JP2005044597A - フレキシブルフラットケーブル及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】劣化による断線を低減できるフレキシブルフラットケーブルを提供する。
【解決手段】導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出した端末部4と、端末部4に近設した絶縁部5に接着される接着部2aを有して絶縁部5を補強する補強板2とを備えたフレキシブルフラットケーブル1において、接着部2aと略同一平面内に形成されるとともに絶縁部5に接着されない非接着部2bによって補強板2に開放端2cを形成した。
【選択図】 図2
【解決手段】導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出した端末部4と、端末部4に近設した絶縁部5に接着される接着部2aを有して絶縁部5を補強する補強板2とを備えたフレキシブルフラットケーブル1において、接着部2aと略同一平面内に形成されるとともに絶縁部5に接着されない非接着部2bによって補強板2に開放端2cを形成した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動部と制御基板との接続等を行うフレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタの印字部やスキャナの読取部等の可動部と、可動部を制御する制御基板との接続等を行う従来のフレキシブルフラットケーブルは特許文献1に開示されている。図7、図8は、このフレキシブルフラットケーブルの平面図及び側面図を示している。フレキシブルフラットケーブル1は導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出してコネクタに接続される端末部4とを有している。端末部4に隣接する絶縁部5の一部には、補強板2が接着されている。補強板2によってコネクタへの挿入接続を容易にできるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2003−31299号公報(第2頁〜第3頁、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のフレキシブルフラットケーブル1によると、コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方(図中、破線で示す)へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1の絶縁部5は、補強板2の端部に接する屈曲位置5aで上下の屈曲による応力が集中し、部分的に劣化して断線が発生する問題があった。
【0005】
本発明は、劣化による断線を低減できるフレキシブルフラットケーブルを提供することを目的とする。また本発明は、劣化による断線を低減できるフレキシブルフラットケーブルを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、導体を被覆した絶縁部と、導体の端末を露出した端末部と、前記端末部に近設した前記絶縁部に接着される接着部を有して前記絶縁部を補強する補強板とを備えたフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着部と略同一平面内に形成されるとともに前記絶縁部に接着されない非接着部によって前記補強板に開放端を形成したことを特徴としている。
【0007】
この構成によると、フレキシブルフラットケーブルが補強板の配される側に屈曲された場合は補強板の端部に応力が集中し、補強板の配されない側に屈曲された場合は接着部の端部に応力が集中する。これにより、応力集中する位置を分散して部分的な劣化を低減することができる。
【0008】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着部を前記端末部まで延設して接着したことを特徴としている。この構成によると、補強板は端末部の導線の露出する側と反対側に配され、端末部及び端末部に隣接する絶縁部の一部に接着される。
【0009】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記非接着部は前記絶縁部が挿通される挿通孔を有することを特徴としている。この構成によると、フレキシブルフラットケーブルが一方に屈曲された場合は挿通孔の端末部側の端部に応力が集中し、他方に屈曲された場合は補強板の開放端及び該開放端側の挿通孔の端部に応力が集中する。
【0010】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記補強板の前記開放端と前記挿通孔の前記開放端側とを通じさせる切欠きを設けたことを特徴としている。この構成によると、絶縁部を挿通孔に容易に挿通することができる。
【0011】
また本発明の画像形成装置は、上記各構成のフレキシブルフラットケーブルにより可動部と前記可動部を制御する制御基板とを接続したことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図及び側面図である。説明の便宜上、従来例の図7、図8と同一の部分については同一の符号を付している。フレキシブルフラットケーブル1は導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出してコネクタに接続される端末部4とを有している。
【0013】
端末部4に隣接する絶縁部5の一部には、平板状の補強板2が接着部2aで接着されている。補強板2によってコネクタへ端末部4を容易に挿入接続できるようになっている。補強板2には接着部2aと同一平面内に絶縁部5と接着されない非接着部2bが設けられている。非接着部2bによって補強板2には開放端2cが形成されている。
【0014】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、図2に破線で示すように、絶縁部5は補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで応力集中が発生する。
【0015】
フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、図2に実線で示すように、絶縁部5は接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。従って、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0016】
また、接着部2aに対して非接着部2bを傾斜して形成すると、絶縁部5が開放端2cに当接していない期間では、屈曲方向に拘わらず絶縁部5には接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。従って、接着部2aと非接着部2bとを略同一平面内に形成することにより、より確実に応力集中を分散することができる。
【0017】
図3は本実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を有するスキャナ等の画像形成装置の要部を示す概略側面図である。原稿を走査して読み取る読取部11にはコネクタ13が設けられ、読取部11の駆動を制御する制御基板12にはコネクタ14が設けられる。コネクタ13、14にはフレキシブルフラットケーブル1が接続され、読取部11が制御部12の制御により移動可能になっている。
【0018】
読取部11が移動によりコネクタ14に近づいて位置11’、11”に配置されると、フレキシブルフラットケーブル1の撓みが生じる。フレキシブルフラットケーブル1の撓みによる他の部材との干渉を防止するため、読取部11の図中、上方には読取部11の移動方向に沿ってガラス板15が配されている。
【0019】
読取部11がコネクタ14から最も離れた位置に配されると、フレキシブルフラットケーブル1は引張り力が加わって図中、下方へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1は補強板2とともに屈曲され、補強板2の接着部2aの端部に接した絶縁部5の屈曲位置5bで屈曲による応力が集中する。
【0020】
読取部11がコネクタ14に近づいて位置11’に配されると、フレキシブルフラットケーブル1は引張り力が減少するものの、下方に屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1には補強板2の接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで屈曲による応力が集中する。
【0021】
また、読取部11が更にコネクタ14に近づいて位置11”に配されると、フレキシブルフラットケーブル1に撓みが生じ、撓んだフレキシブルフラットケーブル1がガラス板15に規制される。これにより、フレキシブルフラットケーブル1は図中、上方へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1は補強板2とともに屈曲され、補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで屈曲による応力が集中する。
【0022】
従って、読取部11の移動に伴ってフレキシブルフラットケーブル1に加わる応力の集中する位置が分散される。これにより、フレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。尚、プリンタ等の画像形成装置の用紙の幅方向に走査して印字する印字部にフレキシブルフラットケーブル1を接続した場合も同様の効果を得ることができる。
【0023】
次に図4は第2実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を示す側面図である。説明の便宜上、前述の図1、図2に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は補強板2が導体3の露出する側の面と反対側の面に配され、端末部4まで延設して接着されている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
【0024】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。図4に破線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、絶縁部5は接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。
【0025】
図4に実線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、絶縁部5は補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで応力集中が発生する。従って、第1実施形態と同様に、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0026】
次に図5、図6は第3実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を示す平面図及び側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1、図2に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は補強板2の非接着部2bには挿通孔2eが形成され、挿通孔2eに絶縁部5が挿通されている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
【0027】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。図6に破線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、絶縁部5は挿通孔2eの端末部4側の端部に接する位置5dで応力集中が発生する。
【0028】
図6に実線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、絶縁部5は補強板2の開放端2c及び挿通孔2eの開放端2c側の端部に接する屈曲位置5e、5fで応力集中が発生する。従って、第1実施形態と同様に、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0029】
特に下方へ屈曲される場合には複数の位置に応力が集中するので、応力集中をより分散できる。尚、第2実施形態のように導体3の露出する側と反対側の面に補強板2が配された場合に挿通孔2eを設けてもよい。この時、上方へ屈曲された場合に複数の位置に応力が集中する。従って、使用されるフレキシブルフラットケーブル1の屈曲方向の頻度に応じて補強板2の配置位置を選択するとよい。
【0030】
また、補強板2の開放端2cと、挿通孔2eの開放端2c側の端部とを通じさせる切欠き2dが補強板2に設けられている。これにより、補強板2の接着後に絶縁部5を容易に挿通孔2eに挿通させることができ、製造工数の増加を防止することができる。
【0031】
尚、第1実施形態と同様に、第2、第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを前述の図3に示す画像形成装置に用いることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、絶縁部に接着される接着部と絶縁部に接着されない非接着部を補強板に設けたので、フレキシブルフラットケーブルの屈曲方向に応じて応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブルの部分的な劣化による断線を低減することができる。また、接着部と非接着部とを略同一平面内に形成することにより、より確実に応力集中を分散することができる。
【0033】
また、非接着部に挿通孔を設けることによって応力集中をより分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図2】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【図3】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを有する画像形成装置を示す概略側面図である。
【図4】は、本発明の第2実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【図5】は、本発明の第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図6】は、本発明の第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面断面図である。
【図7】は、従来のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図8】は、従来のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルフラットケーブル
2 補強板
2a 接着部
2b 非接着部
2c 開放端
2d 切欠き
2e 挿通孔
3 導体
4 端末部
5 絶縁部
11 読取部
12 制御基板
13、14 コネクタ
15 ガラス板
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動部と制御基板との接続等を行うフレキシブルフラットケーブル及びフレキシブルフラットケーブルを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタの印字部やスキャナの読取部等の可動部と、可動部を制御する制御基板との接続等を行う従来のフレキシブルフラットケーブルは特許文献1に開示されている。図7、図8は、このフレキシブルフラットケーブルの平面図及び側面図を示している。フレキシブルフラットケーブル1は導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出してコネクタに接続される端末部4とを有している。端末部4に隣接する絶縁部5の一部には、補強板2が接着されている。補強板2によってコネクタへの挿入接続を容易にできるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2003−31299号公報(第2頁〜第3頁、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のフレキシブルフラットケーブル1によると、コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方(図中、破線で示す)へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1の絶縁部5は、補強板2の端部に接する屈曲位置5aで上下の屈曲による応力が集中し、部分的に劣化して断線が発生する問題があった。
【0005】
本発明は、劣化による断線を低減できるフレキシブルフラットケーブルを提供することを目的とする。また本発明は、劣化による断線を低減できるフレキシブルフラットケーブルを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、導体を被覆した絶縁部と、導体の端末を露出した端末部と、前記端末部に近設した前記絶縁部に接着される接着部を有して前記絶縁部を補強する補強板とを備えたフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着部と略同一平面内に形成されるとともに前記絶縁部に接着されない非接着部によって前記補強板に開放端を形成したことを特徴としている。
【0007】
この構成によると、フレキシブルフラットケーブルが補強板の配される側に屈曲された場合は補強板の端部に応力が集中し、補強板の配されない側に屈曲された場合は接着部の端部に応力が集中する。これにより、応力集中する位置を分散して部分的な劣化を低減することができる。
【0008】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着部を前記端末部まで延設して接着したことを特徴としている。この構成によると、補強板は端末部の導線の露出する側と反対側に配され、端末部及び端末部に隣接する絶縁部の一部に接着される。
【0009】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記非接着部は前記絶縁部が挿通される挿通孔を有することを特徴としている。この構成によると、フレキシブルフラットケーブルが一方に屈曲された場合は挿通孔の端末部側の端部に応力が集中し、他方に屈曲された場合は補強板の開放端及び該開放端側の挿通孔の端部に応力が集中する。
【0010】
また本発明は、上記構成のフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記補強板の前記開放端と前記挿通孔の前記開放端側とを通じさせる切欠きを設けたことを特徴としている。この構成によると、絶縁部を挿通孔に容易に挿通することができる。
【0011】
また本発明の画像形成装置は、上記各構成のフレキシブルフラットケーブルにより可動部と前記可動部を制御する制御基板とを接続したことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図及び側面図である。説明の便宜上、従来例の図7、図8と同一の部分については同一の符号を付している。フレキシブルフラットケーブル1は導体3を被覆した絶縁部5と、導体3の端末を露出してコネクタに接続される端末部4とを有している。
【0013】
端末部4に隣接する絶縁部5の一部には、平板状の補強板2が接着部2aで接着されている。補強板2によってコネクタへ端末部4を容易に挿入接続できるようになっている。補強板2には接着部2aと同一平面内に絶縁部5と接着されない非接着部2bが設けられている。非接着部2bによって補強板2には開放端2cが形成されている。
【0014】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、図2に破線で示すように、絶縁部5は補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで応力集中が発生する。
【0015】
フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、図2に実線で示すように、絶縁部5は接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。従って、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0016】
また、接着部2aに対して非接着部2bを傾斜して形成すると、絶縁部5が開放端2cに当接していない期間では、屈曲方向に拘わらず絶縁部5には接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。従って、接着部2aと非接着部2bとを略同一平面内に形成することにより、より確実に応力集中を分散することができる。
【0017】
図3は本実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を有するスキャナ等の画像形成装置の要部を示す概略側面図である。原稿を走査して読み取る読取部11にはコネクタ13が設けられ、読取部11の駆動を制御する制御基板12にはコネクタ14が設けられる。コネクタ13、14にはフレキシブルフラットケーブル1が接続され、読取部11が制御部12の制御により移動可能になっている。
【0018】
読取部11が移動によりコネクタ14に近づいて位置11’、11”に配置されると、フレキシブルフラットケーブル1の撓みが生じる。フレキシブルフラットケーブル1の撓みによる他の部材との干渉を防止するため、読取部11の図中、上方には読取部11の移動方向に沿ってガラス板15が配されている。
【0019】
読取部11がコネクタ14から最も離れた位置に配されると、フレキシブルフラットケーブル1は引張り力が加わって図中、下方へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1は補強板2とともに屈曲され、補強板2の接着部2aの端部に接した絶縁部5の屈曲位置5bで屈曲による応力が集中する。
【0020】
読取部11がコネクタ14に近づいて位置11’に配されると、フレキシブルフラットケーブル1は引張り力が減少するものの、下方に屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1には補強板2の接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで屈曲による応力が集中する。
【0021】
また、読取部11が更にコネクタ14に近づいて位置11”に配されると、フレキシブルフラットケーブル1に撓みが生じ、撓んだフレキシブルフラットケーブル1がガラス板15に規制される。これにより、フレキシブルフラットケーブル1は図中、上方へ屈曲される。この時、フレキシブルフラットケーブル1は補強板2とともに屈曲され、補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで屈曲による応力が集中する。
【0022】
従って、読取部11の移動に伴ってフレキシブルフラットケーブル1に加わる応力の集中する位置が分散される。これにより、フレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。尚、プリンタ等の画像形成装置の用紙の幅方向に走査して印字する印字部にフレキシブルフラットケーブル1を接続した場合も同様の効果を得ることができる。
【0023】
次に図4は第2実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を示す側面図である。説明の便宜上、前述の図1、図2に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は補強板2が導体3の露出する側の面と反対側の面に配され、端末部4まで延設して接着されている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
【0024】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。図4に破線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、絶縁部5は接着部2aの端部に接する屈曲位置5bで応力集中が発生する。
【0025】
図4に実線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、絶縁部5は補強板2の開放端2cに接する屈曲位置5aで応力集中が発生する。従って、第1実施形態と同様に、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0026】
次に図5、図6は第3実施形態のフレキシブルフラットケーブル1を示す平面図及び側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1、図2に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は補強板2の非接着部2bには挿通孔2eが形成され、挿通孔2eに絶縁部5が挿通されている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
【0027】
コネクタを介して端末部4に接続される可動部の移動に伴って、フレキシブルフラットケーブル1は下方や上方へ屈曲される。図6に破線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が上方に屈曲される場合は、絶縁部5は挿通孔2eの端末部4側の端部に接する位置5dで応力集中が発生する。
【0028】
図6に実線で示すように、フレキシブルフラットケーブル1が下方に屈曲される場合は、絶縁部5は補強板2の開放端2c及び挿通孔2eの開放端2c側の端部に接する屈曲位置5e、5fで応力集中が発生する。従って、第1実施形態と同様に、応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブル1の部分的な劣化による断線を低減することができる。
【0029】
特に下方へ屈曲される場合には複数の位置に応力が集中するので、応力集中をより分散できる。尚、第2実施形態のように導体3の露出する側と反対側の面に補強板2が配された場合に挿通孔2eを設けてもよい。この時、上方へ屈曲された場合に複数の位置に応力が集中する。従って、使用されるフレキシブルフラットケーブル1の屈曲方向の頻度に応じて補強板2の配置位置を選択するとよい。
【0030】
また、補強板2の開放端2cと、挿通孔2eの開放端2c側の端部とを通じさせる切欠き2dが補強板2に設けられている。これにより、補強板2の接着後に絶縁部5を容易に挿通孔2eに挿通させることができ、製造工数の増加を防止することができる。
【0031】
尚、第1実施形態と同様に、第2、第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを前述の図3に示す画像形成装置に用いることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、絶縁部に接着される接着部と絶縁部に接着されない非接着部を補強板に設けたので、フレキシブルフラットケーブルの屈曲方向に応じて応力集中する位置を分散してフレキシブルフラットケーブルの部分的な劣化による断線を低減することができる。また、接着部と非接着部とを略同一平面内に形成することにより、より確実に応力集中を分散することができる。
【0033】
また、非接着部に挿通孔を設けることによって応力集中をより分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図2】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【図3】は、本発明の第1実施形態のフレキシブルフラットケーブルを有する画像形成装置を示す概略側面図である。
【図4】は、本発明の第2実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【図5】は、本発明の第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図6】は、本発明の第3実施形態のフレキシブルフラットケーブルを示す側面断面図である。
【図7】は、従来のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図8】は、従来のフレキシブルフラットケーブルを示す側面図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルフラットケーブル
2 補強板
2a 接着部
2b 非接着部
2c 開放端
2d 切欠き
2e 挿通孔
3 導体
4 端末部
5 絶縁部
11 読取部
12 制御基板
13、14 コネクタ
15 ガラス板
Claims (5)
- 導体を被覆した絶縁部と、導体の端末を露出した端末部と、前記端末部に近設した前記絶縁部に接着される接着部を有して前記絶縁部を補強する補強板とを備えたフレキシブルフラットケーブルにおいて、前記接着部と略同一平面内に形成されるとともに前記絶縁部に接着されない非接着部によって前記補強板に開放端を形成したことを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
- 前記接着部を前記端末部まで延設して接着したことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルフラットケーブル。
- 前記非接着部は前記絶縁部が挿通される挿通孔を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフレキシブルフラットケーブル。
- 前記補強板の前記開放端と前記挿通孔の前記開放端側とを通じさせる切欠きを設けたことを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルフラットケーブル。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブルフラットケーブルにより可動部と前記可動部を制御する制御基板とを接続したことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202289A JP2005044597A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | フレキシブルフラットケーブル及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
JP2006286446A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | フレキシブルケーブルおよびフレキシブルケーブルの製造方法およびフレキシブルケーブルの形成方法ならびにフレキシブルケーブルに取り付けられる部品の固定方法 |
JP2009032665A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-02-12 | Yamaichi Electronics Co Ltd | ケーブル・コネクタ用アダプタ |
JP2020045893A (ja) * | 2018-09-21 | 2020-03-26 | サンデン・オートモーティブコンポーネント株式会社 | 電動圧縮機 |
JP2022023257A (ja) * | 2020-07-27 | 2022-02-08 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003202289A patent/JP2005044597A/ja active Pending
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