることができる。
この場合、液体は水でもよいが、表面張力が低く、液膜を薄く均一に形成することが可能な界面活性剤溶液又はアルコールを用いることにより、優れた接合性を得ることができる。また、アルコールの中では1価アルコール(C=1〜3)がより適している。アルコールを用いることで、より均一に保護フィルムを密着させることができるとともに、剥離後速やかに、また残留物もなくきれいに蒸発するので、ノズル出口表面の清浄度を保つことができる。
その後、図12(a)に示すように、液室構成部材52側から1次のフェムト秒レーザ加工を行う。この1次のフェムト秒レーザ加工においては、前述した図5に示すフォトマスク44に設けたやや径の大きい第1のフォトマスクパターンを使用して、液室構成部材52の加工を実施する。ここでは、液室構成部材52の厚さとほぼ同じ深さまでレーザエッチングを行い、一旦レーザの発振を停止する。この1次のフェムト秒レーザ加工によって連通口5が形成される。
その後、図12(b)に示すように、2次のフェムト秒レーザ加工を行う。ここでは、上述したように1次の加工後レーザ発振を一旦止めた状態で、前述した図5に示すフォトマスク44を移動させて、1次のフェムト秒レーザ加工で使用した第1のフォトマスクパターンに隣接して設けた、やや径の小さい第2のフォトマスクパターンに変更する。
そして、粘着剤56付き保護フィルム57の層の途中部分までエッチングが進んだところで加工をストップする。この2次のフェムト秒レーザ加工によってノズル孔4が形成される。
このように、第1のマスクを用いて液室構成部材側から連通口を形成する加工を行った後、第2のマスクを用いてノズルを形成する加工を行うことで、径の異なったマスクを使用して連通口径をノズル孔径とは独立して設定できるようになり、前述したように、流体抵抗の増加を抑制した適正な径を選定することができる。
なお、図11及び図12では、ノズル孔1個分しか図示していないが、実際には複数のノズル孔及び連通口の加工を行うとともに、更に、図12(a)、(b)の工程を繰り返して必要なノズル数の加工を行うことになる。
そして、ノズル孔加工が全て終了した後、図12(c)に示すように、粘着剤56付き保護フィルム57を剥離し、連通口5及びノズル孔4が形成されたノズル・液室ユニットを得る。なお、複数のノズル・液室ユニットを一体化した状態で同時に図11(a)ないし図12(b)までの工程を行う場合は、個々のノズル・液室ユニットに分割(切断)する工程を行った後、保護フィルム57を剥離することが好ましい。
そこで、この複数のノズル・液室ユニット51が一体化された状態で加工を行い、その後部材を切断して個々のノズル・液室ユニット51(チップ)に分割する例について図13及び図14を参照して説明する。
まず、図13に示すように、例えば、約500×1000mmのシート71を単位として撥水膜30を形成した後、例えば約150×120mmのサイズの複数のノズル形成部材53を形成するためのフィルムシート73に切断する。
一方、図14に示すように、例えば6インチのSiウエハ72に、液室構成部材52となる領域を割り付けて、一般的に知られている半導体製作用のフォトリソプロセス等を用いて、各液室構成部材52となる部分に所定の液室パターンを形成する。なお、図14は6インチウエハに42個の液室構成部材52(チップ)を割り付ける配列例を示している。
その後、シリコンウエハ72のノズル形成部材53と接合する面に接着剤薄膜転写装置等でエポキシ接着剤54を1〜2μmの厚みで塗布し、前述したように樹脂シート71をカットして形成したフィルムシート73を貼り付ける。このフィルムシート73の貼り付けについては、精度の高い位置合わせは必要でなく、チップエリア(液室構成部材52となる領域)からフィルムシート73が外れない程度の位置合わせで良い。
なお、ここで用いる接着剤としては、エポキシ系接着剤(例えば、日本エイブルスティック社製のエポキシ系1液接着剤「Ablebond GA−4」(商品名))などが適している。また、これらの接着剤の硬化に必要とされる加熱温度は、通常50ないし70℃程度とさほど高くないため、ノズル形成部材53と液室構成部材52との熱膨張係数差はここでは問題にならない。
このようにして、シリコンウエハ72とフィルムシート73を接合一体化したノズル・液室ユニット集合体75に対して、保護フィルム57を貼り付けた後、フェムト秒レーザ加工装置で連通口5及びノズル孔4の加工を行う。
このように、ウエハ単位でフェムト秒レーザ加工をした後、例えば、一般的なICの製造工程で用いられるダイシング工程を応用して個々のチップに切断する。
まず、フェムト秒レーザ加工後のウエハを、UV硬化型粘着テープ側を加工テーブル側としてダイシングマシンに設置し、図14に仮想線で示すチップ外形に沿ってダイシング加工を行う。ここで、ダイシングの深さは、UV硬化型粘着テープ層の中間程度に設定するのが好ましい。こうすることで、ノズル・液室ユニット51として完全に切断されると共に、次の工程におけるUV硬化型粘着テープのエキスパンドが実施しやすくなる。
なお、ダイシングマシンを使用する場合、洗浄ステーションが併設されており、ダイシング後の切粉等の洗浄が連続的に実施することが可能であるものを使用するのが、洗浄効果をより向上する観点から好ましい。
このように形成されたチップサイズのノズル・液室ユニット51は、別途の工程で製作されたアクチュエータ基板1と位置合わせ、接合され、液滴吐出ヘッドを構成することになる。
次に、本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法により製造した、液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置としてのインクジェット記録装置の機構部の一例について図15及び図16を参照して説明する。なお、図15は同装置の斜視説明図、図16は同装置の機構部の側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体111の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キャリッジに搭載した本発明に係るインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、記録ヘッドへインクを供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部112等を収納し、装置本体111の下方部には前方側から多数枚の用紙113を積載可能な給紙カセット114を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙113を手差しで給紙するための手差しトレイ115を開倒することができ、給紙カセット114或いは手差しトレイ115から給送される用紙113を取り込み、印字機構部112によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ116に排紙する。
印字機構部112は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド121と従ガイドロッド122とでキャリッジ123を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ123にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係る液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドからなるヘッド124を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。またキャリッジ123にはヘッド124に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ125を交換可能に装着している。なお、本発明に係るインクカートリッジを搭載する構成とすることもできる。
インクカートリッジ125は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。
また、記録ヘッドとしてここでは各色のヘッド124を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。
ここで、キャリッジ123は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド121に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド122に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ123を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ127で回転駆動される駆動プーリ128と従動プーリ129との間にタイミングベルト130を張装し、このタイミングベルト130をキャリッジ123に固定しており、主走査モータ127の正逆回転によりキャリッジ123が往復駆動される。
一方、給紙カセット114にセットした用紙113をヘッド124の下方側に搬送するために、給紙カセット114から用紙113を分離給装する給紙ローラ131及びフリクションパッド132と、用紙113を案内するガイド部材133と、給紙された用紙113を反転させて搬送する搬送ローラ134と、この搬送ローラ134の周面に押し付けられる搬送コロ135及び搬送ローラ134からの用紙113の送り出し角度を規定する先端コロ136とを設けている。搬送ローラ134は副走査モータ137によってギヤ列を介して回転駆動される。
そして、キャリッジ123の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ134から送り出された用紙113を記録ヘッド124の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材139を設けている。この印写受け部材139の用紙搬送方向下流側には、用紙113を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ141、拍車142を設け、さらに用紙113を排紙トレイ116に送り出す排紙ローラ143及び拍車144と、排紙経路を形成するガイド部材145,146とを配設している。
記録時には、キャリッジ123を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド124を駆動することにより、停止している用紙113にインクを吐出して1行分を記録し、用紙113を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙113の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙113を排紙する。
また、キャリッジ123の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド124の吐出不良を回復するための回復装置147を配置している。回復装置147はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有している。キャリッジ123は印字待機中にはこの回復装置147側に移動されてキャッピング手段でヘッド124をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド124の吐出口(ノズル)を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、このインクジェット記録装置においては本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によるインクジェットヘッドを搭載しているので、インク滴の吐出特性のバラツキが少なく、高い画像品質の画像を記録できる画像形成装置が得られる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって製造した液滴吐出ヘッドの平断面図である。 同ヘッドを分解した状態の平面説明図である。 図2のA−A線に沿う断面説明図である。 図2のB−B線に沿う断面説明図である。 本発明の実施に用いるフェムト秒レーザ加工装置のマスクパターン投影光学系概略光路図である。 本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法の第1実施形態の説明に供するノズル・液室ユニットのレーザ加工実施前の断面説明図である。 同実施形態のレーザ加工後のノズル・液室ユニットの断面説明図である。 同じく第2実施形態のレーザ加工後のノズル・液室ユニットの断面説明図である。 同実施形態の異なる例を示す断面説明図である。 同実施形態の他の異なる例を示す断面説明図である。 同実施形態に係るノズル・液室ユニットの製造工程の説明に供する説明図である。 図11に続く工程の説明に供する説明図である。 ノズル・液室ユニットのバッチ処理による製作工程の説明に供する平面説明図である。 同じくウエハ単位の平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を説明する斜視説明図である。 同装置の機構部の側面説明図である。
符号の説明
1…アクチュエータ基板
2…流路基板
3…ノズル基板
4…ノズル
5…ノズル連通路
6…液室
7…流体抵抗部
8…インク供給孔
9…液室間隔壁
10…ノズル・液室ユニット
11…アクチュエータ素子
12…振動板
13…ギャップ(空隙)
14…電極(個別電極)
41…レーザ光
42…フライアイレンズ
43…フィールドレンズ
44…フォトマスク
45…アバーチャ
46…投影レンズ
47…ノズルプレート
51…ノズル・液室ユニット
52…液室構成部材
53…ノズル形成部材
53…エポキシ接着剤
55…フッ素系撥水層
56…粘着剤
57…保護フィルム

Claims (11)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有し、表面に撥水層を形成したノズル形成部材と、前記各ノズルが連通口を介して連通する複数の液室を形成した液室構成部材とを備える液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記ノズル形成部材と液室構成部材とを接合して一体化したノズル・液室ユニットを形成した後、このノズル・液室ユニットに対して、1ピコ秒以下のパルス放射時間にて発振するレーザ発振器から放射される複数パルスのレーザ光によって前記ノズル及び連通口を形成することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記ノズル・液室ユニットを移動することなく、前記連通口及びノズルを順次形成する加工をすることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、第1のマスクを用いて前記液室構成部材側から前記連通口を形成する加工を行った後、第2のマスクを用いて前記ノズルを形成する加工を行うことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記液室構成部材がSi又はセラミックス、若しくはポリイミド又はPPSで形成されていることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記ノズル形成部材の吐出側表面に形成された撥水層が、FEPのコート層であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  6. 請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記FEPのコート層の厚さが0.5μm〜5μmの範囲内であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記撥水層の表面に剥離可能なフィルム部材を密着させた状態で、前記ノズルを形成する加工を行うことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記撥水層の表面に液体を介して剥離可能なフィルム部材を密着させた状態で前記ノズルを形成する加工を行うことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記フィルム部材を密着させる液体として、界面活性剤溶液又は1価アルコールを用いることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、ノズル形成部材と複数の液室構成部材が一体に配列された液室構成部材集合体が接合されているユニットに対し、前記ノズル及び連通口の加工を行った後、所定サイズに切断、分離してチップ状の前記ノズル・液室ユニットを形成した後、前記液室内の液体を加圧するためのアクチュエータ基板と接合することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. ノズルから液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドを備え、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、前記液滴吐出ヘッドが請求項1ないし10のいずれかに記載の製造方法によって製造された液滴吐出ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006297688A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd ノズル板の製造方法、そのノズル板の製造方法を用いたノズル板およびそのノズル板を用いたインクジェットヘッド
JP2007144856A (ja) * 2005-11-29 2007-06-14 Tokyo Electron Ltd 液体吐出ノズルヘッドおよびその製造方法
JP2007175894A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Brother Ind Ltd インクジェットヘッドの製造方法

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