JP2005081432A - 弁ハウジングの製造方法及び弁の製造方法 - Google Patents

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洋介 松本
Kenichi Kohama
健一 小濱
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Abstract

【課題】 管部材の形状や寸法に対する最終的に得られる弁ハウジングの形状や寸法の制約を大きく低減することができ、また、管部材の形状を変形させて得られる弁ハウジングに局所的な薄肉部分や脆弱部分を生じさせない弁ハウジングの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る弁ハウジングの製造方法は、管部材100に内圧を加えて管壁の一部を外側へ拡張させる管壁拡張工程と、その後、管部材102に内圧を加えた状態で型成形することにより、拡張変形範囲内の一側の管壁部分を内側へ変形させて内部リブ103Aを形成するとともに、一側の管壁と対向する他側の管壁部分を平坦化して平坦部103Bを構成する管壁成形工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は弁ハウジングの製造方法及び弁の製造方法に係り、特に、ダイヤフラム弁を構成する弁ハウジングを製造する場合に好適な製造技術に関するものである。
一般に、従来のダイヤフラム弁は、金属素材を用いて鋳造した弁ハウジングに弁体や弁駆動部などを接続することによって構成されている。しかしながら、鋳造法によって形成された弁ハウジングは、カーバイドの沈殿、ブローホールの生成、混在物などの構造的欠陥が存在するため、腐食やひび割れなどが発生しやすく、また、鋳造肌により内面の清浄化が困難であり、流体の汚染などを引き起こす恐れがある。
そこで、弁ハウジングを鍛造法によって行う試みがなされている。例えば、管部材の管壁に開口を形成し、管部材の内部に型材を導入し、当該型材を上記開口から引き出すようにして開口部を形成する一方で、開口部と対向する管壁部分に外側から別の型材を適用して当該管壁部分を内側へ変形させるとともに、上記開口部からも他の型材を適用することにより、開口部に向けて突出する内部リブを成形するといった方法が知られている(例えば、以下の特許文献1参照)。
また、砂などの材料を管部材の内部に収容して内圧を加えながら管部材に型成形を施すことにより、当該管部材の一側の管壁部分を内側に変形させて内部リブを形成するとともに、他側の管壁部分を突出させて平坦部を形成するようにした方法も知られている(例えば、以下の特許文献2参照)。
米国特許第3300844号公報 特表平10−501466号公報
しかしながら、前述の鍛造法による弁ハウジングの製造方法においては、元の管部材の直径や管壁の厚さによって最終的に得られる弁ハウジングの形状や寸法に大きな制約があるため、弁ハウジングの設計の自由度が低くなるという問題点がある。
また、ダイヤフラム弁を構成する場合などにおいては管部材を部分的に大きく変形させる必要があるため、管壁が局部的に薄肉化したり、強度が低下したりするといった問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、管部材の形状や寸法に対する最終的に得られる弁ハウジングの形状や寸法の制約を大きく低減することのできる弁ハウジングの製造方法を提供することにある。また、管部材の形状を変形させて得られる弁ハウジングに局所的な薄肉部分や脆弱部分を生じさせない弁ハウジングの製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明の弁ハウジングの製造方法は、管部材に内圧を加えて管壁の一部を外側へ拡張させる管壁拡張工程と、その後、前記管部材に内圧を加えた状態で型成形することにより、拡張変形範囲内の一側の管壁部分を内側へ変形させて内部リブを形成するとともに、前記一側の管壁と対向する他側の前記管壁部分を平坦化して平坦部を構成する管壁成形工程とを有することを特徴とする。
この発明によれば、管壁拡張工程において管壁が外側へ拡張された後に、管壁成形工程において拡張変形範囲内の一側の管壁部分を内側へ変形させて内部リブを形成するとともに、他側の管壁部分を平坦化して平坦部を形成するため、管壁成形工程における成形形状や寸法が元の管部材の形状や寸法に対して大きく異なっていても、管素材に無理な変形を強いることなく成形することが可能になる。したがって、元の管部材の形状や寸法に対する弁ハウジングの形状や寸法の制約を低減することができるとともに、弁ハウジングに局所的な薄肉部分や脆弱部分を生じさせないように成形することができる。
ここで、管壁拡張工程において外側へ拡張される管壁の一部とは、例えば、管部材の軸線方向中間部(特に中央部)であることが望ましい。これによって、両側に管状部分(後述する管端部分)が残存するので、弁ハウジングの両端に配管接続部を容易に構成することができる。管部材に対する拡張変形範囲は、最終的に得られる弁ハウジングにおいて内部リブ及び平坦部を設けるために変形されている範囲とほぼ一致させることが望ましい。また、管壁成形工程では、管部材の内部に液体を加圧状態で供給した状態で型成形を行う液圧バルジ工法を用いることが望ましい。
本発明において、前記管壁拡張工程では、前記管部材に内圧を加えた状態で型成形を行うことによって前記管壁が外側へ拡張した形状に成形されることが好ましい。これによれば、内圧を加えた状態で型成形を行うことによって管壁を外側へ無理なく拡張させることができるとともに、拡張された管壁形状を高精度に成形することができるため、最終的な弁ハウジングの形状や寸法の精度を向上することができる。この管壁拡張工程では、管部材の内部に液体を加圧状態で供給した状態で型成形を行う液圧バルジ工法を用いることが望ましい。
本発明において、前記管壁拡張工程は、前記管部材に軸線方向の圧縮力を与えながら行われることが好ましい。管部材に軸線方向の圧縮力を与えながら管壁を拡張させることによって、管壁の拡張変形部分の肉厚の減少を無くし、或いは、抑制することができるため、最終的な弁ハウジングに局所的な薄肉部分或いは脆弱部分が生ずることを防止できる。ここで、管部材の軸線方向の圧縮力は、管部材に内圧を与えるために管部材の両端を密封するシール部材による加圧作用で与えられることが望ましい。
本発明において、前記管壁成形工程は、前記管部材の両端を固定した状態で行われることが好ましい。これによれば、管部材の両端が固定された状態で管壁成形工程が実施されるので、成形中に管部材の両端が移動しないことから、屈曲部分の座屈などを防止できるとともに、最終的な弁ハウジングの肉厚などの再現性を高めることができる。ここで、管部材の両端は、管部材に内圧を与えるために管部材の両端を密封するシール部材により固定されることが望ましい。この場合に、管部材の両端をテーパ状に広げた状態でシールするテーパシール構造を固定方法として用いることができる。
本発明において、前記管壁拡張工程と、前記管壁成形工程との間に、拡張された管壁部分が前記内側リブ及び前記平坦部により近い形状になるように予備成形する予備成形工程を有することが好ましい。これによれば、管壁拡張工程において拡張された管壁部分を予備成形することによって、管壁外面に皺ができることを防止することができる。また、成形時の追従性を向上させることができ、特に突出部分の成形性を高めることができる。ここで、予備成形は、プレス加工などの塑性加工により行うことができる。また、内圧を加えずに管壁成形工程と実質的に同じ型形状(すなわち、内部リブや平坦部になるべき主要成形部分が同一の型形状となっているもの)の成形型を用いて成形することが望ましい。
本発明において、前記平坦部に開口を形成する開口形成工程を有することが好ましい。これによれば、流路内に突出するように構成された内部リブに対向する位置に開口を設けることができ、この開口を通じて弁作用を生ずる構造を構成することができる。ここで、平坦部の一部に一つ或いは複数の開口を設けることがあり、また、平坦部全体に開口を設けることもできる。
本発明の弁の製造方法は、上記の弁ハウジングの製造方法により製造された弁ハウジングに弁駆動部を取り付けることによって弁を形成することを特徴とする。上記の弁ハウジングは、流路内に突出した内部リブを備えたものであり、この内部リブは、弁ハウジング内の流路を、単独で、或いは、他の弁構造材の助けを借りることで、分断できるように構成される。本発明によって構成される弁構造としては、ダイヤフラム弁が典型的なものであるが、弁駆動部の構造に応じて、着座型の弁構造(仕切り弁)などを構成することも可能である。
本発明によれば、管部材の形状や寸法に対する最終的に得られる弁ハウジングの形状や寸法の制約を大きく低減することができる。また、管部材の形状を変形させて得られる弁ハウジングに局所的な薄肉部分や脆弱部分を生じさせないという優れた効果を奏し得る。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する製造方法や弁ハウジング、弁構造などは一例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
最初に、本発明に係る弁ハウジングの製造方法の実施形態について説明する。図1は本実施形態の製造方法によって加工されていく被加工材の断面形状を工程毎に示す説明図、図2乃至図6は各工程における加工状態を順次に示す工程説明断面図である。
本実施形態では、図1に示すように、金属で構成される管部材100を原材料として用いる。管部材100は、図示例では、所定の長さL1を有し、軸線方向に等しい内径及び外径を有する断面円形の円筒部材である。管部材100は、例えば、ステンレス鋼、チタン、チタン合金などの適宜の金属素材で構成されている。特に、鍛造用の合金で構成されていることが好ましい。具体例としてはSUS316L(JIS規格)が挙げられる。
最初に、図2に示すように、金属などで構成された成形型201A,201B及びシール部材201C、201Dを用いて液圧バルジ工法(バルジ加工)により、管部材100の一部を拡張変形させる(管壁拡張工程)。この液圧バルジ工法とは、管状の素材の内部に超高圧の液体を送り込み、素材の一部を成形型どおりの形状に膨らませて冷間成形する方法を言う。液体としては、各種のオイル、水、水溶液などを用いることができる。液圧は、被加工材の材質に依存するが、通常10〜200[MPa]程度である。図3に示すように、シール部材201C及び201Dは管部材100の両端部に当接し、管部材100の内部を密閉した状態で、シール部材201Cの内部に設けられた液通路201Caから液体202を送り込む。この場合に、シール部材201C及び201Dは管部材100の両端に対して液体202に加えられる圧力以上の圧力で押圧され、管部材100の密封性を確保する。
その後、成形型201A及び201Bで管部材100を挟み込み、充分な型締力で固定した状態とする。そして、上記液体202の圧力を徐々に上昇させることによって管部材100の内圧を上昇させる。これによって、管部材100の管壁は内側から液体202の圧力により押圧され、成形型201A,201Bによって構成されたキャビティに沿って管壁の一部が拡張する。ここで、拡張される管壁の一部は、管部材100の両端部を除く軸線方向中間部に設定されている。特に、この拡張変形部分は、管部材100の軸線方向中央部であることが好ましい。このとき、シール部材201C,201Dによる軸線方向の加圧力は管部材100に直接印加されるように構成されており、これによって管部材100は軸線方向の圧縮力を受けた状態で加工されることになる。
本実施形態では、上記の管壁拡張工程によって、図1に示すように、上記の拡張変形範囲を規定する拡張変形部分101Aと、その両側に設けられた管端部分101Bとを有する管部材101が成形される。拡張変形部分101Aは、図示例の場合、球状に膨らんだ形状を有する。管端部分101Bは最初の管部材100の形状とほとんど変わらない。上記管壁拡張工程はシール部材201C,201Dによる軸線方向の圧縮力を受けた状態で行われるため、管部材100の長さL1よりも管部材101の長さL2は短縮する。この短縮量ΔL=L1−L2は、拡張変形部分101Aにおける拡張された管壁が元の管部材100の管壁の厚さと変わらないように設定することが好ましい。この設定は、上記液体202により管部材100に与えられる内圧と、上記シール部材201C,201Dにより管部材100に与えられる圧縮力とを調整することによって行うことができる。
また、上記の拡張変形部分101Aの軸線方向の幅L3は、後述する内部リブ及び平坦部の成形によって管形状が変形される範囲とほぼ一致するように設定されることが好ましい。この設定は、上記成形型201A及び201Bのキャビティ形状によってなされる。
次に、上記のように管壁の一部が拡張されてなる管部材101は、図4に示すように、可動型203a及び203bを備えた成形型203A,203Bを用いた型成形によって塑性加工される(予備成形工程)。この予備成形工程では、管部材101には内圧は印加されず、単なるプレス加工などによる型成形が行われる。
ここで、図5に示すように、可動型203a(パンチ)は管部材101の拡張変形部分101Aの管壁に対して接近し、拡張変形部分101Aを内側へ変形させる。これによって、後述する内部リブに近い形状を備えた予備内部リブ102Aが形成される。この予備内部リブ102Aは、管部材の内部に突出した管壁部分によって構成される。
一方、可動型203bはばねなどによって上下に移動可能に構成されるとともに、加工時の加圧力に抗して図示の位置に復帰するように構成されたもの(ノックアウトパンチ)であり、この可動型203bによって上記予備内部リブ102Aと対向する管壁部分に予備平坦部102Bが成形される。
なお、図5に示す成形時において、成形型203A及び203Bは、後に行われる管壁成形工程に用いられる成形型と実質的に同じキャビティ形状を有するものとなっている。すなわち、少なくとも予備内部リブ102Aを成形するためのキャビティ部分(可動型203aの表面)が後述する管壁成形工程に用いる内部リブを成形するためのキャビティ部分と同一であり、予備平坦部102Bを成形するためのキャビティ部分(成形型203B内の可動型203bの表面位置によって規定される部分)が後述する管壁成形工程に用いる平坦部を成形するためのキャビティ部分と同一である。
上記のようにして成形された管部材102は、上記予備成形工程によって軸線方向中間部(中央部)に予備内部リブ102A及び予備平坦部102Bが形成されたものである。また、管端部分102Cは基本的に管部材100や101と同様の形状を有する。
最後に、図6に示す成形型204A及び204Bと、シール材204C及び204Dを用いた液圧バルジ工法(バルジ加工)によって弁ハウジングとしての最終的な鍛造加工形状を有する管部材103となる(管壁成形工程)。この液圧バルジ工法は、上記の管壁拡張工程に説明したものと同様の方法である。そして、この工程では、液体により印加された内圧によって内部リブ103A及び平坦部103Bが形成される。内部リブ103Aは、一側の管壁部分を内側へ変形させて内部に突出させたものである。また、平坦部103Bは、内部リブ103Aに対向する他側の管壁部分を変形させてやや外側へ突出した位置に平坦面部分を構成したものである。
上記の成形型204A及び204Bは、上記の予備成形工程と同じキャビティ構造を有するものであり、成形型204Bに設けられた可動型204bは上記の可動型203bと同じ構造(ノックアウトパンチ構造)を有するものである。
また、この工程では、成形型204A及び204Bとシール材204C及び204Dとによって管端部分103Cの両端縁部分を挟み込み、両端縁部分を軸線方向外側に開くようにテーパ状に変形させた状態で密封保持する。このようなテーパシール構造を採用することによって、加工中において密封構造を維持できることはもちろんのこと、管部材の両端部分を軸線方向に固定することができる。したがって、液体の圧力を上昇させて内圧を増大させることにより、管部材の管壁を成形型204A及び204Bのキャビティ内面に沿った形状に成形していく際に、管部材の両端部が位置ずれを起こすことを防止できる。たとえば、加工中に管部材の両端が内側に引き込まれることを防止できる。したがって、最終的に得られる弁ハウジングの形状を再現性良く、高精度に成形できるという利点がある。
上記のようにして、図1に示すように、内部リブ103A、平坦部103B及び管端部分103Cを備えた管部材103が成形される。内部に構成される流路103Pは、上記内部リブ103Aによって不完全に分断されている。ここで、管部材103において、上記内部リブ103A及び平坦部103Bを設けることによって変形された軸線方向の範囲L4は、上記管壁拡張工程において拡張された拡張変形部分101Aの軸線方向の範囲L3と同じ長さとなるように設定されている。これによって、内部リブ103A及び平坦部103Bを無理な変形加工を行うことなく成形できるため、これらの部分の管壁の厚さを均一に保持することができる。
上記のようにして形成された管部材103は、管端部分103Cの端縁に上記テーパシール構造によって成形された拡径テーパ部103dを有するものである。この拡径テーパ部103dは、管端部分103Cから切断などによって分離される。また、上記平坦部103Bには適宜の開口が形成される。例えば、平坦部103Bを切断などによって軸線方向と平行な面で分断することで、平坦部103Bの全体が開口した形状となる。このようにして、図7乃至図11に示す弁ハウジング110が完成する。
図7乃至図11に示すように、弁ハウジング110は、平坦に構成された開口縁部110bの内側に開口する開口部110Qを有し、この開口部110Qの内部には、内部リブ110Aが突出している。図10(b)は、図9のXb−Xb線に沿って切断した端面を示す。ここで、図示一点鎖線は管部材103の平坦部103Bを切断した部分を示す。この図10(b)に示すように、内部リブ110Aの先端部は、その幅方向にやや凹状に湾曲した形状を有する。また、弁ハウジング110の内部には流路が構成され、この流路は内部リブ110Aによって不完全に分断されている。開口部110Qや内部リブ110Aの両側には管状の管端部分110Cが設けられている。
本実施形態においては、管壁拡張工程を設けることによって内部リブ103A及び平坦部103Bの変形余裕を確保することができるため、管部材100の形状や肉厚に対して、内部リブ103A及び平坦部103Bの形成領域の外径(平坦部103Bの直径)を大幅に大きく設定しても、無理のない塑性加工を行うことができるため、弁ハウジング110に局部的な薄肉部分や脆弱部分が発生することを防止できる。特に、図11に示す管端部分110Cから内部リブ110Aの形成領域に向けて内部リブ110Aの幅方向に斜めに拡大する管壁部分110Xは、弁ハウジング110の形状から見てきわめて成形しにくい部分であり、従来の方法ではこの管壁部分110Xに亀裂が生じたり、設計通りの形状に加工できなかったりした。本実施形態では、上記のように管壁を拡張させてから成形を行っていることにより、上記の管壁部分110Xに亀裂が生ずることもなく、また、設計通りの肉厚になるように成形することができる。
本実施形態では、管壁拡張工程において、管部材100に軸線方向の圧縮力を与えた状態で成形を行うため、管壁の肉厚の減少を抑制しつつ、所望の拡張形状を得ることができる。また、液圧バルジ工法を用いることで、拡張形状を高精度に成形でき、また、拡張のための変形に伴う歪などの発生を低減できる。
また、管壁拡張工程と管壁成形工程との間に予備成形工程を設けることによって、急激な変形に伴う弁ハウジングの外面上の皺の発生を防止することができ、また、内部リブ103Aの先端部分の曲面形状、平坦部103Bの周縁部の曲面形状などの突出部分の形状をより滑らかにかつ再現性良く成形できる。
さらに、管壁成形工程を液圧バルジ工法によって行っているため、内部リブ103Aの先端部の形状を再現性良く、高精度に形成することができる。これによって、特にダイヤフラム弁を構成する場合に、弁の性能を向上させることができる。この管壁成形工程では、管部材の両端を固定した状態で成形するため、成形時に管部材が引き込まれることがなくなる。したがって、屈曲部分(例えば、平坦部103Bの周縁部分)の座屈などの不具合の発生を防止でき、成形の再現性や形状精度をさらに高めることができる。
図12には、上記の弁ハウジング110を用いたダイヤフラム弁200の構造を示す。このダイヤフラム弁200は、弁駆動部210を有し、この弁駆動部210が弁ハウジング110と接続されている。弁駆動部210には、ケーシング211と、内部において図示上下方向に移動可能に構成された駆動部材212と、この駆動部材212によって上下に変形するダイヤフラム213とを有する。ここで、駆動部材212は図示しない駆動モータ、流体圧シリンダ、回転ハンドル、回転レバーなどに接続される。弁駆動部210と弁ハウジング110とは、上記開口縁部110bの周囲に配置されたシール材214によって密封されている。ダイヤフラム213は開口部110Q内に配置されて、駆動部材212による駆動により変形するように構成され、その変形により、内部リブ110Aに当接密着して流路110Pを閉鎖することができ、逆に、内部リブ110Aから離反することにより流路110Pを開放することができるようになっている。
図13には、上記とは異なる構造を有する弁ハウジング110′を示す。この弁ハウジング110′では、上記弁ハウジング110と同様の内部リブ110A′及び管端部分110C′を有するが、平坦部110Bの中央部分に、平坦部110Bよりも小さい開口部110Qが内部リブ110A′に臨むように形成されている点で上記弁ハウジング110′と異なる。この弁ハウジング110′は、例えば、上記開口部110Q′を通して上下に移動可能に構成される弁体を有する仕切り弁などに用いることができる。
図14には、さらに別の構造を有する弁ハウジング110″を示す。この弁ハウジング110″は、内部リブ110A″が平坦部110B″に内側から当接し、内部の流路を完全に分断している点で、上記弁ハウジングとは異なる。また、平坦部110B″には、内部リブ110A″によって分断された流路部分にそれぞれ開口する開口部110Q及び110Rが形成されている。
この弁ハウジング110″は、開口部110Qに接続される接続口から開口部110Rに接続される接続口まで伸びる図示しない弁通路を有し、この弁通路が図示しない弁体によって開閉されるように構成された各種の弁駆動部と共に用いることができる。この場合の弁駆動部の内部に構成される弁体構成は、ダイヤフラム弁、仕切り弁、ボール弁などの任意の構成を採ることができる。
弁ハウジングの製造方法の実施形態における被加工材の形状の変化を示す断面図。 同実施形態の管壁拡張工程に用いる型構造を示す断面図。 同実施形態の管壁拡張工程の様子を示す断面図。 同実施形態の予備成形工程に用いる型構造を示す断面図。 同実施形態の予備成形工程の様子を示す断面図。 同実施形態の管壁成形工程の様子を示す断面図。 弁ハウジングの平面図。 弁ハウジングの底面図。 弁ハウジングの正面図。 弁ハウジングの側面図(a)及び内部リブの形成部分の端面図(b)。 弁ハウジングの斜視図。 ダイヤフラム弁の一部断面図。 別の弁ハウジングの断面図。 さらに別の弁ハウジングの断面図。
符号の説明
100,101,102,103…管部材、101A…拡張変形部分、103A…内部リブ、103B…平坦部、103C…管端部分、110…弁ハウジング、110A…内部リブ、110b…開口縁部、110Q…開口部、110C…管端部分、200…ダイヤフラム弁

Claims (7)

  1. 管部材に内圧を加えて管壁の一部を外側へ拡張させる管壁拡張工程と、その後、前記管部材に内圧を加えた状態で型成形することにより、拡張変形範囲内の一側の管壁部分を内側へ変形させて内部リブを形成するとともに、前記一側の管壁と対向する他側の前記管壁部分を平坦化して平坦部を構成する管壁成形工程とを有することを特徴とする弁ハウジングの製造方法。
  2. 前記管壁拡張工程では、前記管部材に内圧を加えた状態で型成形を行うことによって前記管壁が外側へ拡張した形状に成形されることを特徴とする請求項1に記載の弁ハウジングの製造方法。
  3. 前記管壁拡張工程は、前記管部材に軸線方向の圧縮力を与えながら行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の弁ハウジングの製造方法。
  4. 前記管壁成形工程は、前記管部材の両端を固定した状態で行われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の弁ハウジングの製造方法。
  5. 前記管壁拡張工程と、前記管壁成形工程との間に、拡張された管壁部分が前記内側リブ及び前記平坦部により近い形状になるように予備成形する予備成形工程を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の弁ハウジングの製造方法。
  6. 前記平坦部に開口を形成する開口形成工程を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の弁ハウジングの製造方法。
  7. 請求項6に記載の弁ハウジングの製造方法により製造された弁ハウジングに弁駆動部を取り付けることによって弁を形成することを特徴とする弁の製造方法。
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