JP2005080550A - 作業機における制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示装置からの入力操作によって、作業機の機能を容易に設定変更できるようにし、作業機の操作性を向上させ、また、オペレータの誤操作を防止する。
【解決手段】 走行機体1に設けたセンサや設定機等の入力系機器と、アクチュエータや液晶表示装置60等の出力系機器と、該入出力系機器をグループ化してグループ毎にCANコントローラC1〜C5を配置し、該該CANコントローラC1〜C5間を接続する通信バス76と、を備えた作業機における制御装置において、前記液晶表示装置60は、作業機の機能の設定変更操作を可能とする入力手段を具備し、この入出力系機器の設定変更前後の作業機各部の設定を表示可能となるように制御する。
【選択図】図25

Description

本発明は、コンバインやトラクタ等の作業機を有する作業車両における制御装置に関し、より詳細には、表示装置に設けられたスイッチ操作によって、諸機能を設定変更するように制御する制御装置の技術に関する。
コンバイン等の農作業車両は、各作業状態やアクチュエータの状態等を検知するセンサ、例えば農作業車両のエンジンの出力(負荷)を制御する電子式ガバナの燃料噴射量検知センサ(燃料噴射用プランジャの位置調節のためのラック位置の検出センサ)、走行機体に対する左右一対の走行クローラの相対的高さを検出するための車高センサや、前記信号に応じて制御対象の作動量を検出するためのセンサ、例えば農作業車両の走行速度を検出するための車速センサ等、及び、制御目標を設定するための設定器や「入」「切」等を切換えるスイッチ等の入力系機器と、各種アクチュエータ、例えば前記燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための電磁ソレノイド等のラックアクチュエータ、前記走行クローラの相対的高さを調節するための油圧シリンダ、及び、その制御状態等を表示する表示手段等の出力系機器とを備えており、通常、これら各入出力系機器はマイクロコンピュータ等の制御手段で制御されている。
上記制御手段において、前記各入出力系機器の機能や設定を変更するには、それぞれのスイッチやダイヤルなどを予め作業機に具備し、該スイッチ等を操作していた。該スイッチ等は、主に運転室のサイドコラム等の決められた位置に配設されていた。該スイッチ等の配置や機能は、作業機の機能設定を変更する際に重要となり、スイッチ操作の使い勝手が向上すれば、オペレータにとって好ましい。
かかる観点から、例えば、特許文献1に示すような作業機における制御装置が提案されているところである。具体的には、複数の入力系機器および出力系機器を、通信回線を通じて接続したコントローラユニットに液晶パネルが接続され、そこに、手動入力系外部機器として、例えばスイッチ等のカスタムスイッチを1乃至複数個を、オペレータが操作しやすい箇所に配置し、該手動入力系外部機器の機能の設定変更を可能とするものである(特許文献1参照)。
また、作業機の車高および水平制御の設定は、各種センサ等の検出手段によって、左右の油圧シリンダを作動させて作業機の左右が水平となるように自動水平制御されるのと同時に、該自動水平制御中に割り込んで、手動可変操作部により、走行部と作業機との相対高さを変更させるべく、オペレータの手動操作によって、前記左右の油圧シリンダを作動させるようにしていた。
例えば、上記手動可変操作部を有する作業機の制御機構に関し、特許文献2に示すような車高および姿勢制御装置が提案されている。該姿勢制御装置においては、上述の手動可変操作部を具備するものであり、車高平均値と基準車高に対する第一設定値ならびに第二設定値の加減値の比較により、機体を水平に制御するための左右昇降用油圧シリンダの作動を左右昇降背反作動させるか、少なくとも一方の油圧シリンダの作動を禁止するかの条件を演算し、目標車高に近い箇所で水平等の姿勢に保持できるように、該油圧シリンダの出力を自動制御するものである(特許文献2参照)。
特開2002−315424号公報 特開2002−337763号公報
しかし、従来の作業機における制御装置においては、カスタムスイッチ等によって手動入力が可能であるものの、かかる手動入力に際しては、スイッチ・ダイヤル・レバー等の操作部を別途設ける必要があった。特に、コンバイン等の作業機における制御機構においては、操作性の向上を図るべく、制御装置による入出力系機器の機能をそれぞれ設定可能とされているため、多数のスイッチ等が配置されていた。
そのため、該スイッチ等の操作方法に不慣れなオペレータにとっては、スイッチ等操作を迅速に行うことができず、作業機の機能設定の際には、その調整・変更を容易に行うことが困難であった。また、使用頻度の低いスイッチ等も各操作部に配置されるため、目的のスイッチ等を瞬時に見分けにくく、誤操作等の原因となっていた。
なるほど、上記の特許文献1においては、スイッチの割り当てによって、オペレータ毎の利き手に対応でき、また、作業機の自動制御を頻繁に入り切りする操作部として、身近な位置に配置するように変更できるため、操作性の向上等の作業効果を奏するものである。一方、特許文献2に記載の制御装置においても、車両本体を水平にする制御手段により、脱穀性能、刈取性能を確保するものである。
しかしながら、上記特許文献1および2に記載の制御装置等においても、スイッチ等の配置構成から生ずる課題を解決して、オペレータによる作業機の操作性の向上を目的とするものではない。そのため、設定を行うためのスイッチ等は各機器ごとに設ける必要があり、その設定に際してもどの程度変更されたか判り難い。また、設定後においても、ダイヤルやトグルスイッチ等の場合、意図せず振れた場合に回動して設定が変更されることがあり、その変更したことは、オペレータは知ることができなかった。
そこで、本発明においては、作業機における制御装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、表示装置からの入力操作によって、作業機の機能を容易に設定変更できるようにし、作業機の操作性を向上させ、また、オペレータの誤操作を防止することを目的とするものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
最近の農作業機においては、操作部近傍に、液晶ディスプレイや表示計器等の表示装置が設けられており、これらの表示装置に農作業機各部の状態情報を表示することにより、作動状況(例えばエンジンの回転数や負荷、車速、穀粒タンク内の穀粒の積載量等)をオペレータが視覚的に認識できるようになっている。上記スイッチ操作においても、かかる表示装置によって視覚的に操作することが可能となれば、オペレータによる作業機の操作性が向上し、誤操作等を防止することができる。
すなわち、請求項1においては、作業機各部に設けたセンサや設定機等の入力系機器と、アクチュエータや表示手段等の出力系機器と、該入出力系機器をグループ化してグループ毎に制御手段を配置し、該制御手段間を接続する通信回線と、を備えた作業機における制御装置において、前記表示手段は、作業機の機能の設定変更操作を可能とする入力手段を具備し、該入出力系機器の設定変更前後の作業機各部の設定を表示可能とするものである。
請求項2においては、請求項1において、前記入力手段は、作業機の水平制御における角度微調整を可能とし、前記表示手段は角度変更を、段階的に表示するものである。
請求項3においては、請求項1または2において、前記表示手段は、文字、記号、画像等の情報を表示可能な液晶パネルと、前記入力手段としての操作部と、を具備するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1に示すように、作業機各部に設けたセンサや設定機等の入力系機器と、アクチュエータや表示手段等の出力系機器と、該入出力系機器をグループ化してグループ毎に制御手段を配置し、該制御手段間を接続する通信回線と、を備えた作業機における制御装置において、前記表示手段は、作業機の機能の設定変更操作を可能とする入力手段を具備し、該入出力系機器の設定変更前後の作業機各部の設定を表示可能とするので、操作方法に不慣れなオペレータおいても、該表示装置の画像情報を見ながら作業機の機能設定の調整・変更を容易に行うことができ、作業機の操作性を向上させることができる。また、各機能に対応するスイッチ等や、使用頻度の低いスイッチ等を別途設ける必要なく、操作系を簡潔に構成することができ、オペレータの誤操作等を防止することができる。
請求項2に示すように、請求項1において、前記入力手段は、作業機の水平制御における角度微調整を可能とし、前記表示手段は角度変更を、段階的に表示するので、オペレータにおいて、表示手段における表示装置を見て確認でき、また、該表示装置の入力操作によって段階的な設定変更を容易に行うことができる。
請求項3に示すように、請求項1または2において、前記表示手段は、文字、記号、画像等の情報を表示可能な液晶パネルと、前記入力手段としての操作部と、を具備するため、オペレータにおいて視覚的に各機能の設定・変更の状態を確認でき、また、入力手段が一箇所に集約され、操作性を向上させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、コンバイン等に限定されるものではなく、各種農作業機、具体的には、トラクタや田植機機等の作業用車両または建設機械等の各種農業作業機全般に適応可能である。
図1は本発明の一実施例に係るコンバインの左側面図、図2は同じく右側面図、図3は同じく正面図、図4は動力伝達系のスケルトン図、図5は油圧回路図である。また、図6は運転室の概略斜視図、図7は操向丸ハンドルおよび液晶表示装置を示す拡大平面図、図8は主変速レバーの正面図である。また、図9は制御装置全体の機能ブロック図、図10はCANコントローラC1の機能ブロック図、図11はCANコントローラC2の機能ブロック図、図12はCANコントローラC3の機能ブロック図、図13はCANコントローラC4の機能ブロック図、図14はCANコントローラC5の機能ブロック図である。また、図15は各モードの遷移図、図16は通常モードの遷移図、図17は初期モードの画像情報を示す画面の図、図18は非作業モードの画像情報を示す画面の図、図19は作業モードの画像情報を示す画面の図、図20は作業系異常情報のうち扱胴詰り情報を示す画面の図、図21はエンジン系異常情報のうちエンジン油圧異常情報を示す画面の図、図22はエラー標識が表示された通常モードの画面の図、図23はエラー表示モードの画像情報を示す画面の図、図24は画面にメンテナンスモードにおける選択メニュー情報を示した状態の液晶表示装置の拡大平面図である。また、図25は環境設定メニュー情報を示す画面の図、図26は水平制御微調整機能の設定状態を表す画像情報を示す図、図27は旋回力調節機能の設定状態を表す画像情報を示す図である。
本実施例に係るコンバインの走行機体1は、左右一対の走行クローラ2・2に対して後述する走行部昇降駆動手段を介して昇降可能に構成されている。図1に示すように、走行機体1の進行方向に向かって左側には脱穀装置3が搭載されている。走行機体1の前部に配置した刈取前処理装置4は、走行機体1に対して、昇降フレーム14を介して昇降回動可能に支持されており、該昇降フレーム14と走行機体1との間に装着したアクチュエータとしての刈取部用油圧シリンダ9で昇降調節可能に構成されている。
刈取前処理装置4の下部にはバリカン式の刈刃装置5が配置されており、前部には六条分の穀稈引起装置6が配置されている(図3参照)。該穀稈引起装置6と脱穀装置3におけるフィードチェーン7の前端との間には穀稈搬送装置8が配置されており、穀稈引起装置6の下部前方には、走行機体の進行方向に向かって突出する分草体10が取り付けられている。そして、走行機体1の右側前部には運転室11が配置されており、該運転室11の後方には穀粒タンク12が配置されている。
図4に示すように、運転室11の後方下部に備わるエンジン15からの動力の一部は、オーガクラッチ16を介して、穀粒タンク12内の底スクリューコンベヤ17と排出オーガ28内の縦横スクリューコンベヤ18a・18bとに伝達される一方、エンジン15からの残りの動力は、動力分岐ミッション19を介して油圧ポンプ油圧モータ式走行駆動部24、脱穀装置3の扱胴13および処理胴20、唐箕21、一番受樋のスクリューコンベヤ22a、二番受樋のスクリューコンベヤ22bやフィードチェーン7、穀粒タンク12への揚穀スクリューコンベヤ23、搖動選別機構40、排わらカッタ27等を回転駆動させるようになっている。
刈取前処理装置4への動力は、走行速度と同期するときには、走行駆動部24からの出力軸26を介して伝達され、同期しないときには、動力分岐ミッション19からの分岐動力を、ワンウェイクラッチ25を介して伝達されるようになっている。
図1および図2に示すように、穀粒タンク12内の穀粒を機外に排出するための排出オーガ28は、走行機体1の後端に配置した縦筒28aと、該縦筒28aの上端に上下回動可能に連設した横筒28bとからなり、縦筒28a内には縦スクリューコンベア18aが、横筒28b内には横スクリューコンベア18bがそれぞれ内装されている。
縦筒28aは、駆動モータ29とギア機構30とで縦軸回りに旋回可能に構成されており、横筒28bは、縦筒28aとの間に装架したオーガ用油圧シリンダ31とリンク機構32とで上下傾斜角度を変更可能に構成されている。
そして、駆動モータ29に設けたロータリエンコーダ等の旋回角センサ81により、縦筒28aの水平旋回角度、ひいては横筒28bの水平旋回位置を検出でき、オーガ用油圧シリンダ31またはリンク機構32の箇所に設けたポテンショメータ等の上下回動角センサ82により、横筒28bの上下傾斜角度、ひいては横筒28b先端の排出部の高さ位置を検出できるようになっている。
なお、排出オーガ28を使用しないときには、穀粒タンク12の上面に設けたレスト台33等に横筒28bの中途部が載置されるようになっている。該レスト台33には、横筒28bが載置されたか否かを検出する接触センサ等のレスト検出器34が取り付けられている。
左右各走行クローラ2は、トラックフレーム35の前後端に各々配置した駆動輪36および従動輪37と、トラックフレーム35の下面中途部に複数個配置した転動輪38との外周に巻回してなり、左右各トラックフレーム35と走行機体1とは、走行部用油圧シリンダ39a(39b)と、トラックフレーム35の前後位置に設けた側面視L字状の前後レバーを同時に作動させるように連結した連結杆(図示せず)等とからなる走行部昇降駆動手段を介して連結されている。
左右の走行部用油圧シリンダ39a・39bは、互いに独立的に作動させることにより、左右各走行クローラ2を、走行機体1の左右に対して独立的に昇降させ得るようになっている。
したがって、左右両側の走行部用油圧シリンダ39a・39bのピストンロッドを同時に突出させると、走行機体1は左右両走行クローラ2・2から上方に離れて(上昇し)、走行機体1の走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)は高くなる。逆に、前記ピストンロッドを同時に後退させると、走行機体1は左右両走行クローラ2・2に近づいて(下降し)、走行機体1の走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)は低くなる。
そして、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを突出させるか、または、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は右下がりに傾斜する。
逆に、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを突出させるか、または、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は左下がりに傾斜するのである。
左右各走行部用油圧シリンダ39a・39bのピストンロッドの突出量を検出して、走行機体1の左右各走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)を検出するためのロータリエンコーダ等の車高センサ41a・41bは、前記連結杆に連設した連結ロッドやリンク機構(図示せず)を介して連動するように構成されている。走行機体1の左右の傾斜角度を検出するための振り子式(重力式)等の傾斜センサ43は、走行機体1の任意の位置、例えば運転室11内等に配置されている。
なお、図3に示すように、刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを検出するための超音波センサ44a・44bは、発信器の発信部(ホーン部)と受信器の受信部とを圃場面に向けた状態で、刈取前処理装置4の左右両側における穀稈引起装置6の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配置されている。
超音波センサ44a・44bの設置高さと刈刃装置5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ44a・44bの検出値から所定の換算により刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを求めることができるようになっている。
また、昇降フレーム14の基端に取り付けた昇降ポジションセンサ45は、昇降フレーム14の回動角度を検出することにより、走行機体1と刈取前処理装置4との相対的高さを求めることができるようになっている。
図5に示すように、油圧シリンダ9・31・39a・39bのための油圧回路は、油圧ポンプ46からの圧油を分流する分流弁47を介して分岐しており、該分流弁47の一方の吐出路からは、オーガ用油圧シリンダ31と左側の走行部用油圧シリンダ39aとに対する第1油圧回路48ヘ圧油を送給し、他方の吐出路からは、刈取部用油圧シリンダ9と右側の走行部用油圧シリンダ39bとに対する第2油圧回路49へ圧油を送給するように構成されている。
両油圧回路48・49には、それぞれの油圧シリンダ9・31・39a・39bに対する電磁制御弁50・51・52・53や逆止弁、リリーフ弁等が接続されている。
次に、運転室11に備わる各種操作用のレバーやスイッチ類の構成を、図6〜図8を参照して説明する。
運転座席56の前方のフロントコラムカバー体57から上向きに突出するハンドル軸(図示せず)には、走行機体1を操向操作する操向丸ハンドル58が取り付けられている。該操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aの左右対称位置には、内方側に膨出した左右の内膨らみ部55a・55bが形成されており、この左右の内膨らみ部55a・55bには、機体水平制御用や刈取昇降・扱深さ制御用などの4方向操作スイッチであるステアリング左スイッチ83およびステアリング右スイッチ84がそれぞれ設けられている。このような構成とすることで、オペレータはハンドルホイル58aを握った状態で直進および旋回操作いずれにおいても、該ステアリング左スイッチ83およびステアリング右スイッチ84を操作することが可能となっている。
フロントコラムカバー体57の上端部位には、表示手段となる液晶表示装置60が、平面視で操向丸ハンドル58における略半円形状のハンドルホイル58aの内径側に位置するように取り付けられている。
該液晶表示装置60は、フロントコラムカバー体57のみに固定され、操向丸ハンドル58には連結していないので、操向丸ハンドル58を回動させても、液晶表示装置60は動かないようになっている。また、液晶表示装置60の上面(画面)を操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aよりも下方に位置させているので、操向丸ハンドル58を回動させても、該操向丸ハンドル58が液晶表示装置60には接触しないようになっている。
図6および図7に示すように、液晶表示装置60は、文字、記号、画像等の情報を表示できるモノクロのドットマトリクス形の表示手段としての液晶パネル60bと、これを収納するケース60aとにより構成されている。なお、液晶パネル60bはカラー型であってもよい。
該ケース60aの表面のうち、液晶パネル60bの外周側には、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70と、画面表示の切替え等のための左右各2つのスイッチ71・72・73・74とが設けられている。これら各スイッチ71〜74は、スイッチの一回の押下により一つのONパルス信号が出るいわゆるプッシュスイッチで、ノンロックタイプのものである。また、これら各スイッチ71〜74は本発明における入力手段に相当する。
該スイッチ71〜74は、該液晶表示装置60上で僅かに上方突起する程度で、形状も操作性を担保するために押下しやすい程度の大きさで構成されている。また、該液晶表示装置60は、機能設定を変更するためのスイッチ操作の操作性が向上するように、前記操向丸ハンドル58の中心部に配設され、オペレータが操作し易い位置および形状に構成されている。
そして、ケース60a内であって液晶パネル60bの裏面側には、コンバインの各種モードのうち実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御するCANコントローラC5(詳細は後述する)が内装されている。
また、前記操向丸ハンドル58近傍の左右両側方には、操作パネル69・69が配設されており、この操作パネル69・69には刈取自動昇降スイッチ131等の各種スイッチ類が配置されている。
本実施例においては、後述するように、液晶表示装置60の入力操作によって、作業機の機能の設定変更を可能とするものである。このような構成とすることで、入力手段が一箇所に集約され、作業機の操作性を向上させることができ、また、該操作パネル69・69に設けられる各種スイッチ類の数を減らすことができる。運転室11においても、操作系を簡潔に構成することができ、すっきりと整頓された外観とすることができる。
運転座席56の左方には、前後に長いサイドコラム61が配置されており、このサイドコラム61には、車速を無段階変速させる主変速レバー65と、作業状態に応じて走行駆動部24の出力および回転数を所定範囲に設定保持する副変速レバー66とが左右に平行状に配置されており、これら各レバー65・66は前後回動可能に構成されている。
さらに、主変速レバー65の後方部位には、作業クラッチレバー68が前後回動可能に配置されている。作業クラッチレバー68は平面視逆L字状のガイド溝に沿って移動可能に構成されており、ガイド溝の後端左寄り位置に作業クラッチレバー68が位置するときには、刈取スイッチ134および脱穀スイッチ135が切り作動して、刈取クラッチ「切り」かつ脱穀クラッチ「切り」の状態となり、左右反対側となる後端右寄り位置では、脱穀スイッチ135のみが入り作動して、刈取クラッチ「切り」かつ脱穀クラッチ「入り」の状態となり、ガイド溝の前端である位置では、脱穀スイッチ135とともに刈取スイッチ134が入り作動して、刈取クラッチ「入り」かつ脱穀クラッチ「入り」の状態となるように構成されている。
図8に示すように、主変速レバー65のパネル部65aにおいては、その同一平面上に、刈取前処理装置4を強制的に上昇させるオートリフトスイッチ137や、刈取前処理装置4を所定の刈高さまで強制的に下降させるオートセットスイッチ138、刈取前処理装置4の昇降動を手動操作するための刈取昇降スイッチ139、副変速スイッチ136等の複数の各種スイッチ類が配置されている。
前記主変速レバー65は多機能レバーとなっており、そのパネル部65aにおいては、その同一平面上に、4方向操作スイッチであるAスイッチ201、およびBスイッチ202〜Gスイッチ207の複数の操作スイッチが配置されており、これらは、刈取前処理装置4を強制的に上昇させるオートリフトスイッチ137や、刈取前処理装置4を所定の刈高さまで強制的に下降させるオートセットスイッチ138、刈取前処理装置4の昇降動を手動操作するための刈取昇降スイッチ139、副変速スイッチ133等の複数の各種スイッチ等となっている。そして、グリップ93基部に形成する外膨らみ部94に左手の親指と反対側の手の平をあてて主に親指によりこれらAスイッチ201〜Gスイッチ207の操作を行うように構成している。
このような構成とすることで、オペレータは、左手操作によって、主変速レバー65を操作するとともに、該主変速レバー65のパネル部65aに配置されているAスイッチ201〜Gスイッチ207を操作することができ、また、右手操作によって、操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aを操作しながらステアリング右スイッチ84を操作することができる。オペレータは、左手操作および右手操作を並行して行うことができ、同時に複数の操作が可能となっている。なお、該主変速レバー65のパネル部65aに設けられているAスイッチ201〜Gスイッチ207が左手操作スイッチに相当し、ステアリング右スイッチ84が右手操作スイッチに相当する。
本実施例においては、並行操作が可能な左手操作スイッチであるAスイッチ201〜Gスイッチ207、および、右手操作スイッチであるステアリング右スイッチ84、のそれぞれのスイッチが有する機能の設定を、変更可能(カスタマイズ可能)に構成され、オペレータの利き手や好み、また使用頻度や作業対象に対応した設定を行うことができる。なお、かかる設定変更を制御する機構は、後述するメンテナンスモードM6における入力操作によって実行されるものである。
次に、走行機体1の車速、姿勢および車高、排出オーガ28の排出位置等コンバインの操作全般を制御するとともに、実行中のモード(コンバインの動作の状態)に対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御するための制御手段の構成について説明する。
図9に示すように、制御手段としてのマイクロコンピュータ等の電子式制御装置75は、複数(本実施例では5つ)のCANコントローラC1・C2・C3・C4・C5と、これらの間を相互に接続するCAN通信バス76とで構成されている。CANコントローラC1〜C5には、制御データの反射を抑制する終端抵抗としての抵抗器(図示せず)が内蔵されている。
CANコントローラC1〜C5は、所定の動作や配設位置等を考慮してグループ化して、それぞれのグループ毎に並行制御するとともに、相互のコントローラ間では通信回線を用いて情報を交換し、或いは共有して、制御できるようにしているものであり、一つのCANコントローラにおいては、各種演算処理や制御を実行するCPU77、後述する各制御プログラムを記憶させ、電源を「切」としても記憶した情報が失われない不揮発性メモリとしてのEEPROM78、各種データ等を一時的に記憶させるRAM79、タイマ機能としてのクロック、各種入力系機器および出力系機器に接続してデータを伝送する入出力インターフェイス(図示せず)等を備えている。
該CANコントローラC1〜C5のEEPROM78の各々には、それぞれに対応するアプリケーション制御プログラム(ソフト)S1・S2・S3・S4・S5を予め記憶(格納)させている(図9参照)。
アプリケーション制御プログラムS1は、脱穀装置3および刈取前処理装置4の各種アクチュエータ(例えば刈取部用油圧シリンダ9等)を作動させる制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS2は、刈取部用油圧シリンダ9および走行機体1の左右の走行部用油圧シリンダ39a・39bを作動させて、刈取前処理装置4の刈高さ制御や走行機体1の姿勢および車高制御を実行するための制御プログラムとする。
アプリケーション制御プログラムS3は、エンジン15の出力を制御するための制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS4は、排出オーガ28における駆動モータ29およびオーガ用油圧シリンダ31の作動を制御するための制御プログラムとする。
そして、アプリケーション制御プログラムS5は、CANコントローラC1〜C5に接続された全ての入出力系機器の入出力を管理・制御して、実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示する制御を司る制御プログラムとする。
また、前記EEPROM78には、CAN通信に必要な通信制御プログラムと、入出力系機器間で制御データ(情報)を伝送するための入出力用制御プログラムとについても予め格納しており、アプリケーション制御プログラムに対して入出力用制御プログラムがベースとなるように階層化している。
各CANコントローラC1〜C5は、目安として、入出力系機器のハーネスの長さがなるべく短くなるように組み合わせてそれらを制御するようにしており、それぞれの配置箇所でコントローラボックス(図示せず)内に格納されている。
例えば、CANコントローラC1は、運転室11における床板の下面側に設置されている(図1〜図3参照)。CANコントローラC1の入力インターフェイスには、入力系機器として、昇降ポジションセンサ45、刈取前処理装置4において刈取穀稈を搬送しているか否かを検出する穀稈搬送センサ96、搬送中の刈取穀稈の長さを検出する穀稈長さセンサ97、扱深さセンサ98、オーガクラッチモータスイッチ99、超音波センサ44a,44b、車速センサ100、2番受樋スクリューコンベア回転センサ101、操向丸ハンドルリミットスイッチ102等がそれぞれ接続されている(図10参照)。
CANコントローラC1の出力インターフェイスには、出力系機器として、扱深さ制御モータにおけるリレーユニット等の制御回路部103、オーガクラッチモータにおけるリレーユニット等の制御回路部104、脱穀クラッチを駆動させるための電磁ソレノイド105等がそれぞれ接続されている(図10参照)。
前記CANコントローラC2は、刈取前処理装置4の上部でかつ運転室11に近い箇所に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラC2の入力インターフェイスには、入力系機器として、燃料センサ106、傾斜センサ43、車高センサ41a,41b、選別装置の流穀板における籾流量センサ107、選別装置各部での籾の有無を検出する籾センサ108、排藁カッタ詰まりセンサ109、旋回角センサ81、横筒28bの先端部に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ先端操作部110、上下回動角センサ82、オーガクラッチセンサ111、排出オーガ過負荷センサ112、搖動選別過負荷センサ113、扱胴回転センサ114、処理胴回転センサ115等がそれぞれ接続されている(図11参照)。
CANコントローラC2の出力インターフェイスには、出力系機器として、搖動選別駆動モータ116、FCクラッチ駆動回路部117、排出オーガ28の縦筒28aを水平旋回させるための駆動モータ29、排出オーガブレーキ118、オーガ用油圧シリンダ31に対する電磁制御弁51の電磁ソレノイド51a、走行機体1の左側の走行部用油圧シリンダ39aに対する電磁制御弁52の電磁ソレノイド52a、走行機体1の右側の走行部用油圧シリンダ39bに対する電磁制御弁53の電磁ソレノイド53a、刈取部用油圧シリンダ9に対する電磁制御弁50の電磁ソレノイド50a等がそれぞれ接続されている(図11参照)。
図1〜図3に示すように、CANコントローラC3は、運転室11における運転座席56の後部に設置されている。このCANコントローラC3の入力インターフェイスには、入力系機器として、エンジン回転数センサ119、エンジンオイル量センサ120、エンジン水温センサ121、エンジン15の出力(負荷)を制御する電子ガバナ付き燃料噴射ポンプのラック位置を検出するための燃料噴射ポンプラック位置センサ122、エンジンスタータスイッチ123、排出オーガ28の水平旋回位置を予め記憶させるためのオーガセット位置ダイヤル124、運転室11に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ操作部125、刈取クラッチモータリミットスイッチ126等がそれぞれ接続されている(図12参照)。
CANコントローラC3の出力インターフェイスには、出力系機器として、エンジン15の回転数が所定の回転数となるように燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための燃料噴射ポンプラックアクチュエータ127、エンジンスタータリレー128、警報ブザー129等が各々接続されている(図12参照)。
前記CANコントローラC4は、運転室11のサイドコラム61内に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラC4の入力インターフェイスには、入力系機器として、アクセルレバー59の操作位置を検出するアクセルレバーセンサ59a、車高調節レバー62、車高制御切替スイッチ63、傾斜設定器64、扱深さ自動制御スイッチ130、刈取自動昇降スイッチ131、刈取前処理装置4が所定の刈高さまで下降すると自動的に前記刈取前処理装置4へ動力伝達するための刈取オートクラッチスイッチ132、刈取スイッチ134、脱穀スイッチ135、選別装置における穀粒の選別状態を調節するための選別調節ダイヤル136、オートリフトスイッチ137、オートセットスイッチ138、刈取昇降レバー139、扱深さ調節レバー140、副変速レバー66、走行機体1を後退動させるための後退スイッチ141、電源スイッチ142等がそれぞれ接続されている(図13参照)。
CANコントローラC4の出力インターフェイスには、出力系機器として、車高制御を自動操作に切り替えたときに点灯する車高制御切替スイッチランプ143、扱深さ制御を自動操作に切り替えたときに点灯する扱深さ自動制御スイッチランプ144等が接続されている(図13参照)。
表示装置として、ケース60a内に内装されたCANコントローラC5の入力インターフェイスには、液晶パネル60bの画面上のカーソルを画面上方向に移動させるための設定スイッチ71、画面下方向に移動させるための表示切替スイッチ72、液晶パネル60bの画面表示を切り替える操作等をするためのブザー停止スイッチ73、設定スイッチ74等がそれぞれ接続されている(図14参照)。
そして、CANコントローラC5の出力インターフェイスには、表示手段としての液晶パネル60b、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70等がそれぞれ接続されている(図14参照)。
なお、前記CANコントローラ毎に、それぞれ例えば、「刈取」・「脱穀・選別」・「水平制御」・「エンジン・走行」・「オーガ」・「液晶パネル」の出入力系機器をまとめて接続するようにしてもよい。また、CANコントローラC1〜C5には、それぞれEEPROM78にエラー履歴を記憶し、このエラー履歴は、別々に、もしくは、一括して、容易に消去することができるようにしている。
次に、CANコントローラC5によるモードの切替え制御の態様について説明する。
図15に示すように、コンバインのモード(動作の状態)は、初期モードM1、路上走行や各種作業をする通常モードM2、コンバイン各部の異常状態を報知する警報表示モードM3、検出エラー等の各種エラーの内容を報知するエラー表示モードM5および水平制御等の設定を行うための環境設定モードM4の5つに大別される。
そして、通常モードM2には、路上走行等をする非作業モードM2aと刈取・脱穀作業をする作業モードM2bとがあり、メンテナンスモードM6も設定されている(図16参照)。
まず、電源スイッチ142を入り操作すると、初期モードM1が起動して、液晶パネル60bの画面に図17に示す初期画像情報が表示される。
次いで、前記CANコントローラC5のEEPROM78に予め設定された時間(本実施例では10秒)が経過するか、あるいは、エンジン15の回転数が予め設定された回転数(本実施例では240rpm)以上になると、自動的に通常モードM2のうち非作業モードM2aに移行して(図16参照)、液晶パネル60bの画面の表示が、前記初期画像情報からエンジン回転数や燃料の残量等の画像情報(非作業モードM2aに対応した画像データ)に遷移する(図18参照)。
この場合、液晶パネル60bの画面には、非作業モードM2aの画像情報として、走行機体1の走行速度(車速)を示す速度計85、エンジン回転数を示す略L字状の回転数グラフ86、穀粒タンク12内のもみの量を知らせるタンクモニタ87、燃料の残量を知らせる燃料計88、副変速スイッチ66の設定状態を知らせる副変速モニタ89、刈取前処理装置4の速度の設定状態を知らせる刈取変速モニタ90、およびエンジン15の稼動時間を積算した値等を知らせる積算値モニタ91とが表示される。
初期モードM1の実行中に、脱穀装置3への動力伝達のための脱穀クラッチが入り状態、すなわち、脱穀スイッチ135が入り作動している場合は、警報表示モードM3に移行して、警報ブザー129を作動させるとともに、液晶パネル60bの画面に、扱胴詰まりの画像情報が切替え表示される(図20(a)参照)。これは、脱穀スイッチ135が入り状態のままで始動することを防止するためである。
図20(a)(b)に示す両画像情報は、液晶パネル60bの画面上下方向に自動的にスクロールして表示される。この場合、脱穀スイッチ135が切り作動させると、警報ブザー129は作動停止するとともに非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面が図18に示す画面に遷移する。
図16に示すように、通常モードM2のうち非作業モードM2aの実行中に脱穀スイッチ135を入り作動させると、作業モードM2bに移行して、図18の画像情報を示す画面の表示がエンジン負荷や燃料の残量等の画像情報(作業モードM2bに対応した画像データ)に遷移する(図19参照)。逆に、脱穀スイッチ135を切り作動させると、非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面に、非作業モードM2aの画像情報が切替え表示される。
図15に示すように、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、例えば、各出力系外部機器において許容される制御範囲から外れた異常制御データを、CANコントローラC5が受信した場合、または、前記異常制御データをCANコントローラC5が受信しているときにブザー停止スイッチ73を押下した場合は、警報表示モードM3に移行して、図18または図19に示す画面が、前記異常制御データの発信元である各出力系外部機器の異常状態、例えば扱胴詰まりや油圧異常等を報知する画像情報を示す画面(図20(a)(b)および図21(a)(b)参照)に遷移する。なお、各種異常データが発生した場合には、液晶表示装置60のケース60aに設けた作業ランプ70(図7参照)が点灯するようになっている。
異常制御データが複数発生している場合は、所定時間ずつ順送りで、各異常制御データに対応する出力系外部機器の異常状態についての画像情報を液晶パネル60bの画面に表示する。
なお、図20(a)(b)に示す両画像情報のみならず、図21(a)(b)に示す両画像情報も、液晶パネル60bの画面上下方向に、自動的にスクロールして表示される。
そして、各出力系外部機器の異常状態を解除するか、または、油圧異常等のエンジン関係に異常が発生しているときにブザー停止スイッチ73を一回押下すると、警報表示モードM3から通常モードM2に移行して、図20(a)(b)または図21(a)(b)に示す画面が、図18または図19に示す画面に遷移するのである。
図15に示すように、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、例えばセンサや設定器等の検出エラーや各種アクチュエータの作動エラー等の各種エラーが発生した場合には、液晶パネル60bの画面における副変速モニタ89の右側部位に、「エラー」の文字標識92が点滅表示される(図22参照)。該エラー標識92の点滅により、オペレータは、何らかのエラーが生じたことを、通常モードM2の画像情報を示した画面上で迅速に視認できる。
この状態で、ブザー停止スイッチ73を適宜時間(本実施例では5秒)以上押下すると、エラー表示モードM5に移行して、液晶パネル60bの画面の表示がこのとき発生したエラーの内容を示す画像情報に遷移する(図23(a)〜(d)参照)。
それから、もう一度ブザー停止スイッチ73を一回押下するか、または、前記エラーが解消されると、エラー表示モードM5から通常モードM2に戻って、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報が切替え表示される。
また、非作業モードM2aの実行中に、ケース60aに設けた表示切替スイッチ72とブザー停止スイッチ73とを同時に適宜時間(本実施例では5秒)以上入り作動させる、または、電源スイッチ142を入り操作した時点から、表示切替スイッチ72を適宜時間(本実施例では3秒)以上入り作動させると、警報ブザー129の鳴動に伴ってメンテナンスモードM6に移行し、液晶パネル60bの画面に、メンテナンスモードM6における選択メニューの画像情報(以下、選択メニュー情報という)が切替え表示される(図24参照)。警報ブザー129は前記画面が切り替わった時点で鳴動が停止する。
次に、図15のモード間遷移図と図25〜図27の画面図とを参照して、環境設定モードM4の制御態様について説明する。
通常モードM2の実行中に設定スイッチ74を一回押下した場合は、環境設定モードM4に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、通常モードM2の画像情報から環境設定モードM4の画像情報(以下、環境設定メニュー情報という)に遷移する(図25参照)。もう一度、設定スイッチ74を押下すると、通常モードM2に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、環境設定モードM4の画像情報から通常モードM2の画像情報に戻る。本実施例では、環境設定モードM4を実行する頻度が少ないので、ブザー停止スイッチ73とは別に設定スイッチ74を設けて、不用意に環境設定モードM4を作動させることがないようになっている。
環境設定モードM4において環境設定メニュー情報を示す画面(図25参照)には、複数の設定をするための選択項目を有する画像情報が表示される。主に作業機の旋回力や水平制御等の制御方式に応じて十項目に分類されており、図25(a)(b)に示すように、これら項目群は、液晶パネル60bの画面に表示できる画素数等に応じて、一画面にまとめてまたは二以上に分けて表示されるようになっている(本実施例では二つに分けている)。
該環境設定メニュー情報を示す画面においては、左右略中央に選択項目となる文字情報170〜179が表示されている。すなわち、「水平調整」(170)・「旋回力」(171)・「快速制御」(172)・「バックリフト」(173)・「積算時間」(174)・「縦搬送収納」(175)・「エコモード」(176)・「フィットステアリング」(177)・「チェックブザー」(178)・「積算リセット」(179)等とがある。
前記各項目は、作業機の旋回力や車高水平制御等の制御方式に応じてグループ化した作業機の設定機能に対する見出し(インデックス)であって、オペレータ等が、変更する機能設定を探し出すための手がかりとなっている。
また、選択する文字情報を指し示すカーソル160が表示され、前記画面の四隅部位には、入力手段としての各スイッチ71、72、73、74の機能を示す操作指示標識165、166、167、168とが表示されるようになっている。
該各操作指示標識165〜168は、表示位置と対応した各スイッチ71〜74を押下した際の作動内容を、文字や図形等で簡略化して表したものである。例えば、図25の画面で説明すると、画面左上隅部の操作指示標識165(上向き矢印)に対応した設定スイッチ71を押下すると、カーソル160が画面の上方向に移動し、左下隅部の操作指示標識166(下向き矢印)に対応した表示切替スイッチ72を押下すると、カーソル160が画面の下方向に移動するのである。そして、各文字情報170〜179は、カーソル160で指し示した状態では反転表示される。
前記画面(図25参照)における複数の環境設定メニュー情報の切替え表示は、前述した選択メニューでのスイッチ操作と同様に、表示切替スイッチ72を押下して、カーソル160を画面の下方向に移動させ、該カーソル160で指し示した「次(または1/3)の画面へ」の文字情報169を反転表示させた状態で、ブザー停止スイッチ73を押下することにより実行される。
また、環境設定メニュー情報を示す画面において、設定スイッチ74を押下すると、通常モードM2に移行する。
このように、本実施例に係る制御装置おいては、液晶表示装置60において、該液晶パネル60bに、前記文字情報や図形等で、その設定状態を表すようにしているので、オペレータにとっても視覚的にその設定状態を把握することができる。
次に、作業機の機能設定の変更操作における制御機構について、以下順に説明する。
図25(a)に示す、環境設定メニュー情報を示す画面においては、作業機の機能設定に対応する文字情報として、それぞれ「水平調整」(170)・「旋回力」(171)・「快速制御」(172)・「バックリフト」(173)・「積算時間」(174)が表示されている。具体的には、それぞれの文字情報において、液晶パネル60bの略中央左側(図25において左方)には、各機能のインデックスとしての文字情報170〜174が表示され、略中央右側には、左側の機能に対応した設定状態を表す文字情報または画像情報180〜184が表示される。
各機能の設定を変更するには、前記カーソル160を設定スイッチ71および表示切替スイッチ72を押下して移動させ、変更する文字情報170〜174を反転表示させた後、前記ブザー停止スイッチ73を押下する。該ブザー停止スイッチ73を押下すると、前記文字または画像情報180〜184の表示が、設定される機能内容を表す画像表示に移行される。
本実施例に係る制御機構においては、「水平調整」の文字情報(170)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下することによって、水平制御微調整機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例における水平制御微調整機能とは、機体の左右方向の傾斜角度を所定角度に調節するように制御するものである。水平制御によって作業機を水平に保つことにより、作業時に左右の刈高さが同一となって、穀稈長のばらつきが小さくなり、刈取性能が良好になる。また、畦際等では所定の角度に傾斜させたまま刈り取ることができ、土中への突っ込みを防止できる。なお、制御機能の詳細は後述する。
「旋回力」の文字情報(171)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、旋回力調節機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例における旋回力調節機能とは、作業機の自動走行制御中における左右いずれかに旋回する際の旋回の程度を段階的に調節できる機能をいう。旋回力調節機能によって、異なる圃場や作業内容に応じて、作業機の旋回の程度を調整して、作業性を向上させることができる。
かかる「旋回力」の文字情報(171)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、旋回力の調節段階を示した画像情報181a〜181eが、液晶パネル60bに切替表示される(図25(a)参照)。図26に示すように、該画像情報181は、矩形状のブロック190が連設され、該ブロック190が左方から右方にかけて上下方向に順に大きくなるように構成され、左方から右方にかけて旋回力の程度が大きくなるということを、画像情報として表している。現在の旋回力の調節段階が、該ブロック190の反転より表されるため、オペレータにおいて視覚的に判断しやすいような構成とされている。
上述のように、ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、該画像情報181a〜181eが順次切替表示される。そして、画像情報181cとした場合に、旋回力が最も強く作用され、画像情報181eとした場合に、旋回力が最も弱く作用するように制御される。なお、本実施例に係る旋回力調節機能においては、図26に示すような段階調節(本実施例においては、5段階)とするものであるが、これに限定するものではない。
「快速制御」の文字情報(172)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、快速制御機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例における快速制御機能とは、作業中に、エンジンの負荷が限界に近づくと、車速を自動的に減速させ、負荷が軽減させると自動的に元の車速にまで徐々に戻すように制御する機能をいう。快速制御機能によって、圃場状態や作業内容によって異なる変速操作を制御するため、能率的な作業を行うことができる。
かかる「快速制御」の文字情報(172)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、快速制御機能の設定の有無を示した「入り」・「切り」(図25(a)においては「切り」)の文字情報(182)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「入り」の文字情報(182)とした場合に、上記快速制御機能が実行されるように制御される。
「バックリフト」の文字情報(173)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、バックリフト機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例におけるバックリフト機能とは、作業中に、バック走行を行う場合に、刈取部を上昇させるように制御することをいう。バックリフト機能によって、作業機の前後進切替の際に、オペレータが逐一レバー操作を行う必要が無く、能率的な作業を行うことができる。
かかる「バックリフト」の文字情報(173)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、バックリフト機能の設定の有無を示した「入り」・「切り」(図25(a)においては「入り」)の文字情報(183)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「入り」の文字情報(183)とした場合に、上記バックリフト機能が実行されるように制御される。
「積算時間」の文字情報(173)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、積算時間の表示設定を変更可能とするように制御される。本実施例における積算時間の表示設定とは、前記液晶パネル60bに表示される積算時間を、エンジン起動中の積算時間か、もしくは、作業中の積算時間(例えば、刈取クラッチが「入り」の状態での積算時間)のいずれかを切替表示するように制御することをいう。積算時間の表示設定によって、オペレータに必要な情報を、液晶パネル60bに適宜切替表示できるようになる。
かかる「積算時間」の文字情報(174)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、積算時間の設定の内容を示した「エンジン」・「作業」(図25(a)においては「エンジン」)の文字情報(184)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「エンジン」の文字情報(184)とした場合にはエンジン起動中の積算時間が、「作業」の文字情報(184)とした場合には作業中の積算時間が、作業モードM2b(非作業モードM2a)に対応した画像データを示す画面中における前記積算値モニタ91に表示されるように制御される。
なお、前記アワーメータは、CANコントローラC5に予め具備されるものであるが、上記作業機の組み立てからの積算時間が、該アワーメータによって記憶される場合に限らず、例えば、前記CANコントローラC1〜C5に配設されるEEPROM78のいずれかにおいて記憶するようにしてもよい。
また、図25(b)に示す、環境設定メニュー情報を示す画面においては、作業機の機能設定に対応する文字情報として、それぞれ「縦搬送収納」(175)・「エコモード(エンジン回転数最適制御モード)」(176)・「フィットステアリング(微小旋回操作)」(177)・「チェックブザー」(178)・「積算リセット」(179)が表示されている。
「縦搬送収納」の文字情報(175)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、縦搬送収納機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例における縦搬送収納制御機能とは、刈取部の縦搬送部を刈取収納時に、作業機内に収納するように制御する機能をいう。縦搬送収納機能によって、作業が終了しても、オペレータが手動操作をする必要がなく、操作性が向上する。
かかる「縦搬送収納」の文字情報(175)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、縦搬送収納機能の設定の有無を示した「入り」・「切り」(図25(b)においては「入り」)の文字情報(185)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「入り」の文字情報(185)とした場合に、上記縦搬送収納機能が実行されるように制御される。
また、「エコモード」の文字情報(176)にカーソル160を移動させて、反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、エコモード機能の設定を変更するように制御される。本実施例におけるエコモード機能とは、作業機における、走行部や前記脱穀装置3の負荷が変動しても、エンジン出力を瞬時にコントロールして、部分湿田や旋回時等の負荷変動に対してエンジン回転を一定に保つように制御することをいう。このように制御することによって、安定した脱穀・選別を行えるのである。
かかる「エコモード」の文字情報(176)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、エコモード機能の設定の有無を示した「入り」・「切り」(図25(b)においては「入り」)の文字情報(186)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「入り」の文字情報(186)とした場合に、上記エコモード機能が実行されるように制御される。
なお、エコモード機能の設定においては、作業機の車速によってエンジンの回転を定格にする状態をどのように制御するかを、前記脱穀クラッチやオーガクラッチの「入り」・「切り」によって異なるように制御してもよい。かかる場合には、本実施例に係る制御機構において、エコモード機能の設定変更の際に、液晶パネル60bに文字情報として表示することで、オペレータが選択可能となるようにしてもよい。
「フィットステアリング」の文字情報(177)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、フィットステアリング機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例におけるフィットステアリング機能とは、作業機の操向を微調整するように制御する機能をいうフィットステアリング機能によって、条合わせなどの作業中における進路方向の微調整が容易となり、作業機の作業性を向上させる。
本実施例においては、上述のように、前記主変速レバー65に配置されたAスイッチ201〜Gスイッチ207、前記操向丸ハンドル58に配置されたステアリング右スイッチ84が有する機能を設定変更可能(カスタマイズ可能)に構成するものである。そこで、本環境設定モードM4においても、該ステアリング右スイッチ84の前後方向もしくは左右方向の操作に、フィットステアリング機能を有するように設定変更できるように制御するものである。
かかる「フィットステアリング」の文字情報(177)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、前記ステアリング右スイッチ84の設定状態を示した「前後」・「左右」・「切り」(図25(b)においては「前後」)の文字情報(187)が、液晶パネル60bに順次切替表示される。そして、「前後」の文字情報(187)とした場合に、ステアリング右スイッチ84の前後方向の操作によって作業機の操向が調整可能とされ、「左右」の文字情報(187)とした場合に、ステアリング右スイッチ84の左右方向の操作によって作業機の操向が調整可能とされ、「切り」の文字情報(187)とした場合に、ステアリング右スイッチ84にはフィットステアリング機能が割り当てられないように制御される。
なお、かかるフィットステアリング機能を設定するスイッチ等は、前記ステアリング右スイッチ84に限定されるものではなく、例えば、主変速レバー65に配置されたAスイッチ201等に設定するようにしてもよい。
「チェックブザー」の文字情報(178)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると、簡易チェックブザー機能の設定を変更可能とするように制御される。本実施例における簡易チェックブザー機能とは、ある一定の作業(例えば、刈取高速カットモードや、副変速走行での刈取作業モード)の時に、かかるモードに入ったときや、終えたとき等にブザーを吹聴させるように制御することをいう。このように制御することで、該モードの移行をオペレータに注意喚起して知らせ、作業性を向上させることができる。
かかる「チェックブザー」の文字情報(178)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、簡易チェックブザー機能の設定の有無を示した「入り」・「切り」(図25(b)においては「入り」)の文字情報(188)が、液晶パネル60bに切替表示される。そして、「入り」の文字情報(188)とした場合に、上記簡易チェックブザー機能が実行されるように制御される。
なお、簡易チェックブザー機能としては、上述のようにモード間の移行の際に吹聴されるだけでなく、例えば、液晶表示装置60の各スイッチ71〜74を押下する毎に、小さなブザー音が鳴動するように制御したり、作業機の各機能設定を変更毎に、ブザー音が鳴動するように制御したりするものも含むものでもよい。
そして、「積算リセット」の文字情報(179)にカーソル160を移動させて、これを反転表示させ、前記ブザー停止スイッチ73を押下すると積算時間がリセットされるように制御される。なお、リセットされる積算時間は、前記エンジン起動中の積算時間、もしくは、作業中の積算時間のいずれかを選択できるようにしてもよい。
以上のように、液晶表示装置60の入力操作によって、作業機の各種機能の設定変更を制御するので、外部入力手段として配置されるスイッチやダイヤル等の数を減らし、装置構成に関するコストを低減することができる。また、液晶表示装置60に設けられた液晶パネル60bに、文字および画像情報が表示され、かかる表示に従って入力操作を行ため、オペレータは、かかる機能の設定・調整を視覚的に認識し易く、各機能の設定変更を容易に行うことができる。
さらに、使用頻度の低いスイッチ等の代わりに、本実施例に係る制御機構における上記スイッチ71〜74の入力手段によって、上記設定変更を可能とすることで、かかるスイッチ等の外部入力機器を減らして、操作系を簡潔にすることができ、また、スイッチ操作に基づく誤操作等を防止することができる。
なお、前記環境設定モードM4において、設定変更可能な作業機の機能は、上記のものに限定されるものではない。例えば、刈取自動昇降機能や、刈高さ調節機能等の設定を、変更可能に制御するようにしてもよい。
次に、水平微調整に係る制御機構について、以下に詳述する。
本実施例における水平制御微調整機能の設定変更は次のようにして制御される。すなわち、「水平調整」の文字情報(170)が反転表示された状態で、前記ブザー停止スイッチ73を一回押下する毎に、作業機の水平制御の微調整を段階的に示した画像情報180a〜180eが、液晶パネル60bに切替表示される。図25(a)および図27に示すように、該画像情報180は、矩形状のブロック191が連設され、該ブロック191の左方と右方とでブロック191の大きさを異なるように構成し、作業機の傾斜の様子を表している。そして、現在設定されている水平調整段階を、ブロック191を反転表示させている。このように、オペレータにおいて視覚的に判断しやすいような構成とされている。
具体的には、画像情報180a・180bとした場合には、走行機体1が右方に傾斜が下がるように制御される。すなわち、作業機が、左方が低くなるように僅かに傾斜している場合等に、本実施例に係る制御機構によって、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを突出させるか、または、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを後退させるように制御して、機体が所望の傾斜となるように微調整される。一方で、画像情報180d・180eとした場合には、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを突出させるか、または、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを後退させるように制御して、機体が左側に下がる所望の傾斜となるように微調整される。
また、画像情報180cは、各ブロック191が略同一となるように表示して、水平制御微調整機能をフラットな状態、すなわち、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッド、または、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを突出・後退させることなく走行機体1が略水平となるように制御されていることを示している。すなわち、水平制御の微調整をする必要がない場合には、画像情報180cに設定する。
機体の水平制御機構においては、傾斜センサや水平調節ダイヤルの固体差が原因で、水平位置から傾斜角を調整する場合に、スイッチやダイヤル等で調整を行うと、同じように操作しても、微妙なズレが生じて全く同じ角度に調整することは難しい。そこで、以上のように制御することで、オペレータにおいて、液晶パネル60bの画像表示を見ながら、水平制御微調整の設定を容易に行うことができる。また、水平制御微調整機能の段階的な設定変更も、オペレータが、液晶表示装置60の入力操作によって可能であるため、作業機の若干の傾きも容易に調整することができる。
なお、本実施例に係る水平制御微調整機能においては、図27に示すような段階調節(本実施例においては、5段階)とするものであるが、これに限定するものではない。すなわち、前記ブロック191をより多く連設するように構成して、微調整の段階をより細かく設定できるようにしてもよい。また、本実施例では機体の水平制御について説明したが、トラクタや田植機等の本機に対して作業機を水平制御したり角度制御したりする場合にも適用できるものである。
本発明における通信バス(回線)はCAN(Controller Area Network)プロトコルのみならず、LAN(Local Area Network)プロトコルを用いてもよい。本発明は、前記したCAN通信環境のみならず、LAN通信環境の制御システムに対しても適用できるが、CAN通信プロトコルによるデータ通信の方が、各コントローラ間での制御データのやりとりが円滑で、かつ、通信エラー状態の検出およびエラー処理をもスムーズに行える。なお、制御手段としてのコントローラは複数であってもよく、単一のものであってもよい。
また、本発明における入力手段としては、前述した四つのスイッチ71〜74に限らず、液晶パネル60bの画面上に設けるタッチパネルであってもよい。この場合は、タッチパネルを、フレキシブル配線板を介してCANコントローラC5の入力インターフェイスに接続し、オペレータが前記タッチパネルの表面のうち操作指示標識165〜168に対応する箇所を指やペン等で押圧すると、前記タッチパネルがこの位置を検出して、この押圧位置情報がフレキシブル配線板を介してCANコントローラC5に伝送され、前記押圧位置に対応する操作指示標識165〜168の内容(例えばカーソルを画面の上方向に移動させる等)を実行するように構成すればよい。
さらに、本発明の表示装置は、液晶パネル60bを用いた液晶表示装置60に限らず、CRTディスプレイやELディスプレイ等であってもよい。
本発明の一実施例に係るコンバインの左側面図。 同じく右側面図。 同じく正面図。 動力伝達系のスケルトン図。 油圧回路図。 運転室の概略斜視図。 操向丸ハンドルおよび液晶表示装置を示す拡大平面図。 主変速レバーの正面図。 制御装置全体の機能ブロック図。 CANコントローラC1の機能ブロック図。 CANコントローラC2の機能ブロック図。 CANコントローラC3の機能ブロック図。 CANコントローラC4の機能ブロック図。 CANコントローラC5の機能ブロック図。 各モードの遷移図。 通常モードの遷移図。 初期モードの画像情報を示す画面の図。 非作業モードの画像情報を示す画面の図。 作業モードの画像情報を示す画面の図。 作業系異常情報のうち扱胴詰り情報を示す画面の図。 エンジン系異常情報のうちエンジン油圧異常情報を示す画面の図。 エラー標識が表示された通常モードの画面の図。 エラー表示モードの画像情報を示す画面の図。 画面にメンテナンスモードにおける選択メニュー情報を示した状態の液晶表示装置の拡大平面図。 環境設定メニュー情報を示す画面の図。 水平制御微調整機能の設定状態を表す画像情報を示す図。 旋回力調節機能の設定状態を表す画像情報を示す図。
符号の説明
C1〜C5 CANコントローラ
S1〜S5 アプリケーション制御プログラム
M1 初期モード
M2 通常モード
M3 警報表示モード
M4 環境設定モード
M5 エラー表示モード
M6 メンテナンスモード
1 走行機体
2、2 走行クローラ
3 脱穀装置
4 刈取前処理装置
15 エンジン
28 排出オーガ
56 運転座席
57 フロントコラムカバー体
58 操向丸ハンドル
60 液晶表示装置
60b 液晶パネル
65 主変速レバー
71 設定スイッチ
72 表示切替スイッチ
73 ブザー停止スイッチ
74 設定スイッチ
77 CPU
78 EEPROM
160 カーソル
165、166、167、168 操作指示標識

Claims (3)

  1. 作業機各部に設けたセンサや設定機等の入力系機器と、アクチュエータや表示手段等の出力系機器と、該入出力系機器をグループ化してグループ毎に制御手段を配置し、該制御手段間を接続する通信回線と、を備えた作業機における制御装置において、前記表示手段は、作業機の機能の設定変更操作を可能とする入力手段を具備し、該入出力系機器の設定変更前後の作業機各部の設定を表示可能とすることを特徴とする作業機における制御装置。
  2. 前記入力手段は、作業機の水平制御における角度微調整を可能とし、前記表示手段は角度変更を、段階的に表示することを特徴とする請求項1記載の作業機における制御装置。
  3. 前記表示手段は、文字、記号、画像等の情報を表示可能な液晶パネルと、前記入力手段としての操作部と、を具備することを特徴とする請求項1または2記載の作業機における制御装置。
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