JP2005073275A - 光通信に於いて2次歪みを低減するための方法及び装置 - Google Patents

光通信に於いて2次歪みを低減するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光通信に於ける歪みを低減する。
【解決手段】それぞれ異なる波長を有する複数の光信号を、電気的又は光学的遅延素子を用いて、同一の情報信号により、異なるRF位相をもって変調することにより、多波長光通信システムに於けるSPM、XPM及び分散により引き起こされるCSOひずみを減少させる。遅延素子を用いることにより、RF周波数に比例するRF位相シフトを引き起こすことができる。典型的な遅れとして、高周波帯域の波長の半分とすると良い。
【選択図】 図4

Description

本発明は光通信に関し、特に光通信に於ける歪みを低減する技術に関する。
図1は、CATVに於いて用いられる形式の従来形式の光アナログ通信システムを示す。1550nmDFB(distributed feedback:分散フィードバック)レ−ザ70が、ニオブ酸リチウム変調器86を用いて外部から変調される。レ−ザビームは、まず、SBS(StimulatedBrilloui Scattering)を抑制するために変調器86に供給される高周波SBS等により位相変調される。次に、ビームは、様々なCATVチャネルを含むテレビ信号等のような情報を含む信号であるRF信号により振幅変調される。RF信号は、変調器86の3次非線形性を補償するために電子的予ひずみ(プリディストーション)回路78により予ひずみが与えられる。変調器86からの2つの信号は互いに180°位相がずれている。変調器の出力ポートに於いて、一方の出力信号がEDFA(erbium doped fiber amplifier)等のような光増幅器により増幅され、SMF(single mode)光ファイバー90、94により伝送される。光ファイバーの長さに応じて、1つ、2つ或いはそれ以上の光増幅器92が用いられる。信号は更に、従来の要領をもってリモート受信器56に於いて検出される。
キャリア対ノイズ比を改善するために、複数波長光システムが提案されている。例えば米国特許第5、940、196号或いは米国特許第5、278、688号を参照されたい。これら両特許は、それらに言及することをもって、本出願の一部をなすものとする。このようなシステムに於いては、レ−ザビームは、図2aに示されるように、(即ち米国特許第5、940、196号に開示されているように、)変調器86の上流側に於いて組み合わされ、或いは図2bに示されるように、(即ち米国特許第5、278、688号に開示されているように、)変調器86の下流側に於いて組み合わされる。図2aに於いては、分散フィードバックレ−ザ等のようなレ−ザ70、72等からなる2つの光源70、72それぞれ波長λ及びλを有する光信号を出力する。これらは、導波路74、76を介してWDM(wavelength division multiplexer)80に加えられ、このWDM80は導波路82を介して従来形式のRF変調器86に接続されている。これらの変調信号は、光ファイバー90を介してリモート受信器56に伝送され、リモート受信器56は、信号を、導波路98、100に向けて送り出し、波長λ、λを検出する光検出器104に接続する第2のWDM96を含む。光検出器104、108から出力された電気(RF)信号は、RF混合器110により混合され、RF(CATV)出力信号を提供する。
図2bに於いて、RF信号源111は、互いに並列接続されたレ−ザ110のそれぞれを駆動即ち変調し、導波路112上に変調光信号を出力する。これらは、光カプラ113に於いて組み合わされ、光ファイバー及び導波路114を介してそれぞれの受信器115に伝送される。図2bに於いては、光信号の組み合わせが、RF変調器の下流側に於いて実行されている。
多波長光通信システムの光ファイバーに於いて形成される2次(CSO)ひずみは、自己位相変調(SPM)、クロス位相変調(XPM)及び偏光依存損失に関連する光Kerr効果(OKE)からなる3つの原因を有するとされている。SPMは、単一波長送信器について、長尺の光ファイバーに対して高出力の送信を行う際の主な技術的問題の1つであると考えられている。SPMは、光の波の位相が光の強度に依存して変動するような非線形の光の特性によるものである。この非線形の位相の変動は次の式により与えられる。
Figure 2005073275
但し、Zは伝搬距離であり、Aは光ファイバーの有効断面積であり、nは非線形屈折率であり、λは光の波長であり、Pは時間tと共に変動するようにRF信号により変調される光のパワーである。
要するに、光が光ファイバーを伝搬する時に、SPMは、伝搬する光の信号の強度に依存するチャープ(chirp)を形成する。光ファイバーに於ける分散は、このようなチャープを、基本信号P(t)のフーリエ成分である和及び差周波数に於ける振幅変調に変換する。これらの新たな周波数成分は、複合2次ひずみ(CSO)と呼ばれる。デジタル及びアナログCATVネットワークに於いて、CSOは信号の劣化の度合いを表す指標とされている。
SPMひずみにより引き起こされるCSOについては様々な研究がなされている。「Phillips, et al., IEEE Photonics Techology Letters, vol. 3, p489 (1991)」を参照されたい。単一波長送信器についてのSPM動作により引き起こされる2次非線形性は次の式により表される。
Figure 2005073275
それにより引き起こされるCSOの振幅は次の式により与えられる。
Figure 2005073275
但し、NCSOはCSOのビートカウントであり、Pinは送信光パワーであり、βは、分散Dについてβ=Dλ/(2πc)の関係を有する伝搬定数の2次導関数であり、k=2π/λ(λはレ−ザの波長)であり、nは非線形屈折率であり、mは変調インデックスであり、Aeffは光ファイバーの有効断面積であり、fはCSOが発生する周波数であり、(Zeffは、送信器の後段に1つのEDFAが用いられたときの、光ファイバーの有効長さ(損失に関して補正された光ファイバーの長さ)の2乗であり、以下の式4により定義される。
Figure 2005073275
但し、Lは光ファイバーの長さであり、αは光ファイバーの減衰係数である。
1つの17dBmのEDFAを送信器の直下流側に備えているような、50kmの長さの光ファイバーにより伝送される80チャンネルCATVシステムに於いて、SPM分散による547MHzに於けるCSOは約−64dBcである。送信器から50km下流にもう1つの17dBmのEDFAを設けた100kmの長さを有するケーブルを用いた場合には、CSOは約−54dBcとなる。
XPMは、SPMと同様のものであるが、1つの波長の光位相が、異なる波長の光のパワーにより変調される点に於いて異なる。2つの光信号が同一の光ファイバー上を伝搬する際に、SPM及びXPMにより引き起こされる非線形の位相シフトは次の式により与えられる。
Figure 2005073275
但し、添え字i及びjは、信号i及びjを表し、Pi及びPjは、信号i及びjのパワーを表し、bは偏光に依存するパラメータであり、偏光方向が整合している場合には2であり、偏光方向が直交している場合には2/3である。2番目の括弧内の第1の項はSPMを、第2の項はXPMを、それぞれ表す。
SPM及びXPMの組み合わされた効果による非線形位相シフトにより生成されたCSOは、分割ステップフーリエ分析(split-step Fourier technique)を用いることにより数値的に計算することができる。「G. Agrawal, "Non Linear Fiber Optic", second edition, Academic Press」及び「F. Coppinger, et al., "Proceedings, Optical Fiber Communication, 2002, paper WCC2-1」を参照されたい。図3は、16dBmにて1つの波長についてのみ、16dBmにて2つの波長をそれぞれ平行偏光として、さらに16dBmにて2つの波長をそれぞれ直交偏光として、光ファイバに送信した時の、距離の関数として計算されたCSOを示す。2つの波長は同一の情報を搬送する。即ち、両波長についてRF信号の位相は同一である。CATVのRFチャンネルの割り当てに於いて最も高い周波数の帯域である、NTSC CATVチャンネル78(547.25MHz)についてのCSOひずみが示されている。SPM及びXPMにより生成されたCSOは、高い周波数のチャネルに於いて悪化する。
2つの波長を用いることは、CSOひずみを大幅に増大させることが明らかである。図3に於いて、光ファイバーに於ける分散を補償するために、両波長の一方が受信器端に於いて遅延されていることが仮定されている。しかしながら遅延素子は図示省略されている。
2波長ファイバーリンクのCSOひずみのもう1つの原因は、偏光依存損失(OKE−PDL)に組み合わされた光学的Kerr効果である。光学的Kerr効果は、一方の波長の偏光を、他方の波長の振幅により変調するもので、結果として振幅により偏光変調が引き起こされる。受信器の前段にて偏光依存損失または利得要素が存在する場合に、偏光依存損失がそれ自身信号に対して乗算され、その結果ひずみを引き起こす。OKE−PDLは、「Phillips and Ott, Journal of Light Wave Technology JLT, Vol. 17, p.782, (1999)」に於いて研究されている。OKE−PDLにより引き起こされるCSOひずみは、両偏光状態が垂直または平行である状態に於いて2つの波長が伝送される場合に、最も小さくなる。両波長の偏光差が45度である場合にCSOひずみは最大となる。後者の場合、光ファイバーの異なる温度及び機械応力のために、両波長間に於ける偏光状態が時間の関数として変動するに伴い、CSOひずみが時間の関数として変化する。OKE−PDLにより引き起こされるCSOひずみは、光リンクにPDLが存在する場合にのみ引き起こされる。低PDL光学的要素が用いられた場合には、CSOひずみは最小化される。
本発明は、それぞれ異なる波長を有する複数の光信号を異なるRF位相をもって発信するように、遅延素子を用いることにより、多波長光通信システムに於けるSPM、XPM及び分散により引き起こされるCSOひずみを減少させるための方法及び装置に関する。遅延素子を用いることにより、RF周波数に比例するRF位相シフトを引き起こすことができる。この場合、「位相」とは、本来同一の情報を搬送する2つの信号の間に相対的な時間遅れを設けることを意味する。波長の数が増大するに伴い、各波長間に差分的な時間遅れを設定することができる。
光システムに於いて2波長方式を用いることにより発生するCSOひずみは、図2a、2bに示されるようにRFドメインに於いて同一の情報を2つの波長で搬送する場合に、SPMにより引き起こされる非線形光学的位相シフトが、XPMにより引き起こされる光学的位相シフトに対して互いに強め合うように組み合わせるために、単一の波長を用いる場合に比較して悪化する。上記した式5に示されるように、2つの光信号が同一のパワーレベル、同一の偏光状態及び同一の時間による変化を伴うものであるとすると、一波長の方式に比較して光学的位相シフトが3倍となる。偏光方向が互いに垂直である場合には、この変化が5/3倍となる。
本発明によれば、このような効果を生み出すために、2つの光信号は、最も高い周波数のRF信号について180度に相当する度合いを持って位相シフトされる。すなわち、一方の光信号は、両信号により搬送される最も高いRF周波数について波長の半分に相当する分だけ遅延される。ある実施例に於いては、送信器又はリピータに於いて、2つの僅かに異なる波長に於いて光信号を発生する2つのレ−ザが設けられる。両光信号は1つの変調器に加えられ、情報搬送信号である同一のRF入力信号により変調される。変調された光信号は第1のWDMに加えられ、WBMは信号を2つの波長に分割する。両波長は異なる経路に送り出され、その一方には所要の遅延を引き起こすような所定長の光ファイバなどからなる遅延素子を含む。2つの経路上を伝送された2つの信号は、一方が他方に対して遅延した関係を持って、第2のWDMの入力端子に加えられ、このWDMは組み合わされた信号を光ファイバ上に送り出す。組み合わされた信号は、離れた場所にある従来形式の光受信器に伝送され、公知の要領を持って、受信した光信号を2つの波長に分割し、それぞれ光検出され、図2aに示されるように出力される。別の実施例に於いては、遅延がRFドメインに於いてもたらされる。すなわち、RF信号は2つの経路に分岐され、その一方に対して遅延が加えられ、両経路のそれぞれの信号が、対応するレ−ザを変調するために用いられ、これらのレ−ザはそれぞれ異なる発信波長を有する。
この方法は、ヘッド端の光送信器や、長い光ファイバースパン中の中間部に設けられるリピータに対して適用することができる。このように、本発明によれば、第1の光信号が第1の中心波長を有し、第2の光信号が、第2の、僅かに異なる中心波長を有する。両光信号は、同一の情報信号により変調され、光ファイバ等の光通信チャネルにより伝搬される。第1の光信号のRF情報の位相は、第2の光信号のRF情報の位相に対して遅延している。位相シフトが、光通信チャネルスパンの中間部にのみに於いて適用される場合には、RF位相シフトは、光ドメインに於いてのみ引き起こされる。以下に詳しく説明するように、実際の遅延量は、理論的又は実験的に決定される。通常550MHzであるような高周波RFチャネルに於ける約半波長が有用であることが見出されたが、これは何ら限定的なものではない。
図4は本発明に係る光学系の一実施形態を示す。これは、図2aに示された従来例と概ね同様であって、対応する部分には同様の符号を付した。但し、システムの送信器部分に於いて、第3のWDM(wavelength division multiplexer:波長分割多重装置)126に、追加のWDM120を含む遅延素子118が接続されている点で異なる。図示されているように、遅延素子118に於ける2つのWDM120,126は、2つの光導波路122、124によりそれらのポート同士間に接続されているが、例えば短い長さの光ファイバーなどの接続部品からなるものであって良い。しかしながら、上側の光導波路122は下側の導波路124よりも長く、したがって遅延素子として機能する。この遅延は、例えば所定の短い長さの光ファイバーにより与えられる。典型的な遅延時間は、上記したように例えば1nsであって、これは導波路122について示されているように、約20cmの長さの通常の光ファイバーにより実現することができる。図4に於いて、2波長送信器は、それぞれ典型的な従来形式の光源からなるものであって良い2つのレ−ザ70、72を含む。出力光信号は、偏光維持WDM80を用いて導波路に接続される。両信号は組み合わされ、従来形式の変調器86に接続され、情報搬送信号であるRF入力信号により変調される。変調器の出力端に於いて、2つの波長により搬送される2つのRF信号が、図2aについて上記したように、同位相である場合に、それが光ファイバーに接続された時に、好ましくないCSOひずみが最も大きくなる。
上記した方法及び装置によれば、2つの光信号により搬送される2つのRF信号が異なる位相を有するものとされる。すなわち一方の光信号が他方に対して遅延する。これを達成するために、2つの光信号はWDM120に於いて分離され、導波路122上の一方の光信号が他方に対して遅延し、次に両光信号は第3のWDM126により組み合わされる。その結果引き起こされるRF位相シフトは周波数依存であって、周波数が高くなるに従って大きくなる。こうすることにより、光信号が光ファイバーに送りされたときにSPM、XPN及び散乱により引き起こされるCSOひずみが低減されあるいは抑制される。このシステムの受信器56は図2aに示されたものと同一である。
図4に示された受信器56の変形例に於いては、単一のフォトダイオードが2つの光信号λ、λを受信することができる。
光ファイバーのスパンに沿う任意の距離の点に於けるCSOひずみは、時間遅れ(位相シフト)に依存することが見出された。図5は、一波長あたり16dBmの光信号パワーをもって光信号を50kmの長さの光ファイバーに送り出す際に時間遅れの関数として計算されたCSOひずみを示すグラフである。両波長は、例えば1558.98nm及び1560.61nmであって、その差は約1.6nmである。この場合、両波長の短い方を有する信号に対して位相遅れが設けられる。図5に於けるCSOひずみは、米国に於ける多くの商業的ケーブルテレビシステムに一般的に用いられるNTSC CATVの80チャンネルの発信の場合に於いて、547MHzに相当するチャネル78について計算したものである。図5に於けるグラフは、図5のキーに示されるように、2つの波長が平行偏光した場合及び2つの波長が垂直偏光した場合について計算したものである。図5に於いては垂直方向に延びる実線により測定データが示されている。発信偏光は、この測定の間に変更され、CSOひずみの変化の範囲を測定した。図5は、約1nsの位相遅れを用いた場合にCSOひずめが大幅に低減した様子を示している。これは、図5に示された測定データ及び理論的な考察により予測された結果に合致する。
図6は、やはり2つの異なる波長の2つの光送信器130、132を用いた本発明に基づく光通信システムの別の送信器の部分を示しており、各送信器はレ−ザ及びそれに関連する公知の部品により構成されている。送信器130は波長λを出力し、送信器132は波長λを送信し、これら両送信器はRF源128からのRF信号により変調される。
光信号は導波路134、136を経て光カプラ−138に送り出され、最終的に光ファイバーに送り出される。この場合、位相遅れは、波長λの信号を伝送する上側の導波路134の経路に示されるように、光学的ドメインに於いて引き起こされる。このカプラ−は3dBコンバイナーあるいはより好ましくはWDMコンバイナーからなるものであって良い。
図7は、本発明に基づくさらに異なる送信器を示すもので、位相遅れが電気(RF)ドメインに於いて引き起こされる。この場合、RF源128からのRF信号はRF伝送路140を用いて送信器(レ−ザ)130に加えられる。この伝送路140にはRF遅延素子が設けられている。同一のRF信号が送信器132を駆動する下側のRF送信路142には、何ら遅延素子が設けられていない。RF遅延素子の一例として、例えば所定長の同軸ケーブルや遅延ラインなどの公知のRF遅延素子からなるものであって良い。光学的ドメインに於ける典型的な遅延要素として、両WDM間に於ける所定長の光ファイバからなるものであって良い。また、両波長間に於ける遅延を生成するために光学的ドメインに於ける遅延素子として光学的チャ−プ格子や所定長の分散補償ファイバーなどを用いることもできる。
本明細書中に於いて開示されている方法及び装に於いては、光学的ドメインに於ける遅延素子として偏光維持光ファイバーを用いることもできる。偏光維持ファイバー及び偏光維持WDMを用いることにより、光信号の偏光の制御性を改善し、2つの光信号の波長を平行あるいは垂直偏光状態で確実に送り出すことができる。要するに、2つの波長を平行または垂直偏光状態で発信することにより、光学的Kerr効果及び偏光依存損失を上記したように低減することができる。さらに、既知の偏光状態をもって2つの波長を送り出すことにより、ランダムな偏光状態の場合に比較して、式5に示されるように非線形性の影響を正確に計算することが可能となる。
所望の位相シフトを達成するために時間遅れ素子を用いることは、周波数依存の位相シフトを引き起こす。光変調器からの2つの出力信号を用いることにより、さらに別の送信器に於いてそのようなシフトを引き起こすこともできる。ひとつの従来形式のMach Zender外部変調器86を2つのレ−ザ70、72を用いて駆動する場合に、変調器86は通常2つの光出力信号を発生する(図8参照)。一方の光出力により搬送されるRF情報は、他方の出力に対して180度位相がずれている。すなわち、一方の出力は他方の出力に対してRF反転されている。
部分的に図4と同様な図8に示された送信器に於いては、変調器86からの2つの光信号は、2つのWDM146,148に接続され、2つの光信号波長λ、λに分割される。一方の出力から得られる第1の波長を有する一方の光信号は、他方の光信号と組み合わされる。その結果得られた光信号は、すべてのRF周波数に渡って2つの光ビームにより搬送される2つのRF信号間でRF情報位相が180度シフトされるような、2つの波長を含む。図8に示された送信器は、XPM及びSPMにより引き起こされるCSOひずみを大幅に低減し得ることが見出された。この場合何ら明示的な遅延素子が図示されていないが、WDM146,148、150、152の配置により位相シフトが実現し、従ってこの送信器も位相シフト素子を含むものと解することができる。図8に於いて、添字「+」は、変調器86の上側の出力を指し、添字「−」は変調器86の他方の出力を表す。変調器86からの出力は、2つの波長λ、λを有する。一方の変調器出力により搬送されるRF情報は、他方の出力に対して180度位相がずれている。
以上、CSOひずみを最小化するようなシステムについて説明したが、光ファイバースパンに於いて散乱を補償するために同様の構成を用いることもできる。
これにより、様々な単一のフォトダイオード受信器を用いて、光ファイバ散乱により高チャンネルCNR(キャリア対ノイズ比)劣化を最小化することが可能となる。一例として、図4に示されたものと同様なシステムを用いて、光ファイバスパン90上に各波長あたり20dBのパワーをもって光信号を送り出した。RF搬送信号は、例えば+6dBの値を提供するように、コヒーレントに加算的であるように遅延素子118により遅延される。スパン90に於いて散乱により発生するノイズは非コヒーレントに加算され、例えば3dBの値を有する。遅延素子により得られる遅延又は位相シフトは、CNRを例えば3dB程度好適に増大させることができる。各波長が例えば17dBmのSBM抑制(Stimulated Brillouin Scattering)を有する場合、両光信号の和は20dBmのSBS抑制を有し、従って所望の散乱補償効果を提供することができる。
本発明は、上記したような2つの波長を用いた光システムに限定されるものではなく、3つまたはより多数の波長を用いたシステムにも適用可能である。2つよりも多い数の波長を用いた場合には、波長間に差分的な時間遅れを設け、異なる波長により搬送される異なるRF周波数信号が、高周波チャンネルに於いては時間に依存しないようにすることができる。以下の式に於いて、そのような多波長システムに於ける波長iについての非線形光位相シフトが次のように与えられる。
Figure 2005073275
但し、P(t)は、波長iに於ける光パワーであり、bは波長iに対する波長jの偏光状態に依存するパラメータであり、τは波長iと波長jとの間に設定された時間遅れである。波長間の時間遅れは、式6の括弧内の和が時間に依存しないように選択される。このようなシステムは、図4に示されたようなシステムの拡張であって、第3の波長のための第3のレ−ザ源及び追加の遅延素子が追加されている。
以上、本発明を特定の実施例について説明したが、本発明の概念から逸脱することなく、本発明を様々に異なる態様で実施することができる。
ケーブルテレビ(CATV)システムに用いられる従来形式の光アナログ通信システムを示す。 a及びbからなり、aは図1に示されたものを改良した、公知の2波長光通信システムを示し、bは第2の公知の2波長通信システムを示す。 チャネル78に於ける通信スパン長(横軸)とCSOひずみ(縦軸)との間の関係を示すプロット図である。 本発明に基づく光通信システムの実施例を示す。 本発明に基づく遅延(横軸)とCSOひずみ(縦軸)との間の関係を示すプロット図である。 本発明に基づく光送信器を示す。 本発明に基づく光送信器の別の実施例を示す。 本発明に基づく光送信器の更に別の実施例を示す。

Claims (26)

  1. 光通信チャネルに於ける伝送方法であって、
    第1の中心波長を有する第1の光信号を提供する過程と、
    第2の中心波長を有する第2の光信号を提供する過程と、
    情報信号により前記第1及び第2の光信号を変調する過程と、
    前記第1及び第2の変調光信号を光通信チャネルにより伝搬する過程とを有し、
    前記第1の光信号により搬送される情報信号の位相を、前記第2の光信号により搬送される情報信号の位相に対してシフトさせることを特徴とする伝送方法。
  2. 前記チャネルが光ファイバからなることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  3. 前記チャネルに接続された送信器又はリピータにて、前記位相シフトが実行されることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  4. 前記位相シフトが、前記チャネルに於ける複合2次歪みを抑制するのに十分な所定の時間遅れからなることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  5. 前記位相シフトが、約0.25nsから4nsの範囲であることを特徴とする請求項4に記載の伝送方法。
  6. 前記位相シフトが、前記光通信チャネルに於ける散乱を抑制するのに十分な所定の時間遅れからなることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  7. 前記位相シフトが、前記チャネルに於けるCNR劣化を抑制するのに十分な所定の時間遅れからなることを特徴とする請求項6に記載の伝送方法。
  8. 第3の中心波長を有する第3の光信号を提供する過程と、
    前記情報信号により前記第3の光信号を変調する過程と、
    前記第3の変調光信号を光通信チャネルにより伝搬する過程とを有し、
    前記第3の光信号により搬送される情報信号の位相を、前記第1及び第2の光信号により搬送される情報信号の位相に対してシフトさせることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  9. 前記位相シフトが、前記第1及び第2の光信号を出力するWDMと協働する光変調器により引き起こされることを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  10. 前記位相シフト量を、前記光通信チャネルの長さ及び光信号の波長の数学的関数として決定する過程を更に有することを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  11. 前記第1の光信号が、前記第2の光信号よりも短い波長を有することを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。
  12. 光通信チャネルに於ける伝送装置であって、
    第1の中心波長を有する第1の光信号の信号源と、
    第2の中心波長を有する第2の光信号の信号源と、
    前記第1及び第2の光信号を変調するための情報信号の信号源と、
    前記第1の変調光信号の位相を、前記第2の変調光信号の位相に対してシフトさせるための遅延素子とを有し、
    前記第1及び第2の変調光信号が、前記光通信チャネルに接続されていることを特徴とする伝送装置。
  13. 前記遅延素子が、前記チャネルに於ける複合2次歪みを抑制するのに十分な時間遅れを提供することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  14. 前記遅延素子が、約0.25nsから4nsの範囲の時間遅れを提供することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  15. 前記遅延素子が、光遅延素子及び無線周波遅延素子のいずれかを含むことを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  16. 前記光遅延素子が、所定長の光通信媒体、チャープ格子、所定長の分散補償光ファイバ及び強度の正又は負分散を伴う所定長の光ファイバから選択されたものからなることを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
  17. 前記光遅延素子が、所定長の光通信媒体の第1端に接続されたWDM及び前記所定長光通信媒体の第2端に接続されたWDMを含むことを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  18. 前記光遅延素子が、前記第1の光信号源と前記チャネルとの間に接続されていることを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
  19. 前記無線周波遅延素子が、前記情報信号源と前記第1の光信号源との間に接続されていることを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
  20. 前記時間遅れが、前記第1及び第2の光信号を出力するWDMと協働する光変調器により引き起こされることを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  21. 前記時間遅れ量が、前記光通信チャネルの長さ及び光信号の波長の数学的関数であることを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  22. 前記第1の光信号が、前記第2の光信号よりも短い波長を有することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  23. 前記第1及び第2の光信号に接続された第1のWDMと、
    前記情報信号を受信するべく接続され、前記第1のWDMからの信号を変調する変調器とを更に有し、
    前記光遅延素子が、
    前記変調器の出力ポートに接続された第2のWDMと、
    前記第2のWDMからの出力信号を受信するべく接続された第3のWDMとを有することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  24. 前記光遅延素子が、前記第1の光信号源と前記チャネルとの間に接続されていることを特徴とする請求項15に記載の伝送装置。
  25. 前記情報信号を受信するべく接続され、前記両光信号を変調する変調器を更に有し、前記無線周波遅延素子が、前記変調器の出力ポートに接続された複数のWDMを有することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
  26. 前記遅延素子が、前記チャネルに於けるCNR劣化を抑制するのに十分な所定の時間遅れを提供することを特徴とする請求項12に記載の伝送装置。
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