JP2005043441A - マイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップ - Google Patents
マイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】汎用的な製造装置でさまざまな面間隔のマイクロレンズを容易に作製可能にし、かつハンドリング性を維持または向上させること。
【解決手段】入射側と射出側とが非平面でなる両面のマイクロレンズの製造方法において、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する第1の工程(a,b)と、第1の工程(a,b)で形成されたマイクロレンズが形成されていない面を表側として、他のダミー基板106に固定する第2の工程(c)と、第2の工程(c)の後、マイクロレンズが形成された面の裏面を研磨する第3の工程(d)と、第1から第3の工程(a〜d)によるマイクロレンズを一組用意し、両者の研磨面を貼り合わせる第4の工程(e)と、第4の工程(e)の後、ダミー基板106を除去する第5の工程(f)と、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】入射側と射出側とが非平面でなる両面のマイクロレンズの製造方法において、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する第1の工程(a,b)と、第1の工程(a,b)で形成されたマイクロレンズが形成されていない面を表側として、他のダミー基板106に固定する第2の工程(c)と、第2の工程(c)の後、マイクロレンズが形成された面の裏面を研磨する第3の工程(d)と、第1から第3の工程(a〜d)によるマイクロレンズを一組用意し、両者の研磨面を貼り合わせる第4の工程(e)と、第4の工程(e)の後、ダミー基板106を除去する第5の工程(f)と、を含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップや光通信用素子、プリンタなどに利用されるマイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信用の部品や光記録装置への応用のため、さまざまな機能のマイクロレンズが求められている。たとえば液晶パネル用のマイクロレンズアレイの製造方法として基板厚と焦点距離を合わせてるものが開示されている(たとえば、特許文献1参照。)。このように、すでに広く用いられている液晶パネルやCCDでは、ガラス基板などの片面に形成されたマイクロレンズアレイを利用している。この用途では、パネルに入射した光を格子状に並んだ受光部または開口部に光が集まればいいので、単純な半球状のレンズを基板の片面だけに作製したものが用いられている。このような用途では基板の厚さもあまり問題にならないため、加工の容易な500μm〜1mm程度のものが用いられている。
【0003】
一方、ビーム整形を行なうため片面に凹レンズ、他の片面に凸レンズを形成する光ピックアップに用いるビーム整形素子が開示されている(たとえば、特許公報2参照。)。また、別々に封しされたLD(レーザダイオード)、PD(フォトディテクタ)を組み合わせた光送受信モジュールが開示されている(たとえば、特許公報3参照)。このように光ピックアップや光通信用途へ利用する場合、集光以外の用途レンズなどの光学部品が使われており、これらの機能をマイクロレンズに置き換えることで、モジュールを小型化することができる。
【0004】
このような用途では複数のレンズを組み合わせて利用するため、レンズとレンズとの間隔は所定の値に正確に合わせておく必要がある。マイクロレンズの製造には、両面が平坦なガラス基板を、半導体製造工程で使われているフォトリソグラフィー、ドライエッチングなどの方法で加工する方法が使われているため、基本的には使用する基板の厚さでレンズとレンズの間隔が決定されることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−271875号公報(第5〜6頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−292738号公報(第4〜5頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−23893号公報(第3〜5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、所望のレンズ間隔にあわせて基板の厚さを変更することは以下の理由により実際には困難である。まず、マイクロレンズの製造には半導体のプロセスで使われる装置が利用されており、それらの装置は所定の基板の厚さに対してプロセスが行えるような構造になっている。その厚さは0.5mm〜1mm程度であり、他の厚さでは装置の改造などが必要になる。
【0007】
また、基板の厚さによって、プロセスの条件が変わってしまうという問題もある。特に、ドライエッチングにおいては、基板の厚さが変わることで、エッチング中の基板表面の温度や、基板に加わる電界が変化してしまうため、基板の厚さが変わるたびにプロセス条件を設定しなおす必要がある。特に、基板厚が薄くなる場合はプロセス中に基板が破損しやすく、また、装置によっては対応することができなくなる場合があり、レンズの間隔が狭いものについては製造が困難である。
【0008】
以上の理由から、複数のマイクロレンズなどの光学部品を所定の間隔で組み合わせて利用する光学素子において、基板の厚さを変更することによるレンズ間隔の調整は困難である。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、汎用的な製造装置でさまざまな面間隔のマイクロレンズを容易に作製可能にし、かつハンドリング性を維持または向上させることを第1の目的とする。
【0010】
また、さまざまな面間隔のマイクロレンズを搭載した小型の光学モジュールを提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、入射側と射出側とが非平面でなる両面のマイクロレンズの製造方法において、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する第1の工程と、前記第1の工程で形成されたマイクロレンズが形成されていない面を表側として、他のダミー基板に固定する第2の工程と、前記第2の工程の後、前記マイクロレンズが形成された面の裏面を研磨する第3の工程と、前記第1から第3の工程によるマイクロレンズを一組用意し、両者の研磨面を貼り合わせる第4の工程と、前記第4の工程の後、前記ダミー基板を除去する第5の工程と、を含むものである。
【0012】
この発明によれば、マイクロレンズ形状を形成する時点では、一定の厚さの基板に対して加工を行ない、その基板をダミー基板に保持した状態でマイクロレンズつき基板を研磨し、基板を貼り合わせてからダミー基板を取り外すことにより、マイクロレンズ作製時の条件を変更することなしに、自由な面間隔を持つ両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0013】
また、請求項2にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記第4の工程における貼り合わせ位置調整用のアライメントマークを形成するものである。
【0014】
この発明によれば、マイクロレンズつき基板の一部にアライメントマークを形成しておくことにより、2枚の基板をこのアライメントマークで位置合わせて貼り合わせることで、より精度の高い光軸合わせを行なうことが可能になる。
【0015】
また、請求項3にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記マイクロレンズの周辺に当該マイクロレンズの高さに対してさらに高いスペーサーパターンを形成するものである。
【0016】
この発明によれば、スペーサー部分パターンがマイクロレンズより高くすることで、マイクロレンズ表面とダミー基板が直接接触せず、マイクロレンズ表面への傷の発生を抑えることが可能になる。
【0017】
また、請求項4にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、グレースケールマスクを用いてフォトレジストパターンを形成する工程を含むものである。
【0018】
この発明によれば、グレースケールマスクを用いてレンズ面を加工することにより、さまざまな形状レンズ面をもった両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0019】
また、請求項5にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記スペーサーパターンは、閉じた領域を有しない複数のパターンで形成されるものである。
【0020】
この発明によれば、閉じた領域を有しない複数のパターンでスペーサーパターンを形成することにより、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることが可能になる。
【0021】
また、請求項6にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程によるダミー基板への固定は熱で溶融するワックスを用い、当該ワックスの軟化点は、前記第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低いものである。
【0022】
この発明によれば、マイクロレンズのダミー基板への固定用のワックスの軟化点を、第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低くし、加熱を行うことで、マイクロレンズつき基板を固定したワックスがマイクロレンズつき基板を貼り合わせた接着剤に対して先に軟化するので、容易にダミー基板を剥離することが可能になる。
【0023】
また、請求項7にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズを形成する基板と同一または略同一の熱膨張係数を有する材料が用いられるものである。
【0024】
この発明によれば、マイクロレンズつき基板とダミー基板を同一または略同一の熱膨張係数を有する透明材料を用いることにより、加熱処理による膨張を考慮することなく、かつ透明であるため相互の位置合わせが容易になり、相互の密着性をよくすることが可能になる。
【0025】
また、請求項8にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズが固定される領域に複数の溝が形成されているものである。
【0026】
この発明によれば、マイクロレンズが固定される領域に複数の溝をダミー基板に形成しておくことにより、研磨時の精度が向上し、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることが可能になる。
【0027】
また、請求項9にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程の貼り合わせに用いる接着剤は、特定の波長を吸収する素材が含まれているものである。
【0028】
この発明によれば、基板を貼り合せる接着剤に、特定の波長を吸収するものを用いることにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0029】
また、請求項10にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを前記基板の間に挟むものである。
【0030】
この発明によれば、第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを基板の間に挟むことにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0031】
また、請求項11にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成するものである。
【0032】
この発明によれば、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成することにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0033】
また、請求項12にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、かつ必要な接着層の厚さと等しい大きさをもつスペーサーを混合しておくものである。
【0034】
この発明によれば、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、必要な接着層の厚さと等しい大きさを持つスペーサーを接着剤に混合しておくことにより、マイクロレンズつき基板の厚さ精度を高めることが可能になる。
【0035】
また、請求項13にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なった後、前記ダミー基板ごと所定の大きさに前記マイクロレンズを切断し、その切断した後に前記ダミー基板を除去するものである。
【0036】
この発明によれば、貼り合わされた基板をダミー基板ごと切断した後、ダミー基板を剥離することにより、非常に薄いマイクロレンズでも破損することなく容易に切断することが可能になる。
【0037】
また、請求項14にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、前記第4の工程で基板の貼り合わせを行なうものである。
【0038】
この発明によれば、第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、第4の工程で基板の貼り合わせを行なうことにより、アパーチャーの機能を付加したマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0039】
また、請求項15にかかるマイクロレンズつき基板にあっては、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したものである。
【0040】
この発明によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、さまざまな光学モジュールを小型にすることが可能になる。
【0041】
また、請求項16にかかるビーム整形光学素子にあっては、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したものである。
【0042】
この発明によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、レーザーダイオードと極めて近い位置に設置できるので、光ピックアップなどのモジュールを小型にすることが可能になる。
【0043】
また、請求項17にかかる光ピックにあっては、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いたものである。
【0044】
この発明によれば、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いることにより、ビーム整形素子をモジュール内に入れておくことができるので光ピックアップを小型化しさらに光利用効率を上げることが可能になる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップの好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0046】
本発明のマイクロレンズ製造方法では、平坦な基板の片面にマイクロレンズを作製する工程と、その基板をマイクロレンズの形成されていない面を表側にして、他の基板に固定する工程と、マイクロレンズつき基板の裏面を研磨する工程と、研磨された基板を、研磨された面を対向させて貼り合わせる工程と、貼り合わせ後にダミー基板を除去する工程とを含むことで、入射側と射出側の両面が平面でなく、レンズ間隔の狭い両面マイクロレンズを作製することを可能にするものである。
【0047】
すなわち、このような製造プロセスを用いることにより、どのようなレンズ間隔のマイクロレンズを作製する場合でも、マイクロレンズ形状を作製している時点では同じ規格の基板を利用できるので、基板厚さの違いによるプロセス条件の変更なしにリフロー法、グレースケールマスクを利用した方法などを用いてさまざまな形状のマイクロレンズを作製することができる。
【0048】
また、レンズを形成後は、基板をダミー基板に固定するため、基板厚を非常に薄くした場合でも、基板を破損しないですむ。研磨後に対向する面のマイクロレンズが形成された基板と貼り合わせるが、このときもダミー基板に貼り合わせた状態なので、マイクロレンズ基板を破損することなく、容易にハンドリングすることできる。したがって、本発明によれば、フォトリソグラフィー、エッチングなどの工程のプロセス条件を変更することなしに、さまざまな面間隔の両面マイクロレンズを作製することができる。このため特に、面間隔が狭い場合に有効である。また、レンズの間の部分に追加の加工を行なうことで、アパーチャーなどの機能を容易に追加することができる。以下、具体的に説明する。
【0049】
(実施の形態1)
図1(a)〜(f)は、本発明に実施の形態1にかかるマイクロレンズの製造工程(両面マイクロレンズの作製プロセス)を示す説明図である。なお、ここで用いた基板の厚さは525um、レンズ面間隔は200umとした。
【0050】
最初に、図1(a),(b)に示すように、石英基板の片面にマイクロレンズを作製する。ここではリフロー法を用いる。まず、フォトレジストにより円柱状のパターンを作製し、レジストの軟化点以上に加熱して半球状にする(図1(a))。続いて異方性ドライエッチングで、レジストの形状を石英基板に転写する(図1(b))。
【0051】
マイクロレンズパターン102の周りには、スペーサーパターン103が形成されている。このスペーサーパターン103を形成しておくことによりダミー基板に固定する際、レンズの頂点がダミー基板に接触して傷がつくのを防ぐことができる。さらに、スペーサー部分は傷を気にせずにダミー基板に密着させることができるので、固定する際に十分圧力を加えてワックス基板の間からワックスを押し出すようにすればワックスの厚さによる研磨厚さの誤差発生を防ぐことができる。
【0052】
さらに、スペーサーの間に隙間を空けておくことで、ダミー基板に貼りあわせた際にワックスを外側に逃がしやすくすることができるので、ダミー基板とマイクロレンズつき基板の間隔を狭くし、ワックスの厚さによる研磨厚さのばらつきを抑えることができる。
【0053】
なお、図1では1つのマイクロレンズについて示したが、基板の大きさに対してレンズは実際には非常に小さいので、図2に示すように複数のマイクロレンズを一度に基板上に形成することができる。その際、貼り合わせる2枚の基板にアライメント用のマーク201を作製しておけば、多数のレンズを一括してアライメントすることができる。
【0054】
つぎに、図1(c)に示すように、マイクロレンズの作製されたマイクロレンズ基板101をダミー基板106にワックス107を使って固定する。ワックス107については、剥離を容易にするためマイクロレンズ基板101を貼り合わせる接着剤より軟化点の低いものを用いている。他にも、接着剤が溶けにくい溶剤に対して可溶なものなどが利用できる。
【0055】
続いて、ダミー基板106にマイクロレンズ基板101をワックス107で固定した後、図1(d)に示すように、マイクロレンズ基板101面を研磨する。そして、この研磨後の部品を2つを、図1(d)に示すように、研磨面同士を対向させて接着剤で貼り合わせる。その後、ダミー基板106を除去することにより、図1(f)に示すような両面のマイクロレンズ100が得られる。
【0056】
なお、ここで用いるダミー基板106は、基板の表面が研磨の際の基準面になるので、研磨に必要な厚さ精度以下の平坦度をもつ必要がある。また、マイクロレンズつき基板を貼りあわせる際にマイクロレンズ100の位置が特定できるように透明である必要がある。 さらに、ダミー基板106への貼り合わせや研磨を行なうときは、基板が高温になるため、ダミーに用いる基板はマイクロレンズ100に用いる基板と同一かこれに近い熱膨張率であることが望ましい。ここでは、マイクロレンズを作製したマイクロレンズ基板101とおなじ石英の基板を用いた。マイクロレンズと同一材料の基板であれば、透明であり、また膨張係数を特に考慮する必要もなくなる。
【0057】
貼り合わせ後のサンプルを図3に示す。研磨中は図中のAの高さにより研磨量を測定するが、マイクロレンズ基板101とダミー基板106の間にワックス107が浸入すると、研磨厚さ測定の誤差になる(図のB)。ダミー基板106の表面に溝305を形成しておけば、マイクロレンズ周りに形成したスペーサーと同様に余分なワックス107が基板の間から押し出されやすくなるため、ダミー基板106とマイクロレンズつき基板の間隔をほぼ0にすることが可能になり、研磨時の精度を高めることができる。
【0058】
前述したように、ダミー基板106に貼りあわせた後、研磨を行なう(図1(d)参照)。研磨を行なう際は、2つのマイクロレンズ基板101を接着する際の接着層の厚さ、マイクロレンズが形成された面のレンズの頂点と基板表面の距離を考慮する必要がある。ここでは接着層の厚さを1um、レンズ頂点から基板表面までの距離を2um、貼り合わせ後の面間隔を200umとして、それぞれの基板厚さが102.5umとなるように研磨を行なった。作製可能なレンズ面間隔は最大で研磨前の基板厚さの2倍である。反対に狭くする場合については、ガラス基板の研磨において一般的に研磨後の厚さで数10μm、研磨精度は±1μ程度が可能であるため、レンズ間隔を数10umにすることが可能である。
【0059】
研磨後、ダミー基板に貼り付けた状態のまま、2枚のマイクロレンズを貼り合わせる(図1(e)参照)。このとき、2枚の基板に形成されたマイクロレンズの光軸を一致させておく必要がある。ここでは、UV+熱硬化型の接着剤を貼りあわせ面に塗布してから2枚の基板を重ね合わせ、マイクロレンズの位置を合わせた後、UV光を照射し硬化させた。接着剤は、マイクロレンズつき基板と屈折率が等しく透明なものが望ましいが、特定の波長を吸収する樹脂や色素を混ぜておけば、フィルターとしての機能をもたせることもできる。フィルターの機能を持たせる方法としては、ほかにも、研磨面に誘電体の多層膜を形成したり、薄いフィルム状のフィルターをはさんだりする方法が利用することができる。
【0060】
レンズ間隔を設計値に合わせるため、接着層の厚みは一定にしておく必要がある。そのためには、粘度の低い接着剤を用いて、アライメント後に加圧し、接着層の厚さを可能な限り薄くしたり、接着剤と屈折率が等しく、一定の直径を持った球状のスペーサーを接着剤に混合したりしておくなどの方法がある。
【0061】
最後に基板を加熱し接着剤の硬化およびワックスの除去を行なう。貼り合わせ後も基板が薄く、剥離後にレンズをダイシングするのが困難な場合は、ダミー基板ごとダイシングを行ない、最後にダミー基板を剥離すればよい。
【0062】
このような方法により、両面にレンズ面をもち、基板厚さが非常に薄いマイクロレンズ100を作製することが可能になる(図1(f)参照)。
【0063】
(実施の形態2)
図4は、前述した実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載したビーム整形用素子の構成例を示す説明図である。ここでは、半導体レーザ(LD)301からの楕円形の射出光を円形に変換するビーム整形用素子302を示している。図4(b)はマイクロレンズ303をレーザーの入射側から見た図である。入射面が凸面のシリンドリカルレンズ、射出面が凹面のシリンドリカルレンズになっている。マイクロレンズ部分はグレースケールマスクを用いてレジストパターンを作製し、異方性ドライエッチングで基板に転写した。
【0064】
グレースケールマスク(Grayscale−Mask)は、マスク上の微小な領域ごとに透過率を変化させることができるタイプのマスクで、電子ビームの照射量によって紫外線の透過率が変化する特殊なガラスを用いたものや、通常のクロムマスクに露光装置の解像限界以下の微小な開口パターンを多数並べて、開口パターンの密度や開口の大きさを変化させることで透過率を変化させるタイプのものがある。前出のリフロー法では球面の凸レンズパターン以外は形成が困難だが、グレースケールマスクを用いた場合は凹面や非球面などさまざまな形状が作製できる。
【0065】
このビーム整形用マイクロレンズは基板が非常に薄くできるため、マイクロレンズ303とLD301の間隔を非常に狭くして、実装面積を減らすことができる。
【0066】
(実施の形態3)
図5に本発明の方法で作製したマイクロレンズを用いた光ピックアップ用モジュールを示す。このモジュールの動作はつぎのとおりである。LD301からの出射光はビーム整形素子302で円形に変換された後、プリズムミラー401で反射され偏向ホログラム402を通ってモジュールの外に出射する。この後、コリメーターレンズ、1/4波長板、対物レンズ等(図示せず)を通って光ディスクに照射された後、反対の光路を通って光ディスクからの反射光がモジュールに戻ってくる。戻り光の偏光方向は1/4波長板により出射時と90度ずれているため、偏光ホログラム402により進行方向が変化し、フォトダイオード403に入射する。
【0067】
このようなモジュールにおいて、従来はビーム整形素子をモジュールの外側に配置したり、ビーム整形を行わずにレーザー光を利用したりしていた。モジュールの外側にビーム整形素子を配置した場合は、光ピックアップ全体としての実装面積が大きくなり、また、ビーム整形を行わない場合は楕円形のビームの中心部分のみを利用していたためレーザー光の利用効率が低くなる問題があった。本発明の方法で作製したビーム整形素子を用いることにより、光ピックアップ全体が小型化され、レーザー光の光利用効率も高めることができる。
【0068】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4にかかるマイクロレンズの構成例を示す断面図である。このマイクロレンズ600は、ビームエキスパンダーにアパーチャー603を追加した形状になっている。この実施の形態4では、マイクロレンズ601をダミー基板に貼り合わせて研磨を行った後に、研磨された面に対してアパーチャー603を形成してからもう1つのマイクロレンズ602と貼り合わせている。アパーチャー603の作製にはリフトオフ法を用いた。アパーチャー603の材質は酸化クロムで、厚さは0.1umである。基板を研磨する際には、アパーチャー603分の厚さを考慮しておく必要がある。
【0069】
また、研磨面への加工を行なう際は、ダミー基板とマイクロレンズつき基板の間を固定しているワックスや接着剤が熱や光による劣化ではがれないように注意する必要がある。ここで用いたリフトオフ法では、フォトレジストのベーク温度を下げて行ない、酸化クロムの蒸着時も、基板を冷却しながら行なうことにより、温度の上昇を抑制している。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項1)によれば、マイクロレンズ形状を形成する時点では、一定の厚さの基板に対して加工を行ない、その基板をダミー基板に保持した状態でマイクロレンズつき基板を研磨し、基板を貼り合わせてからダミー基板を取り外すことにより、マイクロレンズ作製時の条件を変更することなしに、自由な面間隔を持つ両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。したがって、汎用的な製造装置でさまざまな面間隔のマイクロレンズが容易に作製することができ、かつハンドリング性を維持または向上させることができる。
【0071】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項2)によれば、マイクロレンズつき基板の一部にアライメントマークを形成しておくことにより、2枚の基板をこのアライメントマークで位置合わせて貼り合わせることで、より精度の高い光軸合わせを容易に行なえるので、複数のマイクロレンズを精度のよい状態で簡単に作製することができる。
【0072】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項3)によれば、スペーサー部分パターンをマイクロレンズより高くすることにより、マイクロレンズ表面とダミー基板が直接接触しないため、マイクロレンズ表面への傷の発生を抑止することができる。
【0073】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項4)によれば、グレースケールマスクを用いてレンズ面を加工するため、さまざまな形状のレンズ面をもった両面加工されたマイクロレンズを作製することができる。
【0074】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項5)によれば、閉じた領域を有しない複数のパターンでスペーサーパターンを形成するため、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることができる。
【0075】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項6)によれば、マイクロレンズのダミー基板への固定用のワックスの軟化点を、第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低くし、加熱を行なうことで、マイクロレンズつき基板を固定したワックスがマイクロレンズつき基板を貼り合わせた接着剤より先に軟化するので、容易にダミー基板を剥離することができる。
【0076】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項7)によれば、マイクロレンズつき基板とダミー基板を同一または略同一の熱膨張係数を有する材料を用いるので、加熱処理による膨張を考慮することなく、かつ透明であるため相互の位置合わせが容易になり、相互の密着性をよくすることができる。
【0077】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項8)によれば、マイクロレンズが固定される領域に複数の溝をダミー基板に形成しておくので、研磨時の精度が向上し、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることができる。
【0078】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項9)によれば、基板を貼り合せる接着剤に、特定の波長を吸収するものを用いるので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0079】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項10)によれば、第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを基板の間に挟むので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0080】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項11)によれば、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成するので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0081】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項12)によれば、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、必要な接着層の厚さと等しい大きさを持つスペーサーを接着剤に混合しておくので、マイクロレンズつき基板の厚さ精度を高めることができる。
【0082】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項13)によれば、貼り合わされた基板をダミー基板ごと切断した後、ダミー基板を剥離するので、非常に薄いマイクロレンズでも破損することなく容易に切断することができる。
【0083】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項14)によれば、第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、第4の工程で基板の貼り合わせを行なうため、アパーチャーの機能を付加したマイクロレンズを作製することができる。
【0084】
また、本発明にかかるマイクロレンズつき基板(請求項15)によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載するため、さまざまな光学モジュールを小型にすることができる。
【0085】
また、本発明にかかるビーム整形光学素子(請求項16)によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、小型のマイクロレンズであるため、レーザーダイオードと極めて近い位置に設置でき、光ピックアップなどのモジュールの小型化が実現する。
【0086】
また、本発明にかかる光ピックアップ(請求項17)によれば、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いることにより、ビーム整形素子をモジュール内に入れておくことが可能になるので、光ピックアップを小型化しさらに光利用効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に実施の形態1にかかるマイクロレンズの製造工程(両面マイクロレンズの作製プロセス)を示す説明図である。
【図2】本発明に実施の形態1にかかる複数のマイクロレンズの作製例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる貼り合わせ後のマイクロレンズのサンプル例を示す説明図である。
【図4】実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載したビーム整形用素子の構成例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載した光ピックアップ用モジュールの構成例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態4にかかるマイクロレンズの構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
100,303,600 マイクロレンズ
101 マイクロレンズ基板
102 マイクロレジストパターン
103 スペーサパターン
106 ダミー基板
107 ワックス
201 マーク
302 ビーム整形素子
305 溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップや光通信用素子、プリンタなどに利用されるマイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信用の部品や光記録装置への応用のため、さまざまな機能のマイクロレンズが求められている。たとえば液晶パネル用のマイクロレンズアレイの製造方法として基板厚と焦点距離を合わせてるものが開示されている(たとえば、特許文献1参照。)。このように、すでに広く用いられている液晶パネルやCCDでは、ガラス基板などの片面に形成されたマイクロレンズアレイを利用している。この用途では、パネルに入射した光を格子状に並んだ受光部または開口部に光が集まればいいので、単純な半球状のレンズを基板の片面だけに作製したものが用いられている。このような用途では基板の厚さもあまり問題にならないため、加工の容易な500μm〜1mm程度のものが用いられている。
【0003】
一方、ビーム整形を行なうため片面に凹レンズ、他の片面に凸レンズを形成する光ピックアップに用いるビーム整形素子が開示されている(たとえば、特許公報2参照。)。また、別々に封しされたLD(レーザダイオード)、PD(フォトディテクタ)を組み合わせた光送受信モジュールが開示されている(たとえば、特許公報3参照)。このように光ピックアップや光通信用途へ利用する場合、集光以外の用途レンズなどの光学部品が使われており、これらの機能をマイクロレンズに置き換えることで、モジュールを小型化することができる。
【0004】
このような用途では複数のレンズを組み合わせて利用するため、レンズとレンズとの間隔は所定の値に正確に合わせておく必要がある。マイクロレンズの製造には、両面が平坦なガラス基板を、半導体製造工程で使われているフォトリソグラフィー、ドライエッチングなどの方法で加工する方法が使われているため、基本的には使用する基板の厚さでレンズとレンズの間隔が決定されることになる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−271875号公報(第5〜6頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−292738号公報(第4〜5頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−23893号公報(第3〜5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、所望のレンズ間隔にあわせて基板の厚さを変更することは以下の理由により実際には困難である。まず、マイクロレンズの製造には半導体のプロセスで使われる装置が利用されており、それらの装置は所定の基板の厚さに対してプロセスが行えるような構造になっている。その厚さは0.5mm〜1mm程度であり、他の厚さでは装置の改造などが必要になる。
【0007】
また、基板の厚さによって、プロセスの条件が変わってしまうという問題もある。特に、ドライエッチングにおいては、基板の厚さが変わることで、エッチング中の基板表面の温度や、基板に加わる電界が変化してしまうため、基板の厚さが変わるたびにプロセス条件を設定しなおす必要がある。特に、基板厚が薄くなる場合はプロセス中に基板が破損しやすく、また、装置によっては対応することができなくなる場合があり、レンズの間隔が狭いものについては製造が困難である。
【0008】
以上の理由から、複数のマイクロレンズなどの光学部品を所定の間隔で組み合わせて利用する光学素子において、基板の厚さを変更することによるレンズ間隔の調整は困難である。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、汎用的な製造装置でさまざまな面間隔のマイクロレンズを容易に作製可能にし、かつハンドリング性を維持または向上させることを第1の目的とする。
【0010】
また、さまざまな面間隔のマイクロレンズを搭載した小型の光学モジュールを提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、入射側と射出側とが非平面でなる両面のマイクロレンズの製造方法において、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する第1の工程と、前記第1の工程で形成されたマイクロレンズが形成されていない面を表側として、他のダミー基板に固定する第2の工程と、前記第2の工程の後、前記マイクロレンズが形成された面の裏面を研磨する第3の工程と、前記第1から第3の工程によるマイクロレンズを一組用意し、両者の研磨面を貼り合わせる第4の工程と、前記第4の工程の後、前記ダミー基板を除去する第5の工程と、を含むものである。
【0012】
この発明によれば、マイクロレンズ形状を形成する時点では、一定の厚さの基板に対して加工を行ない、その基板をダミー基板に保持した状態でマイクロレンズつき基板を研磨し、基板を貼り合わせてからダミー基板を取り外すことにより、マイクロレンズ作製時の条件を変更することなしに、自由な面間隔を持つ両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0013】
また、請求項2にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記第4の工程における貼り合わせ位置調整用のアライメントマークを形成するものである。
【0014】
この発明によれば、マイクロレンズつき基板の一部にアライメントマークを形成しておくことにより、2枚の基板をこのアライメントマークで位置合わせて貼り合わせることで、より精度の高い光軸合わせを行なうことが可能になる。
【0015】
また、請求項3にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記マイクロレンズの周辺に当該マイクロレンズの高さに対してさらに高いスペーサーパターンを形成するものである。
【0016】
この発明によれば、スペーサー部分パターンがマイクロレンズより高くすることで、マイクロレンズ表面とダミー基板が直接接触せず、マイクロレンズ表面への傷の発生を抑えることが可能になる。
【0017】
また、請求項4にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第1の工程は、基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、グレースケールマスクを用いてフォトレジストパターンを形成する工程を含むものである。
【0018】
この発明によれば、グレースケールマスクを用いてレンズ面を加工することにより、さまざまな形状レンズ面をもった両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0019】
また、請求項5にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記スペーサーパターンは、閉じた領域を有しない複数のパターンで形成されるものである。
【0020】
この発明によれば、閉じた領域を有しない複数のパターンでスペーサーパターンを形成することにより、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることが可能になる。
【0021】
また、請求項6にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程によるダミー基板への固定は熱で溶融するワックスを用い、当該ワックスの軟化点は、前記第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低いものである。
【0022】
この発明によれば、マイクロレンズのダミー基板への固定用のワックスの軟化点を、第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低くし、加熱を行うことで、マイクロレンズつき基板を固定したワックスがマイクロレンズつき基板を貼り合わせた接着剤に対して先に軟化するので、容易にダミー基板を剥離することが可能になる。
【0023】
また、請求項7にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズを形成する基板と同一または略同一の熱膨張係数を有する材料が用いられるものである。
【0024】
この発明によれば、マイクロレンズつき基板とダミー基板を同一または略同一の熱膨張係数を有する透明材料を用いることにより、加熱処理による膨張を考慮することなく、かつ透明であるため相互の位置合わせが容易になり、相互の密着性をよくすることが可能になる。
【0025】
また、請求項8にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズが固定される領域に複数の溝が形成されているものである。
【0026】
この発明によれば、マイクロレンズが固定される領域に複数の溝をダミー基板に形成しておくことにより、研磨時の精度が向上し、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることが可能になる。
【0027】
また、請求項9にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程の貼り合わせに用いる接着剤は、特定の波長を吸収する素材が含まれているものである。
【0028】
この発明によれば、基板を貼り合せる接着剤に、特定の波長を吸収するものを用いることにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0029】
また、請求項10にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを前記基板の間に挟むものである。
【0030】
この発明によれば、第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを基板の間に挟むことにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0031】
また、請求項11にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成するものである。
【0032】
この発明によれば、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成することにより、カラーフィルターとしての機能をもたせることが可能になる。
【0033】
また、請求項12にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、かつ必要な接着層の厚さと等しい大きさをもつスペーサーを混合しておくものである。
【0034】
この発明によれば、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、必要な接着層の厚さと等しい大きさを持つスペーサーを接着剤に混合しておくことにより、マイクロレンズつき基板の厚さ精度を高めることが可能になる。
【0035】
また、請求項13にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第4の工程で貼り合わせを行なった後、前記ダミー基板ごと所定の大きさに前記マイクロレンズを切断し、その切断した後に前記ダミー基板を除去するものである。
【0036】
この発明によれば、貼り合わされた基板をダミー基板ごと切断した後、ダミー基板を剥離することにより、非常に薄いマイクロレンズでも破損することなく容易に切断することが可能になる。
【0037】
また、請求項14にかかるマイクロレンズの製造方法にあっては、前記第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、前記第4の工程で基板の貼り合わせを行なうものである。
【0038】
この発明によれば、第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、第4の工程で基板の貼り合わせを行なうことにより、アパーチャーの機能を付加したマイクロレンズを作製することが可能になる。
【0039】
また、請求項15にかかるマイクロレンズつき基板にあっては、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したものである。
【0040】
この発明によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、さまざまな光学モジュールを小型にすることが可能になる。
【0041】
また、請求項16にかかるビーム整形光学素子にあっては、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したものである。
【0042】
この発明によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、レーザーダイオードと極めて近い位置に設置できるので、光ピックアップなどのモジュールを小型にすることが可能になる。
【0043】
また、請求項17にかかる光ピックにあっては、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いたものである。
【0044】
この発明によれば、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いることにより、ビーム整形素子をモジュール内に入れておくことができるので光ピックアップを小型化しさらに光利用効率を上げることが可能になる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法、およびマイクロレンズつき基板、ビーム整形光学素子、光ピックアップの好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0046】
本発明のマイクロレンズ製造方法では、平坦な基板の片面にマイクロレンズを作製する工程と、その基板をマイクロレンズの形成されていない面を表側にして、他の基板に固定する工程と、マイクロレンズつき基板の裏面を研磨する工程と、研磨された基板を、研磨された面を対向させて貼り合わせる工程と、貼り合わせ後にダミー基板を除去する工程とを含むことで、入射側と射出側の両面が平面でなく、レンズ間隔の狭い両面マイクロレンズを作製することを可能にするものである。
【0047】
すなわち、このような製造プロセスを用いることにより、どのようなレンズ間隔のマイクロレンズを作製する場合でも、マイクロレンズ形状を作製している時点では同じ規格の基板を利用できるので、基板厚さの違いによるプロセス条件の変更なしにリフロー法、グレースケールマスクを利用した方法などを用いてさまざまな形状のマイクロレンズを作製することができる。
【0048】
また、レンズを形成後は、基板をダミー基板に固定するため、基板厚を非常に薄くした場合でも、基板を破損しないですむ。研磨後に対向する面のマイクロレンズが形成された基板と貼り合わせるが、このときもダミー基板に貼り合わせた状態なので、マイクロレンズ基板を破損することなく、容易にハンドリングすることできる。したがって、本発明によれば、フォトリソグラフィー、エッチングなどの工程のプロセス条件を変更することなしに、さまざまな面間隔の両面マイクロレンズを作製することができる。このため特に、面間隔が狭い場合に有効である。また、レンズの間の部分に追加の加工を行なうことで、アパーチャーなどの機能を容易に追加することができる。以下、具体的に説明する。
【0049】
(実施の形態1)
図1(a)〜(f)は、本発明に実施の形態1にかかるマイクロレンズの製造工程(両面マイクロレンズの作製プロセス)を示す説明図である。なお、ここで用いた基板の厚さは525um、レンズ面間隔は200umとした。
【0050】
最初に、図1(a),(b)に示すように、石英基板の片面にマイクロレンズを作製する。ここではリフロー法を用いる。まず、フォトレジストにより円柱状のパターンを作製し、レジストの軟化点以上に加熱して半球状にする(図1(a))。続いて異方性ドライエッチングで、レジストの形状を石英基板に転写する(図1(b))。
【0051】
マイクロレンズパターン102の周りには、スペーサーパターン103が形成されている。このスペーサーパターン103を形成しておくことによりダミー基板に固定する際、レンズの頂点がダミー基板に接触して傷がつくのを防ぐことができる。さらに、スペーサー部分は傷を気にせずにダミー基板に密着させることができるので、固定する際に十分圧力を加えてワックス基板の間からワックスを押し出すようにすればワックスの厚さによる研磨厚さの誤差発生を防ぐことができる。
【0052】
さらに、スペーサーの間に隙間を空けておくことで、ダミー基板に貼りあわせた際にワックスを外側に逃がしやすくすることができるので、ダミー基板とマイクロレンズつき基板の間隔を狭くし、ワックスの厚さによる研磨厚さのばらつきを抑えることができる。
【0053】
なお、図1では1つのマイクロレンズについて示したが、基板の大きさに対してレンズは実際には非常に小さいので、図2に示すように複数のマイクロレンズを一度に基板上に形成することができる。その際、貼り合わせる2枚の基板にアライメント用のマーク201を作製しておけば、多数のレンズを一括してアライメントすることができる。
【0054】
つぎに、図1(c)に示すように、マイクロレンズの作製されたマイクロレンズ基板101をダミー基板106にワックス107を使って固定する。ワックス107については、剥離を容易にするためマイクロレンズ基板101を貼り合わせる接着剤より軟化点の低いものを用いている。他にも、接着剤が溶けにくい溶剤に対して可溶なものなどが利用できる。
【0055】
続いて、ダミー基板106にマイクロレンズ基板101をワックス107で固定した後、図1(d)に示すように、マイクロレンズ基板101面を研磨する。そして、この研磨後の部品を2つを、図1(d)に示すように、研磨面同士を対向させて接着剤で貼り合わせる。その後、ダミー基板106を除去することにより、図1(f)に示すような両面のマイクロレンズ100が得られる。
【0056】
なお、ここで用いるダミー基板106は、基板の表面が研磨の際の基準面になるので、研磨に必要な厚さ精度以下の平坦度をもつ必要がある。また、マイクロレンズつき基板を貼りあわせる際にマイクロレンズ100の位置が特定できるように透明である必要がある。 さらに、ダミー基板106への貼り合わせや研磨を行なうときは、基板が高温になるため、ダミーに用いる基板はマイクロレンズ100に用いる基板と同一かこれに近い熱膨張率であることが望ましい。ここでは、マイクロレンズを作製したマイクロレンズ基板101とおなじ石英の基板を用いた。マイクロレンズと同一材料の基板であれば、透明であり、また膨張係数を特に考慮する必要もなくなる。
【0057】
貼り合わせ後のサンプルを図3に示す。研磨中は図中のAの高さにより研磨量を測定するが、マイクロレンズ基板101とダミー基板106の間にワックス107が浸入すると、研磨厚さ測定の誤差になる(図のB)。ダミー基板106の表面に溝305を形成しておけば、マイクロレンズ周りに形成したスペーサーと同様に余分なワックス107が基板の間から押し出されやすくなるため、ダミー基板106とマイクロレンズつき基板の間隔をほぼ0にすることが可能になり、研磨時の精度を高めることができる。
【0058】
前述したように、ダミー基板106に貼りあわせた後、研磨を行なう(図1(d)参照)。研磨を行なう際は、2つのマイクロレンズ基板101を接着する際の接着層の厚さ、マイクロレンズが形成された面のレンズの頂点と基板表面の距離を考慮する必要がある。ここでは接着層の厚さを1um、レンズ頂点から基板表面までの距離を2um、貼り合わせ後の面間隔を200umとして、それぞれの基板厚さが102.5umとなるように研磨を行なった。作製可能なレンズ面間隔は最大で研磨前の基板厚さの2倍である。反対に狭くする場合については、ガラス基板の研磨において一般的に研磨後の厚さで数10μm、研磨精度は±1μ程度が可能であるため、レンズ間隔を数10umにすることが可能である。
【0059】
研磨後、ダミー基板に貼り付けた状態のまま、2枚のマイクロレンズを貼り合わせる(図1(e)参照)。このとき、2枚の基板に形成されたマイクロレンズの光軸を一致させておく必要がある。ここでは、UV+熱硬化型の接着剤を貼りあわせ面に塗布してから2枚の基板を重ね合わせ、マイクロレンズの位置を合わせた後、UV光を照射し硬化させた。接着剤は、マイクロレンズつき基板と屈折率が等しく透明なものが望ましいが、特定の波長を吸収する樹脂や色素を混ぜておけば、フィルターとしての機能をもたせることもできる。フィルターの機能を持たせる方法としては、ほかにも、研磨面に誘電体の多層膜を形成したり、薄いフィルム状のフィルターをはさんだりする方法が利用することができる。
【0060】
レンズ間隔を設計値に合わせるため、接着層の厚みは一定にしておく必要がある。そのためには、粘度の低い接着剤を用いて、アライメント後に加圧し、接着層の厚さを可能な限り薄くしたり、接着剤と屈折率が等しく、一定の直径を持った球状のスペーサーを接着剤に混合したりしておくなどの方法がある。
【0061】
最後に基板を加熱し接着剤の硬化およびワックスの除去を行なう。貼り合わせ後も基板が薄く、剥離後にレンズをダイシングするのが困難な場合は、ダミー基板ごとダイシングを行ない、最後にダミー基板を剥離すればよい。
【0062】
このような方法により、両面にレンズ面をもち、基板厚さが非常に薄いマイクロレンズ100を作製することが可能になる(図1(f)参照)。
【0063】
(実施の形態2)
図4は、前述した実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載したビーム整形用素子の構成例を示す説明図である。ここでは、半導体レーザ(LD)301からの楕円形の射出光を円形に変換するビーム整形用素子302を示している。図4(b)はマイクロレンズ303をレーザーの入射側から見た図である。入射面が凸面のシリンドリカルレンズ、射出面が凹面のシリンドリカルレンズになっている。マイクロレンズ部分はグレースケールマスクを用いてレジストパターンを作製し、異方性ドライエッチングで基板に転写した。
【0064】
グレースケールマスク(Grayscale−Mask)は、マスク上の微小な領域ごとに透過率を変化させることができるタイプのマスクで、電子ビームの照射量によって紫外線の透過率が変化する特殊なガラスを用いたものや、通常のクロムマスクに露光装置の解像限界以下の微小な開口パターンを多数並べて、開口パターンの密度や開口の大きさを変化させることで透過率を変化させるタイプのものがある。前出のリフロー法では球面の凸レンズパターン以外は形成が困難だが、グレースケールマスクを用いた場合は凹面や非球面などさまざまな形状が作製できる。
【0065】
このビーム整形用マイクロレンズは基板が非常に薄くできるため、マイクロレンズ303とLD301の間隔を非常に狭くして、実装面積を減らすことができる。
【0066】
(実施の形態3)
図5に本発明の方法で作製したマイクロレンズを用いた光ピックアップ用モジュールを示す。このモジュールの動作はつぎのとおりである。LD301からの出射光はビーム整形素子302で円形に変換された後、プリズムミラー401で反射され偏向ホログラム402を通ってモジュールの外に出射する。この後、コリメーターレンズ、1/4波長板、対物レンズ等(図示せず)を通って光ディスクに照射された後、反対の光路を通って光ディスクからの反射光がモジュールに戻ってくる。戻り光の偏光方向は1/4波長板により出射時と90度ずれているため、偏光ホログラム402により進行方向が変化し、フォトダイオード403に入射する。
【0067】
このようなモジュールにおいて、従来はビーム整形素子をモジュールの外側に配置したり、ビーム整形を行わずにレーザー光を利用したりしていた。モジュールの外側にビーム整形素子を配置した場合は、光ピックアップ全体としての実装面積が大きくなり、また、ビーム整形を行わない場合は楕円形のビームの中心部分のみを利用していたためレーザー光の利用効率が低くなる問題があった。本発明の方法で作製したビーム整形素子を用いることにより、光ピックアップ全体が小型化され、レーザー光の光利用効率も高めることができる。
【0068】
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4にかかるマイクロレンズの構成例を示す断面図である。このマイクロレンズ600は、ビームエキスパンダーにアパーチャー603を追加した形状になっている。この実施の形態4では、マイクロレンズ601をダミー基板に貼り合わせて研磨を行った後に、研磨された面に対してアパーチャー603を形成してからもう1つのマイクロレンズ602と貼り合わせている。アパーチャー603の作製にはリフトオフ法を用いた。アパーチャー603の材質は酸化クロムで、厚さは0.1umである。基板を研磨する際には、アパーチャー603分の厚さを考慮しておく必要がある。
【0069】
また、研磨面への加工を行なう際は、ダミー基板とマイクロレンズつき基板の間を固定しているワックスや接着剤が熱や光による劣化ではがれないように注意する必要がある。ここで用いたリフトオフ法では、フォトレジストのベーク温度を下げて行ない、酸化クロムの蒸着時も、基板を冷却しながら行なうことにより、温度の上昇を抑制している。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項1)によれば、マイクロレンズ形状を形成する時点では、一定の厚さの基板に対して加工を行ない、その基板をダミー基板に保持した状態でマイクロレンズつき基板を研磨し、基板を貼り合わせてからダミー基板を取り外すことにより、マイクロレンズ作製時の条件を変更することなしに、自由な面間隔を持つ両面加工されたマイクロレンズを作製することが可能になる。したがって、汎用的な製造装置でさまざまな面間隔のマイクロレンズが容易に作製することができ、かつハンドリング性を維持または向上させることができる。
【0071】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項2)によれば、マイクロレンズつき基板の一部にアライメントマークを形成しておくことにより、2枚の基板をこのアライメントマークで位置合わせて貼り合わせることで、より精度の高い光軸合わせを容易に行なえるので、複数のマイクロレンズを精度のよい状態で簡単に作製することができる。
【0072】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項3)によれば、スペーサー部分パターンをマイクロレンズより高くすることにより、マイクロレンズ表面とダミー基板が直接接触しないため、マイクロレンズ表面への傷の発生を抑止することができる。
【0073】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項4)によれば、グレースケールマスクを用いてレンズ面を加工するため、さまざまな形状のレンズ面をもった両面加工されたマイクロレンズを作製することができる。
【0074】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項5)によれば、閉じた領域を有しない複数のパターンでスペーサーパターンを形成するため、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることができる。
【0075】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項6)によれば、マイクロレンズのダミー基板への固定用のワックスの軟化点を、第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低くし、加熱を行なうことで、マイクロレンズつき基板を固定したワックスがマイクロレンズつき基板を貼り合わせた接着剤より先に軟化するので、容易にダミー基板を剥離することができる。
【0076】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項7)によれば、マイクロレンズつき基板とダミー基板を同一または略同一の熱膨張係数を有する材料を用いるので、加熱処理による膨張を考慮することなく、かつ透明であるため相互の位置合わせが容易になり、相互の密着性をよくすることができる。
【0077】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項8)によれば、マイクロレンズが固定される領域に複数の溝をダミー基板に形成しておくので、研磨時の精度が向上し、マイクロレンズつき基板とダミー基板の密着性をよくすることができる。
【0078】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項9)によれば、基板を貼り合せる接着剤に、特定の波長を吸収するものを用いるので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0079】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項10)によれば、第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを基板の間に挟むので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0080】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項11)によれば、第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成するので、カラーフィルターとしての機能をもたせることができる。
【0081】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項12)によれば、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、必要な接着層の厚さと等しい大きさを持つスペーサーを接着剤に混合しておくので、マイクロレンズつき基板の厚さ精度を高めることができる。
【0082】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項13)によれば、貼り合わされた基板をダミー基板ごと切断した後、ダミー基板を剥離するので、非常に薄いマイクロレンズでも破損することなく容易に切断することができる。
【0083】
また、本発明にかかるマイクロレンズの製造方法(請求項14)によれば、第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、第4の工程で基板の貼り合わせを行なうため、アパーチャーの機能を付加したマイクロレンズを作製することができる。
【0084】
また、本発明にかかるマイクロレンズつき基板(請求項15)によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載するため、さまざまな光学モジュールを小型にすることができる。
【0085】
また、本発明にかかるビーム整形光学素子(請求項16)によれば、請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載することにより、小型のマイクロレンズであるため、レーザーダイオードと極めて近い位置に設置でき、光ピックアップなどのモジュールの小型化が実現する。
【0086】
また、本発明にかかる光ピックアップ(請求項17)によれば、請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いることにより、ビーム整形素子をモジュール内に入れておくことが可能になるので、光ピックアップを小型化しさらに光利用効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に実施の形態1にかかるマイクロレンズの製造工程(両面マイクロレンズの作製プロセス)を示す説明図である。
【図2】本発明に実施の形態1にかかる複数のマイクロレンズの作製例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる貼り合わせ後のマイクロレンズのサンプル例を示す説明図である。
【図4】実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載したビーム整形用素子の構成例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1によるマイクロレンズの製造方法にしたがって作製したマイクロレンズを搭載した光ピックアップ用モジュールの構成例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態4にかかるマイクロレンズの構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
100,303,600 マイクロレンズ
101 マイクロレンズ基板
102 マイクロレジストパターン
103 スペーサパターン
106 ダミー基板
107 ワックス
201 マーク
302 ビーム整形素子
305 溝
Claims (17)
- 入射側と射出側とが非平面でなる両面のマイクロレンズの製造方法において、
平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する第1の工程と、
前記第1の工程で形成されたマイクロレンズが形成されていない面を表側として、他のダミー基板に固定する第2の工程と、
前記第2の工程の後、前記マイクロレンズが形成された面の裏面を研磨する第3の工程と、
前記第1から第3の工程によるマイクロレンズを一組用意し、両者の研磨面を貼り合わせる第4の工程と、
前記第4の工程の後、前記ダミー基板を除去する第5の工程と、
を含むことを特徴とするマイクロレンズの製造方法。 - 前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記第4の工程における貼り合わせ位置調整用のアライメントマークを形成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第1の工程は、平坦な基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、前記マイクロレンズの周辺に当該マイクロレンズの高さに対してさらに高いスペーサーパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第1の工程は、基板の片面にマイクロレンズを形成する際に、グレースケールマスクを用いてフォトレジストパターンを形成する工程を含むことを特徴とする請求項1、2または3に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記スペーサーパターンは、閉じた領域を有しない複数のパターンで形成されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第2の工程によるダミー基板への固定は熱で溶融するワックスを用い、当該ワックスの軟化点は、前記第4の工程による貼り合わせに用いる接着剤の軟化点に対して低いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズを形成する基板と同一または略同一の熱膨張係数を有する透明材料が用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第2の工程におけるダミー基板は、前記マイクロレンズが固定される領域に複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第4の工程の貼り合わせに用いる接着剤は、特定の波長を吸収する素材が含まれていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、特定の波長または波長域を透過するフィルム状のフィルタを前記基板の間に挟むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 第3の工程の研磨後の基板表面に蒸着によって特定の波長または透過域を透過するフィルターを形成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第4の工程で貼り合わせを行なう場合、接着剤に、硬化後の接着剤と屈折率が等しく、かつ必要な接着層の厚さと等しい大きさをもつスペーサーを混合しておくことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第4の工程で貼り合わせを行なった後、前記ダミー基板ごと所定の大きさに前記マイクロレンズを切断し、その切断した後に前記ダミー基板を除去することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 前記第3の工程で研磨し、その研磨面にアパーチャーを形成した後、前記第4の工程で基板の貼り合わせを行なうことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法。
- 請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したことを特徴とするマイクロレンズつき基板。
- 請求項1〜14のいずれか一つに記載のマイクロレンズの製造方法にしたがって製造されたマイクロレンズを搭載したことを特徴とするビーム整形光学素子。
- 請求項15または16に記載のマイクロレンズつき基板またはビーム整形光学素子を用いたことを特徴とする光ピックアップ。
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-
2003
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