JP2005053048A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 より少ない廃インク量で記録ヘッドの循環回復を実現するインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】 サブタンク102と記録ヘッド107とを連結する第1のインク流路117及び第2のインク流路118において、第2のインク流路118を閉塞した状態で第1のインク流路117に設けたポンプ101を作動させ、ポンプ101の圧力によってサブタンク102内のインクを記録ヘッド107に供給する。これにより、記録ヘッド107内のインク液室及び流路が後加圧され、インク液室等に残留する気泡がインク吐出口から流出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録ヘッドにインクを供給し、記録ヘッドからインクを吐出することによって画像を形成するインクジェット記録装置に関するものであり、特に記録ヘッドの回復シーケンスに関するものである。
近年普及しているインクジェット記録装置においては、駆動パルスに応じたエネルギを複数の記録素子の夫々に与え、各記録素子からインクを吐出することによって画像の記録を行っている。このようなインクジェット記録装置におけるエネルギの付与については幾つかの方式があるが、各記録素子に供給されたインクに対して、急激な熱エネルギを与えることにより、インク内に膜沸騰を起こさせ、生じた気泡の成長に伴って所定量のインクを記録素子から吐出させる方法がある。そしてこの方法は、駆動周波数や記録素子の集積密度の点から特に優位であることから、多く採用されているものである。
さらに、記録速度を向上させる為の記録素子の配列形態としては、記録素子を記録媒体の搬送方向とは異なる方向に、記録媒体の記録領域幅分だけ複数配列した所謂ラインヘッドが知られている。そして、このラインヘッドを適用したラインプリンタにおいては、記録装置内に固定されたラインヘッドから、所定の周期でインクを吐出させると共に、所定の速度で記録媒体を搬送させることによって画像を形成するものである。
ところで、上述した方式の記録装置においては、各記録素子内に高周波数で発泡を生じさせるとともに、記録素子の数自体も多いので、記録に伴って発生する残留気泡がインク流路に累積し、安定した記録の維持が懸念される場合がある。
よって、一般には気泡を取り除く配慮を施し、回復処理を採用することが多かった(例えば特許文献1参照。)。
特開2001−232807号公報(第2頁、図1)
しかしながら、一般的な記録装置の回復機構においては、インクの流路が長く複雑なため、インクを循環させて行う回復動作でヘッドから排出されるインク量が多く、記録装置自体のランニングコストを増大させることが問題となっており、回復動作の最適化による排出インク量の削減が大きな課題となっていた。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、より少ない廃インク量で記録ヘッドの循環回復を実現するインクジェット記録装置を提供することである。
そのために本発明では、複数の記録素子からインクを吐出する記録手段を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、該記録手段にインクを供給するためのタンク手段と、該タンク手段と前記記録手段とをつなぐ第1および第2のインク流路と、前記第1のインク流路に設けられ前記タンク手段から前記記録手段に対しインクを供給するためのポンプと、前記第2のインク流路に設けられ、前記第2のインク流路におけるインクの流通を制御可能な弁手段、前記記録手段のインク吐出状態を良好な状態に維持するための回復動作を行うに際し、前記弁手段によって前記第2のインク流路におけるインクの流通を止めた状態で、前記ポンプを動作させることによって前記第1のインク流路を介して前記タンク手段から前記記録手段に対しインクを供給し、供給させるインクの圧力によって前記記録素子よりインクを流出させる回復制御手段と、前記インク流路内の温度を検知及び制御する手段とを具え、該回復制御手段は、前記記録ヘッドの内部に残留する気泡を検知するために、前記インク流路内の温度制御による温度の変化量で判定し、前記ポンプを駆動することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッド内のインク液室等に残留する気泡を正確に検知することができるので、従来よりも少ない回復回数で記録ヘッド内の残留気泡を除去することが出来、回復処理に要する廃インク量を削減することができる。
以下に、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明に適用可能なラインプリンタ型のインクジェット記録装置におけるインクの流路の一例を、回復処理系とともに示した概念図である。ここでは、回復処理系の循環処理について簡単に説明する。
図1において、106はインクを貯留する為のインクタンク、102はインクタンクから供給されたインクを一時的に貯留するサブタンク、107はインクを吐出するための複数の記録素子を具えた記録ヘッド、104は回復動作によって記録ヘッド107から吐出されたインクを受けるための回復桶、119は回復桶104からインクを回収してインクを貯留する為の廃インクタンクである。101および105はそれぞれポンプを示し、図の太い実線で示した部分はインクが流れる経路を示している。また、108、110および111はそれぞれ適切なタイミングで開閉可能な電磁弁を示し、112、113および114はそれぞれインクの流路で異物が巡回するのを防止する為のフィルターを示している。
インクタンク106に貯留されているインクは、ポンプ105によってサブタンク102に供給される。サブタンク102には、インクタンク106からインクを導入するためのインク導入路の他に、記録ヘッド107にインクを供給する為の供給路117と、記録ヘッド107から記録に使われなかったインク等を回収する為の回収路118が連結されている。回収路118については、記録ヘッド107で使用されなかったインクと共に、記録ヘッドで発生した気泡の一部も同時に回収される。サブタンク102には大気連通口103が備えられているので、サブタンク内は大気圧と同等に保たれており、回収された気泡はサブタンク内で上方に排出される。
また、記録ヘッド107の各記録素子は、インクを吐出させる吐出口と、これに連通するインク路とをそれぞれ具備しており、インク路の毛管力によって吐出口近傍までインクが充填されるとともに、サブタンク102のインク液面と吐出口との水頭差によって生じる負圧力によって、吐出口近傍のインク表面にはメニスカスが形成されている。そして、上記毛管力と負圧力とが好ましい位置で平衡状態を保つことにより、記録素子からの吐出が安定して行われるのである。記録を行っている最中は、ポンプ101および105は停止され、電磁弁108は開放された状態になっている。記録に伴いサブタンク102内のインクが徐々に消費されていくことになるが、サブタンク102内のインク残量は電極からなるインク残量検知センサ115によって管理され、補給が必要な場合には、再びポンプ105を用いてインクタンク106からインクを供給する。
記録ヘッド107の回復処理を行う場合には、ポンプ101とポンプ105によって強制的にインクの循環が行われる。ポンプ101によって記録ヘッドにインクが供給される一方、記録ヘッド107の各記録素子からは回復桶104に向けて連続したインクの吐出を行い、回復桶104に溜められたインクはポンプ105によって吸引され、廃インクタンク115に棄却される。また、記録ヘッド107の吐出口表面に残るインクに対しては、回復桶104に配置されている弾性の部材からなるブレード116によって拭き取られ、その後、記録ヘッド107は回復桶104内に予備吐出を行うことによって記録が可能な状態になる。
尚、上述した各機構は、図示が省略されているインクジェット記録装置の回復機構部に対応しており、インクジェット記録装置本体の内部に配置されているものである。
図2は、本実施形態で適用するインクジェット記録ヘッド107の構成を説明する為の概念図である。記録ヘッド107には、インクを吐出するための複数の記録素子205が所定の密度で形成されており、この記録素子205それぞれに具えられた吐出口208は、吐出口が設けられる記録ヘッドの表面(オリフィス面)209に所定の密度で多数配列されている。インクの流れとしては、まず、サブタンク102から供給されたインクが、インク供給口201からフィルター113を通過し、更に供給経路203を経て、共通液室204に入る。共通液室204に溜められたインクは、その後各記録素子205へと分断されて吐出に使用されるものと、記録素子205へは行かず共通液室204をそのまま通過して、リターン供給経路206を介してフィルター207を通過し、インク吸出口208からサブタンク102に戻るものとがある。記録の際、吐出口208から吐出して消費した分のインクは、インク供給口201を通じてサブタンク102からリフィルされる。この時サブタンク102内のインクの液面と、記録ヘッド107のオリフィス面209では、オリフィス面209の方が高い位置に配置されており、常にオリフィス面209には水頭差が均一にかかっていることで、記録素子内のメニスカスを好適に保ち、安定した吐出を可能にしている。
図3は、本実施形態で適用する記録ヘッド107の記録素子205の構成を更に詳しく説明する為の模式図である。インクを吐出する吐出口208に連通するインク路307は、素子基板301、素子基板301に接合された天板303およびこれらに対し前端面から接合されたオリフィスプレート304によって構成されている。
素子基板301には、液体(ここではインク)に気泡を発生させるための熱エネルギを与える発熱体302が設けられており、発熱体302は電気抵抗層および配線をパターンニングしたものとなっている。記録を行う際には、この配線から電気抵抗層に電圧を印加し、電気抵抗層に電流を流すことで発熱体302が発熱する。発熱体302の急激な発熱により、インク路307内に存在するインクには泡が発生し、発生した泡の体積に応じた量のインクが吐出口298から吐出する。また、図には記載していないが、素子基板301上には、素子基板301および発熱体302の蓄熱温度を検知するためのセンサーが配置されており、このセンサーの検出温度に応じてヘッドの駆動条件が決定されている。
更に、素子基板301上の共通液室内にはサブヒータ306が設けられている。これは、記録ヘッド107内のインクの温度を一定に保ち、インクの粘性を安定させることによって、所定の範囲内で安定した吐出を行うことを目的として設けられているものである。
天板303は、発熱体302が配置されるインク路307および複数のインク路307に共通に液体を供給するための共通液室204を構成するためのもので、天井部分からは発熱体302に対応してインク路を画成するため隔壁309が一体的に設けられている。
オリフィスプレート304は、各インク路307の端部に対向して接合されており、これによりそれぞれのインク路307を介して共通液室204に連通する複数の吐出口208が形成される。
図4(a)〜(d)は、記録ヘッド107が記録を行った際の、共通液室204に溜まる泡の発生状況を説明する為の図である。
図4(a)において、記録信号が入力されると発熱体302に電圧の印加が開始される。
続く図4(b)において、電圧が印加された発熱体302は発熱し、インク路307に存在するインク内に泡401が発生する。同時に膨張する気泡の圧力により、流路内のインクが徐々に吐出口方向に押し出される。
図4(c)において、膨張した泡はついに吐出口208まで達して崩壊する。このタイミングで、発熱体近傍にあったインクが吐出される。
図4(d)において、吐出後の液室内においては、吐出で消費された分のインクが、インク路307の毛管力によってリフィルされ、次の吐出に備える。ただし、急激に発泡した際に発生した若干の小泡は残留気泡402として液室内に溜まる。
図5(a)〜(c)は、図4で説明した発泡および吐出を繰り返して行くことにより、経時的に変化していく共通液室内の様子を示したものである。
図5(a)において、記録を開始する以前の初期状態では、インクのみが充填されている。
図5(b)において、図5(a)の状態から記録を開始し、しばらくの間吐出を繰り返すと、吐出口208から排除されない残留気泡501が徐々に共通液室204内に累積してくる。この状態でもインクの吐出は可能であるが、安定した吐出が行えない恐れがあるため、実際にはこの様な状態になる以前に回復処理を行うことが好ましい。
図5(c)は、図5(b)の状態から、回復処理を行わず更に吐出を続けた場合の液室内の様子を示したものである。ここでは、小泡であった多くの残留気泡501が集積し、共通液室204内を大きな気泡502が占有してしまっている。このような状況になると、吐出口近傍までインクを供給する経路が塞がれてしまうので、安定した吐出が行えないばかりか、大きな気泡502によって吐出自体が不可能な状況になってしまう。
本実施形態では、このような液室内に溜まる気泡に起因する吐出不良を回避する為に、図5(c)のような状況に陥る前に随時回復動作を行っている。以下に本実施形態で行う液室内の気泡を除去する為の回復方法を説明する。
図6(a)〜(d)は、上記液室内の気泡を除去する為に行う回復動作を、経時的に示したものである。以下、各工程の説明を図1も参照しながら説明する。
図6(a)は、図5(b)と同様に、記録に伴いある程度の気泡が共通液室204内に溜まってきた状態を示している。このような段階で、記録装置は気泡除去の回復動作を行うために、回復桶104と記録ヘッド107との距離を近づけ、循環ポジションと呼ばれる配置に位置付けする。この循環ポジションについては図面を用いて後述するが、基本的には吐出口208から流出するインクが回復桶104内に効率良く回収出来る様なポジションとなっている。
適切な位置にポジショニングされると、図1を参照するに、電磁弁108を閉鎖した状態でポンプ101が動作する。これにより、サブタンク102内のインクが、インク供給経路117、フィルター113を経てヘッド107に強制的に供給される。電磁弁108を閉めた状態であるので、記録ヘッド107内の共通液室および流路が比較的強い圧力で加圧され、吐出口近傍のインクは徐々に吐出口から強制的に排出される(図6(b))。
更に加圧が続くと、共通液室内に存在した気泡も吐出口から押し出されていく(図6(c))。
そして、回復桶104内のインクガイドに伝って流れ落ちることにより、流出したインク及び気泡は共通液室204内から除去される(図6(d))。
(2)このように電磁弁108を閉じた状態でポンプを用いた本実施形態の回復動作では、記録中の毛管現象によるリフィルの力とは異なり、強い圧力によってインクの流路が加圧されるので、液室内の気泡も吐出口に向けて強制的に移動および排出させることができる。また、気泡を除去するのに必要十分な圧力がかけられれば、必要以上に多量のインクをサブタンクから注入する必要も無いので、背景技術の項で説明した回復動作に比べ、廃棄されるインクの量も低減させることができる。ポンプ101によって送りこまれるインクの流量は、記録ヘッドの液室容積以下、又は複数の記録素子のインク路の合計容積以下であることが望ましく、本実施形態で適用したポンプ101は、この値を実現できるものとなっている。
回復桶104に溜まったインクは、吸引ポンプ105で吸引され、フィルター111を経て廃液タンクに棄却される。その後、流路内に残る圧力をある程度取り除くため、電磁弁108を一度開放して圧力を分散させる。そして、更に流路内の圧力を完全に取り除くために電磁弁108を再度閉め、吐出口208より回復桶104内に予備吐出を行う。このように完全に圧力を取り除いた後には、電磁弁108を再び開放し、記録時の状態に戻した後、吐出口208が配列する記録ヘッドのオリフィス面に残るインクを、弾性部材からなるブレード106によって拭き取った後、再び記録素子を整えるために最終的な予備吐出を回復桶104内に行って通常の記録可能な状態になる。
図7は、本実施形態のインクジェット記録装置が行う各動作における、記録ヘッド107と回復桶104などの回復機構とのポジション関係を説明する為の模式的断面図である。
図7(a)は循環ポジションを表す。循環ポジションは、上述したように、液室内の気泡を除去する場合に適用される。ここでは、記録ヘッド107からインクが回復桶104に流れる際に、桶内にあるインクガイド703を通して効率良くインクが回収されるようになっている。
図7(b)は、ブレードポジションである。本実施形態の回復処理は、上述した様な共通液室204内に累積する泡を除去する回復処理の他に、記録中に記録ヘッド107のオリフィス面に累積するインクミストを除去する回復処理がある。そして、後者のインクミストを除去する回復処理の場合は、図7(b)のブレードポジションにて行われる。ブレードポジションは、回復桶104の脇に付随する弾性部材からなるブレード106が、記録ヘッド107の表面を清掃するためのポジションであり、図の位置から、記録ヘッド107とブレード106とが相対的に矢印の方向に水平移動することにより、記録ヘッド107のオリフィス面に残るインクミストなどを除去することが出来る。
図7(c)は、待機時および記録時以外で記録ヘッド107からインクを予備吐出する場合のキャップポジションである。この場合には回復桶104の上部に具備されたキャップ706が記録ヘッド107のオリフィス面を覆い、吐出口から吐出されるインクが他へ飛散しない様になっている。
図7(d)は記録ヘッド107が実際に記録を行う際の記録ポジションである。記録ポジションにおいては、図7(a)〜図7(c)で互いに対向する位置関係にあった記録ヘッド107と回復機構とが完全に水平方向にずれ、記録ヘッド107は記録媒体709へ記録するために、記録媒体709の搬送面に降下している。
次に、気泡による不吐出を防止するために本実施形態のインクジェット記録装置が行っている制御について説明する。
図8は、本実施形態で適用するインクジェット記録装置における制御系の構成を説明するためのブロック図である。
図において、801はCPUであり、内部に設けられたメモリROMに記憶されているプログラム他を読み出して、後述する図10に示されるフロー等のような記録装置全体の制御を実行する。
802は搬送モータ駆動回路である。搬送モータ駆動回路802で発生された電圧パルスは、搬送モータ805に入力されることにより搬送モータ805が駆動し、これにより記録媒体が所定の速度で搬送される。
803は記録ヘッド駆動回路である。ここで発生された駆動パルスを所定の周波数で記録ヘッド107に与えることによって、与えられた周波数に従った吐出周波数でインクが吐出され、搬送中の記録媒体に着弾することができる。CPU801は、画像の記録密度に従って、搬送モータ805の搬送スピードや記録ヘッド107の吐出周波数を制御することができる。
また、806は記録ヘッド107の吐出回数をカウントするためのカウンタである。
804は回復系ユニット制御回路である。CPU801はこの回復系ユニット制御回路を介し、電磁弁(108、110、111)やポンプ101、ポンプ105をそれぞれ独立に制御することが出来る。
以下に、上述の構成よりなる回復シーケンスの動作説明をフローチャートを参照して説明する。
図9は、記録素子内のインク流路に同一の熱量Q(J)を加えた際に、流路内に残る泡とインクの比熱の差による温度上昇の差を示したグラフである。流路内の温度上昇をΔT、残存インク量をL(g)、インクの比熱をA(J/g・K)とすると、これらは式9に示した関数で表わされる。ここで、インクの比熱Aは一定であるとすると、温度上昇ΔTは残存するインク量によって変化することになる。つまり、泡が増加するに伴い残存するインク量が減るので、温度上昇ΔTの値は大きくなる。グラフにおいては、横軸に時間、縦軸に温度上昇ΔTをとってあり、泡が多い場合(a)と泡が少ない場合(b)とでは図のような関係になっている。
図10は、本実施形態のインクジェット記録装置が行っている回復シーケンスにおける各工程を説明する為のフローチャートである。
回復シーケンスが開始されると、まずステップS101にて記録ヘッド内の流路の温度(T1)を検知する。次に、記録ヘッド流路内に一定量の熱量(QJ)を与える(ステップS102)。その後、再度記録ヘッド流路内の温度(T2)を検知する(ステップS103)。更に、検知した温度T1およびT2の差分(T3)を演算し、この値が、Tairよりも大きいか否かを判断する(ステップS104)。ここでTairは、記録ヘッドの流路に泡が累積して記録不良を起こす直前の状態に、熱量(QJ)を与えたときの温度上昇値を示す。ステップS104で、T3>Tairの場合、ステップS105へ進み、回復処理を行う。T3≦Tairの場合は、ステップS101へ戻る。
尚、上述した説明においては、気泡が液室内に溜まりやすい実施形態として、ラインヘッドを用いたラインプリンタを用い、熱エネルギを各記録素子に付加することにより吐出を行う方式のインクジェット記録装置を例に説明して来たが、本発明はこれに限定されるものではない。ラインプリンタでなくシリアル型の記録装置であっても、また熱エネルギを各記録素子与える方式以外のインクジェット記録装置であっても、余分なインクを消費することなく、液室内に溜まった気泡等を効率的に除去できるという本発明の効果は有効である。
本発明は、記録ヘッドにインクを供給し、記録ヘッドからインクを吐出することによって画像を形成するインクジェット記録装置に利用することができる。
従来および本発明で適用するインクジェット記録装置の回復処理系を示した概念図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録ヘッドの構成を説明する為の概念図である。 本発明の実施形態で適用する記録ヘッドの記録素子の構成を説明する為の模式図である。 共通液室に溜まる泡の発生状況を説明する為の図である。 共通液室内の経時変化の様子を示した図である。 本発明の実施形態における回復工程を経時的に説明する為の図である。 記録ヘッドと回復機構とのポジション関係を説明する為の模式的断面図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置における制御系の構成を説明するためのブロック図である。 同一の熱量Q(J)に対する泡とインクの比率による温度上昇の差を示すグラフを表す図である。 本発明のインクジェット記録装置が行う回復シーケンスを説明する為のフローチャートである。
符号の説明
101、105 ポンプ
102 サブタンク
103 大気連通口
104 回復桶
106 インクタンク
107 記録ヘッド
108 電磁弁
110、111 電磁弁
112、113、114 フィルター
115 インク残量センサ
116 ブレード
117 インク供給路
118 回収路
119 廃液タンク
201 インク供給口
203 供給経路
204 共通液室
205 記録素子
206 リターン供給経路
208 インク吸出口
209 オリフィス面
301 素子基板
302 発熱体
303 天板
304 オリフィスプレート
306 サブヒータ
307 流路
309 流路壁
401 泡
402 残留気泡
501 残留気泡
502 気泡
703 インクガイド
705 オリフィス面
706 キャップ
709 記録媒体

Claims (5)

  1. 複数の記録素子からインクを吐出する記録手段を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録手段にインクを供給するためのタンク手段と、
    該タンク手段と前記記録手段とをつなぐ第1および第2のインク流路と、
    前記第1のインク流路に設けられ前記タンク手段から前記記録手段に対しインクを供給するためのポンプと、
    前記第2のインク流路に設けられ、前記第2のインク流路におけるインクの流通を制御可能な弁手段と、
    前記記録手段のインク吐出状態を良好な状態に維持するための回復動作を行うに際し、前記弁手段によって前記第2のインク流路におけるインクの流通を止めた状態で、前記ポンプを動作させることによって前記第1のインク流路を介して前記タンク手段から前記記録手段に対しインクを供給し、供給させるインクの圧力によって前記記録素子よりインクを流出させる回復制御手段と、
    前記記録手段の内部に所定の熱量を与えて温度上昇の値を検出する温度変化検出手段と、
    を具え、前記温度変化検出手段によって得られた前記温度上昇の値により、前記記録手段の内部に所定量以上の気泡が存在するか否かを判定し、前記記録手段の内部に所定量以上の気泡が存在する場合に、前記回復制御手段は前記ポンプを駆動させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記温度変化検出手段は、前記記録素子のインク吐出部分近傍又はその流路内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録手段の内部に存在するインクの量によって、前記温度変化検出手段が検出する前記記録手段の内部の温度上昇の値が異なることを利用して、前記記録手段の内部に所定量以上の気泡が存在するか否かを判定することを特徴とした請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録手段としてラインヘッドを適用していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録素子は、インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通する液路と、該液路に設けられ、インクを吐出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせるための熱エネルギを発生する発熱素子とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の記録装置。
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