JP2005062236A - 表示パネルの製造方法および検査装置 - Google Patents

表示パネルの製造方法および検査装置 Download PDF

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雅信 中野
Katsuhiro Yamaguchi
勝寛 山口
Akio Okamoto
章男 岡本
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Abstract

【課題】2枚の基板を貼り合せる表示パネルの製造工程において、歩留りが向上し、さらに、貼り合せ精度が向上する製造方法、およびこの製造方法に使用する検査装置を提供する。
【解決手段】表示パネルの製造方法は、基板の主表面にマーカを形成する工程と、マーカを光学計測機器によって認識する認識工程と、認識工程で得られたマーカの位置情報を用いて演算を行なう擬似貼り合せ検査工程と、擬似貼り合せ検査工程の後にそれぞれの基板の主表面に介在物配置を行なう処理工程と、処理工程の後に擬似貼り合せ検査工程で得られた結果を基に基板同士を貼り合せる貼り合せ工程とを含む。擬似貼り合せ検査工程は、貼り合せる2枚の基板の組合せを選定するペア選定工程と、2枚の基板の貼り合せ位置を計算する相対位置計算工程とを含む。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示パネルの製造方法および検査装置に関する。特に、2枚の基板を貼り合せる製造方法およびこの製造方法に使用する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示パネルの製造工程において、2枚の基板の相対的な位置を厳密に定めて、主表面同士が互いに対向するように貼り合せる工程がある。たとえば、カラー液晶表示パネルにおいては、カラーフィルタが主表面に配置された基板とTFT(Thin Film Transistor)が主表面に形成された基板との貼り合せを厳密に行なう必要がある。2枚の基板の相対的な位置がわずかにでもずれていると、完成した表示パネルの映像に色混じりや色漏れなどの表示不良が発生する。この基板の位置合せのために、それぞれの基板の主表面に予めマーカを形成しておいて、対応するマーカ同士の位置を合せることによって、基板の相対的な位置合せを行なう製造方法がある。
【0003】
図7に、基板の主表面に形成されたマーカを認識する検査装置の概略斜視図を示す。貼り合せる2枚の基板のうち、いずれかの1枚の基板1が架台5に形成されたステージ4の上面に配置される。架台5の上面において、ステージ4の両側には、それぞれの長手方向が互いに平行になるようにY軸移動機器12が形成されている。Y軸移動機器12の上側には、長手方向がY軸移動機器12の長手方向と垂直になるように、X軸移動機器11が形成されている。X軸移動機器11の上側には、基板1の主表面に形成されたマーカを認識するための光学計測機器2が形成されている。Y軸移動機器12が駆動することによって、X軸移動機器11全体がY軸移動機器12の長手方向に平行移動する。また、X軸移動機器11が駆動することによって、X軸移動機器11の長手方向に光学計測機器2が移動するように形成されている。光学計測機器2は、X軸移動機器11の長手方向およびY軸移動機器12の長手方向に移動することができて、基板1の主表面の任意の位置の上に移動することができる。X軸移動機器11およびY軸移動機器12は、XY制御機構10が発信する信号によって、光学計測機器2の位置が定められるように形成されている。光学計測機器2は、CCDカメラなどの映像機器である。画像処理機器3は、光学計測機器2に接続され、光学計測機器2で得られる画像を取込んだ後に、画像処理および演算が行なえるようになっている。
【0004】
図8に、従来の技術に基づく表示パネルの製造工程のうち、基板の主表面に介在物の配置などの処理を行なって、2枚の基板を貼り合せる部分の製造工程の流れ図を示す。ここでは、液晶表示パネルの製造工程を例に挙げて説明する。前工程においては、基板の主表面にマーカを形成するなどの基板の前処理を行なう。
測長検査(寸法検査)においては、マーカの形成位置の不良などの貼り合せの条件に適合するか否かの検査が行なわれる。測長検査に合格した基板は、後工程の処理が行なわれる。説明の便宜上、図8に示す製造工程においては、前工程と後工程との間に測長検査を行なっているが、一般的には、前工程の最後または後工程の最初に行なう。後工程には、配向膜の形成やセルの形成を行なう処理工程、2枚の基板を貼り合せる貼り合せ工程、および貼り合せた基板を検査する貼り合せ検査工程が含まれる。
【0005】
基板の測長検査工程においては、図7に示した検査装置が用いられる。図7において、基板1の主表面には複数のマーカが形成されている(図示せず)。これらのマーカを1つずつ光学計測機器2によって撮影していく。X軸移動機器11およびY軸移動機器12によって光学計測機器2をマーカの真上に移動させてマーカの画像を撮影する。撮影した画像を画像処理機器3で演算処理を行なって、マーカの位置を算出する。この操作を繰返して、すべてのマーカについて位置を認識する。さらに、画像処理機器3によって、基板自体の良品または不良品の判別が行われて、条件に適合しない基板は不良基板として排出される。
【0006】
貼り合せ検査工程においては、実際に貼り合せた基板の状態の分析と評価が行なわれる。この製造方法においては、実際の基板の貼り合せを行なう前に、実際に使用する基板、または試作基板を用いて貼り合せを行なうことによって、貼り合せ時の条件を定めている。すなわち、図8の矢印35に示すように、予め基板に与えるべきオフセット値などの貼り合せ条件を求めていた。基板の貼り合せが行なわれた後には、貼り合せ検査が行なわれる。貼り合せ検査において、許容値を逸脱するものが発見された場合には、不良基板として排出される。
【0007】
このように、図8に示された製造方法では、事前に求めた貼り合せ条件に従って貼り合せが行なわれ、最終的に貼り合せ検査によって、その良否が判定される。この製造方法においては、不良基板が多数排出されて、歩留りが低いという問題があった。
【0008】
図9に、特開平10−325958号公報に開示されている製造方法の工程図を示す。この製造方法においては、後工程の処理工程を行なった後に、測長検査を行なっている。測長検査工程において、許容値を満足している基板については、2枚の基板の貼り合せが行なわれる。測長検査工程において、許容値を逸脱している基板については、基板のクラス分けを行なった後に、同一クラスの基板のペアリングを行なって、選定された基板同士の貼り合せが行なわれる。測長検査工程において、許容値を逸脱した基板について廃棄するものを減らして、歩留りを向上させようとするというものである。また、矢印34に示すように、測長検査において得られた情報を前工程に反映させて、品質および歩留りの向上を図ったものである。
【0009】
上記の他にも、特開平11−174470号公報においては、1対の基板の寸法を予め測定した後に、液晶基板同士の圧着工程で生じるずれを考慮して、このずれの量に相当する分のオフセットを加えて貼り合せを行なう製造方法が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−325958号公報(第3−8頁、第1図)
【0011】
【特許文献2】
特開平11−174470号公報(第0010−0024段落、第1−11図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示す検査装置を用いて測長検査を行なう場合には、基板の主表面に形成されたそれぞれのマーカを1つずつ順に撮影するために、X軸移動機器およびY軸移動機器の高い位置決め精度が必要になり、検査装置が高額になるという問題がある。また、マーカは基板の主表面の離れた位置に形成されるため、光学計測機器が移動する時間が必要であり、マーカすべてを認識するのに時間がかかるという問題があった。
【0013】
図8に示す製造方法により基板の貼り合せを行なう場合、実際に生産基板または試作基板を用いて、仮の貼り合せおよび貼り合せ検査を繰返し行なってそのデータを蓄積しないと貼り合せ条件(貼り合せの位置を計算するアルゴリズムやオフセットなどを含むアラインメント方式)を定めることができないという問題点があった。このため、試作基板などを事前に製造工程に流す必要があり、時間のロスがあった。実際の製造においては、貼り合せが完了した後に、マッチングミスが初めて発見されるため、歩留りが低下するという問題があった。また、製造途中に不具合が発見されて、貼り合せの条件の見直しが必要になった場合には、貼り合せ条件を再設定するが、この際、試作基板などを製造工程に再度流す必要があり、長時間の製造中断によって生産性が低下する。さらに、別の観点からは、高い位置決め精度が要求されるグレードの高い表示パネルの製造においては、多数の不良基板が生じて生産能力が極端に低下するという問題があった。
【0014】
図9に示した製造方法においては、2枚の基板を貼り合せる直前に測長検査を行なうため、処理が施された基板であっても貼り合せを行なうことができず、同一クラスの基板が生産されるまで放置されることになる。この場合、相手方となるべき基板が製造されるまでの待ち時間によるロスが生じるという問題があった。また、基板にはシール材の形成などの処理が行なわれているため、長時間大気中に放置しておくと、たとえば、材料中の溶剤が揮発して粘度などの特性が変化したり、本来の機能が損なわれたりして、接着不良や導通不良が生じる。この結果、表示不良を引き起こす可能性があった。
【0015】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、2枚の基板を貼り合せる表示パネルの製造工程において、歩留りが向上し、さらに、貼り合せ精度が向上する製造方法、およびこの製造方法に使用する検査装置を提供することを目的にする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく表示パネルの検査装置は、複数の基板の主表面にそれぞれ形成されたマーカを認識するための光学計測機器と、上記光学計測機器で得られた画像を用いて、上記マーカの位置を特定する画像処理機器とを備える。上記画像処理機器は、上記マーカの重心位置を算出するための重心算出手段と、上記重心位置を記憶する記憶機器と、記憶された上記重心位置を用いて、上記複数の基板の中から互いに貼り合せるべき2枚を選定するペア選定手段と、記憶された上記重心位置を用いて、上記2枚の基板を貼り合せる相対的な位置を算出する基板位置算出手段とを含む。この構成を採用することにより、2枚の基板を貼り合せる製造工程における歩留まりを向上させることができ、さらに、貼り合せ精度が向上する表示パネルの検査装置を提供することができる。
【0017】
上記発明において好ましくは、上記マーカ自体の位置のずれと上記ずれの許容値とを比較する比較手段を備える。この構成を採用することにより、貼り合せに適さない不良基板を予め排除することができ、歩留まりを向上させることができる。また、排除された上記基板であっても、修繕して使用できる場合があるため、歩留まりの向上に寄与する。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記画像処理機器の情報を上記マーカを形成するための装置に送信する送信部を備える。この構成を採用することにより、上記基板の主表面に形成された上記マーカの位置ずれなどの情報を上記マーカを形成するための装置に送信して、上記マーカを形成する際の不具合の改善を図ることができる。
【0019】
上記発明において好ましくは、上記光学計測機器は、それぞれの上記マーカの位置に対応するように複数個形成されている。この構成を採用することにより、上記マーカの撮影を短時間で行うことができる。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明に基づく表示パネルの製造方法は、基板の主表面にマーカを形成する工程と、上記マーカを光学計測機器によって認識する認識工程と、上記認識工程で得られた上記マーカの位置情報を用いて演算を行なう演算工程と、上記演算工程の後に、それぞれの上記基板の主表面に介在物配置を行なう処理工程と、上記処理工程の後に、上記演算工程で得られた結果を基に上記基板同士を貼り合せる貼り合せ工程とを含む。上記演算工程は、貼り合せる2枚の上記基板の組合せを選定するペア選定工程と、上記2枚の上記基板の貼り合せ位置を計算する相対位置計算工程とを含む。この方法を採用することにより、2枚の基板を貼り合せる表示パネルの製造工程において、歩留まりが向上し、さらに貼り合せ精度が向上する製造方法を提供することができる。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記貼り合せ工程の後に、貼り合せ状態を検査する検査工程を含み、上記演算工程は、上記貼り合せ工程および上記検査工程の結果を反映して行なう。この方法を採用することにより、上記貼り合せ工程の際に生じた不具合を上記演算工程の演算処理に反映することができ、歩留まりを向上させることができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記マーカを形成する工程は、上記演算工程の結果を反映して行なう。この方法を採用することにより、上記演算工程の際に得られる上記マーカ形成工程における不具合を上記マーカ形成工程に反映することができ、不具合点を改善して歩留まりを向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1から図6を参照して、本発明に基づく実施の形態における表示パネルの製造方法および検査装置について説明する。本実施の形態においては、表示パネルのうち、液晶表示パネルをとり挙げて説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態における表示パネルの検査装置の斜視図である。図1における検査装置は、基板1の主表面に形成されたマーカ(図示せず)を認識して、演算を行なう装置であるが、実際の貼り合せ装置や大型露光装置と同様の機構を有している。
【0025】
検査対象となる基板1は、架台5に配置されたステージ4の上に配置される。
基板1はマーカが形成された面が上側に向くように配置される。ステージ4の左右両側には、Y軸移動機器12が形成されている。Y軸移動機器12の上面には、4本の支持棒13が形成されており、それぞれの支持棒13の先端には、基板1の主表面に形成されたマーカを写すための光学計測機器2が配置されている。
本実施の形態における支持棒13は、Y軸移動機器12の長手方向に移動することができるように形成されているが、Y軸に垂直なX軸の方向(支持棒13の長手方向)においても移動が可能なように形成されていてもよい。または、マーカの撮影において支障がない場合は、4つの光学計測機器2は固定されていてもよい。光学計測機器2を固定して撮影できる場合には、より高精度にマーカの撮影を行なうことができる。基板の主表面には4つのマーカが形成されている。光学計測機器2は、それぞれのマーカの真上となるべき位置に配置されている。
【0026】
光学計測機器2は、画像処理機器3に接続されている。画像処理機器3は、汎用コンピュータである。画像処理機器3は、光学計測機器2で得られたマーカの画像を取り込んだ後に、解析を行なってマーカの位置を特定することができる。
画像処理機器3は、マーカの重心位置を算出するための重心算出手段として、重心位置算出プログラムを含んでいる。画像処理機器3は、算出された重心位置を記憶する記憶機器として固定ディスクを含む。また、画像処理機器3は、記憶された複数の基板の重心位置を用いて複数の基板の中から互いに貼り合せる2枚を選定するペア選定手段としてのペア選定プログラムを含んでいる。さらに、選ばれた2枚の基板に対して、それぞれ対応する重心位置を比較して、2枚の基板を貼り合せる相対的な位置を算出する基板位置算出手段としての基板位置算出プログラムが含まれている。この構成を採用することによって、基板の表面に形成する介在物の配置を行なう処理工程前に、基板の最適な組合せを決めることができる。貼り合せを行なう基板の順番に処理工程を行なって、処理工程の直後に基板の貼り合せを行なうことができる。したがって、処理工程が行なわれた適切な相手方の基板が製造されるまで放置しておく必要はなく、処理工程で形成したシール材の変質などを防止することができる。また、ペア選定プログラムで貼り合せる基板を選定することによって、または、基板位置算出プログラムで貼り合せ位置を算出することによって、貼り合せ位置の精度を向上させることができる。
【0027】
また、画像処理機器3には、基板1の主表面に形成されたマーカ自体の位置のずれと、ずれの許容値とを比較するために、比較手段として比較プログラムが含まれている。得られた画像を用いて比較プログラムで解析を行なうことによって、シールの形成などの処理を行なう前に不良基板を排出することができる。また、不良基板のうち、修繕が可能なものに対しては修繕を行なって廃棄する基板を減らすことができる。したがって歩留まりを向上させることができる。
【0028】
画像処理機器3には、画像処理によって得られた不具合の情報を、マーカを形成するための装置に送信する送信部が含まれている(図示せず)。この構成を採用することによって、マーカの形成に不具合があった時、その不具合の情報を即座にマーカを形成する装置に伝達して、不具合の改善を行なうことができる。その結果、不良基板を減らすことができ、歩留まりを向上させることができる。
【0029】
光学計測機器2は、被写体をCCDなどの素子で検出する。撮影の際の照明には、マーカの特性や撮影方法に合わせて、被写体の背後からの透過照明や上側からの同軸落射照明を用いる。
【0030】
基板の主表面に形成された複数のマーカの位置に対応するように、複数の光学計測機器が形成されていることによって、複数のマーカの撮影を短時間で行なうことができる。また、光学計測機器が移動する場合であっても、光学計測機器の移動量を小さくすることができ、位置合わせを高精度に行なうことができる上に、位置合わせを短時間で行なうことができる。さらに、ステージが移動する構成をとらずに固定することによって、ステージの移動機構の位置決め誤差を排除することができ、高精度の位置決めおよび検査を行なうことができる。
【0031】
図2に、本実施の形態における表示パネルの製造方法において、2枚の基板を貼り合せる部分の工程の流れ図を示す。前工程は、基板の主表面にマーカを形成する工程が含まれる。後工程には、配向膜やシールなどの介在物の配置を行なう処理工程、2枚の基板を貼り合せる貼り合せ工程、および貼り合せた基板の検査を行なう貼り合せ検査工程が含まれる。前工程の払い出しの直前、または、後工程の受け入れ直後には、測長検査工程・擬似貼り合せ検査工程が含まれる。
【0032】
測長検査工程には、マーカを光学計測機器によって認識する認識工程が含まれる。擬似貼り合せ検査工程には、認識工程で得られたマーカの位置情報を用いて演算する演算工程が含まれる。演算工程には、貼り合せる2枚の基板の組み合わせを選定するペア選定工程と2枚の基板の貼り合せ位置を計算する相対位置計算工程とが含まれる。
【0033】
測長検査工程においては、光学計測機器で得られる画像を基に、画像処理機器によってマーカが認識され、マーカ位置の算出、マーカ位置の分析、基板のクラス分けおよび基板の良否の判定が行なわれる。これらの1枚1枚の基板の情報は、画像処理機器の記憶機器によって保存される。基板の良否の判定は、比較手段としての比較プログラムによって行なわれる。この結果、不良と判定された基板は、処理工程に移行されずに排出される。
【0034】
擬似貼り合せ検査工程には、算出された重心位置を用いて、複数の基板の中から互いに貼り合せる2枚を選定するペア選定工程が含まれる。ペア選定工程では、画像処理機器に含まれるペア選定プログラムによって解析が行われる。さらに、擬似貼り合せ検査工程には、選定された2枚の基板に対して、2枚の基板の貼り合せの相対的な位置を算出する相対位置計算工程が含まれる。相対位置計算工程では、2枚の基板の貼り合せの位置を計算するための最適なアライメントアルゴリズムが選ばれる。
【0035】
アルゴリズムが簡単であれば、位置合わせの精度は低いが貼り合せる際のアルゴリズムの計算時間が少なくて済む。一方で、複雑なアルゴリズムの場合には、貼り合せ精度を高くすることができるが、計算時間がかかってしまうことになる。そこで、製造された基板の寸法精度が高いもの同士を貼り合せる場合には、簡単なアルゴリズムを用いて、貼り合せの位置を計算する時間を短縮することができ、一方で、基板の寸法精度の低いもの同士を貼り合せる場合は、複雑なアルゴリズムを使うことによって、高い精度で貼り合せを行なうことができる。または、アルゴリズムの選定を行なうことによって、製造される製品の必要性に応じた精度を有する貼り合せを行なうことができ、製造時間の短縮および歩留まりの向上を達成することができる。このように、画像処理機器は、貼り合せ位置を計算する基板位置算出プログラムを複数備えることが好ましいが、1つであってもよい。
【0036】
測長検査工程および擬似貼り合せ検査工程が終了した基板は、配向膜の形成やシールの形成などが行なわれる処理工程に移される。処理工程が完了した基板は、擬似貼り合せ検査工程で定められた2枚の基板同士が、算出された貼り合せ位置で貼り合せられる。次の貼り合せ検査工程においては、基準値を逸脱する基板を発見して不良基板として排除する。
【0037】
以下に、擬似貼り合せ検査について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に用いるマーカの平面図である。以下、貼り合される2枚の基板のうち、一方を基準基板といい、他方を対向基板という。図3(a)は基準基板に形成されるマーカ6の平面図であり、(b)は対向基板に形成されるマーカ7の平面図である。
図3(a)に示されるマーカ6は、内側および外側が互いに平行な正方形の枠型の形状をしたマーカであり、外側の1辺の長さ20は50μm、マーカの辺の幅は5μmである。図3(b)に示されるマーカ7は、正方形の形状をしており、1辺の長さ21は5μmである。マーカについては、光の透過または光の反射でマーカの形状が認識できるように、捉えられる画像にコントラストが生じるような金属膜やアクリル膜などによって形成されている。マーカの材質や大きさについては、基板の種類に応じて形成されることが好ましい。
【0038】
図4に、それぞれの基板にマーカを形成したときの平面図を示す。図4(a)は基準基板8の平面図であり、(b)は対向基板9の平面図である。基準基板8および対向基板9ともに主表面に4つのマーカが形成されている。すべてのマーカは、基板の外縁の近くに形成され、隣り合うマーカ同士を直線で結んだとき、この直線によって作られる長方形の各辺と基板の外縁とが互いに平行になるように形成されている。基準基板8および対向基板9には、それぞれ位置Aのマーカ40、位置Bのマーカ41、位置Cのマーカ42、および位置Dのマーカ43が形成されている。基準基板8と対向基板9とを貼り合わせる際には、対応するそれぞれのマーカが向かい合うように貼り合せられる。
【0039】
図5に、基板の主表面を光学計測機器によって撮影した画像を画像処理機器に取込んで画像処理を行なった結果得られる画像の一例を示す。図5は、測長検査工程(図2参照)において、得られた画像である。図5において、三角形の印で示したところが、それぞれのマーカの重心位置である。座標系26で示されたそれぞれの原点は、本来マーカの重心位置があるべき点である。座標系26の原点は、設計値と重なるように、予め画像処理機器に設定されたものである。座標系26は、それぞれのマーカの重心に対して1つずつ形成されている。互いに隣り合うマーカの重心位置を結んだ仮想輪郭25は、厳密な長方形となることが理想的であるが、マーカの形成位置の誤差などによって、厳密な長方形からずれた形状になる。これらの4つの点の位置を評価して、基板の良品または不良品の判定を行なう。それぞれの基板に対して、許容値を逸脱しているものは、製造ラインから排除される(図2参照)。
【0040】
このように認識されたマーカの4つの重心位置は、画像処理機器の記憶機器に保存される。撮影を繰返して、複数の基準基板のマーカの位置および複数の対向基板のマーカの位置を測定する。上記の例は、装置の基準座標を用いてマーカの重心位置を特定している。この方法を採用することによって、基準基板または対向基板に関係なく連続で撮影を行なうことができ、製造時間の短縮に寄与する。
装置の基準座標を用いる他にも、基準となるマーカが形成されたダミー基板を別途準備して、初めにその画像を撮影して、そのマーカ位置を基準位置(すなわち、座標系26の原点の代わりとなる位置)として定めてもよい。または、基準基板のマーカを撮影して保存して、後に撮影した対向基板のマーカと直接比較してもよい。
【0041】
図6に、擬似貼り合せ検査工程における貼り合せ位置の計算の一例を示す。ここでの擬似貼り合せ計算では、まず、基準基板および対向基板のマーカの重心位置を算出する。計測された基準基板の4つの重心位置を基準An(Xan,Yan)、基準Bn(Xbn,Ybn)、基準Cn(Xcn,Ycn)および基準Dn(Xdn,Ydn)とする。対向基板の4つの重心位置を、対向TAn(TXan,TYan)、対向TBn(TXbn,TYbn)、対向TCn(TXcn,TYcn)および対向TDn(TXdn,TYdn)とすると、それぞれの位置(A〜Dの位置)における基板同士のずれ量は以下の通りになる。この計算においては、それぞれのX軸のずれ量およびY軸のずれ量が求められる。
【0042】
【数1】
Figure 2005062236
【0043】
次に、これらのずれ量を、設計上の隣り合うマーカの距離を用いて、基準基板と対向基板との傾き角Θを算出する。ここでは、傾き角Θは4つの辺の傾きの平均値とする。
【0044】
【数2】
Figure 2005062236
【0045】
次に、得られた傾き角Θを用いて、基準基板を基準とした対向基板の傾き角の是正計算を行なう。傾き角Θについての是正計算においては、1次変換の公式を用いて、4つのそれぞれの点のずれ量を求めることができる。
【0046】
【数3】
Figure 2005062236
【0047】
【数4】
Figure 2005062236
【0048】
最後に、これらのA′からD′についてのX成分およびY成分のずれ量の最大値および参照値を用いて、対向基板のX方向およびY方向の是正計算を行なう。
対向基板の補正すべき値を以下のように求める。
【0049】
【数5】
Figure 2005062236
【0050】
【数6】
Figure 2005062236
【0051】
このような計算を行なうことによって、基板全体の重心を平均化した補正値を得ることができる。得られた補正値を用いて、対向基板の位置を微調整した後に貼り合せを行なう。
【0052】
以上のように、得られた画像データを基に、貼り合せの位置を厳密に定めることができる。なお上記の計算方法は一例であって、すべてのアルゴリズムに適用するものではない。
【0053】
測長検査工程において、得られた基準基板および対向基板のマーカの座標のデータを記憶機器を用いて保存することによって、複数の基板に対して、最適な貼り合せるペアの選定を行なうことができる。また、選定される2枚の基板に対する最適な貼り合せ位置の計算を行なうことができる。この結果、精度の高い貼り合せが可能である。また、基板の主表面に介在物が形成された状態で、最適な相手方の基板が製造されるまで待つ必要がなく、シール材の変質などを防止できる。したがって、歩留りが向上する。記憶機器への保存に際しては、各基板のマーカの座標データを、データベース化して保存することが好ましい。
【0054】
測長検査工程において、マーカの認識が不可能である場合などのマーカの認識エラーで不良基板として排出された場合には、マーカを修繕して使用することができる場合がある。または、たとえば4つのマーカのうち、1つのマーカが認識できない場合は、残りの3つのマーカの情報を用いて後の工程を行なうことができる。従って、歩留まりの向上に寄与する。
【0055】
図2の矢印31に示すように、擬似貼り合せ工程の相対位置計算工程において、選定された2枚の基板に対し、最適な計算アルゴリズムの計算結果を基に貼り合せを行なうことによって、寸法精度の高い貼り合せを行なうことができる。また、矢印32に示すように貼り合せ検査の結果、得られた不具合の情報を貼り合せ工程に反映することによって貼り合せの精度を高くすることができる。さらに、矢印33に示すように、貼り合せ工程における不具合や貼り合せ検査の結果、得られた不具合の情報を、擬似貼り合せ検査工程に反映することによって、より信頼性の高い貼り合せ条件を算出することができる。たとえば、選定するペアに対して、一定の方向にずれがある傾向があった場合には、その情報を画像処理機器に送信して、より精度の高いものを選定することができる。
【0056】
また、図2の矢印30に示すように、測長検査工程・重ね合せ検査における結果を前工程に反映することによって、前工程での精度を向上することができる。
たとえば、マーカの形成において、一つの方向にマーカが偏って形成される傾向がある場合には、この情報をマーカを形成するための装置に送信して、その是正を行なって、マーカの形成位置の精度を向上することができる。
【0057】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、2枚の基板を貼り合せる製造工程における歩留りが向上して、さらに、貼り合せ精度が向上する表示パネルの検査装置および検査方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態における検査装置の斜視図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態における検査方法の流れ図である。
【図3】基板の主表面に形成する位置合せを行なうためのマーカであり、(a)は基準基板に形成するマーカ、(b)は対向基板に形成するマーカの平面図である。
【図4】基板の表面にマーカを形成した平面図であり、(a)は基準基板の平面図、(b)は対向基板の平面図である。
【図5】画像処理機器で基板の主表面に形成されたマーカを撮影したときに得られる画像の一例である。
【図6】擬似貼り合せ計算の流れ図である。
【図7】従来の技術に基づく基板検査装置の斜視図である。
【図8】従来の技術に基づく一の基板の検査方法を説明する流れ図である。
【図9】従来の技術に基づく他の基板の検査方法の流れ図である。
【符号の説明】
1 基板、2 光学計測機器、3 画像処理機器、4 ステージ、5 架台、6,7 マーカ、8 基準基板、9 対向基板、10 XY制御機構、11 X軸移動機器、12 Y軸移動機器、13 支持棒、20,21 長さ、25 仮想輪郭、26 座標系、30,31,32,33,34,35 矢印、40 位置Aのマーカ、41 位置Bのマーカ、42 位置Cのマーカ、43 位置Dのマーカ。

Claims (7)

  1. 複数の基板の主表面にそれぞれ形成されたマーカを認識するための光学計測機器と、
    前記光学計測機器で得られた画像を用いて、前記マーカの位置を特定する画像処理機器とを備え、前記画像処理機器は、
    前記マーカの重心位置を算出するための重心算出手段と、
    前記重心位置を記憶する記憶機器と、
    記憶された前記重心位置を用いて、前記複数の基板の中から互いに貼り合せるべき2枚を選定するペア選定手段と、
    記憶された前記重心位置を用いて、前記2枚の基板を貼り合せる相対的な位置を算出する基板位置算出手段とを含む、表示パネルの検査装置。
  2. 前記マーカ自体の位置のずれと前記ずれの許容値とを比較する比較手段を備える、請求項1に記載の表示パネルの検査装置。
  3. 前記画像処理機器の情報を前記マーカを形成するための装置に送信する送信部を備える、請求項1に記載の表示パネルの検査装置。
  4. 前記光学計測機器は、それぞれの前記マーカの位置に対応するように複数個形成された、請求項1に記載の表示パネルの検査装置。
  5. 基板の主表面にマーカを形成する工程と、
    前記マーカを光学計測機器によって認識する認識工程と、
    前記認識工程で得られた前記マーカの位置情報を用いて演算を行なう演算工程と、
    前記演算工程の後に、それぞれの前記基板の主表面に介在物配置を行なう処理工程と、
    前記処理工程の後に、前記演算工程で得られた結果を基に前記基板同士を貼り合せる貼り合せ工程とを含み、前記演算工程は、
    貼り合せる2枚の前記基板の組合せを選定するペア選定工程と、
    前記2枚の前記基板の貼り合せ位置を計算する相対位置計算工程とを含む、表示パネルの製造方法。
  6. 前記貼り合せ工程の後に、貼り合せ状態を検査する検査工程を含み、
    前記演算工程は、前記貼り合せ工程および前記検査工程の結果を反映して行なう、請求項5に記載の表示パネルの製造方法。
  7. 前記マーカを形成する工程は、前記演算工程の結果を反映して行なう、請求項5に記載の表示パネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010511859A (ja) * 2006-11-30 2010-04-15 コーニング インコーポレイテッド 画像による歪み測定のための方法及び装置
JP2012190047A (ja) * 2008-09-04 2012-10-04 Shibaura Mechatronics Corp 貼合装置及びその制御方法

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