JP2005048641A - 真空ポンプ制御装置および真空ポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポンプ内部の温度をより高温に保持することが可能な真空ポンプ制御装置または真空ポンプ装置を提供すること。
【解決手段】 温度センサ25によってメモリ24の温度が検出され、その検出信号は、温度入力インターフェースを介して制御装置3に入力される。マイクロコンピュータ回路32において検出信号に基づいてメモリ24の温度が認識され、メモリ24の温度状態に対応した制御信号がポンプ制御回路33に出力される。そして、ポンプ制御回路33から、制御信号に基づいて真空ポンプ本体2の各部へ制御指示が出力される。詳しくは、メモリ24の温度が動作保証範囲外にある場合には、メモリ24への通電が遮断される。また、メモリ24へのアクセスの必要性が生じた場合には、メモリ24を冷却する指示が出力され、メモリ24が冷却された後にアクセスされる。
【選択図】 図1
【解決手段】 温度センサ25によってメモリ24の温度が検出され、その検出信号は、温度入力インターフェースを介して制御装置3に入力される。マイクロコンピュータ回路32において検出信号に基づいてメモリ24の温度が認識され、メモリ24の温度状態に対応した制御信号がポンプ制御回路33に出力される。そして、ポンプ制御回路33から、制御信号に基づいて真空ポンプ本体2の各部へ制御指示が出力される。詳しくは、メモリ24の温度が動作保証範囲外にある場合には、メモリ24への通電が遮断される。また、メモリ24へのアクセスの必要性が生じた場合には、メモリ24を冷却する指示が出力され、メモリ24が冷却された後にアクセスされる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば半導体製造装置における真空容器の排気処理を行う真空ポンプの制御を行う真空ポンプ制御装置および真空ポンプ装置に関する。
従来、例えばターボ分子ポンプなどの真空ポンプ装置は、下記の特許文献1で開示されているようにポンプ本体装置と制御装置とから構成されている。このようにポンプ本体装置と制御装置とに分離することにより、制御装置を他の真空ポンプ装置に流用することができるようになっている。
そのためポンプ本体装置には、当該ポンプ本体装置の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などの情報が格納されたメモリ装置が搭載されている。
このメモリ装置は、電気的な操作によって、後からバイト単位でデータを書き換えたり、消去したりが可能な記憶装置であり多くの半導体素子によって構成されているため、これらのメモリ装置におけるメーカの動作保証温度(Topr)は、概ね85℃程度に設定されている。
特開2000−240649
そのためポンプ本体装置には、当該ポンプ本体装置の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などの情報が格納されたメモリ装置が搭載されている。
このメモリ装置は、電気的な操作によって、後からバイト単位でデータを書き換えたり、消去したりが可能な記憶装置であり多くの半導体素子によって構成されているため、これらのメモリ装置におけるメーカの動作保証温度(Topr)は、概ね85℃程度に設定されている。
一方で、このように分離されているポンプ本体装置と制御装置とを一体化した真空ポンプ装置の要求がある。これは、真空ポンプ装置の小型化、装置の管理工数の低減、またポンプ本体装置と制御装置の接続されている専用ケーブルの削減を目的としている。
特に専用ケーブルは、多くの信号線や電力供給用の導線を備えているため大変高価であり、そのため専用ケーブルの削減によるコストの削減が期待されている。
特に専用ケーブルは、多くの信号線や電力供給用の導線を備えているため大変高価であり、そのため専用ケーブルの削減によるコストの削減が期待されている。
また、例えば、半導体製造装置のプロセスガスを吸引排気する真空ポンプ装置は、ポンプ内部が低温状態になると、移送される気体(例えば、塩化ケイ素など)が化学反応を起こして固体生成物として析出しやすくなってしまう。そのため、真空ポンプ装置では、ベーキングヒータ等の加熱装置を用いてポンプ内部の温度を高温に保ち、反応生成物の付着を抑制するようにしている。
しかしながら、ポンプ本体装置には、上述したような耐熱性の低いメモリ装置などが搭載されているため、ポンプ内部の温度は、これらの部品の動作保証温度(Topr)に制限されてしまっていた。つまり、不具合を起こすおそれがあるため、ポンプ内部の温度を部品の動作保証温度(Topr)より高温に設定することができなかった。
また、ポンプ本体装置と制御装置との一体化を図る場合には、サイズ形状の制約だけでなく、制御装置に搭載されているCPUなどの多数の半導体部品に対するポンプ本体装置の熱の影響を十分に考慮する必要があるため、部品配置における設計の自由度が制限されていた。
また、ポンプ本体装置と制御装置との一体化を図る場合には、サイズ形状の制約だけでなく、制御装置に搭載されているCPUなどの多数の半導体部品に対するポンプ本体装置の熱の影響を十分に考慮する必要があるため、部品配置における設計の自由度が制限されていた。
そこで本発明は、ポンプ内部の温度をより高温に保持することが可能な真空ポンプ制御装置または真空ポンプ装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、ポンプ本体装置と制御装置とを一体化した真空ポンプ装置において、真空ポンプ制御装置の部品配置における設計の自由度を向上させることができる真空ポンプ装置を提供することを第2の目的とする。
また、本発明は、ポンプ本体装置と制御装置とを一体化した真空ポンプ装置において、真空ポンプ制御装置の部品配置における設計の自由度を向上させることができる真空ポンプ装置を提供することを第2の目的とする。
請求項1記載の発明では、吸気口から吸い込まれた気体を排気口まで移送する気体移送機構と、前記気体移送機構によって移送される気体の流路を加熱する加熱手段と、通電時において正常動作を保証する動作保証温度範囲が存在する記憶装置と、前記記憶装置の温度を検出する温度検出手段と、前記記憶装置を冷却する冷却手段とを備えた真空ポンプに対し、その制御を行う真空ポンプ制御装置であって、前記温度検出手段によって検出された前記記憶装置の温度を取得する温度取得手段と、前記記憶装置へのアクセスの必要性を判断するアクセス判断手段と、前記取得温度が前記動作保証温度範囲外において前記アクセスが必要と判断された場合に、前記冷却手段に対して冷却を指示する冷却指示手段と、少なくとも前記取得温度が前記動作保証温度範囲内であり、かつ前記アクセスが必要と判断された場合に前記記憶装置に対して通電状態とし、少なくとも前記動作保証温度範囲外である場合に非通電状態とする接断手段と、前記アクセスが必要と判断され、前記接断手段により通電した後に前記記憶装置にアクセスするアクセス手段と、を備えることにより前記第1の目的を達成する。
なお、アクセスとは、例えば、記憶装置の内容の読み出し処理、または、記憶装置の内容の書き換え処理である。
なお、アクセスとは、例えば、記憶装置の内容の読み出し処理、または、記憶装置の内容の書き換え処理である。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の真空ポンプ制御装置を備えることにより前記第1の目的を達成する。
請求項3記載の発明では、吸気口から吸い込まれた気体を排気口まで移送する気体移送機構と、前記気体移送機構によって移送される気体の流路を加熱する加熱手段とを具備する真空ポンプ本体と、耐熱性の低い部品のうち、通電時において正常動作を保証する動作保証温度範囲が存在する記憶装置が高温領域に実装され、他の耐熱性の低い部品が低温領域に実装されている、前記真空ポンプ本体の制御を行う真空ポンプ制御装置と、を一体化した真空ポンプ装置であって、前記記憶装置の温度を検出する温度検出手段と、少なくとも前記憶装置の温度が前記動作保証温度範囲内であり、かつ前記アクセスが必要と判断された場合に前記記憶装置に対して通電状態とし、少なくとも前記動作保証温度範囲外である場合に非通電状態とする接断手段と、前記取得温度が前記動作保証温度範囲外において前記アクセスが必要と判断された場合、前記記憶装置を冷却する冷却手段と、前記アクセスが必要と判断され、前記接断手段により通電した後に前記記憶装置にアクセスするアクセス手段と、を備えることにより前記第2の目的を達成する。
また、冷却手段は、例えば、加熱手段による加熱を停止する加熱停止手段、または、加熱の度合いを調整する加熱調整手段によって構成されるようにしてもよい。
なお、アクセスとは、例えば、記憶装置の内容の読み出し処理、または、記憶装置の内容の書き換え処理である。
また、冷却手段は、例えば、加熱手段による加熱を停止する加熱停止手段、または、加熱の度合いを調整する加熱調整手段によって構成されるようにしてもよい。
なお、アクセスとは、例えば、記憶装置の内容の読み出し処理、または、記憶装置の内容の書き換え処理である。
本発明によれば、記憶装置の温度が動作保証温度範囲外にある場合に記憶装置を非通電状態とすることにより、記憶装置の温度が動作保証温度範囲外であっても真空ポンプ本体を動作させることができる。従って、気体の流路を従来よりも高温に保つことができ、固体生成物の析出をさらに抑制することができる。
また、本発明によれば、真空ポンプ本体と真空ポンプ制御装置とを一体化した真空ポンプ装置において、記憶装置を高温領域に実装することができるため、設計の自由度を向上させることができる。
また、本発明によれば、真空ポンプ本体と真空ポンプ制御装置とを一体化した真空ポンプ装置において、記憶装置を高温領域に実装することができるため、設計の自由度を向上させることができる。
以下、本発明の真空ポンプ装置および真空ポンプ装置の温度制御方法における好適な実施の形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施の形態に係る真空ポンプ装置の概略構成を示した図である。
図1に示すように、第1の実施形態に示す真空ポンプ装置1は、ポンプ本体装置2と制御装置3とからなり、これらの装置は、専用のケーブル4を介して接続されている。
ケーブル4には、制御コマンドやセンサの検知情報を送受信するための多数の信号線、また回転体や内部回路を駆動させるための電力を供給する電力供給線が備えられている。
ポンプ本体装置2には、吸気口21および排気口22が配設され、吸気口21から吸い込まれた気体を排気口22まで移送する気体移送機構23が設けられている。
気体移送機構23は、例えば、ターボ分子ポンプやネジ溝ポンプ、またはターボ分子ポンプとネジ溝ポンプとの複合型ポンプによって構成されている。
図1は、第1の実施の形態に係る真空ポンプ装置の概略構成を示した図である。
図1に示すように、第1の実施形態に示す真空ポンプ装置1は、ポンプ本体装置2と制御装置3とからなり、これらの装置は、専用のケーブル4を介して接続されている。
ケーブル4には、制御コマンドやセンサの検知情報を送受信するための多数の信号線、また回転体や内部回路を駆動させるための電力を供給する電力供給線が備えられている。
ポンプ本体装置2には、吸気口21および排気口22が配設され、吸気口21から吸い込まれた気体を排気口22まで移送する気体移送機構23が設けられている。
気体移送機構23は、例えば、ターボ分子ポンプやネジ溝ポンプ、またはターボ分子ポンプとネジ溝ポンプとの複合型ポンプによって構成されている。
また、ポンプ本体装置2には、ポンプ本体装置2に関する情報が格納されているメモリ24およびメモリ24の温度を検出するための温度センサ25が備えられている。
詳しくは、メモリ24は、電気的な操作によってバイト単位でデータの書き換えが可能なEEP−ROMなどの不揮発性記憶装置によって構成されている。メモリ24には、当該ポンプ本体装置の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などのデータが格納されている。
温度センサ25は、例えば、白金測温抵抗対、サーミスタ、熱電対などを利用した接触式のセンサや、レーザを利用した非接触式のセンサによって構成されている。
詳しくは、メモリ24は、電気的な操作によってバイト単位でデータの書き換えが可能なEEP−ROMなどの不揮発性記憶装置によって構成されている。メモリ24には、当該ポンプ本体装置の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などのデータが格納されている。
温度センサ25は、例えば、白金測温抵抗対、サーミスタ、熱電対などを利用した接触式のセンサや、レーザを利用した非接触式のセンサによって構成されている。
なお、メモリ24は、半導体素子によって構成されているため、メーカの動作保証温度(Topr)は、概ね85℃程度に設定されている。動作保証温度(Topr)とは、通電時においてその部品が正常に動作することを保証する温度範囲を示したものである。そのため、メモリ24の動作時(通電時)には、メモリ24の温度を動作保証温度(Topr)以下に保たなければならない。
また、メモリ24などの電子部品には、上述した動作保証温度(Topr)とは別に保存温度(Tstr)が設定されている。保存温度(Tstr)とは、非通電状態において故障することなく部品を保つことが可能な温度範囲を示したものである。保存温度(Tstr)は、動作保証温度(Topr)よりも高い値に設定されており、メモリ24などの不揮発性記憶装置では概ね125℃程度に設定されている。
動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)のデータもメモリ24の特性データとしてメモリ24に格納されている。
また、メモリ24などの電子部品には、上述した動作保証温度(Topr)とは別に保存温度(Tstr)が設定されている。保存温度(Tstr)とは、非通電状態において故障することなく部品を保つことが可能な温度範囲を示したものである。保存温度(Tstr)は、動作保証温度(Topr)よりも高い値に設定されており、メモリ24などの不揮発性記憶装置では概ね125℃程度に設定されている。
動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)のデータもメモリ24の特性データとしてメモリ24に格納されている。
さらにポンプ本体装置2には、ポンプ本体装置2を所定の設定温度に保つ温度制御を行うための加熱装置26が備えられている。加熱装置26によるポンプ本体装置2の温度制御は、ポンプ制御回路33からの制御信号に基づいて行われる。
ポンプ本体装置2では、気体移送機構23によって移送される気体(例えば、塩化ケイ素など)が化学反応を起こして固体生成物として析出し、気体移送機構23の内部に付着して堆積する場合がある。
このような固体生成物の析出を抑制するために、本実施の形態に係る真空ポンプ装置1では、加熱装置26によってポンプ本体装置2を加熱し気体移送機構23を高温に保つようにしている。
なお、加熱装置26は、ポンプ本体装置2のケーシングの外側に装着して気体移送機構23を加熱するベーキングヒータや、気体移送機構23の内部に設けられた電熱線を加熱する電熱器などによって構成されている。
ポンプ本体装置2では、気体移送機構23によって移送される気体(例えば、塩化ケイ素など)が化学反応を起こして固体生成物として析出し、気体移送機構23の内部に付着して堆積する場合がある。
このような固体生成物の析出を抑制するために、本実施の形態に係る真空ポンプ装置1では、加熱装置26によってポンプ本体装置2を加熱し気体移送機構23を高温に保つようにしている。
なお、加熱装置26は、ポンプ本体装置2のケーシングの外側に装着して気体移送機構23を加熱するベーキングヒータや、気体移送機構23の内部に設けられた電熱線を加熱する電熱器などによって構成されている。
また、ポンプ本体装置2には、メモリ24などの耐熱性の低い部品を保護するための冷却装置27が備えられている。なお、冷却装置27は、ポンプ制御回路33を介して行われる。
冷却装置27は、ポンプ本体装置2のケーシングを外部から空気によって冷却する空冷ファンや、ポンプ本体装置2の内部に配置された冷却管を流れる冷却水(冷媒)によって冷却する液冷装置などによって構成されている。
冷却装置27は、ポンプ本体装置2のケーシングを外部から空気によって冷却する空冷ファンや、ポンプ本体装置2の内部に配置された冷却管を流れる冷却水(冷媒)によって冷却する液冷装置などによって構成されている。
一方、制御装置3は、電源回路31、マイクロコンピュータ回路32およびポンプ制御回路33を備えている。
電源回路31は、交流100Vまたは200Vの商用電源を、制御装置3の各部の駆動電源や、ポンプ本体装置2の気体移送機構を駆動させるための電源(例えば、モータに供給される電源)に適した電圧・周波数に変換するための電気回路である。
電源回路31は、例えば、AC/DCコンバータなどの電力変換装置によって構成されている。
電源回路31は、交流100Vまたは200Vの商用電源を、制御装置3の各部の駆動電源や、ポンプ本体装置2の気体移送機構を駆動させるための電源(例えば、モータに供給される電源)に適した電圧・周波数に変換するための電気回路である。
電源回路31は、例えば、AC/DCコンバータなどの電力変換装置によって構成されている。
マイクロコンピュータ回路32は、演算処理を行うMPU(マイクロプロセッシング・ユニット)と、ROMやRAMなどの記憶装置を集積した回路であり、ここで真空ポンプ装置1の電子制御が実行されるようになっている。
マイクロコンピュータ回路32には、ポンプ本体装置2に備えられている温度センサ25の検出信号の入力を受け付ける温度入力インターフェース321、およびポンプ本体装置2に備えられているメモリ24へアクセスするためのメモリアクセス回路322を備えている。
マイクロコンピュータ回路32には、ポンプ本体装置2に備えられている温度センサ25の検出信号の入力を受け付ける温度入力インターフェース321、およびポンプ本体装置2に備えられているメモリ24へアクセスするためのメモリアクセス回路322を備えている。
メモリアクセス回路322によって、メモリ24に格納されているデータの読み込みおよび書き換え(更新)ができるようになっている。
また、メモリアクセス回路322には、メモリ24の更新データ(運転履歴、エラー履歴など)を一時的に格納しておくためのRAMが備えられており、メモリ24へのアクセスが可能になるまで、更新データはこのRAMに格納されるようになっている。
また、メモリアクセス回路322には、メモリ24の更新データ(運転履歴、エラー履歴など)を一時的に格納しておくためのRAMが備えられており、メモリ24へのアクセスが可能になるまで、更新データはこのRAMに格納されるようになっている。
これらの更新データのメモリ24への転送は、例えば、予め設定されている自動更新時やエラーの発生時などのアクセス要求が生じた場合に実行される。
なお、アクセス要求の発生の有無の判断、即ちメモリ24へのアクセスの必要性の有無の判断は、マイクロコンピュータ回路32で実行される。例えば、エラー発生時にポンプ本体装置2から転送されるエラー通知を受信した場合、制御装置3においてポンプ本体装置2または制御装置3内部でのエラーを検出した場合、自動更新のタイミングを通知するアラームが起動した場合などに、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断されるようになっている。
なお、アクセス要求の発生の有無の判断、即ちメモリ24へのアクセスの必要性の有無の判断は、マイクロコンピュータ回路32で実行される。例えば、エラー発生時にポンプ本体装置2から転送されるエラー通知を受信した場合、制御装置3においてポンプ本体装置2または制御装置3内部でのエラーを検出した場合、自動更新のタイミングを通知するアラームが起動した場合などに、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断されるようになっている。
ポンプ制御回路33では、マイクロコンピュータ回路32における演算処理結果に基づいてポンプ本体装置2の制御が行われるようになっている。例えば、気体移送機構23におけるモータや磁気軸受装置の制御、加熱装置26および冷却装置27によるポンプ本体装置2の温度制御などが行われるようになっている。
次に、このように構成された第1の実施形態における真空ポンプ装置1の動作について説明する。
図2は、メモリ24へのアクセス時におけるポンプ本体装置2の温度制御処理の手順を示したフローチャートである。
また、図3は、メモリ24の温度(Tmem)の変化およびメモリ24の通電状態を示したタイムチャートである。
ここでは、動作保証温度(Topr):85℃、保存温度(Tstr):125℃である不揮発性記憶装置をメモリ24に用いた場合についての温度制御処理の手順ついて説明する。
なお、メモリ24の動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)に関するデータは、予めマイクロコンピュータ回路32の記憶装置に格納しておくようにしても、また、真空ポンプ装置1の起動時にメモリ24から読み出すようにしてもよい。
図2は、メモリ24へのアクセス時におけるポンプ本体装置2の温度制御処理の手順を示したフローチャートである。
また、図3は、メモリ24の温度(Tmem)の変化およびメモリ24の通電状態を示したタイムチャートである。
ここでは、動作保証温度(Topr):85℃、保存温度(Tstr):125℃である不揮発性記憶装置をメモリ24に用いた場合についての温度制御処理の手順ついて説明する。
なお、メモリ24の動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)に関するデータは、予めマイクロコンピュータ回路32の記憶装置に格納しておくようにしても、また、真空ポンプ装置1の起動時にメモリ24から読み出すようにしてもよい。
まず、マイクロコンピュータ回路32は、現在行われている処理において、メモリアクセス回路322のRAMに格納されている更新データ(エラー履歴など)をメモリ24に反映させる指令が出されているか否か、つまりメモリ24へのアクセスの必要性が生じているか否かを判断する(ステップ11)。
なお、このようなメモリ24へのアクセスの必要性は、真空ポンプ装置1の起動時や停止時のみならず、エラー発生時や定期的に実行される運転履歴データの更新時など、気体移送機構23において気体の移送処理が行われている間、つまりポンプ本体装置2が動作している間に生じる場合もある。
なお、このようなメモリ24へのアクセスの必要性は、真空ポンプ装置1の起動時や停止時のみならず、エラー発生時や定期的に実行される運転履歴データの更新時など、気体移送機構23において気体の移送処理が行われている間、つまりポンプ本体装置2が動作している間に生じる場合もある。
マイクロコンピュータ回路32において、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていないと判断された場合(ステップ11;N)、温度制御処理を繰り返す。
一方、マイクロコンピュータ回路32において、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断された場合(ステップ11;Y)、マイクロコンピュータ回路32は、温度センサ25の検出したメモリ24の温度の検出信号を温度入力インターフェース321を介して受け付け、この検出信号に基づいてメモリ24の温度(Tmem)を検出する(ステップ12)。
そして、マイクロコンピュータ回路32は、検出されたメモリ24の温度(Tmem)と、RAMに格納されているメモリ24の動作保証温度(Topr)とを比較し、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高いか否かを判断する(ステップ13)。
一方、マイクロコンピュータ回路32において、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断された場合(ステップ11;Y)、マイクロコンピュータ回路32は、温度センサ25の検出したメモリ24の温度の検出信号を温度入力インターフェース321を介して受け付け、この検出信号に基づいてメモリ24の温度(Tmem)を検出する(ステップ12)。
そして、マイクロコンピュータ回路32は、検出されたメモリ24の温度(Tmem)と、RAMに格納されているメモリ24の動作保証温度(Topr)とを比較し、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高いか否かを判断する(ステップ13)。
メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高い場合(ステップ13;Y)、マイクロコンピュータ回路32は、メモリ24の冷却処理を行うコマンド(制御信号)をポンプ制御回路33へ出力し、ポンプ制御装置回路33を介してメモリ24の冷却処理を行う(ステップ14)。そして、冷却処理の後、再度ステップ12の処理を繰り返す。
なお、メモリ24の冷却処理が行われている期間を図3の期間aに示す。図に示されるように、期間aにおいてはメモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高い状態にあるため、メモリ24への通電はオフ状態つまり遮断状態にある。従って、期間aにおいてメモリ24は、定常時と同様に保存状態にある。
メモリ24の冷却処理は、冷却装置27を起動させることによって行う。なお、1回の冷却処理に行われる冷却の度合い(冷却の強度、期間など)は、任意に設定することができるようになっている。
なお、メモリ24の冷却処理が行われている期間を図3の期間aに示す。図に示されるように、期間aにおいてはメモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高い状態にあるため、メモリ24への通電はオフ状態つまり遮断状態にある。従って、期間aにおいてメモリ24は、定常時と同様に保存状態にある。
メモリ24の冷却処理は、冷却装置27を起動させることによって行う。なお、1回の冷却処理に行われる冷却の度合い(冷却の強度、期間など)は、任意に設定することができるようになっている。
また、冷却装置27による冷却と並行して、加熱装置26によるポンプ本体装置2の加熱を停止させるようにしてもよい。加熱装置26によるポンプ本体装置2の加熱を停止させることにより、メモリ24の冷却処理の効率を上げることができる。なお、このような場合、ポンプ本体装置2の内部温度が低下するおそれがあるため、後述するメモリ24へのアクセスが終了した場合には、速やかに加熱装置26によるポンプ本体装置2の加熱制御を再開させるようにする。
一方、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下である場合(ステップ13;N)、マイクロコンピュータ回路32は、メモリ24への通電(電力供給)を開始する(ステップ15)。メモリ24への通電が開始されることにより、メモリ24の状態は、非通電状態である保存状態から通電状態である動作状態へ移行する。
メモリ24に通電されて十分な電源電圧が印加された後、マイクロコンピュータ回路32は、メモリアクセス回路322を介してメモリ24へのアクセスを実行する(ステップ16)。
なお、メモリ24へのアクセス処理が行われている期間を図3の期間bに示す。
メモリ24に通電されて十分な電源電圧が印加された後、マイクロコンピュータ回路32は、メモリアクセス回路322を介してメモリ24へのアクセスを実行する(ステップ16)。
なお、メモリ24へのアクセス処理が行われている期間を図3の期間bに示す。
メモリ24へのアクセスが実行されると、メモリアクセス回路322に備えられているRAMに格納されている更新データ(運転履歴、エラー履歴など)に基づいて、メモリ24の内容の書き換え(データの更新)を行う。
そして、メモリ24の内容の書き換えを行った後、再びメモリ24への通電を遮断する(ステップ17)。メモリ24への通電が遮断されることにより、メモリ24の状態は、動作状態(通電時)から保存状態(非通電時)へ移行する。
メモリ24への通電が遮断された後、マイクロコンピュータ回路32は、メモリ24の冷却処理を停止し(ステップ18)、温度制御処理を繰り返す。
なお、ポンプ本体装置2の冷却処理が停止している期間を、図3の期間cに示す。
そして、メモリ24の内容の書き換えを行った後、再びメモリ24への通電を遮断する(ステップ17)。メモリ24への通電が遮断されることにより、メモリ24の状態は、動作状態(通電時)から保存状態(非通電時)へ移行する。
メモリ24への通電が遮断された後、マイクロコンピュータ回路32は、メモリ24の冷却処理を停止し(ステップ18)、温度制御処理を繰り返す。
なお、ポンプ本体装置2の冷却処理が停止している期間を、図3の期間cに示す。
第1の実施形態では、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)まで低下した時点でマイクロコンピュータ回路32によるメモリ24へのアクセスが可能となるようになっているが、メモリ24へのアクセスを可能にする温度条件値は、動作保証温度(Topr)よりも低い範囲において任意に設定することができるようになっている。
また、第1の実施形態では、メモリ24へのアクセスの必要性が生じた場合であり、かつメモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下である場合にメモリ24への通電を行うようにしている。しかし、メモリ24への通電を行うタイミングは、これに限定されるものではなく、メモリ24へのアクセスの必要性が生じている場合でなくても、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下となるタイミングにおいてメモリ24への通電を行うようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、メモリ24へのアクセスの必要性が生じた場合であり、かつメモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下である場合にメモリ24への通電を行うようにしている。しかし、メモリ24への通電を行うタイミングは、これに限定されるものではなく、メモリ24へのアクセスの必要性が生じている場合でなくても、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下となるタイミングにおいてメモリ24への通電を行うようにしてもよい。
このように第1の実施形態によれば、メモリ24の温度が動作保証温度(Topr)範囲外にある場合、メモリ24への通電を遮断して保存状態とすることにより、定常時におけるポンプ本体装置2の内部温度を従来よりも高い温度に設定することができる。ただし、内部温度の上限はメモリ24の保存温度(Tstr)に制限されている。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る真空ポンプ装置の概略構成を示した図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態で示されている真空ポンプ装置1において別々に分離された状態で備えられているポンプ本体装置2と制御装置3とを一体化した真空ポンプ装置5について説明する。
図4に示すように、第2の実施形態に示す真空ポンプ装置5は、ポンプ本体部53および制御部58から構成されている。
ポンプ本体部53には、吸気口51および排気口52が配設され、ポンプ本体部53によって吸気口51から吸い込まれた気体を排気口52まで移送する気体移送機構が構成されている。つまり、ポンプ本体部53は、例えば、ターボ分子ポンプやネジ溝ポンプ、またはターボ分子ポンプとネジ溝ポンプとの複合型ポンプなどで構成されている。
図4は、第2の実施形態に係る真空ポンプ装置の概略構成を示した図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態で示されている真空ポンプ装置1において別々に分離された状態で備えられているポンプ本体装置2と制御装置3とを一体化した真空ポンプ装置5について説明する。
図4に示すように、第2の実施形態に示す真空ポンプ装置5は、ポンプ本体部53および制御部58から構成されている。
ポンプ本体部53には、吸気口51および排気口52が配設され、ポンプ本体部53によって吸気口51から吸い込まれた気体を排気口52まで移送する気体移送機構が構成されている。つまり、ポンプ本体部53は、例えば、ターボ分子ポンプやネジ溝ポンプ、またはターボ分子ポンプとネジ溝ポンプとの複合型ポンプなどで構成されている。
また、ポンプ本体部53には、ポンプ本体部53の内部を所定の設定温度に保つ温度制御を行うための加熱装置54が備えられている。
ポンプ本体部53では、移送される気体(例えば、塩化ケイ素など)が化学反応を起こして固体生成物として析出し、ポンプ本体部53の内部に付着して堆積する場合がある。
特にこのよう固体生成物は、低温になるほど析出しやすいため、制御装置56に隣接するベース55の内部に多く堆積してしまう。
このような固体生成物の析出を抑制するために、第1の実施形態と同様の加熱装置54によってポンプ本体部53を加熱しベース55付近のポンプ内部を高温に保つようにしている。
ポンプ本体部53では、移送される気体(例えば、塩化ケイ素など)が化学反応を起こして固体生成物として析出し、ポンプ本体部53の内部に付着して堆積する場合がある。
特にこのよう固体生成物は、低温になるほど析出しやすいため、制御装置56に隣接するベース55の内部に多く堆積してしまう。
このような固体生成物の析出を抑制するために、第1の実施形態と同様の加熱装置54によってポンプ本体部53を加熱しベース55付近のポンプ内部を高温に保つようにしている。
制御部58は、制御装置56および制御装置56を冷却するための冷却装置57から構成されている。
制御装置56では、ポンプ本体部53に設けられている、例えば、モータや磁気軸受装置の制御、加熱装置54や冷却装置57による温度制御が行われている。
また、冷却装置57は、第1の実施形態と同様の真空ポンプ装置1のケーシングを外部から空気によって冷却する空冷ファンや、制御装置56の内部に配置された冷却管を流れる冷却水(冷媒)によって冷却する液冷装置などによって構成されている。
特に液冷装置を利用することによって、制御装置56内部の特定の領域を効果的に冷却することができる。
制御装置56では、ポンプ本体部53に設けられている、例えば、モータや磁気軸受装置の制御、加熱装置54や冷却装置57による温度制御が行われている。
また、冷却装置57は、第1の実施形態と同様の真空ポンプ装置1のケーシングを外部から空気によって冷却する空冷ファンや、制御装置56の内部に配置された冷却管を流れる冷却水(冷媒)によって冷却する液冷装置などによって構成されている。
特に液冷装置を利用することによって、制御装置56内部の特定の領域を効果的に冷却することができる。
制御装置56は、ポンプ本体部53と隣接するように取り付けられているため、ポンプ本体部53の熱の影響を受けてしまう。そして、制御装置56は、多くの半導体部品によって構成されているため、これらの熱の影響を過剰に受けてしまうと誤動作や破壊などの不具合を生じるおそれがある。このような不具合を回避するため、制御装置56は、冷却装置57によって冷却されるようになっている。
一方、前述したようにポンプ本体部53では、ポンプ内部の温度が低下するほど固体生成物の析出量が増加してしまうため、加熱装置54によってポンプ本体部53の内部における気体の流路を高温に保つようにされている。
そのため、制御装置56の領域は、図4に示すように加熱装置54に近い高温領域56aと加熱装置54から離れた低温領域56bとが存在する。
なお、図4に示す制御装置56の領域は、冷却装置57を空冷ファンにより構成された場合のモデルケースを概略的に示したものである。そのため、冷却装置57を液冷装置により構成し制御装置56内部の特定の領域を冷却するような場合には、制御装置56における高温領域56aおよび低温領域56bの様態も変化する。
そのため、制御装置56の領域は、図4に示すように加熱装置54に近い高温領域56aと加熱装置54から離れた低温領域56bとが存在する。
なお、図4に示す制御装置56の領域は、冷却装置57を空冷ファンにより構成された場合のモデルケースを概略的に示したものである。そのため、冷却装置57を液冷装置により構成し制御装置56内部の特定の領域を冷却するような場合には、制御装置56における高温領域56aおよび低温領域56bの様態も変化する。
図5は、制御装置56で使用されている主要な電気部品を耐熱性のレベル、分類、種別の階層ごとに示した表である。
図5に示すように、制御装置56で使用されている部品は、耐熱性のレベルの違いによって高耐熱性を有する部品群のグループAと、低耐熱性を有する部品群のグループBとに大別することができる。
グループAに帰属している抵抗やコンデンサなどの受動素子は、耐熱性に優れているため、つまり動作保証温度(Topr)の範囲がグループBに帰属している部品よりも広いため、制御装置56の低温領域56bのみならず高温領域56aにも実装することができる。
図5に示すように、制御装置56で使用されている部品は、耐熱性のレベルの違いによって高耐熱性を有する部品群のグループAと、低耐熱性を有する部品群のグループBとに大別することができる。
グループAに帰属している抵抗やコンデンサなどの受動素子は、耐熱性に優れているため、つまり動作保証温度(Topr)の範囲がグループBに帰属している部品よりも広いため、制御装置56の低温領域56bのみならず高温領域56aにも実装することができる。
一方、グループBに帰属しているCPUやロジックICなどの能動素子は、耐熱性が低く、つまり動作保証温度(Topr)の範囲がグループAに帰属している部品よりも狭く、熱の影響を避けなければならないため、制御装置56の低温領域56bに実装されている。
特に、演算処理装置であるCPUなどの真空ポンプ装置5の制御において重要な働きをする部品は、例えば、加熱装置54による熱の影響や内部損失による発熱量の大きい部品による熱の影響を受けにくい領域、例えば、加熱装置54から最も離れた箇所に配置されている。
特に、演算処理装置であるCPUなどの真空ポンプ装置5の制御において重要な働きをする部品は、例えば、加熱装置54による熱の影響や内部損失による発熱量の大きい部品による熱の影響を受けにくい領域、例えば、加熱装置54から最も離れた箇所に配置されている。
また、冷却装置57によって制御装置56が常時冷却されている場合には、前述した真空ポンプ装置5の制御において重要な働きをする部品を冷却装置57による冷却作用を受けやすい領域に配置されることが好ましい。
例えば、空冷ファンを採用した場合には、高い熱交換率による放熱が可能な外側面に近い領域に配置されることが好ましい。
例えば、空冷ファンを採用した場合には、高い熱交換率による放熱が可能な外側面に近い領域に配置されることが好ましい。
このように、実装部品を耐熱性に適した領域に配置(実装)することにより、ポンプ本体部53および制御部58を一体化した真空ポンプ装置5であっても信頼性を維持させることができる。
また、ポンプ本体部53および制御部58の一体化を実現することにより、ポンプ本体部53および制御部58とを接続するための専用ケーブルを削減することができ、真空ポンプ装置5のコストを低減させることができる。
また、ポンプ本体部53および制御部58の一体化を実現することにより、ポンプ本体部53および制御部58とを接続するための専用ケーブルを削減することができ、真空ポンプ装置5のコストを低減させることができる。
ところで、第2の実施形態に示すようなポンプ本体装置2と制御装置3とを一体化した真空ポンプ装置5では、第1の実施形態に示すような分離型の真空ポンプ装置1とは異なり、その構成の都合上、制御装置56を構成するための領域を十分に確保することができない場合がある。このような場合には、上述したようにグループBに帰属する耐熱性の低い部品を全て制御装置56の低温領域56bに配置することが物理的に困難となってしまう。
図6は、第2の実施の形態に係る真空ポンプ装置5の変形例について示した図である。
次に、グループBに帰属する部品の一部の高温領域56aへの配置を可能にした変形例について説明する。
ここでは、グループBに帰属する部品のうちで常時動作状態を保持する必要性のない部品、つまり、所定の要求時にのみ通電して動作させることができればよい部品を高温領域56aに配置した真空ポンプ装置5について説明する。
詳しくは、真空ポンプ装置5の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などのデータが格納されているEEP−ROMなどのメモリ561を高温領域56aに配置した真空ポンプ装置5について説明する。
次に、グループBに帰属する部品の一部の高温領域56aへの配置を可能にした変形例について説明する。
ここでは、グループBに帰属する部品のうちで常時動作状態を保持する必要性のない部品、つまり、所定の要求時にのみ通電して動作させることができればよい部品を高温領域56aに配置した真空ポンプ装置5について説明する。
詳しくは、真空ポンプ装置5の機種、製造番号、諸特性(誤差補正情報など)、運転履歴、エラー履歴などのデータが格納されているEEP−ROMなどのメモリ561を高温領域56aに配置した真空ポンプ装置5について説明する。
また、メモリ561には、第1の実施形態で説明したメモリ24同様の、動作保証温度(Topr)、保存温度(Tstr)が設定されている。ここでは、メモリ561に、動作保証温度(Topr):85℃、保存温度(Tstr):125℃である不揮発性記憶装置を使用する。
制御装置56の高温領域56aには、メモリ561およびメモリ561の温度を検出するための温度センサ562が配置されている。なお、その他のグループBに帰属する部品は、低温領域56bに配置されている。
制御装置56の高温領域56aには、メモリ561およびメモリ561の温度を検出するための温度センサ562が配置されている。なお、その他のグループBに帰属する部品は、低温領域56bに配置されている。
次に、このように構成された真空ポンプ装置5の動作について説明する。
この変形例におけるメモリ561へのアクセス時の真空ポンプ装置5の温度制御処理も、第1の実施形態に示す真空ポンプ装置1と同様の要領で行われる。つまり、メモリ561を動作させる期間のみメモリ561の温度を動作保証温度(Topr)まで低下させる温度制御が行われるようになっている。
なお、メモリ24の動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)に関するデータは、予め制御装置56に備えられているマイクロコンピュータ回路の記憶装置に格納しておくようにしても、また、真空ポンプ装置5の起動時にメモリ561から読み出すようにしてもよい。
この変形例におけるメモリ561へのアクセス時の真空ポンプ装置5の温度制御処理も、第1の実施形態に示す真空ポンプ装置1と同様の要領で行われる。つまり、メモリ561を動作させる期間のみメモリ561の温度を動作保証温度(Topr)まで低下させる温度制御が行われるようになっている。
なお、メモリ24の動作保証温度(Topr)および保存温度(Tstr)に関するデータは、予め制御装置56に備えられているマイクロコンピュータ回路の記憶装置に格納しておくようにしても、また、真空ポンプ装置5の起動時にメモリ561から読み出すようにしてもよい。
メモリ561へのアクセスの必要性が生じた場合、制御装置56は、温度センサ562を用いてメモリ561の温度(Tmem)を検出し、動作保証温度(Topr)との比較を実行する。
なお、メモリ561へのアクセスの必要性の有無の判断は、制御装置56で実行される。例えば、エラー発生時にポンプ本体部53から転送されるエラー通知を受信した場合、制御装置56においてポンプ本体部53または制御装置56内部でのエラーを検出した場合、自動更新のタイミングを通知するアラームが起動した場合などに、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断されるようになっている。
なお、メモリ561へのアクセスの必要性の有無の判断は、制御装置56で実行される。例えば、エラー発生時にポンプ本体部53から転送されるエラー通知を受信した場合、制御装置56においてポンプ本体部53または制御装置56内部でのエラーを検出した場合、自動更新のタイミングを通知するアラームが起動した場合などに、メモリ24へのアクセスの必要性が生じていると判断されるようになっている。
検出されたメモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)よりも高い場合には、制御装置56は、加熱装置54の停止、または出力の低下を指示し、制御装置56への熱の影響を減少させるようにする。また、必要に応じて冷却装置57の出力を増加させるようにしてもよい。
そして、メモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下になった時点で、制御装置56はメモリ561への通電を開始し、メモリ561へのアクセスを実行する。
なお、メモリ561への通電が行われている期間は、メモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)を超えないように真空ポンプ装置5内の温度制御を行うようにする。
そして、メモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下になった時点で、制御装置56はメモリ561への通電を開始し、メモリ561へのアクセスを実行する。
なお、メモリ561への通電が行われている期間は、メモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)を超えないように真空ポンプ装置5内の温度制御を行うようにする。
メモリ561へのアクセスが実行されると、メモリ561内のデータの書き換え(データの更新)が行われる。メモリ561の内容の書き換えを行った後、制御装置56は、再びメモリ561への通電を遮断する。メモリ561は、通電が遮断されることにより、動作状態(通電時)から保存状態(非通電時)へ移行する。
そして、メモリ561への通電が遮断された後、制御装置56は、定常動作時における温度制御を実行する。
そして、メモリ561への通電が遮断された後、制御装置56は、定常動作時における温度制御を実行する。
第2の実施形態の変形例では、メモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)まで低下した時点でメモリ561へのアクセスが可能となるようになっているが、メモリ561へのアクセスを可能にする温度条件値は、動作保証温度(Topr)よりも低い範囲において任意に設定することができるようになっている。
また、第2の実施形態では、メモリ561へのアクセスの必要性が生じた場合であり、かつメモリ561の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下である場合にメモリ561への通電を行うようにしている。しかし、メモリ561への通電を行うタイミングは、これに限定されるものではなく、第1の実施形態と同様に、メモリ24へのアクセスの必要性が生じている場合でなくても、メモリ24の温度(Tmem)が動作保証温度(Topr)以下となるタイミングにおいてメモリ561への通電を行うようにしてもよい。
このように第2の実施形態の変形例によれば、第1の実施形態で示したメモリ24のアクセス方法を適用することにより、メモリ561の温度が動作保証温度(Topr)範囲外にある場合、メモリ561への通電を遮断して保存状態とすることにより、定常時の温度がメモリ561の動作保証温度(Topr)を上回るような高温領域56aにメモリ561を配置することができる。
このようにグループBに帰属する部品の一部の高温領域56aへの配置を可能にすることにより、制御装置56の設計の自由度を向上させることができる。
このようにグループBに帰属する部品の一部の高温領域56aへの配置を可能にすることにより、制御装置56の設計の自由度を向上させることができる。
1 真空ポンプ装置
2 ポンプ本体装置
3 制御装置
4 ケーブル
21 吸気口
22 排気口
23 気体移送機構
24 メモリ
25 温度センサ
26 加熱装置
27 冷却装置
31 電源装置
32 マイクロコンピュータ回路
33 ポンプ制御回路
2 ポンプ本体装置
3 制御装置
4 ケーブル
21 吸気口
22 排気口
23 気体移送機構
24 メモリ
25 温度センサ
26 加熱装置
27 冷却装置
31 電源装置
32 マイクロコンピュータ回路
33 ポンプ制御回路
Claims (3)
- 吸気口から吸い込まれた気体を排気口まで移送する気体移送機構と、前記気体移送機構によって移送される気体の流路を加熱する加熱手段と、通電時において正常動作を保証する動作保証温度範囲が存在する記憶装置と、前記記憶装置の温度を検出する温度検出手段と、前記記憶装置を冷却する冷却手段とを備えた真空ポンプに対し、その制御を行う真空ポンプ制御装置であって、
前記温度検出手段によって検出された前記記憶装置の温度を取得する温度取得手段と、
前記記憶装置へのアクセスの必要性を判断するアクセス判断手段と、
前記取得温度が前記動作保証温度範囲外において前記アクセスが必要と判断された場合に、前記冷却手段に対して冷却を指示する冷却指示手段と、
少なくとも前記取得温度が前記動作保証温度範囲内であり、かつ前記アクセスが必要と判断された場合に前記記憶装置に対して通電状態とし、少なくとも前記動作保証温度範囲外である場合に非通電状態とする接断手段と、
前記アクセスが必要と判断され、前記接断手段により通電した後に前記記憶装置にアクセスするアクセス手段と、
を具備することを特徴とする真空ポンプ制御装置。 - 請求項1記載の真空ポンプ制御装置を具備することを特徴とする真空ポンプ装置。
- 吸気口から吸い込まれた気体を排気口まで移送する気体移送機構と、前記気体移送機構によって移送される気体の流路を加熱する加熱手段とを具備する真空ポンプ本体と、
耐熱性の低い部品のうち、通電時において正常動作を保証する動作保証温度範囲が存在する記憶装置が高温領域に実装され、他の耐熱性の低い部品が低温領域に実装されている、前記真空ポンプ本体の制御を行う真空ポンプ制御装置と、
を一体化した真空ポンプ装置であって、
前記記憶装置の温度を検出する温度検出手段と、
少なくとも前記憶装置の温度が前記動作保証温度範囲内であり、かつ前記アクセスが必要と判断された場合に前記記憶装置に対して通電状態とし、少なくとも前記動作保証温度範囲外である場合に非通電状態とする接断手段と、
前記取得温度が前記動作保証温度範囲外において前記アクセスが必要と判断された場合、前記記憶装置を冷却する冷却手段と、
前記アクセスが必要と判断され、前記接断手段により通電した後に前記記憶装置にアクセスするアクセス手段と、
を具備することを特徴とする真空ポンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003280662A JP2005048641A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 真空ポンプ制御装置および真空ポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=34266412
Family Applications (1)
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JP2003280662A Pending JP2005048641A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 真空ポンプ制御装置および真空ポンプ装置 |
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JP (1) | JP2005048641A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007270829A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-10-18 | Shimadzu Corp | 真空ポンプ |
CN101936301A (zh) * | 2010-08-31 | 2011-01-05 | 山西省侯马市鑫丰康风机有限公司 | 隧道通风机自动运行控制装置 |
CN114341501A (zh) * | 2019-09-27 | 2022-04-12 | 埃地沃兹日本有限公司 | 真空泵及真空泵的附属单元 |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003280662A patent/JP2005048641A/ja active Pending
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