JP2005062847A - 露光ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 空間光変調素子により表示される光学的なパターン情報を広い露光面積にわたって高分解能及び高解像度で露光する。
【解決手段】 露光ヘッドでは、第1マイクロレンズアレイ206に、DMD50における複数のマイクロミラー62に対応するように複数のマイクロレンズ208が配列されると共に、マイクロレンズ208のアパーチャアレイ210が、複数の第1のマイクロ収束素子にそれぞれ対応するように配列された複数のアパーチャ212によりフラウンホーファー回折像の主要部分のみを透過させ、さらに第2マイクロレンズアレイ214のマイクロレンズ216がアパーチャ212を透過したフラウンホーファー回折像の主要部分を露光面56上に結像する。これにより、クロストーク光や散乱光を効果的に減少させつつ、アパーチャアレイ210を通して露光面56上に投影されるビームスポットのビーム径を所要のサイズに調整できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、画像データに応じて空間光変調素子により変調された光ビームの束により感光材料等における露光面を露光するための露光ヘッドに関する。
従来、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用して、画像データに応じて変調された光ビームで画像露光を行うための露光ヘッドが種々提案されている。
上記DMDでは、制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元的に配列されたミラーデバイスが用いられる。このDMDを用いた露光ヘッドは、例えば、レーザビームを出射する光源、光源から出射されたレーザビームをコリメートするコリメートレンズ系、レーザビームを変調するDMD、このDMDで反射されたレーザビームを露光面上に結像する結像光学系等を備えている。この露光ヘッドでは、画像データ等に応じて生成した制御信号によって、DMDの各マイクロミラーをそれぞれ制御装置でオン/オフ制御してレーザビームを露光状態又は非露光状態に変調(偏向)し、露光状態に変調されたレーザビーム(これらの集合を、以下「ビーム束」という。)により露光面を露光している。ここで、結像光学系は、通常、拡大光学系として構成されており、マイクロミラーが2次元的に配列されたDMDの有効領域の面積に対して露光面上での露光面積を拡大している。しかし、結像光学系によりDMDの有効領域の面積に対して露光面に対する露光エリアの面積を拡大すると、その拡大率に応じて露光面におけるビームスポットの面積(スポット径)も拡大するため、露光面におけるMTF(Modulation Transfer Function)特性が露光面積の拡大率に応じて低下する。
そこで、上記のような問題を解決可能な露光ヘッドとしては、例えば、特許文献1及び特許文献2に示されているような構成を有するものがある。
特許文献1には、開口数は小さいがイメージ領域(image field)が大きい二重テレセントリック(double‐telecentric)の投影光学系と、各々が大きい開口数と小さい領域(field)を有するマイクロレンズのアレイと、マイクロレンズ開口のアレイ(microlens aperture array)を組み合わせた光学システムが示されており、この光学システムを備えた光走査装置(microlens scanner)では、マイクロレンズアレイにより形成された露光スポットにより露光面(printing surface)上を走査露光する。しかしながら、このような光学システムでは、マイクロレンズ開口上の照明の均一性と、隣接する開口への光漏洩(クロストーク)の抑制との間にトレードオフが必要となり、露光面において均一な露光スポットを得ることと光利用効率の両立が難しいという問題がある。
また、例えば、特許文献2のFig.15には、画素パネル(pixel panel)に表示されるパターン情報をウェファ(wafer)等の材料(subject)の上に結像させるため、レンズ群(group of lenses)と、マイクロレンズアレイ等のポイントアレイ(point array)と、格子(grating)と、付加的なレンズ群を用いる構成が示されている。ここで、格子は、画素パネルを照明する光の散乱成分や画素パネルからの回折、散乱等によるクロストーク光やノイズ光を遮蔽効果によって減少させるためのものである。
しかし、前記格子は、マイクロレンズアレイによる収束光ビーム(focused light beam)が収束するより前の位置、いわゆるフレネル回折(Fresnel diffraction)の領域に配置されると、クロストーク光や散乱光を減少させる効果が十分ではない。また格子が収束光ビームの収束位置、いわゆるフラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction)の位置に配置されると、ワーキングディスタンス(working distance)が確保できないためにビーム収束位置に材料を直接置くことができず、付加的なレンズ群(結像レンズ系)を介して材料上に結像させることが必要になる。この結像レンズ系は、特に高解像度の結像を行う場合には多数枚の要素レンズが必要になって、コストが高くなると共に、大きな空間を要するという欠点がある。
米国特許公報6,133,986(Fig.14) 米国特許公報6,473,237 B2(Fig.15)
本発明の目的は、上記事実を考慮し、空間光変調素子により表示される光学的なパターン情報を広い露光面積にわたって高分解能及び高解像度に露光することを可能にする露光ヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る露光ヘッドは、露光面に対して走査方向に沿って相対移動しつつ、該露光面を前記走査方向と交差する行方向に沿って配列された光ビームの束により露光面を2次元的に露光するための露光ヘッドであって、制御信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数の画素部が一次元的又は2次元的に配列され、光源部から入射した光ビームを前記複数の画素部により複数本の画素ビームに分割すると共に、複数本の画素ビームをそれぞれ露光状態及び非露光状態の何れかに選択的に変調する空間光変調素子と、前記空間光変調素子における複数の画素部に対応するように複数の第1のマイクロ収束素子が配列された第1のマイクロ収束素子アレイと、前記露光状態に変調された画素ビームのフラウンホーファー回折像が前記第1のマイクロ収束素子により形成される該第1のマイクロ収束素子の後側焦点面付近に配置されると共に、前記複数の第1のマイクロ収束素子にそれぞれ対応するように複数のアパーチャが配列され、該アパーチャにより前記フラウンホーファー回折像の主要部分のみを透過させるアパーチャアレイと、前記複数のアパーチャに対応するように複数の第2のマイクロ収束素子が配列され、前記複数のアパーチャをそれぞれ透過した画素ビームの実像を前記複数の第2のマイクロ収束素子により前記露光面上に形成する第2のマイクロ収束素子アレイと、を有することを特徴とする。
上記本発明に係る露光ヘッドでは、第1のマイクロ収束素子アレイに、空間光変調素子における複数の画素部に対応するように複数の第1のマイクロ収束素子が配列されると共に、第1のマイクロ収束素子の後側焦点面付近に配置されたアパーチャアレイが、複数の第1のマイクロ収束素子にそれぞれ対応するように配列された複数のアパーチャが複数の第1のマイクロレンズアレイによって形成されるフラウンホーファー回折像の主要部分のみを透過させることにより、空間光変調素子の各画素部により露光状態に変調された画素ビームのビーム径を縮小できるので、第2のマイクロレンズアレイを通して露光面上に投影されるビームスポットのビーム径を所要のサイズに調整できる。
また本発明に係る露光ヘッドでは、第2のマイクロ収束素子アレイが、複数のアパーチャをそれぞれ透過した画素ビームの実像を複数の第2のマイクロ収束素子により露光面上に形成することにより、第1のマイクロ収束素子アレイの第1のマイクロ収束素子及びアパーチャアレイのアパーチャを透過することによってビーム径が縮小された画素ビームを、第2のマイクロ収束素子の焦点距離と結像倍率とによって決まる位置にビームスポットとして結像できるので、アパーチャの作用によりクロストーク光や散乱光を効果的に減少させつつ、所要のワーキングディスタンスを確保して露光面を画素ビームの収束位置に直接設定することができるようになる。
また本発明に係る露光ヘッドでは、第2のマイクロ収束素子アレイが、複数のアパーチャをそれぞれ透過した画素ビームの実像を複数の第2のマイクロ収束素子により露光面上に形成することにより、第1のマイクロ収束素子アレイの第1のマイクロ収束素子によってビーム径が縮小され、アパーチャアレイのアパーチャを透過した画素ビームを第2のマイクロ収束素子の焦点距離と結像倍率とによって決まる位置にビームスポットとして結像できるので、アパーチャの作用によりクロストーク光や散乱光を効果的に減少させつつ、所要のワーキングディスタンスを確保して露光面を画素ビームの収束位置に直接置くことができるようになる。
ここで、ワーキングディスタンスを確保するために、マイクロレンズアレイ等のマイクロ収束素子アレイを用いているので、複数枚の要素レンズからなる結像レンズ系を用いた場合と比較し、装置の部品点数を大幅に減少できると共に、設置スペースを大幅に減少できるので、装置コストの低減及び装置の小型化が可能になる。
また以上説明した本発明に係る露光ヘッドでは、第1のマイクロ収束素子及び第2のマイクロ収束素子の少なくとも一方としてトーリックレンズ等の非球面レンズを用いることができる。
以上説明したように、本発明の露光ヘッドによれば、空間光変調素子により表示される光学的なパターン情報を広い露光面積にわたって高分解能及び高解像度に露光できる。
具体的には、本発明の露光ヘッドによれば、空間光変調素子の画素サイズを、マイクロレンズアレイ等を用いて画素ごとに縮小して露光面において高分解能化(high resolving power)するとともに、空間光変調素子の1つの画素列に対して一定の角度θ(0°<θ<90°)をなす直線に沿って露光面を走査して露光密度を高くして高解像度化(high resolution)を図る露光ヘッドにおいて、
(A)空間光変調素子を照明する光に含まれる散乱成分や空間光変調素子からの回折、散乱等によって生ずるクロストーク成分等のノイズ成分をほぼ完全に遮断して高解像度の露光ビームを得ることができる。
(B)この露光ビームを空間的に別の面に伝達することによってワーキングディスタンス(working distance)を確保し、伝達された面に実際の露光体を配置できる。
(C)上記(B)を低コストかつ小空間にて実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
[露光装置の構成]
本発明の実施形態に係る露光ヘッドが適用された露光装置142は、図1に示されるように、シート状の感光材料150を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。脚部154に支持された肉厚板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置され、このステージ152はガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この露光装置142には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置が設けられている。
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。ゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはレーザスキャナ162が設けられ、他方の側には感光材料150の先端及び後端を検知する複数(例えば、2個)の検知センサ164が設けられている。レーザスキャナ162及び検知センサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、レーザスキャナ162及び検知センサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
レーザスキャナ162は、図2及び図3(B)に示されるように、m行n列(例えば、3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば、14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、感光材料150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置した。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
露光ヘッド166による露光エリア168は、走査方向を短辺とする矩形状である。従って、ステージ152の移動に伴い、感光材料150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
また、図3(A)及び(B)に示されるように、帯状の露光済み領域170が走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施形態では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
露光ヘッド16611〜166mn各々は、図4に示されるように、入射した光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。このコントローラのデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域(有効領域)内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、DMD50の有効領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50における各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、この反射面の角度の制御についても後述する。
露光ヘッド166には、図4に示されるように、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射したレーザビームをDMD50上に均一の照明光として照射する照明光学系67、照明光学系67を透過したレーザビームをDMD50に向けて反射する折返しミラー74、折返しミラー74により反射されDMD50に入射するレーザビームとDMD50により反射されたレーザビームとを高効率で分離するTIR(全反射)プリズム76がこの順に配置されている。ここで、照明光学系67には、光軸方向に沿った中間部に要素レンズとして微小ロッドレンズ71が配置されており、この微小ロッドレンズ71をファイバアレイ光源66からのレーザビームが透過することにより照明光が均一化される。
DMD50は、図6に示されるように、SRAMセル(メモリセル)60上に、微小ミラー(マイクロミラー)62が支柱により支持されて配置されたものであり、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたミラーデバイスである。各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。このマイクロミラー62の反射率は90%以上である。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示されるように制御することによって、DMD50に入射した光はそれぞれのマイクロミラー62の傾きに対応する方向へ反射される。
なお、図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された図示しないコントローラによって行われる。ここで、オン状態のマイクロミラー62により反射された光は露光状態に変調され、DMD50の光出射側に設けられた照明光学系67(図4参照)へ入射する。またオフ状態のマイクロミラー62により反射された光は非露光状態に変調され、光吸収体(図示省略)に入射する。
また、DMD50は、その短辺方向(行方向)が走査方向と所定角度θ(例えば、0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図8(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる露光面上におけるビームスポット(レーザビーム)53の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光面上におけるビームスポット53の走査軌跡を示している。
DMD50には、長手方向(行方向)に沿ってマイクロミラーが多数個(例えば、800個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば、600組)配列されているが、図8(B)に示されるように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム53の走査軌跡(走査線)のピッチP´が、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチPより狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅W´と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅Wとは略同一と見なせる。なお、DMD50を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
ファイバアレイ光源66は、例えば、図9(A)に示されるように、複数(例えば、6個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合され、図9(C)に示されるように、光ファイバ31の出射端部(発光点)が走査方向と直交する方向に沿って1列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。なお、図9(D)に示されるように、発光点を走査方向に直交する方向に沿って2列に配列することもできる。
光ファイバ31の出射端部(図9参照)は、表面が平坦な2枚の支持板(図示省略)に挟み込まれて固定されている。また、図9(B)に示されるように、光ファイバ31の光出射側には、光ファイバ31の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板63が配置されている。光ファイバ31の出射端部は、光密度が高く集塵し易いため劣化し易いが、保護板63を配置することにより端面への塵埃の付着を防止することができると共に劣化を遅らせることができる。
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーデッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本実施形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=25μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=25μm、NA=0.2である。
レーザモジュール64は、図10に示す合波レーザビーム源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザビーム源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。
次に、露光ヘッド166におけるDMD50の光反射側における光学系の構成について説明する。
図5に示されるように、露光ヘッド166には、DMD50の光反射側に画素ビームの進行方向に沿って結像レンズ系200、第1マイクロレンズアレイ206、アパーチャアレイ210及び第2マイクロレンズアレイ214が順に設けられている。ここで、DMD50は面(X1,Y1)に配置されており、DMD50の各マイクロミラー62は面(X1,Y1)に沿って配置されている。また結像レンズ系200は、画素ビームの入射側(物体側)及び射出側(像側)ともにテレセントリック光学系とすることが好ましく、要素レンズ202,204の焦点距離はそれぞれf1,f2となっている。
図5において、220A,220B,220Cは、それぞれマイクロミラー62A,62B,62Cにより露光状態に変調された画素ビーム、222A,222B,222Cは、それぞれ結像レンズ系200を通過した画素ビーム、224A,224B,224Cは、結像レンズ系200によりそれぞれ形成されたマイクロミラー62A,62B,62Cの実像である。
なお、図5では、結像レンズ系200における光軸方向両端に配置された2枚の要素レンズ202,204のみが示されているが、実際には、このような結像レンズ系200は、十分に高い解像度の結像を行うために、5〜15枚といった多数枚の要素レンズで構成されたり、あるいは製造の難しい非球面レンズを含む複数枚の要素レンズで構成されることが一般的である。
結像レンズ系200は、DMD50を構成する各マイクロミラー62(図5では、3個のマイクロミラー62A,62B,62Cのみが示されている。)を第1マイクロレンズアレイ206の入射面上に結像する。すなわち、マイクロミラー62A,62B,62Cの反射面と、これらの実像224A,224B,224Cが形成される第1マイクロレンズアレイ206の入射面とは、結像レンズ系200に関して互いに共役の関係になっている。
図5では、DMD50におけるマイクロミラー62A,62B,62Cにより露光状態に変調された画素ビーム220A,220B,220Cを実線で示し、また結像レンズ系200に関する共役関係を破線で示している。また説明の簡略化のために、図5では、3個のマイクロミラー62A,62B,62Cのみを示しているが、露光ヘッド166では、DMD50における全て(例えば、800×600個、1024×256個)のマイクロミラー62により構成される光反射面から所要の有効領域を選択し、この有効領域に含まれる多数個(例えば、200×600個)のマイクロミラー62によりそれぞれレーザビームを変調する。
第1マイクロレンズアレイ206には、複数個のマイクロレンズ208が設けられており、これらのマイクロレンズ208は、その光入射面がマイクロミラー62A,62B,62Cの実像224A,224B,224Cが形成される面(X2,Y2)と一致するように配置されている。また第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208は、DMD50における有効領域に配列された複数個のマイクロミラー62にそれぞれ1対1で対応している。すなわち、例えば、DMD50における800×600のマイクロミラー62を用いてレーザビームを変調する場合は、第1マイクロレンズアレイ206には、800×600個のマイクロレンズ208が各マイクロミラー62にそれぞれ対応するように二次元的に配列される。
ここで、第1マイクロレンズアレイ206のマイクロレンズ208の焦点距離は、f3とされており、また226A,226B,226Cは、第1マイクロレンズアレイ206のマイクロレンズ208により収束した画素ビーム(フラウンホーファー回折像)をそれぞれ示している。
すなわち、DMD50により変調されたレーザビームは、通常、略コリメートされた画素ビーム220A,220B,220Cとして出射され、結像レンズ系200を経て略コリメートされた画素ビーム222A,222B,222Cとして第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208に入射する。これらの画素ビーム222A,222B,222Cは、それぞれ第1マイクロレンズアレイ206のマイクロレンズ208よって収束され、第1マイクロレンズアレイ206の焦点面(X3,Y3)にフラウンホーファー回折像を形成する。
図5に示されるように、アパーチャアレイ210は、第1マイクロレンズアレイ206の焦点面(X3,Y3)に配置されている。アパーチャアレイ210には、第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208にそれぞれ1対1で対応するようにアパーチャ212が二次元的に配列されている。これらのアパーチャ212は、第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208により形成されたフラウンホーファー回折像の0次回折像のみを実質的に透過させるサイズ及び形状を有している。これにより、第1マイクロレンズアレイ206により形成された回折像に含まれるノイズ成分、例えば、DMD50を照明するレーザビームに含まれる散乱成分やDMD50から発生する散乱成分、またはDMD50からの回折によって生ずるクロストーク成分等が遮断される。
アパーチャアレイ210を通過してノイズ成分を除去された画素ビームは、第2マイクロレンズアレイ214の各マイクロレンズ216によって結像され、露光面56上に露光スポット228A,228B,228Cを形成する。このとき、第2マイクロレンズアレイ214と露光面56との間には一定の空間(ワーキングディスタンス)が確保されることから、露光面56上に配された感光材料を高分解能の露光スポット228A,228B,228Cによって露光することができる。また、第1及び第2のマイクロレンズアレイ206,214の各マイクロレンズ208,216の焦点距離は、通常0.1〜1mm程度にすることができるので、DMD50の各マイクロミラー62の実像224A,224B,224Cが形成される面から露光面56までの距離Lを10mm以下にすることができる。
次に、上記のように構成されたDMD50、第1マイクロレンズアレイ206、アパーチャアレイ210及び第2マイクロレンズアレイ214からなる光学系により得られる分解能について理論的な説明を行う。
図11(A)には、図5に示される共役面(X1,Y1)に配置されたDMD50が示されている。但し、ここでは、DMD50における一部(5行×5列)のマイクロミラー62のみを図示している。典型的には、DMD50には600行×800列などにマイクロミラー62が配列される。ここで、P1は画素周期、W1は画素サイズであり、画素サイズW1は行方向(X1方向)、列方向(Y1方向)ともに同一サイズであるとする。
図11(B)には、共役面(X2,Y2)に形成される各マイクロミラー62の実像224が示されている。ここで、結像レンズ系200の結像倍率aはf2/f1により算出され、実像224の画素周期P2はa・P1、画素サイズW2はa・W1によりそれぞれ算出される。
図11(C)には、焦点面(X3,Y3)に配置されたアパーチャアレイ210が示されている。焦点面(X3,Y3)には、前述したように、第1マイクロレンズアレイ206における各マイクロレンズ208に入射した画素ビーム222A,222B,222Cのフラウンホーファー回折像が形成される。ここで、第1マイクロレンズアレイ206における各マイクロレンズ208の有効開口が入射する画素ビーム222A,222B,222Cをカバーしていると仮定した場合、焦点面(X3,Y3)に形成される回折像は、画素ビーム222A,222B,222Cのサイズと同じ矩形開口が一様照明された場合の回折像と考えることができる。この際、座標の原点を各画素の中心にとったときの強度分布I(X3,Y3)は、光の波長をλ、第1マイクロレンズアレイ206の個々のマイクロレンズ208の焦点距離をf3とした場合に、下記(7)式により表される。
I(X3,Y3)=C・sinc2(W2・X3/λ・f3)・sinc2(W2・Y3/λ・f3) ・・・ (7)
ただし、Cは定数、sinc(ω)=sin(πω)/(πω)である。
上記の強度分布I(X3,Y3)は、中心(ω=0)に主極大があり(0次回折像)、ω=1,2,3,・・・で0になる。ω=1,2,3,・・・の間には副極大が現れるが、主極大に比べるとずっと強度が低く、全エネルギーの多くの部分は0次回折像に含まれる。
また、0次回折像の周縁を与えるω=1となる座標(X31、Y31)は、|X31|=|Y31|=λ・f3/W2である。ここで、各画素の位置にX方向、Y方向にs=2・|X31|=2・|Y31|=2λ・f3/W2の正方形のアパーチャ212を有するアパーチャアレイ210を配置して0次回折像のみを透過させるようにすると、アパーチャアレイ210を透過した直後において、画素周期はP3=P2=a・P1、画素サイズはW3=sとなる。
図11(D)には、第2マイクロレンズアレイ214により露光面(X4,Y4)56上に形成される各マイクロミラー62の実像(画素ビーム)228が示されている。第2マイクロレンズアレイ214の各マイクロレンズ216は、アパーチャアレイ210の各アパーチャ212を透過した直後の個々の画素ビームを露光面(X4,Y4)56上に結像し、実像を形成する。このとき、結像倍率をbとすると、画素周期はP4=P3=P2=a・P1、画素サイズはW4=b・sとなる。
(具体的な数値例に基づく計算結果)
次に、以上説明した理論的な演算式に、具体的な数値を代入して求めた分解能の演算結果の一例について説明する。
露光ヘッド166における、DMD50における画素周期P1を13.7μm、画素サイズW1を13.0μm、
結像レンズ系200の要素レンズ202,204の焦点距離f1及びf2をそれぞれ20mm及び40mm、
ファイバアレイ光源66から出射されるレーザビームの波長λを0.4μm、
第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208の焦点距離f3を0.2mm、
アパーチャアレイ210の各アパーチャ212一辺の寸法をs(ここで、sはアパーチャ212の形状を正方形とし、0次回折像のみ通過させるための理論的な寸法)、
第2マイクロレンズアレイ214の各マイクロレンズ216による実像形成の結像倍率bを1とした場合、露光面(X4,Y4)56上における画素サイズW4及び画素周期P4は、以下のように求められる。
a=f2/f1=40/20=2
W1=13.0μm、P1=13.7μm、W2=26.0μm、P2=27.4μm
|X31|=|Y31|=λ・f3/W2=0.4×0.2/26.0=3.1μm
s=2・|X31|=2・|Y31|=6.2μm
W3=s=6.2μm、P3=P2=27.4μm
W4=b・s=1×6.2=6.2μm、P4=P3=27.4μmとなる。
すなわち、露光面(X4,Y4)56上の画素ビームサイズW4は6.2μmとなり、DMD50の画素サイズW1(=13.0μm)よりも十分に小さくなり、高分解能化される。
(傾斜走査による解像度の向上効果)
次に、DMD50の行方向を走査方向に対して所定の角度θだけ傾斜させた場合の解像度の向上効果について理論的な説明を行う。
図12に示されるように、DMD50の行方向を走査方向に対してtanθ=1/n(nは列の数)となる角度θ傾斜させて走査する場合につき、露光面(X4,Y4)56上における画素ビームの走査態様を考える。
ここで、角度θは、DMD50の行方向(矢印X方向)と、露光面56に対する走査方向(図12に示される矢印t方向)とのなす角度(0°<θ<90°)、
P4は露光面(X4,Y4)56上における画素周期、
W4は露光面(X4,Y4)56上における画素サイズ
但し、ここで言う画素は、露光スポット228(図11(D)参照)の露光により露光面(X4,Y4)56上に形成される画像の単位要素を意味しているが、この画素の画素周期及び画素サイズは、露光面(X4,Y4)56上に結像された露光スポット228(図11(D)参照)の周期及びサイズと等しいものになる、として以下の説明を行う。
図12に示されるように、本実施形態の露光ヘッド166では、DMD50における任意の一つの行に含まれるn個の画素によるn本の走査線群が、相互にP4・sinθの間隔で並び、また隣接する次の行に含まれるn個の画素によるn本の走査線群との隣接間隔もP4・sinθとなり、全体として間隔P4・sinθの走査線が形成される。
このとき、走査線間隔と同じ間隔で露光画素を配列するように変調制御すると露光画素周期はP4・sinθとなる。これに前述した数値例をあてはめると、
θ=tan-1(1/n)=tan-1(0.2)=11.3°
露光画素周期=P4・sinθ=27.4×sin11.3°=5.4μm
また、露光面(X4,Y4)56上での露光画素ビームサイズは、W4=b・s=1×6.2μm=6.2μmである。従って、6.2μmという十分に小さい露光ビームにより、多少の重ね露光をしつつ、5.4μmという画素周期で適切な露光を行うことができる。すなわち、露光面56の露光画素周期P4・sinθ=5.4μmは、DMD50の画素周期P1=13.7μmよりも小さくなり、高解像度化される。
[マイクロレンズアレイの変形例]
以上説明した本実施形態に係る露光ヘッド166では、マイクロレンズアレイ206のマイクロレンズ208及びマイクロレンズアレイ214のマイクロレンズ216としてそれぞれ球面レンズを用いていたが、このようなマイクロレンズアレイ206,214のマイクロレンズとして、非球面レンズ、具体的には、例えばトーリックレンズを用いることができる。マイクロレンズアレイ206,216の少なくとも一方が、そのマイクロレンズとしてトーリックレンズを用いることにより、DMD50の歪みによる影響を解消することが可能になる。
すなわち、DMD50のマイクロミラー52には歪がある場合があり、その歪の影響により、オン状態のマイクロミラー52により変調された光をマイクロレンズアレイ206で集光しようとしても形状が乱れたビームとなり、十分に小さなビームに集光できないおそれがある。このままでは、露光面56上でビーム径を十分に小さく集光できない、あるいは、アパーチャ210を通過しない光が増えて光利用効率が落ちてしまう、といった問題の発生が懸念される。そこで、本実施形態に係る露光ヘッド166では、上記のような問題が特に懸念される場合には、非球面のマイクロレンズ(ここでは、トーリックレンズ)からなるマイクロレンズアレイ206,214を採用することによって、このような問題の発生を回避するようにしている。
なお、マイクロレンズアレイ206及びマイクロレンズアレイ214のうち、下流側のマイクロレンズアレイ214をトーリックレンズが配列されたマイクロレンズアレイ(以下、「トーリックレンズアレイ」という。)にしてもよいが、アパーチャ210よりも上流側でビーム整形する方がより好ましいという事情から、マイクロレンズアレイ206をトーリックレンズアレイとする方が好ましい。この場合、アパーチャ210への入射ビームの形状、サイズが良好となるので、ビームのケラレが少なくなる等の利点がある。このことから、ここではアパーチャ210の上流側に配置されたマイクロレンズアレイとして、複数のトーリックレンズが二次元的に配列されたもの(以下、これを「マイクロレンズアレイ260」という。)を用いた場合について説明する。
本実施形態に係るマイクロレンズアレイとして用いられるトーリックレンズアレイについて詳細に説明する。
図14には、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果の一例を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向およびy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、このマイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として回転するように構成されている。また図15(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
上記図14及び図15に示される通り、マイクロミラー62の反射面には歪みが存在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、1つの対角線方向(y方向)の歪みが、別の対角線方向(x方向)の歪みよりも大きくなっている。そのため、マイクロレンズアレイ206の球面マイクロレンズ208(図5参照)で集光されたレーザ光(画素ビーム)の集光位置における形状が歪むという問題が発生し得る。
本実施形態に係る露光ヘッド166においては、上述の問題を防止するために、マイクロレンズアレイ260のマイクロレンズ262として非球面レンズ(トーリックレンズ)を用いることができる。
図16(A)及び(B)には、トーリックレンズを用いたマイクロレンズアレイの正面形状および側面形状がそれぞれ示されている。これらの図にはマイクロレンズアレイ260の各部の寸法も記入してあり、それらの単位はmmである。ここでは、DMD50の1024個×256列のマイクロミラー62が駆動されるものであるとし、それに対応させてマイクロレンズアレイ260は、横方向に1024個並んだマイクロレンズ262の列を縦方向に256列並設して構成されている。なお図16(A)では、マイクロレンズアレイ260の並び順を横方向についてはjで、縦方向についてはkで示している。
また、図17(A)及び(B)は、それぞれ、上記マイクロレンズアレイ260における1つのマイクロレンズ262の正面形状および側面形状を示すものである。なお、図17(A)には、マイクロレンズ262の等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ262の光出射側の端面は、上述したマイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされている。より具体的に、マイクロレンズ262はトーリックレンズとされており、上記x方向に光学的に対応する方向の曲率半径Rxが−0.125mm、上記y方向に対応する方向の曲率半径Ryが−0.1mmとされている。
従って、上記x方向およびy方向に平行な断面内における画素ビームBの集光状態は、概略、それぞれ図18(A)及び(B)に示す通りとなる。つまり、x方向に平行な断面内とy方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ262の曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなっている。
マイクロレンズ262を上記形状とした場合の、このマイクロレンズ262の集光位置(焦点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図19A、図19B、図19C、および図19Dにそれぞれ示す。また比較のために、マイクロレンズアレイのマイクロレンズが曲率半径Rx=Ry=−0.1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレーションを行った結果を図20A、図20B、図20Cおよび図20Dに示す。なお各図におけるzの値は、マイクロレンズのピント方向の評価位置を、このマイクロレンズのビーム出射面からの距離で示している。
また、上記シミュレーションに用いたマイクロレンズ262の面形状は、下記(8)式により表される。
なお上式において、Cx:x方向の曲率(=1/Rx)、Cy:y方向の曲率(=1/Ry)、X:x方向に関するレンズ光軸Oからの距離、Y:y方向に関するレンズ光軸Oからの距離である。
図19A〜19Dと図20A〜20Dとを比較すると明らかなように、本実施形態に係る露光ヘッド166においては、マイクロレンズ262を、y方向に平行な断面内の焦点距離がx方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズとしたことにより、その集光位置近傍におけるビーム形状の歪みが抑制される。そうであれば、歪みの無い、より高精細な画像を感光材料150に露光可能となる。また、図19A〜19Dに示すマイクロレンズ262の方が、球面レンズをマイクロレンズとして用いた場合よりもビーム径の小さい領域がより広い、すなわち焦点深度がより大であることが分かる。
なお、マイクロミラー62のx方向およびy方向に関する中央部の歪の大小関係が、上記と逆になっている場合は、x方向に平行な断面内の焦点距離がy方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズによってマイクロレンズ262を構成すれば、同様に、歪みの無い、より高精細な画像を感光材料150に露光可能となる。
また、マイクロレンズアレイ260の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ210は、その各アパーチャ212に、それと対応するマイクロレンズ262を経た光のみが入射するように配置されたものである。すなわち、このアパーチャアレイ210が設けられていることにより、各アパーチャ212に、それと対応しない隣接のマイクロレンズ262からの光が入射することが防止され、消光比が高められる。
本来、上記目的で設置されるアパーチャアレイ210のアパーチャ212の径をある程度小さくすれば、マイクロレンズ262の集光位置におけるビーム形状の歪みを抑制する効果も得られる。しかしそのようにした場合は、アパーチャアレイ210で遮断される光量がより多くなり、光利用効率が低下することになる。それに対してマイクロレンズ262を非球面形状とする場合は、光を遮断することがないので、光利用効率も高く保たれる。
また、ここでは、本実施形態に係る露光ヘッド166において、マイクロレンズアレイ260のマイクロレンズ262を、2次の非球面形状を有するトーリックレンズとした場合について説明したが、より高次(4次、6次・・・)の非球面形状レンズを採用することにより、ビーム形状をさらに良化することができる。
また、変形例に係るマイクロレンズアレイ260では、そのマイクロレンズ262の光出射側の端面が非球面(トーリック面)とされているが、2つの光通過端面の一方を球面とし、他方をシリンドリカル面としたマイクロレンズによりマイクロレンズアレイを構成しても、マイクロレンズ262と同様の効果を得ることもできる。
さらに、変形例に係るマイクロレンズアレイ260では、そのマイクロレンズ262がマイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされているが、このような非球面形状を採用する代わりに、マイクロレンズアレイ260を構成する各マイクロレンズ262に、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正する屈折率分布を持たせても、同様の効果を得ることができる。
そのようなマイクロレンズ264の一例を図21に示す。同図(A)及び(B)はそれぞれ、このマイクロレンズ264の正面形状および側面形状を示すものであり、図示の通りこのマイクロレンズ264の外形形状は平行平板状である。なお、同図におけるx、y方向は、既述した通りである。
また図22(A)及び(B)は、図21に示されるマイクロレンズ264による上記x方向およびy方向に平行な断面内における画素ビームBの集光状態を概略的に示している。このマイクロレンズ264は、光軸Oから外方に向かって次第に増大する屈折率分布を有するものであり、同図においてマイクロレンズ264内に示す破線は、その屈折率が光軸Oから所定の等ピッチで変化した位置を示している。図示の通り、x方向に平行な断面内とy方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ264の屈折率変化の割合がより大であって、焦点距離がより短くなっている。このような屈折率分布型レンズから構成されるマイクロレンズアレイを用いても、変形例に係るマイクロレンズアレイ260を用いる場合と同様の効果を得ることが可能である。
なお、先に図17及び図18に示したマイクロレンズ262のように面形状を非球面としたマイクロレンズにおいて、併せて上述のような屈折率分布を与え、面形状と屈折率分布の双方によって、マイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正するようにしてもよい。
また、図17A及び図17Bに示したマイクロレンズ262に替えて図23A及び図23Bに示したマイクロレンズ266を採用してもよい。このマイクロレンズ266の等高線の分布は、DMD50のミラーの歪み方向の変更に応じて、マイクロレンズ262を光軸回りに回転させたような分布となっている。すなわち、本実施形態では、DMD50の歪み形状に対応した最適な等高線の分布が得られるように、マイクロレンズを形成したり、その光軸回りの取付方向を設定したりできる。
また、ここでは、アパーチャ210の上流側に配置されたマイクロレンズアレイとして非球面レンズからなるマイクロレンズアレイ260を用いた場合について説明したが、アパーチャ210の上流側に配置されたマイクロレンズアレイとして球面レンズからなるマイクロレンズアレイ216を用い、アパーチャ210の下流側に配置されたマイクロレンズアレイとして非球面レンズからなるマイクロレンズアレイを用いて良い。この場合、アパーチャ210による入射ビームのケラレが若干増加するおそれがあるが、マイクロレンズアレイ260をアパーチャ210の上流側に配置した場合と同様に、露光面56上でのビーム形状、サイズを良好にできる。
またアパーチャ210の上流側及び下流側にそれぞれ配置された2個のマイクロレンズアレイの双方を非球面レンズからなるマイクロレンズアレイとして、アパーチャ210の上流側及び下流側でそれぞれマイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正するようにしてもよい。
[露光ヘッドの変形例]
次に、本発明の実施形態の変形例に係る露光ヘッドについて説明する。
図13には、本発明の実施形態の変形例に係る露光ヘッドにおけるDMDの光反射側の構成が示されている。この変形例に係る露光ヘッド250が図5に示される露光ヘッド166と異なる点は、結像レンズ系200が省略されている点である。
図13に示される露光ヘッド250では、DMD50の各マイクロミラー62A,62B,62Cからの画素ビーム220A,220B,220Cが略コリメートされており、これらの画素ビーム220A,220B,220Cは、第1マイクロレンズアレイ206の各マイクロレンズ208に入射し、各マイクロレンズ208の焦点位置にフラウンホーファー回折像226A,226B,226Cを形成する。これらの回折像226A,226B,226Cは、その0次回折像と同一サイズのアパーチャ212を有するアパーチャアレイ210を通過することにより、ノイズ成分が除去されて第2マイクロレンズアレイ214の各マイクロレンズ216に入射する。これにより、図5に示される場合と同様に、露光面(X4,Y4)56上に実像228A,228B,228Cが露光ビームスポットとして形成される。この露光ヘッド250では、図5に示される露光ヘッド166において、倍率a=1の結像レンズ系200を用いる場合と略同一の光学特性を得られることになる。
以上説明した変形例に係る露光ヘッド250は、DMD50から露光面56までの距離が短い場合に好適に使用でき、露光ヘッド166と比較して結像レンズ系200を省略できるので、装置の部品点数を減少して製造コストを低減すると共に、装置の小型化が可能になる。
なお、変形例に係る露光ヘッド250でも、アパーチャアレイ210の上流側及び下流側にそれぞれ配置された2個のマイクロレンズアレイの少なくとも一方をトーリックレンズアレイ等の非球面レンズからなるマイクロレンズアレイとし、この非球面レンズからなるマイクロレンズアレイによりマイクロミラー62の反射面の歪みによる収差を補正するようにしてもよい。
[高解像度条件の一般化]
次に、以上説明した本発明の実施形態に係る露光ヘッド166,250を用いて露光面56を走査露光する場合に、高解像度を得るための一般化された条件について説明する。
(1)露光ビームサイズ及び走査線間隔
露光ビームサイズW4は、下記(9)式により求められる。
W4=b・W3=b・s=b・(2λ・f3/W2)=b・(2λ・f3/a・W1)=2b・λ・f3/a・W1 ・・・ (9)
また、DMD50のn個の画素を有する行方向に対し、tanθ=1/nである角度θの方向に走査して露光する場合の走査線間隔は、下記(10)式により求められる。
P4・sinθ=a・P1・sin[tan-1(1/n)]≒a・P1・(1/n)=a・P1/n ・・・ (10)
(2)高解像度を得るための一般化された条件式
高解像度を得るためには、下記(a)〜(c)の何れかに記載された条件を満たす必要がある。
(a)露光ビームサイズが元の空間光変調器の画素サイズ以下であること
すなわち、W4≦W1、
上記(9)式より、2b・λ・f3/a・W1≦W1
従って、2b・λ・f3≦a・W12
(b)走査線間隔が露光ビームサイズ以下であること
すなわち、P4・sinθ≦W4
上記(10)式より、a・P1/n≦2b・λ・f3/a・W1
従って、a2・P1・W1/n≦2b・λ・f3
(c)上記の(a)及び(b)の条件式が同時に成り立つこと
すなわち、a2・P1・W1/n≦2b・λ・f3≦a・W12
なお、図13に示される露光ヘッド250では、上記(a)及び(b)にてa=1とすれば、高解像度を得るための一般化された条件を得ることができる。
なお、本実施形態の露光ヘッド166,250では、空間光変調素子としてDMD50を用いた場合のみを説明したが、このような空間光変調素子としては、光ファイバ光源66から出射されたレーザビームを所望の画素ピッチの複数の画素ビーム(光束群)に分割すると共に、これらの画素ビームを露光状態及び非露光状態の何れかに選択的に変調できるものならば、DMD50以外のものでも適用可能であり、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間変調素子や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(LCD)等も適用可能である。但し、画素ごとに空間光変調された光束群を得るための照明光学系は、空間光変調素子の種類によって個々に最適化する必要がある。
また上記のような空間光変調素子は、必ずしもマイクロミラー等の画素が二次元的に配列されたものである必要はなく、画素が一次元的に配列されたもの、すなわちn個の画素が行方向に沿って直線的に配列されたものでもよい。
また本実施形態に係る露光ヘッド166,250では、第1マイクロレンズアレイ206の入射面に形成される空間光変調器の実像を、等倍像(結像レンズ系200の倍率a=1)としても、拡大像(a>1)としてもよく、更に第2マイクロレンズアレイ214の各マイクロレンズ216による結像倍率bを1倍以外の値に設定することも可能である。
また本実施形態に係る露光ヘッド166,250では、マイクロレンズアレイ206,214を用いたが、屈折型のマイクロレンズ208,216を有するマイクロレンズアレイ206,214に限定されず、ビーム収束性を有するマイクロ収束素子あればよく、例えば、GRIN(graded index)型のマイクロレンズアレイ、ホログラムなどの回折型マイクロレンズアレイ及び反射型のマイクロ凹面反射ミラーアレイ等も適用可能である。
本発明の実施形態に係る露光ヘッドが適用された露光装置の外観を示す斜視図である。 図1に示される露光装置のスキャナの構成を示す斜視図である。 (A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図であり、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光ヘッドの概略構成を示す側面図である。 図4に示される露光ヘッドにおけるDMDの光反射側に配置された光学系の構成を示す側面図である。 デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。 (A)及び(B)はDMDの動作を説明するための説明図である。 (A)及び(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置及び走査線を比較して示す平面図である。 (A)はファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、(B)は(A)の部分拡大図であり、(C)及び(D)はレーザ出射部における発光点の配列を示す平面図である。 合波レーザビーム源の構成を示す側面図である。 図5に示される面(X1,Y1)、(X2,Y2)(X3,Y3)及び(X4,Y4)における露光ビームのサイズ及びピッチとの関係を示す平面図である。 DMDを走査方向に対して傾斜させた場合の露光面(X4,Y4)での解像度の向上効果を説明するための平面図である。 本発明の実施形態の変形例に係る露光ヘッドにおけるDMDの光反射側に配置された光学系の構成を示す側面図である。 DMDを構成するマイクロミラーの反射面の平面度を測定した結果を等高線により示した平面図である。 図14に示されるマイクロミラーにおける反射面の高さ位置変位を示すグラフである。 トーリックレンズを用いたマイクロレンズアレイの構成を示す正面図及び側面図である。 図16に示されるマイクロレンズアレイにおけるトーリックレンズの構成を示す正面図及び側面図である。 図17に示されるトーリックレンズによる画素ビームの集光状態を示す側面図である。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとしてトーリックレンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.18mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとしてトーリックレンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.2mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとしてトーリックレンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.22mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとしてトーリックレンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.24mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとして球面レンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.18mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとして球面レンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.2mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとして球面レンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.22mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズとして球面レンズを用いた場合の集光位置近傍におけるビーム径のシミュレーション結果を示すグラフであり、マイクロレンズのビーム出射面から評価位置までの距離が0.24mmの場合を示している。 マイクロレンズアレイのマイクロレンズにして屈折率分布を持たせた場合のマイクロレンズの構成を示す正面図及び側面図である。 図21に示されるマイクロレンズによる画素ビームの集光状態を示す側面図である。 図17に示されるトーリックレンズとは等高線の分布が異なるトーリックレンズの正面図及び側面図である。
符号の説明
50 DMD(空間光変調素子)
53 ビームスポット
56 露光面
62 マイクロミラー
66 光ファイバ光源
166 露光ヘッド
200 結像レンズ系
206 第1マイクロレンズアレイ(第1のマイクロ収束素子アレイ)
208 マイクロレンズ(第1のマイクロ収束素子)
210 アパーチャアレイ
212 アパーチャ
214 第2マイクロレンズアレイ(第2のマイクロ収束素子アレイ)
216 マイクロレンズ(第2のマイクロ収束素子)
250 露光ヘッド
260 マイクロレンズアレイ
262 マイクロレンズ(トーリックレンズ)
264 マイクロレンズ(非球面レンズ)

Claims (8)

  1. 露光面に対して走査方向に沿って相対移動しつつ、該露光面を前記走査方向と交差する行方向に沿って配列された光ビームの束により露光面を2次元的に露光するための露光ヘッドであって、
    制御信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数の画素部が一次元的又は2次元的に配列され、光源部から入射した光ビームを前記複数の画素部により複数本の画素ビームに分割すると共に、複数本の画素ビームをそれぞれ露光状態及び非露光状態の何れかに選択的に変調する空間光変調素子と、
    前記空間光変調素子における複数の画素部に対応するように複数の第1のマイクロ収束素子が配列された第1のマイクロ収束素子アレイと、
    前記露光状態に変調された画素ビームのフラウンホーファー回折像が前記第1のマイクロ収束素子により形成される該第1のマイクロ収束素子の後側焦点面付近に配置されると共に、前記複数の第1のマイクロ収束素子にそれぞれ対応するように複数のアパーチャが配列され、該アパーチャにより前記フラウンホーファー回折像の主要部分のみを透過させるアパーチャアレイと、
    前記複数のアパーチャに対応するように複数の第2のマイクロ収束素子が配列され、前記複数のアパーチャをそれぞれ透過した画素ビームの実像を前記複数の第2のマイクロ収束素子により前記露光面上に形成する第2のマイクロ収束素子アレイと、
    を有することを特徴とする露光ヘッド。
  2. 前記空間光変調素子と前記マイクロ収束素子アレイとの間に結像レンズ系を設けると共に、
    前記画素部における画素ビームの出射面と前記第1のマイクロ収束素子における画素ビームの入射面とが前記結像レンズ系に対して互いに共役な位置関係となるように、前記空間光変調素子及び前記第1のマイクロ収束素子アレイを配設したことを特徴とする請求項1記載の露光ヘッド。
  3. 前記アパーチャが、前記第1のマイクロ収束素子により形成されたフラウンホーファー回折像の0次回折像のみを実質的に透過させるサイズ及び形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の露光ヘッド。
  4. 前記アパーチャが、前記第1のマイクロ収束素子により形成されたフラウンホーファー回折像の0次回折像のみを実質的に透過させるサイズ及び形状を有し、
    前記空間光変調素子における複数の画素部の画素周期をP1、画素サイズをW1、前記走査方向に対して略直交する行方向に沿って配列された画素部の画素数をn、
    前記第1のマイクロ収束素子の焦点距離をf3、
    前記第2のマイクロ収束素子が前記アパーチャを透過した画素ビームの実像を露光面上に形成する光学倍率をb、
    前記光源部から出射される光ビームの波長をλとした場合に、
    前記行方向と前記走査方向とがなす角度をtan-1(1/n)とし、下記(1)式〜(3)式の何れか一の条件式を満たすことを特徴とする請求項1記載の露光ヘッド。
    2b・λ・f3≦W12 ・・・ (1)
    P1・W1/n≦2b・λ・f3 ・・・ (2)
    P1・W1/n≦2b・λ・f3≦W12 ・・・ (3)
  5. 前記アパーチャが、前記マイクロ収束素子から出射されたフラウンホーファー回折像の0次回折像のみを実質的に透過させるサイズ及び形状を有し、
    前記空間光変調素子における複数の画素部の画素周期をP1、画素サイズをW1、前記走査方向に対して略直交する行方向に沿って配列された画素部の画素数をn、
    前記第1のマイクロ収束素子の焦点距離をf3、
    前記第2のマイクロ収束素子が前記アパーチャを透過した画素ビームの実像を露光面上に形成する光学倍率をb、
    前記結像レンズ系が前記画素部における画素ビームの出射面上の実像を前記第1のマイクロ収束素子アレイにおける画素ビームの入射面上に結像する倍率をa、
    前記光源部から出射される光ビームの波長をλとした場合に、
    前記行方向と前記走査方向とがなす角度をtan-1(1/n)とし、下記(4)式〜(6)式の何れか一の条件式を満たすことを特徴とする請求項2記載の露光ヘッド。
    2b・λ・f3≦a・W12 ・・・ (4)
    a2・P1・W1/n≦2b・λ・f3 ・・・ (5)
    a2・P1・W1/n≦2b・λ・f3≦a2・W12 ・・・ (6)
  6. 前記第1のマイクロ収束素子及び前記第2のマイクロ収束素子の少なくとも一方が非球面レンズであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の露光ヘッド。
  7. 前記第1のマイクロ収束素子が非球面レンズであることを特徴とする請求項6記載の露光ヘッド。
  8. 前記非球面レンズがトーリックレンズであることを特徴とする請求項7項記載の露光ヘッド。
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