JP2005034928A - 熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のシュータのうちで、素材から分離されたワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させることによってワークを排出可能なワーク排出装置において、上記各シュータのうちのいずれのシュータを回動させるべきかを容易に判断する。
【解決手段】素材Wから分離されたワークを排出するワーク排出装置3において、常態においては上記素材Wを載置可能であり、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータ35A〜35Dを備え、上記ワークが上記素材Wから分離されたときに、上記ワークと上記素材Wとの間に形成される隙間を通して上記ワークの外周における上記シュータの色を検出し、この検出結果に応じて、上記各シュータ35A〜35Dのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】素材Wから分離されたワークを排出するワーク排出装置3において、常態においては上記素材Wを載置可能であり、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータ35A〜35Dを備え、上記ワークが上記素材Wから分離されたときに、上記ワークと上記素材Wとの間に形成される隙間を通して上記ワークの外周における上記シュータの色を検出し、この検出結果に応じて、上記各シュータ35A〜35Dのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法に係り、特に、それぞれの色が異なる複数のシュータを備え、素材から分離されたワーク周りにおける各シュータの色を検出して、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば、レーザ加工機で素材から分離された小さなワークを排出する場合、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させて、上記ワークを排出する構成の加工機用テーブル装置(ワーク排出装置)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特願2002−291194
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の加工機用テーブル装置では、小さいワークを排出するときに、上記ワークを排出するために必要な、回動動作の速いシュータのみを回動させるので、上記ワークの排出を素早く行うことができるが、いずれのシュータを回動させればよいのか判断することが困難な場合があるという問題がある。
【0005】
したがって、シュータ自体の動作速度(回動速度等)が速いにもかかわらず、上記判断が困難であることにより、ワークを素早く排出できないことがあり、上記加工機用テーブル装置を備えたレーザ加工機のタクトタイムが伸びてしまう場合がある。
【0006】
なお、上記問題は、レーザ加工をする場合以外、たとえば、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工によって、素材からワークを分離しこの分離したワークを排出する場合にも発生する問題である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、素材から分離されたワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させることによってワークを排出可能なワーク排出装置において、上記各シュータのうちのいずれのシュータを回動させるべきかを容易に判断することができる熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、熱切断によって素材から分離されたワークを排出するための熱切断加工機のワーク排出装置において、上記素材を載置可能であって、切り欠きを備えたテーブルと、上記切り欠き内に並べて設けられ、常態においては上記素材を載置可能であり、基端部側に設けられた中心軸を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータと、上記各シュータを個別に回動させることができる複数のアクチュエータと、上記各シュータの色を検出可能な色検出手段と、上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記色検出手段で上記ワークの外周における上記シュータの色を検出し、この検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させる制御手段とを有する熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記素材は板状に形成されており、上記ワークは、レーザ切断加工、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工によって、上記素材から分離され、上記色検出手段は、上記素材に加工を施す加工ヘッドに設けられている熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記制御手段は、上記ワークの外周における各色毎の長さを検出し、これらの各色の長さに応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段である熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記制御手段は、上記ワークの重心の位置を検出し、この重心位置に応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段である熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、熱切断加工によって素材から分離されたワークを、互いの色が異なる複数のシュータのうちの適宜のシュータを用いて排出するワーク排出方法において、上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記ワークの外周における上記シュータの色を検出する検出段階と、上記検出段階の検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させるシュータ回動段階とを有するワーク排出方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工機1の概略構成を示す図である。
【0014】
なお、図1では、水平な1つの方向をx軸方向とし、水平な他の1つの方向であって上記x軸方向に垂直な方向をy軸方向とし、鉛直方向をz軸方向としている。また、上記y軸方向の一端部側を前側とし他端部側を後側とし、上記x軸方向の一端部側を右側とし他端部側を左側としている。
【0015】
レーザ加工機1は、素材から分離されたワークを排出するためのワーク排出装置3を備え、下端部側にはベース部材5が設けられている。
【0016】
ベース部材5の後端部側には、上方向に起立して延伸しているポスト7が一体的に設けられており、このポスト7の上端部側には、後側から前側に向かって延伸しているオーバーヘッドビーム9が一体的に設けられている。
【0017】
また、上記ベース部材5の上側には、ワークを製造するための素材Wを載置可能な板状のテーブル11が設けられている。なお、このテーブル11は、水平方向(x軸方向およびy軸方向)に延伸している平面状の部位を上部に備え、この平面状の部位の上で素材Wを載置可能なようになっている。さらに、上記平面状部位には、所定の間隔をあけてz軸方向に延伸したブラシBR(図3参照)が植設されており、したがって、上記テーブル11はブラシテーブルを構成しており、ブラシによって素材Wを支持するようになっている。
【0018】
また、テーブル11の後側には、左右方向(x軸方向)へ長く延びたx軸ガイドレール13が設けられており、このx軸ガイドレール13には、x軸方向に長く延びたx軸キャリッジ15がx軸方向に移動自在に設けられ、上記x軸キャリッジ15は、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、x軸方向で移動位置決めされるようになっている。
【0019】
上記x軸キャリッジ15には、クランプ装置支持装置19を介して、たとえば板状の素材Wの後端部側を把持可能な複数のクランプ装置17A、17Bが設けられている。なお、クランプ装置支持装置19を介して設けられていることによって、各クランプ装置17A、17Bを素材Wの大きさに応じ、自動または手動にて移動してx軸方向で位置を固定できるようになっている。
【0020】
オーバーヘッドビーム9には、前後方向(y軸方向)へ長く延びたy軸ガイドレール(図示せず)が設けられており、このy軸ガイドレールには、y軸キャリッジ21がy軸方向に移動自在に設けられ、上記y軸キャリッジ21は、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、y軸方向で移動位置決めされるようになっている。
【0021】
上記y軸キャリッジ21には、上方向からレーザ光を素材Wに照射可能なレーザ加工ヘッド23が設けられており、このレーザ加工ヘッド23は図示しないz軸ガイドレールを介して、上記y軸キャリッジ21に対して上下方向(z軸方向)に移動自在に設けられ、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、z軸方向に移動位置決めされるようになっている。
【0022】
なお、上記レーザ加工ヘッド23は、たとえば、ポスト7の近傍に設けられたレーザ発振器(図示せず)と、図示しないベンドミラーを介して光学的に接続されている。
【0023】
そして、上記x軸キャリッジ15、y軸キャリッジ21等を適宜稼動することにより素材Wを上記レーザ加工ヘッド23に対して相対的に移動させつつ素材Wにレーザ光を照射して加工を施し、上記素材Wから適宜の形状のワークを分離することができるようになっている。
【0024】
また、上記テーブル11には、レーザ加工によって素材Wから分離されたワークを排出するためのワーク排出装置3が設けられている。
【0025】
図2は、ワーク排出装置3の概略構成を示す平面図であり、図3は図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図であって、ワーク排出装置3の概略構成を示す断面図である。
【0026】
ここで、テーブル11には、たとえば、y軸方向に長く延びた長方形状の切り欠き27が設けられている。
【0027】
ワーク排出装置3は、シュータ29を備え、このシュータ29は、たとえば、テーブル11と同様にブラシテーブルになっており、上記切り欠き27内に、上記切り欠き27をほぼ塞ぐように設けられている。また、シュータ29は、常態においては、上記テーブル11の水平面状の部位とほぼ同一平面に設けられた部位の上で上記素材Wを載置可能であると共に、上記平面状部位が、基端部側y軸方向に延伸して設けられた中心軸CL1を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されている。なお、上記回動は、アクチュエータの例である空気圧シリンダ31によって行われる。
【0028】
シュータ29には、たとえばy軸方向に長く延びた長方形状の切り欠き33が設けられており、この切り欠き33内に、たとえば長方形状に形成された複数のシュータ35A、35B、35C、35Dが切り欠き33をほぼ塞ぐようにy軸方向に直線状に並んで設けられている。なお、上記各シュータ35A〜35Dも、たとえば、テーブル11と同様にブラシテーブルになっている。
【0029】
また、上記各シュータ35A、35B、35C、35Dは、常態においては、上記シュータ29と同様に、たとえば、上記テーブル11の水平面状の部位とほぼ同一平面に設けられた部位の上で、上記素材Wを載置可能であると共に、上記並べられている方向(y軸方向)に延伸して基端部側に設けられた中心軸CL3を回動中心にして、先端部側が下がるように、回動可能に構成されている。なお、上記各シュータ35A〜35Dの回動は、アクチュエータの例である各空気圧シリンダ37A、37B、37C、37Dによって個別に行われる。
【0030】
さらに、上記各シュータ35A〜35Dの各水平面状部位の全面には、それぞれに異なった色が付されている。たとえば、シュータ35Aには青色が付され、シュータ35Bには赤色が付され、シュータ35Cには緑色が付され、シュータ35Dには黄色が付されている。
【0031】
また、たとえば、上記素材W(テーブル11)の上側に設けられた上記レーザ加工ヘッド23には、上記各シュータ35A〜35Dの付された色を検出可能な色検出(識別)手段の例であるカラー画像センサー39が設けられている。
【0032】
そして、上記ワークが上記素材Wから分離されるとき(たとえば、分離される直前)に若しくはされたときに、上記ワークと上記素材Wとの間に形成される隙間を通して、上記カラー画像センサー39で上記ワークの外周における上記各シュータ35A〜35Dの色を検出し、この検出結果に応じ、上記各空気圧シリンダ37A、37B、37C、37Dのうちのいくつかの空気圧シリンダを用いて(駆動して)、上記各シュータ35A〜35Dのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させるようになっている。
【0033】
より詳しく説明すると、板状のシュータ29の基端部側の下面には、ブラケット41が一体的に設けられており、一方、テーブル11の下面であって上記ブラケット41が設けられている近傍にも、ブラケット43が一体的に設けられている。そして、y軸方向に延伸している円柱形状のピン45を介して、ブラケット41がブラケット43に対して回動自在になっていることにより、シュータ29がテーブル11に対して回動自在になっている。
【0034】
シュータ29の先端部側の下面には、ブラケット47が一体的に設けられており、このブラケット47には、空気圧シリンダ31のピストンロッド49の先端部が、円柱形状のピン51を介して係合している。なお、上記ピストンロッド49は上記ブラケット47に対して相対的に回動可能になっている。
【0035】
上記シリンダ31のシリンダ本体(シリンダチューブ)53は、上記テーブル11に一体的に固定されたブラケット55に対して回動可能に設けられている。
【0036】
そして、常態では上記ピストンロッド49が上記シリンダ31から延出してシュータ29が位置PS1のところに存在している。すなわち、シュータ29上面の平面状の部位がワークや素材を載置可能なように水平方向に延出している。また、上記ピストンロッド49が上記シリンダ31に収納されると、上記シュータ29が位置PS3のところの存在する。すなわち、先端部側が下がるようにシュータ29が回動する。
【0037】
また、板状のシュータ35Aの基端部側の下面には、ブラケット57Aが一体的に設けられており、一方、シュータ29の下面であって上記ブラケット57Aが設けられている近傍にも、ブラケット59Aが一体的に設けられている。そして、y軸方向に延伸している円柱形状のピン61Aを介して、ブラケット57Aがブラケット59Aに対して回動自在になっていることにより、シュータ35Aがシュータ29に対して回動自在になっている。
【0038】
シュータ35Aの中間部の下面には、ブラケット63Aが一体的に設けられており、このブラケット63Aには、空気圧シリンダ37Aのピストンロッド65Aの先端部が、円柱形状のピン67Aを介して係合している。なお、上記ピストンロッド65Aは上記ブラケット63Aに対して相対的に回動可能になっている。
【0039】
上記シリンダ37Aのシリンダ本体(シリンダチューブ)69Aは、上記ブラケット59Aに対して回動可能に設けられている。
【0040】
そして、常態では、上記シュータ29が位置PS1のところに存在していると共に、上記ピストンロッド65Aが上記シリンダ37Aから延出してシュータ35Aが位置PS5のところに存在している。すなわち、シュータ35A上面の平面状の部位がワークや素材を載置可能なように水平方向に延出している。また、上記ピストンロッド65Aが上記シリンダ37Aに収納されると、上記シュータ35Aが位置PS7のところ存在する。すなわち、先端部側が下がるようにシュータ35Aが回動する。
【0041】
なお、シュータ35Aのx軸方向の中間部には、y軸方向に延伸した長方形状の切り欠き71が設けられている。この切り欠き71は、レーザ加工ヘッド23から出射されたレーザ光LBで素材Wを加工する際に発生するスパッタ等を落とし込むためのものである。上記切り欠き71が設けられていることによって、図3ではシュータ35Aが2つの部分に分割されているように示されているが、図示しない連結部材で互いに連結されていることによってシュータ35Aは実際には分割されていない。なお、上記連結部材は、シュータ35Aの下側に設けられている。
【0042】
また、上記切り欠き71の両側には、y軸方向に延伸した直方体形状のカッティングプレート73A、75Aが設けられている。但し基端部側は1本もののカッティングプレートである。上記各カッティングプレート73A、75Aは、各空気圧シリンダ77A、79Aによって、シュータ35Aに対して上下動自在になっている。なお、図3に示す状態では、ブラシBRの先端部と上記各カッティングプレート73A、75Aの各上面とが同一平面上に位置し、上記各カッティングプレート73A、75AがブラシBRと共にワークや素材Wに接触して、上記ワークや素材Wを支持するようになっている。
【0043】
また、図5に示すように、上記各カッティングプレート73A、75Aが下降すると、上記各カッティングプレート73A、75Aの各上面と、シュータ35Aの上面とがほぼ同一平面上に位置するようになっている。
【0044】
なお、他の各シュータ35B〜35Dも、シュータ35Aほぼ同様に構成されており(カッティングプレート等が設けられており)、ほぼ同様に作動する。また、上記各カッティングプレート73A〜73B、75A〜75Dのそれぞれは、上記各シュータ35A〜35Dのそれぞれと同じ色に着色されていてもよいし、着色がされていなくてもよい。
【0045】
次に、レーザ加工機1(ワーク排出装置3)の動作について説明する。
【0046】
図4は、レーザ加工機1(ワーク排出装置3)の動作を示すフローチャートである。
【0047】
まず、レーザ加工機1に素材Wをセットし、すなわち、素材Wをテーブル11に載置し各クランプ装置17A、17Bで素材Wを把持する。なお、上記素材Wを加工する際のプログラムは、予めレーザ加工機1の図示しない制御装置(レーザ加工機1全体の動作を制御する装置)に入力されているものとする。
【0048】
上述のようにセットされた素材Wに対して、上記プログラムにしたがって、レーザ加工ヘッド23からレーザ光を照射し、上記素材Wに加工を施す。なお、レーザ光が照射された部位で、上記素材Wが消失するので、上記素材W上に照射された上記レーザ光の経路によって、ワークの形状が決まる。
【0049】
そして、上記加工によって切断が終了し、ワーク(製品)が上記素材Wから分離される(S3)。なお、ワークが分離されるのであるから、レーザ光が照射された素材W上の点の集合で形成された経路は閉じていることが必要である。
【0050】
ここで、ワークが素材Wから分離された直後の状態(上記ステップS3に示す状態)を図5に示す。この状態でワークW1は、各カッティングプレート73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)が、上昇しているので、ワークW1は素材Wとほぼ同一平面上に存在している。
【0051】
続いて、レーザ加工ヘッド23を所定の位置まで上昇し、各カッティングプレート73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)のうちで上記ワークW1を載置しているものをたとえば6mmほど下降させる(S5)と、ワークW1が素材(母材)Wから分離(落下)する(S7)。すなわち、ワークW1が素材Wよりも下方に位置する。
【0052】
ここで、ワークW1が素材Wから分離した状態(上記ステップS7に示す状態)を図6、図7に示す。なお、図7は、図6におけるVIIA−VIIB矢視を示す図であるが、アクチュエータ等の表示は省略してある。上記状態では、ワークW1が、カッティングプレートまたはシュータの上面で支えられている。
【0053】
次に、上記カラー画像センサー39で、上記ワークW1の外周における各色毎の長さを検出する(S9)。
【0054】
より詳しく説明すると、上記ワークW1が上記素材Wから分離され、各カッティングプレートで73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)のうちワークW1を載置しているものが下降したときに、上記ワークW1と上記素材Wとの間に形成される隙間(図6や図7に示す隙間)GP1を通して、上記カラー画像センサー39で上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出し、この検出した色を分析する(S9)。そして、上記検出した色の長さに応じて、上記各シュータ35A(35B、35C、35D)を回動させる。
【0055】
なお、図6ではなく図5に示す状態で、上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出してもよいし、さらには、図5に示す状態の直前の状態(ワークW1の分離が終了しておらず、ワークW1が僅かな部分を介して素材Wと接合している状態)で、上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出してもよい。
【0056】
そして、検出した色が1色である場合には、すなわち、たとえば、図8に示すように、分離されたワークW3の外周(図8に示す斜線の部分)の色が赤色のみである場合には、換言すれば、分離されたワークW3の外周に沿った部位の色毎の長さが赤色のみである場合には、シュータ35Bを回動させて、ワークW3を落下させて排出する(S13)。
【0057】
また、同様に、検出した色が青色のみである場合にはシュータ35Aを回動させてワークを落下させて排出し(S11)、検出した色が緑色のみである場合には、シュータ35Cを回動させてワークを落下させて排出し(S15)、また、検出した色が黄色のみである場合にはシュータ35Dを回動させてワークを落下させて排出する(S17)。
【0058】
ステップS9で検出した色が2色である場合には、すなわち、分離されたワークW5の外周(図9に示す斜線の部分)の色が青色と赤色との2色である場合には、ワークW5の外周に沿った青色と赤色との長を比較し(S19)、この比較結果に応じて、各シュータ35A、35Bのいずれか一方を回動させて、ワークW5を落下させて排出する。なお、この場合、加工ヘッド23が上昇した定位置で、カラー画像センサー39がワークの全容を認識できないときは、加工ヘッド23のy軸方向への移動が必要になる。
【0059】
たとえば、ワークW5において、青色のほうが長くしかも、青色の割合が70%以上である場合には(S21)、シュータ35Aのみを回動させてワークW5を落下させて排出する(S11)。
【0060】
一方、ワークW5において、青色のほうが長いが、青色の割合が70%未満である場合には(S21)、シュータ35Aとシュータ35Bとを併合して回動させてワークW5を落下させて排出する(S23)。
【0061】
なお、ワークW7を排出する場合にも、ワークW5の場合とほぼ同様に、各シュータ35A、35Bの併合した回動を制御するものとする。
【0062】
ステップS9で検出した色が3色である場合には、すなわち、分離されたワークW9の外周(図10に示す斜線の部分)の色が青色と赤色と緑色との3色である場合には、長尺の製品であると判断し、シュータ35A、35B、35Cを併合して回動させてワークW9を落下させて排出する(S25)。
【0063】
また、ステップS9で検出した色が4色である場合には、すなわち、分離されたワークW11の外周(図11に示す斜線の部分)の色が青色と赤色と緑色と黄色との4色である場合には、長尺の製品であると判断し、シュータ35A、35B、35C、35Dを併合して回動させてワークW11を落下させて排出する(S25)。
【0064】
さらに、シュータ29に各シュータ35A〜35Dとは異なる色を付しておいて、図12に示すようにワークW13の外周でカラー画像センサー39がシュータ29の色を検出した場合には、各シュータ35A〜35Dを回動させないで、シュータ29のみを回動させて、ワークW13を排出する。
【0065】
ところで、上記動作では、ステップS9で検出した色が2色である場合、色の長さを比較した結果に応じて各シュータ35A〜35Dの回動を制御しているが、長さの代わりに、ワークまわりの各色の長さやワークの形状(たとえば上記プログラムによって認識される形状)等によりワークの重心の位置を求めて、この重心の位置に応じて各シュータ35A〜35Dの回動を制御するようにしてもよい。
【0066】
たとえば、図9に示すワークW5の重心が、シュータ35A上に位置している場合に、シュータ35Aのみを回動させるようにしてもよい。
【0067】
さらに、ステップS9で検出した色が2色である場合、検出した色が付されているシュータを併合して回動させるように制御してもよい。図9に示すワークW5の外周で青色と赤色とを検出した場合に、シュータ35Aとシュータ35Bとを常に併合して回動させるようにしてもよい。
【0068】
ワーク排出装置3によれば、ワークを排出するためにいずれのシュータを回動させるべきかを、カラー画像センサー39の検出結果に応じて判断することができるので、上記判断が容易になる。
【0069】
そして、上記判断を早く行って、ワークを素早く排出することができ、上記ワーク排出装置3を備えたレーザ加工機1のタクトタイムを短縮することができる。
【0070】
なお、予め入力されたプログラムにしたがって、大きな素材から各ワークを切り離し、この切り離された各ワークを排出するために適宜のシュータを個別にまたは併合して回動させるようにしてあれば、上記判断は不要である。
【0071】
しかし、加工されたワークを排出するためにいずれのシュータを個別にまたは併合して回動すべきかを、予めプログラムで指定するには、ある程度の時間を要し、緊急を要する仕事、つまり、一刻も早くワークを必要とする場合に、回動させるべきシュータを予めプログラムで指定することは困難である。
【0072】
ところが、上記ワーク排出装置3によれば、回動すべき適宜のシュータを、プログラムによって予め指定する必要がないので、プログラムの作成時間を短縮することができ、緊急を要する仕事に対応可能であると共に、緊急を要しない仕事の場合においても、プログラムを作成するオペレータの負担を軽減することができる。
【0073】
また、従来のように、予め入力されたプログラムにしたがって、大きな素材から各ワークを切り離し、この切り離された各ワークを排出するために適宜のシュータを個別にまたは併合して回動させるようにしても、ネスティング(材料取り)によって、加工の始点と終点とが変化し、また、素材とワークとの相対的な位置関係が変化すると、切断直後における切り離されたワークとシュータとの位置関係が変化するので、いずれのシュータを回動させるべきかの判断が容易ではない。
【0074】
しかし、上記ワーク排出装置3によれば、ワークを排出するために回動させる必要のあるシュータをカラー画像センサー39の検出結果に応じ判断するので、上記判断が容易になる。
【0075】
また、上記ワーク排出装置3によれば、上記カラー画像センサー39が、上記素材の上側に設けられてあって上記素材に上記各加工を施すレーザ加工ヘッド23に設けられているので、上記ワークの外周部の色を確実に検出することができると共に、上記カラー画像センサー39を支持する部材や装置を別途設ける必要がないので、レーザ加工機1の構成を簡素化することができる。
【0076】
さらに、上記ワーク排出装置3において、検出した色が付されているシュータの総てを回動させるようにすれば、簡単な制御によって、切り離されたワークを排出することができる。
【0077】
一方、ワークの外周の長さを色毎に認識して、シュータの回動を制御すれば、ワークを排出するために必要な適宜のシュータを回動させることができると共に、検出した色に対応する総てのシュータを回動する必要がないので、シュータを駆動するための各アクチュエータのエネルギー消費量(アクチュエータが空気圧シリンダである場合には、圧縮空気の消費量)を削減することができる。
【0078】
さらに、ワークの重心を求めて、適宜のシュータを回動させるようにすれば、各アクチュエータのエネルギー消費量を削減することができると共に、ワークの外周形状が複雑であっても、切り離されたワークを確実に排出することができる。
【0079】
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るワーク排出装置3Aの概略構成を示す平面図である。
【0080】
ワーク排出装置3Aでは、シュータ29が削除され、各シュータ35A〜35Dがテーブル11Aに直接的に設けられている点が、第1の実施形態に係るワーク排出装置3とは異なり、その他の点はワーク排出装置3とほぼ同様に構成されている。
【0081】
すなわち、ワーク排出装置3Aは、テーブル11に設けられた切り欠き27A内に並べて設けられ、常態においては、素材Wを載置可能であり、基端部側に設けられた中心軸を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータ35A〜35Dを備え、これらの各シュータ35A〜35Dが、カラー画像センサー39の検出結果に応じて動作するようになっている。
【0082】
そして、ワーク排出装置3Aによれば、シュータ29が削除されているので、構成が簡素になっている。
【0083】
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態に係るワーク排出装置3Bの概略構成を示す平面図である。
【0084】
ワーク排出装置3Bでは、第1の実施形態に係る各シュータ35A〜35Dの代わりにシュータ81A〜81Dが設けられている点が、第1の実施形態に係るワーク排出装置3とは異なり、その他の点はワーク排出装置3とほぼ同様に構成されている。
【0085】
上記各シュータ81A〜81Dには、第1の実施形態に係る各シュータ35A〜35Dと同様に、青色、赤色、緑色、黄色が付されている。
【0086】
また、ワーク排出装置3Bでは、図14に斜線で示すように、切り欠き71Aの一方の側に、各シュータ81A〜81Dが設けられており、各シュータ81A〜81Dは、基端部側に設けられた中心軸CL5を回動中心にして回動するようになっている。
【0087】
ワーク排出装置3Bによれば、各シュータ81A〜81Dが、切り欠き71Aによって分割されていないので、各シュータ81A〜81Dの構成が簡素になっている。
【0088】
なお、上記各実施形態では、素材をレーザ切断加工しているが、レーザ加工以外の加工、すなわち、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工または上記各加工の組み合わせによって、素材Wを加工しワークを分離してもよい。さらに、板状以外の形状の素材を加工するようにしてもよい。
【0089】
また、上記各実施形態において、シュータ35A等の数を5つ以上の複数個設けてもよい。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、素材から分離されたワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させることによってワークを排出可能なワーク排出装置において、上記各シュータのうちのいずれのシュータを回動させるべきかを容易に判断することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を示す図である。
【図2】ワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図であって、ワーク排出装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】レーザ加工機の動作を示すフローチャートである。
【図5】ワークが素材から分離された直後の状態を示す図である。
【図6】ワークが素材から分離して下降した状態を示す図である。
【図7】ワークが素材から分離して下降した状態を示す図である。
【図8】素材から分離されたワークが1つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図9】素材から分離されたワークが2つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図10】素材から分離されたワークが3つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図11】素材から分離されたワークが4つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図12】素材から分離されたワークが4つのシュータからはみ出して、4つのシュータの外側に設けられたシュータ上にも位置している状態を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機
3、3A、3B ワーク排出装置
11 テーブル
23 レーザ加工ヘッド
27、27A、33 切り欠き
35A、35B、35C、35D、81A、81B、81C、81D シュータ
37A、37B、37C、37D 空気圧シリンダ
39 カラー画像センサー
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法に係り、特に、それぞれの色が異なる複数のシュータを備え、素材から分離されたワーク周りにおける各シュータの色を検出して、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば、レーザ加工機で素材から分離された小さなワークを排出する場合、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させて、上記ワークを排出する構成の加工機用テーブル装置(ワーク排出装置)が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特願2002−291194
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の加工機用テーブル装置では、小さいワークを排出するときに、上記ワークを排出するために必要な、回動動作の速いシュータのみを回動させるので、上記ワークの排出を素早く行うことができるが、いずれのシュータを回動させればよいのか判断することが困難な場合があるという問題がある。
【0005】
したがって、シュータ自体の動作速度(回動速度等)が速いにもかかわらず、上記判断が困難であることにより、ワークを素早く排出できないことがあり、上記加工機用テーブル装置を備えたレーザ加工機のタクトタイムが伸びてしまう場合がある。
【0006】
なお、上記問題は、レーザ加工をする場合以外、たとえば、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工によって、素材からワークを分離しこの分離したワークを排出する場合にも発生する問題である。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、素材から分離されたワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させることによってワークを排出可能なワーク排出装置において、上記各シュータのうちのいずれのシュータを回動させるべきかを容易に判断することができる熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、熱切断によって素材から分離されたワークを排出するための熱切断加工機のワーク排出装置において、上記素材を載置可能であって、切り欠きを備えたテーブルと、上記切り欠き内に並べて設けられ、常態においては上記素材を載置可能であり、基端部側に設けられた中心軸を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータと、上記各シュータを個別に回動させることができる複数のアクチュエータと、上記各シュータの色を検出可能な色検出手段と、上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記色検出手段で上記ワークの外周における上記シュータの色を検出し、この検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させる制御手段とを有する熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記素材は板状に形成されており、上記ワークは、レーザ切断加工、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工によって、上記素材から分離され、上記色検出手段は、上記素材に加工を施す加工ヘッドに設けられている熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記制御手段は、上記ワークの外周における各色毎の長さを検出し、これらの各色の長さに応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段である熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、上記制御手段は、上記ワークの重心の位置を検出し、この重心位置に応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段である熱切断加工機のワーク排出装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、熱切断加工によって素材から分離されたワークを、互いの色が異なる複数のシュータのうちの適宜のシュータを用いて排出するワーク排出方法において、上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記ワークの外周における上記シュータの色を検出する検出段階と、上記検出段階の検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させるシュータ回動段階とを有するワーク排出方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工機1の概略構成を示す図である。
【0014】
なお、図1では、水平な1つの方向をx軸方向とし、水平な他の1つの方向であって上記x軸方向に垂直な方向をy軸方向とし、鉛直方向をz軸方向としている。また、上記y軸方向の一端部側を前側とし他端部側を後側とし、上記x軸方向の一端部側を右側とし他端部側を左側としている。
【0015】
レーザ加工機1は、素材から分離されたワークを排出するためのワーク排出装置3を備え、下端部側にはベース部材5が設けられている。
【0016】
ベース部材5の後端部側には、上方向に起立して延伸しているポスト7が一体的に設けられており、このポスト7の上端部側には、後側から前側に向かって延伸しているオーバーヘッドビーム9が一体的に設けられている。
【0017】
また、上記ベース部材5の上側には、ワークを製造するための素材Wを載置可能な板状のテーブル11が設けられている。なお、このテーブル11は、水平方向(x軸方向およびy軸方向)に延伸している平面状の部位を上部に備え、この平面状の部位の上で素材Wを載置可能なようになっている。さらに、上記平面状部位には、所定の間隔をあけてz軸方向に延伸したブラシBR(図3参照)が植設されており、したがって、上記テーブル11はブラシテーブルを構成しており、ブラシによって素材Wを支持するようになっている。
【0018】
また、テーブル11の後側には、左右方向(x軸方向)へ長く延びたx軸ガイドレール13が設けられており、このx軸ガイドレール13には、x軸方向に長く延びたx軸キャリッジ15がx軸方向に移動自在に設けられ、上記x軸キャリッジ15は、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、x軸方向で移動位置決めされるようになっている。
【0019】
上記x軸キャリッジ15には、クランプ装置支持装置19を介して、たとえば板状の素材Wの後端部側を把持可能な複数のクランプ装置17A、17Bが設けられている。なお、クランプ装置支持装置19を介して設けられていることによって、各クランプ装置17A、17Bを素材Wの大きさに応じ、自動または手動にて移動してx軸方向で位置を固定できるようになっている。
【0020】
オーバーヘッドビーム9には、前後方向(y軸方向)へ長く延びたy軸ガイドレール(図示せず)が設けられており、このy軸ガイドレールには、y軸キャリッジ21がy軸方向に移動自在に設けられ、上記y軸キャリッジ21は、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、y軸方向で移動位置決めされるようになっている。
【0021】
上記y軸キャリッジ21には、上方向からレーザ光を素材Wに照射可能なレーザ加工ヘッド23が設けられており、このレーザ加工ヘッド23は図示しないz軸ガイドレールを介して、上記y軸キャリッジ21に対して上下方向(z軸方向)に移動自在に設けられ、たとえば、図示しない制御モータと図示しないボールネジとによって、z軸方向に移動位置決めされるようになっている。
【0022】
なお、上記レーザ加工ヘッド23は、たとえば、ポスト7の近傍に設けられたレーザ発振器(図示せず)と、図示しないベンドミラーを介して光学的に接続されている。
【0023】
そして、上記x軸キャリッジ15、y軸キャリッジ21等を適宜稼動することにより素材Wを上記レーザ加工ヘッド23に対して相対的に移動させつつ素材Wにレーザ光を照射して加工を施し、上記素材Wから適宜の形状のワークを分離することができるようになっている。
【0024】
また、上記テーブル11には、レーザ加工によって素材Wから分離されたワークを排出するためのワーク排出装置3が設けられている。
【0025】
図2は、ワーク排出装置3の概略構成を示す平面図であり、図3は図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図であって、ワーク排出装置3の概略構成を示す断面図である。
【0026】
ここで、テーブル11には、たとえば、y軸方向に長く延びた長方形状の切り欠き27が設けられている。
【0027】
ワーク排出装置3は、シュータ29を備え、このシュータ29は、たとえば、テーブル11と同様にブラシテーブルになっており、上記切り欠き27内に、上記切り欠き27をほぼ塞ぐように設けられている。また、シュータ29は、常態においては、上記テーブル11の水平面状の部位とほぼ同一平面に設けられた部位の上で上記素材Wを載置可能であると共に、上記平面状部位が、基端部側y軸方向に延伸して設けられた中心軸CL1を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されている。なお、上記回動は、アクチュエータの例である空気圧シリンダ31によって行われる。
【0028】
シュータ29には、たとえばy軸方向に長く延びた長方形状の切り欠き33が設けられており、この切り欠き33内に、たとえば長方形状に形成された複数のシュータ35A、35B、35C、35Dが切り欠き33をほぼ塞ぐようにy軸方向に直線状に並んで設けられている。なお、上記各シュータ35A〜35Dも、たとえば、テーブル11と同様にブラシテーブルになっている。
【0029】
また、上記各シュータ35A、35B、35C、35Dは、常態においては、上記シュータ29と同様に、たとえば、上記テーブル11の水平面状の部位とほぼ同一平面に設けられた部位の上で、上記素材Wを載置可能であると共に、上記並べられている方向(y軸方向)に延伸して基端部側に設けられた中心軸CL3を回動中心にして、先端部側が下がるように、回動可能に構成されている。なお、上記各シュータ35A〜35Dの回動は、アクチュエータの例である各空気圧シリンダ37A、37B、37C、37Dによって個別に行われる。
【0030】
さらに、上記各シュータ35A〜35Dの各水平面状部位の全面には、それぞれに異なった色が付されている。たとえば、シュータ35Aには青色が付され、シュータ35Bには赤色が付され、シュータ35Cには緑色が付され、シュータ35Dには黄色が付されている。
【0031】
また、たとえば、上記素材W(テーブル11)の上側に設けられた上記レーザ加工ヘッド23には、上記各シュータ35A〜35Dの付された色を検出可能な色検出(識別)手段の例であるカラー画像センサー39が設けられている。
【0032】
そして、上記ワークが上記素材Wから分離されるとき(たとえば、分離される直前)に若しくはされたときに、上記ワークと上記素材Wとの間に形成される隙間を通して、上記カラー画像センサー39で上記ワークの外周における上記各シュータ35A〜35Dの色を検出し、この検出結果に応じ、上記各空気圧シリンダ37A、37B、37C、37Dのうちのいくつかの空気圧シリンダを用いて(駆動して)、上記各シュータ35A〜35Dのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させるようになっている。
【0033】
より詳しく説明すると、板状のシュータ29の基端部側の下面には、ブラケット41が一体的に設けられており、一方、テーブル11の下面であって上記ブラケット41が設けられている近傍にも、ブラケット43が一体的に設けられている。そして、y軸方向に延伸している円柱形状のピン45を介して、ブラケット41がブラケット43に対して回動自在になっていることにより、シュータ29がテーブル11に対して回動自在になっている。
【0034】
シュータ29の先端部側の下面には、ブラケット47が一体的に設けられており、このブラケット47には、空気圧シリンダ31のピストンロッド49の先端部が、円柱形状のピン51を介して係合している。なお、上記ピストンロッド49は上記ブラケット47に対して相対的に回動可能になっている。
【0035】
上記シリンダ31のシリンダ本体(シリンダチューブ)53は、上記テーブル11に一体的に固定されたブラケット55に対して回動可能に設けられている。
【0036】
そして、常態では上記ピストンロッド49が上記シリンダ31から延出してシュータ29が位置PS1のところに存在している。すなわち、シュータ29上面の平面状の部位がワークや素材を載置可能なように水平方向に延出している。また、上記ピストンロッド49が上記シリンダ31に収納されると、上記シュータ29が位置PS3のところの存在する。すなわち、先端部側が下がるようにシュータ29が回動する。
【0037】
また、板状のシュータ35Aの基端部側の下面には、ブラケット57Aが一体的に設けられており、一方、シュータ29の下面であって上記ブラケット57Aが設けられている近傍にも、ブラケット59Aが一体的に設けられている。そして、y軸方向に延伸している円柱形状のピン61Aを介して、ブラケット57Aがブラケット59Aに対して回動自在になっていることにより、シュータ35Aがシュータ29に対して回動自在になっている。
【0038】
シュータ35Aの中間部の下面には、ブラケット63Aが一体的に設けられており、このブラケット63Aには、空気圧シリンダ37Aのピストンロッド65Aの先端部が、円柱形状のピン67Aを介して係合している。なお、上記ピストンロッド65Aは上記ブラケット63Aに対して相対的に回動可能になっている。
【0039】
上記シリンダ37Aのシリンダ本体(シリンダチューブ)69Aは、上記ブラケット59Aに対して回動可能に設けられている。
【0040】
そして、常態では、上記シュータ29が位置PS1のところに存在していると共に、上記ピストンロッド65Aが上記シリンダ37Aから延出してシュータ35Aが位置PS5のところに存在している。すなわち、シュータ35A上面の平面状の部位がワークや素材を載置可能なように水平方向に延出している。また、上記ピストンロッド65Aが上記シリンダ37Aに収納されると、上記シュータ35Aが位置PS7のところ存在する。すなわち、先端部側が下がるようにシュータ35Aが回動する。
【0041】
なお、シュータ35Aのx軸方向の中間部には、y軸方向に延伸した長方形状の切り欠き71が設けられている。この切り欠き71は、レーザ加工ヘッド23から出射されたレーザ光LBで素材Wを加工する際に発生するスパッタ等を落とし込むためのものである。上記切り欠き71が設けられていることによって、図3ではシュータ35Aが2つの部分に分割されているように示されているが、図示しない連結部材で互いに連結されていることによってシュータ35Aは実際には分割されていない。なお、上記連結部材は、シュータ35Aの下側に設けられている。
【0042】
また、上記切り欠き71の両側には、y軸方向に延伸した直方体形状のカッティングプレート73A、75Aが設けられている。但し基端部側は1本もののカッティングプレートである。上記各カッティングプレート73A、75Aは、各空気圧シリンダ77A、79Aによって、シュータ35Aに対して上下動自在になっている。なお、図3に示す状態では、ブラシBRの先端部と上記各カッティングプレート73A、75Aの各上面とが同一平面上に位置し、上記各カッティングプレート73A、75AがブラシBRと共にワークや素材Wに接触して、上記ワークや素材Wを支持するようになっている。
【0043】
また、図5に示すように、上記各カッティングプレート73A、75Aが下降すると、上記各カッティングプレート73A、75Aの各上面と、シュータ35Aの上面とがほぼ同一平面上に位置するようになっている。
【0044】
なお、他の各シュータ35B〜35Dも、シュータ35Aほぼ同様に構成されており(カッティングプレート等が設けられており)、ほぼ同様に作動する。また、上記各カッティングプレート73A〜73B、75A〜75Dのそれぞれは、上記各シュータ35A〜35Dのそれぞれと同じ色に着色されていてもよいし、着色がされていなくてもよい。
【0045】
次に、レーザ加工機1(ワーク排出装置3)の動作について説明する。
【0046】
図4は、レーザ加工機1(ワーク排出装置3)の動作を示すフローチャートである。
【0047】
まず、レーザ加工機1に素材Wをセットし、すなわち、素材Wをテーブル11に載置し各クランプ装置17A、17Bで素材Wを把持する。なお、上記素材Wを加工する際のプログラムは、予めレーザ加工機1の図示しない制御装置(レーザ加工機1全体の動作を制御する装置)に入力されているものとする。
【0048】
上述のようにセットされた素材Wに対して、上記プログラムにしたがって、レーザ加工ヘッド23からレーザ光を照射し、上記素材Wに加工を施す。なお、レーザ光が照射された部位で、上記素材Wが消失するので、上記素材W上に照射された上記レーザ光の経路によって、ワークの形状が決まる。
【0049】
そして、上記加工によって切断が終了し、ワーク(製品)が上記素材Wから分離される(S3)。なお、ワークが分離されるのであるから、レーザ光が照射された素材W上の点の集合で形成された経路は閉じていることが必要である。
【0050】
ここで、ワークが素材Wから分離された直後の状態(上記ステップS3に示す状態)を図5に示す。この状態でワークW1は、各カッティングプレート73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)が、上昇しているので、ワークW1は素材Wとほぼ同一平面上に存在している。
【0051】
続いて、レーザ加工ヘッド23を所定の位置まで上昇し、各カッティングプレート73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)のうちで上記ワークW1を載置しているものをたとえば6mmほど下降させる(S5)と、ワークW1が素材(母材)Wから分離(落下)する(S7)。すなわち、ワークW1が素材Wよりも下方に位置する。
【0052】
ここで、ワークW1が素材Wから分離した状態(上記ステップS7に示す状態)を図6、図7に示す。なお、図7は、図6におけるVIIA−VIIB矢視を示す図であるが、アクチュエータ等の表示は省略してある。上記状態では、ワークW1が、カッティングプレートまたはシュータの上面で支えられている。
【0053】
次に、上記カラー画像センサー39で、上記ワークW1の外周における各色毎の長さを検出する(S9)。
【0054】
より詳しく説明すると、上記ワークW1が上記素材Wから分離され、各カッティングプレートで73A(73B、73C、73D)、75A(75B、75C、75D)のうちワークW1を載置しているものが下降したときに、上記ワークW1と上記素材Wとの間に形成される隙間(図6や図7に示す隙間)GP1を通して、上記カラー画像センサー39で上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出し、この検出した色を分析する(S9)。そして、上記検出した色の長さに応じて、上記各シュータ35A(35B、35C、35D)を回動させる。
【0055】
なお、図6ではなく図5に示す状態で、上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出してもよいし、さらには、図5に示す状態の直前の状態(ワークW1の分離が終了しておらず、ワークW1が僅かな部分を介して素材Wと接合している状態)で、上記ワークW1の外周における上記各シュータ35A(35B、35C、35D)の色を検出してもよい。
【0056】
そして、検出した色が1色である場合には、すなわち、たとえば、図8に示すように、分離されたワークW3の外周(図8に示す斜線の部分)の色が赤色のみである場合には、換言すれば、分離されたワークW3の外周に沿った部位の色毎の長さが赤色のみである場合には、シュータ35Bを回動させて、ワークW3を落下させて排出する(S13)。
【0057】
また、同様に、検出した色が青色のみである場合にはシュータ35Aを回動させてワークを落下させて排出し(S11)、検出した色が緑色のみである場合には、シュータ35Cを回動させてワークを落下させて排出し(S15)、また、検出した色が黄色のみである場合にはシュータ35Dを回動させてワークを落下させて排出する(S17)。
【0058】
ステップS9で検出した色が2色である場合には、すなわち、分離されたワークW5の外周(図9に示す斜線の部分)の色が青色と赤色との2色である場合には、ワークW5の外周に沿った青色と赤色との長を比較し(S19)、この比較結果に応じて、各シュータ35A、35Bのいずれか一方を回動させて、ワークW5を落下させて排出する。なお、この場合、加工ヘッド23が上昇した定位置で、カラー画像センサー39がワークの全容を認識できないときは、加工ヘッド23のy軸方向への移動が必要になる。
【0059】
たとえば、ワークW5において、青色のほうが長くしかも、青色の割合が70%以上である場合には(S21)、シュータ35Aのみを回動させてワークW5を落下させて排出する(S11)。
【0060】
一方、ワークW5において、青色のほうが長いが、青色の割合が70%未満である場合には(S21)、シュータ35Aとシュータ35Bとを併合して回動させてワークW5を落下させて排出する(S23)。
【0061】
なお、ワークW7を排出する場合にも、ワークW5の場合とほぼ同様に、各シュータ35A、35Bの併合した回動を制御するものとする。
【0062】
ステップS9で検出した色が3色である場合には、すなわち、分離されたワークW9の外周(図10に示す斜線の部分)の色が青色と赤色と緑色との3色である場合には、長尺の製品であると判断し、シュータ35A、35B、35Cを併合して回動させてワークW9を落下させて排出する(S25)。
【0063】
また、ステップS9で検出した色が4色である場合には、すなわち、分離されたワークW11の外周(図11に示す斜線の部分)の色が青色と赤色と緑色と黄色との4色である場合には、長尺の製品であると判断し、シュータ35A、35B、35C、35Dを併合して回動させてワークW11を落下させて排出する(S25)。
【0064】
さらに、シュータ29に各シュータ35A〜35Dとは異なる色を付しておいて、図12に示すようにワークW13の外周でカラー画像センサー39がシュータ29の色を検出した場合には、各シュータ35A〜35Dを回動させないで、シュータ29のみを回動させて、ワークW13を排出する。
【0065】
ところで、上記動作では、ステップS9で検出した色が2色である場合、色の長さを比較した結果に応じて各シュータ35A〜35Dの回動を制御しているが、長さの代わりに、ワークまわりの各色の長さやワークの形状(たとえば上記プログラムによって認識される形状)等によりワークの重心の位置を求めて、この重心の位置に応じて各シュータ35A〜35Dの回動を制御するようにしてもよい。
【0066】
たとえば、図9に示すワークW5の重心が、シュータ35A上に位置している場合に、シュータ35Aのみを回動させるようにしてもよい。
【0067】
さらに、ステップS9で検出した色が2色である場合、検出した色が付されているシュータを併合して回動させるように制御してもよい。図9に示すワークW5の外周で青色と赤色とを検出した場合に、シュータ35Aとシュータ35Bとを常に併合して回動させるようにしてもよい。
【0068】
ワーク排出装置3によれば、ワークを排出するためにいずれのシュータを回動させるべきかを、カラー画像センサー39の検出結果に応じて判断することができるので、上記判断が容易になる。
【0069】
そして、上記判断を早く行って、ワークを素早く排出することができ、上記ワーク排出装置3を備えたレーザ加工機1のタクトタイムを短縮することができる。
【0070】
なお、予め入力されたプログラムにしたがって、大きな素材から各ワークを切り離し、この切り離された各ワークを排出するために適宜のシュータを個別にまたは併合して回動させるようにしてあれば、上記判断は不要である。
【0071】
しかし、加工されたワークを排出するためにいずれのシュータを個別にまたは併合して回動すべきかを、予めプログラムで指定するには、ある程度の時間を要し、緊急を要する仕事、つまり、一刻も早くワークを必要とする場合に、回動させるべきシュータを予めプログラムで指定することは困難である。
【0072】
ところが、上記ワーク排出装置3によれば、回動すべき適宜のシュータを、プログラムによって予め指定する必要がないので、プログラムの作成時間を短縮することができ、緊急を要する仕事に対応可能であると共に、緊急を要しない仕事の場合においても、プログラムを作成するオペレータの負担を軽減することができる。
【0073】
また、従来のように、予め入力されたプログラムにしたがって、大きな素材から各ワークを切り離し、この切り離された各ワークを排出するために適宜のシュータを個別にまたは併合して回動させるようにしても、ネスティング(材料取り)によって、加工の始点と終点とが変化し、また、素材とワークとの相対的な位置関係が変化すると、切断直後における切り離されたワークとシュータとの位置関係が変化するので、いずれのシュータを回動させるべきかの判断が容易ではない。
【0074】
しかし、上記ワーク排出装置3によれば、ワークを排出するために回動させる必要のあるシュータをカラー画像センサー39の検出結果に応じ判断するので、上記判断が容易になる。
【0075】
また、上記ワーク排出装置3によれば、上記カラー画像センサー39が、上記素材の上側に設けられてあって上記素材に上記各加工を施すレーザ加工ヘッド23に設けられているので、上記ワークの外周部の色を確実に検出することができると共に、上記カラー画像センサー39を支持する部材や装置を別途設ける必要がないので、レーザ加工機1の構成を簡素化することができる。
【0076】
さらに、上記ワーク排出装置3において、検出した色が付されているシュータの総てを回動させるようにすれば、簡単な制御によって、切り離されたワークを排出することができる。
【0077】
一方、ワークの外周の長さを色毎に認識して、シュータの回動を制御すれば、ワークを排出するために必要な適宜のシュータを回動させることができると共に、検出した色に対応する総てのシュータを回動する必要がないので、シュータを駆動するための各アクチュエータのエネルギー消費量(アクチュエータが空気圧シリンダである場合には、圧縮空気の消費量)を削減することができる。
【0078】
さらに、ワークの重心を求めて、適宜のシュータを回動させるようにすれば、各アクチュエータのエネルギー消費量を削減することができると共に、ワークの外周形状が複雑であっても、切り離されたワークを確実に排出することができる。
【0079】
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るワーク排出装置3Aの概略構成を示す平面図である。
【0080】
ワーク排出装置3Aでは、シュータ29が削除され、各シュータ35A〜35Dがテーブル11Aに直接的に設けられている点が、第1の実施形態に係るワーク排出装置3とは異なり、その他の点はワーク排出装置3とほぼ同様に構成されている。
【0081】
すなわち、ワーク排出装置3Aは、テーブル11に設けられた切り欠き27A内に並べて設けられ、常態においては、素材Wを載置可能であり、基端部側に設けられた中心軸を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータ35A〜35Dを備え、これらの各シュータ35A〜35Dが、カラー画像センサー39の検出結果に応じて動作するようになっている。
【0082】
そして、ワーク排出装置3Aによれば、シュータ29が削除されているので、構成が簡素になっている。
【0083】
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態に係るワーク排出装置3Bの概略構成を示す平面図である。
【0084】
ワーク排出装置3Bでは、第1の実施形態に係る各シュータ35A〜35Dの代わりにシュータ81A〜81Dが設けられている点が、第1の実施形態に係るワーク排出装置3とは異なり、その他の点はワーク排出装置3とほぼ同様に構成されている。
【0085】
上記各シュータ81A〜81Dには、第1の実施形態に係る各シュータ35A〜35Dと同様に、青色、赤色、緑色、黄色が付されている。
【0086】
また、ワーク排出装置3Bでは、図14に斜線で示すように、切り欠き71Aの一方の側に、各シュータ81A〜81Dが設けられており、各シュータ81A〜81Dは、基端部側に設けられた中心軸CL5を回動中心にして回動するようになっている。
【0087】
ワーク排出装置3Bによれば、各シュータ81A〜81Dが、切り欠き71Aによって分割されていないので、各シュータ81A〜81Dの構成が簡素になっている。
【0088】
なお、上記各実施形態では、素材をレーザ切断加工しているが、レーザ加工以外の加工、すなわち、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工または上記各加工の組み合わせによって、素材Wを加工しワークを分離してもよい。さらに、板状以外の形状の素材を加工するようにしてもよい。
【0089】
また、上記各実施形態において、シュータ35A等の数を5つ以上の複数個設けてもよい。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、並べて設けられた小さい複数のシュータのうちで、素材から分離されたワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させることによってワークを排出可能なワーク排出装置において、上記各シュータのうちのいずれのシュータを回動させるべきかを容易に判断することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を示す図である。
【図2】ワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1におけるIIIA−IIIB断面を示す図であって、ワーク排出装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】レーザ加工機の動作を示すフローチャートである。
【図5】ワークが素材から分離された直後の状態を示す図である。
【図6】ワークが素材から分離して下降した状態を示す図である。
【図7】ワークが素材から分離して下降した状態を示す図である。
【図8】素材から分離されたワークが1つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図9】素材から分離されたワークが2つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図10】素材から分離されたワークが3つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図11】素材から分離されたワークが4つのシュータ上に位置している状態を示す図である。
【図12】素材から分離されたワークが4つのシュータからはみ出して、4つのシュータの外側に設けられたシュータ上にも位置している状態を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るワーク排出装置の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機
3、3A、3B ワーク排出装置
11 テーブル
23 レーザ加工ヘッド
27、27A、33 切り欠き
35A、35B、35C、35D、81A、81B、81C、81D シュータ
37A、37B、37C、37D 空気圧シリンダ
39 カラー画像センサー
Claims (5)
- 熱切断によって素材から分離されたワークを排出するための熱切断加工機のワーク排出装置において、
上記素材を載置可能であって、切り欠きを備えたテーブルと;
上記切り欠き内に並べて設けられ、常態においては上記素材を載置可能であり、基端部側に設けられた中心軸を回動中心にして、先端部側が下がるように回動可能に構成されていると共に、それぞれに異なった色が付されている複数のシュータと;
上記各シュータを個別に回動させることができる複数のアクチュエータと;
上記各シュータの色を検出可能な色検出手段と;
上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記色検出手段で上記ワークの外周における上記シュータの色を検出し、この検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させる制御手段と;
を有することを特徴とする熱切断加工機のワーク排出装置。 - 請求項1に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、
上記素材は板状に形成されており、
上記ワークは、レーザ切断加工、プラズマ切断加工、ガス切断加工等の熱切断加工によって、上記素材から分離され、
上記色検出手段は、上記素材に加工を施す加工ヘッドに設けられていることを特徴とする熱切断加工機のワーク排出装置。 - 請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、
上記制御手段は、上記ワークの外周における各色毎の長さを検出し、これらの各色の長さに応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段であることを特徴とする熱切断加工機のワーク排出装置。 - 請求項2に記載の熱切断加工機のワーク排出装置において、
上記制御手段は、上記ワークの重心の位置を検出し、この重心位置に応じて、上記各シュータを個別にまたは併合して回動させる手段であることを特徴とする熱切断加工機のワーク排出装置。 - 熱切断加工によって素材から分離されたワークを、互いの色が異なる複数のシュータのうちの適宜のシュータを用いて排出するワーク排出方法において、
上記ワークが上記素材から分離されるときに若しくはされたときに、上記ワークと上記素材との間に形成される隙間を通して、上記ワークの外周における上記シュータの色を検出する検出段階と;
上記検出段階の検出結果に応じて、上記各シュータのうちで、上記ワークを排出するために必要なシュータを個別にまたは併合して回動させるシュータ回動段階と;
を有することを特徴とするワーク排出方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003198400A JP2005034928A (ja) | 2003-07-17 | 2003-07-17 | 熱切断加工機のワーク排出装置およびワーク排出方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009012076A (ja) * | 2007-06-30 | 2009-01-22 | Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh & Co Kg | ワークを加工するための機械及びワークを機械的に加工するための方法 |
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JP2016034649A (ja) * | 2014-08-01 | 2016-03-17 | 株式会社アマダホールディングス | ワークテーブル装置 |
-
2003
- 2003-07-17 JP JP2003198400A patent/JP2005034928A/ja active Pending
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