JP2005074330A - 放電極支持用碍子の設置構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 放電極での放電線の破断が発生しにくい放電極支持用碍子の設置構造を提供する。
【解決手段】 電気集塵装置の放電極を吊りロッド46を介して碍子24で吊下げて支持する。電気集塵装置のケーシングの天井面20上には碍子24を載置するための台座32、シートリング34が設けられている。碍子24とシートリング34との間に防振ゴム38を介在させて、碍子24が設置されている。防振ゴム38によって天井面20の振動が減衰し、放電極に伝播しない。防振ゴム38の表面にはフッ素樹脂の被膜を形成することが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 電気集塵装置の放電極を吊りロッド46を介して碍子24で吊下げて支持する。電気集塵装置のケーシングの天井面20上には碍子24を載置するための台座32、シートリング34が設けられている。碍子24とシートリング34との間に防振ゴム38を介在させて、碍子24が設置されている。防振ゴム38によって天井面20の振動が減衰し、放電極に伝播しない。防振ゴム38の表面にはフッ素樹脂の被膜を形成することが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は放電極支持用碍子の設置構造に係り、特に排ガスを処理するための大型の電気集塵装置に適した放電極支持用碍子の設置構造に関する。
火力発電所用ボイラや各種の大型炉などから排出される排ガスは、一般に粉塵や有害なミスト成分を含んでいる。このような排ガスから粉塵や有害なミスト成分を除去するために電気集塵装置が用いられる。
図3はこの種の電気集塵装置の一般的な構造を示す要部側断面図である。電気集塵装置1のケーシング2内には多数の放電極3と集塵極板4とが紙面に対して垂直方向に交互に配設されている。放電極3はパイプによって格子状に形成した放電枠3Aに多数本の放電線3Bを張り渡した形状である。ケーシング2の天井面2A上には碍管室5が設けられ、碍管室5内には碍子6が収納されている。碍子6には吊りロッド7が固定されており、吊りロッド7の下端に放電極3を吊下げることによって、放電極3は碍子6に支持される。吊りロッド7の上端には給電ケーブル8が接続されている。図示しない電源装置から50kV程度の電力が給電ケーブル8から吊りロッド7を介して放電極3に給電され、放電極3は高電圧に印加される。碍子6は放電極3を吊下げて支持するとともに、これらの給電系統とケーシング2とを電気的に絶縁する役目を果たす(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
入口9からケーシング2内に流入した排ガスは放電極3や集塵極板4が配設された集塵領域を通過した後に、出口10から排出される。集塵領域では放電極3から集塵極板4に向けてコロナ電流が流れている。排ガスがこの集塵領域を通過する過程で、排ガス中の粉塵やミスト成分が帯電し、静電集塵の原理によってこれらの粉塵やミスト成分が集塵極板4に捕集される。乾式の電気集塵装置では集塵極板4に定期的に機械的な衝撃を加えて捕集した粉塵を集塵極板4から払い落とす。また、湿式の電気集塵装置では集塵極板4の上部から水を流し、捕集した粉塵やミスト成分を集塵極板4から洗い流す。
ところで、この種の電気集塵装置で扱う被処理ガスは高温であり、硫酸や塩化水素などの腐食性ガスを含むことが多い。このため、心臓部ともいうべき放電極3や集塵極板4が高温による熱応力で損傷を受けたり、長期間の運転によって腐蝕することによって、所定の機能を発揮できなくなる事態が稀にではあるが発生する。特に、放電極3は前記したように線径の細い放電線3Bを多数本、放電枠3Aに張り渡した形状とされている。そして、多数本の放電線3Bの内、一本のみが何らかの原因によって破断しても重大な運転トラブルを招く場合がある。
図4はこのような場合の状況を示した縦断面図である。同図において、集塵極板4と放電極3とが所定の間隔で交互に配設され、被処理ガスは紙面に対して垂直方向に流れている。多数の放電極3の内で放電極3Cに張り渡した放電線3Bの一本のみが破断したとする。すると、破断した放電線3Bがその自重で撓み、破断先端部が隣接する集塵極板4Aに接触する事態が想定される。その結果、放電極3と集塵極板4Aとが電気的に短絡し、電気集塵の続行が困難となる。
本発明の目的は、前記従来技術に係る電気集塵装置の問題点を改善し、放電極での放電線の破断が発生しにくい放電極支持用碍子の設置構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る放電極支持用碍子の設置構造は、電気集塵装置の放電極を吊下げて支持する碍子を、前記電気集塵装置のケーシングの天井面上に防振材を介して設置したことを特徴とする。この構成において、前記防振材の表面にフッ素樹脂の被膜が形成されることが好ましい。
本発明者は放電極での放電線破断の原因をいろいろの観点から究明した。その結果、放電極に作用する微振動が放電線破断に関与している可能性が高いとの知見を得た。放電極の振動は主に電気集塵装置のケーシングに作用する振動が放電極支持用碍子を介して放電極に伝播することによって発生する。碍子を電気集塵装置のケーシングの天井面上に防振材を介して設置することによって、ケーシングの振動が碍子に伝播しない。その結果、碍子に支持された放電極にもケーシングの振動が伝播せず、放電線破断の一因を未然に排除することができる。
図1は本発明に係る放電極支持用碍子の設置構造の実施形態を示す側断面図である。また、図2は当該碍子の下部設置構造の詳細を示す要部側断面図である。
電気集塵装置のケーシング天井面20上には碍管室22が設けられ、碍管室22内には碍子24が収納されている。碍子24は中空部26が形成された円錐台形とされ、下端が開口している。碍子24の上端は天板28が取り付けられ、天板28には吊りロッド46用の貫通孔と通気孔30が穿孔されている。天井面20上には環状の台座32が固定され、台座32にシートリング34がボルトナット36によって取り付けられている。このシートリング34上に碍子24の下端が防振ゴム38を介して載置されている。また、シートリング34上には碍子24の下端を囲むように円筒状の枠体40が設けられている。枠体40と碍子24の下端との間隙部にはパッキン42が詰め込まれており、パッキン42の上面がシール材44によって封止されている。
電気集塵装置のケーシング天井面20上には碍管室22が設けられ、碍管室22内には碍子24が収納されている。碍子24は中空部26が形成された円錐台形とされ、下端が開口している。碍子24の上端は天板28が取り付けられ、天板28には吊りロッド46用の貫通孔と通気孔30が穿孔されている。天井面20上には環状の台座32が固定され、台座32にシートリング34がボルトナット36によって取り付けられている。このシートリング34上に碍子24の下端が防振ゴム38を介して載置されている。また、シートリング34上には碍子24の下端を囲むように円筒状の枠体40が設けられている。枠体40と碍子24の下端との間隙部にはパッキン42が詰め込まれており、パッキン42の上面がシール材44によって封止されている。
ケーシング天井面20には吊りロッド46を貫通させるための開口部が設けられ、この開口部に円筒形状のスツール48が装着されている。吊りロッド46はスツール48と碍子24の中空部を貫通し、その上端部46Aが天板28の上方に突出している。吊りロッド46の上端部46Aにはねじが切ってあり、この上端部46Aにダブルナット50をねじ込むことによって、吊りロッド46が天板28を介して碍子24に吊下げ支持される。吊りロッド46の下端に図示しない放電極を吊下げることによって、放電極が碍子24に支持される。
碍管室22の側壁には給気口52が設けられ、この給気口52から乾燥した加熱空気が碍管室22内に吹き込まれる。加熱空気を碍管室22に充満させることによって、碍子24外面での結露が防止される。碍管室22内に吹き込まれた加熱空気は天板28の通気孔30を経由して、碍子24の中空部26を通り、スツール48に案内されて電気集塵装置の集塵領域内に放出される。このため、被処理ガス中の粉塵や湿分が逆流して碍子24の内外面に付着し、碍子24の絶縁性を阻害することを防止する。
ケーシング天井面20には、例えば被処理ガスを電気集塵装置内から誘引する誘引送風機の稼動に伴う振動が被処理ガスのダクト系を介して伝播したり、ケーシング天井上に載置した高電圧電源のトランスの磁気歪による振動によって、ケーシング天井面20が常時、振動環境下に置かれている。本発明前の従来技術においては、ケーシング天井面20の振動が台座32、シートリング34、碍子24、吊りロッド46の順に伝播し、吊りロッド46下端に吊下げた放電極を振動させていた。本実施形態では上記したようにシートリング34と碍子24下端との間に防振ゴム38が介在している。したがって、ケーシング天井面20の振動は台座32とシートリング34には伝播するが、防振ゴム38によって減衰するので、碍子24には振動が伝播しない。このため、吊りロッド46に吊下げた放電極にもケーシング天井面20の振動が伝播せず、放電線破断の一因を未然に排除することができる。防振ゴム38は固有振動数が20Hz以下、好ましくは7〜15Hzとなるように選定する。防振材の振動伝達率π(%)は、振動源の振動数をf(Hz)、防振材の固有振動数をf0(Hz)とすると、次式の数1で求められる。
前記誘引送風機や高電圧電源などの振動源の振動数fは50〜100Hz程度である場合が多い。したがって、放電極などの荷重が作用した所定厚みの防振ゴム38の固有振動数を仮に10Hzとし、ケーシング天井面20の振動数が50〜100Hzとすると、上記の数1から振動伝達率πは1〜4%程度と計算され、防振ゴム38によって十分な防振効果を得ることができることが判る。
なお、防振ゴム38は、その表面にフッ素樹脂の被膜が形成されていることが好ましい。この種の電気集塵装置で扱う被処理ガスは硫酸や塩化水素などの腐食性ガスを含むことが多い。また、電気集塵装置では放電極からの放電によってオゾンが発生している。フッ素樹脂は耐酸性と耐オゾン性がある。したがって、腐蝕ガスやオゾンに曝される危険性がある環境下においては、フッ素樹脂の被膜は防振ゴム38の保護となり、防振ゴム38の耐用年数を大幅に延ばすことができる。なお,本発明に係る防振材は防振ゴムに限らず、その固有振動数が20Hz以下、好ましくは7〜15Hzとなるものであれば他の材料を用いてもよい。
20………ケーシングの天井面、22………碍管室、24………碍子、28………天板、32………台座、34………シートリング、38………防振ゴム、40………枠体、42………パッキン、44………シール材、46………吊りロッド、48………スツール、50………ダブルナット、52………給気口。
Claims (2)
- 電気集塵装置の放電極を吊下げて支持する碍子を、前記電気集塵装置のケーシングの天井面上に防振材を介して設置したことを特徴とする放電極支持用碍子の設置構造。
- 前記防振材の表面にフッ素樹脂の被膜が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の放電極支持用碍子の設置構造。
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JP2003308937A JP2005074330A (ja) | 2003-09-01 | 2003-09-01 | 放電極支持用碍子の設置構造 |
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2003
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