JP2005073038A - 立体的表示機能付電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 購入意欲を掻き立てる程の新鮮味のある電子機器を提供すること。
【解決手段】 本発明を適用したデジタルカメラ1には二つの撮像ユニット5が設けられており、どちらの撮像ユニット5もイメージセンサ7及びレンズユニット8から構成されている。これら撮像ユニット5は光軸に直交する軸回りに回転自在となっている。デジタルカメラ1には立体的表示ユニット10が設けられている。立体的表示ユニット10は液晶ディスプレイパネル11とバックライト機構21から構成されている。右の撮像ユニット5で撮像された画像が液晶ディスプレイ11で表示されている時には、バックライト機構21の光が右目に入射し、左の撮像ユニット5で撮像された画像が液晶ディスプレイパネル11で表示されている時には、バックライト機構21の光が左目に入射し、これが繰り返される。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明を適用したデジタルカメラ1には二つの撮像ユニット5が設けられており、どちらの撮像ユニット5もイメージセンサ7及びレンズユニット8から構成されている。これら撮像ユニット5は光軸に直交する軸回りに回転自在となっている。デジタルカメラ1には立体的表示ユニット10が設けられている。立体的表示ユニット10は液晶ディスプレイパネル11とバックライト機構21から構成されている。右の撮像ユニット5で撮像された画像が液晶ディスプレイ11で表示されている時には、バックライト機構21の光が右目に入射し、左の撮像ユニット5で撮像された画像が液晶ディスプレイパネル11で表示されている時には、バックライト機構21の光が左目に入射し、これが繰り返される。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像機能を有した電子機器であって、撮像した画像を特殊なメガネを用いることなく立体的にユーザに見せるための立体的表示機能付電子機器に関する。
近年、携帯電話機、ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ等の様々な電子機器が開発され、電子機器の高性能化が進んでいる。電子機器の高性能化に伴って電子機器が多機能化され、電子機器の種別の垣根がなくなってきているが、その代表的なものとして所謂デジタルカメラ機能付携帯電話機があり、携帯電話機のデジタルカメラ機能はデジタルカメラ単体の性能に遜色のないものとなってきている。このようななか、各社は消費者に対して自社の電子機器の購入意欲を掻き立てるために、種々の電子機器の研究開発に余念がない。例えば、イメージセンサ(撮像素子)を備えたデジタルカメラが開発され、複数のレンズを用いてイメージセンサで同時に又は時間差をもって複数の画像を撮像することができるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−201286号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたデジタルカメラは高性能にはなっているがその分デジタルカメラが高価になってしまい、イメージセンサで複数の画像を撮像するだけでは、割高な出費を犠牲にしてまでの購入意欲を消費者に掻き立てる程の新鮮味に欠ける。
また、撮像した複数の画像をその場で表示すれば便利になり、更には複数の画像を用いて単数の画像では不可能な映像効果を実現することも考えられるが、特許文献1に記載されたデジタルカメラには表示について何等記載されていない。そのため、何らかの工夫が必要である。
また、撮像した複数の画像をその場で表示すれば便利になり、更には複数の画像を用いて単数の画像では不可能な映像効果を実現することも考えられるが、特許文献1に記載されたデジタルカメラには表示について何等記載されていない。そのため、何らかの工夫が必要である。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決しようとしてなされたものであり、撮像した画像に映像効果を加えて表示することによって、興趣性のある電子機器を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明のように、視差を生じる左目用画像と右目用画像を生成するように、互いに離れた二箇所から撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された左目用画像及び右目用画像を交互に表示し、表示した左目用画像をユーザの左目に到達させるとともに表示した右目用画像をユーザの右目に到達させることにより、立体的に画像をユーザに見せる立体的表示手段と、を備える立体的表示機能付電子機器を提供する。
請求項1に記載の発明では、ユーザがこの立体的表示機能付電子機器で撮影を行えば、撮像手段で左右の画像が生成され、それら画像が立体的表示手段で交互に表示されるが、左目用画像がユーザに左目に到達し、右目用画像がユーザの右目に到達する。そのため、ユーザは左右の目で見る画像に視差を感じ、立体的表示手段に表示される画像を立体的に感じる。従って、ユーザが本発明の立体的表示機能付電子機器を用いて撮影すれば、立体的な画像を撮影したその場で見ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記撮像手段が互いに離れた位置に設けられた二つの撮像ユニットを具備し、少なくとも一方の撮像ユニットがその撮像ユニットの光軸に直交する軸回りに回転自在に設けられたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、二つの撮像ユニットが互いに離れた位置に設けられているため、二つの撮像ユニットで撮像すると、視差の生じる左目用画像と右目用画像を生成することができる。一方の撮像ユニットがその光軸に直交する軸回りに回転自在に設けられているため、その一方の撮像ユニットの撮像する向きを調整することができ、例えば他方の撮像ユニットの光軸に対して一方の撮像ユニットの光軸を平行にしたり、二つの撮像ユニットの光軸を交差させその交差角度を調整したりすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記二つの撮像ユニットの光軸が同一の面内にあることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、二つの撮像ユニットの光軸が同一面内にあるため、二つの撮像ユニットの光軸がねじれの関係にならない。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記二つの撮像ユニットの光軸が互いに平行になり得ることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、二つの撮像ユニットが互いに離れており、二つの撮像ユニットの光軸が互いに平行になり得るため、二つの撮像ユニットで撮像すると、視差の生じる左目用画像と右目用画像を生成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2から4の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記少なくとも一方の撮像ユニットをその光軸回りに回転駆動する駆動機構を更に備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、駆動機構によって一方の撮像ユニットを手動では無く自動で回転することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記立体的表示手段が、画像の表示を行う透過型の液晶ディスプレイパネルと、前記液晶ディスプレイパネルの背面に対向配置され、前記液晶ディスプレイパネルの表示面に垂直な垂線を中心に挟んだ二方角に出射光のピークを持つ配光特性を有し、一方の方角をピークとした出射光と他方の方角をピークとした出射光を別々に前記液晶ディスプレイパネルの背面に向けて放射するバックライト機構と、を具備することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、一方の方角をピークとした出射光がバックライト機構によって透過型液晶ディスプレイパネルの背面に向けて放射されると、液晶ディスプレイパネルを透過した光は液晶ディスプレイの正面に向いたユーザの一方の目に入射する。一方、他方の方角をピークとした出射光が液晶ディスプレイパネルの背面に向けて放射されると、液晶ディスプレイパネルを透過した光はユーザの他方の目に入射する。従って、液晶ディスプレイパネルに表示される画像がユーザの左右の目に別々に映る。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記液晶ディスプレイパネルに右目用画像と左目用画像を交互に表示させるとともに、前記液晶ディスプレイパネルが右目用画像を表示する時には前記バックライト機構に一方の方角をピークとした出射光を放射させ、前記液晶ディスプレイパネルが左目用画像を表示する時には前記バックライト機構に他方の方角をピークとした出射光を放射させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、撮像手段で撮像された左目用画像が液晶ディスプレイパネルに表示されている時には、一方の方角をピークとした出射光が液晶ディスプレイパネルを介してユーザの左目に入射する。一方、撮像手段で撮像された右目用画像が液晶ディスプレイパネルに表示されている時には、他方の方角をピークとした出射光が液晶ディスプレイパネルを介してユーザの右目に入射する。従って、撮像手段で撮像された視差のある両方の画像がユーザの左右の目に別々に映る。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記表示制御手段は、右目用画像と左目用画像のうちの一方を前記液晶ディスプレイパネルに表示させるとともに前記バックライト機構に両方の方角をピークとした出射光を放射させることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、両方の方角をピークとした出射光がバックライト機構によって透過型液晶ディスプレイパネルの背面に向けて放射されると、液晶ディスプレイパネルを透過した光は液晶ディスプレイの正面に向いたユーザの両目に入射する。従って、液晶ディスプレイパネルに表示される左目用画像又は右目用画像の一方がユーザの両目に映る。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記撮像手段により撮像された右目用画像中の被写体の像の位置を検出する第一位置検出手段と、前記撮像手段により撮像された左目用画像中の被写体の像の位置を検出する第二位置検出手段と、前記第一位置検出手段によって検出された位置と前記第二位置検出手段によって検出された位置とから被写体の視差を求め、該視差に基づき被写体までの距離を求める測距手段と、を更に備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、ユーザがこの立体的表示機能付電子機器で撮影を行えば、撮像手段で左右の画像が生成され、それら左右の画像から被写体までの距離を求めることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記第一位置検出手段及び第二位置検出手段は、前記立体的表示手段の表示面に設けられたタッチパネルに対するタッチ位置から画像中の被写体の像の位置を検出することを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、ユーザがタッチパネルをタッチすれば、画像中の被写体の像を抽出することができ、左右の画像の対応関係も簡単に求めることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器において、前記撮像手段により撮像された左目用画像及び右目用画像を外部機器に転送する転送手段を更に備えることを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、撮像手段で撮像された両方の画像が外部機器に転送される。
請求項1に記載の発明によれば、立体的表示機能付電子機器の立体的映像効果によってユーザが立体的な画像を撮影したその場で見ることができるため、立体的表示機能付電子機器は興趣性のあるものとなり、購入意欲を掻き立てる程の新鮮味が増す。
請求項2に記載の発明によれば、その一方の撮像ユニットの撮像する向きを調整することができ、一方の撮像ユニットで撮像した画像に対する他方の撮像ユニットで撮像した画像の視差を調整することができる。そのため、立体的表示手段で表示される画像の立体感を調整することができ、例えば立体的表示機能付電子機器から遠くに離れた被写体の像をより立体感のあるように見せたり、立体的表示機能付電子機器の近くにある被写体の像を適度な立体感で見やすくしたりすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、二つの撮像ユニットの光軸がねじれの位置の関係にならないため、例えば一方の撮像ユニットで撮像した画像が他方の撮像ユニットで撮像した画像に対して水平にずれたものとなる。一方の撮像ユニットで撮像した画像が他方の撮像ユニットで撮像した画像に対して左右の水平にずれたものとなるため、視差の水平方向に視差のある二つの画像が得られる。そのため、ユーザにとっては立体的な画像を最も見やすい。
請求項4に記載の発明によれば、視差の生じる左目用画像と右目用画像を生成することができるため、立体的表示手段で表示される画像はユーザにとって立体感のあるものとなる。
請求項5に記載の発明によれば、駆動機構によって一方の撮像ユニットを自動で回転することができるため、他方の撮像ユニットの向きに対して一方の撮像ユニットの向きを容易に調整することができる。
請求項6に記載の発明によれば、液晶ディスプレイパネルに表示される画像が絶縁されて別々にユーザの目に映るため、立体感のある画像としてユーザに見せることができる。
請求項7に記載の発明によれば、液晶ディスプレイパネルに表示される左目用画像が右目用画像とは絶縁されてユーザの左目に映り、液晶ディスプレイパネルに表示される右目用画像が左目用画像とは絶縁されてユーザの右目に映るから、立体感のある画像としてユーザに見せることができる。
請求項8に記載の発明によれば、液晶ディスプレイパネルに表示される左目用画像又は右目用画像の一方がユーザの両目に映るから、ユーザにとっては平面的な画像として見ることができる。つまり、撮像手段で撮像された画像を立体的表示手段で立体的に表示することもできる上、平面的に表示することもできる立体的表示機能付電子機器を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、ユーザが本発明の立体的表示機能付電子機器を用いて撮影すれば、立体的表示機能付電子機器から被写体までの距離を撮影したその場で求めることができる。そして、単に撮像機能・表示機能のみならず測距機能もある立体的表示機能付電子機器を提供することができるため、購入意欲を掻き立てる程の新鮮味が増す。
請求項10に記載の発明によれば、ユーザによって画像中の被写体の像が抽出されるので、ユーザによって左右の画像の対応関係も求められるので、被写体までの距離を測定するアルゴリズムが簡単になる。
請求項11に記載の発明によれば、撮像手段で撮像された両方の画像が外部機器に転送されるので、外部機器において画像を有効利用することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本発明を適用した立体的表示機能付電子撮像装置1(以下、単にデジタルカメラ1と略称する。)の正面側を斜め上から見て示した斜視図であり、図2は、デジタルカメラ1の背面側を斜め上から見て示した斜視図である。
このデジタルカメラ1は薄型の筐体2を有し、筐体2の正面2a及び背面2bの上部にはファインダ3が設けられている。筐体2の正面2aであって図1の図示方向でファインダ3の左側には、撮影時に発光するストロボ4が設けられている。
筐体2の上部の左右それぞれには撮像ユニット5,5が設けられており、両方の撮像ユニット5,5から撮像手段が構成されている。どちらの撮像ユニット5も、レンズ筐体6と、レンズ筐体6の内部に設けられたイメージセンサ7と、イメージセンサ7の受光面に略垂直な光軸を有するとともにイメージセンサ7に被写体の像を結像するレンズユニット8と、を具備する。なお、図2の図示方向で左の撮像ユニット5にLを括弧書きで付し、右の撮像ユニット5にRを括弧書きで付す。
イメージセンサ7は、受光量に応じた電気信号に変換するフォトダイオード、フォトトランジスタ等の光電変換素子が画素として二次元アレイ状に配列されたものである。イメージセンサ7としては、CCD型撮像素子、CMOS型撮像素子、MOS型撮像素子等を利用することができる。イメージセンサ7はグレースケールの画像を取得するものであっても良いし、カラー画像を取得するものであっても良い。なお、一方の撮像ユニット5のイメージセンサ7が他方の撮像ユニット5のイメージセンサ7と同じであり、どちらのイメージセンサ7も感度、特性、有効画素数等が同じであるのが望ましい。
レンズユニット8はレンズ筐体6に組み込まれている。レンズユニット8は結像作用を有するものであれば、単レンズの枚数、群数は特に限定されず、一枚の単レンズからなるものであっても良いし、複数の単レンズを組み合わせたものであっても良い。また、レンズユニット8は、焦点距離が変化しない固定焦点式のレンズユニットであっても良いし、焦点距離が変化するズーム方式のレンズユニットであっても良い。また、レンズユニット8は、イメージセンサ7の受光面(結像面)から物体面までの距離を変化させるフォーカス機構付レンズユニットであっても良いし、深い被写界深度に設定されたパンフォーカス式のレンズユニットであっても良い。また、レンズユニット8には、Fナンバーを規定する絞り機構が設けられていても良い。なお、一方の撮像ユニット5のイメージセンサ7が他方の撮像ユニット5のイメージセンサ7と同じである場合、どちらのレンズユニット8,8も同じでものであり、レンズユニット8,8の光学的特性(焦点距離、イメージセンサ7の受光面から物体面までの距離、収差等)が同じであるのが望ましい。
以上のように構成された撮像ユニット5は上下方向の軸(この軸は、レンズユニット8の光軸に対して直交している。)回りに回転自在となって筐体2に取り付けられており、撮像ユニット5が正面を向いてレンズユニット8の光軸が筐体2の正面2aの面方向に垂直となる状態を中心にして撮像ユニット5を左右に振れるようになっている。ここで、上から下に向かって見た場合、撮像ユニット5の回転範囲は、レンズユニット8の光軸が筐体2の正面2aの面方向に対して垂直となる角度を中心にして時計回りに0〜10°、反時計回りに0〜10°であり、その範囲を超えて回転しないようにストッパ(図示略)によって規制されている。以下では撮像ユニット5の回転角度は、撮像ユニット5が正面を向いてレンズユニット8の光軸が筐体2の正面2aの面方向に垂直となる状態を0°で表し、それよりも反時計回り側を正で表し、逆に時計回り側を負で表す。
一方の撮像ユニット5(R)の回転軸は他方の撮像ユニット5(L)の回転軸と平行である。また、両方の撮像ユニット5,5は回転軸に沿った位置が揃っており、撮像ユニット5,5が回転軸回りに回転しても撮像ユニット5,5の光軸は常に同一の面内にある。つまり、撮像ユニット5,5の光軸は平行又は交差し、ねじれの位置の関係にはならない。
また、撮像ユニット5又は筐体2には、撮像ユニット5を固定して撮像ユニット5を回転させないようにするロック機構(図示略)が設けられているが、ロック機構は撮像ユニット5の回転範囲の何れの角度でも撮像ユニット5を固定できるものでも良いし、撮像ユニット5の回転範囲内の所定角度で撮像ユニット5を固定できるものでも良い。また、ロック機構が所定角度で固定する場合には、ロック機構によって撮像ユニット5が停止する回転角度としては、0°、最も反時計回り側に回転した角度、最も時計回り側に回転した角度等がある。なお、ロック機構は、左の撮像ユニット5(L)を固定する角度をθ°としたら、右の撮像ユニット5(R)を固定する角度を−θ°とするように構成されていると良い。
また、撮像ユニット5がモータ等の駆動機構によって電動で回転されるようにしても良いし、手動で回転されるようにしても良い。駆動機構で撮像ユニット5を回転する場合、一つの駆動機構の動力を両方の撮像ユニット5,5に伝動機構で伝動して撮像ユニット5,5の回転を連動させるようにしても良いし、撮像ユニット5,5を別々の駆動機構で回転させるようにしても良い。一つの駆動機構で撮像ユニット5,5を回転させる場合でも、別々の駆動機構で撮像ユニット5,5を回転させる場合でも、一方の撮像ユニット5の回転角度をφ°としたら、他方の回転角度を−φ°とするように駆動機構や伝動機構が設けられていると良い。
筐体2の上面であって撮像ユニット5,5間には、撮像ユニット5,5によって静止画を取得する撮像処理を行うために用いるシャッタボタン9が設けられている。シャッタボタン9が押下されると、撮像ユニット5,5によって取得された静止画を記録するように構成されている。
筐体2の背面には、立体的表示ユニット10が設けられている。この立体的表示ユニット10は、互いに視差を生じる左目用画像と右目用画像を時間的に交互に切り換え表示し、左目用画像をユーザの左目に到達させるとともに右目用画像をユーザに右目に到達させることにより、立体的に画像をユーザに見せる装置である。具体的には、立体的表示ユニット10は図3のように構成されている。ここで、図3(a)は、立体的表示ユニット10を上から見て示した断面図であり、図3(b)は、その断面の一部を拡大して示した図面である。
立体的表示ユニット10は、ドットマトリクス方式の表示を行う透過型の液晶ディスプレイパネル11と、液晶ディスプレイパネル11の背面(背面は表示面とは反対側の面である。)に対向配置され、液晶ディスプレイパネル11の表示面に垂直な垂線を中心に挟んだ二方角に出射光のピークを持つ配光特性を有し、一方の方角をピークとした出射光と他方の方角をピークとした出射光を別々に液晶ディスプレイパネル11の背面に向けて放射することも可能な上、同時に出射することも可能としたバックライト機構21と、を備える。
液晶ディスプレイパネル11はパッシブ駆動方式(単純マトリクス駆動方式)であっても良いし、アクティブマトリクス駆動方式であっても良いが、ここではより高画質の表示を行えるアクティブマトリクス駆動方式のディスプレイパネルとする。
つまり、液晶ディスプレイパネル11は、透明な共通電極が形成された透明基板12と、複数の透明な画素電極、走査線、信号線、TFT等がパターニングされた透明基板13とを対向させ、透明基板12と透明基板13との間に液晶を挟持した構造となっている。その他に、カラーフィルタ、偏光板、配向膜等も液晶ディスプレイパネル11に設けられている。ここで、透明基板12が筐体2の背面2bで露出し、透明基板13が筐体2の内側に配され、透明基板12の表面が表示面となる。液晶ディスプレイパネル11の表示面には、ユーザによるタッチ位置を検出するためのタッチパネルが設けられている。
図4には、液晶ディスプレイパネル11の回路構成が示されている。透明基板13には行方向に帯状となった複数の走査線14が互いに平行に配列され、列方向に帯状となった複数の信号線15が走査線14と直交するように配列され、走査線14と走査線15との各交差部にTFT16が設けられ、それぞれのTFT16に画素電極が接続されている。画素電極と共通電極との間に挟まれた液晶17がコンデンサとしても機能し、液晶17に電圧が印加されていない状態では光が液晶17によって遮断され、液晶17に電圧が印加されている状態では光が液晶17を透過する。また、ゲートドライバ18は走査線14を順次選択していくものであり、データドライバ19はそれぞれの走査線14の選択時に階調信号を全ての信号線15に出力するものであり、TFT16は階調信号による電圧を液晶17に印加するとともに次のフレーム期間に走査線14が選択されるまで液晶17に印加する電圧を維持するものである。
図3に示すように、バックライト機構21は、液晶ディスプレイパネル11の背面に対向配置された導光板22と、導光板22の液晶ディスプレイパネル11側の正面22aに貼着されたプリズムシート23と、導光板22の左右両側に配置された白色光源24,24と、を具備する。
導光板22は、直方体状に形成された透明な平板であり、透明な樹脂・ガラス(アクリル樹脂(PMMA等のメタクリル樹脂を含む意である。)、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、その他の樹脂、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、その他のガラス)から形成されたものである。ここでは、導光板22を屈折率1.49のアクリル板とし、厚さは0.8〜2mmである。
導光板22の左右両側面22b,22bそれぞれには、白色光源24が対向配置されている。ここで、液晶ディスプレイパネル11に向きあったユーザから見て左側の白色光源24にLを括弧書きで付し、右側の白色光源24にRを括弧書きで付すが、左の白色光源24(L)は図2の図示方向で左側にあり、右の白色光源24(R)は図2の図示方向で右側にある。
白色光源24は、導光板22の側面22bに沿って上下に長尺な光源とされている。白色光源24としては、白色発光するLED、冷陰極管が挙げられる。また、図示は省略するが、白色光源24は、導光板22側を開放したカバーによって覆われており、カバーの内面にはアルミニウム等の高反射率な金属からなる反射膜が成膜されており、白色光源24から発した光が高効率で導光板22の側面22bに入射するようになっている。
プリズムシート23は、両面が平滑な透明なシート材23aの裏面に多数のマイクロプリズム23bが形成されたものである。シート材23aは透明な樹脂から形成されたものであるが、ここでは屈折率1.55のPETから形成されている。多数のマイクロプリズム23bも透明な樹脂から形成されたものであるがここでは屈折率1.49のアクリル樹脂から形成されている。なお、シート材23aの屈折率はマイクロプリズム23bの屈折率と等しい方が好ましいが、異なっていても良い。シート材23aの樹脂の種類はマイクロプリズム23bの樹脂の種類と同じでも良いし、異なっていても良い。
マイクロプリズム23bは、導光板22の左右側面22bと平行な方向につまり上下方向に長尺であり、その長手方向に直交する面で破断した断面形状が台形形状に形成されている。つまり、マイクロプリズム23bは断面台形状の突条状に形成されている。断面台形状の互いに平行な二辺のうち長辺がシート材23a側であり、短辺がシート材23aとは反対となっており、マイクロプリズム23bはシート材23aから離れるにつれて左右幅が狭くなっている。断面台形状の長辺を挟んだ両底角は互いに等しく、短辺を挟んだ両底角は曲率半径Rの面取されている。
図3(b)は、プリズムシート23の設計寸法を説明するための図面である。図3(b)に示すように、プリズムシート23の好適な設計寸法として、マイクロプリズム23bのピッチP1は0.05〜0.50mmであり、マイクロプリズム23bの高さLは0.01〜0.10mmであり、マイクロプリズム23bの長辺を挟んだ底角αは50〜70°であり、短辺を挟んだ両底角の丸めの曲率半径Rは0.3〜0.8mmである。また、マイクロプリズム23bの底角とその隣りのマイクロプリズム23bの底角までの間には間隔P2をあけるのが望ましく、間隔P2は0.03〜0.15mmである(但し、P2<P1)。なお、図3において、プリズムシート23の厚さを実際よりも厚く図示しているが、実際には液晶ディスプレイパネル11及び導光板22よりも薄い。これに伴い、プリズムシート23のマイクロプリズム23bは誇張して大きく図示されている。
プリズムシート23のマイクロプリズム23bが形成されている側が、光透過性の透明な光学接着剤25によって導光板22の正面に接着されている。光学接着剤25としては、カナダバルサム、エポキシ系光学接着剤、アクリル系光学接着剤等があるが、屈折率1.49のアクリル系光学接着剤を用いている。プリズムシート23のマイクロプリズム23b間の隙間26には光学接着剤25を埋めずに、プリズムシート23はマイクロプリズム23bの短辺で光学接着剤25を介して導光板22の正面に接着している。従って、マイクロプリズム23b間の隙間26には、光学接着剤25ではなく空気等のマイクロプリズム23bよりも低屈折率な媒体が充填している。
以上のように構成されたバックライト機構21の配光特性を図5に示す。図5において、横軸は、バックライト機構21の正面(光出射面)方向に対する垂線を基準とした場合の水平角を表し(図1、図3の図示方向で右側を正とし、左側を負とする。)、縦軸は、プリズムシート23が無い場合に一方の白色光源24が点灯したときの水平角0°に指向した出射光の強度を100とした相対的な出射光の強度を表している。図5に示すように、このバックライト機構21は、右の白色光源24(R)が点灯した場合には、約15°に出射光のピークを持つとともにそれに比較して負の水平角の出射光が低強度となる配光特性を有する。また、バックライト機構21は、左の白色光源24(L)が点灯した場合には約−15°に出射光のピークを持つとともにそれに比較して正の水平角の出射光が低強度となる配光特性を有する。従って、液晶ディスプレイパネル11を正面から見たユーザは、左の白色光源24(L)が点灯した場合には右目で液晶ディスプレイパネル11の表示を見ることができ、右の白色光源24(R)が点灯した場合には左目で液晶ディスプレイパネル11の表示を見ることができ、両方の白色光源24(R),24(L)が同時に点灯した場合には両目で液晶ディスプレイパネル11の表示を見ることができる。
図2に示すように、立体的表示ユニット10の右側には、「+」キー及び「−」キーからなるコントロールボタン30が設けられており、コントロールボタン30の上側にはメニューボタン31が設けられており、メニューボタン31の右側にはモード切換スイッチ32が設けられている。また、シャッタボタン9の右側には電源ボタン33が設けられており、電源ボタン33が押下されることによってデジタルカメラ1が起動するように構成されている。
次に、デジタルカメラ1の回路構成について図6を用いて説明する。
デジタルカメラ1の回路は、左右のイメージセンサ7,7、アンプ121,121、A/D(Analog to Digital)コンバータ122,122、駆動回路123,123、タイミングジェネレータ124、シグナルジェネレータ125、VRAM(Video Random Access Memory)126、D/Aコンバータ127、アンプ128、DRAM(Dynamic Random Access Memory)129、圧縮/伸長回路130、フラッシュメモリ131、CG(Character Generator)132、ROM(Read Only Memory)133、RAM(Random Access Memory)134、CPU(Central Processing Unit)136、キー入力部135、I/O(Input / Output)ポート137、赤外線通信部138、白色光源24,24及び液晶ディスプレイパネル11から構成されている。
デジタルカメラ1の回路は、左右のイメージセンサ7,7、アンプ121,121、A/D(Analog to Digital)コンバータ122,122、駆動回路123,123、タイミングジェネレータ124、シグナルジェネレータ125、VRAM(Video Random Access Memory)126、D/Aコンバータ127、アンプ128、DRAM(Dynamic Random Access Memory)129、圧縮/伸長回路130、フラッシュメモリ131、CG(Character Generator)132、ROM(Read Only Memory)133、RAM(Random Access Memory)134、CPU(Central Processing Unit)136、キー入力部135、I/O(Input / Output)ポート137、赤外線通信部138、白色光源24,24及び液晶ディスプレイパネル11から構成されている。
駆動回路123は、タイミングジェネレータ124から供給されるタイミング信号に基づいてイメージセンサ7の露光及び読み出しタイミングを駆動制御する回路である。それぞれの駆動回路123,123から供給される駆動信号によって、受光量に応じた撮像信号がイメージセンサ7,7からそれぞれのアンプ121,121を介してそれぞれのA/Dコンバータ122,122に一画素分ずつ順次出力される。
A/Dコンバータ122は、イメージセンサ7からアンプ121を介して入力される撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、タイミングジェネレータ124に供給する変換器である。
また、タイミングジェネレータ124は、CPU136から入力される映像取り込み信号に基づいて駆動回路123を制御するタイミング信号を生成する発振器である。
シグナルジェネレータ125は、タイミングジェネレータ124を介して供給される撮像信号(デジタル信号)に対して色演算処理を行い、輝度信号(Yデータ)と色信号(Cデータ)により構成される画像データを生成し、この画像データをDRAM129に出力する信号処理回路である。
また、シグナルジェネレータ125は、CPU136によりDRAM129から供給された画像データに同期信号を付加する等してビデオ信号(デジタル信号)を生成して、ビデオ信号を表示データとしてVRAM126に一旦格納し、その後、VRAM126に格納したビデオ信号をD/Aコンバータ127及びアンプ128を介して液晶ディスプレイパネル11に出力するように構成されている。
また、シグナルジェネレータ125は、白色光源24,24を交互に点灯したり、同時に点灯したりするように構成されている。図7に示すように、シグナルジェネレータ125が白色光源24,24を交互に点灯する周期T1は液晶ディスプレイパネル11の垂直期間(1フレームの表示期間)T2の2倍である。つまり、一方の白色光源24が点灯し且つ他方の白色光源24が消灯している時には液晶ディスプレイパネル11の1フレームの表示がなされ、液晶ディスプレイパネル11が次フレームを表示する時には一方の白色光源24が消灯し且つ他方の白色光源24が点灯し、シグナルジェネレータ125はこのような白色光源24,24の点灯・消灯を繰り返すように構成されている。
VRAM126は、シグナルジェネレータ125により生成されたビデオ信号(表示データ)を一時的に格納するビデオメモリであり、液晶ディスプレイパネル11の2画面分の表示データを格納可能なメモリ容量を有する。シグナルジェネレータ125が白色光源24,24を交互に点灯する時にはVRAM126には2画面分の表示データが格納されるが、一方の白色光源24が点灯している時にはシグナルジェネレータ125は一方の表示データをビデオ信号として液晶ディスプレイパネル11に出力し、他方の白色光源24が点灯している時にはシグナルジェネレータ125は他方の表示データをビデオ信号として液晶ディスプレイパネル11に出力するように構成されている。なお、シグナルジェネレータ125が白色光源24,24を交互に点灯する周期T1が液晶ディスプレイパネル11の垂直期間T2の偶数倍であれば2倍に限定されないが、何れにしてもシグナルジェネレータ125は一方の白色光源24が点灯している時には一方の表示データをビデオ信号として液晶ディスプレイパネル11に出力し、他方の白色光源24が点灯している時には他方の表示データをビデオ信号として液晶ディスプレイパネル11に出力する。
D/Aコンバータ127は、シグナルジェネレータ125によりVRAM126から供給されるビデオ信号(表示データ)をデジタル信号からアナログ信号に変換し、アンプ128を介して液晶ディスプレイパネル11に出力する。
シグナルジェネレータ125、D/Aコンバーが127及びアンプ128から表示制御手段が構成されている。
図4に示された液晶ディスプレイパネル11のゲートドライバ18は、ビデオ信号に基づいて走査線14に選択走査信号を順次出力するように構成されている。液晶ディスプレイパネル11のデータドライバ19は、ビデオ信号に基づいた階調信号をそれぞれの走査線の選択時に全ての信号線15に出力するように構成されている。なお、ゲートドライバ18が一番上の走査線14に選択走査信号を出力し始めてから一番下の走査線14に出力し終わるまでの間が垂直期間T2であり、一番下の走査線14後は再び一番上の走査線14に選択走査信号を出力する。
DRAM129は、シグナルジェネレータ125から供給される撮像した画像データ、あるいはCPU136によりフラッシュメモリ131から読み出され、後述する圧縮/伸長回路130により伸長処理された画像データを一時的に格納する半導体メモリである。
圧縮/伸長回路130は、DRAM129に格納された画像データを符号化により圧縮処理する。具体的には、画像データを所定の符号化方式、すなわち、取り扱う画像の種類に応じた、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)アルゴリズムによる8×8画素毎のDCT(Discrete Cosine Transform :離散コサイン変換)、量子化、ハフマン符号化により圧縮処理(符号化処理)し、この圧縮処理した画像データをフラッシュメモリ131に出力する。更に、圧縮/伸長回路130は、フラッシュメモリ131に格納されている圧縮処理された画像データを復号化して伸長処理し、DRAM129に出力する。
フラッシュメモリ131は、圧縮/伸長回路130により圧縮処理された画像データを複数格納する半導体メモリであり、「ページNo.データ」及び「画像データ」が対応付けられて複数格納される。なお、両方のイメージセンサ7,7で同時に撮像された場合には、両方のイメージセンサ7,7で撮像された「画像データ」が同じ「ページNo.データ」に対応づけられてフラッシュメモリ131に格納される。
「ページNo.データ」は、画像データに対して当該フラッシュメモリ131への格納順に割り当てられる格納順序を示す数値データである。例えば、最初にフラッシュメモリ131に格納される画像データには「ページNo.データ」として"1"が、次に格納される画像データには「ページNo.データ」として"2"が割り当てられる。
CG132は、液晶ディスプレイパネル11に表示される、例えば、操作ガイダンス用のカナ、漢字、英数字、記号等のキャラクタデータを格納するメモリである。
ROM133には、CPU136にとって読取可能・実行可能な制御プログラムが格納されている。ROM133の制御プログラムは、立体的画像撮像処理、立体的画像表示処理、平面画像撮像処理、平面画像表示処理、測距処理等の各種処理をCPU136に実行させるためのプログラムである。
RAM134は、CPU136により各種処理が実行される時に、その制御処理を司る制御プログラムを展開する、あるいは処理される各種データを一時的に格納するワークメモリ、撮像処理により設定された各種撮像条件データを格納する撮像条件メモリを形成する。
RAM134内の撮像条件メモリには、「開始ページNo.データ」、「終了ページNo.データ」、「ページNo.データ」と、図示しないその他の各種撮像条件データ(例えば、シャッタースピード、絞り、連写撮影時の撮影時間間隔等)によって構成される。
「開始ページNo.データ」は、撮像処理において、これから撮像する画像に対応づける、未使用の新たな「ページNo.データ」を格納したデータである。「終了ページNo.データ」は、後述する撮像処理において、一連のシャッタボタンの押圧状態が終了した時点での「ページNo.データ」を格納したデータである。
「ページNo.データ」は、前記フラッシュメモリ131内の各画像データと対応づけられて格納される「ページNo.データ」と同じ形式のデータであり、撮像処理において撮像した画像を格納する「ページNo.データ」を一時的に記憶しておくためのRAM134内のデータである。そして、一枚の画像の撮像が終了するとこの「ページNo.データ」の値はインクリメントされる。
プレート格納テーブルには、異なる形状を有する複数の「プレート画像データ」がプレート毎に「格納No.データ」と対応付けられて格納される。
キー入力部135は、シャッタボタン9、コントロールボタン30、メニューボタン31、モード切換スイッチ32、電源ボタン33、タッチパネル(立体的表示ユニット10の表示面に設けられている。)等に対する押圧操作、タッチ操作、スライド操作に応じた各種操作信号をCPU136に出力するように構成されている。
I/O(Input / Output)ポート137は、CPU136の指令によって、シリアル入出力端子137a及び通信ケーブルを介して接続された外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に対してシリアルデータ(画像データ、制御データ等)の入出力制御を行うインターフェースである。
赤外線通信部138は、デジタルカメラ1と外部機器との間でIrDA(Infrared Data Association)方式の赤外線通信を行うための赤外線インターフェースであって、CPU136の指令によって画像データ、制御データ等の送受信制御を行うインターフェースである。具体的には、この赤外線通信部138は、赤外線通信機能を有する外部機器に送信する送信データを一時的に格納する送信データメモリと、この送信データメモリに格納されたデータを赤外線信号に変調する変調部と、変調された赤外線信号を赤外線パルスにより赤外線窓を介して前記外部機器に送信する送信用LEDと、前記外部機器から赤外線パルスにより送信された赤外線信号を赤外線窓を介して受信するフォトダイオードと、この受信された赤外線信号を受信データとして復調する復調部と、復調された受信データを一時的に格納する受信データメモリと、により構成されている。
CPU136は、ROM133に格納されている制御プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部を制御する中央演算処理装置である。また、CPU136は、制御プログラムを読み込むことによって、左のイメージセンサ7で撮像された左目用画像中にある被写体の像の位置を検出する第一位置検出手段として機能し、更に、右のイメージセンサ7で撮像された右目用画像中にある被写体の像の位置を検出する第二位置検出手段として機能する。ここで、CPU136は、タッチパネルに対するタッチ位置をキー入力部135を通じて検知することによって画像中の被写体の像の位置を検出するようになっている。また、CPU136は、制御プログラムによって、右目用画像中の検出位置と左用画像中の検出位置とから被写体の視差を求め、その視差に基づき被写体までの距離を求める測距手段として機能する。
次に、デジタルカメラ1を用いて撮影する方法、撮影した画像を再生する方法、その撮影・再生に伴ったデジタルカメラ1の動作、制御プログラムに従ったCPU136の処理の流れについて説明する。
ユーザがモード切換スイッチ32をスライド操作し通常画像撮影モードを指定し、更にシャッタボタン9を押圧した状態を維持すると、CPU136がその旨を検知し平面画像撮像処理を実行する。
平面画像撮像処理においては、まずCPU136がタイミングジェネレータ124に映像取り込み信号を出力する。タイミングジェネレータ124では、前記映像取り込み信号に基づいてタイミング信号を生成して駆動回路123に出力し、駆動回路123では、前記タイミング信号に基づいて一方のイメージセンサ7の露光及び読み出しタイミングを駆動制御して、その一方のイメージセンサ7により撮像信号を取り込む。A/Dコンバータ122では、前記取り込んだ撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、シグナルジェネレータ125では、前記撮像信号に対して色演算処理を行って画像データを生成してDRAM129に格納する。そして、CPU136は、DRAM129に格納された画像データを圧縮/伸長回路130に転送して圧縮処理を行わせた後、前記圧縮された画像データを新たな(インクリメントされた)「ページNo.データ」と対応付けてフラッシュメモリ131に格納する。
なお、ユーザがシャッタボタン9を押下するまでは、立体的表示ユニット10がファインダとして用いられる。つまり、ユーザがシャッタボタン9を押下するまでは、一方のイメージセンサ7により取り込んだ撮像信号をA/Dコンバータ122、タイミングジェネレータ124を介してシグナルジェネレータ125に出力し、シグナルジェネレータ125では入力された撮像信号に同期信号を付加する等してビデオ信号(表示データ)を生成し、D/Aコンバータ127及びアンプ128を介して液晶ディスプレイパネル11に出力し、液晶ディスプレイパネル11が画像を表示する。この時、シグナルジェネレータ125は、液晶ディスプレイパネル11が画像を再生表示している間中、両方の白色光源24,24を同時に点灯し続ける。そのため、液晶ディスプレイパネル11を正面から見たユーザの両目には、液晶ディスプレイパネル11を透過した出射光が同時に入射するから、ユーザは両目で液晶ディスプレイパネル11の画像を見ることができる。
一方、ユーザがモード切換スイッチ32をスライド操作し通常画像再生モードを指定すると、CPU136がその旨を検知し平面画像表示処理を実行する。
この平面画像再生表示処理において、CPU136は、ユーザによるコントロールボタン30の「+」キー又は「−」キーの押圧操作に応じて、フラッシュメモリ131に格納された画像データの中から、そのページNo.順(「+」キーが押圧操作された場合は昇順、「−」キーが押圧操作された場合は降順)に再生表示する画像データを指定する。そして、CPU136は、指定した画像データをフラッシュメモリ131から読み出して圧縮/伸長回路130に転送し、圧縮/伸長回路130に伸長処理を行わせた後、DRAM129に格納する。
その後、CPU136は、DRAM129に格納した画像データをシグナルジェネレータ125に転送する。シグナルジェネレータ125では、入力された画像データに同期信号を付加する等してビデオ信号(表示データ)を生成し、一旦、VRAM126に格納し、VRAM126から画像データを読み出してD/Aコンバータ127及びアンプ128を介して液晶ディスプレイパネル11に出力し、液晶ディスプレイパネル11が画像を再生表示する。ここで、CPU136が平面画像再生指令をシグナルジェネレータ125に出力し、この指令によってシグナルジェネレータ125は液晶ディスプレイパネル11が画像を再生表示している間中、両方の白色光源24,24を同時に点灯し続ける。また、両方の白色光源24,24が点灯しているので、水平角15°と−15°の両方にピークをもつ出射光がバックライト機構21から液晶ディスプレイパネル11に向けて出射する。そのため、液晶ディスプレイパネル11を正面から見たユーザの両目には、液晶ディスプレイパネル11を透過した出射光が同時に入射するから、ユーザは両目で液晶ディスプレイパネル11の再生画像を見ることができる。
また、ユーザがモード切換スイッチ32をスライド操作し立体的画像撮影モードを指定し、更にシャッタボタン9を押圧した状態を維持すると、CPU136がその旨を検知し立体的画像撮像処理を実行する。
立体的画像撮像処理においては、まずCPU136がタイミングジェネレータ124に映像取り込み信号を出力する。タイミングジェネレータ124では、前記映像取り込み信号に基づいてタイミング信号を生成して両方の駆動回路123,123に出力し、駆動回路123,123も前記タイミング信号に基づいてそれぞれのイメージセンサ7の露光及び読み出しタイミングを駆動制御して、それぞれのイメージセンサ7により撮像信号を同時に取り込む。それぞれのA/Dコンバータ122では、前記取り込んだ撮像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。シグナルジェネレータ125は、左側のイメージセンサ7からの撮像信号に対して色演算処理を行って、画像データを左目用画像データとして生成してDRAM129に格納する。一方、シグナルジェネレータ125は、右側のイメージセンサ7からの撮像信号に対して色演算処理を行って、画像データを右目用画像データとしてDRAM129に格納する。そして、CPU136は、DRAM129に格納された両方の画像データを圧縮/伸長回路130に順次転送し、圧縮/伸長回路130に圧縮処理を行わせた後、圧縮された左目用画像データ及び右目用画像データを新たな(インクリメントされた)「ページNo.データ」と対応付けてフラッシュメモリ131に格納する。
右の撮像ユニット5(R)と左の撮像ユニット5(L)が左右に離れているため、右の撮像ユニット5(R)のイメージセンサ7で撮像した右目用画像と左の撮像ユニット5(L)のイメージセンサ7で撮像した左目用画像とは互いに視差を生じさせるものとなる。
また、ユーザがモード切換スイッチ32をスライド操作し立体的画像再生モードを指定すると、CPU136がその旨を検知し立体的画像表示処理を実行する。
この立体的再生表示処理において、CPU136は、ユーザによるコントロールボタン30の「+」キー又は「−」キーの押圧操作に応じて、フラッシュメモリ131に格納された画像データの中から、そのページNo.順(「+」キーが押圧操作された場合は昇順、「−」キーが押圧操作された場合は降順)に再生表示するページNo.を指定する。そして、CPU136は、指定したページNo.に対応した左目用画像データ及び右目用画像データをフラッシュメモリ131から順次読み出して圧縮/伸長回路130に転送し、圧縮/伸長回路130に伸長処理を行わせた後、DRAM129に格納する。
その後、CPU136は、DRAM129に格納した右眼用及び左目用の画像データをシグナルジェネレータ125に転送する。ここで、CPU136が立体的画像再生指令をシグナルジェネレータ125に出力する。シグナルジェネレータ125では、入力された両方の画像データに同期信号を付加する等してビデオ信号(表示データ)を生成し、一旦、VRAM126に格納し、VRAM126から両方の画像データを交互に読み出してD/Aコンバータ127及びアンプ128を介して交互に液晶ディスプレイパネル11に出力し、液晶ディスプレイパネル11が両方の画像を交互に再生表示する。つまり、図7に示すように、シグナルジェネレータ125は、液晶ディスプレイパネル11の或る垂直期間T2には左目用の画像データを液晶ディスプレイパネル11に出力することと、次の垂直期間T2には右目用の画像データを液晶ディスプレイパネル11に出力することを順に繰り返す。
ここで、シグナルジェネレータ125は、左目用の画像データを液晶ディスプレイパネル11に出力している垂直期間T2には右側の白色光源24(R)を点灯させるとともに左側の白色光源24(L)を消灯させ、右目用の画像データを液晶ディスプレイパネル11に出力している垂直期間T2には左側の白色光源24(L)を点灯させるとともに右側の白色光源24(R)を消灯させる。バックライト機構21の配光特性が図5に示すようになっているので、右側の白色光源24(R)が点灯している時には、液晶ディスプレイパネル11に表示されている左目用画像がユーザの左目には明るい状態で到達し、ユーザの右目には暗い状態で到達する。逆に左側の白色光源24(L)が点灯している時には、液晶ディスプレイパネル11に表示されている右目用画像がユーザの右目には明るい状態で到達し、ユーザの左目には暗い状態で到達する。
右目用画像と左目用画像は互いに視差を生じさせるものであるため、右側の白色光源24(R)、左側の白色光源24(L)を交互に発光して出射することによってユーザは右目用画像を右目で見て左目用画像を左目で見るので、立体感のある画像として見ることができる。
ところが、図8に示すように、被写体がデジタルカメラ1から遠く離れるにつれて、その被写体の視差が小さくなる傾向にあり、被写体がデジタルカメラ1から離れるにつれて、立体的表示ユニット10に表示される被写体の像の立体感が乏しくなる。このような性質を図8を用いて説明することができる。図8(a)はデジタルカメラ1及び被写体の位置関係を示した平面図であり、図8(b)の位置関係の場合にデジタルカメラ1で左右の画像を示した図面であり、図8(c)は左右の画像を重ね合わせた図面である。図8からわかるように、デジタルカメラ1から遠い被写体61の視差はD1となり、デジタルカメラ1から近い被写体の視差はD2となり、視差D1が視差D2より大きくなる。ここでの視差とは、左目用画像が表示されている時の液晶ディスプレイパネル11上での被写体の位置から、右目用画像が表示されている時の液晶ディスプレイパネル11上で同一被写体の位置までの距離である。
そこで、このデジタルカメラ1は、ユーザにとって適度な立体感を感じさせるように工夫がなされている。即ち、上述したように左右の撮像ユニット5,5が上下方向の軸回りに回転自在に設けられていることによって、図9の平面図に示すように左右の撮像ユニット5,5の光軸方向を調整できるようになっている。図9(a)に示すような状態では、どちらの撮像ユニット5,5も回転角度が0°となっており、撮像ユニット5,5の光軸が平行となっている。
図9(b)に示すような状態では、左の撮像ユニット5(L)の光軸が0°よりも時計回り側に回転した状態となっており、右の撮像ユニット5(R)の光軸が0°よりも反時計回り側に回転した状態となっており、左右の撮像ユニット5,5の光軸がデジタルカメラ1の正面側で交差している。デジタルカメラ1が図9(b)のような状態の場合には、デジタルカメラ1の近くにある被写体を適度の立体感で表示するのに適している。
図9(c)に示すような状態では、左の撮像ユニット5(L)の光軸が0°よりも反時計回り側に回転した状態となっており、右の撮像ユニット5(R)の光軸が0°よりも時計回り側に回転した状態となっており、左右の撮像ユニット5,5の光軸がデジタルカメラ1の背面側で交差している。デジタルカメラ1が図9(a)のような状態の場合には、デジタルカメラ1から遠くにある被写体を誇張した立体感で表示するのに適している。
具体的に説明すると、図10(a)に示すようにデジタルカメラ1に近い被写体63を図9(a)の状態のデジタルカメラ1で撮影した場合、図10(b)に示すように視差D3が非常に大きくなってしまい、ユーザにとって立体的表示ユニット10の表示画面中の被写体63の像に両目でピントを合わせることが難しくなる。そこで、図10(c)に示すように近い被写体63を図9(b)の状態のデジタルカメラ1で撮影した場合、図10(d)に示すように視差D4が視差D3よりも小さくなり、ユーザにとって立体的表示ユニット10の表示画面中の被写体63の像に両目でピントを合わせることが簡単になる。
また、図11(a)に示すようにデジタルカメラ1から遠い被写体64を図9(a)の状態のデジタルカメラ1で撮影した場合、図11(b)に示すように視差D5が小さすぎて、立体的表示ユニット10の表示画面中の被写体63の像の立体感がユーザにとって乏しく感じられる。そこで、図11(c)に示すように遠い被写体64を図9(c)の状態のデジタルカメラ1で撮影した場合、図11(d)に示すように視差D6が視差D5よりも大きくなり、立体的表示ユニット10の表示画面中の被写体64の像はユーザにとって立体感が誇張されたように見える。
なお、撮像ユニット5,5を図9に示すように回転させる場合には、ユーザが手動で回転させても良いし、ユーザが駆動機構を作動させて駆動機構により自動的に回転させても良い。
次に、デジタルカメラ1を用いて測距する方法、その測距に伴ったデジタルカメラ1の動作、制御プログラムに従ったCPU136の測距処理の流れについて説明する。
上述したようにユーザがモード切換スイッチ32をスライド操作し立体的画像再生モードを指定すると、この立体的表示ユニット10では左目用画像と右目用画像が交互に表示されることによって、ユーザは立体的画像を見る。
そして、ユーザがコントロールボタン30を操作し測距モードを指定すると、CPU136がその旨を検知し測距処理を実行する。
測距処理においては、まずCPU136が、DRAM129に格納された左目用画像データ(この左目用画像データは立体的画像処理において圧縮/伸長回路130によって伸長処理されたものである。)をシグナルジェネレータ125に転送するとともに、平面画像再生指令をシグナルジェネレータ125に出力する。これにより、上述した平面画像再生処理の場合と同様に、左右両方の白色光源24,24が同時に点灯している状態で、液晶ディスプレイパネル11が左目用画像を再生表示し、ユーザは左目用画像を両目で見ることができる。
測距処理においては、まずCPU136が、DRAM129に格納された左目用画像データ(この左目用画像データは立体的画像処理において圧縮/伸長回路130によって伸長処理されたものである。)をシグナルジェネレータ125に転送するとともに、平面画像再生指令をシグナルジェネレータ125に出力する。これにより、上述した平面画像再生処理の場合と同様に、左右両方の白色光源24,24が同時に点灯している状態で、液晶ディスプレイパネル11が左目用画像を再生表示し、ユーザは左目用画像を両目で見ることができる。
立体的表示ユニット10に左目用画像が表示されている状態でCPU136が待機状態となる。そして、ユーザが液晶ディスプレイパネル11の表示面のタッチパネルをタッチすることによって、測距したい被写体の像を指定する。これにより、CPU136はユーザがタッチした位置をタッチパネル及びキー入力部135を通じて検知する。この検知した位置を左のイメージセンサ7に対応した直交座標系で表した場合、(xL,yL)とする。なお、イメージセンサ7の直交座標系のX方向は、左右のレンズユニット8,8の主点を結んだ線に平行な方向であり、イメージセンサ7の直交座標系のY方向は、X方向に直交する方向であってレンズユニット8の光軸に直交する方向である。
次に、CPU136がDRAM129に格納された右目用画像データ(この右目用画像データは立体的画像処理において圧縮/伸長回路130によって伸長処理されたものである。)をシグナルジェネレータ125に転送するとともに、平面画像再生指令をシグナルジェネレータ125に出力する。これにより、上述した平面画像再生処理の場合と同様に、左右両方の白色光源24,24が同時に点灯している状態で、液晶ディスプレイパネル11が右目用画像を再生表示し、ユーザは右目用画像を両目で見ることができる。
立体的表示ユニット10に右目用画像が表示されている状態でCPU136が待機状態となる。そして、ユーザが液晶ディスプレイパネル11の表示面のタッチパネルをタッチすることによって、測距したい被写体の像を指定する。これにより、CPU136はユーザがタッチした位置をタッチパネル及びキー入力部135を通じて検知する。この検知した位置を右のイメージセンサ7に対応した直交座標系で表した場合、(xR,yR)とする。
そして、CPU136は、次の式(1)によりz0の値を求める。求めたz0がデジタルカメラ1から被写体までの距離である。ここで、左右のレンズユニット8,8の焦点距離をfとし、左右のレンズユニット8,8間の距離をdとする。
z0=fd/(xL−xR) … (1)
z0=fd/(xL−xR) … (1)
式(1)は、図12に示すように三角測量の原理により求めた式であり、(xL−xR)が視差である。図12に示すように、左のレンズユニット8の主点を原点に定義し、レンズユニット8,8の主点を結んだ線の方向にX座標を定義し、レンズユニット8の光軸と平行な方向にZ座標を定義する。そのXYZ座標系で被写体の位置を(x0,y0,z0)とすると、次式(2)が成立する。
xL/f=x0/z0 、−xR/f=(d−x0)/z0 … (2)
xL/f=x0/z0 、−xR/f=(d−x0)/z0 … (2)
上記式(2)から式(1)が求まる。撮像ユニット5の画角をθ〔rad〕とし、イメージセンサ7の水平方向の寸法をWとすると、画角θと焦点距離fとの関係は次式(3)が成立し、式(3)と式(1)から式(4)が求まる。
tan(θ/2)=w/(2f) … (3)
z0=Wd/{2(xL−xR)tan(θ/2)} … (4)
tan(θ/2)=w/(2f) … (3)
z0=Wd/{2(xL−xR)tan(θ/2)} … (4)
z0の算出後、CPU136が算出したz0の数字をCG132から読み出し、その数字をシグナルジェネレータ125に転送し、シグナルジェネレータ125からD/Aコンバータ127及びアンプ128を介して液晶ディスプレイパネル11にビデオ信号が出力されることによって、液晶ディスプレイパネル11にてz0の数値が表示される。
なお、以上の測距処理においてユーザが液晶ディスプレイパネル11のタッチパネルを操作することによって左右の画像中にある被写体の像を抽出したが、ユーザが抽出する代わりにCPU136が左右の画像データから画像処理(特徴抽出処理)により被写体の像を抽出することによって左右のそれぞれの画像データにおける被写体の像の位置を検出し、左の画像データ中の像と右の画像データ中の像との対応関係をマッチング処理により求めることによって視差(xL−xR)を求めても良い。このようなCPU136の処理により左の画像データ中の像の座標(xL,yL)と、右の画像データ中の像の座標(xR,yR)が求まり、CPU136が式(1)からz0を求め、そのz0の数値が液晶ディスプレイパネル11に表示される。
次に、デジタルカメラ1に格納された画像データを外部機器に転送する方法について説明する。
ユーザがコントロールボタン30を操作し転送モードを指定した場合、CPU136がフラッシュメモリ131に格納された画像データを読み取って赤外線通信部138又はI/Oポート137に転送する。これにより、I/Oポート137又は赤外線通信部138から外部機器に画像データが転送され、外部機器の記憶媒体に画像データが格納される。なお、デジタルカメラ1と外部機器の双方にPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格等に準じたメモリカードを接続可能なカードスロットを設け、デジタルカメラ1と外部機器との間でメモリカードを介してデータ授受を行っても良い。
ユーザがコントロールボタン30を操作し転送モードを指定した場合、CPU136がフラッシュメモリ131に格納された画像データを読み取って赤外線通信部138又はI/Oポート137に転送する。これにより、I/Oポート137又は赤外線通信部138から外部機器に画像データが転送され、外部機器の記憶媒体に画像データが格納される。なお、デジタルカメラ1と外部機器の双方にPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格等に準じたメモリカードを接続可能なカードスロットを設け、デジタルカメラ1と外部機器との間でメモリカードを介してデータ授受を行っても良い。
次に、デジタルカメラ1から画像が転送される外部機器について説明する。外部機器にもデジタルカメラ1の立体的表示ユニット10と同様な構成の立体的表示装置が設けられており、デジタルカメラ1から転送された左右の画像データ(外部機器の記憶媒体に格納されている。)に基づき立体的画像を表示できるようになっている。外部機器が立体的表示装置で立体的画像を表示することは、デジタルカメラ1が立体的表示ユニット10で立体的画像を表示することと同じように行われる。また、外部機器には、デジタルカメラ1が左右の画像データに基づき撮影時のデジタルカメラ1から被写体までの距離を求める測距処理と同様な機能が備わっている。更には、外部機器には、左右の画像データに含まれている各オブジェクトについて測距することによって、図13(a)に示されているような立体的画像から図13(b)に示された平面図に変換する機能が備わっている。
以上のように、本実施形態によれば、ユーザがデジタルカメラ1を用いて立体的画像撮影モードで撮影すれば、デジタルカメラ1の立体的表示ユニット10において立体的な画像がその場で表示される。従って、デジタルカメラ1は興趣性のあるものとなり、購入意欲を掻き立てる程の新鮮味が増す。
また、ユーザがデジタルカメラ1を測距モードにすれば、撮影時のデジタルカメラ1から被写体までの距離をその場で求めることができる。このデジタルカメラ1は、単に撮像機能・表示機能のみならず測距機能もあるので、購入意欲を掻き立てる程の新鮮味が増す。
また、被写体までの距離を測距する際にユーザが立体的表示ユニット10の表示面をタッチするだけで左右の画像の対応関係も求められるから、被写体までの距離を測定するアルゴリズムが簡単である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記実施形態では本発明をデジタルカメラ1に適用した場合を例にして挙げたが、携帯電話機、PDA、電子手帳、腕時計、ノート型パーソナルコンピュータ、その他の電子機器に本発明を適用しても良い。即ち、何れの電子機器においても二つの撮像ユニット5,5及び図3に示すような立体的表示ユニット10が備わっており、図6に示すような回路が備わっている。二つの撮像ユニット5,5のうち少なくとも一方は光軸に対して垂直な回転軸回りに回転自在となっており、二つの撮像ユニット5,5の光軸が平行となって二つの撮像ユニット5,5が同じ方向に向くようになっている。
上記実施形態では本発明をデジタルカメラ1に適用した場合を例にして挙げたが、携帯電話機、PDA、電子手帳、腕時計、ノート型パーソナルコンピュータ、その他の電子機器に本発明を適用しても良い。即ち、何れの電子機器においても二つの撮像ユニット5,5及び図3に示すような立体的表示ユニット10が備わっており、図6に示すような回路が備わっている。二つの撮像ユニット5,5のうち少なくとも一方は光軸に対して垂直な回転軸回りに回転自在となっており、二つの撮像ユニット5,5の光軸が平行となって二つの撮像ユニット5,5が同じ方向に向くようになっている。
また、上記実施形態では二つの撮像ユニット5,5の両方が回転自在となって筐体2に取り付けられているが、どちらか一方が固定されており他方が回転自在となっていても良い。また、両方の撮像ユニット5,5が筐体2に固定されていても良いが、この場合撮像ユニット5,5の光軸が平行となって撮像ユニット5,5が正面に向くように撮像ユニット5,5が筐体2に取り付けられている。
1 … デジタルカメラ(立体的表示機能付電子機器)
5 … 撮像ユニット(撮像手段)
10 … 立体的表示ユニット(立体的表示手段)
11 … 液晶ディスプレイパネル
21 … バックライト機構
125 … シグナルジェネレータ(表示制御手段)
136 … CPU(第一位置検出手段、第二位置検出手段、測距手段)
137 … I/Oポート(転送手段)
138 … 赤外線通信部(転送手段)
5 … 撮像ユニット(撮像手段)
10 … 立体的表示ユニット(立体的表示手段)
11 … 液晶ディスプレイパネル
21 … バックライト機構
125 … シグナルジェネレータ(表示制御手段)
136 … CPU(第一位置検出手段、第二位置検出手段、測距手段)
137 … I/Oポート(転送手段)
138 … 赤外線通信部(転送手段)
Claims (11)
- 視差を生じる左目用画像と右目用画像を生成するように、互いに離れた二箇所から撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された左目用画像及び右目用画像を交互に表示し、表示した左目用画像をユーザの左目に到達させるとともに表示した右目用画像をユーザの右目に到達させることにより、立体的に画像をユーザに見せる立体的表示手段と、を備えることを特徴とする立体的表示機能付電子機器。 - 前記撮像手段が互いに離れた位置に設けられた二つの撮像ユニットを具備し、少なくとも一方の撮像ユニットがその撮像ユニットの光軸に直交する軸回りに回転自在に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記二つの撮像ユニットの光軸が同一の面内にあることを特徴とする請求項2に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記二つの撮像ユニットの光軸が互いに平行になり得ることを特徴とする請求項2又は3に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記少なくとも一方の撮像ユニットをその光軸回りに回転駆動する駆動機構を更に備えることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記立体的表示手段が、
画像の表示を行う透過型の液晶ディスプレイパネルと、
前記液晶ディスプレイパネルの表示面の背面に対向配置され、前記液晶ディスプレイパネルの表示面に垂直な垂線を中心に挟んだ二方角に出射光のピークを持つ配光特性を有し、一方の方角をピークとした出射光と他方の方角をピークとした出射光を別々に前記液晶ディスプレイパネルの背面に向けて放射するバックライト機構と、
を具備することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器。 - 前記液晶ディスプレイパネルに右目用画像と左目用画像を交互に表示させるとともに、前記液晶ディスプレイパネルが右目用画像を表示する時には前記バックライト機構に一方の方角をピークとした出射光を放射させ、前記液晶ディスプレイパネルが左目用画像を表示する時には前記バックライト機構に他方の方角をピークとした出射光を放射させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記表示制御手段は、右目用画像と左目用画像のうちの一方を前記液晶ディスプレイパネルに表示させるとともに前記バックライト機構に両方の方角をピークとした出射光を放射させることを特徴とする請求項7に記載の立体的表示機能付電子装置。
- 前記撮像手段により撮像された右目用画像中の被写体の像の位置を検出する第一位置検出手段と、
前記撮像手段により撮像された左目用画像中の被写体の像の位置を検出する第二位置検出手段と、
前記第一位置検出手段によって検出された位置と前記第二位置検出手段によって検出された位置とから被写体の視差を求め、該視差に基づき被写体までの距離を求める測距手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器。 - 前記第一位置検出手段及び第二位置検出手段は、前記立体的表示手段の表示面に設けられたタッチパネルに対するタッチ位置から画像中の被写体の像の位置を検出することを特徴とする請求項9に記載の立体的表示機能付電子機器。
- 前記撮像手段により撮像された左目用画像及び右目用画像を外部機器に転送する転送手段を更に備えることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の立体的表示機能付電子機器。
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