JP2005039585A - 情報送信方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報を、復号時のBER特性が改善されるように送信する。
【解決手段】 送信対象の情報をイレギュラーLDPC行列から生成した生成行列を用いて符号化した符号化情報を送信するにあたり、符号化情報の各ビットの値に応じて出力する信号(送信信号)の位相を切り替える(BPSK変調)と同時に、符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列の重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力が増大され、重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力が減少されるように、個々のビットの値に応じた変調に際しイレギュラーLDPC行列の対応する列の重みの大きさに応じて搬送波(送信信号)の振幅を変化させる((B)参照)。
【選択図】 図3

Description

本発明は情報送信方法及び装置に係り、特に、低密度パリティ検査行列により定義される低密度パリティ検査符号を用いて送信対象の情報を符号化して送信する情報送信方法、及び該情報送信方法が適用可能な情報送信装置に関する。
近年、ターボ符号と同様にシャノン限界に近い特性を示す優れた誤り訂正符号として、低密度パリティ検査(LDPC:Low Density Parity Check)符号が注目されている。LDPC符号は、非常に疎なパリティ検査行列(低密度パリティ検査行列:LDPC行列)により定義される線形ブロック符号である。疎な行列とは、行列内の0の数が非常に多く、1の数が非常に少ない行列を指す。以下にLDPC符号の一例(LDPC行列H1)を示す。
Figure 2005039585
LDPC符号の復号特性はターボ符号に匹敵、もしくは、符号長が十分長いときには、それを上回るという特性結果も報告されており、ターボ符号等の復号特性に観測されるエラーフロア現象(雑音が少ない環境になってもビット誤り率が殆ど変化しなくなる現象)が殆ど生じないという利点も有している。
また、LDPC符号はFactorグラフを使って表すことができる。Factorグラフは、M行N列のLDPC行列を、M個のチェックノード、N個のビットノード及びそれらを繋ぐエッジによって表すものである。一例として前出のLDPC行列H1のFactorグラフを図14に示す。LDPC行列H1は4行6列であるため、図14のFactorグラフは4個のチェックノードと6個のビットノードで構成されている。なお、Factorグラフの各ビットノードはLDPC行列H1を用いて情報を符号化することで得られる符号化情報(符号語)の各ビット(又はLDPC行列の各列)に対応し、各チェックノードはLDPC行列の各行に対応している。また、或るビットノードと或るチェックノードの間に存在しているエッジは、前記ビットノードに対応するLDPC行列の列とチェックノードに対応するLDPC行列の行との交差位置に1があることを意味している。
LDPC符号の特徴として、符号が「擬似ランダム」に構成される点が挙げられる。通信路符号化定理で保証されているように、符号長が十分に長い場合、ランダム符号アンサンブルから選び出された符号はほぼ確実に優れた最尤復号性能を持つ。しかしランダム符号は効率の良い復号を助ける構造を持たないため、復号に要する時間は符号長の増大に対して指数関数的に増大する。一方、LDPC符号は検査行列が低密度(疎)であるため、優れた最尤復号特性が得られるランダム性を保ちつつ、復号に適した構造である「疎なグラフ構造」を備えている。
LDPC符号に関しては以前より幾つかの提案が為されており、例えば特許文献1には、LDPCコードの構築に際し、検査マトリクスAの全ての行に同じ数の非ゼロシンボルを割り当て、シンボルの数tを可能な限り小さい奇数にとり、検査マトリクスAの任意の2列が、多くても1つのみの非ゼロ値を有するような方法で列を定義し、検査マトリクスAの2つの行が1つのみの非ゼロ共通値を有するような方法で行を定義することが提案されている。
特開2001−168733号公報
ところで、LDPC符号にはレギュラーLDPC符号とイレギュラーLDPC符号が存在する。レギュラーLDPC符号は、各行の重み(各行内の1の個数)及び各列の重み(各列内の1の個数)がそれぞれ一定とされた検査行列により定義されるLDPC符号である。Factorグラフで表すと、各ビットノードに繋がっているエッジの数及び各チェックノードに繋がっているエッジの数がすべて等しくなる。
一方、イレギュラーLDPC符号は、各行の重み及び各列の重みがそれぞれ一定でないLDPC行列により定義されるLDPC符号である。Factorグラフで表すと、各ビットノードに繋がっているエッジの数及び各チェックノードに繋がっているエッジの数が相違することになる。各行の重み及び各列の重みの分布が適切なイレギュラーLDPC符号を用いれば、レギュラーLDPC符号を用いた場合よりも良好なBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)特性が得られることが知られている。
これに対し、LDPC符号により符号化された情報の復号化において、繰り返し復号法の代表的なアルゴリズムであるBP(Belief Propagation)アルゴリズムは、全ての行(チェックノード)において、注目するビット以外の事前確率からパリティ検査和が満たされる確率を演算した後に、注目するビットの尤度として、注目するビットに関係のあるパリティ検査和が全て満たされる確率(注目する列に1がある行のパリティ検査和が0になる確率)を演算することを全ての列(ビットノード)について行い、各ビット毎に演算した尤度を事前確率に置き換える処理を繰り返すアルゴリズムとなっている。上記のように尤度を繰り返し更新することで、各ビットのより正確な尤度が算出され、符号化情報の復号が行われることになる。
前述のように、イレギュラーLDPC符号は各列(及び各行)の重みが一定でない。このため、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した符号化情報のうち、LDPC行列における重みの小さな列に対応するビット(前述のFactorグラフにおいて、対応するビットノードに繋がっているエッジの数が少ないビット)は、LDPC行列における重みの大きな列に対応するビットと比較して、復号化時の尤度の演算に利用できる情報数が少なくなるので、誤り訂正の信頼性が低く、BER特性の向上を阻害する原因となっていた。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報を、復号時のBER特性が改善されるように送信することができる情報送信方法及び情報送信装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る情報送信方法は、各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列により定義される低密度パリティ検査符号を用いて送信対象の情報を符号化して送信するにあたり、前記送信対象の情報を符号化することで得られる符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信することを特徴としている。
請求項1記載の発明では、各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列(イレギュラーLDPC行列)により定義される低密度パリティ検査符号(イレギュラーLDPC符号)を用いて送信対象の情報が符号化されて送信される。なお、イレギュラーLDPC符号を用いた情報の符号化は、例えばイレギュラーLDPC行列Hと次の(1)式の関係を有する生成行列Gを求め(但し、HTは行列Hの転置行列)、
GHT=0 …(1)
送信対象の情報uを求めた生成行列Gによって符号化する(次の(2)式参照)ことによって実現できる(s:符号化情報(送信語ベクトル))。
s=uG …(2)
前述のように、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報は、復号時に、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットについての誤り訂正の信頼性が低いという問題がある。このため、請求項1記載の発明では、送信対象の情報を符号化することで得られる符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように符号化情報を送信している。
これにより、請求項1記載の発明に係る情報送信方法を適用して送信された符号化情報を受信する受信側において、受信した符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが誤りなく受信される確率が向上することで、上記ビットについての誤り訂正の低信頼性を補うことができる。従って、請求項1記載の発明によれば、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報を、復号時のBER特性が改善されるように送信することができる。
なお、請求項1記載の発明において、符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように符号化情報を送信することは、具体的には、例えば請求項2にも記載したように、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させることにより実現できる。これにより、符号化情報を受信する受信側において、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが誤りなく受信される確率が向上するように符号化情報を送信することができる。
また、請求項2記載の発明において、符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットについては、例えば請求項3に記載したように、割り当てる送信電力を減少させることが好ましい。これにより、本発明を適用することで、符号化情報を送信するために必要な電力が増大することを抑制できる。
また、請求項2又は請求項3記載の発明において、符号化情報の各ビットへの送信電力の割り当ては、例えばイレギュラーLDPC行列の対応する列の重みが閾値以上か否かを、符号化情報の各ビットについて各々判断し、該判断の結果に応じて各ビットに割り当てる送信電力を2段階に切り替えることで行うようにしてもよいが、例えば請求項4に記載したように、符号化された情報の各ビットに割り当てる送信電力を、イレギュラーLDPC行列における対応する列の重みの自乗に反比例させることで行うことが好ましい。これにより、符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力の比率を、イレギュラーLDPC行列の対応する列の重みに応じて最適化することができる。
更に、請求項2又は請求項3記載の発明において、符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力を変化させる(符号化情報の各ビットのうちイレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させるか、又は、重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させ、且つ重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させる)ことは、例えば請求項5に記載したように、符号化情報に応じて変調される搬送波の振幅を部分的に変化させることによって実現できる。
また、請求項2又は請求項3記載の発明において、符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力を変化させることは、例えば請求項6に記載したように、符号化情報に応じて搬送波を変調することで得られる送信信号のうち、前記重みの小さな列に対応するビットに応じて変調された部分を複数回送信することによっても実現できる。
また、請求項1記載の発明において、符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように符号化情報を送信することは、例えば請求項7にも記載したように、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットを、周波数領域、時間領域、空間領域及び符号領域の少なくとも1つで分離された複数の通信路のうち通信状態の良好な通信路を用いて送信すると共に、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットを、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットの送信に用いた送信路と別の通信路を用いて送信することによっても実現できる。この場合も、符号化情報を受信する受信側において、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが誤りなく受信される確率が向上するように符号化情報を送信できる。
なお、請求項7記載の発明において、複数の通信路の各々の通信状態が未知である場合には、例えば請求項8に記載したように、複数の通信路を用いて既知信号を各々送信し、複数の通信路の各々を介して送信された既知信号の受信側での受信状態に基づいて、複数の通信路の各々の通信状態を検知することができる。
請求項9記載の発明に係る情報送信装置は、各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列(イレギュラーLDPC行列)により定義される低密度パリティ検査符号(イレギュラーLDPC符号)を用いて送信対象の情報を符号化して送信する情報送信装置であって、前記送信対象の情報を符号化することで得られる符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信する送信制御手段を備えたことを特徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報を、復号時のBER特性が改善されるように送信することができる。
以上説明したように本発明は、イレギュラーLDPC符号を用いて送信対象の情報を符号化して送信するにあたり、符号化情報の各ビットのうち、LDPC行列における重みの小さな列に対応するビットが、LDPC行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、符号化情報を送信するようにしたので、イレギュラーLDPC符号を用いて符号化した情報を、復号時のBER特性が改善されるように送信できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、送信対象の情報を送信するための送信装置10が示されており、図2には送信装置10から送信された情報を受信するための受信装置20が示されている。送信装置10は請求項9記載の発明に係る情報送信装置に対応している。なお、以下では送信装置10と受信装置20との間の通信が無線により行われる例を説明するが、本発明は有線通信にも適用可能であることは言うまでもない。
送信装置10は、LDPC符号器12、変調器14及びアンテナ16が直列に接続されて構成されている。LDPC符号器12は記憶部を備えており、この記憶部には、各行及び各列の重み(1の個数)が一定とならないように定められたM行×N列のイレギュラーLDPC行列Hと、該イレギュラーLDPC行列Hに基づき前出の(1)式に従って求められたK行×N列の生成行列Gが予め記憶されている。LDPC符号器12には送信対象情報(送信語)がKビット単位で順次入力され、LDPC符号器12は入力された送信対象情報に対し、記憶部に記憶されている生成行列Gを用いて前出の(2)式の演算を行うことで、Nビットの符号化情報(符号語)sを生成・出力する。なお、この符号化情報には送信語と検査語が情報として含まれている。
変調器14はLDPC符号器12から入力されたNビットの符号化情報に応じて搬送波を変調することで、符号化情報をアンテナ16を介して無線で送信するための送信信号を生成する。また、変調器14は入力された符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を、各ビットに均一な送信電力を割り当てる場合よりも増大させると共に、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を、各ビットに均一な送信電力を割り当てる場合よりも減少させる。変調器14から出力された送信信号はアンテナ16に供給され、符号化情報に応じて変調された電磁波としてアンテナ16から放射される。
一方、図2に示す受信装置20は、アンテナ22、復調器24及びLDPC復号器26が直列に接続されて構成されている。送信装置10のアンテナ16から放射された電磁波がアンテナ22で受信されることで、アンテナ22から受信信号が出力されると、復調器24は入力された受信信号に基づいてNビットの符号化情報(受信語)rを復調する。
ところで、送信装置10と受信装置20との間の通信路にノイズが存在しない場合、復調器24から出力される受信語r=符号語sとなるが、実際には送信装置10のアンテナ16から放射された電磁波が受信装置20のアンテナ22で受信される迄の間に重畳されたノイズにより、復調器24から出力される受信語rにもノイズが重畳されている(r=s+n、但しnはノイズ成分)。
符号語sと、該符号語sの符号化に用いたイレギュラーLDPC行列Hとの間には、次の(3)式に示す関係がある。
sHT=0 …(3)
このため、LDPC復号器26は受信語rの復号(誤り訂正)を行うことで元の符号語を推定し、符号語の推定結果s'から(3)式が成り立つか否かを判定することで、元の符号語が得られたか否かを検証する。そして、符号語の推定結果s'から送信語(の推定結果)を抽出して出力する。
次に本実施形態の作用として、まず送信装置10の変調器14で行われる変調処理について説明する。なお、以下では説明を簡単にするために、変調器14における変調方式として、位相変調を利用したデジタル変調方式の1つであるBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調が行われるものとして説明する。
図3(A)に示すように、通常のBPSK変調は、一定振幅の搬送波の位相を0、該搬送波と逆の位相(180°ずれた位相)を1に割り当て、送信すべき情報(本実施形態ではLDPC符号器12から入力されたNビットの符号化情報)の各ビットの値に応じて搬送波を変調する(出力する信号の位相を切り替える)ことによって成される。これに対し、本実施形態に係る送信装置10では、LDPC符号器12がNビットの符号化情報を生成・出力すると同時に、出力する符号化情報の個々のビットについて、イレギュラーLDPC行列Hの対応する列の重み(列内の1の個数)を表す列重み情報も出力する。
そして変調器14では、LDPC符号器12から入力された符号化情報の各ビットの値に応じて、出力する信号(送信信号)の位相を切り替えると同時に、LDPC符号器12から入力される列重み情報に基づいて、例として図3(B)に示すように、符号化情報の各ビット毎に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに応じて変調するときには搬送波(送信信号)の振幅が大きくなり、重みの大きな列に対応するビットに応じて変調するときには搬送波(送信信号)の振幅が小さくなるように、列重みの大きさに応じて搬送波(送信信号)の振幅を変化させる。
これにより、送信信号全体としての送信電力を殆ど変化させることなく、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させると共に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させることができる。
なお、列重みの大きさに応じて搬送波の振幅(送信電力)を変化させることは、具体的には、例えば列重みが閾値以上か否かに応じて搬送波の振幅(送信電力)を2段階に変化させることによっても実現できるが、符号化された情報の各ビットに割り当てる送信電力が、イレギュラーLDPC行列Hの対応する列の重み(1の個数)の自乗に反比例するように(すなわち1/w2に比例するように(wは列重み))、搬送波の振幅(送信電力)を変化させることが好ましい。これにより、符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力の比率を、イレギュラーLDPC行列Hの対応する列の重みに応じて最適化することができる。
また、符号化情報の個々のビットに対応するイレギュラーLDPC行列Hの列重みが各値のときに、個々のビットに割り当てる送信電力の最適な大きさは、イレギュラーLDPC行列Hによって定義されるイレギュラーLDPC符号の構成(列重み、行重み及びサイズ)や通信路、変調方式によって相違するので、対象となる通信方式、通信路、使用するLDPC符号に応じて、列重みが各値のときに個々のビットに割り当てる送信電力の大きさを事前に演算・記憶しておき、変調時に前記演算結果を読み出して送信電力の制御に用いることが望ましい。
上述の変調処理が変調器14で行われることで変調器14から出力された送信信号はアンテナ16に供給され、アンテナ16から電磁波として放射される。アンテナ16から放射された電磁波は受信装置20のアンテナ22で受信され、復調器24では、アンテナ22から入力された受信信号に基づいてNビットの符号化情報(受信語)rを復調して出力する復調処理が行われる。復調器24から出力された符号化情報(受信語)rはLDPC復号器26に入力される。
続いて、LDPC復号器26で行われる復号処理について説明する。この復号処理は、LDPC符号の繰り返し復号法の1つであるBPアルゴリズムが適用された処理であり、まず以下で使用する表記について説明する。
N(m)=[n;Hmn=1]は、Factorグラフ上でエッジによってチェックノードmに繋がっているビットノードの集合、すなわちイレギュラーLDPC行列Hのm番目の行にある1の位置を意味する。また、M(n)=[m;Hmn=1]はビットノードnに繋がっているチェックノードの集合、すなわちイレギュラーLDPC行列Hのn番目の列にある1の位置を意味する。また、N(m)\nはイレギュラーLDPC行列Hのn番目の列を除くN(m)を意味し、M(n)\mはイレギュラーLDPC行列Hのm番目の行を除くM(n)を意味する。図4にN(m)、M(n)、N(m)\n、M(n)\mの具体例を示す。
BPアルゴリズムはビットノードとチェックノードの2つの部分により、ビットの確率情報qmn,rmnを繰り返し更新し復号するアルゴリズムである。q0 mn及びq1 mnは、n番目のビットノードがFactorグラフ上でエッジにより繋がれたm番目のチェックノードに送る確率情報(図5も参照)であり、各々P(xn=0)とP(xn=1)を表している。同様にr0 mn及びr1 mnは、m番目のチェックノードがFactorグラフ上でエッジにより繋がれたn番目のビットノードに送る確率情報(図6も参照)を表している。
すなわち、r0 mn(r1 mn)は、注目ビットxn=0(xn=1)に対し、注目ビットxn以外の確率情報qmn'を使うことにより、m番目のパリティ検査和が満たされる確率(0になる確率)を表している。従って、r0 mnは、m番目のチェックノードからn番目のビットノードへの外部情報と考えられる。そして、図6にも示すように、或るビットに対する事後確率は、Factorグラフ上で或るビット(ノード)とエッジによって繋がれた全てのチェックノードからの外部情報を集めて計算される。また、以下ではビットxnの初期事前確率のうち0である確率をf0 n、1である確率をf1 nとする。
以下、LDPC復号器26で行われる復号処理について図7のフローチャートを参照して説明する。ステップ100では、m,nの全ての組み合わせ(Factorグラフ上の個々のエッジに相当)に対応する全ての変数q0 mn,q1 mnに初期事前確率f0 n,f1 nを各々代入する初期化を行う。次のステップ102では行処理として以下の演算を行う。すなわち、
δqmn=q0 mn−q1 mn
と定義し、m,nの全ての組み合わせについて、以下の(4)〜(6)式の演算を行う。
Figure 2005039585
0 mn=(1/2)(1+(−1)0δrmn) …(5)
1 mn=(1/2)(1+(−1)1δrmn) …(6)
上記処理により、例えばFactorグラフ上でビットノードn1〜n3とエッジで繋がれたチェックノードm1には、図8に示すようにビットノードn1〜n3から確率情報qx m1n1〜qx m1n3が伝播され、チェックノードm1からビットノードn2へ伝播すべき確率情報rx m1n2が、ビットノードn1,n3から伝播された確率情報qx m1n1,qx m1n3を用いて演算されることになる(なお、xはビット値=0,1を意味する)。
ステップ104では列処理として以下の演算を行う。すなわち、m,nの全ての組み合わせについて、事後確率q0 mn及びq1 mnを次の(7),(8)式に従って更新する。
Figure 2005039585
なお、αmnはq0 mn+q1 mn=1を満たすように選ばれる。また、列処理では、全てのnについてq0 n及びq1 nを次の(9),(10)式に従って更新する。
Figure 2005039585
なお、αnはq0 n+q1 n=1を満たすように選ばれる。
上記処理により、例えばFactorグラフ上でチェックノードm1〜m3とエッジで繋がれたビットノードn1には、図9に示すようにチェックノードm1〜m3から確率情報rx m1n1〜rx m3n1が伝播され、ビットノードn1からチェックノードm2へ伝播すべき確率情報qx m2n2が、チェックノードm1,m3から伝播された確率情報rx m1n1,rx m3n1を用いて演算されることになる。
ステップ106では終了判定を行う。すなわち、q1 n>0.5であればx'n=1とし、q1 n≦0.5であればx'n=0とすることを全てのビットノードについて行うことで、ビット列x'=[x'n]を生成する。ビット列x'は符号語の推定結果に相当する。そして、生成したビット列x'に対し、以下の(11)式が成立するか否か判定する。
Hx'=0 …(11)
(11)式が成立した場合には、ビット列x'は符号語の有効な推定結果であると判断できるので、ステップ106の判定が肯定され、ビット列x'を保存して復号処理を終了する。
一方、(11)式が不成立の場合には、ステップ102〜ステップ106の実行回数が、予め定められた最大繰り返し回数に達したか否か判定する。この判定が否定された場合は復号処理が完了していないと判断できるので、ステップ102に戻り、ステップ102以降の処理を繰り返す。これにより、確率情報rx mn,qx mn,qx nを順次更新し、更新後の確率情報から生成したビット列x'が(11)式を満たすか否かを判定する処理が繰り返されることになる。そして、(11)式が成立するか、ステップ102〜ステップ106の実行回数が最大繰り返し回数に達すると、ステップ106の判定が肯定されて復号処理を終了する。
上述したように、復号処理の列処理(ステップ104)では、Factorグラフ上でエッジによってビットノードに繋がっているチェックノードから伝播された確率情報rx mnに基づいて確率情報qx mn,qx nが演算(更新)しているため、イレギュラーLDPC行列H上での重みが小さい列に対応するビットノードでは、少数のチェックノードから伝播された確率情報rx mnに基づいて確率情報qx mn,qx nが演算(更新)されることになり、ビット列x'の生成に用いる確率情報qx nの信頼性が低いという問題がある。
これに対して本実施形態では、イレギュラーLDPC行列Hから生成した生成行列Gを用いて送信対象情報を符号化することで得られる符号化情報の送信に際し、符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列H上での重みの小さな列に対応するビットに大きな送信電力を割り当てているので、送信装置10と受信装置20との間の通信路を伝送される間に重畳されるノイズの影響が軽減され、受信装置20の復調器24から出力される符号化情報(受信語)において、イレギュラーLDPC行列H上での重みの小さな列に対応するビットの値が変化している確率が低減される。従って、復号時のBER特性を改善することができる。
なお、上記では変調器14における変調方式の一例としてBPSK変調を説明したが、これに限定されるものではなく、公知の種々の変調方式を適用可能であることは言うまでもない。例えば変調器14における変調方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波分割多重)変調方式を適用する場合、変調器14は、例えば図10(A)に示すように、入力された符号化情報を複素シンボル列に変換すると共に上述した送信電力の割り当てを行うマッピング/電力割り当て部30、入力された複素シンボル列を低速な複数(OFDMの搬送波の数と同数)のシンボル列に変換する直並列変換部32、入力された複数のシンボル列に対して逆離散フーリエ変換(IDFT)を行うことで各シンボル列を各搬送波に重畳する逆離散フーリエ変換部34、入力されたパラレルの信号をシリアルの信号へ変換すると共にD/A(デジタル→アナログ)変換を行う並直列変換部36、ローパスフィルタ(LPF)38、入力された信号(複素ベースバンドOFDM信号)をRF帯の信号へ変換する周波数変換部40及びバンドパスフィルタ(BPF)42で構成することができる。
上記構成において、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させ、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させることは、マッピング/電力割り当て部30で行うことができる。また、マッピング/電力割り当て部30では、入力された符号化情報を複素シンボル列に変換する(割り当てる)際に、OFDM信号のピーク電力への寄与の度合いが大きいシンボル位置に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビット(小電力を割り当てるビット)をマッピングしたシンボルを割り当て、OFDM信号のピーク電力への寄与の度合いが小さいシンボル位置に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビット(大電力を割り当てるビット)をマッピングしたシンボルを割り当てる。これにより、復号時のBER特性の改善に加え、OFDM信号のピーク電力の抑制も同時に実現することができる。
変調器14における変調方式としてOFDM変調方式を適用した場合、復調器24は、例えば図10(B)に示すように、BPF46、入力されたRF帯の信号を複素ベースバンドOFDM信号へ変換する周波数変換部48、LPF50、入力された信号に対してA/D(アナログ→デジタル)変換を行うと共に各シンボル毎のパラレルデータを生成する直並列変換部52、入力されたパラレルデータに対して離散フーリエ変換(DFT)を行う離散フーリエ変換部54、入力された複数のシンボル列をシリアルの複素シンボル列へ変換する並直列変換部56、及び、入力された複素シンボル列を符号化情報に変換するデマッピング部58で構成すればよい。
また、図1に示した送信装置10では、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させ、重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させることを、符号化情報に応じて変調される搬送波の振幅を変化させることによって実現していたが、これに限定されるものではなく、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を、重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力よりも増大させることは、符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットをマッピングしたシンボルを複数回送信し、複数回送信したシンボルを足し合わせたときの送信電力が他のシンボルよりも大きくすることによっても実現できる。
符号化情報のうちイレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットをマッピングしたシンボルを複数回送信することは、前記シンボルが送信信号中に複数回出現するように送信語ベクトルs又は送信信号を加工するか、或いは送信信号を一旦送信した後に前記シンボルのみを再送信することで実現できる。この場合、図11に示すように、受信装置20のアンテナ22と復調器24の間に相関器28を設け、この相関器28で同一のシンボルを足し合わせるようにすればよい。
また、上記では符号化情報の各ビットのうち、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットが、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように符号化情報を送信することを、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させると共に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させることで実現する態様を説明していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図12に示すように、送信装置10と受信装置20の間に、周波数領域、時間領域、空間領域及び符号領域の少なくとも1つで分離された複数(図12ではM個)の通信路が存在している場合には、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの小さな列に対応するビットを、複数の通信路のうち通信状態の良好な通信路を用いて送信すると共に、イレギュラーLDPC行列Hにおける重みの大きな列に対応するビットを別の通信路を用いて送信するようにしてもよい。
図12に示す態様において、送信装置10は送信対象情報(送信語)を送信するに先立ち、まずM個の通信路を介して既知信号(パイロット信号)を各々送信する。送信装置10からM個の通信路を介して各々送信された既知信号は受信装置20で各々受信され、受信装置20では、各通信路を介して受信した既知信号の受信品質(例えば受信信号の強度や信号電力対雑音電力比(SNR)、信号電力対干渉+雑音電力比(SINR)、空間相関等の何れか)に基づいて各通信路の通信状態を各々推定し、各通信路の通信状態の推定結果を通信路状態情報として送信装置10に通知する。これにより、M個の通信路の通信状態を送信装置10が検知することができる。なお、M個の通信路が、通信状態が時間的に変動する通信路である場合には、送信装置10が周期的に既知信号を送信し、既知信号を受信する毎に受信装置20が通信路状態情報によって通信路の通信状態の推定結果を通知することで、M個の通信路の通信状態を定期的に確認するように構成することが望ましい。
通信路の状態を検知すると、送信装置10の変調器62では、LDPC符号器12から入力された符号化情報の各ビットの送信に用いる通信路を、イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットには通信状態が比較的良好な通信路が割り当てられ、イレギュラーLDPC行列における重みの大きな列に対応するビットには他の通信路(イレギュラーLDPC行列における重みの小さな列に対応するビットに割り当てた通信路と比較して通信状態が悪い通信路)が割り当てられるように決定する。また変調器62は、入力された符号化情報を決定した通信路の割り当てに従って並べ替えて変調し、直並列変換部64は、符号化情報の各ビットへの通信路の割り当てに従い、入力された送信信号を送信する通信路を適宜選択することで、送信信号を互いに異なる複数の通信路に分散させて送信する。
複数の通信路に分散されて伝送された信号を送信装置10から受信すると、受信装置20の復調器68では、並直列変換部66を介して入力された各受信信号を復調した後、並べ替えを行うことで符号化情報(受信語)を生成し、LDPC復号器26に入力する。これにより、LDPC復号器26から送信語(の推定結果)が出力されることになる。
上記態様では、符号化情報の送信に際し、符号化情報の各ビットのうちイレギュラーLDPC行列H上での重みの小さな列に対応するビットを、通信状態が比較的良好な通信路を用いて送信しているので、イレギュラーLDPC行列H上での重みの小さな列に対応するビットに大きな送信電力を割り当てる態様と同様に、受信装置20の復調器68から出力される符号化情報(受信語)において、イレギュラーLDPC行列H上での重みの小さな列に対応するビットの値が変化している確率を低減することができ、復号時のBER特性を改善することができる。
次に、本発明に係る電力割り当て法を適用した場合の効果を確認するために本願発明者が実施したシミュレーションについて説明する。
このシミュレーションでは、本発明に係る電力割り当て法として、符号化情報の各ビットに割り当てる電力をイレギュラーLDPC行列の対応する列の重みの自乗に反比例させる方式を適用すると共に、比較例として、電力の割り当てを行わない例(「電力割り当て無し」と称する)、イレギュラーLDPC行列の重みの小さな列に対応するビットに小電力を割り当てる「逆電力割り当て法」、及び、符号化情報の各ビットに割り当てる電力をランダムに変化させる「ランダム電力割り当て法」を用いた。上記各方式(但しランダム電力割り当て法を除く)における、イレギュラーLDPC行列の列重みと、対応するビットに割り当てる電力の比率の一例を次の表1に示す。
Figure 2005039585
そして、送信対象情報の符号化に用いるLDPC符号として符号長N=512、情報ビット数K=195のイレギュラーLDPC符号を用い、シミュレーションの条件として、変調方式をBPSK変調、復号のアルゴリズムをBPアルゴリズム(但し、最大繰り返し回数=100回)、通信路モデルを加法的白色ガウス雑音(AWGN)通信路を適用し、上記各方式について演算を各々行うことで、平均情報ビットエネルギー対雑音電力比Eb/N0とビット誤り率BERとの関係を各々求めた(結果を図13に示す)。なお、このシミュレーションでは、各方式における送信電力を1に正規化すると共に、ランダム電力割り当て法を含む各方式における送信電力の平均値が1になるように演算を行った。
図13から明らかなように、本発明に係る電力割り当て法を適用した場合、平均情報ビットエネルギー対雑音電力比Eb/N0が4〜6の範囲で、他の方式よりもビット誤り率BERが改善されており、本発明に係る電力割り当て法がBER特性の改善に有効であることが理解できる。
本実施形態に係る送信装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る受信装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 (A)は通常のBPSK変調、(B)は本発明を適用したBPSK変調の一例を各々示す線図である。 復号処理の説明における表記を示す説明図である。 ビットノードからチェックノードへの確率情報の伝播の一例を示す概念図である。 チェックノードからビットノードへの確率情報の伝播の一例を示す概念図である。 本実施形態に係る復号処理の内容を示すフローチャートである。 チェックノードm1からビットノードn2への確率情報の伝播の一例を示す概念図である。 ビットノードn1からチェックノードm2への確率情報の伝播の一例を示す概念図である。 変調方式としてOFDM変調方式を適用した場合の、(A)は送信装置、(B)は受信装置の概略構成を示すブロック図である。 受信装置の概略構成の他の例を示すブロック図である。 他の実施形態に係る送信装置及び受信装置の概略構成を示すブロック図である。 実験の結果を示す線図である。 Factorグラフの一例を示す概念図である。
符号の説明
10 送信装置
12 符号器
14 変調器
16 アンテナ
20 受信装置
22 アンテナ
24 復調器
26 復号器
28 相関器
30 マッピング/電力割り当て部

Claims (9)

  1. 各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列により定義される低密度パリティ検査符号を用いて送信対象の情報を符号化して送信するにあたり、
    前記送信対象の情報を符号化することで得られる符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信することを特徴とする情報送信方法。
  2. 前記符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信することを、前記重みの小さな列に対応するビットに割り当てる送信電力を増大させることにより行うことを特徴とする請求項1記載の情報送信方法。
  3. 前記符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットに割り当てる送信電力を減少させることを特徴とする請求項2記載の情報送信方法。
  4. 前記符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力を、前記低密度パリティ検査行列における対応する列の重みの自乗に反比例させることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の情報送信方法。
  5. 前記符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力を変化させることを、前記符号化情報に応じて変調される搬送波の振幅を部分的に変化させることにより行うことを特徴とする請求項2記載又は請求項3記載の情報送信方法。
  6. 前記符号化情報の各ビットに割り当てる送信電力を変化させることを、前記符号化情報に応じて搬送波を変調することで得られる送信信号のうち、前記重みの小さな列に対応するビットに応じて変調された部分を複数回送信することにより行うことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の情報送信方法。
  7. 前記符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信することを、
    前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットを、周波数領域、時間領域、空間領域及び符号領域の少なくとも1つで分離された複数の通信路のうち通信状態の良好な通信路を用いて送信すると共に、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットを、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットの送信に用いた送信路と別の通信路を用いて送信することにより行うことを特徴とする請求項1記載の情報送信方法。
  8. 前記複数の通信路を用いて既知信号を各々送信し、前記複数の通信路の各々を介して送信された既知信号の受信側での受信状態に基づいて、前記複数の通信路の各々の通信状態を検知することを特徴とする請求項7記載の情報送信方法。
  9. 各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列により定義される低密度パリティ検査符号を用いて送信対象の情報を符号化して送信する情報送信装置であって、
    前記送信対象の情報を符号化することで得られる符号化情報の各ビットのうち、前記低密度パリティ検査行列における重みの小さな列に対応するビットが、前記低密度パリティ検査行列における重みの大きな列に対応するビットよりも、受信側で誤りなく受信される確率が高くなるように、前記符号化情報を送信する送信制御手段を備えたことを特徴とする情報送信装置。
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