JP2005060375A - 含酸素複素環化合物 - Google Patents

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摂也 佐粧
Takashi Seko
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Yumiko Uoji
由美子 魚地
Tomokazu Watanabe
知一 渡邊
Yoshiaki Masuda
吉昭 増田
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Abstract

【課題】 ホスホジエステラーゼ(PDE)−IV阻害作用を有する新規含酸素複素環化合物を提供すること。
【解決手段】 一般式(I)
【化22】
Figure 2005060375

(式中、mは0、1または2を表し、Wは−ORなどを表し、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキルなどを表し、Rは、置換もしくは非置換の低級アルキルなどを表し、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキルなどを表す)で表される含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)−IV阻害作用を有し、例えば気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、腎炎などの炎症アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ、多発性硬化症、クローン病、乾癬、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、欝病、健忘症、痴呆症などの中枢神経系の疾患、心不全、ショック、脳血管障害などに起因する虚血再灌流にともなう臓器障害、インシュリン抵抗性の糖尿病、創傷、エイズ、骨粗鬆症、尿路結石、尿失禁などの治療薬、疲労、倦怠などの改善剤などとして有用な含酸素複素環化合物に関する。
従来、多くのホルモンや神経伝達物質が、細胞内の二次メッセンジャーであるアデノシン3’,5’−サイクリックモノホスフェート(cAMP)ないしグアノシン3’,5’−サイクリックモノホスフェート(cGMP)の濃度を上昇させることによりその作用を発現することが知られている。cAMPおよびcGMPの細胞内濃度は、その生成と分解により制御されており、これらの分解は、PDEによって行われる。従って、PDEを阻害することは、これら細胞内二次メッセンジャーの濃度を上昇させることになる。PDEには現在までに8種のアイソザイムが存在することが明らかにされており、アイソザイム選択的なPDE阻害剤は、そのアイソザイムの生理的意義および生体内の分布に基づく薬理的効果を発揮するものと期待される[「トレンズ・イン・ファルマコロジカル・サイエンス(Trends in Pharmacological Science)」、1990年、第11巻、p.150、同1991年、第12巻、p.19、「バイオケミカル&バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochemical & Biophysical Research Communications)」、1998年、第250巻、p.751]。
炎症性白血球細胞の細胞内cAMP濃度を上昇させると、それらの活性化を抑制できることが知られている。白血球細胞の活性化は、腫瘍壊死因子(TNF)をはじめとした炎症性サイトカインの分泌、細胞間粘着分子(ICAM)などの細胞接着分子の発現とそれに引き続く細胞浸潤を招く[「ジャーナル・オブ・モレキュラー・アンド・セルラー・カルジオロジー(Jouranal of Molecular and Cellular Cardiology)」、1989年、第12巻(Suppl.II)、S61]。
気管平滑筋細胞内のcAMP濃度を上昇させると、その収縮を抑制できることが知られている[「ティー・ジェイ・トーフィー・イン・ディレクションズ・フォー・ニュー・アンチアズマ・ドラッグズ(T.J.Torphy in Directions for New Anti−Asthma Drugs)」、エス・アール・オドーネル(S.R.O’Donell)ら著、1988年、p.37、ビルクハウザー出版(Birkhauser−Verlag)]。気管平滑筋の収縮は、気管支喘息の主たる病態である。心筋虚血などの虚血再灌流臓器障害では、病変部に好中球などの炎症性白血球細胞の浸潤が認められる。これら炎症性細胞や気管平滑筋細胞では、主としてPDE−IVがcAMPの分解に関与することが明らかになっている。従って、PDE−IV選択的な阻害剤は、炎症性疾患や気道閉塞性疾患、虚血性疾患などに対し治療および/または予防効果を有することが期待できる。
PDE−IV阻害剤は、cAMP上昇を伴うことにより、TNFα、インターロイキン(IL)−8などの炎症性サイトカインの分泌を抑制することから、さらにこれらサイトカインにより伝播される炎症反応などの進展遷延化を防止しうることが期待される。例えば、TNFαは、筋肉および脂肪細胞のインシュリン受容体のリン酸化機構を低下させ、インシュリン抵抗性糖尿病の一因となることが報告されている[「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション(Journal of Clinical Investigation)、1994年、第94巻、p.1543]。同様に、TNFαがリウマチ、多発性硬化症、クローン病などの自己免疫疾患の発症進展に関与しており、それらの疾患にPDE−IV阻害剤が有効である可能性が示唆されている[「ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)」、1995年、第1巻、p.211、同1995年、第1巻、p.244]。
また、透析後や癌患者の疲労感に対するTHFαの関与が報告されている[「インターナショナル・ジャーナル・オブ・アーティフィシャル・オーガンズ(International Journal of Artificial Organs)」、1998年、第21巻、p.83、「オンコロジー・ナーシング・フォーラム(Oncology Nursing Forum)」、1992年、第19巻、p.419]。従って、PDE−IV阻害剤は、疲労、倦怠などの改善に有効であることが期待できる。
cAMPを増加させる薬物が創傷の治癒を促進することが報告されている[日本薬理学会第68回年会(名古屋)、1995年、演題P3−116]。
PDE−IV阻害剤が、骨粗鬆症の動物モデルである、癌性骨減少モデル、座骨神経切除モデルおよび卵巣摘出モデルにおいて、治療効果を示し、骨粗鬆症治療薬となる可能性が示唆されている[「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Japanese Journal of Pharmacology)」、1999年、第79巻、p.477]。
尿管の弛緩は、結石の排出を促進することが知られているが、PDE−IV阻害剤は、尿管の蠕動運動を抑制することから、尿路結石の治療および/または予防に有効である可能性が示唆されている[「ジャーナル・オブ・ウロロジー(Journal of Urology)」、1998年、第160巻、p.920]。
しかしながら、これまでに知られているPDE−IV阻害剤は、例えば、催吐作用などの副作用をも発現すると報告されている[カレント・ファーマシューティカル・デザイン(Current Pharmaceutical Design)、2002年、第8巻、p.1255]。
一方、PDE−IV阻害作用を有する含酸素複素環化合物が知られている(特許文献1〜4参照)。
国際公開第98/22455号パンフレット 国際公開第99/16766号パンフレット 国際公開第00/14085号パンフレット 国際公開第01/64666号パンフレット
本発明の目的は、PDE−IV阻害作用を有する新規含酸素複素環化合物を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(15)に関する。
(1) 一般式(I)
Figure 2005060375

[式中、mは0、1または2を表し、Wは−OR(式中、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニルまたはアラルキルを表す)または−NR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、または置換もしくは非置換の低級アルキニルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)を表し、
は水素原子、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルキル、または置換もしくは非置換の低級アルコキシを表し、
およびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のポリシクロアルキル、置換もしくは非置換の脂環式複素環基、多環式複素環基、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の芳香族複素環基または置換もしくは非置換のアラルキルを表すか、RおよびRが同一炭素原子上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロシクロアルカン、置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカン、または置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成し、
は、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、ホルミルまたは−NR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、ホルミル、または置換もしくは非置換の低級アルカノイルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)を表すか、
あるいは、RおよびRの一方が水素原子を表し、他方が多環式複素環基を表すか、RおよびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンまたは置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成するとき、
はヒドロキシまたは置換もしくは非置換の低級アルコキシを表す]で表される含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(2) Rが置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、ホルミルまたは−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(1)記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(3) RおよびRが水素原子である(1)または(2)記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(4) Rが置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニルまたは置換もしくは非置換の低級アルキニルである(1)〜(3)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(5) Rがヒドロキシまたは置換もしくは非置換の低級アルコキシである(1)記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(6) RおよびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンまたは置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成し、Rが置換もしくは非置換の低級アルコキシである(1)記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(7) RおよびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環または置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンを形成し、Rが置換もしくは非置換の低級アルコキシである(1)記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(8) Rが水素原子である(1)〜(7)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(9) Wが−OR(式中、Rは前記と同義である)である(1)〜(8)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(10) Wがヒドロキシである(1)〜(8)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(11) Wが−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(1)〜(8)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(12) mが1である(1)〜(11)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(13) mが0である(1)〜(11)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
(14) (1)〜(13)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬。
(15) (1)〜(13)のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有するホスホジエステラーゼ(PDE)−IV阻害剤。
本発明により、PDE−IV阻害作用を有し、例えば気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、腎炎などの炎症アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ、多発性硬化症、クローン病、乾癬、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、鬱病、健忘症、痴呆症などの中枢神経系の疾患、心不全、ショック、脳血管障害などに起因する虚血再灌流にともなう臓器疾患、インシュリン抵抗性の糖尿病、創傷、エイズ、骨粗鬆症、尿路結石、尿失禁などの治療薬、疲労、倦怠などの改善剤などとして有用な含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を提供することができる。
以下、一般式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様である。
一般式(I)の各基の定義において、
(i)低級アルキル、低級アルコキシおよび低級アルカノイルの低級アルキル部分としては、例えば直鎖または分枝状の炭素数1〜10のアルキルがあげられ、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノナニル、デカニルなどがあげられる。
(ii)低級アルケニルとしては、例えば直鎖または分枝状の炭素数2〜10のアルケニルがあげられ、より具体的にはビニル、アリル、1−プロペニル、メタクリル、クロチル、1−ブテニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、2−オクテニル、3−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、1−デセニル、2−デセニルなどがあげられる。
(iii)低級アルキニルとしては、例えば直鎖または分枝状の炭素数2〜10のアルキニルがあげられ、より具体的にはエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、へプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニルなどがあげられる。
(iv)シクロアルキル、および同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成するスピロシクロアルカンのシクロアルキル部分としては、例えば炭素数3〜10のシクロアルキルがあげられ、より具体的にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノナニル、シクロデカニルなどがあげられる。
(v)シクロアルケニルとしては、例えば炭素数4〜10のシクロアルケニルがあげられ、より具体的にはシクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニルなどがあげられる。
(vi)ポリシクロアルキル、同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成するスピロポリシクロアルカンのポリシクロアルキル部分としては、例えば炭素数8〜12のポリシクロアルキルがあげられ、より具体的にはビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[4.3.2]ウンデシル、アダマンチル、ノルアダマンチルなどがあげられる。
(vii)アリールとしては、例えば炭素数6〜14のアリールがあげられ、より具体的にはフェニル、ナフチル、アントリルなどがあげられる。
(viii)アラルキルとしては、例えば炭素数7〜15のアラルキルがあげられ、より具体的にはベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、ナフチルメチルなどがあげられる。
(ix)脂環式複素環基、および同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成するスピロ脂環式複素環の脂環式複素環基部分としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む4〜7員の単環性脂環式複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂環式複素環基などがあげられ、より具体的にはテトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、イミダゾリジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、モルホリニル、チオモルホリノ、チオモルホリニル、ホモピペリジノ、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロベンゾフラニル、アゼチジニルなどがあげられる。
(x)芳香族複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環基などがあげられ、より具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キノリニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、シンノリニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チエニル、フリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニルなどがあげられる。
(xi)多環式複素環基、および同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成するスピロ多環式複素環の多環式複素環基部分としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む多環式複素環基があげられ、より具体的にはキヌクリジニルなどがあげられる。
(xii)隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基としては、例えば少なくとも1個の窒素原子を含む4〜7員の単環性複素環基(該単環性複素環基は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で少なくとも1個の窒素原子を含む縮環性複素環基(該縮環性複素環基は、他の窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい)などがあげられ、より具体的には1−ピロリル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、ホモピペリジノ、ホモピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、アゼチジニルなどがあげられる。
(xiii)置換低級アルキル、置換低級アルケニル、置換低級アルキニル、置換低級アルコキシおよび置換低級アルカノイルにおける置換基(a)としては、同一または異なって例えば置換数1〜3の、具体的にはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、シクロアルキル、置換もしくは非置換のアリール[該置換アリールにおける置換基(b)としては、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ(該ジ低級アルキルアミノにおける2つの低級アルキル基は同一でも異なっていてもよい)などがあげられる]、置換もしくは非置換の脂環式複素環基[該置換脂環式複素環基における置換基(c)としては、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ(該ジ低級アルキルアミノにおける2つの低級アルキル基は同一でも異なっていてもよい)などがあげられる]、置換もしくは非置換の芳香族複素環基(該置換芳香族複素環基における置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、−NR1011[式中、R10およびR11は、同一または異なって、水素原子、低級アルキル、低級アルケニル、ホルミル、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、置換もしくは非置換のアラルキル(該置換アラルキルにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、置換もしくは非置換のアリール(該置換アリールにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、または置換もしくは非置換の芳香族複素環基(該置換芳香族複素環基における置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)を表す]、置換もしくは非置換の低級アルコキシ[該置換低級アルコキシにおける置換基(d)としては、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、シアノ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ(該ジ低級アルキルアミノの2つの低級アルキル基は同一でも異なっていてもよい)、置換もしくは非置換のアラルキル(該置換アラルキルにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、置換もしくは非置換のアリール(該置換アリールにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、置換もしくは非置換の芳香族複素環基(該置換芳香族複素環基における置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)などがあげられる]、置換もしくは非置換のアラルキル(該置換アラルキルにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)などがあげられる。ここで示した、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルカノイル、低級アルキルアミノおよびジ低級アルキルアミノの低級アルキル部分は前記の低級アルキルと同義であり、低級アルケニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、脂環式複素環基、および芳香族複素環基はそれぞれ前記の低級アルケニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、脂環式複素環基、および芳香族複素環基と同義であり、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
(xiv)置換アリール、置換アラルキル、および置換芳香族複素環基における置換基(e)としては、同一または異なって例えば置換数1〜3の、具体的にはハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、置換もしくは非置換の低級アルキル(該置換低級アルキルにおける置換基は前記置換低級アルキルにおける置換基(a)と同義である)、置換もしくは非置換の低級アルコキシ(該置換低級アルコキシにおける置換基は、前記置換低級アルキルにおける置換基(a)と同義である)、−NR10a11a(式中、R10aおよびR11aは、それぞれ前記R10およびR11と同義である)、−CONR10b11b(式中、R10bおよびR11bは、それぞれ前記R10およびR11と同義である)、置換もしくは非置換の低級アルコキシカルボニル(該置換低級アルコキシカルボニルにおける置換基は、前記置換低級アルキルにおける置換基(a)と同義である)、置換もしくは非置換のアリール(該置換アリールにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、置換もしくは非置換の芳香族複素環基(該置換芳香族複素環基における置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)、置換もしくは非置換の脂環式複素環基(該置換脂環式複素環基における置換基は、前記置換脂環式複素環基における置換基(c)と同義である)、置換もしくは非置換のアラルキル(該置換アラルキルにおける置換基は、前記置換アリールにおける置換基(b)と同義である)などがあげられる。ここで示した低級アルキル、低級アルコキシおよび低級アルコキシカルボニルの低級アルキル部分は前記の低級アルキルと同義であり、アリール、芳香族複素環基、脂環式複素環基、アラルキルおよびハロゲンは、それぞれ前記のアリール、芳香族複素環基、脂環式複素環基、アラルキルおよびハロゲンと同義である。
(xv)置換脂環式複素環基、同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成する置換スピロ脂環式複素環、同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成する置換スピロ多環式複素環、隣接する窒素原子と一緒になって形成される複素環基、置換シクロアルキル、置換シクロアルケニル、置換ポリシクロアルキル、同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成する置換スピロシクロアルカン、および同一炭素原子上に存在するRおよびRがその炭素原子と一緒になって形成する置換スピロポリシクロアルカンにおける置換基としては、前記置換アリールなどにおける置換基(e)であげた基に加え、オキソなどがあげられる。
化合物(I)の薬理学的に許容される塩は、例えば薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などを包含する。
化合物(I)の薬理学的に許容される酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩などの有機酸塩があげられ、薬理学的に許容される金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などがあげられ、薬理学的に許容されるアンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩があげられ、薬理学的に許容される有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジンなどの付加塩があげられ、薬理学的に許容されるアミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの付加塩があげられる。
次に、化合物(I)の製造法について説明する。
なお、以下に示す製造法において、定義した基が製造方法の条件下で変化するか、または方法を実施するのに不適切な場合、有機合成化学で常用される方法、例えば官能基の保護、脱保護[例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第三版(Protective Groups in Organic Synthesis,third edition)、グリーン(T.W.Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley&Sons Inc.)(1999年)]などの手段を用いることにより目的化合物を製造することができる。また、必要に応じて置換基導入などの反応工程の順序を変えることもできる。
化合物(I)は、例えば以下の工程に従い製造することができる。
製造法1
化合物(I)のうち、Wが−OR5a(式中、R5aは前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキル、前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルケニル、前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキニル、または前記と同義のアラルキルを表す)または−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である化合物(I−a)は以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2005060375

[式中、m、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義であり、Wは−OR5a(式中、R5aは前記と同義である)または−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)を表す]
工程1−1
原料化合物(II)は公知の方法(国際公開第98/22455号、国際公開第00/14085号など)に準じて、または参考例に記載した方法でもしくはそれらに準じて得ることができ、化合物(III)としては市販のものを用いることができる。
化合物(IV)は、化合物(II)を反応に不活性な溶媒中、1〜5当量の塩基の存在下、−100℃〜60℃の間の温度で、5分間〜24時間処理した後、1〜5当量の化合物(III)と−100℃〜60℃の間の温度で、5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。必要に応じ、化合物(II)を塩基で処理した後に、同温度で1〜5当量の塩化セリウム、塩化トリイソプロポキシチタンなどを添加した後、次いで化合物(III)と反応させてもよい。また、反応は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
塩基としては、例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、n−ヘキサン、トルエンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程1−2
化合物(I−a)は、化合物(IV)を反応に不活性な溶媒中、0.01〜50当量の適当な酸の存在下、1〜50当量のシアン化トリメチルシリルと−78℃〜60℃の間の温度で反応させることにより製造することができる。
適当な酸としては、例えば塩酸、硫酸、10−カンファースルホン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウムなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばTHF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法2
化合物(I−a)のうち、Rが置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニルまたは置換もしくは非置換の低級アルキニルである化合物(I−b)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、R1aは前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキル、または前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルケニルを表し、R12は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、R13は前記と同義の低級アルキルまたは前記と同義のアリールを表し、m、R、R、RおよびWはそれぞれ前記と同義である)
工程2−1
化合物(Vb)または(I−cb)は、国際公開第00/14085号などに記載の方法で、またはそれらに準じて得られる化合物(Va)または(I−ca)を、反応に不活性な溶媒中、1当量〜100当量のチオール化合物、酸、ヨウ化トリメチルシリルまたは硫化ナトリウムの存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜60時間処理することにより製造することができる。
チオール化合物としては、例えばチオフェノール、メタンチオール、エタンチオールなどがあげられ、これらのアルカリ金属塩、例えばナトリウムチオフェノキシド、ナトリウムチオメトキシド、ナトリウムチオエトキシドなどもまた用いることができる。酸としては、例えば臭化水素/酢酸、塩化ピリジニウム、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、臭化アルミニウム、塩化アルミニウムなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程2−2
化合物(VI)は、化合物(Vb)または(I−cb)を無溶媒もしくは適当な溶媒中、1〜30当量のトリフルオロメタンスルホン酸無水物と、必要に応じ1〜30当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜60℃の間の温度で5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。反応は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
適当な塩基としては、例えばピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)などがあげられる。適当な溶媒としては、例えばピリジン、DMF、NMP、THF、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジオキサンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程2−3
化合物(I−b)は、化合物(VI)と化合物(VII)とをスティルカップリング反応(Stille Coupling)に付すことにより製造することができる。
すなわち、化合物(I−b)は、反応に不活性な溶媒中、化合物(VI)と1〜20当量の化合物(VII)とを、0.01mol%〜30mol%のパラジウム触媒の存在下、必要に応じて0.01〜20当量の適当な添加剤を添加し、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜100時間反応させることにより製造することができる。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム、酢酸パラジウムなどがあげられる。適当な添加剤としては、例えばヨウ化銅、塩化亜鉛、塩化リチウム、フッ化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−tert−ブチルカテコール、トリフェニルホスフィンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。反応に不活性な溶媒としては、例えばTHF、DMF、NMP、DME、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法3
化合物(I−a)のうち、Rが−COCHR1415(式中、R14およびR15は、同一または異なって水素原子または前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)である化合物(I−d)は以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R14、R15およびWはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−d)は、製造法2で得られる化合物(VI)と化合物(VIII)または(IX)とをパラジウム触媒の存在下反応させた後、酸で処理することにより製造することができる。
すなわち、製造法2で得られる化合物(VI)を1〜100当量の化合物(VIII)または(IX)と、0.01mol%〜30mol%のパラジウム触媒の存在下、無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、必要に応じて、0.01〜50当量の適当な塩基および/または適当な添加剤の存在下、−30℃から150℃の間の温度で、5分間〜100時間反応させ、次いで、該反応混合物を0℃〜150℃の間の温度で、1〜300当量の適当な酸で処理することにより、化合物(I−d)を製造することができる。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム、酢酸パラジウムなどがあげられる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどがあげられ、適当な添加剤としては、例えば塩化リチウム、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリエチルアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−tert−ブチルカテコールなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。適当な酸としては、例えば塩酸、硫酸などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばDMF、THF、NMP,1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、アセトニトリルなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法4
化合物(I−a)のうち、Rが−C(CHR1415)=CHR16(式中、R14およびR15は前記と同義であり、R16は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)である化合物(I−e)は、製造法3で得られる化合物(I−d)より、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R14、R15、R16およびWはそれぞれ前記と同義であり、Phはフェニルを表し、Yは塩素、臭素またはヨウ素の各原子を表す)
化合物(X)を反応に不活性な溶媒中、1〜2当量の塩基の存在下、−78℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜24時間処理した後、0.2〜2当量の化合物(I−d)と−78℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜48時間反応させることにより、化合物(I−e)を製造することができる[ウィッティッヒ(Wittig)反応]。反応は、窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
化合物(X)は市販品として、または公知の方法[例えば、「ネーム・リアクションズ・アンド・リエイジェンツ・イン・オーガニック・シンセシス(Name Reactions and Reagents in Organic Synthesis)、マンディ(Bradford P.Mundy)、エラード(Michael G.Ellerd)著、p.226、ジョン・ワイリー・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley&Sons Inc.)(1988年)」など]で、もしくはそれらに準じて得ることができる。
塩基としては、例えばn−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド(LiHMDS)、ナトリウムヘキサメチルジシラジド(NaHMDS)などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法5
化合物(I−a)のうち、Rが置換もしくは非置換の低級アルキルである化合物(I−f)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、RおよびWはそれぞれ前記と同義であり、R1bは前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルケニルを表し、R1cは前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)
化合物(I−f)は、製造法1、2または4で得られる化合物(I−g)を反応に不活性な溶媒中、0.01〜30当量の例えばパラジウム炭素、ラネーニッケルなどの存在下、水素気流中、常圧〜50,000kPaの圧力下で、0℃〜溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間処理するか、または1〜200当量の例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ヒドラジン、シクロヘキセン、シクロヘキサンジエン、トリエチルシランなどの水素供与体の存在下、必要に応じ例えばアンモニア、酢酸、塩酸、硫酸などの存在下で、−20℃〜溶媒の沸点の間の温度で5分間〜100時間処理することによって製造することができる。
反応に不活性な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、水などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法6
化合物(I−a)のうち、Rが−CH(OH)CHR1415(式中、R14およびR15はそれぞれ前記と同義である)である化合物(I−h)は以下の工程によっても製造することができる
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R14、R15およびWはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−h)は、製造法3で得られる化合物(I−d)を反応に不活性な溶媒中、0.5〜20当量の還元剤で、−78℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間処理することにより製造することができる。処理は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法7
化合物(I−a)のうち、Rがホルミル、−CHOHまたは−CHOR17(式中R17は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)である化合物(I−m)、(I−i)および(I−j)は以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R17およびWはそれぞれ前記と同義である)
工程7−1
化合物(I−m)は、製造法1または2で得られる化合物(I−k)を適当な溶媒中、0.01mol%〜30mol%の四酸化オスミウムと1〜30当量の適当な酸化剤の存在下、−78℃〜60℃の間の温度で、5分間〜48時間処理することにより製造することができる。
適当な酸化剤としては、例えば過ヨウ素酸ナトリウム、オルト過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カリウムなどがあげられる。適当な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、tert−ブタノール、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ピリジン、ベンゼン、トルエン、水などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程7−2
化合物(I−i)は、化合物(I−m)を用い、製造法6に記載の方法と同様にして製造することができる。
工程7−3
化合物(I−j)は、化合物(I−i)を無溶媒でまたは適当な溶媒中、1〜200当量の適当なハロゲン化剤またはスルホニル化剤で、−30〜150℃の間の温度で、5分間〜48時間処理した後、適当な溶媒中、−30〜150℃の間の温度で、1〜200当量の金属アルコキシドと5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。
適当なハロゲン化剤としては、例えば塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化オキザリル、塩化水素、オキシ臭化リンなどがあげられ、スルホニル化剤としては、塩化p−トルエンスルホニル、塩化メタンスルホニル、無水メタンスルホン酸、無水トリフルオロメタンスルホン酸などがあげられる。ハロゲン化剤またはスルホニル化剤での処理に用いられる溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ピリジン、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサンなどがあげられる。また、金属アルコキシドとしては、R17OHのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であれば特に限定されないが、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウムなどの金属塩があげられる。金属アルコキシドとの反応において用いられる溶媒としては、例えばR17OH、THF、1,4−ジオキサン、トルエン、アセトニトリルなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができるが、中でもR17OHが含有されているものが好ましい。
また、ハロゲン化剤またはスルホニル化剤との反応は、必要に応じ1〜20当量の例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ピコリン、コリジン、ルチジン、DMAPなどの塩基および/または0.01〜1当量のDMFなどの存在下で実施することもできる。
製造法8
化合物(I−a)のうち、Rが−CHFCHBr、−CF=CHまたは−CHFCHである化合物(I−n)、(I−o)、(I−p)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、RおよびWはそれぞれ前記と同義である)
工程8−1
化合物(I−n)は、製造法1または2で得られる化合物(I−k)を用い、テトラへドロン(Tetrahedron)、1990年、第46巻、p.4255などに記載の方法に準じて製造することができる。すなわち、化合物(I−k)を反応に不活性な溶媒中、1〜10当量のN−ブロモスクシンイミドおよび1〜10当量のトリエチルアミン・三フッ化水素の存在下、−78℃〜60℃の間の温度で、5分間〜48時間処理することにより、化合物(I−n)を製造することができる。
反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程8−2
化合物(I−o)は、化合物(I−n)を無溶媒でまたは適当な溶媒中、1〜100当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間処理することにより製造することができる。
適当な塩基としては、例えばDBU、DBN、tert−ブトキシカリウム、LDA、LiHMDS、NaHMDSなどがあげられる。適当な溶媒としては、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DMF、ジメチルスルホキシド(DMSO)などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
工程8−3
化合物(I−p)は、化合物(I−o)を用い、製造法5に記載の方法と同様にして製造することができる。
製造法9
化合物(I−a)のうち、Rが−C≡C−R18(式中、R18は水素原子、または前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)である化合物(I−q)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R18およびWはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−q)は、製造法2で得られる化合物(VI)と1〜20当量の化合物(XI)とを、反応に不活性な溶媒中、0.01mol%〜30mol%のパラジウム触媒および1〜20当量の適当な塩基の存在下、−20℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。反応は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
パラジウム触媒としては、例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム、酢酸パラジウムなどがあげられる。適当な塩基としては、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミンなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばDMF、NMP、THF、DME、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエンなどがあげられる。
また、化合物(XI)としては、市販品を用いることができる。
製造法10
化合物(I−a)のうち、Rが−NR8a9a[式中、R8aおよびR9aは、それぞれ前記RおよびRと同義である(ただし、同時に水素にはならない)]である化合物(I−r)およびRがアミノである化合物(I−s)は以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R8a、R9a、WおよびPhはそれぞれ前記と同義である)
工程10−1
化合物(I−r)は、製造法2で得られる化合物(VI)を用い、例えばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)、1997年、第62巻、p.1268などに記載の方法に準じて製造することができる。すなわち、化合物(VI)と1〜20当量のR8a9aNHを、反応に不活性な溶媒中、0.01mol%〜30mol%のパラジウム触媒および1〜20当量の適当な塩基の存在下、必要に応じ0.1〜20当量の適当な添加剤の存在下、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。反応は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
パラジウム触媒としては、例えば酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムなどがあげられる。適当な塩基としては、例えばリン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、tert−ブトキシナトリウム、トリエチルアミンなどがあげられる。適当な添加剤としては、例えば2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、トルエン、アセトニトリル、グライムなどがあげられる。
工程10−2
化合物(XII)は、製造法2で得られる化合物(VI)とPhC=NHを用い、工程10−1に記載の方法と同様にして製造することができる。
工程10−3
化合物(I−s)は、化合物(XII)を用い、製造法5に記載の方法と同様にして製造することができる。
工程10−4
化合物(I−r)は、化合物(I−s)を、0.5〜2当量のR8aZ(式中、Zは塩素、臭素またはヨウ素の各原子を表す)と反応に不活性な溶媒中、必要に応じて1〜20当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で反応させた後、無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、1〜50当量のR9a(式中、Zは塩素、臭素またはヨウ素の各原子を表す)と、必要に応じて1〜100当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜150℃の間の温度で反応させることによっても製造することができる。
各反応において用いられる反応に不活性な溶媒としては、同一でも異なってもよく、例えばジクロロメタン、クロロホルム、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられる。適当な塩基としては、各反応で同一でも異なってもよく、例えばトリエチルアミン、ジイシプロピルエチルアミン、DBU、ピリジン、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムなどがあげられる。
製造法11
化合物(I−a)のうち、Rが−NR21(CHR1920)または−N(CHR1920)(CHR2223)[式中、R19、R20、R22およびR23はそれぞれ前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、R21は水素原子または−CHR1920(式中、R19およびR20はそれぞれ前記と同義である)を表す]である化合物(I−t)および(I−u)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R19、R20、R21、R22、R23およびWはそれぞれ前記と同義である)
工程11−1
化合物(I−t)は、製造法10で得られる化合物(I−s)と等量のR19COR20を、反応に不活性な溶媒中、適当な還元剤の存在下、必要により0.01〜50当量の塩基または酸の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜100時間反応させることにより製造することができる。
適当な還元剤としては、例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムなどがあげられる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、アンモニアなどがあげられ、酸としては、例えば酢酸、塩酸、硫酸などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、DMF、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、水などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また別法として、化合物(I−s)と等量のR19COR20とを、上記と同様の反応に不活性な溶媒中、必要により0.01〜50当量の上記と同様の塩基または酸の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜100時間反応させることによりイミンを生成させた後に、得られた生成物を適当な還元反応に付すことによっても化合物(I−t)を製造することができる。イミン形成の際には、モレキュラーシーブスなどの脱水剤を共存させてもよい。
適当な還元反応としては、製造法5に記載した反応(接触還元反応)、0.5〜30当量のシアノ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムなどを用いた還元反応などがあげられる。
さらに、上記の製造法において、R19COR20を2当量以上用いることにより、R21が−CHR1920である化合物(I−t)を製造することができる。
工程11−2
化合物(I−u)は、R21が水素原子である化合物(I−t)と1〜30当量のR22COR23を用い、工程11−1に記載の方法と同様にして製造することができる。
製造法12
化合物(I−a)のうち、Rが−NHCOR24(式中、R24は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表す)である化合物(II−v)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R24およびWはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−v)は、無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、必要により0.5〜100当量の塩基の存在下、製造法10で得られる化合物(I−s)と1〜100当量のR24COX(式中、Xは塩素または臭素の各原子を表す)または(R24CO)O(式中、R24は前記と同義である)とを、−30〜150℃の間の温度で、5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。
塩基としては、例えばピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、DMAP、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBN、N−メチルモルホリンなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、THF、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、DMF、NMPなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また、別法として、化合物(I−s)と1〜30当量のR24COOH(式中、R24は前記と同義である)とを、適当な溶媒中、1〜30当量の適当な縮合剤の存在下、必要により1〜30当量の適当な添加剤の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜48時間反応させることによっても化合物(I−v)を製造することができる。
用いられる適当な縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC・HCl)などがあげられる。適当な添加剤としては、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−メチルモルホリンなどがあげられる。適当な溶媒としては、例えばジクロロメタン、トルエン、DMF、NMPなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法13
化合物(I)のうち、Wがヒドロキシである化合物(I−w)は、化合物(I)のうち、Wが−OR5a(式中、R5aは前記と同義である)である化合物(I−x)から以下の工程に従い製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、RおよびR5aはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−w)は、製造法1で得られる化合物(I−x)を無溶媒でまたは水を含む溶媒中、1〜200当量の塩基、または触媒量から200当量の酸で、−20℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜48時間処理することにより製造することができる。
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどがあげられ、酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素などがあげられる。溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、DMF、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また、R5aが置換もしくは非置換のアラルキルである場合は、化合物(I−x)を接触還元反応に付すことにより化合物(I−w)を製造することもできる。
すなわち、R5aが置換もしくは非置換のアラルキルである化合物(I−x)を反応に不活性な溶媒中、触媒量〜30当量の例えばパラジウム炭素、ラネーニッケルなどの存在下、水素気流中、常圧〜50,000kPaの圧力下で、0℃〜溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間処理するか、または1〜200当量の例えばギ酸、ギ酸アンモニウム、ヒドラジン、シクロヘキセン、シクロヘキサンジエン、トリエチルシランなどの水素供与体の存在下、必要に応じ1〜200当量のアンモニア、酢酸、塩酸、硫酸などを添加し、−20℃〜溶媒の沸点の間の温度で5分間〜48時間処理することにより化合物(I−w)を製造することができる。
反応に不活性な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、水などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法14
化合物(I)のうち、Wが−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である化合物(I−y)は以下の工程に従い製造することもできる。
Figure 2005060375

(式中、m、R、R、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)
化合物(I−y)は、製造法13で得られる化合物(I−w)を、無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、1〜30当量のHNRと、1〜30当量の適当な縮合剤の存在下、必要により1〜30当量の適当な添加剤の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜48時間反応させることにより製造することができる。
適当な縮合剤としては、例えばDCC、CDI、EDC・HClなどがあげられる。適当な添加剤としては、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、トルエン、DMF、NMPなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また、化合物(I−w)を上記と同様の反応に不活性な溶媒中、1〜30当量の上記と同様の適当な縮合剤の存在下、1〜30当量のHNRの1−ヒドロキシベンゾトリアゾール塩(HOBt・NHR)と反応させることによっても化合物(I−y)を製造することができる。
製造法15
化合物(I)のうち、RおよびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって含窒素シクロアルカン(該含窒素シクロアルカンの窒素原子上に前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキル、前記と同義の置換もしくは非置換のアラルキルまたは前記と同義の置換もしくは非置換のアリールが置換してもよい)を形成する化合物(I−z)および(I−aa)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

[式中、R、RおよびWはそれぞれ前記と同義であり、R25は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキル、前記と同義の置換もしくは非置換のアラルキルまたは前記と同義の置換もしくは非置換のアリールを表し、m1およびm2は0〜2の整数を表し(ただし、m1とm2の合計は2以下である)、n1およびn2は0〜6の整数を表す(ただし、n1とn2の合計は1以上である)]
工程15−1
化合物(II−b)は、公知の方法(国際公開第98/22455号、国際公開第00/14085号など)に準じて、または参考例に記載した方法でもしくはそれらに準じて得ることができる化合物(II−a)を、無溶媒でまたは適当な溶媒中、2〜50当量のスルホニル化剤と、必要に応じ、1〜100当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜150℃の間の温度で、5分間〜72時間反応させた後、無溶媒でまたは適当な溶媒中、1〜300当量のR25NH(式中、R25は前記と同義である)と、必要に応じ、1〜100当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜150℃の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
スルホニル化剤としては、例えば塩化メタンスルホニル、塩化p−トルエンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニル、無水トリフルオロメタンスルホン酸、無水メタンスルホン酸などがあげられる。各反応で用いられる適当な溶媒としては、例えば水、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、THF、トルエン、酢酸エチル、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。各反応で用いられる適当な塩基としては、例えば炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBNなどがあげられる。
工程15−2
化合物(I−z)は、化合物(II−b)を用い、製造法1に記載の方法と同様にして製造することができる。
工程15−3
化合物(I−aa)は、化合物(I−z)のうちR25がベンジルである化合物を用い、製造法5に記載の方法と同様にして製造することができる。
また別法として、化合物(I−aa)は、化合物(I−z)のうちR25がベンジルである化合物を適当な溶媒中、1〜30当量のクロロギ酸1−クロロエチルと、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜48時間反応させ、次いで無溶媒でまたは適当な溶媒中、1〜500当量の低級アルコールの存在下、0℃〜150℃の間の温度で、5分間〜48時間処理することにより製造することもできる。
クロロギ酸1−クロロエチルとの反応、および低級アルコールでの処理に用いられる適当な溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、THF、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ピリジンなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。低級アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどがあげられる。
製造法16
化合物(I−z)のうち、R25がCH26(式中、R26は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルのうち、1位がメチレンである該置換もしくは非置換の低級アルキルから該メチレンを除いた基を表す)である化合物(I−bb)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、R、R、R26、W、m1、m2、n1およびn2はそれぞれ前記と同義である)
工程16
化合物(I−bb)は、製造法1〜15で得られる化合物(I−aa)と1〜30当量のR26CHO(式中、R26は前記と同義である)を、反応に不活性な溶媒中、適当な還元剤の存在下、必要により0.01〜50当量の塩基または酸の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で5分間〜100時間反応させることにより製造することができる。
適当な還元剤としては、例えばシアン化水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムなどがあげられる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、アンモニアなどがあげられ、酸としては、例えば酢酸、塩酸、硫酸などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、DMF、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、水などがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
製造法17
化合物(I−z)のうち、R25が前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルである化合物(I−cc)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、式中、R、R、W、m1、m2、n1およびn2はそれぞれ前記と同義であり、R27は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルキルを表し、Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシを表す)
化合物(I−cc)は、製造法1〜15で得られる化合物(I−aa)を1〜30当量のR27L(式中、R27およびLはそれぞれ前記と同義である)と無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、必要に応じて1〜30当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜150℃の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイシプロピルエチルアミン、DBU、ピリジン、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムなどがあげられる。
製造法18
化合物(I−z)のうち、R25が前記と同義の置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基である化合物(I−dd)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、式中、R、R、W、m1、m2、n1およびn2はそれぞれ前記と同義であり、R28は前記と同義の置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、Zはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシを表す)
工程18
化合物(I−dd)は、製造法1〜15で得られる化合物(I−aa)と1〜30当量のR28Z(式中、Zは前記と同義である)を、反応に不活性な溶媒中、0.01mol%〜30mol%のパラジウム触媒および1〜30当量の適当な塩基の存在下、必要に応じ0.01〜30当量の適当な添加剤の存在下、0℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜100時間反応させることにより製造することができる。反応は窒素、アルゴンなどの不活性気体雰囲気下で実施することが好ましい。
パラジウム触媒としては、例えば酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムなどがあげられる。適当な塩基としては、例えばリン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、tert−ブトキシナトリウム、トリエチルアミンなどがあげられる。適当な添加剤としては、例えば2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)などがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばTHF、1,4−ジオキサン、DME、トルエン、キシレン、アセトニトリル、グライムなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また別法として、化合物(I−dd)は、化合物(I−aa)を1〜100当量のR28Z(式中、Zは前記と同義である)と無溶媒でまたは反応に不活性な溶媒中、必要に応じて1〜50当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜200℃の間の温度で反応させることにより製造することもできる。
反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン、DMF、NMP、ピリジンなどがあげられる。適当な塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイシプロピルエチルアミン、DBU、ピリジン、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムなどがあげられる。
製造法19
化合物(I−z)のうち、R25が前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルカノイルである化合物(I−ee)は、以下の工程によっても製造することができる。
Figure 2005060375

(式中、R、R、W、L、m1、m2、n1およびn2はそれぞれ前記と同義であり、R29は前記と同義の置換もしくは非置換の低級アルカノイルから1位のCOを除いた基を表す。)
工程19
化合物(I−ee)は、製造法1〜15で得られる化合物(I−aa)を、無溶媒でまたは適当な溶媒中、1〜100当量のR29COL(式中、R29およびLはそれぞれ前記と同義である)または(R29CO)O(式中、R29は前記と同義である)と、必要により0.5〜100当量の適当な塩基の存在下、−30℃〜150℃の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することができる。
適当な塩基としては、例えばピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、DMAP、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBN、N−メチルモルホリンなどがあげられる。反応に不活性な溶媒としては、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、THF、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、DMF、NMPなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
また、別法として、化合物(I−ee)は、化合物(I−aa)を、適当な溶媒中、1〜30当量のR29COOH(式中、R29は前記と同義である)と、1〜30当量の適当な縮合剤の存在下、必要により1〜30当量の適当な添加剤の存在下、−30℃〜用いる溶媒の沸点の間の温度で、5分間〜72時間反応させることにより製造することもできる。
適当な縮合剤としては、例えばDCC、CDI、EDC・HClなどがあげられる。適当な添加剤としては、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどがあげられる。適当な溶媒としては、例えばジクロロメタン、トルエン、DMF、NMPなどがあげられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。
化合物(I)におけるR、R、R、RまたはWに含まれる官能基の変換は、上記工程以外にも公知の他の方法[例えば、コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(Comprehensive Organic Transformations)、R.C.ラロック(Larock)著(1989年)などに記載の方法]またはそれらに準じて行うこともできる。
また、上記の方法を適宜組み合わせて実施することにより、所望の位置に所望の官能基を有する化合物(I)を得ることができる
上記各製造方法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される分離精製法、例えば、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィーなどに付して単離精製することができる。また、中間体においては特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
化合物(I)の中には、幾何異性体、光学異性体、互変異性体などの立体異性体が存在し得るものもあるが、本発明は、これらを含め、全ての可能な異性体およびそれらの混合物を包含する。
化合物(I)の塩を取得したいとき、化合物(I)が塩の形で得られるときはそのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られるときは、化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えて単離、精製すればよい。
また、化合物(I)およびその薬理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これらの付加物も本発明に包含される。
本発明によって得られる化合物(I)の具体例を第1表および第2表に示す。
Figure 2005060375
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次に、代表的な化合物(I)の薬理作用について試験例により具体的に説明する。
試験例:組み換えヒトPDE−IV酵素阻害試験
ヒトPDEcDNA(HSPDE4A)を、HL−60細胞より単離した。予想されるアミノ酸配列は、ボルガー(Bolger,G.)ら[「モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Mol.Cell.Biol.)」、1993年、13巻、p.6558]の報告した配列(HSPDE4A4)と同一である。この組み換えタンパク質を、Sf9昆虫細胞を用いて発現させた。PDE活性は、Kincaid R.L.およびManganiello V.C.の方法[「メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods Enzymol.)」、1988年、159巻、p.457]に従い、次の二段階過程により測定した。基質には[H]cAMP(最終濃度1μmol/L)を用い、反応は、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(50mmol/L,pH 7.2)、MgCl(1mmol/L)およびSoybean trypsin inhibitor(0.1mg/mL)を含む標準混合液中で行った。反応は酵素の添加により開始し、30℃で10〜30分間インキュベーションした。塩酸により反応を停止し、生成した5’−AMPを5’−ヌクレオチダーゼによって完全に分解した。DEAE−Sephadex A−25でクロマトグラフィーによる処理を行い、溶出した[H]アデノシンをシンチレーションカウンターでカウントした。薬物はDMSOに溶解して(濃度1.7%)添加した。
本試験において、化合物2、4、5、11、14、17、18、19、25、28、35、37、38、40、42、44および46は、薬物濃度1μmol/Lにおいて50%以上の酵素阻害活性を示した。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供するのが望ましい。また、それら医薬製剤は、動物および人に使用されるものである。
本発明に係わる医薬製剤は、活性成分として化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を単独で、あるいは任意の他の治療のための有効成分との混合物として含有することができる。また、それら医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種もしくはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
投与経路としては、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口または、例えば静脈内、気管内、経皮などの非経口をあげることができる。
投与形態としては、例えば錠剤、注射剤、吸入剤、外用剤などがあげられる。徐放的な適応もまた利用できる。
経口投与に適当な、例えば錠剤などは、乳糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉などの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロースなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの界面活性剤、グリセリンなどの可塑剤、安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤などを用いて製造できる。
非経口投与に適当な、例えば注射剤は、好ましくは受容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌水性剤からなり、例えば、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体などを用いて注射用の溶液を調製する。
吸入剤は、活性成分を粉末または液状にして、吸入噴霧剤または担体中に配合し、例えば、定量噴霧式吸入器、ドライパウダー吸入器などの吸入容器に充填することにより製造される。吸入噴射剤としては、従来公知のものを広く使用することができ、例えばフロン−11、フロン−12、フロン−21、フロン−22、フロン−113、フロン−114、フロン−123、フロン−142c、フロン−134a、フロン−227、フロン−C318、1,1,1,2−テトラフルオロエタンなどのフロン系ガス、HFA−227、HFA−134aなどの代替フロンガス、プロパン、イソブタン、n−ブタンなどの炭化水素系ガス、ジエチルエーテル、窒素ガス、炭酸ガスなどがあげられる。担体としては、従来公知のものを広く使用でき、例えば糖類、糖アルコール類、アミノ酸類などがあげられ、乳糖、D−マンニトールなどが好ましい。
外用剤としては、特に限定されるものではないが、例えば基剤に活性成分を溶解または混合分散しクリーム状、ペースト状、ゼリー状、ゲル状、乳液状、液状などの形状になされたもの(軟膏剤、ローション剤など)、基剤に活性成分および経皮吸収促進剤を溶解または混合分散させたものを例えばポリエチレンなどの支持体上に展延したもの(パップ剤、テープ剤など)などがあげられる。上記基剤としては、薬理学的に許容しうるものであればいずれでもよく、軟膏剤、リニメント剤、ローションなどの基剤として従来公知のものを用いることができ、例えば、アルギン酸ナトリウム;ゼラチン、コーンスターチ、トラガントガム、メチルセルロース、キサンタンガム、デキストリン、ポリビニルアルコールなどのポリマー;オリーブ油、ラノリンなどの油脂類;白色ワセリン;パラフィン;ステアリン酸などの高級脂肪酸;セチルアルコールなどの高級アルコール;ポリエチレングリコール;水などがあげられる。上記経皮吸収促進剤としては、薬理学的に許容しうるものであればいずれでもよく、例えばエタノール、ジエチレングリコールなどのアルコール類;ドデシルピロリドンなどの極性溶剤;尿素;ラウリル酸エチル;エイゾン;オリーブ油などがあげられる。さらに必要に応じて、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機充填剤;粘度調節剤;老化防止剤;pH調節剤;グリセリン、プロピレングリコールなどの保湿剤などを添加してもよい。
また、これら非経口剤においても、経口剤で例示した賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤、防腐剤などから選択される1種もしくはそれ以上の補助成分を添加することもできる。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度などにより異なるが、通常経口の場合、成人一人当り0.01mg〜1g、好ましくは0.05〜50mgを一日1回ないし数回投与する。静脈内投与などの非経口投与の場合、成人一人当り0.001〜100mg 、好ましくは0.01〜50mgを一日1回ないし数回投与する。気管内投与(吸入剤)の場合、成人一人当たり、0.001mg〜1g、好ましくは0.01mg〜100mg、より好ましくは0.5mg〜20mgを一日1回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量および投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動する。
以下に、本発明の態様を実施例、参考例および製剤例で説明する。
シス-4-シアノ-4-(8-メチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物1)
DMF (1.8 mL) に、参考例1で得られる4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(150 mg, 0.325 mmol)、塩化リチウム (41.3 mg, 0.974mmol)、テトラメチルスズ (41.3 mg, 0.487 mmol) 、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(11.4 mg, 0.0162 mmol)および2,6-ジtert-ブチル-4-メチルフェノール(触媒量)を懸濁させ、アルゴン雰囲気下で4時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、フッ化アンモニウム水溶液および酢酸エチルを加えて室温で撹拌した。得られた懸濁液をセライトを通してろ過し、ろ液の有機層をフッ化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物1 (78.4 mg, 73%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.79 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.31 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.46-1.81 (m, 9H), 2.18 (s, 3H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-メチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物2)
実施例1で得られる化合物1(31.7 mg, 0.0962 mmol)をエタノール (0.80 mL) に溶解した後、6 mol/L 水酸化カリウム水溶液 (0.20 mL) を加え室温で12時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、水(0.80 mL)および4 mol/L 塩酸(0.45 mL)を加え、そのままの温度で1時間撹拌した。析出した固体をろ取し、得られた固体をエタノール−水から再結晶することにより、化合物2(23.6 mg, 81%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.21 (br, 1H), 6.76 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.29 (m, 4H), 2.33-1.63 (m, 9H), 2.11 (s, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-エテニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物3)
ジクロロメタン(100 mL)に、特開平12-57381などに記載された方法に準じて調製したシス-4-シアノ-4-(8-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(6.00 g, 18.2 mmol)およびトリエチルアミン(7.6 mL, 55 mmol)を加えて溶解後、アルゴン雰囲気下、-10℃に冷却した。得られた溶液にトリフルオロメタンスルホン酸無水物 (9.2 mL, 55 mmol) を滴下し、-10℃で1時間撹拌した。反応溶液に水を加えて反応を停止させた後、クロロホルムで抽出した。有機層を0.5 mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣にジオキサン (250 mL)、塩化リチウム (2.31 g, 54.6 mmol)、ビニルトリn-ブチルスズ (8.66 g, 27.3 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.05 g, 0.910 mmol)および2,6-ジtert-ブチル-4-メチルフェノール(触媒量)を加え、アルゴン雰囲気下で9時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、フッ化アンモニウム水溶液および酢酸エチルを加えて室温で撹拌した。得られた懸濁液をセライトを通してろ過し、ろ液の有機層をフッ化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、 化合物3 (2.72 g, 44%, 2工程) を淡黄色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.04 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.92 (dd, J = 17.9, 11.2 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.75 (dd, J = 17.9, 1.4 Hz, 1H), 5.30 (dd, J = 11.2, 1.4 Hz, 1H), 4.34 (m, 4H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.47-1.82 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-エテニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物4)
実施例3で得られる化合物3 (2.72 g, 8.68 mmol) を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物4 (1.93 g, 6.16 mmol, 77%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.29 (br, 1H), 7.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 17.8, 11.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.81 (dd, J = 17.8, 1.5 Hz, 1H), 5.30 (dd, J = 11.4, 1.5 Hz, 1H), 4.33 (m, 4H), 2.34-1.64 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-エチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物5)
化合物4 (1.93 g, 6.16 mmol) を酢酸エチル (400 mL) に溶解後、10%パラジウム炭素 (50%含水品; 300 mg) を加え、水素雰囲気下、室温で2.5時間撹拌した。反応溶液をセライトを通してろ過した後、ろ液を濃縮し、残渣をエタノール−水から再結晶することにより、化合物5 (1.69 g, 5.37 mmol, 87%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.24 (br, 1H), 6.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.29 (m, 4H), 2.51 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 2.34-1.63 (m, 9H), 1.11 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[8-(2-プロペニル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物6)
DMF (3.6 mL) に、参考例1で得られる4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(300 mg, 0.649 mmol)、塩化リチウム (82.6 mg, 1.95 mmol)、アリルトリn-ブチルスズ (322 mg, 0.972 mmol) 、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(22.8 mg, 0.0325 mmol)および2,6-ジtert-ブチル-4-メチルフェノール(触媒量)を懸濁させ、アルゴン雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、フッ化アンモニウム水溶液および酢酸エチルを加えて室温で撹拌した。得られた混合物をセライトを通してろ過し、ろ液の有機層をフッ化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物6 (98.7 mg, 43%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.83 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.95 (m, 1H), 5.09-5.02 (m, 2H), 4.32 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.33 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 2.46-1.80 (m, 9H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[8-(2-プロペニル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物7)
実施例6で得られる化合物6 (28.2 mg, 0.0793 mmol) を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物7 (21.4 mg, 82%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.22 (br, 1H), 6.81 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.91 (m, 1H), 5.07-5.00 (m, 2H), 4.29 (m, 4H), 3.26 (d, J = 5.1 Hz, 1H), 2.05-1.64 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-プロピル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物8)
実施例6で得られる化合物6 (40.0 mg, 0.113 mmol)を、実施例5と同様に接触還元することにより、シス-4-シアノ-4-(8-プロピル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(42.3 mg)を得た。次いでこのうち、34.5 mgを実施例2と同様に加水分解することにより、化合物8 (28.2 mg, 94%, 2工程)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.22 (br, 1H), 6.78 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.29 (m, 4H), 2.48 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.34-1.63 (m, 9H), 1.52 (td, J = 7.4, 7.4 Hz, 2H), 0.89 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
シス-4-(8-アセチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)-4-シアノシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物9)
DMF (2.5 mL) に参考例1で得られる4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (250 mg, 0.541 mmol)、トリエチルアミン (110 mg, 1.08 mmol)、n-ブチルビニルエーテル (434 mg, 4.69 mmol) 、酢酸パラジウム(14.6 mg, 0.0649 mmol)および1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(26.8 mg, 0.0649 mmol)を懸濁させ、アルゴン雰囲気下、80℃で5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却後、2 mol/L 塩酸(5 mL)を加えて40分間撹拌後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物9 (173 mg, 90%) を淡黄色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.31 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.41 (m, 4H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.48-1.79 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-(8-アセチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)-4-シアノシクロヘキサンカルボン酸(化合物10)
実施例9で得られる化合物9 (29.6 mg, 0.0820 mmol)を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物10 (22.1 mg, 81%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.26 (br, 1H), 7.19 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.40 (m, 4H), 2.53 (s, 3H), 2.36-1.66 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[8-(1-ヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物11)
実施例9で得られる化合物9 (40.0 mg, 0.112 mmol)をエタノール (2 mL) とTHF(0.80 mL)の混合溶媒に溶解し、-20℃まで冷却後、水素化ホウ素ナトリウム(15.3 mg, 0.404 mmol)を加えて-10℃で3時間撹拌した。反応溶液に1 mol/L塩酸を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製した。次いで、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物11 (25.3 mg, 68%, 2 工程)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.26 (br, 1H), 7.02 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.91 (m, 1H), 4.30 (m, 4H), 2.35-1.65 (m, 9H), 1.26 (d, J = 6.4 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-イソプロペニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物12)
アルゴン気流下、臭化メチルトリフェニルホスフォニウム (482 mg, 1.35 mmol)をTHF (8 mL)に溶解し、氷冷下でtert-ブトキシカリウム (151 mg, 1.35 mmol)を加えて30分間撹拌した。得られた溶液に、実施例9で得られる化合物9 (200 mg, 0.562 mmol)を加え、室温で1.3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物12 (128 mg, 64%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.85 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.18 (m, 1H), 5.09 (m, 1H), 4.21 (m, 4H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.48-1.81 (m, 9H), 2.10 (m, 3H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-イソプロペニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物13)
実施例11で得られる化合物11 (40.0 mg, 0.113 mmol)を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物13 (35.2 mg, 95%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.26 (br, 1H), 6.84 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.14 (m, 1H), 5.06 (m, 1H), 4.31 (m, 4H), 2.36-1.64 (m, 9H), 2.04 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-イソプロピル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物14)
実施例12で得られる化合物12 (41.9 mg, 0.118 mmol)を、実施例5と同様に接触還元することにより、シス-4-シアノ-4-(8-イソプロピル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(48.1 mg)を得た。次いで、このうち39.2 mgを実施例2と同様に加水分解することにより、化合物14 (29.9 mg, 94%, 2工程)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.25 (br, 1H), 6.83 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.79 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.30 (m, 4H), 3.16 (septd, J = 6.9 Hz, 1H), 2.35-1.63 (m, 9H), 1.15 (d, J = 6.9 Hz, 6H).
シス-4-シアノ-4-[8-(2-ブロモ-1-フルオロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物15)
実施例3で得られる化合物3 (2.0 g, 5.9 mmol) をジクロロメタン (20 mL) に溶解し、N-ブロモスクシンイミド (1.3 g, 7.0 mmol) を添加した後、さらに氷冷下、トリエチルアミン・三フッ化水素 (1.9 mL, 12 mmol) のジクロロメタン (5 mL) 溶液をゆっくり滴下した。得られた混合液を、氷冷下1時間、さらに室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物15 (2.6 g, 99%) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.00 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.87 (ddd, J = 47, 7.7, 3.1 Hz, 1H), 4.35 (brs, 4H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.80-3.50 (m, 2H), 2.55-2.25 (m, 3H), 2.23-1.75 (m, 6H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[8-(1-フルオロエテニル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物16)
実施例15で得られる化合物15 (2.5 g, 5.7 mmol) をTHF (50 mL) に溶解し、氷冷下、tert-ブトキシカリウムのTHF溶液 (1 mol/L; 21 mL, 21 mmol) を添加し、0℃で4.5時間撹拌した。反応液に2 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物16 (2.2 g, 定量的) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.12 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.33 (dd, J = 53, 2.6 Hz, 1H), 5.07 (dd, J = 21, 2.6 Hz, 1H), 4.39 (brs, 4H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.50-1.75 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[8-(1-フルオロエテニル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物17)
実施例16で得られる化合物16 (2.2 g, 6.1 mmol) をエタノール (40 mL) に溶解し、氷冷下、2 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液 (6 mL, 12 mmol) を添加し、室温で1時間、次いで40℃で1時間撹拌した。反応液を0℃まで冷却し、2 mol/L塩酸を加えpH 2-3に調整した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル : n-ヘキサン = 0 : 100 → 80 : 20) で精製することにより、化合物17 (0.93 g, 46 %) を得た。
1H NMR (270MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.3 (brs, 1H), 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.38 (dd, J = 55, 2.8 Hz, 1H), 5.13 (dd, J = 21, 3.0 Hz, 1H), 4.39 (brs, 4H), 2.40-2.25 (m, 3H), 2.15-1.60 (m, 6H).
シス-4-シアノ-4-[8-(1-フルオロエチル)-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物18)
実施例17で得られる化合物17 (400 mg, 1.2 mmol) を酢酸エチル (12 mL) に溶解し、10% パラジウム炭素 (50%含水品; 80 mg) を添加し、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液にセライトを添加して撹拌した後、セライトを通してろ過した。ろ液を減圧で濃縮し、残渣をアセトニトリルから再結晶することにより、化合物18 (142 mmg, 44%) を得た。
1H NMR (270MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.2 (brs, 1H), 6.98 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.84 (dq, J = 47, 6.6 Hz, 1H), 4.34 (brs, 4H), 2.40-2.25 (m, 3H), 2.15-1.60 (m, 6H), 1.54 (dd, J = 24, 6.4 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-エチニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物19)
工程1:
DMF (1.0 mL) に、参考例1で得られる4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (200 mg, 0.433 mmol)、トリエチルアミン (175 mg, 1.73 mmol)、トリメチルシリルアセチレン (255 mg, 2.60 mmol) およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(30.4 mg, 0.0433 mmol)を懸濁し、アルゴン雰囲気下、70℃で4時間加熱撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、シス-4-シアノ-4-(8-トリメチルシリルエチニル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (177mg, 定量的) を赤茶色油状物として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.01 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.36 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.45-1.79 (m, 9H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.25 (s, 9H).
工程2:
上記で得られた化合物 (50.6 mg, 0.123 mmol)を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物19 (34.0 mg, 89%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.17 (br, 1H), 6.97 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.80 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.29 (m, 4H), 3.21 (s, 1H), 2.28-1.58 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-ホルミル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物20)
実施例3で得られる化合物3 (2.0 g, 5.9 mmol) をTHF (60 mL) と水 (2.0 mL) の混合溶媒に溶解し、氷冷下、四酸化オスミウムの2.5% tert-ブタノール溶液 (2.2 mL, 0.18 mmol) と過ヨウ素酸ナトリウム (2.5 g, 12 mmol) を添加した後、室温で17時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル : n-ヘキサン = 0 : 100 → 80 : 20) で精製することにより、化合物20 (1.3 g, 65%) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 10.36 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.43 (s, 4H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.55-1.75 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-ヒドロキシメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物21)
実施例20で得られる化合物20 (100 mg, 0.29 mmol) をエタノール (1.0 mL) とTHF (1.0 mL) の混合溶媒に溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム (17 mg, 0.44 mmol) を添加した後、室温で4時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物21 (100 mg, 定量的) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.89 (s, 2H), 4.66 (brs, 2H), 4.36 (s, 4H), 4.12 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.50-1.75 (m, 9H), 1.26 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-メトキシメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸メチルエステル(化合物22)
工程1:
実施例21で得られる化合物21 (100 mg, 0.29 mmol) をクロロホルム (3.0 mL) に溶解し、塩化メタンスルホニル (0.034 mL, 0.43 mmol) およびトリエチルアミン (0.061 mL, 0.43 mmol) を添加し、室温で1.5時間撹拌した。反応液に2 mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、シス-4-シアノ-4-(8-メタンスルホニルオキシメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (100 mg, 82%) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.98 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.24 (s, 2H), 4.37 (s, 4H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.00 (s, 3H), 2.50-1.75 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
工程2:
上記で得られた化合物 (100 mg, 0.24 mmol) をメタノール (5.0 mL) に溶解し、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液 (0.15 mL, 0.71 mmol) を添加し、室温で4時間撹拌した。反応液に2 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物22 (71 mg, 87%) を得た。
1H NMR (270MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.44 (s, 2H), 4.34 (s, 4H), 3.71 (s, 3H), 3.41 (s, 3H), 2.55-1.75 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-メトキシメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物23)
実施例22で得られる化合物22 (70 mg, 0.20 mmol) をメタノール (4.0 mL) に溶解し、2 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 (0.20 mL, 0.41 mmoL) を添加し、40℃で2時間撹拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣に2 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をアセトニトリルから再結晶することにより、化合物23 (14 mg, 22%) を得た。
1H NMR (270MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.91 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.36 (s, 2H), 4.31 (s, 4H), 3.30 (s, 3H), 2.45-1.60 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-フルオロメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物24)
実施例21で得られるシス-4-シアノ-4-(8-ヒドロキシメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (510 mg, 1.5 mmol) をジクロロメタン (8.0 mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下、−78℃まで冷却した。この溶液に[ビス(2-メトキシメチル)アミノ]スルファトリフルオリド (0.30 mL, 1.6 mmol) のジクロロメタン (2.0 mL) 溶液を添加し、−78℃で1時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物24 (513 mg, 定量的) を得た。
シス-4-シアノ-4-(8-フルオロメチル-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物25)
実施例24で得られる化合物24 (513 mg, 1.5 mmol) をエタノール (10 mL) に溶解し、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液 (3.2 mL, 3.2 mmol) を添加し、40℃で5時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルで洗浄した。水層に2 mol/L 塩酸を加え、析出した結晶をろ取した。得られた結晶をアセトニトリルから再結晶することにより、化合物25 (40 mg, 8%) を得た。
1H NMR (270MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.3 (brs, 1H), 7.00 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 5.37 (d, J = 48 Hz, 2H), 4.35 (s, 4H), 2.45-1.60 (m, 9H).
シス-4-(8-アミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)-4-シアノシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物26)
THF (2 mL)に、参考例1で得られる4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (200 mg, 0.433 mmol)、酢酸パラジウム (11.6 mg, 0.0517 mmol)、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (48.4 mg, 0.0777 mmol)、炭酸セシウム (198 mg, 0.608 mmol)およびベンゾフェノンイミン (94.1 mg, 0.597 mmol)を加え、12時間加熱還流した。反応溶液に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を2等分した。その一方にメタノール (3 mL)、10%パラジウム炭素 (50%含水品;32 mg)およびギ酸アンモニウム (406 mg, 6.44 mmol)を加えて4時間加熱還流した。クロロホルムで抽出後、有機層を0.1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物26 (25.1 mg, 35%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.69 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.33 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.76 (br, 2H), 2.45-1.76 (m, 9H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-メチルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物27)
酢酸エチル(0.5 mL)に、実施例26で得られる化合物26 (10.0 mg, 0.0303 mmol)、10%パラジウム炭素 (50%含水品;触媒量)および38%ホルムアルデヒド水溶液 (23.9 mg, 0.0302 mmol)を加えて、水素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。反応溶液をセライトを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物27 (9.6 mg, 92%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.79 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.18 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.31 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.85 (s, 3H), 2.46-1.77 (m, 9H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-メチルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物28)
実施例27で得られる化合物27 (9.5 mg, 0.028 mmol)を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物28 (4.9 mg, 56%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 12.26 (br, 1H), 6.80 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.19 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.33 (m, 4H), 2.85 (s, 3H), 2.47-1.80 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-ジメチルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物29)
酢酸エチル (1.0 mL)に、実施例26で得られる化合物26(20.0 mg, 0.0605 mmol)、10% パラジウム炭素 (50%含水品;触媒量)および38%ホルムアルデヒド水溶液 (95.6 mg, 1.21 mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で83時間撹拌した。反応溶液をセライトを通じてろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物29 (20.1 mg, 93%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.82 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.36 (m, 4H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.78 (s, 6H), 2.47-1.79 (m, 9H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-(8-ジメチルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物30)
実施例29で得られる化合物29 (19.0 mg, 0.0530 mmol)を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物30 (14.3 mg, 82%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.24 (br, 1H), 6.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.29 (m, 4H), 2.68 (s, 6H), 2.34-1.63 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-(8-ホルミルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物31)
アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン (2 mL)にぎ酸 (100 mg, 2.17 mmol)を溶解し、氷冷下、EDC・HCl (209 mg, 1.09 mmol)を加えて15分間撹拌した。ここに、実施例26で得られる化合物26 (30.0 mg, 0.0909 mmol)およびN-メチルモルホリン (91.9 mg, 0.909 mmol)を加えて室温で13時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物31を得た。
シス-4-シアノ-4-(8-ホルミルアミノ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸(化合物32)
実施例31で得られる化合物31を、実施例2と同様に加水分解することにより、化合物32 (12.5 mg, 42%, 実施例31より2工程)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.22 (br, 1H), 9.68 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.73 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.35 (m, 4H), 2.34-1.64 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チオピラン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物33)
工程1:
参考例3で得られる2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チオピラン) (1.50 g, 4.75 mmol) をTHF (15 mL) に溶液し、−78℃に冷却した後、窒素気流下、n-ブチルリチウム (1.56 mol/L n-ヘキサン溶液 3.26 mL, 5.22 mmol) を滴下した。同温度で30分間撹拌した後、得られた混合物を4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (808 mg, 4.75 mmol) のTHF (8 mL) 溶液に、窒素気流下−78℃で滴下した。同温度で1.5時間撹拌した後、混合物を氷と希塩酸の混合水溶液に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製することにより、4-ヒドロキシ-4-[2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チオピラン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (1.06 g, 52.2%) を白色のアモルファスとして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.90-6.80 (m, 1H), 6.52-6.44 (m, 1H), 4.22-4.10 (m, 2H), 3.88 (s, 3H), 2.97-2.75 (m, 4H), 2.66-2.58 (m, 0.5H), 2.40-2.15 (m, 5H), 2.10-1.83 (m, 6.5H), 1.72-1.60 (m, 1H), 1.34-1.22 (m, 3H).
工程2:
上記で得られた化合物 (300 mg, 73.4 mmol) をジクロロメタン (6 mL) に溶解し、窒素気流下−78℃に冷却した。ここにシアン化トリメチルシリル (0.685 mL, 514 mmol) 、次いで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (0.051 mL, 58.7 mmol) を加え、10分間攪拌した後、0℃まで昇温した。同温度で2時間撹拌した後、さらに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (0.045 mL, 51.4 mmol) を加えた。さらに同温度で3時間撹拌した後、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製することにより、化合物33 (0.164 g, 53.6%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.92-2.84 (m, 4H), 2.35-2.10 (m, 9H), 2.07-1.92 (m, 4H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’,1’-ジオキシド-2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チオピラン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物34)
実施例33で得られる化合物33 (0.361 g, 0.866 mmol) を酢酸エチル (12 mL) に溶解し、0℃に冷却後、3-クロロ過安息香酸 (0.505 g, 1.91 mmol) を加え、室温まで昇温した。同温度で12時間撹拌後、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をアセトン−ジイソプロピルエーテルから結晶化することにより、化合物34 (0.359 g, 92.4%) を白色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.36-3.28 (m, 4H), 2.67-2.60 (m, 4H), 2.40-2.26 (m, 3H), 2.22-2.15 (m, 2H), 2.17-1.82 (m, 4H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’,1’-ジオキシド-2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-チオピラン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物35)
実施例34で得られる化合物34 (0.340 g, 0.757 mmol) を1,4-ジオキサン (6 mL) に懸濁し、1 mol/L 水酸化カリウム水溶液 (3.02 mL, 3.03 mmol) を加え、室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣に水を加え酢酸エチルで洗浄した。水層を1 mol/L 塩酸で中和し、析出した結晶をろ取することにより、化合物35 (0.290 g, 87.1%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.91 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.38-2.98 (m, 4H), 2.68-2.60 (m, 4H), 2.47-2.28 (m, 3H), 2.28-2.17 (m, 2H), 2.12-1.84 (m, 4H).
シス-4-シアノ-4-[4’,5’-ジヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物36)
工程1:
参考例2で得られる4’,5’-ジヒドロスピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン (2.66 g, 8.77 mmol) をTHF (40 mL) に溶解した後、窒素雰囲気下で−70℃に冷却した。ここにn-ブチルリチウム(1.56 mol/L n-ヘキサン溶液, 6.19 mL, 9.65 mmol)を内温-60℃以下で滴下し、−70℃で30分間撹拌した。得られた混合物を、4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (1.40 mL, 8.77 mmol) のTHF (30 mL) 溶液に、−70℃で1.5時間かけて滴下した。得られた混合液を−70℃で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止させた。さらに2 mol/L塩酸 (4.40 mL, 2.20 mmol)を加え溶液を中性付近に調整した後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製することにより、4-ヒドロキシ-4-[4’,5’-ジヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (1.76 g, 51%) をシス : トランス = 1 : 1の混合物として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.51 (d, J = 9.2 Hz, 0.5H), 6.50 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 4.19-4.08 (m, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.28-3.16 (m, 2H), 3.05-3.00 (m, 2H), 2.65-2.55 (m, 0.5H), 2.46-2.40 (m, 2H), 2.35-1.72 (m, 8.5H), 1.29-1.24 (m, 3H).
工程2:
上記で得られた化合物 (1.76 g, 4.46 mmol) をジクロロメタン (35 mL) に溶解した後、シアン化トリメチルシリル (2.97 mL, 22.3 mmol)を加え、窒素雰囲気下、反応液を−70℃に冷却した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (0.55 mL, 4.46 mmol)を加え、0℃まで徐々に昇温後、0℃で1.5時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 9 : 1→6 : 1)で精製後、エタノールでトリチュレーションすることにより、化合物36 (0.67 g, 37%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.96 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.28 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.21 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.03 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.45 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.40-2.00 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[4’,5’-ジヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物37)
実施例36で得られる化合物36 (0.67 g, 1.66 mmol) をエタノール (10 mL) に溶解し、4 mol/L 水酸化カリウム水溶液 (1.7 mL) を加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液を0℃まで冷却後、水(11 mL)および2 mol/L 塩酸 (5 mL)を加え、同温度で30分間撹拌した。析出した固体をろ取することにより、化合物37 (0.63 g, 定量的) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.88 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.20 (s, 2H), 3.01-2.92 (m, 2H), 2.39 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.35-1.65 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’,1’-ジオキシド-4’,5’-ジヒドロスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物38)
実施例37で得られる化合物37 (0.11 g, 0.29 mmol) をジクロロメタン(3 mL) に溶解し、3-クロロ過安息香酸 (65%, 0.17g, 0.64 mmol) を添加し、室温で一晩攪拌した。反応液を0℃に冷却した後、0.5 mol/L亜硫酸ナトリウム水溶液 (3.0 mL) を加え、さらに2 mol/L塩酸を加えて反応液を酸性にした。得られた溶液を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣にメタノールを加え、析出した結晶をろ取することにより、化合物38 (0.027 g, 23%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.89-3.77 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.61-3.49 (m, 2H), 2.78 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.37-1.59 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物39)
工程1:
参考例4で得られる4-ブロモ-7-メトキシ-1’-ベンジルスピロ(1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン (1.67 g, 4.45 mmol) をTHF (40 mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下で−78℃に冷却後、n-ブチルリチウム (1.58 mol/L n-へキサン溶液; 3.4 mL, 5.4 mmol) を加えて同温度で10分間攪拌した。得られた混合物を、4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.83 g, 4.9 mmol) のTHF (40 mL) 溶液に、アルゴン雰囲気下−78℃で滴下し、同温度にて1.5時間、室温でさらに1時間攪拌した。一方で、4-ブロモ-7-メトキシ-1’-ベンジルスピロ(1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン (1.67 g, 4.45 mmol) を用いて同様の反応を再度行い、両反応溶液に対して飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止させた後、両者を併せた。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製した。得られた4-ヒドロキシ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (2.19 g) は、精製せずに次の反応に用いた。
工程2:
上記で得られた化合物 (2.08 g)およびシアン化トリメチルシリル (7.1 mL, 53 mmol) をジクロロメタン (30 mL)に溶解し、−78℃に冷却後、アルゴン雰囲気下で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (1.2 mL, 9.8 mmol) を加えて0℃で1.5時間攪拌した。反応溶液に0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 (30 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物39 (0.70 g, 14%, 2工程) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.26 (m, 5H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.70 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.01 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.94 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.90-2.72 (m, 2H), 2.44-1.89 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物40)
実施例39で得られる化合物39 (0.063 g, 0.13 mmol) をエタノール (1.0 mL) に溶解後、6 mol/L 水酸化カリウム水溶液 (0.20 mL) を加えて室温で9時間攪拌した。反応溶液を0℃に冷却後、4 mol/L 塩酸を加えてpHを6.7に調整し、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルムを加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物40 (0.031 g, 53%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CD3OD)δ(ppm) 7.38-7.25 (m, 5H), 6.88 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.69 (s, 2H), 2.98 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.94 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.82 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.39 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.24-1.85 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物41)
実施例39で得られる化合物39 (0.69 g, 1.4 mmol) を1,2-ジクロロエタン (50 mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下で(1-クロロエチル)クロロホルメート (0.46 g, 3.2 mmol) を加えて1時間加熱還流した。溶媒を減圧留去した後、得られた残渣にメタノール (40 mL) を加えて1時間加熱還流した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 19 : 1)で精製することにより、化合物41(0.29 g, 51%) を赤色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.38-3.26 (m, 4H), 2.40-1.98 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物42)
実施例41で得られる化合物41 (0.31 g, 0.80 mmol) を、実施例40と同様に加水分解することにより、化合物42 (0.29 g, 定量的) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CD3OD)δ(ppm) 6.89 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.64 (s, 2H), 3.56 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 2.36-1.71 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-メチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物43)
実施例41で得られる化合物41 (0.52 g, 1.4 mmol) を酢酸エチル (40 mL) に溶解し、10%パラジウム炭素 (50%含水品; 触媒量)および38%ホルムアルデヒド水溶液 (0.85 g, 11 mmol) を加えて水素雰囲気下、室温で3時間攪拌した。反応溶液をセライトを通してろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 19 : 1)で精製することにより、化合物43(0.39 g, 72%) を赤茶色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.07 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.89 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.87-2.63 (m, 2H), 2.44-1.98 (m, 11H), 2.40 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-メチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物44)
実施例43で得られる化合物43 (0.39 g, 0.98 mmol) を、実施例40と同様に加水分解し、エタノールでトリチュレーションすることにより、化合物44 (0.19 g, 52%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.92 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.69 (s, 2H), 3.11 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.01 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.96-2.80 (m, 2H), 2.48-1.79 (m, 9H), 2.46 (s, 3H).
シス-4-シアノ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2’-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物45)
工程1:
参考例5で得られるスピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2’-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン) (6.00 g) をTHF (48 mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下で-68℃に冷却後、n-ブチルリチウム (1.58 mol/L n-へキサン溶液; 9.0 mL, 14 mmol) を滴下し、同温度で30 分間撹拌した。得られた反応液に塩化トリイソプロポキシチタン (1.0 mol/L n-へキサン溶液; 19 mL, 19 mmol) を同温度で滴下後、-20 〜 -4℃で1時間攪拌し、次いで4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (1.85 mL, 11.6 mmol) を添加し、室温で終夜撹拌した。反応液を氷冷後、0.4 mol/L塩酸 (113 mL) と氷の混合物中に注入し反応を停止させた。酢酸エチルで抽出し、有機層を水で3回、次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-ヘキサン:酢酸エチル = 2.5:1)で精製した。得られたシス-4-ヒドロキシ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2’-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (3.48 g)は精製せずに次の反応に用いた。
工程2:
上記で得られた化合物 (3.48 g)およびシアン化トリメチルシリル(2.3 mL, 17 mmol) をジクロロメタン (60 mL) に溶解し、−78℃に冷却後、アルゴン雰囲気下で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (1.1 mL, 8.7 mmol) を加え、同温度で55分間撹拌し、0℃でさらに1.5時間撹拌した。反応溶液に1 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 (40 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1 mol/L水酸化ナトリウム水溶液、水で3回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-ヘキサン : 酢酸エチル = 8 : 1)で精製することにより、化合物45 (1.54 g, 18%, 3工程) を淡黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) {6.92 (d, J = 8.9 Hz, 主異性体), 6.90 (d, J = 8.8 Hz, 副異性体) (計 1H)}, {6.48 (d, J = 8.8 Hz, 副異性体), 6.48 (d, J = 8.9 Hz, 主異性体) (計1H)}, {4.17 (q, J = 7.2 Hz, 副異性体), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 主異性体) (計2H)}, {3.89 (s, 主異性体), 3.88 (s, 副異性体) (計3H)}, 2.46-1.36 (m, 19H), {1.28 (t, J = 7.2 Hz, 副異性体), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 主異性体) (計3H)}.
シス-4-シアノ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2’-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物46)
実施例45で得られる化合物45 (307 mg, 0.75 mmol) をエタノール (7.0 mL) に溶解し、4 mol/L 水酸化カリウム水溶液 (0.75 mL) を加えて室温で2.5時間撹拌した。反応溶液を0℃に冷却後、6 mol/L 塩酸を加え、水 (9.5 mL) を添加して1.3時間撹拌した。析出した固体をろ取し、得られた固体を水で洗浄後、減圧下で乾燥することにより、化合物46 (272 mg, 95%, ジアステレオマー比3:1) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 12.27 (brs, 1H), 6.83 (d, J = 8.8 Hz, 0.75H), 6.82 (d, J = 8.8 Hz, 0.25H), 6.65 (d, J = 8.8 Hz, 0.25H), 6.64 (d, J = 8.8 Hz, 0.75H), 3.81 (s, 2.25H), 3.80 (s, 0.75H), 2.38-1.37 (m, 19H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物47)
実施例41で得られる化合物41 (0.090 g, 0.23 mmol) を1,2-ジクロロエタン (1.5 mL) に溶解し、o-アニスアルデヒド (0.038 g, 0.28 mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム (0.099 g, 0.46 mmol)を加え、室温で7時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物47 (0.070 g, 61%) を無色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.55 (dd, J = 4.8, 1.7 Hz, 1H), 7.67 (td, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 7.8, 1.2 Hz, 1H), 7.17 (ddd, J = 7.8, 4.8, 1.2 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.84 (s, 2H), 3.15-2.87 (m, 3H), 2.47-2.41 (m, 3H), 2.20-1.97 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物48)
実施例47で得られる化合物47 (0.070 g, 0.14 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物48 (0.047 g, 71%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.20 (m, 2H), 7.10 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.97-6.88 (m, 2H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.82 (s, 3H), 3.99-3.82 (m, 2H), 3.52-3.37 (m, 2H), 2.82-1.93 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物49)
実施例41で得られる化合物41 (0.104 g, 0.27 mmol) およびp-アニスアルデヒド (0.044 g, 0.32 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物49 (0.079 g, 58%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.30 (dd, J= 2.2, 8.8 Hz, 2H), 6.90 (dd, J = 2.2, 8.8 Hz, 2H), 6.85 (dd, J= 1.8, 8.4 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.62 (s, 2H), 4.17 (dd, J= 7.4, 14.3 Hz, 2 H), 3.88 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.61 (brd, J = 2.2 Hz, 2H), 2.96 (dd, J = 1.0, 13.9 Hz, 2H), 2.84-2.72 (m, 2H), 2.43-2.33 (m, 3H), 2.22-2.08 (m, 2H), 2.04-1.93 (m, 2H), 1.69-1.62 (m, 2H), 1.29 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物50)
実施例49で得られる化合物49 (0.079 g, 0.16 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物50 (0.057 g, 75%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.18 (d, J= 8.8 Hz, 2H), 7.10 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.75 (dd, J= 12.6, 38.1 Hz, 1H), 3.48 (dd, J= 7.1, 14.1 Hz, 1H), 3.44 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 2.71 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.61-2.42 (m, 4H), 2.26-2.15 (m, 4H), 2.07-1.94 (m, 4H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物51)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) およびm-アニスアルデヒド (0.044 g, 0.32 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物51 (0.080 g, 57%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.36 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 6.94-6.90 (m, 2H), 6.81-6.78 (m, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.68 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.62 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.04-2.76 (m, 3H), 2.44-2.36 (m, 3H), 2.20-1.93 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-メトキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物52)
実施例51で得られる化合物51 (0.080 g, 0.16 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物52 (0.036 g, 48%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.28-7.22 (m, 1H), 7.08 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.87-6.83 (m, 3H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.83-3.67 (m, 4H), 3.46-3.38 (m, 2H), 2.75-1.94 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物53)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および2-フルオロベンズアルデヒド (0.033 mL, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1 〜 3 : 1)で精製することにより、化合物53 (0.11 g, 85%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.43-7.37 (m, 1H), 7.29-7.21 (m, 1H), 7.13-7.00 (m, 2H), 6.93 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.76 (brs, 2H), 3.06 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.98 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.88-2.79 (m, 2H), 2.43-1.92 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物54)
実施例53で得られる化合物53 (0.11 g, 0.22 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物54 (0.080 g, 78%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.28 (m, 2H), 7.16-7.04 (m, 3H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.95-3.84 (m, 2H), 3.49-3.38 (m, 2H), 2.79-1.93 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル塩酸塩(化合物55)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および3-フルオロベンズアルデヒド (0.039 g, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行った。得られた粗生成物を酢酸エチルに溶解後、塩酸 (4 mol/L 酢酸エチル溶液, 0.5 mL, 2.0 mmol)を加え、溶媒を留去後、ジエチルエーテルを加えて析出した固体をろ取することで、化合物55 (0.11 g, 35%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.45 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.18 (m, 1H), 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.65-3.25 (m, 6H), 2.65-1.83 (m, 11H), 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物56)
実施例55で得られる化合物55 (0.10 g, 0.20 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物56 (0.079 g, 80%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CD3OD) δ(ppm) 7.43 (m, 1H), 7.28 (m, 2H), 7.17 (m, 1H), 6.89 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.42 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.43 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.78 (s, 2H), 3.62 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.63 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.36-1.70 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物57)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および4-フルオロベンズアルデヒド (0.33 mL, 0.31 mmol)を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1 〜 3 : 1)で精製することにより、化合物57 (0.10 g, 77%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.25 (m, 2H), 7.03-6.94 (m, 2H), 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.63 (brs, 2H), 2.97 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.95 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.82-2.74 (m, 2H), 2.44-1.98 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-フルオロベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物58)
実施例57で得られる化合物57 (0.10 g, 0.20 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物58 (0.089 g, 95%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.26-7.22 (m, 2H), 7.10-7.00 (m, 3H), 6.52 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.84 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.43-3.34 (m, 2H), 2.74-1.94 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物59)
実施例41で得られる化合物41 (0.32 g, 0.83 mmol) および2-ヒドロキシベンズアルデヒド (0.121 g, 0.99 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物59 (0.36 g, 87%) を得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.21-7.13 (m, 1H), 7.02-6.94 (m, 2H), 6.87-6.73 (m, 2H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.94 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.79 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.18-2.79 (m, 4H), 2.56-2.41 (m, 3H), 2.27-1.88 (m, 8H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物114)
実施例59で得られる化合物59 (0.34 g, 0.69 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物60 (0.14 g, 44%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 7.19-7.04 (m, 2H), 6.85 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.81-6.72 (m, 2H), 6.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 2.95 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.90 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.86-2.70 (m, 2H), 2.40-2.16 (m, 5H), 2.10-1.85 (m, 4H), 1.76-1.63 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物61)
実施例41で得られる化合物41 (0.090 g, 0.23 mmol) および3-ヒドロキシベンズアルデヒド (0.034 g, 0.28 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物61 (0.053 g, 46%) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.12 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.06 (s, 1H), 6.77 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.75-6.67 (m, 2H), 6.48 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.19 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.91 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.75-1.89 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(3-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物62)
実施例61で得られる化合物61 (0.053 g, 0.11 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物62 (0.047 g, 92%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 7.10 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.77-6.61 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.55 (s, 2H), 2.92-2.80 (m, 2H), 2.77-2.65 (m, 2H), 2.39-2.17 (m, 5H), 2.10-2.00 (m, 2H), 1.97-1.81 (m, 2H), 1.76-1.63 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物63)
実施例41で得られる化合物41 (0.100 g, 0.26 mmol) および4-ヒドロキシベンズアルデヒド (0.038 g, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより、化合物63 (0.068 g, 54%) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 3.07 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.98-2.84 (m, 2H), 2.82-2.70 (m, 1H), 2.47-1.86 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-ヒドロキシベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物64)
実施例63で得られる化合物63 (0.068 g, 0.14 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物64 (0.039 g, 60%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 7.10 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.83 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.74-6.64 (m, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.51 (s, 2H), 2.83 (s, 2H), 2.76-2.63 (m, 2H), 2.36-2.17 (m, 5H), 2.10-1.99 (m, 2H), 1.95-1.82 (m, 2H), 1.76-1.63 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシメチルベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物65)
実施例41で得られる化合物41 (0.15 g, 0.39 mmol) およびジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)、1990年、第55巻8号、p.2325-2332などに記載された方法に準じて調製した2-ヒドロキシメチルベンズアルデヒド (0.038 g, 0.031 mmol) を用いて実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2: 1)で精製することにより、化合物65 (0.10 g, 51%) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.38-7.22 (m, 4H), 6.98 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.66 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.84 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.06 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.10-2.94 (m, 1H), 2.87 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.81-2.70 (m, 1H), 2.62-2.30 (m, 3H), 2.20-1.83 (m, 8H), 1.29 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシメチルベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物66)
実施例65で得られる化合物65 (0.10 g, 0.20 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物66 (0.050 g, 52%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.42-7.20 (m, 4H), 7.03 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.72 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.65 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.84 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.18 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.15-3.05 (m, 1H), 2.76 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.70-2.50 (m, 2H), 2.33-2.50 (m, 2H), 2.23-1.83 (m, 8H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-ヒドロキシメチルベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物67)
実施例41で得られる化合物41 (0.15 g, 0.39 mmol) およびジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)、2001年、第66巻13号、p.4476-4486などに記載された方法に準じて調製した4-ヒドロキシメチルベンズアルデヒド (0.063 g, 0.47 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 3)で精製することにより、化合物67 (0.13 g, 67%) を得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33 (s, 4H), 6.92 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.18 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.70 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.64 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 3.01 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 2.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 2.91-2.72 (m, 2H), 2.47-2.33 (m, 3H), 2.28-1.92 (m, 6H), 1.80-1.59 (m, 2H), 1.29 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-ヒドロキシメチルベンジル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物68)
実施例67で得られる化合物67 (0.13 g, 0.26 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて水酸化ナトリウム水溶液で処理した後、反応液を希塩酸で中和することにより、化合物68 (0.039 g, 31%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.35 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.26 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.70 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.84 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.73 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.49-3.36 (m, 4H), 2.73 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.65-1.83 (m, 10H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物69)
実施例41で得られる化合物41 (0.099 g, 0.26 mmol) および2-ピリジンカルボキシアルデヒド (33.4 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物69 (0.11 g, 89%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.54 (ddd, J = 4.8, 1.8, 0.8 Hz, 1H), 7.67 (td, J = 7.7, 1.8 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.19-7.15 (m, 1H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.84 (s, 2H), 3.15-2.81 (m, 3H), 2.57-2.35 (m, 3H), 2.24-1.89 (m, 9H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物70)
実施例69で得られる化合物69 (0.11 g, 0.24 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物70 (0.080 g, 75%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.59 (brd, J = 5.1 Hz, 1H), 7.72 (td, J = 1.7, 7.7 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.27-7.23 (m, 1H), 7.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.81 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.43-3.27 (m, 2H), 3.00-2.71 (m, 2H), 2.51-1.87 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物71)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および3-ピリジンカルボキシアルデヒド (33.7 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製することにより、化合物71 (0.072 g, 58%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.56 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.51 (br d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.71 (brd, J = 7.7 Hz, 1H), 7.29-7.25 (m, 1H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 3.03-2.78 (m, 3H), 2.45-1.98 (m, 12H), 1.29 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物72)
実施例71で得られる化合物71 (0.072 g, 0.24 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物72 (0.049 g, 74%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.60-8.55 (m, 2H), 7.68-7.65 (m, 1H), 7.34-7.29 (m, 1H), 7.04 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.85 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.71 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.35-3.23 (m, 2H), 2.79-2.61 (m, 2H), 2.51-1.95 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物73)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および4-ピリジンカルボキシアルデヒド (33.4 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより、化合物73 (0.14 g, 定量的) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.55 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 3.05-2.80 (m, 4H), 2.47-1.99 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物74)
実施例73で得られる化合物73 (0.14 g, 0.30 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物74 (0.080 g, 61%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.60 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.56 (dd, J = 1.5, 5.0 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 5.0, 7.7 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.83 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.70 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.29-3.15 (m, 2H), 2.85-2.67 (m, 2H), 2.51-2.20 (m, 3H), 2.16-1.94 (m, 8H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリミジン-5-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物75)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) およびシンセティック・コミュニケーションズ(SYNTHETIC COMMUNICATIONS)、1994年、第24巻2号、p.253-256などに記載された方法に準じて調製した3-ピリミジンカルボキシアルデヒド (0.034 g, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 10 : 1)で精製することにより、化合物75(0.11 g, 85%) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 9.14 (s, 1H), 8.74 (s, 2H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.70 (s, 2H), 3.02 (s, 2H), 2.93-2.77 (m, 2H), 2.53-2.31 (m, 3H), 2.28-2.10 (m, 4H), 2.08-1.92 (m, 4H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリミジン-5-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物76)
実施例75で得られる化合物75 (0.11 g, 0.22 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物76 (0.055 g, 55%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 9.10 (s, 1H), 8.77 (s, 2H), 6.84 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.74 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 3.68 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 2.94 (s, 2H), 2.82-2.70 (m, 2H), 2.40-2.17 (m, 5H), 2.10-1.98 (m, 2H), 1.97-1.82 (m, 2H), 1.77-1.60 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(フラン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物77)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および2-フルアルデヒド (0.026 mL, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 0 〜 5 : 1)で精製することにより、化合物77 (0.10 g, 82%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.38-7.37 (m, 1H), 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.33-6.31 (m, 1H), 6.22-6.20 (m, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.71 (brs, 2H), 3.13 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.99 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.91-2.77 (m, 2H), 2.43-1.92 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(フラン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物78)
実施例77で得られる化合物77 (0.10 g, 0.21 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物78 (0.073 g, 79%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.39-7.38 (m, 1H), 7.11 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.35-6.34 (m, 1H), 6.27-6.26 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.89-3.85 (m, 2H), 3.50-3.39 (m, 2H), 2.81-1.93 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(フラン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物79)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.27 mmol) および3-フルアルデヒド (0.031 g, 0.32 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物79 (0.052 g, 41%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.38 (t, J= 1.8 Hz, 1H), 7.36 (brs, 1H), 6.94 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.41 (dd, J= 0.7, 11.8 Hz, 1H), 4.17 (q, J= 7.3 Hz, 2 H), 3.88 (s, 3H), 3.54 (s, 2H), 3.04 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.94 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.90-2.83 (m, 1H), 2.79-2.71 (m, 1H), 2.44-2.33 (m, 3H), 2.25-2.18 (m, 2H), 2.16-1.90 (m, 6H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(フラン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物80)
実施例79で得られる化合物79 (0.052 g, 0.11 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物80 (0.045 g, 92%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.40 (brt, J= 1.6 Hz, 1H), 7.37 (brs, 1H), 7.11 (d, J= 8.8 Hz, 1 H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.37 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.76 (d, J= 3.3 Hz, 1H), 3.71 (d, J= 3.3 Hz, 1H), 3.49 (d, J= 11.4 Hz, 1H), 3.49-3.43 (m, 1H), 2.68 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 2.60-2.41 (m, 4H), 2.30-2.15 (m, 4H), 2.08-1.94 (m, 4H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(チオフェン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物81)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および2-チオフェンカルボキシアルデヒド (0.029 mL, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 0 〜 5 : 1)で精製することにより、化合物81 (0.12 g, 96%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.24-7.22 (m, 1H), 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.95-6.92 (m, 2H), 6.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.90 (brs, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.08 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.97 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.95-2.79 (m, 2H), 2.43-1.94 (m, 11H), 1.31 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(チオフェン-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物82)
実施例81で得られる化合物81 (0.12 g, 0.25 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物82 (0.085 g, 75%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.29-7.27 (m, 1H), 7.10 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.00-6.96 (m, 2H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.11 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.49-3.44 (m, 2H), 2.77-1.96 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(チオフェン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物83)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) および3-チオフェンカルボキシアルデヒド (0.030 mL, 0.34 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1 )で精製することにより、化合物83(0.11 g, 81%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.29-7.26 (m, 1H), 7.18-7.15 (m, 1H), 7.09-7.07 (m, 1H), 6.95 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.19 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.69 (brs, 2H), 3.03 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.95 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.87-2.74 (m, 2H), 2.64-1.93 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(チオフェン-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物84)
実施例83で得られる化合物83 (0.11 g, 0.23 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物84 (0.075 g, 71%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.34-7.31 (m, 2H), 7.10-7.06 (m, 2H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.01-3.86 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.55-3.45 (m, 2H), 2.79-1.89 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-メチル-1H-ピロール-2-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物85)
実施例41で得られる化合物41 (0.14 g, 0.36 mmol) および1-メチルピロール-2-カルボキシアルデヒド (0.047 mL, 0.43 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 6 : 1 )で精製することにより、化合物85(0.11 g, 64%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.92 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.61-6.59 (m, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.01-5.98 (m, 2H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.60 (brs, 2H), 2.93 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.80-2.70 (m, 2H), 2.42-1.93 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-メチル-1H-ピロール-2-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物86)
実施例85で得られる化合物85 (0.11 g, 0.23 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物86 (0.082 g, 79%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.06 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.62-6.60 (m, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.07-6.06 (m, 2H), 3.90-3.79 (m, 2H), 3.63 (s, 3H), 3.41-3.28 (m, 2H), 2.84-1.93 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物87)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および1-メチルピロール-3-カルボキシアルデヒド (34.2 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1 )で精製することにより、化合物87(0.073 g, 59%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.63-6.52 (m, 2H), 6.48 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.07-6.06 (m, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.56 (brs, 2H), 3.10-2.90 (m, 2H), 2.41-1.97 (m, 13H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物88)
実施例87で得られる化合物87 (0.073 g, 0.15 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物88 (0.039 g, 58%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.54-6.49 (m, 3H), 6.03-6.02 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.75 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.67 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.63 (s, 3H), 3.53-3.41 (m, 2H), 2.77-1.92 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピロール-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物89)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) およびピロール-2-カルボキシアルデヒド (0.030 g, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1 )で精製することにより、化合物89(0.089 g, 74%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.53 (brs, 1H), 6.90 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.75-6.73 (m, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.12-6.09 (m, 1H), 6.04-6.01 (m, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.66 (brs, 2H), 2.98 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 2.92 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.85-2.75 (m, 2H), 2.46-1.94 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピロール-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物90)
実施例89で得られる化合物89 (0.089 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物90 (0.070 g, 84%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 9.79 (brs, 1H), 7.07 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.80-6.79 (m, 1H), 6.52 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.09-6.08 (m, 2H), 3.98 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.70 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.49-3.40 (m, 2H), 2.79-1.96 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピロール-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物91)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) およびピロール-3-カルボキシアルデヒド (30.6 mg, 0.32 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1 )で精製することにより、化合物91(0.12 g, 99%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.13 (brs, 1H), 6.94 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.75-6.73 (m, 2H), 6.48 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.20-6.18 (m, 1H), 4.15 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.64 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.58 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.10-2.70 (m, 4H), 2.42-1.93 (m, 11H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピロール-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物92)
実施例91で得られる化合物91 (0.12 g, 0.26 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物92 (0.081 g, 71%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.23 (s, 1H), 7.10 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.76-6.74 (m, 2H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.16-3.14 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.81 (d, J = 13.5 Hz, 1H ), 3.71 (d, J = 13.5 Hz, 1H ), 3.55-3.41 (m, 2H), 2.77-1.91 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピラゾール-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物93)
実施例41で得られる化合物41 (0.099 g, 0.26 mmol) およびピラゾール-3-カルボキシアルデヒド (29.9 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1 )で精製することにより、化合物93(0.088 g, 73%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.53 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.24 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.81 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 3.07 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.00 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.95-2.78 (m, 2H), 2.51-1.89 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1H-ピラゾール-3-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物94)
実施例93で得られる化合物93 (0.088 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物94 (0.039 g, 47%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.61 (brs, 1H), 7.06 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.27 (brs, 1H), 3.95 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.80 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.43-3.31 (m, 2H), 2.81-1.91 (m, 13H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1,3-チアゾール-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物95)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および2-ホルミルチアゾール (35.4 mg, 0.31 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1 )で精製することにより、化合物95(0.13 g, 95%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.71 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.07 (brs, 1H), 4.06 (brs, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.20 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.10 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 3.06-2.90 (m, 2H), 2.51-1.91 (m, 11H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1,3-チアゾール-2-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物96)
実施例95で得られる化合物95 (0.13 g, 0.26 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物96 (0.033 g, 28%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.76 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.42 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.27-3.35 (m, 1H), 2.98 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.91-2.82 (m, 1H), 2.52-2.44 (m, 3H), 2.26-1.91 (m, 8H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1,2,3-チアジアゾール-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物97)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) をDMF (2.0 mL)に溶解し、EP284174に記載の方法に準じて得られたメタンスルホン酸 1,2,3-チアジアゾール-4-イルメチルエステル (0.060 g, 0.31 mmol)、炭酸カリウム (0.86 g, 0.31 mmol)およびヨウ化ナトリウム (触媒量)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水および酢酸エチルを加えた後、有機層を水および飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物97 (0.040 g, 32%) を赤褐色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 8.53 (s, 1H), 6.91 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.27 (s, 2H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.18-2.80 (m, 4H), 2.49-1.93 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1,2,3-チアジアゾール-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物98)
実施例97で得られる化合物97 (0.040 g, 0.083 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物98 (0.025 g, 67%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 9.11 (s, 1H), 6.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.22 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.03-2.76 (m, 4H), 2.40-1.60 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物99)
実施例41で得られる化合物41 (0.080 g, 0.21 mmol) および4-クロロメチル-3,5-ジメチルイソオキサゾール (0.036 g, 0.25 mmol) を用い、実施例97に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1 )で精製することにより、化合物99(0.056 g, 55%) を無色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.43 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.36 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.95 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 2.90 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 2.82-2.66 (m, 2H), 2.42-1.98 (m, 11H), 2.36 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(3,5-ジメチルイソオキサゾール-4-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物100)
実施例99で得られる化合物99 (0.052 g, 0.10 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物100 (0.035 g, 72%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 6.84 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.46 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 3.39 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 2.86 (s, 2H), 2.69 (m, 2H), 2.34 (s, 3H), 2.30-1.60 (m, 11H), 2.19 (s, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-フェニルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物101)
実施例41で得られる化合物41(0.020 g, 0.052 mmol) をトルエン (0.5 mL) に溶解し、炭酸セシウム (0.024 g, 0.72 mmol)、ヨードベンゼン (0.012 g, 0.057 mmol)、酢酸パラジウム (0.0035 g, 0.016 mmol)および2,2’-ビス (ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル (0.015 g, 0.023 mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で8時間攪拌した。反応溶液を冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物101 (0.017 g, 69%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.26 (m, 2H), 6.98 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.76 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 6.59-6.53 (m, 3H), 4.15 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.82 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.60 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.55 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.34-1.92 (m, 9H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-フェニルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物102)
実施例101で得られる化合物101 (0.017 g, 0.036 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物102 (0.0078 g, 48%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.20 (m, 2H), 6.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 6.71-6.61 (m, 3H), 3.82 (s, 3H), 3.74 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 3.51 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 2.25-1.68 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-シアノフェニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物103)
実施例41で得られる化合物41(0.10 g, 0.26 mmol)をジメチルスルホキシド (1.0 mL)に溶解し、 炭酸カリウム (0.38 g, 0.27 mmol)および4-フルオロシアノベンゼン (0.033 g, 0.27 mmol) を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で8時間攪拌した。次いで、炭酸カリウム (0.38 g, 0.27 mmol)および4-フルオロシアノベンゼン (0.033 g, 0.27 mmol)を加え、120℃でさらに12時間攪拌した。反応溶液を冷却して水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物103 (0.55 g, 44%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 4.25 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.95 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.78 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.70 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.44-2.02 (m, 9H), 1.36 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(4-シアノフェニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物104)
実施例103で得られる化合物103 (0.052 g, 0.11 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物104 (0.032 g, 65%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.85 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.78 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 2.95 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.55 (m, 2H), 2.35-1.87 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-フェネチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物105)
実施例41で得られる化合物41 (0.15 g, 0.38 mmol) およびフェニルアセトアルデヒド (60.3 mg, 0.50 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1 )で精製することにより、化合物105(0.18 g, 97%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.31-7.19 (m, 5H), 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.15 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 3.00 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.97-2.73 (m, 5H), 2.49-2.33 (m, 3H), 2.25-1.94 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-フェネチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物106)
実施例105で得られる化合物105 (0.17 g, 0.35 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物106 (0.13 g, 80%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.17 (m, 5H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.88-3.55(m, 2H), 2.96-1.92 (m, 17H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物107)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および (1-ブロモエチル)ベンゼン (52.7 mg, 0.29 mmol) を用い、実施例97に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1 )で精製することにより、化合物107(0.094 g, 74%, ジアステレオマー比1:1) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.34-7.20 (m, 5H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 8.6 Hz, 0.5H), 6.47 (d, J = 8.6 Hz, 0.5H), 4.18 (brq, J = 7.1 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.37-3.28 (m, 1H), 3.05-2.78 (m, 3H), 2.69-2.56 (m, 1H), 2.43-1.80 (m, 11H), 1.38 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 1.29 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物108)
実施例107で得られる化合物107 (0.094 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物108 (0.063 g, 72%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.36-7.26 (m, 5H), 7.08 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 7.06 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 3.89 (s, 1.5H), 3.86 (s, 1.5H), 3.73-3.55 (m, 2H), 3.15-2.99 (m, 1.5H), 2.84-2.80 (m, 0.5H), 2.65-1.98 (m, 12H), 1.50 (d, J = 6.7 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{1-(2-ヒドロキシフェニル)エチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物109)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) および2’-ヒドロキシアセトフェノン (0.045 mL, 0.37 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 2 )で精製することにより、化合物109(0.099 g, 70%,ジアステレオマー比1:1) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.16 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 7.11 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.99-6.92 (m, 2H), 6.84-6.73 (m, 2H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.49 (d, J = 9.2 Hz, 0.5H), 4.18 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 3.89 (s, 1.5H), 3.87 (s, 1.5H), 3.61-3.52 (m, 1H), 3.20-2.77 (m, 4H), 2.52-1.94 (m, 11H), 1.44 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 1.5H), 1.29 (t, J = 7.2 Hz, 1.5H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{1-(2-ヒドロキシフェニル)エチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物110)
実施例109で得られる化合物109 (0.099 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物110 (0.049 g, 54%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.16-6.80 (m, 5H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.51 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 3.89 (s, 1.5H), 3.88 (s, 1.5H), 3.45-2.80 (m, 3H), 2.65-1.90 (m, 13H), 1.53 (brs, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-( 2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物111)
実施例41で得られる化合物41 (0.15 g, 0.39 mmol) および2-ヒドロキシ-1-フェニルエタノン (0.063 g, 0.47 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物111 (0.070 g, 35%, ジアステレオマー比1:1) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.34-7.28 (m, 5H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.90-3.70 (m, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.54 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.08-2.70 (m, 4H), 2.53-1.96 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物112)
実施例111で得られる化合物111 (0.065 g, 0.13 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物112 (0.048 g, 79%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CD3OD) δ(ppm) 7.42-7.25 (m, 5H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.93-3.77 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.53 (m, 1H), 3.25-2.76 (m, 4H), 2.40-1.80 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物113)
工程1:
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.27 mmol) および2-ブロモアセトフェノン (0.065 g, 0.33 mmol) を用い、実施例97に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、シス-4-シアノ-4-[1’-(2-オキソ-2-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.091 g, 66%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.00-7.97 (m, 2H), 7.61-7.55 (m, 1H), 7.50-7.44 (m, 2H), 6.96 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (dd, J= 7.3, 14.3 Hz, 2 H), 4.05 (d, J= 9.6 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.40 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 3.16-3.12 (m, 1H), 3.12 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.93 (dt, J= 7.6, 1.3 Hz, 1H), 2.46 (t, J= 6.7 Hz, 2H), 2.37 (dd, J= 3.3, 11.6 Hz, 1H), 2.24-1.93 (m, 8H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
工程2:
上記で得られた化合物 (0.091 g, 0.18 mmol) をエタノール (1.0 mL) に溶解し、窒素雰囲気下で−40℃に冷却後、水素化ホウ素ナトリウム (8.0 mg, 0.22 mmol) を加え、−30℃で3時間攪拌した。アセトンを加え反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物113(0.067 g, 74%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.40-7.27 (m, 5H), 6.96 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 6.94 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 6.54 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 4.74 (t, J= 2.6 Hz, 0.5H), 4.71 (t, J= 2.6 Hz, 0.5H), 4.17 (dd, J= 7.0, 14.3 Hz, 1 H), 4.16 (dd, J= 7.0, 14.3 Hz, 1 H), 3.90 (s, 1.5H), 3.89 (s, 1.5H), 3.27 (d, J= 10.8 Hz, 1H), 3.05 (d, J= 10.8 Hz, 1H), 3.09-2.99 (m, 1H), 2.93-2.76 (m, 2H), 2.63 (t, J= 3.1 Hz, 0.5H), 2.59 (t, J= 3.1 Hz, 0.5H), 2.51-2.34 (m, 3H), 2.28-2.21 (m, 2H), 2.19-2.11 (m, 2H), 2.08-1.95 (m, 4H), 1.28 (t, J = 7.0 Hz, 1.5H), 1.27 (t, J = 7.0 Hz, 1.5H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物114)
実施例113で得られる化合物113 (0.067 g, 0.13 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物114 (0.034 g, 54%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.38-7.28 (m, 5H), 7.06 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 7.03 (d, J= 8.8 Hz, 0.5 H), 6.55 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.52 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 4.92 (dd, J = 2.8, 10.3 Hz, 0.5H), 4.84 (dd, J= 2.8, 10.3 Hz, 0.5H), 3.91 (s, 1.5H), 3.90 (s, 1.5 H), 3.66 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 3.46-3.33 (m, 1H), 3.70-2.72 (m, 5H), 2.68-2.43 (m, 3H), 2.21-2.17 (m, 5H), 2.03-1.96 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物115)
工程1:
参考例6で得られる4-ブロモ-7-メトキシ-1’-ベンジルスピロ(1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン) (1.00 g, 2.56 mmol) をTHF (10 mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下、−78℃に冷却した後、n-ブチルリチウム (1.57 mol/L n-へキサン溶液; 1.8 mL, 2.83 mmol) を加え、同温度で20分間攪拌した。得られた混合物を、4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.44 g, 2.56 mmol) のTHF (10 mL) 溶液に、アルゴン雰囲気下、−78℃で1時間かけて滴下し、混合物を同温度で45分間攪拌した後、室温まで昇温した。反応溶液に水を加え反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、シス-4-ヒドロキシ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.79 g, 64%) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.35-7.26 (m, 5H), 6.83 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.80 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.47 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.46 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.60 (s, 2H), 2.79-2.71 (m, 2H), 2.64-2.54 (m, 3H), 2.28-1.64 (m, 12H), 1.31-1.24 (m, 3H).
工程2:
上記で得られたシス-4-ヒドロキシ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.79 g, 1.63 mmol)およびシアン化トリメチルシリル (1.8 mL, 13.4 mmol) をジクロロメタン (8.2 mL)に溶解し、−78℃に冷却した後、アルゴン雰囲気下、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体 (0.41 mL, 3.35 mmol) を加え、0℃で2時間攪拌した。反応溶液に0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液 (9 mL) を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製することにより、化合物115 (0.46 g, 56%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.34-7.25 (m, 5H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.18 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.61 (s, 2H), 2.79-2.72 (m, 2H), 2.61-2.53 (m, 2H), 2.34-1.91 (m, 13 H), 1.30 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物116)
実施例115で得られる化合物115 (0.071 g, 0.145 mmol) をエタノール (1.5 mL) に溶解した後、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液 (0.43 mL) を加え、室温で4時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、1 mol/L 塩酸を加えてpHを6.5に調整した。析出した固体をろ取し、水で洗浄した後、乾燥することにより、化合物116 (0.041 g, 62%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.37-7.32 (m, 5H), 6.99 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.50 (s, 2H), 2.92-2.87 (m, 2 H), 2.76-2.67 (m, 2 H), 2.47-1.90 (m, 13 H).
シス-4-シアノ-4-[1’-エチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物117)
実施例41で得られる化合物41 (0.080 g, 0.21 mmol) およびアセトアルデヒド (0.091 g, 2.1 mmol) を用い、実施例43に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 19 : 1 )で精製することにより、化合物117(0.040 g, 46%) を橙色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.10 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.93 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.92-2.66 (m, 2H), 2.55 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.43-1.92 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.12 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-エチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物118)
実施例117で得られる化合物117 (0.039 g, 0.094 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物118 (0.018 g, 50%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 6.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 2.89 (s, 2H), 2.69 (m, 2H), 2.44 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 2.36-1.65 (m, 11H), 1.03 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-シクロプロピルメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物119)
実施例41で得られる化合物41 (0.32 g, 0.83 mmol) および臭化シクロプロピルメチル (0.13 g, 1.0 mmol) を用い、実施例97に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1 )で精製することにより、化合物119(0.11 g, 29%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 6.82 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 6.38 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 4.03 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.05 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.85 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 2.82-2.56 (m, 2H), 2.29-1.80 (m, 13H), 1.15 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 0.78 (m, 1H), 0.38 (m, 2H), -0.01 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-シクロプロピルメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物120)
実施例119で得られる化合物119 (0.11 g, 0.24 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物120 (0.057 g, 57%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 6.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.94 (s, 2H), 2.74 (m, 2H), 2.35-1.60 (m, 13H), 0.86 (m, 1H), 0.45 (m, 2H), 0.09 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-シアノメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物121)
実施例41で得られる化合物41 (0.32 g, 0.83 mmol) および臭化シアノメチル (0.12 g, 1.0 mmol) を用い、実施例97に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1 )で精製することにより、化合物121(0.19 g, 53%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 6.96 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.70 (s, 2H), 3.17 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.12 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 2.98 (m, 2H), 2.58-1.86 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(2-アミノ-2-オキソエチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物122)およびシス-4-シアノ-4-[1’-シアノメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物123)
実施例121で得られる化合物121 (0.19 g, 0.44 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより化合物122 (0.075 g, 42%) および化合物123 (0.022 g, 12%) をそれぞれ白色固体として得た。
化合物122
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.23 (br, 1H), 7.08 (br, 1H), 6.85 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.08 (s, 2H), 3.03 (s, 2H), 2.81-1.65 (m, 13H).
化合物123
1H NMR (270 MHz, CDCl3) δ(ppm) 7.03 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 3.26 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.11 (d, J = 10.6 Hz, 1H), 3.20-2.90 (m, 2H), 2.57-1.97 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(シクロヘキシルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物124)
実施例41で得られる化合物41 (0.100 g, 0.26 mmol) およびシクロヘキサンカルボアルデヒド (0.037 g, 0.33 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製することにより、化合物124 (0.13 g, 99%) を得た。
1H NMR (270 MHz, CD3OD)δ(ppm) 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 2.99 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.90 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 2.85-2.68 (m, 2H), 2.50-1.62 (m, 16H), 1.55-1.38 (m, 1H), 1.37-1.18 (m, 6H), 1.02-0.83 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(シクロヘキシルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物125)
実施例123で得られる化合物124 (0.18 g, 0.27 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物125 (0.060 g, 49%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.84 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 2.84 (s, 2H), 2.69 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.38-2.17 (m, 7H), 2.10-1.98 (m, 2H), 1.98-1.83 (m, 2H), 1.82-1.55 (m, 7H), 1.48-1.33 (m, 1H), 1.29-1.08 (m, 3H), 0.93-0.76 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物126)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) およびテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボアルデヒド (0.044 g, 0.34 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1 )で精製することにより、化合物126(0.090 g, 69%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.95 (brs, 2H), 2.75-2.62 (m, 5H), 2.40-1.93 (m, 15H), 1.52-1.30 (m, 4H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物127)
実施例125で得られる化合物126 (0.090 g, 0.18 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物127 (0.084 g, 99%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.05 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.50-3.32 (m, 2H), 2.74-1.94 (m, 22H), 1.56-1.36 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物128)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) およびテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボアルデヒド (0.049 g, 0.43 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1.3 )で精製することにより、化合物128(0.12 g, 88%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.16 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.99-3.94 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.41-3.32 (m, 2H), 2.98 (brs, 1H), 2.97 (brs, 1H), 2.77-2.72 (m, 1H), 2.41-1.93 (m, 15H), 1.73-1.68 (m, 2H), 1.31-1.26 (m, 2H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物129)
実施例127で得られる化合物128 (0.12 g, 0.25 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物129 (0.080 g, 70%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.98-3.90 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.59-3.32 (m, 4H), 2.73-1.64 (m, 18H), 1.35-1.26 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物130)
実施例41で得られる化合物41 (0.057 g, 0.15 mmol) および4-ホルミルピペリジン-1-カルボン酸-tert-ブチルエステル (0.22 g, 1.01 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 2 )で精製することにより、化合物130(0.056 g, 64%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.13-4.08 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.97 (brs, 2H), 2.77-2.68 (m, 4H), 2.38-1.74 (m, 16H), 1.45 (s, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.12-1.07 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物131)
実施例129で得られる化合物130 (0.050 g, 0.090 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物131 (0.021 g, 42%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.06 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.10-4.05 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.55-3.37 (m, 2H), 2.74-1.94 (m, 18H), 1.74-1.70 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.21-1.11 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-アセチルピペリジン-4-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物132)
実施例133で得られる化合物134 (0.090 g, 0.19 mmol)をジクロロメタン (3 mL) に溶解し、0℃に冷却後、トリエチルアミン(0.039 mL, 0.28 mmol)および無水酢酸 (0.023 mL, 0.24 mmol) を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 0 : 1)で精製することにより、化合物132 (0.097 g, 97%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.95-6.90 (m, 1H), 6.51 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.60 (br, 1H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.83-3.71 (m, 1H), 3.00-2.91 (m, 3H), 2.78-2.73 (m, 2H), 2.54-1.60 (m, 16H), 2.09 (s, 3H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 1.5H), 1.24 (t, J = 7.2 Hz, 1.5H), 1.30-1.11 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(1-アセチルピペリジン-4-イル)メチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物133)
実施例131で得られる化合物132 (0.093 g, 0.18 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、アセトニトリルでトリチュレーションすることにより、化合物133 (0.054 g, 42%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.01-6.97 (m, 1H), 6.51 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 4.62-4.58 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.83-3.71 (m, 2H), 3.34-1.77 (m, 19H), 2.09 (s, 3H), 1.28-1.14 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピペリジン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物134)
実施例129で得られる化合物130 (0.30 g, 0.51 mmol)をジクロロメタン (12 mL) に溶解し、トリフルオロ酢酸 (2.0 mL) を加え、室温で1時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去することにより、化合物134 (0.26 g, 定量的) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.10-3.06 (m, 2H), 3.00 (d, J = 11.0, 1H), 2.93 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.80-2.54 (m, 4H), 2.40-1.76 (m, 14H), 1.60-1.50 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.30-1.11 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピペリジン-4-イルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物135)
実施例133で得られる化合物134 (0.090 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、アセトニトリルでトリチュレーションすることにより、化合物135 (0.032 g, 37%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 6.83 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.21-3.16 (m, 2H), 2.87 (brs, 2H), 2.80-2.67 (m, 4H), 2.31-2.20 (m, 7H), 2.07-1.58 (m, 9H), 1.29-1.17 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物136)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.27 mmol) およびテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-オン (0.038 g, 0.32 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物136 (0.091 g, 70%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.94 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 6.51 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 4.17 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.09 (dd, J= 10.9, 14.3 Hz, 2H), 2.92-2.74 (m, 4H), 2.64-2.52 (m, 2H), 2.46-1.90 (m, 14H), 1.71 (ddd, J = 3.2, 9.4, 22.1 Hz, 2H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物137)
実施例135で得られる化合物136 (0.091 g, 0.19mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物137 (0.065 g, 76%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.08 (d, J= 8.9 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.60 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.51-3.47 (m, 1H), 2.82 (d, J= 11.1 Hz, 1H), 2.72-2.64 (m, 4H), 2.63-2.54 (m, 1H), 2.52-2.28 (m, 5H), 2.21-2.06 (m, 7H), 2.03-1.93 (m, 2H), 1.75-1.64 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物138)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) およびテトラヒドロ-2H-ピラン-4-オン (0.034 g, 0.34 mmol) を用い、実施例47に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、化合物138 (0.11 g, 81%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.93 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 4.17 (dd, J= 7.2, 14.4 Hz, 2H), 4.03-3.95 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.40 (dt, J= 1.8, 11.5 Hz, 2H), 3.13 (d, J= 10.9 Hz, 1H), 3.04 (d, J= 10.9 Hz, 1H), 2.90 (dd, J= 7.3, 13.5 Hz, 1H), 2.78 (dd, J= 7.3, 15.9 Hz, 1H), 2.51 (t, J= 6.0 Hz, 1H), 2.45-2.31 (m, 3H), 2.24 (brd, J= 10.5 Hz, 2H), 2.14 (brd, J= 12.1 Hz, 2H), 2.05-1.93 (m, 4H), 1.82-1.71 (m, 2H), 1.59 (ddd, J = 3.5, 11.5, 23.4 Hz, 2H), 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物139)
実施例137で得られる化合物138 (0.11 g, 0.22 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物139(0.076 g, 77%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.09 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.11-3.96 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.64 (d, J = 11.4 Hz, 1H), 3.57-3.54 (m, 1H), 3.41-3.34 (m, 2H), 2.77 (d, J= 11.4 Hz, 1H), 2.58-2.47 (m, 4H), 2.41-2.33 (m, 1H), 2.27-2.08 (m, 6H), 1.98 (dt, J= 4.0, 12.9 Hz, 2H), 1.86 (brd, J= 13.3 Hz, 1H), 1.76-1.60 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-3-イルカルボニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物140)
実施例41で得られる化合物41 (0.15 g, 0.39 mmol)をジクロロメタン (2 mL) に溶解し、0℃に冷却した。この溶液にトリエチルアミン(0.17 mL, 1.2 mmol)および塩化ニコチノイル塩酸塩 (0.079 g, 0.43 mmol)を加え、0℃で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、化合物140 (0.12 g, 63%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.83-8.66 (m, 2H), 7.93-7.86 (m, 1H), 7.43-7.30 (m, 1H), 6.97 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 6.93 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 6.58 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 6.54 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 4.12 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.04-3.82 (m, 6H), 2.58-2.45 (m, 2H), 2.34-1.83 (m, 10H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピリジン-3-イルカルボニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物141)
実施例139で得られる化合物140 (0.12 g, 0.24 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物141(0.087 g, 75%) を黄色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 8.88-8.68 (m, 2H), 7.98-7.93 (m, 1H), 7.47-7.39 (m, 1H), 6.96 (brt, J = 8.4 Hz, 1H), 6.55 (br t, J = 8.4 Hz, 1H), 4.15-3.82 (m, 6H), 2.57-1.98 (m, 12H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]カルボニル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物142)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol)を1,2-ジクロロエタン (3 mL) に溶解し、1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-カルボン酸 (0.059 g, 0.26 mmol)、トリエチルアミン(0.11 mL, 0.78 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール ( 0.079 g, 0.52 mmol)およびWSC・HCl (0.099 g, 0.52 mmol) を加え、室温で24時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 6)で精製することにより、化合物142 (0.12 g, 77%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.94 (d, J = 8.7 Hz, 0.5H), 6.56 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.55 (d, J = 9.1 Hz, 0.5H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.90 (s, 1.5H), 3.89 (s, 1.5H), 4.18-3.80 (m, 4H), 2.71-1.71 (m, 20H), 1.46 (s, 4.5H), 1.45 (s, 4.5H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{[1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]カルボニル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物143)
実施例141で得られる化合物142 (0.12 g, 0.20 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物143 (0.071 g, 62%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 6.56 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 3.91 (s, 1.5H), 3.90 (s, 1.5H), 4.18-3.77 (m, 9H), 2.73-1.72 (m, 15H), 1.46 (s, 4.5H), 1.45 (s, 4.5H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(ピペリジン-4-イルカルボニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩(化合物144)
実施例142で得られる化合物143 (0.066 g, 0.12 mmol) を、実施例134に記載した方法に準じて処理し、アセトニトリルでトリチュレーションすることにより、化合物144 (0.041 g, 68%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 8.90 (brs, 0.5H), 8.55 (brs, 0.5H), 6.90 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.07-3.35 (m, 8H), 3.82 (s, 3H), 2.86-1.03 (m, 16H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(N,N-ジメチルグリシル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物145)
工程1:
実施例41で得られる化合物41 (0.18 g, 0.47 mmol)をジクロロメタン (5 mL) に溶解し、0℃に冷却した後、塩化クロロアセチル (0.041 mL, 0.51 mmol)およびトリエチルアミン(0.13 mL, 0.93 mmol) を加え、同温度で1時間攪拌した。反応液に水を加えて、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去することにより、シス-4-シアノ-4-[1’-(クロロアセチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.23 g, 定量的) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.97 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 0.5H), 6.57 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.56 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.07 (s, 1H), 3.99 (s, 1H), 3.91 (s, 1.5H), 3.90 (s, 1.5H), 4.05-3.82 (m, 4H), 2.57-1.98 (m, 11H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
工程2:
上記で得られた化合物 (0.11 g, 0.24 mmol) をTHF (1 mL) に溶解し、ジメチルアミン (2.0 mol/L THF溶液, 1.4 mL, 2.8 mmol) を加え、室温で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 20 : 1)で精製することにより、化合物145(0.096 g, 85%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.97 (d, J = 8.7 Hz, 0.5H), 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.56 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.55 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.90 (s, 1.5H), 3.89 (s, 1.5H), 4.01-3.68 (m, 6H), 3.12 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 3.05 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 2.48-1.98 (m, 9H), 2.33 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.30-1.22 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(N,N-ジメチルグリシル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物146)
実施例144で得られる化合物145 (0.096 g, 0.20 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理を行い、ジエチルエーテルでトリチュレーションすることにより、化合物146 (0.034 g, 38%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.56 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.54 (d, J = 9.0 Hz, 0.5H), 3.99-3.82 (m, 10H), 3.45-3.11 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.41-1.94 (m, 8H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(モルホリン-4-イルアセチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物147)
実施例144の工程1で得られるシス-4-シアノ-4-[1’-(クロロアセチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (0.12 g, 0.26 mmol) およびモルホリン (0.025 mL, 0.29 mmol) を用い、実施例144の工程2に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 30 : 1 )で精製することにより、化合物147(0.074 g, 55%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.97 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.57 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.55 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 4.17 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 3.90 (s, 1.5H), 3.89 (s, 1.5H), 4.01-3.70 (m, 8H), 3.18 (brs, 1H), 3.11 (brs, 1H), 2.53-1.98 (m, 15H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(モルホリン-4-イルアセチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩(化合物148)
実施例146で得られる化合物147 (0.074 g, 0.14 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、4 mol/L 塩化水素−ジオキサン溶液で処理することにより、化合物148 (0.051 g, 70%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 6.98 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.42-4.29 (m, 2H), 4.13-3.82 (m, 13H), 3.63 (brs, 2H), 2.40-1.71 (m, 10H), 1.30-1.13 (m, 1H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(2R)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フェニルアセチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物149)
実施例41で得られる化合物41 (0.10 g, 0.26 mmol) および2R-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル酢酸 (0.071 g, 0.28 mmol) を用い、実施141に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物149 (0.12 g, 74%, ジアステレオマー比1:1) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.43-7.26 (m, 5H), 6.97-6.94 (m, 1H), 6.54 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 5.92 (brs, 1H), 5.46-5.28 (m, 1H), 4.20-4.14 (m, 2H), 3.89 (s, 3H), 4.02-3.46 (m, 6H), 2.44-1.88 (m, 9H), 1.42 (brs, 9H), 1.33-1.24 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(2R)-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フェニルアセチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物150)
実施例148で得られる化合物149 (0.12 g, 0.19 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物150 (0.087 g, 77%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.39-7.30 (m, 5H), 7.00-6.93 (m, 1H), 6.54 (d, J = 9.1 Hz, 0.5H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 5.98-5.93 (m, 1H), 5.48-5.26 (m, 1H), 4.04-3.71 (m, 6H), 3.53-3.04 (m, 2H), 2.42-1.95 (m, 10H), 1.42 (s, 4.5H), 1.41 (s, 4.5H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{(2R)-2-アミノ-2-フェニルアセチル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩(化合物151)
実施例149で得られる化合物150 (0.080 g, 0.14 mmol) を、実施例134に記載した方法に準じて処理し、アセトニトリルでトリチュレーションすることにより、化合物151 (0.060 g, 81%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 7.58-7.55 (m, 5H), 6.96 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.82-6.76 (m, 1H), 5.55-5.40 (m, 1H), 4.34-4.08 (m, 1H), 3.88-3.63 (m, 6H), 3.35-3.05 (m, 1H), 2.49-1.72 (m, 10H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル(化合物152)
実施例41で得られる化合物41 (0.11 g, 0.28 mmol) およびN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニン (0.083 g, 0.31 mmol) を用い、実施141に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1)で精製することにより、化合物152 (0.13 g, 73%, ジアステレオマー比1:1) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.33-7.21 (m, 5H), 7.00-6.87 (m, 1H), 6.54 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 5.37-5.33 (m, 1H), 4.70-4.60 (m, 2H), 4.24-4.11 (m, 2H), 3.92-3.64 (m, 7H), 3.09-2.96 (m, 2H), 2.27-1.92 (m, 9H), 1.43-1.40 (m, 9H), 1.31-1.22 (m, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-{N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニル}スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸(化合物153)
実施例151で得られる化合物152 (0.13 g, 0.21 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理することにより、化合物153 (0.10 g, 79%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.32-7.18 (m, 5H), 7.00-6.87 (m, 1H), 6.54 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 6.53 (d, J = 8.9 Hz, 0.5H), 5.46-5.44 (m, 1H), 4.67-4.47 (m, 2H), 3.98-3.71 (m, 5H), 3.15-2.77 (m, 4H), 2.41-1.96 (m, 9H), 1.44-1.40 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(L-フェニルアラニル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸塩酸塩(化合物154)
実施例152で得られる化合物153 (0.090 g, 0.15 mmol) を、実施例134に記載した方法に準じて処理し、ジエチルエーテル : 酢酸エチル = 1 : 1の混合溶媒でトリチュレーションすることにより、化合物154 (0.057 g, 70%, ジアステレオマー比1:1) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 8.49 (brs, 2H), 7.38-7.24 (m, 5H), 6.90-6.87 (m, 1H), 6.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.39-4.28 (m, 1H), 4.08-4.02 (m, 1H), 3.84-3.57 (m, 5H), 3.17-2.76 (m, 4H), 2.26-1.63 (m, 11H).
シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド塩酸塩(化合物155)
実施例40で得られる化合物40 (0.12 g, 0.24 mmol) をDMF (1.0 ml) に溶解し、窒素雰囲気下、0℃に冷却後、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールアンモニウム塩 (0.054 g, 0.36 mmol)およびWSC・HCl (0.068 g, 0.36 mmol) を加えて室温で18.5時間攪拌した。反応溶液に水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより、シス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミドを得た。次いで得られたシス-4-シアノ-4-[1’-ベンジルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミドを酢酸エチルに溶解し、0℃に冷却後、4 mol/L 塩化水素−酢酸エチル溶液 (0.18 ml, 0.71 mmol) を加えて室温で30分間攪拌した。溶媒を減圧留去することにより、化合物155 (0.099 g, 86%) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.35-7.22 (m, 5H), 6.93 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 6.49 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 6.24 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.67 (dd, J= 13.2, 13.9 Hz, 2H), 3.03 (d, J= 11.0 Hz, 1H), 2.94 (d, J= 11.0 Hz, 1H), 2.86 (dt, J= 1.6, 7.1 Hz, 1H), 2.76 (dd, J= 7.3, 16.1 Hz, 1H), 2.41 (dd, J= 6.4, 13.4 Hz, 2H), 2.36-2.19 (m, 3H), 2.11-1.91 (m, 6H).
シス-4-シアノ-4-[スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド(化合物156)
実施例154で得られる化合物155(0.099 g, 0.20 mmol) をエタノール (1.0 mL) に溶解し、窒素雰囲気下で10% パラジウム炭素 (50%含水品、0.010 g) を加えた後、水素気流中、室温で6時間攪拌した。反応溶液をセライトでろ過し、溶媒を減圧留去することにより、化合物156 (0.078 g, 定量的) を得た。
1H NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 7.43 (s, 1H), 7.00 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H), 6.81 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.73-3.50 (m, 4H), 3.21 (s, 1H), 2.58-2.43 (m, 2H), 2.37-2.13 (m, 3H), 2.17-1.86 (m, 4H), 1.84-1.69 (m, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(エトキシカルボニルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド(化合物157)
実施例155で得られる化合物156(0.078 g, 0.22 mmol) をジメチルスルホキシド (1.0 mL) に溶解し、窒素雰囲気下、室温で2-ブロモ酢酸エチルエステル (0.029 mL, 0.26 mmol)および炭酸カリウム (0.061 g, 0.44 mmol) を加え、9時間加熱還流した。反応溶液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより、化合物157 (0.041 g, 45%, 化合物155より2段階) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.98 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.51 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.90 (brd, J= 18.7 Hz, 2H), 4.19 (q, J= 7.3 Hz, 2 H), 3.89 (s, 3H), 3.40 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 3.38 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 3.15-3.10 (m, 1H), 3.04 (d, J= 11.0 Hz, 1H), 2.84 (dd, J= 7.7, 16.5 Hz, 1H), 2.46-2.41 (m, 2H), 2.39-2.21 (m, 3H), 2.15-1.95 (m, 5H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(カルボキシメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド塩酸塩(化合物158)
実施例156で得られる化合物157 (0.041 g, 0.090 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理し、酢酸エチルでトリチュレーションすることで固体を得た。得られた固体をメタノールに溶解した後、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することによりシス-4-シアノ-4-[1’-カルボキシメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミドを得た。次いで得られたシス-4-シアノ-4-[1’-カルボニルメチルスピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミドを酢酸エチルに溶解し、0℃に冷却後、4 mol/L 塩化水素−酢酸エチル溶液 (0.069 mL, 0.28 mmol) を加え、30分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣を逆相カラムクロマトグラフィー (アセトニトリル : 水 = 40 : 60) で精製することにより、化合物158 (0.020 g, 53%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.90 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 6.50 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 3.98 (brd, J= 10.7 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.86 (d, J= 9.9 Hz, 1H), 3.38 (t, J = 10.9 Hz, 2H), 3.20 (d, J= 9.9 Hz, 1H), 2.99 (d, J= 10.2 Hz, 1H), 2.42-1.73 (m, 9H), 1.58 (qt, J= 11.1, 3.4 Hz, 2H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1-フェニルメトキシカルボニルメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド(化合物159)
実施例155で得られる化合物156 (0.084 g, 0.24 mmol) およびメチル-α-ブロモベンジルフェニルアセテートを用い、実施例156に記載した方法に準じて反応を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム : メタノール = 9 : 1)で精製することにより、化合物159 (0.044 g, 42%, 化合物40より3 段階) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.40-7.35 (m, 2H), 7.30-7.24 (m, 3H), 6.87 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 6.86 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 6.42 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 6.41 (d, J= 8.8 Hz, 0.5H), 5.88 (brs, 2H), 3.80 (s, 1.5H), 3.79 (s, 1.5H), 3.61 (s, 1.5H), 3.60 (s, 1.5H), 3.18 (d, J= 11.4 Hz, 0.5H), 2.99 (d, J= 11.0 Hz, 0.5H), 2.93 (d, J= 11.4 Hz, 0.5H), 2.81 (d, J= 11.0 Hz, 0.5H), 2.79-2.58 (m, 2H), 2.40-2.23 (m, 3H), 2.12-1.88 (m, 9H).
シス-4-シアノ-4-[1’-(1-フェニルカルボキシメチル)スピロ(7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン)-4-イル]シクロヘキサンカルボン酸アミド(化合物160)
実施例158で得られる化合物159 (0.041 g, 0.09 mmol) を、実施例40に記載した方法に準じて処理した後、レジン (芳香族系合成吸着剤, SP-207) で精製することにより、化合物160(0.033 g, 85%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD)δ(ppm) 7.57 (d, J= 6.6 Hz, 2H), 7.35-7.26 (m, 3H), 6.92 (d, J= 9.0 Hz, 0.5H), 6.89 (d, J= 11.6 Hz, 0.5H), 6.61 (d, J= 9.0 Hz, 1H), 3.95 (d, J= 4.4 Hz, 1H), 3.86 (s, 1.5H), 3.85 (s, 1.5H), 3.29 (d, J= 11.4 Hz, 1H), 3.19-3.04 (m, 1H), 2.99 (d, J= 11.4 Hz, 1H), 2.80-2.66 (m, 1H), 2.45-2.43 (m, 3H), 2.28-2.19 (m, 2H), 2.13-1.86 (m, 6H).
参考例1:4-シアノ-4-(8-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル
ジクロロメタン(200 mL)に対してアルゴン雰囲気下、特開平12-57381などに記載された方法に準じて調製したシス-4-シアノ-4-(8-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-ジオキシン-5-イル)シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル (12.6 g, 38.3 mmol)およびトリエチルアミン(8.0 mL, 58 mmol)を加えて溶解後、-10℃に冷却した。得られた溶液に対してトリフルオロメタンスルホン酸無水物 (9.7 mL, 58 mmol) を滴下し、-10℃で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を0.5 mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製することにより、標題化合物(14.8 g, 84%)を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.41 (m, 4H), 4.17 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.46-1.81 (m, 9H), 1.28 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
参考例2:4’,5’-ジヒドロスピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-チオフェン)
工程1:
国際公開第01/81288号などに記載された方法に準じて調製した3-ブロモ-6-メトキシカテコール (5.0 g, 22.8 mmol) を、メタノール (120 mL) に溶解し氷冷した後、アセチレンジカルボン酸ジメチルエステル (3.57 g, 25.1 mmol)および水素化ナトリウム (60%含量;触媒量) を添加し、室温で5時間撹拌した。さらにアセチレンジカルボン酸ジメチルエステル (1.46 g, 10.2 mmol)および水素化ナトリウム (60%, 触媒量)を氷冷下で添加した後、室温で3時間撹拌した。反応溶液に水を加えて反応を停止後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1→2 : 1)で精製することにより、4-ブロモ-7-メトキシ-2-メトキシカルボニルメチル-1,3-ベンゾジオキソール-2-カルボン酸メチルエステル (8.24 g, 定量的) を油状物として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.94 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.47 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 3.72 (s, 3H), 3.43 (d, J = 16.7 Hz 1H), 3.35 (d, J = 16.7 Hz 1H).
工程2:
窒素雰囲気下、THF (200 mL) に水素化リチウムアルミニウム(1.16 g, 30.6 mmol)を添加し、0℃に冷却した後、上記で得られる化合物 (8.49 g, 23.5 mmol)を、内温10℃以下で添加し、室温で4時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、硫酸ナトリウム十水和物(10.6 g, 32.9 mmol)を徐々に加え、室温で1時間撹拌した。得られた懸濁液をセライトを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、残渣に水を加え酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレーションすることにより、2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシメチル-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2-イル)エタノール (4.45 g, 62%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.90 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.95-3.84 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 2.48 (t, J = 7.3 Hz 1H), 2.36 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 2.06 (t, J = 5.5 Hz, 1H).
工程3:
上記で得られた化合物 (4.66 g, 15.3 mmol)をジクロロメタン (150 mL) に溶解後、氷冷下、トリエチルアミン(4.26 mL, 30.5 mmol)および塩化メタンスルホニル(2.36 mL, 30.5 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。さらにトリエチルアミン(2.13 mL, 15.3 mmol)および塩化メタンスルホニル(1.18 mL, 15.3 mmol) を加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで2回抽出した。有機層を2 mol/L 塩酸、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより、メタンスルホン酸[2-(4-ブロモ-2-メタンスルホニルオキシメチル-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2-イル)エチル]エステル (9.06 g, 定量的)を油状液体として得た。
工程4:
上記で得られた化合物 (9.06 g, 15.3 mmol)を1,4-ジオキサン(210 mL)に溶解後、1 mol/L硫化ナトリウム水溶液(61.2 mL, 61.2 mmol)を加え、90℃で17時間加熱撹拌した。反応溶液に水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 19 : 1)で精製後、イソプロピルアルコールでトリチュレーションすることにより、標題化合物 (2.66 g, 57%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.91 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.26 (s, 2H), 3.04 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.47 (t, J = 6.8 Hz, 2H).
参考例3:2’,3’,5’,6’-テトラヒドロスピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾヂオキソール-2,4’-チオピラン)
テトラヘドロン (Tetrahedron)、2001年、第57巻、p.217-225などに記載された方法に準じて調製した4,4-ジメトキシ-2,3,5,6-テトラヒドロチオピラン (3.85 g, 23.8 mmol) をトルエン (20 mL) に溶解し、3-ブロモ-6-メトキシカテコール (2.00 g, 9.13 mmol) およびp-トルエンスルホン酸一水和物 (0.174 g, 0.915 mmol) を加え、3 時間加熱還流した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に混合した後、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル) で精製後、アセトン−ジイソプロピルエーテルから再結晶することにより、標題化合物 (1.44 g, 49.9%) を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ(ppm) 6.87 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.93-2.85 (m, 4H), 2.35-2.32 (m, 4H).
参考例4:4-ブロモ-7-メトキシ-1’-ベンジルスピロ(1,3-ベンゾジオキソール-2,3’-ピロリジン
アルゴン雰囲気下、ジクロロメタン (100 mL)に、参考例2の工程2で得られた2-(4-ブロモ-2-ヒドロキシメチル-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2-イル)エタノール (3.04 g, 9.96 mmol)およびトリエチルアミン (6.8 mL, 47 mmol) を加え、氷冷後、塩化メタンスルホニル (3.9 mL, 48 mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。反応溶液に水を加えた後、クロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をベンジルアミン (15 mL) に溶解し、120℃で15分間攪拌した。反応溶液に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 4 : 1)で精製することにより、標題化合物 (4.12 g, 定量的) を黄色油状液体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.35-7.22 (m, 5H), 6.86 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.67 (s, 2H), 3.04 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.99 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 2.83-2.77 (m, 2H), 2.46-2.37 (m, 2H).
参考例5:スピロ(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2’-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)
3-ブロモ-6-メトキシカテコール (17.2 g, 78.4 mmol) およびノルカンファージメチルアセタール (31.8 g, 204 mmol) をトルエン (340 mL) に懸濁し、p-トルエンスルホン酸一水和物 (1.49 g, 0.78 mmol) を加えて4.6時間還流した。酢酸エチルを添加し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-ヘキサン : 酢酸エチル = 9 : 1)で精製後、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-ヘキサン : 酢酸エチル = 20 : 1) で精製した。得られた標題化合物 (22.2 g)は精製せずに次の反応(実施例45)に用いた。
参考例6:4-ブロモ-7-メトキシ-1’-ベンジルスピロ(1,3-ベンゾジオキソール-2,4’-ピペリジン)
工程1:
国際公開第01/81288号などに記載されている方法に準じて得られた3-ブロモ-6-メトキシカテコール (2.20 g, 10.0 mmol) を、アセトン (700 mL) に溶解し氷冷した後、炭酸カリウム (6.92 g, 50.1 mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。反応溶液に、ジメチルアレン-1,3-ジカルボキシレート (1.57 g, 10.0 mmol)をアセトンに溶解した溶液を氷冷下、2時間かけて滴下した後、室温で38時間撹拌した。この反応溶液に水を加えて酢酸エチルで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)で精製することにより、4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2-ジカルボン酸ジメチルエステル (1.32 g, 35%) を白色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 6.90 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.70 (s, 6H), 3.33 (s, 4H).
工程2:
上記で得られた化合物 (75.1 mg, 0.200 mmol) をTHF (2 mL) に溶解し、反応溶液を0℃に冷却した。ここへ水素化ホウ素リチウム (17.5 mg, 0.803 mmol) を添加し、室温で18.5時間撹拌した。反応液を0℃に冷却後、アセトンを徐々に加え、室温で15分間撹拌した。得られた懸濁液をセライトを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮することにより、2,2’-(4-ブロモ-7-メトキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2,2-ジイル)ジエタノールの粗生成物を得た。この粗生成物をジクロロメタン (1 mL) に溶解し、トリエチルアミン (62 μL, 0.45 mmol) を加え、氷冷後、塩化メタンスルホニル (23 μL, 0.30 mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。反応溶液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアセトニトリル (2 mL) に溶解し、ベンジルアミン (72.6 mg, 0.678 mmol) を添加し2.5時間加熱還流した。放冷後、反応溶液に酢酸エチルを加え、1 mol/L水酸化ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)で精製することにより、標題化合物 (45.4 mg, 48%) を黄色固体として得た。
1H NMR (270 MHz, CDCl3)δ(ppm) 7.34-7.26 (m, 5H), 6.86 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.59 (s, 2H), 2.68 (br t, J = 5.4 Hz, 4H), 2.10 (br t, J = 5.4 Hz, 4H).
製剤例1:錠剤(化合物1)
常法により、次の組成からなる錠剤を調製する。化合物1 40g、乳糖286.8gおよび馬鈴薯澱粉60gを混合し、これにヒドロキシプロピルセルロースの10%水溶液120gを加える。この混合物を常法により練合し、造粒して乾燥させた後、整粒し打錠用顆粒とする。これにステアリン酸マグネシウム1.2gを加えて混合し、径8mmの杵をもった打錠機(菊水社製RT−15型)で打錠を行って、錠剤(1錠あたり活性成分20mgを含有する)を得る。
処方 化合物1 20 mg
乳糖 143.4mg
馬鈴薯澱粉 30 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 6 mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
200 mg
製剤例2:錠剤(化合物2)
化合物2 40gを用い、実施例1と同様にして、標記錠剤(1錠あたり活性成分20mgを含有する)を得る。
処方 化合物2 20 mg
乳糖 143.4mg
馬鈴薯澱粉 30 mg
ヒドロキシプロピルセルロース 6 mg
ステアリン酸マグネシウム 0.6mg
200 mg
製剤例3:注射剤(化合物3)
常法により、次の組成からなる注射剤を調製する。化合物3 1gおよびD−マンニトール5gを注射用蒸留水に添加して混合し、さらに塩酸および水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを6に調整した後、注射用蒸留水で全量を1000mLとする。得られた混合液をガラスバイアルに2mLずつ無菌的に充填して、注射剤(1バイアルあたり活性成分2mgを含有する)を得る。
処方 化合物3 2 mg
D−マンニトール 10 mg
塩酸 適量
水酸化ナトリウム水溶液 適量
注射用蒸留水 適量
2.00 mL

a

Claims (15)

  1. 一般式(I)
    Figure 2005060375

    [式中、mは0、1または2を表し、Wは−OR(式中、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニルまたはアラルキルを表す)または−NR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、または置換もしくは非置換の低級アルキニルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)を表し、
    は水素原子、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルキル、または置換もしくは非置換の低級アルコキシを表し、
    およびRは、同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のポリシクロアルキル、置換もしくは非置換の脂環式複素環基、多環式複素環基、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換の芳香族複素環基または置換もしくは非置換のアラルキルを表すか、RおよびRが同一炭素原子上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロシクロアルカン、置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカン、または置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成し、
    は、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、ホルミルまたは−NR(式中、RおよびRは同一または異なって、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、ホルミル、または置換もしくは非置換の低級アルカノイルを表すか、RとRが隣接する窒素原子と一緒になって置換もしくは非置換の複素環基を形成する)を表すか、
    あるいは、RおよびRの一方が水素原子を表し、他方が多環式複素環基を表すか、RおよびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって、置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンまたは置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成するとき、
    はヒドロキシまたは置換もしくは非置換の低級アルコキシを表す]で表される含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  2. が置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルキニル、置換もしくは非置換の低級アルカノイル、ホルミルまたは−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求項1記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  3. およびRが水素原子である請求項1または2記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  4. が置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニルまたは置換もしくは非置換の低級アルキニルである請求項1〜3のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  5. がヒドロキシまたは置換もしくは非置換の低級アルコキシである請求項1記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  6. およびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環、置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンまたは置換もしくは非置換のスピロ多環式複素環を形成し、Rが置換もしくは非置換の低級アルコキシである請求項1記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  7. およびRが同一炭素上に存在し、その炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換のスピロ脂環式複素環または置換もしくは非置換のスピロポリシクロアルカンを形成し、Rが置換もしくは非置換の低級アルコキシである請求項1記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  8. が水素原子である請求項1〜7のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  9. Wが−OR(式中、Rは前記と同義である)である請求項1〜8のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  10. Wがヒドロキシである請求項1〜8のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  11. Wが−NR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求項1〜8のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  12. mが1である請求項1〜11のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  13. mが0である請求項1〜11のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩を含有するホスホジエステラーゼ(PDE)−IV阻害剤。
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