JP2005036179A - 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

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一憲 矢野
Yuko Mogi
優子 茂木
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Abstract

【課題】成形性、柔軟性及び耐熱性に優れ、各種成形加工において優れた機械的特性を発現する脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)脂肪族ポリエステル系樹脂:50重量部以上100重量部以下、(B)ポリ乳酸:0重量部以上50重量部以下からなる樹脂成分(ただし、(A)と(B)との合計で100重量部とする。)と、(C)可塑剤:上記樹脂成分100重量部に対し1重量部以上80重量部以下とを溶融混練してなり、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上である脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。

Description

本発明は、脂肪族ポリエステル系樹脂組成物に関する。詳しくは、脂肪族ポリエステル系樹脂及び可塑剤を溶融混練することにより得られる、機械的強度や可塑剤の低ブリード性等に優れた脂肪族ポリエステル系樹脂組成物に関する。
従来、フィルム、繊維、その他の成形品の成形原料として用いられる数平均分子量1万以上程度の高分子量ポリエステル樹脂は、一般に、芳香族ポリエステル樹脂、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとから合成されるPET(ポリエチレンテレフタレート)、又はテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとから合成されるPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の芳香族系ポリエステル樹脂が主体であった。
これらの製品は、使用後廃棄する際には、焼却、或いは埋め立てにより処分されているが、焼却の場合には焼却のためのコストが嵩む。一方、埋め立ての場合には、近年の埋立処分場の不足が社会問題となっている。これは、芳香族ポリエステル樹脂は自然環境下で殆ど分解されないため、埋立処分しても、半永久的に地中に残留することになる。
これに対し、生分解性を有するポリマーとして、近年、ポリ乳酸や脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸から合成される脂肪族ポリエステル系樹脂が開発されている。これらの生分解性樹脂は、土壌中などの自然環境下において、微生物により生物的に分解され、最終的に炭酸ガスと水に完全分解されるため、廃棄処理における上述のような問題を解決することができる。
しかしながら、ポリ乳酸は剛性が高いために、フィルム、シート等の成形原料としては不適当であった。
また、脂肪族ポリエステル系樹脂は、次のような理由により、製品としての実用化が困難であった。即ち、脂肪族ポリエステル樹脂の融点は比較的低く、また脂肪族ポリエステル樹脂は通常知られた重縮合反応では数平均分子量が15,000以上のものを得ることが困難であり、一般に得ることが容易な数平均分子量1万程度の共重合体では実用上十分な強度が得られない。また、従来の脂肪族ポリエステル樹脂は、ポリ乳酸に比べ柔軟で十分な伸びを有するものの、用途によっては硬度や弾性率などの強度が高く、硬すぎるものである。更に、これらの脂肪族ポリエステル樹脂は溶融張力が低いため、インフレーション成形、ラミネーション成形、シートを用いた真空及び圧空成形のような成形法には不適当であり、溶融成形時に破れや割れを生じたり、成形安定領域が狭いといった問題があった。
樹脂を軟質化する方法として、可塑剤を添加する方法は広く知られている。例えば、ポリ乳酸90〜50重量%、及び融点が80〜250℃の脂肪族ポリエステル10〜50重量%からなる樹脂成分に所定量の可塑剤を配合したポリ乳酸系樹脂組成物とすることにより、柔軟性に優れたフィルムやシートが得られることが開示されている(特許文献1)。しかしながら、この方法で得られるフィルムは、柔軟性の指標である弾性率が0.6〜1.0GPaであり、柔軟性が十分とはいえない。また、特許文献1には、インフレーション成形、ブロー成形、真空成形等の成形性の指標であるメルトフローレイシオや溶融張力についての具体的な記載はないが、一般に溶融張力が低いポリ乳酸及び脂肪族ポリエステルを単に可塑剤と混合しただけでは溶融張力を向上させることはできない。
また、脂肪族ポリエステルに、グリセリンとカルボン酸との反応生成物を可塑剤として添加することにより、柔軟性と耐熱性を向上させる方法が開示されている(特許文献2)。しかしながら、この方法によっても、弾性率は十分に低下せず、柔軟性は十分とは言い難い。
更に、ポリ乳酸と脂肪族ポリエステルのブレンド物を有機過酸化物を用いて微架橋させることによって、低弾性率にて溶融張力を向上させる方法が開示されている(特許文献3)。しかしながら、この方法によれば溶融張力は改善されるものの、弾性率は1000MPa前後であり、硬度、柔軟性は十分とは言い難い。
特開平11−116788公報 特開2000−302956公報 特開2001−26658公報
本発明は、射出成形、フィルム、シート、シート成形による真空・圧空成形繊維などの各種分野に応用可能な、成形性、柔軟性及び耐熱性、即ち可塑剤の低ブリード性に優れた生分解性脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、
(A)脂肪族ポリエステル系樹脂 50重量部以上100重量部以下、
及び
(B)ポリ乳酸 0重量部以上50重量部以下
からなる樹脂成分(ただし、(A)と(B)との合計で100重量部とする。)と、
(C)可塑剤 上記樹脂成分100重量部に対し1重量部以上80重量部以下と
を溶融混練してなる組成物であって、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上であることを特徴とする。
即ち、本発明者らは、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、及び必要によりポリ乳酸(B)と、可塑剤(C)とを所定の割合で溶融混合して得られる樹脂組成物が、成形性、柔軟性及び耐熱性のいずれにも優れたものとなること見出し、本発明に到達した。
なお、本発明において、「脂肪族ポリエステル」とは「脂環族ポリエステル」をも含む広義の「脂肪族ポリエステル」である。
本発明において、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、脂肪族ポリエステル部分が、
(a)脂肪族ジカルボン酸単位、
(b)脂肪族ジオール単位 脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し98モル以上102モル以下、
及び
(c)脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位 脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し0モル以上60モル以下
で構成されることが好ましく、更に、このような脂肪族ポリエステル部分と、(d)下記一般式(1)で表されるポリエーテル部分とを有するポリエステルポリエーテル共重合体であることが好ましい。このポリエステルポリエーテル共重合体において、下記一般式(1)で表されるポリエーテル部分(b)の割合は、好ましくは1重量%以上90重量%以下である。
Figure 2005036179
(一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。mは1以上10以下の整数を表し、nは1以上1000以下の整数を表す。)
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、前記樹脂成分100重量部に対し、更に有機過酸化物(D)0.001〜5重量部及び必要に応じて2個以上のビニル基を有する化合物(E)0.001〜5重量部を含むものであっても良く、この(D)成分或いは(D)成分と(E)成分の配合により、溶融張力を確保することができる。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上で、成形性、柔軟性及び耐熱性に優れるものであり、各種成形加工において優れた機械的特性を発現する。
以下に本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を詳細に説明する。
<(A)脂肪族ポリエステル系樹脂>
本発明に用いられる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、好ましくは脂肪族ジカルボン酸単位(a)及び脂肪族ジオール単位(b)とを主体とし、必要に応じて脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)を有するものであり、特に、
(a)脂肪族ジカルボン酸単位 100モルに対し、
(b)脂肪族ジオール単位 98モル以上102モル以下、
(c)脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位 0モル以上60モル以下、
よりなる脂肪族ポリエステル、とりわけ、このような脂肪族ジカルボン酸単位(a)、脂肪族ジオール単位(b)、及び必要に応じて導入される脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)から構成される脂肪族ポリエステル部分と、(d)下記一般式(1)で表されるポリエーテル部分とを有するポリエステルポリエーテル共重合体である場合、耐熱性及び弾性率を兼備するため最も好ましい。
Figure 2005036179
(一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。mは1以上10以下の整数を表し、nは1以上1000以下の整数を表す。)
(a)脂肪族ジカルボン酸単位
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の脂肪族ポリエステル部分を構成する脂肪族ジカルボン単位(a)は、脂肪族ジカルボン酸及び/又はその誘導体から誘導される。脂肪族ジカルボン酸及び/又はその誘導体とは、下記の一般式(2)で表されるもの、或いはそれらの炭素数1〜4の低級アルキルエステル又はそれらの無水物をさす。
HOOC−R−COOH …(2)
一般式(2)中、Rは単結合又は2価の脂肪族炭化水素基である。Rの炭素数は、下限が通常2以上であり、上限が通常11以下、好ましくは6以下である。またRは分岐鎖を有するものやシクロアルキレン基であっても良いが、直鎖炭化水素基であることが好ましい。
脂肪族ジカルボン酸の好ましい具体例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸等が挙げられ、これらのアルキルエステル又は酸無水物も用いることができる。これらの脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。得られる共重合体の物性からは、脂肪族ジカルボン酸単位(a)は、コハク酸又は無水コハク酸、或はこれらとアジピン酸との混合物から誘導されたものが好ましい。
(b)脂肪族ジオール単位
脂肪族ジオール単位(b)は、好ましくは下記一般式(3)で表される脂肪族ジオールから誘導される。
HO−R−OH …(3)
一般式(3)中、Rは2価の脂肪族炭化水素基である。Rの炭素数は、下限が通常2以上であり、上限が通常11以下、好ましくは6以下である。また、Rは分岐鎖を有するものやシクロアルキレン基であっても良いが、直鎖炭化水素基であることが好ましい。
脂肪族ジオールの好ましい具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらの脂肪族ジオールは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。得られる共重合体の物性の点からは、脂肪族ジオール単位(b)は、1,4−ブタンジオールから誘導されたものが特に好ましい。
本発明に係る脂肪族ポリエステル樹脂(A)の脂肪族ポリエステル部分を構成する脂肪族ジオール単位(b)は、前記脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し、実質的に100モルであるが、下限が通常98モル以上、好ましくは99モル以上であり、上限が通常102モル以下、好ましくは101モル以下、特に好ましくは100モルである。脂肪族ジオール単位(b)が脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し多すぎるか又は少なすぎると、得られる共重合体の分子量が低くなり、機械的物性が低下する傾向がある。
(c)脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位
任意成分である脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)は、分子中に水酸基とカルボキシル酸基とを有する脂肪族化合物である脂肪族ヒドロキシカルボン酸から誘導される。
本発明に利用可能な脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、分子中に1個の水酸基と1個のカルボキシル酸基を有する下記一般式(4)で表される脂肪族ヒドロキシカルボン酸又はそれらの分子内エステル或いは炭素数1〜4の低級アルキルエステルが好ましい。
HO−R−COOH …(4)
一般式(4)中、Rは単結合又は2価の脂肪族炭化水素基である。Rの炭素数は、下限が通常1以上、好ましくは2以上であり、上限が通常11以下、好ましくは6以下である。また、Rは分岐鎖を有するものやシクロアルキレン基であっても良い。中でも、1つの炭素原子に水酸基とカルボキシル基が結合したものが好ましく、下記一般式(5)で表されるものを用いた場合、重合速度が増大するため、特に好ましい。
Figure 2005036179
(一般式(5)中、aは下限が通常0以上、好ましくは1以上であり、上限が通常10以下、好ましくは5以下の整数である。)
このような脂肪族ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸、又はカプロラクトン等のラクトン類を開環させたものが挙げられる。これらの脂肪族ヒドロキシカルボン酸類は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。なお、これらの脂肪族ヒドロキシカルボン酸に光学異性体が存在する場合には、D体、L体、又はラセミ体のいずれでも良く、形状としては固体、液体、或いは水溶液のいずれであっても良い。脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、特に、使用時の重合速度の増大が顕著で、なおかつ入手容易な点から乳酸及びそれらの水溶液が好ましい。乳酸は、50%、70%、90%の水溶液が一般的に市販されており、入手が容易である。
任意成分である脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)の割合は、前記脂肪族カルボン酸単位(a)100モルに対し、下限が通常0モル以上、好ましくは0.02モル以上、特に好ましくは1モル以上であり、上限が、通常60モル以下、好ましくは30モル以下、特に好ましくは20モル以下である。脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)の量が多すぎると得られる共重合体が着色しやすくなり、製造時の留出分が多くなり、製造が困難になる上に、得られる共重合体の耐熱性が低下する傾向がある。また、少なすぎると所定の分子量に到達する重合時間が長くなる傾向がある。
(d)ポリエーテル単位
本発明に係る脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、下記一般式(1)で表される脂肪族ポリエーテル単位(d)を含むポリエーテルポリエステル樹脂であることが、耐熱性を高く保持した上で弾性率を低下させることができる点において好ましい。
Figure 2005036179
一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。Rの具体的例としては、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられ、中でも水素又はメチル基が好ましく、水素が反応性の点で最も好ましい。
mは下限が1以上、好ましくは2以上、上限が10以下、好ましくは3以下の整数である。nは下限が1以上、好ましくは5以上、特に好ましくは10以上であり、上限が1000以下、好ましくは100以下、特に好ましくは50以下の整数である。
このポリエーテル単位(d)は、エポキシド類、ジオール類、環状エーテル類等から誘導される。
その具体的な化合物としては、エポキシド類としてエチレンオキシド、プロピレンオキシド等が、ジオール類としてエチレングリコール、1,2−プロピレンジオール、1,3−プロピレンジオール、1,4−ブタンジオール等のジオールが、環状エーテル類としてテトラヒドロフラン等が挙げられ、中でも得られる樹脂の機械物性の点で1,4−ブタンジオール、1,3−プロピレンジオール又はテトラヒドロフランが好ましい。
このポリエーテル単位(d)の共重合体中の含有量は、下限が、通常1重量%以上、好ましくは10重量%以上、特に好ましくは30重量%以上であり、上限が、通常90重量%以下、好ましくは70重量%以下、特に好ましくは50重量%以下である。この量が少なすぎると十分に弾性率を低下させることが困難となる傾向があり、また多すぎると耐熱性が低下する傾向がある。
また、本発明に使用される脂肪族ポリエステル系樹脂(A)には、その効果を損なわない限りにおいて他の共重合成分を導入することができる。他の共重合成分として、3官能以上の多価ヒドロキシカルボン酸、多価カルボン酸、多価アルコールなどを添加した場合、溶融粘度を高めることができる。具体的にはリンゴ酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスルトール、トリメリット酸、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。これらの他の共重合成分の量は、脂肪族カルボン酸単位(a)100モルに対し、下限が、通常0モル以上、好ましくは0.001モル以上であり、更に好ましくは0.01モル%以上、最も好ましくは0.05モル%以上であり、上限が、通常5モル%以下、好ましくは1モル%以下、更に好ましくは0.5モル%以下、最も好ましくは0.3モル%以下である。中でもリンゴ酸、トリメチロールプロパン、クエン酸、ペンタエリスリトールを用いた場合、引っ張り伸び率が向上し、特に好ましい。
また、本発明に係る脂肪族ポリエステル系樹脂(A)には、ウレタン結合、カーボネート結合、アミド結合等のエステル結合及びエーテル結合以外の構造が少量含まれていても良い。この場合、ポリエステル及びポリエーテル以外の成分の含有量は、脂肪族ポリエステル系樹脂中に通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。ウレタン結合が多過ぎると耐熱性が低下し、カーボネート結合が多すぎると生分解性が速くなり過ぎ、またアミド結合が多すぎると生分解性が遅くなる傾向がある。また、これらの結合による共重合の形式はブロック共重合体でも良いし、ランダム共重合体或いはグラフト共重合体でも良い。
本発明に用いられる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が上記成分(a)及び(b)、或いは(a)〜(c)を主体とするポリエステルである場合、その数平均分子量Mnは、下限が通常1万以上、好ましくは3万以上であり、上限が通常30万以下、好ましくは10万以下である。また、還元粘度ηsp/Cは、下限が、通常0.5以上、好ましくは1.0以上、最も好ましくは1.5以上であり、上限が、通常4.0以下、好ましくは3.5以下、最も好ましくは3.0以下である。
また、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が、上記(a)〜(d)成分を主体とするポリエステルポリエーテル樹脂である場合、その数平均分子量Mnは、下限が、通常1万以上、好ましくは3万以上であり、上限が、通常30万以下、好ましくは、10以下である。また、還元粘度ηsp/Cは、下限が、通常1.0以上、好ましくは1.5以上、最も好ましくは2.0以上であり、上限が、通常5.0以下、好ましくは4.0以下、最も好ましくは3.5以下である。
いずれの場合も、数平均分子量Mnが上記下限値よりも小さいと、十分な強度が得られず、上記上限値よりも大きいと成形加工性が悪くなる傾向がある。また、還元粘度ηsp/Cが上記下限値よりも小さいと十分な強度が得られず、上記上限値よりも大きいと成形加工性が悪くなる傾向がある。
<脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の製造>
本発明で用いる脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、前述の成分(a),(b)、又は成分(a)〜(c)、或いは(a)〜(d)を、重合触媒の存在下に、溶融重縮合、溶液重縮合等の公知の方法で重合することにより製造される。
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)中の脂肪族ジオール単位(b)は、脂肪族ジカルボン酸単位(a)に対して実質的に等モルであるが、脂肪族ジオールは実際の製造過程においてはエステル化反応中に留出することがあることから、脂肪族ジカルボン酸及び/又はその誘導体100モルに対して、下限が、通常100モル以上、好ましくは101モル以上、更に好ましくは105モル以上、上限が、通常200モル以下、好ましくは150モル以下、更に好ましくは120モル以下の範囲で用いると、(a)脂肪族ジオール単位と(b)脂肪族ジカルボン酸単位とのモル比が実質的に等しくなる。
本発明に係る脂肪族ポリエステル系樹脂(A)は、前述の如く脂肪族ヒドロキシカルボン酸を共重合することもできるが、その場合に使用される脂肪族ヒドロキシカルボン酸の量は、脂肪族ジカルボン酸及び/又はその誘導体100モルに対し、下限が、通常0.04モル以上、好ましくは1モル以上、より好ましくは30モル以上であり、上限が、通常60モル以下、好ましくは20モル以下、より好ましくは10モル以下である。脂肪族ヒドロキシカルボン酸が少なく、脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位(c)の導入量が少なすぎると重合反応性の向上効果が現れにくく、高分子量ポリエステルが得難くなり、多すぎると耐熱性、強度が不十分となる傾向がある。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸の添加時期は、重縮合反応以前であれば特に限定されないが、例えば、予め触媒を脂肪族ヒドロキシカルボン酸溶液に溶解させた状態で原料仕込時又は重縮合の前のエステル化反応中に添加する方法、又は、原料仕込時に触媒を添加すると同時に添加する方法、などが好ましい。
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が、ポリエーテル単位(d)を有するポリエステルポリエーテル樹脂の場合、前述のポリエーテル単位(d)の導入のための化合物の使用量は、ポリエステルポリオール共重合体に対し、下限が、通常1重量%以上、好ましくは5重量以上、より好ましくは10重量%以上、特に好ましくは30重量%以上であり、上限が、通常90重量%以下、好ましくは70重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。
このポリエーテル単位(d)の導入のための化合物の添加時期は、重縮合反応終了以前であれば特に限定されないが、例えば、エステル化反応前の原料仕込時又はエステル化反応中に添加する方法、又はエステル化反応終了時、減圧する前に反応槽に添加する方法、などが好ましい。
重合触媒としては、任意のものを用いることができるが、ゲルマニウム、チタン、アンチモン、スズ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの反応系に可溶な金属化合物が挙げられ、これらの触媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。これらの中でも特にゲルマニウム化合物を用いるのが重合活性が高く、また安全性の点で好ましい。
ゲルマニウム化合物としては、例えばテトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲルマニウム化合物、又は酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウムなどの無機ゲルマニウム化合物が挙げられる。価格や入手のし易さなどから、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、又はテトラブトキシゲルマニウムなどが特に好ましい。
これら触媒の使用量は、使用するモノマー量、すなわち成分(a)〜(d)の合計量に対して、下限が、通常0.001重量%以上、好ましくは0.005重量%以上、上限が、通常3重量%以下、好ましくは1.5重量%以下である。
触媒の添加時期はポリエステル結合生成以前であれば特に制限されないが、原料仕込み時に添加しておいても良く、減圧開始時に添加しても良い。原料仕込み時に脂肪族ヒドロキシカルボン酸と同時に添加するか、又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸又はその水溶液に触媒を溶解して添加するのが特に好ましい。
脂肪族ポリエステル系樹脂(A)を製造する際の温度、時間、圧力などの条件は、目的物であるポリエステル共重合体が得られる条件であれば特に限定されないが、温度は、下限が、通常150℃以上、好ましくは180℃以上であり、上限が、通常260℃以下、好ましくは230℃以下である。重合時間は、下限が、通常1時間以上、好ましくは2時間以上であり、上限が、通常15時間以下である。重縮合反応時の減圧度は、上限が、通常1.33×10Pa以下、好ましくは0.27×10Pa以下の範囲から選択する。
<(B)ポリ乳酸>
本発明において必要により使用されるポリ乳酸(B)は、特に限定されないが、十分な強度を有するために必要なポリ乳酸(B)の数平均分子量Mnは、下限が、通常3万以上、好ましくは10万以上であり、上限が、通常100万以下、好ましくは50万以下である。ポリ乳酸を構成するL体とD体のモル比はL/Dは100/0〜0/100の全ての組成で使用できるが、弾性率の高い脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を得る点でL体が95%以上であることが好ましい。
ポリ乳酸(B)の製造法は特に限定されるものではなく、乳酸、又は乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸との混合物を直接脱水重縮合する方法、乳酸の環状二量体を溶融重合する開環重合法、乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状二量体を溶融重合する開環重合法、乳酸、脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸の混合物を直接脱水重縮合する方法、等が挙げられる。
本発明において、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)とポリ乳酸(B)との合計100重量部におけるポリ乳酸(B)の使用割合は、下限が0重量部以上であり、上限が50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
ポリ乳酸(B)を用いることにより、柔軟性の指標である硬度及び弾性率を高くすることができるが、その使用割合が上記上限値よりも多いと、硬度及び弾性率が高くなりすぎる傾向がある。
<(C)可塑剤>
本発明で用いられる可塑剤(C)は特に限定されないが、具体的には、メチルアジペート、ジエチルアジペート、ジイソプロピルアジペート、ジ−n−プロピルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、メチルアセチルリシレート等の脂肪酸エステル、トリアセチン等のグリセリンエステル、ジエチルマレエート、ジブチルマレエート、ジオクチルマレエート、ジブチルフマレート、ジオクチルフマレート等のマレイン酸及びフマル酸エステル、アジピン酸−1,3−ブチレングリコール、エポキシ化大豆油等のポリエステル・エポキシ化エステル、トリオクチルトリメリテート等のトリメリット酸エステル、トリエチレングリコールジアセテート、アセチルクエン酸トリブチル、グリセリンジアセトモノプロピオネート、グリセリンジアセトモノカプリレート、グリセリンジアセトモノカプレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンモノアセトモノベヘネート、(グリセリンモノアセトモノステアレート)等のアセチル化モノグリセライド、ジグリセリンアセテート、デカグリセリンプロピオネート、テトラグリセリンカプリレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンオレート、デカグリセリンベヘネート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ロジン誘導体等が挙げられる。これらの可塑剤は1種を単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
中でも好ましくは、エポキシ化大豆油、或いはグリセリンジアセトモノカプリレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノオレート等のアセチル化モノグリセライド、ジグリセリンアセテート、デカグリセリンカプリレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンオレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
特に、ジグリセリンアセテート等のポリグリセリン酢酸エステルを用いた場合、ポリマーへの可塑化効果及び低ブリード性の点で好ましい。
本発明において使用される可塑剤(C)の添加量は、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、或いは脂肪族ポリエステル系樹脂(A)及びポリ乳酸(B)からなる樹脂成分100重量部に対して、下限が、1重量部以上、好ましくは3重量部以上、更に好ましくは5重量部以上であり、上限が、80重量部以下、好ましくは40重量部以下、更に好ましくは20重量部以下である。
可塑剤(C)が少なすぎると、可塑効果が小さく十分な柔軟性が得られない傾向があり、逆に多すぎると、組成物の耐熱性が劣ったり、可塑剤のブリードアウトが生じたりする場合がある。
<(D)有機過酸化物>
本発明において、必要に応じて使用される有機過酸化物(D)としては、芳香族系、脂肪系のいずれも使用できる。具体的には、ケトンパーオキサイド系化合物、ジアシルパーオキサイド系化合物、ヒドロパーオキサイド系化合物、ジアルキルパーオキサイド系化合物、パーオキシケタール系化合物、パーオキシエステル系化合物、パーオキシカーボネート系化合物等が挙げられる。
ケトンパーオキサイド系化合物としては、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド等が挙げられる。
ジアシルパーオキサイド系化合物としては、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
ヒドロパーオキサイド系化合物としては、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド等が挙げられる。
ジアルキルパーオキサイド系化合物としては、例えばジーt−ブチルパーオキサイド、t−ブチル−α−クミルパーオキサイド、ジーt−クミルパーオキサイド、1,4−ビス((t−ブチルジオキシ)イソプロピル)ベンゼン、1,3−ビス((t−ブチルジオキシ)イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン等が挙げられる。
パーオキシケタール系化合物としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等が挙げられる。
パーオキシエステル系化合物としては、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。
パーオキシカーボネート系化合物としては、ビス−(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジーsec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ビス(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
これらの有機過酸化物(D)は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
中でも反応性の面から、半減期1分となる温度(1分間半減期温度)が100〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好ましい。具体的には、メチルエチルケトンパーオキサイド(1分間半減期温度171℃)、シクロヘキサノンパーオキサイド(同174℃)等のケトンパーオキサイド系化合物;ベンゾイルパーオキサイド(同130℃)等のジアシルパーオキサイド系化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド(同193℃)、t−ブチル−α−クミルパーオキサイド(同178℃)、ジ−t−クミルパーオキサイド(同171℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(同179℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン(同193℃)等のジアルキルパーオキサイド系化合物;t−ブチルパーオキシアセテート(同159℃)、t−ブチルパーオキシラウレート(同165℃)、t−ブチルパーオキシベンゾエート(同166℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン(同162℃)等のパーオキシエステル系化合物等が挙げられる。
中でも反応性の面から、押出機内での混練温度において、脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の滞留時間の0.1〜10倍の半減期をもつ有機過酸化物が特に好ましく、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが特に好ましい。
有機過酸化物(D)の添加量は、その種類や反応温度にもよるが、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、或いは脂肪族ポリエステル系樹脂(A)及びポリ乳酸(B)からなる樹脂成分100重量部に対し、下限が、通常0.001重量部以上、好ましくは、0.01重量部以上、更に好ましくは0.02重量部以上であり、上限が、通常5重量部以下、好ましくは2重量部以下、更に好ましくは1重量部以下である。
有機過酸化物(D)の配合量が少なすぎると架橋剤としての効果が十分でないために十分な溶融張力が得られず、加工性が悪化する傾向がある。また、多すぎると粘度が高すぎて溶融成形が困難となる場合がある。
<(E)2個以上のビニル基を有する化合物>
本発明において使用される2個以上のビニル基を有する化合物としては、具体的には、アジピン酸ジビニル、アジピン酸ジアリル等の飽和脂肪族カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、クロトン酸ビニル、ウンデシレン酸ビニル、マイレン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、イタコン酸ジアリル等の不飽和脂肪族カルボン酸エステル;フタル酸ジアリル、ケイ皮酸ビニル等の炭素環式カルボン酸エステル;ジアリルエーテル等のエーテル類;の他、ジビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリルが挙げられる(ただし、「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸」と「メタクリル酸」を示す。「(メタ)アクリレート」についても同様である。)。
この中では反応性の面から、不飽和脂肪族カルボン酸エステル又はジビニルベンゼンを用いるのが好ましい。不飽和脂肪族カルボン酸エステルの中では、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸多価アルコールエステルが特に好ましい。
これらの2個以上のビニル基を有する化合物(E)は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
2個以上のビニル基を有する化合物(E)の添加量は、その種類や反応温度にもよるが、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)、或いは脂肪族ポリエステル系樹脂(A)及びポリ乳酸(B)からなる樹脂成分100重量部に対し、下限が、通常0.001重量部以上、好ましくは0.01重量部以上、更に好ましくは0.02重量部以上であり、上限が、通常5重量部以下、好ましくは2重量部以下、更に好ましくは1重量部以下である。
2個以上のビニル基を有する化合物(E)の配合量が少なすぎると架橋助剤としての効果が十分でないために十分な溶融張力が得られず、加工性が悪化する傾向がある。また、多すぎると粘度が高すぎて溶融成形が困難となる場合がある。
<本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の製造方法>
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、通常、上記(A),(C)成分、又は(A)〜(C)成分、或いは必要に応じて更に(D)成分、或いは(D)成分と(E)成分を、高速撹拌機、低速撹拌機などを用いて均一に混合した後、一軸或いは多軸の押し出し機で溶融混練する方法により製造される。
これらの配合成分の押し出し機への供給方法は、(A),(C)成分、又は(A)〜(C)成分、或いは必要に応じて更に(D)成分や(E)成分を、高速撹拌機、低速撹拌機などを用いて均一に混合した後ホッパーより供給する一括法でも良いし、別々に押し出し機へ直接供給する別添加法でも良い。別添加法を行う際には、(A)、(B)、(D)成分及び(E)成分については押し出し機のサイドフィーダーを用いて供給することができる、(C)成分についてはプランジャーポンプ、ギアポンプ等を用いて供給することができる。この溶融混練を行う際には窒素存在下で行うことが好ましい。
溶融混練時の温度は、下限が、通常100℃以上、好ましくは110℃以上であり、上限が、通常280℃以下、好ましくは250℃以下である。
溶融混練時間は、下限が、通常5秒以上、好ましくは10秒以上であり、上限が、通常5分以下、好ましくは2分以下である。
なお、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて上記(A)〜(E)成分以外の他の添加剤、例えば、滑材、ワックス類、着色剤、フィラー、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃材などを配合使用することができる。
<本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の特性>
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上である。
なお、本発明において、曲げ弾性率、硬度及び溶融張力は以下の方法により測定した値をいう。
曲げ弾性率:脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を180℃、10MPaの条件で厚み2mmのシート形状にプレス成形し、このシート状成形物について、JIS K 7203、6301に準拠して測定した3点曲げ剛性率をいう。
硬度:上記シート状成形物について、JIS K 7215に準拠してD法で測定した値をいう。
溶融張力:東洋精機製作所(株)製のキャピログラフにより、規定の条件で押し出された溶融樹脂を規定の引き取り速度でフィラメント状に引き取った時の所定温度での張力を測定した値をいう。使用したキェピラリーダイは、長さ8.00mm、内径2.0959mm、外径9.5mmであり、押し出し速度は1.0cm/min、引き取り速度は3.9m/minである。溶融張力は荷重2.16kgで2つの温度でメルトフローレイシオ(MFR)を測定し、MFRが10g/min.となる温度を求め、その温度で測定した値とする(「プラスチック加工技術ハンドブック」社団法人高分子学会編,日刊工業新聞社発行,等参照)。
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の曲げ弾性率の上限値は、500MPa以下で、好ましくは450MPa以下、最も好ましくは400MPa以下であり、下限値は、通常20MPa以上、好ましくは30MPa以上である。この値が大きすぎると、得られる成形品が硬くなり、自動車内装材、医療用チューブ等の軟質性成形品としては不適切となる傾向がある。
また、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の硬度の上限値は、65以下で、好ましくは60以下、より好ましくは45以下であり、下限値は、通常20以上、好ましくは30以上である。硬度が65を超えると十分な柔軟性が得られず、曲げ弾性率と同様に得られる成形品が硬くなり、自動車内装材等の軟質性成形品としては不適切となる傾向がある。
また、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の溶融張力の下限値は、2g以上、好ましくは3g以上、より好ましくは4g以上であり、上限値は、好ましくは100g以下、より好ましくは80g以下である。この値が小さすぎると溶融成形性が悪化する傾向があり、また大きすぎると、条件によっては溶融成形ができなくなる傾向がある。
<本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物の成形方法>
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、通常のプラスチックの成形に用いられる押出機、射出成形機などを用いて押し出し、射出或いは熱成形が可能である。この場合、成形温度は120〜200℃が好ましい。ポリマーブレンド、可塑剤をブレンドするには二軸押出機を用いることが望ましい。押出機中で溶融された樹脂組成物は、Tダイ、インフレーション等によりシート或いはフィルムへ成形される。更に、本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物のシート又はフィルムは、真空成形、延伸加工、ブロー加工等の二次的、三次的な形状を賦与する、いわゆる二次加工にも好適な材料である。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明の具体的態様をより詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の例における特性値は下記方法により測定したものである。
(1)数平均分子量(Mn)
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定した。サンプルをクロロホルムに溶解し、GPC装置(東ソー(株)製,HLC−8120型)を用いてポリスチレン換算により測定した。カラムはTSKgel SuperHM−M(東ソー(株)製)を使用した。
(2)還元粘度(ηsp/C)
フェノール/テトラクロロエタン(1:1重量比)中、30℃で溶液濃度0.5g/dlとして測定した溶液粘度から求めた。
(3)ポリマー組成
H−NMRにより得られたスペクトルの面積比から組成を計算した。
(4)流れ性(メルトフローレイシオ(MFR))
荷重2.16kgで190℃にて、JIS K7210に準拠して測定した。
(5)曲げ弾性率、引張試験、硬度
実施例、比較例の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物を180℃、10MPaの条件で厚み2mmのシート形状にプレス成形し、JIS K 7203、6301に準拠して3点曲げ剛性(曲げ弾性率)、引張破断強度、引張破断伸度を測定した。引張速度は200m/mmで行った。
硬度はJIS K 7215に準拠してD法で測定した。
(6)溶融張力
キャピログラフ(東洋精機製作所(株)製)を使用した。測定は長さL=8.1mm、内径D=2.005mmのオリフィスを用い、押し出し速度10mm/min、引き取り速度4mm/minにて行った。荷重2.16kgで適当な2つの温度(以下の例では150℃及び190℃)でMFRの測定を行い、MFRが10g/10min.となる温度で溶融張力の測定を行った。
(7)可塑剤ブリード性
熱プレス機(東洋精機社製,製品名「mini test press 10」)を用いて、180℃,15MPaの条件により得たプレスシートを80℃で12時間放置し、放置後のシートの外観を目視観察することにより、下記基準でブリード性を評価した。
◎:外観に大きな差無く問題なし
○:少し表面光沢が有るが問題なし
×:べとつきがあり、問題
脂肪族ポリエステル系樹脂としては、下記調製例1〜3で製造した脂肪族ポリエステル系樹脂(A1)〜(A3)を用いた。
調製例1:脂肪族ポリエステル樹脂(A1)の製造
撹拌装置、窒素導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口を備えた容量300mlの反応容器に、コハク酸118.1g、1,4−ブタンジオール99.1g、酸化ゲルマニウムを予め1重量%溶解させた90%乳酸水溶液6.3g(コハク酸100モルに対し、6.3モル)、及びリンゴ酸0.2g(コハク酸100モルに対し、0.15モル)を仕込み、窒素雰囲気中、180℃にて0.5時間反応させた後、220℃に昇温し、0.5時間反応させた。引き続いて0.07×10Paの減圧下において2.5時間、重合反応させた。得られたポリマーは乳白色であり、数平均分子量Mnは75,300、融点は110℃であった。また、H−NMRによる乳酸導入率はコハク酸100モルに対し、6.3モルであった。
調製例2:脂肪族ポリエステル樹脂(A2)の製造
原料としてコハク酸118.1g、1,4−ブタンジオール99.1gを用い、乳酸及びリンゴ酸を用いなかったこと以外は調製例2と同様の方法で行い、数平均分子量Mnが73200のポリマーを得た。
調製例3:脂肪族ポリエステルポリエーテル樹脂(A3)の製造
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料としてコハク酸94.5g、1,4−ブタンジオール76.1g、数平均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール(PTMG:前記一般式(1)において、m=3、R=H)35.2g、及び酸化ゲルマニウムを予め1重量%溶解させた90%乳酸水溶液4.85gを仕込んだ。容器内容物を攪拌下、窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を撹拌しながら220℃に昇温し、この温度で1時間反応させた。次に、30分かけて230℃まで昇温し、同時に1時間30分かけて0.07×10Paになるように減圧し、0.07×10Paで4.5時間反応を行い重合を終了し、白色半透明の脂肪族ポリエステルポリエーテル共重合体を得た。得られた共重合体の還元粘度(ηsp/C)は1.91であった。また、共重合体中のポリエステル部分における各成分のモル分率は、コハク酸単位49.4%、1,4−ブタンジオール単位48.9%、乳酸単位1.8%であった。共重合体中のポリエーテル部分の重量分率は、20.0%であった。
また、ポリ乳酸、可塑剤、有機過酸化物、及び2個以上のビニル基を有する化合物としては、次のものを用いた。
[ポリ乳酸(B1)]
(株)島津製作所製 商品名「ラクティ#5400」(数平均分子量Mn:88000,MFR:4.5g/10min.,融点173℃)
[可塑剤(C1)]
理研ビタミン社製 ポリグリセリン酢酸エステル 商品名「リケマールPL710」
[有機過酸化物(D1)]
日本油脂(株)製 2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 商品名「パーヘキサ25B」
[2個以上のビニル基を有する化合物(E1)]
和光化学社製 トリメチロールプロパントリメタクリレート
[2個以上のビニル基を有する化合物(E2)]
和光化学社製 ジビニルベンゼン
実施例1〜8及び比較例1〜7
調製例1〜3で製造した脂肪族ポリエステル系樹脂、ポリ乳酸、可塑剤、有機過酸化物、及び2個以上のビニル基を有する化合物を表1に記載した配合にて、二軸押出機(テクノベル(株)製,製品名:KZW15)にて1kg/hr、190℃で混練し、得られた組成物について前記の方法で評価試験を行い、結果を表1に示した。
Figure 2005036179
本発明の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物は、十分な機械強度を有し、押出成型、射出成形法などの各種成形加工が可能であるため、各種部品、自動車内装部材、シート、などの軟質性の成形品に利用可能である。

Claims (8)

  1. (A)脂肪族ポリエステル系樹脂からなる樹脂成分と、
    (C)可塑剤 上記樹脂成分100重量部に対し1重量部以上80重量部以下と
    を溶融混練してなる樹脂組成物であって、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上であることを特徴とする脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  2. (A)脂肪族ポリエステル系樹脂 50重量部以上100重量部以下、
    及び
    (B)ポリ乳酸 50重量部以下
    からなる樹脂成分(ただし、(A)と(B)との合計で100重量部とする。)と、
    (C)可塑剤 上記樹脂成分100重量部に対し1重量部以上80重量部以下と
    を溶融混練してなる組成物であって、曲げ弾性率が500MPa以下、硬度が65以下、溶融張力が2g以上であることを特徴とする脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  3. 脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の脂肪族ポリエステル部分が、
    (a)脂肪族ジカルボン酸単位、
    及び
    (b)脂肪族ジオール単位 脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し98モル以上102モル以下
    で構成される、請求項1又は2に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  4. 脂肪族ポリエステル系樹脂(A)の脂肪族ポリエステル部分が、
    (a)脂肪族ジカルボン酸単位、
    (b)脂肪族ジオール単位 脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し98モル以上102モル以下、
    及び
    (c)脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位 脂肪族ジカルボン酸単位(a)100モルに対し60モル以下
    で構成される、請求項1又は2に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  5. 脂肪族ポリエステル系樹脂(A)が、脂肪族ポリエステル部分と、(d)下記一般式(1)で表されるポリエーテル部分とを有するポリエステルポリエーテル共重合体である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
    Figure 2005036179
    (一般式(1)中、Rは水素又は炭素数1以上10以下のアルキル基を表す。mは1以上10以下の整数を表し、nは1以上1000以下の整数を表す。)
  6. 一般式(1)で表されるポリエーテル部分(b)の割合が、該脂肪族ポリエステル系樹脂(A)のポリエステルポリエーテル共重合体中、1重量%以上90重量%以下である、請求項5に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  7. 前記樹脂成分100重量部に対し、更に有機過酸化物(D)0.001〜5重量部を溶融混練してなる、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
  8. 前記樹脂成分100重量部に対し、更に2個以上のビニル基を有する化合物(E)0.001〜5重量部を溶融混練してなる、請求項7に記載の脂肪族ポリエステル系樹脂組成物。
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