JP2005065372A - 導電線の絶縁膜を剥離する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向に短く簡単な構成で安価な剥離装置を提供することにある。
【解決手段】絶縁膜で被われた導電線Wの絶縁膜を剥離する装置1において、前記導電線を軸方向に案内するノズル7を有するノズルブロック4と、導電線Wを中心に旋回し、旋回に伴う遠心力によって径方向に移動する錘9,10と、導電線Wを間にして錘と対向する位置にあり、錘に連れられて径方向に移動することにより、刃先がノズル7の直近で導電線Wに圧接しうるカッタ12とを備えることを特徴とし、前記ノズルブロック4は回転可能であり、前記錘とカッタ12とは連結されている。
【選択図】図1
【解決手段】絶縁膜で被われた導電線Wの絶縁膜を剥離する装置1において、前記導電線を軸方向に案内するノズル7を有するノズルブロック4と、導電線Wを中心に旋回し、旋回に伴う遠心力によって径方向に移動する錘9,10と、導電線Wを間にして錘と対向する位置にあり、錘に連れられて径方向に移動することにより、刃先がノズル7の直近で導電線Wに圧接しうるカッタ12とを備えることを特徴とし、前記ノズルブロック4は回転可能であり、前記錘とカッタ12とは連結されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、導電線の絶縁膜を剥離する装置に属する。
絶縁膜で被われた導電線は、これを端子やパッドと電気的に接続するために、接続部分のみ絶縁膜を剥離する必要がある。剥離方法としては従来より3つのカテゴリーに大別され、その第一は導電線の端部を半田槽に浸すことにより、半田付けすると同時にその熱で絶縁膜を溶かすというものである。第二は、導電線を酸やアルカリなどの薬液に浸して絶縁膜を溶かすというものである。第三は、絶縁膜を刃物で機械的に研削したり切り取ったりするというものである。
これらの方法のうち、第一の方法は絶縁膜の材質がポリウレタンのように半田の融点で溶けるものに限定されてしまう。従って、近年の使用温度の上昇に伴って導電線に用いられるようになったポリイミドなどの耐熱絶縁膜には、その剥離方法を適用することができない。第二の方法は、使用済み薬品を無害化して廃液する装置が別途必要である。第三の方法は、それらの問題が無く、種々汎用されている。特に刃物が導電線を中心にして旋回し、旋回時の遠心力を利用して刃先が導電線に圧接する装置によるもの(特許文献1及び特許文献2)は、刃物の接触圧が導電線の周囲に均等にかかるので剥離のばらつきが少なくてよい。これらの装置は、いずれも導電線を軸方向に案内するノズルと、ノズルの外側に導電線に向かって揺動可能に取り付けられた軸方向に長い刃物を備えている。そして、その刃物の先端に刃先が形成されているとともに後端に錘が付けられているか後端が重くされ、錘に対して導電線から径方向に遠ざかるように作用する遠心力をてこの原理で刃先に伝達するものである。
特開平11−196513
特開2002−101516
しかし、特許文献1及び2に記載の装置は、上記の通り刃物が軸方向に長いため、装置全体も軸方向に長くなる。また、てこ機構を具備するために複雑である。更に、刃物の揺動の支点がノズルよりも後方に位置するために、ノズルから離れた位置で刃先を導電線に圧接しなければならず、導電線が刃先の接触圧で逃げやすい。従って、導電線が刃先から逃げないようにするために同形の刃物を周方向の三ヶ所に配置し、三方向から均等に圧接する必要があり、その点でも複雑且つ高価である。
それ故、この発明の課題は、軸方向に短く簡単な構成で安価な剥離装置を提供することにある。
それ故、この発明の課題は、軸方向に短く簡単な構成で安価な剥離装置を提供することにある。
その課題を解決するために、本件第一発明の装置は、
絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有するノズルブロックと、
導電線を中心に旋回し、旋回に伴う遠心力によって径方向に移動する錘と、
導電線を間にして錘と対向する位置にあり、錘に連れられて径方向に移動することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする。
絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有するノズルブロックと、
導電線を中心に旋回し、旋回に伴う遠心力によって径方向に移動する錘と、
導電線を間にして錘と対向する位置にあり、錘に連れられて径方向に移動することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする。
この発明の装置によれば、錘が旋回に伴ってそれ自身に作用する遠心力で導電線から径方向に遠ざかるように移動する。それと同時にカッタが錘に連れられて同じ径線上を移動し、ノズルから出た直後の導電線に圧接する。カッタの移動方向が径方向なので、このようにノズルの直近で導電線に圧接することが可能となる。カッタは圧接中も錘とともに旋回する。これにより、絶縁膜が剥離される。
前記ノズルブロックは回転可能であり、前記錘とカッタとは連結されていると、前記錘とカッタとがノズルブロックの回転と共に旋回するとともに、カッタが錘に確実に連動するので好ましい。
更に、ノズルブロックに固定され、刃先の前を通過した導電線を同方向に案内するガイドをこの発明の装置が備えると、刃先の接触圧が大きかったり導電線が細かったりしても、導電線が確実に軸方向に案内されるので、好ましい。
導電線を間にして刃先と対向するようにノズルブロックに固定され、導電線に対する刃先の圧力を受けるとともに、導電線を軸方向に案内する裏当てを備える場合も同様である。
更に、ノズルブロックに固定され、刃先の前を通過した導電線を同方向に案内するガイドをこの発明の装置が備えると、刃先の接触圧が大きかったり導電線が細かったりしても、導電線が確実に軸方向に案内されるので、好ましい。
導電線を間にして刃先と対向するようにノズルブロックに固定され、導電線に対する刃先の圧力を受けるとともに、導電線を軸方向に案内する裏当てを備える場合も同様である。
前記課題を解決するために、本件第二発明の剥離装置は、
絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有する回転可能なノズルブロックと、
ノズルブロックとともに回転すると同時に、回転に伴う遠心力によってノズルブロック上における偏芯位置を支点として導電線と直交する面内で旋回する錘と、
錘に連れられて前記偏芯位置を中心に旋回することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする。
第二発明の装置によれば、ノズルブロックの回転とともに錘に遠心力が作用し、それによって錘が導電線と直交する面内で旋回する。カッタが錘に連れられて旋回し、ノズルから出た直後の導電線に圧接する。カッタが導電線と直交する面内で移動するので、このようにノズルの直近で導電線に圧接することが可能となる。カッタは圧接中も錘とともに旋回する。これにより、絶縁膜が剥離される。
絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有する回転可能なノズルブロックと、
ノズルブロックとともに回転すると同時に、回転に伴う遠心力によってノズルブロック上における偏芯位置を支点として導電線と直交する面内で旋回する錘と、
錘に連れられて前記偏芯位置を中心に旋回することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする。
第二発明の装置によれば、ノズルブロックの回転とともに錘に遠心力が作用し、それによって錘が導電線と直交する面内で旋回する。カッタが錘に連れられて旋回し、ノズルから出た直後の導電線に圧接する。カッタが導電線と直交する面内で移動するので、このようにノズルの直近で導電線に圧接することが可能となる。カッタは圧接中も錘とともに旋回する。これにより、絶縁膜が剥離される。
第一発明の装置は、旋回に伴って錘が径方向に移動し、カッタが錘に連れられて径方向に移動すれば足りるので、装置による軸方向の占有空間は僅かで足りる。第二発明の装置も錘及びカッタが導電線と直交する面内で旋回すれば足りるので、装置による軸方向の占有空間は僅かで足りる。また、刃先がノズルの直近で導電線に圧接するので、導電線が逃げにくい。従って、カッタは一つで足り、安価である。
以下、この発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1は第1実施形態に係る剥離装置を示す斜視図、図2はその装置の一部破断正面図である。
剥離装置1は、板状のブラケット2、モータ3及びノズルブロック4を備える。モータ3は、ブラケット2の一方の主面に搭載され、その出力軸(図示省略)がブラケット2を貫通して他方の主面より突出している。ノズルブロック4は、図2に示す円柱状の下ブロック4a及びそれに連なる直方体状の上ブロック4bからなる。上ブロック4bは平面視で下ブロック4aを内包し、ブラケット2におけるモータ3搭載面と同じ主面に搭載されている。下ブロック4aはブラケット2を貫通してブラケット2の他方の主面より突出するとともに、図略の軸受けを介して回転可能にブラケット2に固定されている。ブラケット2から突出した下ブロック4aにはプーリ5が取り付けられ、モータ3の出力は無端ベルト6を介してプーリ5に伝達される。
剥離装置1は、板状のブラケット2、モータ3及びノズルブロック4を備える。モータ3は、ブラケット2の一方の主面に搭載され、その出力軸(図示省略)がブラケット2を貫通して他方の主面より突出している。ノズルブロック4は、図2に示す円柱状の下ブロック4a及びそれに連なる直方体状の上ブロック4bからなる。上ブロック4bは平面視で下ブロック4aを内包し、ブラケット2におけるモータ3搭載面と同じ主面に搭載されている。下ブロック4aはブラケット2を貫通してブラケット2の他方の主面より突出するとともに、図略の軸受けを介して回転可能にブラケット2に固定されている。ブラケット2から突出した下ブロック4aにはプーリ5が取り付けられ、モータ3の出力は無端ベルト6を介してプーリ5に伝達される。
ノズルブロック4は、下ブロック4aの中心線上に上ブロック4bから下ブロック4aにかけて断面円形のノズル7が設けられていて、そこに絶縁膜で被覆された導電線Wが通される。ノズル7の内径は、下ブロック4a内における全長と上ブロック4b内における下半分の長さに亘っては、導電線Wが抵抗を受けることなく通される程度に大きく、上ブロック4b内における上半分の長さに亘っては導電線Wの外径と同程度である。上ブロック4b内には図2に示すように偏芯位置をノズル7に対して捻れの方向に1本の連結棒8が摺動可能に貫通している。連結棒8の一端には質量W1の錘9が取り付けられ、他端には質量W2の錘10が取り付けられている。これらの錘はW1>W2の関係を有する。錘9、連結棒8及び錘10は一体と考えられるので、差(W1−W2)が実質的な錘の質量となる。
錘9と錘10との間隔は、上ブロック4bの一方の端面から他方の端面までの距離よりも十分に大きく、その差は遊びDとなる。上ブロック4bの上面、及び錘9の錘10と対向する側の面には、それぞれフック4c及びフック9aが形成され、それらのフックにコイルバネ11が取り付けられている。2つのフックは、コイルバネ11が導電線Wと干渉することなく連結棒8と平行方向に伸縮するように設けられている。コイルバネ11は、錘9を上ブロック4bに引きつける方向に弾性復元力を発揮している。上ブロック4bの上面の他の側即ちフック4cとほぼ対角の位置にはストッパー4dが設けられている。
錘10には、上ブロック4bの上面から僅かな間隙を保って浮くようにカッタ12が固定されている。カッタ12は、ノズルと直交する方向に長い直方体状であって、ノズル7を通る直径線上に且つ連結棒8と平行に配置されていて、先端面には図3(a)〜図(d)に示すいずれかの刃先が形成されている。図3(a)〜図(d)の各図とも白抜きで示す上段がカッタの平面、ハッチングで示す下段が正面を示し、(a)は刃先が導電線Wに対して一方向に傾斜する平目をなし、(b)は先端面が交差する二面からなり、(c)は刃先が綾目をなし、(d)は傾斜方向が互いに直交する平目の組み合わせをなす。カッタ12の刃先は、モータ3の停止時は導電線Wから離れている。この距離は錘10の上面より埋め込まれた調節ねじ13にて固定されているが、調節ねじ13を緩めるとカッタ12が長寸方向に移動可能となり、変更することができる。
錘10には更に、フック9aと対角の位置にボルト10aがカッタ12と平行に取り付けられている。ボルト10aは、ねじ運動により錘10に対して変位可能である。ボルト10aの先端面は、間隔をあけてストッパー4dと対向している。
錘10には更に、フック9aと対角の位置にボルト10aがカッタ12と平行に取り付けられている。ボルト10aは、ねじ運動により錘10に対して変位可能である。ボルト10aの先端面は、間隔をあけてストッパー4dと対向している。
本例の装置を使用して導電線Wの絶縁膜を剥離する手順は、以下の通りである。
絶縁膜で被覆された導電線Wをノズル7に通す。ノズル7から出た導電線Wとカッタ12の刃先との距離d1、ボルト10aの先端面とストッパー4dとの間隔d2をそれぞれ導電線Wの材質及び直径並びに絶縁膜の厚さに応じて設定する。d1及びd2はいずれもDより小さく、d2−d1が削り代となる。モータ3を駆動すると、その出力が伝達されてノズルブロック4が回転し、それに伴って錘9,10が導電線Wの周囲を旋回する。錘9及び錘10の実質的質量(W1−W2)に遠心力が働いて、錘9が錘10及び連結棒8を連れてコイルバネ11の復元力に抗して導電線Wから遠ざかる。同時にカッタ12が旋回しながら導電線Wに接近し、刃先が導電線Wに圧接する。カッタ12は上ブロック4bの上面から僅かに浮いているだけであるから、刃先はノズル7の直近で導電線Wと接する。従って、カッタ12が1本でも導電線Wがカッタ12に押されて逃げることはなく、刃先が適度な接触圧で絶縁膜を削り取る。
絶縁膜で被覆された導電線Wをノズル7に通す。ノズル7から出た導電線Wとカッタ12の刃先との距離d1、ボルト10aの先端面とストッパー4dとの間隔d2をそれぞれ導電線Wの材質及び直径並びに絶縁膜の厚さに応じて設定する。d1及びd2はいずれもDより小さく、d2−d1が削り代となる。モータ3を駆動すると、その出力が伝達されてノズルブロック4が回転し、それに伴って錘9,10が導電線Wの周囲を旋回する。錘9及び錘10の実質的質量(W1−W2)に遠心力が働いて、錘9が錘10及び連結棒8を連れてコイルバネ11の復元力に抗して導電線Wから遠ざかる。同時にカッタ12が旋回しながら導電線Wに接近し、刃先が導電線Wに圧接する。カッタ12は上ブロック4bの上面から僅かに浮いているだけであるから、刃先はノズル7の直近で導電線Wと接する。従って、カッタ12が1本でも導電線Wがカッタ12に押されて逃げることはなく、刃先が適度な接触圧で絶縁膜を削り取る。
本例の装置は、カッタ12が錘9,10と同方向に変位するので、方向変換部材等の複雑な部品を要することなく構造が単純で保守も簡単である。また、カッタ12が一つで足りるから削り代の調整が容易である。以上により製作コストが安価である。そして、装置全体の軸方向長さは短いので、軸方向の占有空間があまり大きく確保できない作業場に設置しやすい。
図4は、この発明の第二実施形態に係る剥離装置を示す斜視図である。この例では、実施例1の装置にガイド16が付加されている。その他の点では実施例1と同じであるので、同じ符号をもって図示することにより説明に代える。ガイド16は、カッタ12の軌道と干渉することのないように下部が幅小で、上部が幅大の逆L字状をなして上ブロック4bの上面に固定されている。そして、上部における幅方向突出部を上下方向に貫通孔が形成され、そこに導電線Wが通されることにより、刃先の前を通過した導電線Wを同方向に案内する。このようにガイド16を備えることにより、カッタ12の刃先の接触圧が大きかったり導電線Wが細かったりしても、導電線Wが確実に軸方向に案内される。
図5は、この発明の第三実施形態に係る剥離装置を示す斜視図である。この例では、実施例1の装置に裏当て17が付加されている。その他の点では実施例1と同じであるので、同じ符号をもって図示することにより説明に代える。裏当て17は、導電線Wの直径よりは勿論、カッタ12の先端面よりも幅及び高さともに大きい直方体状をなし、導電線Wを間にして刃先と対向するように上ブロック4bに固定されている。そして、刃先と対向する面における刃先よりも上部に2本のガイドピン18、18が取り付けられ、それらの間に導電線Wが通されることにより、刃先の前を通過した導電線Wを同方向に案内する。このように裏当て17を備えることにより、裏当て17が導電線Wに対する刃先の圧力を受けるとともに、導電線Wを軸方向に案内する。
図6はこの発明の第四実施形態に係る剥離装置を示す斜視図、図7はその装置の一部破断正面図である。この例でも、剥離装置100は、実施例1におけるものと同形同質の板状のブラケット2及びモータ3を備える。ノズルブロック14も実施例1と同じく円柱状の下ブロック(図示省略)及びそれに連なる直方体状の上ブロックからなる。但し、ノズルブロック14を貫通する連結棒8は無い。以下、実施例1との相違点を述べる。
ノズルブロック14には、上面に錘19が載せられている。錘19は、あたかも実施例1における錘9と錘10とが一方の端で連結棒8により連結されて一体となったかの如く、ノズル7を出た導電線Wを囲むコの字形状をなしている。そして、その連結部に1本の回転軸18が貫通し、回転軸18の下端がノズルブロック14に図略の軸受けを介して回転可能に埋め込まれている。錘19は回転軸18を境にして一方の側と他方の側とで体積が大きく相違し、小さい方にカッタ22が取り付けられている。
ノズルブロック14には、上面に錘19が載せられている。錘19は、あたかも実施例1における錘9と錘10とが一方の端で連結棒8により連結されて一体となったかの如く、ノズル7を出た導電線Wを囲むコの字形状をなしている。そして、その連結部に1本の回転軸18が貫通し、回転軸18の下端がノズルブロック14に図略の軸受けを介して回転可能に埋め込まれている。錘19は回転軸18を境にして一方の側と他方の側とで体積が大きく相違し、小さい方にカッタ22が取り付けられている。
上ブロックの上面、及び錘19の大容積側の面には、それぞれフック14c及びフック19aが形成され、それらのフックにコイルバネ21が取り付けられている。2つのフックは、コイルバネ21が導電線Wと干渉することなく、導電線Wを間にして錘19の連結部と対向する位置で伸縮するように設けられている。コイルバネ21には、系の静止状態では負荷がかかっていない。また、上ブロックの上面におけるフック14cの近くの位置にはストッパー14dが設けられている。
カッタ22の刃先は、モータ3の停止時は導電線Wから離れている。この距離は錘19の上面より埋め込まれた調節ねじ23にて固定されているが、調節ねじ23を緩めると変更することができる。錘19には更に、フック19aと対向する位置にボルト19bがカッタ22と平行に取り付けられている。ボルト19bは、ねじ運動により錘19に対して変位可能である。ボルト19bの先端面は、間隔をあけてストッパー14dと対向している。
カッタ22の刃先は、モータ3の停止時は導電線Wから離れている。この距離は錘19の上面より埋め込まれた調節ねじ23にて固定されているが、調節ねじ23を緩めると変更することができる。錘19には更に、フック19aと対向する位置にボルト19bがカッタ22と平行に取り付けられている。ボルト19bは、ねじ運動により錘19に対して変位可能である。ボルト19bの先端面は、間隔をあけてストッパー14dと対向している。
この装置100によれば、ノズルブロック14が回転すると錘19も回転する。両者間の摩擦により低速回転時には両者は一体となって回転するが、回転速度が上がると錘19に作用する遠心力が摩擦力に勝る。その結果、導電線Wの偏芯位置にある回転軸18を中心に錘19がコイルバネ21の復元力に抗して回転する。錘19に連れられてカッタ22が、ノズルを出た直後の導電線Wに圧接する。これにより絶縁膜が剥離される。カッタ22は上ブロックの上面から僅かに浮いているだけであるから、刃先はノズルの直近で導電線Wと接する。従って、導電線Wがカッタ22に押されて逃げることはなく、刃先が適度な接触圧で絶縁膜を削り取る。
本例の装置も、カッタ22が一つで足りるから削り代の調整が容易である。以上により製作コストが安価である。そして、装置全体の軸方向長さは短いので、軸方向の占有空間があまり大きく確保できない作業場に設置しやすい。
本例の装置も、カッタ22が一つで足りるから削り代の調整が容易である。以上により製作コストが安価である。そして、装置全体の軸方向長さは短いので、軸方向の占有空間があまり大きく確保できない作業場に設置しやすい。
図8はこの発明の第五実施形態に係る剥離装置を示す斜視図、図9はその装置の一部破断正面図である。この例でも、剥離装置200は、実施例1におけるものと同形同質の板
状のブラケット2及びモータ3を備える。ノズルブロック24も実施例1と同じく円柱状の下ブロック24a及びそれに連なる上ブロック24bからなる。但し、上ブロック24aの上面には、カッタ12に直交する平面による切断面が台形をなすアリ溝が形成され、そこに連結ブロック28が摺動可能にはめられている。この連結ブロック28が連結棒8に代わって錘9と錘10を連結している。連結ブロック28の中央には連結ブロック28のストロークを考慮してノズル7の直径よりも十分に大きい貫通孔28aが形成され、そこに上ブロック24bのノズル7先端が臨んでいる。尚、上ブロック24bに対する連結ブロック28の摺動を滑らかにするために、両者間にボールやローラなどの転動体を介在させても良い。
状のブラケット2及びモータ3を備える。ノズルブロック24も実施例1と同じく円柱状の下ブロック24a及びそれに連なる上ブロック24bからなる。但し、上ブロック24aの上面には、カッタ12に直交する平面による切断面が台形をなすアリ溝が形成され、そこに連結ブロック28が摺動可能にはめられている。この連結ブロック28が連結棒8に代わって錘9と錘10を連結している。連結ブロック28の中央には連結ブロック28のストロークを考慮してノズル7の直径よりも十分に大きい貫通孔28aが形成され、そこに上ブロック24bのノズル7先端が臨んでいる。尚、上ブロック24bに対する連結ブロック28の摺動を滑らかにするために、両者間にボールやローラなどの転動体を介在させても良い。
図10はこの発明の第六実施形態に係る剥離装置を示す一部破断正面図である。以上の実施例では、いずれもノズルがノズルブロックと一体のモノコック構造であった。それに対して、本実施例では、ノズルブロック34が円柱状の下ブロック35aとそれに連なる上ブロック25bとからなるブロック本体35と、ブロック本体35を軸方向に貫通するノズル管36との二体で構成されている。これによりブロック本体35を加工しやすい安価な材料で作製し、ノズル管36を導電線Wとの摩擦の少ない材料で作製し、導電線Wの絶縁膜のうち剥離されるべきでない部分がノズル管36内で傷つくのを防止することができる。
1、100 剥離装置
2 ブラケット
3 モータ
4、14 ノズルブロック
7 ノズル
8 連結棒
9、10、19 錘
12 カッタ
2 ブラケット
3 モータ
4、14 ノズルブロック
7 ノズル
8 連結棒
9、10、19 錘
12 カッタ
Claims (6)
- 絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有するノズルブロックと、
導電線を中心に旋回し、旋回に伴う遠心力によって径方向に移動する錘と、
導電線を間にして錘と対向する位置にあり、錘に連れられて径方向に移動することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする装置。 - 前記ノズルブロックは回転可能であり、前記錘とカッタとは連結されている請求項1に記載の装置。
- 更に、ノズルブロックに固定され、刃先の前を通過した導電線を同方向に案内するガイドを備える請求項1又は2に記載の装置。
- 更に、導電線を間にして刃先と対向するようにノズルブロックに固定され、導電線に対する刃先の圧力を受けるとともに、導電線を軸方向に案内する裏当てを備える請求項1又は2に記載の装置。
- 絶縁膜で被われた導電線の絶縁膜を剥離する装置において、
前記導電線を軸方向に案内するノズルを有する回転可能なノズルブロックと、
ノズルブロックとともに回転すると同時に、回転に伴う遠心力によってノズルブロック上における偏芯位置を支点として導電線と直交する面内で旋回する錘と、
錘に連れられて前記偏芯位置を中心に旋回することにより、刃先がノズルの直近で導電線に圧接しうるカッタと
を備えることを特徴とする装置。 - 前記錘が、導電線を囲むコの字形をなし、カッタが錘の一方の側に固定されている請求項5に記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003289806A JP2005065372A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 導電線の絶縁膜を剥離する装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003289806A JP2005065372A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 導電線の絶縁膜を剥離する装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005065372A true JP2005065372A (ja) | 2005-03-10 |
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JP2003289806A Pending JP2005065372A (ja) | 2003-08-08 | 2003-08-08 | 導電線の絶縁膜を剥離する装置 |
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---|---|
JP (1) | JP2005065372A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-08-08 JP JP2003289806A patent/JP2005065372A/ja active Pending
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