JP2005032771A - 電子素子の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送風ファン3の吹出口13側に、多数のフィン7を備えたヒートシンク8が配置されるとともに、電子素子6が熱伝達可能に接触させられる入熱部5と前記ヒートシンク8との間にヒートパイプ2が配置された電子素子の冷却装置1において、前記ヒートパイプ2の少なくとも一部が、前記送風ファン3のファンカバー11に熱伝達可能に接合されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒートパイプおよび送風ファンが用いられている冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータなどの電子装置に内蔵されている各種の電子素子は、不可避的な内部抵抗があるので、通電して動作させることにより発熱し、その結果、ある程度以上に温度が上昇すると、動作が不安定になり、ついには動作不良を起こしてしまう。そのため、電子素子の冷却のための種々の装置が開発されており、例えば電子素子にヒートシンクを直接取り付けて放熱面積を増大させる装置や、そのヒートシンクにマイクロファンを取り付けて強制空冷する装置などが開発されている。
【0003】
これらの冷却装置は、電子素子の実質的な放熱面積をヒートシンクによって増大させることにより、電子素子からの放熱量を増大させて、電子素子の過熱を防止する構造である。したがって、冷却に使用される空気は、電子素子の周囲の空気に限られる。そのため、電子素子が収容されている筐体の内容積が小さい場合には、その内部温度が次第に上昇し、電子素子を充分に冷却できなくなる事態が生じる。
【0004】
その典型的な例が、ノート型パソコン等の小型のデータ処理装置であり、この種の装置では、携帯性や搬送性を重視して可及的に小容積の筐体を使用するから、電子素子の周囲の空間部分が極めて限られたものとなる。そのために、電子素子の周囲に放熱するのでは、筐体内の空気の熱容量が少ないことにより充分な冷却をおこなうことができない。言い換えれば、使用可能な電子素子が冷却装置の冷却能力で制限されてしまう。
【0005】
そこで従来では、電子素子などの発熱体から離れた箇所で、外気に放熱させることにより、電子素子の冷却をおこなう冷却装置が開発されている。この種の冷却装置は、冷却対象物である電子素子と放熱部とが離隔しているので、両者の間で効率よく熱を伝達する必要がある。そのために、アルミニウムなどの熱伝導性の高い伝熱板の上に発熱体を接触させるとともに、その伝熱板の他の部分にヒートシンクを取り付けた構成としている。また、その伝熱板による熱の伝導を補助するために、伝熱板にヒートパイプを沿わせて配置することもおこなわれている。
【0006】
そのヒートパイプは、密閉した容器(コンテナ)の内部に、水やアルコールなどの凝縮性の流体を作動流体として封入し、外部からの入熱によってその作動流体を蒸発させるとともに、その蒸気を低温・低圧部に流動させた後、放熱させて凝縮させ、さらにその液化した作動流体を蒸発の生じる箇所に、毛細管圧力などによって還流させるように構成した伝熱装置である。
【0007】
上記のようなヒートパイプを利用した冷却装置であれば、電子素子で発生する熱が伝熱板を介して、熱輸送能力に優れるヒートパイプに伝達されて放熱機構まで運ばれ、その後、空気流によって電子素子から離れた箇所に放熱されるので、電子素子の温度上昇を抑制することができる。
【0008】
上記のような冷却装置の冷却効率を更に向上させる一例として、ヒートパイプにフィンを設けて、前記フィンの設けられている部分をファンの吹出口に沿うように配置した構造の冷却装置がある。このような構造の冷却装置であれば、前記フィンによって放熱面積を増加することができるので、冷却効率を更に向上させることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平2002−340725号公報(図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の冷却装置では、ファンの吹出口の大きさは予め決められている。そのため、前記吹出口に対向するヒートパイプの放熱部の長さが決まってしまう。したがって、前記冷却装置の冷却性能を可及的に向上させるべく、前記ヒートパイプの放熱部に前記フィンの枚数を増大すると、前記ファンからの冷却空気が流通するフィン同士の間隔、すなわち冷却空気の通風路が狭くなり、通風抵抗が増加してしまう。したがって、強制空冷するべく送風しても、前記通風路に空気流が入りにくくなり、あるいは冷却空気の流通が阻害されたりし、その結果、放熱効果が損なわれるおそれがある。そのため、フィンの枚数を増加するには制限がある。また、フィンの形状を大きくした場合には、フィンの熱伝達効率が悪くなる。したがって、実質的な放熱面積を増やすことができない。そのため、冷却装置の構造を改良する余地が多分にあった。
【0011】
この発明は、上記の事情を背景にしてなされたものであり、冷却効率が良好な電子素子の冷却装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、送風ファンの吹き出し口側に、多数のフィンを備えたヒートシンクが配置されるとともに、電子素子が熱伝達可能に接触させられる台座部と前記ヒートシンクとの間にヒートパイプが配置された電子素子の冷却装置において、前記ヒートパイプの少なくとも一部が、前記送風ファンのケーシングに熱伝達可能に接合されていることを特徴とする電子素子の冷却装置である。
【0013】
したがって、請求項1の発明によれば、電子素子の冷却装置に設けられている送風ファンの吹き出し口側に、多数のフィンを備えたヒートシンクが配置され、前記ヒートシンクと電子素子が熱伝達可能に接触する台座部との間にヒートパイプが配置されている。このヒートパイプの一部が、前記送風ファンのケーシングに熱伝達可能に接合されているので、電子素子が通電して生じた熱が前記台座部に伝達されると、前記ヒートパイプの一連のヒートパイプ動作によって、前記ヒートシンクの他に前記送風ファンのケーシングにも熱が伝達される。そのため、前記ファンのケーシングからも放熱される。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記ヒートパイプの一部が、前記ケーシングの外面にハンダ付けされていることを特徴とする電子素子の冷却装置である。
【0015】
したがって、請求項2の発明によれば、請求項1の作用に加えて、前記ヒートパイプの一部が、前記ケーシングの外面にハンダ付けされているので、前記送風ファンのケーシングからも放熱される。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の具体例を説明する。ここに示す例は、この発明の冷却装置を図示しないノートブック型パソコンに適用した例である。なお、この発明の適用はこのノートブック型パソコンに限定されず、適宜の機器に適用することができる。
【0017】
前記図示しないノートブック型パソコンの内部には、図1および図2に示す冷却装置1が配置されている。この冷却装置1には、湾曲したヒートパイプ2とファン3とが設けられている。ここに示すヒートパイプ2は、気密状態に密閉したコンテナ(中空密閉容器)の内部に、空気などの非凝縮性ガスを脱気した状態で水などの凝縮性の流体を作動流体として封入し、さらに前記作動流体を還流するためのウイックが設けられている熱伝導装置である。
【0018】
ヒートパイプ2は、そのコンテナの断面形状が扁平型に形成されている。また、ヒートパイプ2の全体形状が軸状体とされており、その軸状体が略L字状に湾曲されている。このヒートパイプ2の湾曲した内側の側面に沿わせて、ファン3が組み合わされている。ファン3には、ファンの一例としてマイクロファンが使用されているが、他のファンが使用されていてもよい。ヒートパイプ2の一方の先端部分には、受熱ブロック4が取り付けられており、入熱部5が形成されている。この入熱部5における下面部は、平坦面を成していて、そこにはCPUなどの電子素子6が密着状態で取り付けられている。また、ヒートパイプ2には、熱伝導率が大きくかつ加工性の良好なアルミニウム等の材料で形成された平板状の放熱フィン7が、平行に設置されたヒートシンク8が形成されている。ヒートパイプ2と放熱フィン7とは、ハンダ付けで固定されている。なお、ヒートパイプ2と放熱フィン7との固定方法は、ハンダ付けに限定されず、他の方法でもよい。
【0019】
更にヒートパイプ2の近傍には、ファン3が設置されていて、適宜の手段によってパソコンケースに対して固定されている。このファン3は、設置状態での厚さ(高さ)がヒートパイプ2の高さよりも小さい設定の中空平板状のハウジング9と、ハウジング9の内部に収容された回転駆動するブレード10と、ハウジング9の上面を閉じている蓋形状のファンカバー11とを備えたいわゆる横型軸流ファンが採用されている。ファン3における上下面には、円形状に開口した吸込口12が形成されている。そのため、ファンカバー11の中央部分には、円形状の開口が形成されている。このファンカバー11は、熱伝導性の良い銅によって形成されている。また、ファン3の側面部には、矩形状に開口した吹出口13が設けられている。したがって、ファン3を駆動させると、パソコンケースの内部の空気が、前記吸込口12からハウジング9の内側に入り込むとともに、吹出口13からヒートパイプ2に向けて供給され、各放熱フィン7同士の間を通過してパソコンケースの外部に送り出される。なおファン3は、パソコンケースの内部に標準装備されるバッテリ(図示せず)の電力によっても駆動可能な構成であり、この発明のファンに相当するものである。
【0020】
ファンカバー11には、ヒートパイプ2を支持するための凹部材14が形成されている。この凹部材14は、ファンカバー11において、吹出口13と直角をなす部分に形成されており、ヒートパイプ2の一部が嵌め込まれてハンダ付けで固定されている。また、凹部材14は、全体がファン3に対して外側に向けて突出し、ファン3の内側に向けて、窪んだ部分が形成されている。そのため、この凹部材14全体が、冷却装置1の高さ方向で、吹出口13よりも上方に設けられている。この凹部材14にヒートパイプ2が嵌め込まれている。そのため、ヒートパイプ2が、吹出口13の対向する部分とは異なる位置に配置されている。一方、放熱フィン7によって通風路15が形成されている。また、ファン3の吹出口13とヒートシンク8とは対向している。さらに、ヒートシンク8の通風路15が、吹出口13の通風方向に平行に配置されている。
【0021】
したがって、冷却装置1によれば、電子素子6が通電して生じた熱が冷却装置1の入熱部5に伝達される。入熱部5に熱が伝達されると、各ヒートパイプ2の内部の作動流体が蒸発し、その蒸気が温度および圧力の低い、各ヒートパイプ2の他方の端部周縁のヒートシンク8に流動する。そして、このヒートシンク8に対向しているファン3の吹出口13から冷却空気が吹き出されると、前記冷却空気が吹出口13に対向している通風路15に、前記冷却空気が流入して熱交換が行われる。冷却装置1では、ヒートパイプ2と、凹部材14とが熱伝達可能に接合されている。そのため、入熱部5に伝達された熱は、放熱フィン7に熱伝達される以外に、凹部材14を経由してファンカバー11にも熱伝達される。そのため、冷却装置1の実質的な放熱面積が増加する。
【0022】
一方、ヒートシンク8のヒートパイプ2が、ファン3に設けられている凹部材14によって支持され、ファン3の吹出口13の対向する位置とは異なる位置に配置されている。そのため、冷却空気が通風路15を通風する際の障害が減少し、通風抵抗が低減される。
【0023】
上述の冷却装置1では、ヒートパイプ2と、凹部材14とが固定され、熱伝達可能に接合されている。その結果、入熱部5に伝達された熱を、放熱フィン7に熱伝達される以外に、凹部材14を経由してファンカバー11にも熱伝達することができる。そのため、ファンカバー11からも放熱を行うことができるので、冷却装置1の実質的な放熱面積を増加することができる。その結果、冷却装置1の冷却性能を向上することができる。
【0024】
また、冷却装置1では、ファンカバー11に形成された凹部材14によって、通風路15が設けられているヒートパイプ2を吹出口13の対向している位置とは異なる位置に配置することができる。そのため、冷却空気が通風路15を通風する際の障害が減少し、通風路15の通風抵抗を低減することができる。その結果、通風路15を通過する冷却空気の流量を増加することができる。そのため、放熱フィン7と冷却空気との間で効率よく熱交換を行うことができる。その結果、冷却装置1の冷却性能を向上することができる。
【0025】
つぎに、この発明の他の具体例を説明する。図3および図4に示す冷却装置16には、二本のヒートパイプ17と全体形状が正方形に形成されているファン18とが設けられている。
【0026】
冷却装置16は、フレーム19にヒートパイプ17とファン18とが連結されて構成されている。ファン18は、フレーム19のファン装着部に連結されている。このフレーム19としては、アルミニウムをダイカスト鋳造によって形成したものが例示されるが、他の材料が他の製造方法で形成されていてもよい。このフレーム19には屈曲した溝が形成されている。この溝に扁平形状に形成された二本のヒートパイプ17の一方の各端部周縁が収納されて、カバープレート20が被せられ入熱部21とされている。また、カバープレート20の材料としては、銅が例示されるが他の材料で形成されていてもよい。入熱部21には、電子素子22が取り付けられており、熱伝達可能とされている。
【0027】
ヒートパイプ17の近傍には、ファン18が設置されている。このファン18は、適宜の手段によってフレーム19に固定されている。ファン18は、中空平板状のハウジング23と、ハウジング23の内部に収容された回転駆動するブレード24と、ハウジング23の上面を閉じている蓋形状のファンカバー25とを備えた横型軸流ファンが採用されている。また、ブレード24の回転軸の軸線方向の上下方向であるハウジング23の上下面には、円形状に開口した二つの吸込口26,27が形成されている。そのため、ファンカバー25の中央部分には、円形状の開口が形成されている。このファンカバー25は、熱伝導性の良い銅によって形成されている。また、ファン18における一側面部には、矩形状に開口した吹出口28および吹出口29が設けられている。したがって、ファン18は、前記吸込口26,27から空気を吸い込み、ブレードの回転面での半径方向に送風するようになっている。
【0028】
二本のヒートパイプ17の他方の端部周縁は、ファン18の外側部分であるハウジング23に沿って、それぞれ屈曲あるいは湾曲している。このハウジング23は多角形状の一例として直方体に形成されており、その側面部の四面のうち、直角を形成している二面に矩形状の開口部が設けられている。この開口部が、ファン18の空気を送り出す吹出口28および吹出口29とされている。言い換えると、直方体のハウジング23におけるブレード24の半径方向に、連続して吹出口28と吹出口29とが直角に形成されている。
【0029】
ファンカバー25の内、吹出口28および吹出口29を形成している端部には、前記二本のヒートパイプ17の他方の端部周縁が沿うように設置されており、前記他方の端部周縁にそれぞれヒートシンク30およびヒートシンク31が形成されている。このヒートシンク30およびヒートシンク31には、熱伝導率が大きくかつ加工性の良好なアルミニウム等で形成された薄板状の放熱フィン32が平行に配置されている。この放熱フィン32とヒートパイプ17とは、ハンダ付けで固定されている。また、前記二本のヒートパイプ17の他方の端部は、冷却装置16の高さ方向で、吹出口28および吹出口29よりも上方に配置されている。そのため、放熱フィン32によって吹出口28に対向する位置に通風路33が形成されており、さらに、吹出口29に対向する位置に通風路34が形成されている。そのため、放熱フィン32の間隙によって形成されている通風路33と、通風路34とが直角を成している。
【0030】
したがって、上記の冷却装置16によれば、入熱部21が、二本のヒートパイプ17の端部周縁同士を連結することによって形成されている。この入熱部21に電子素子22が通電して生じた熱が伝達される。入熱部21に熱が伝達されると、各ヒートパイプ17の内部の作動流体が蒸発し、その蒸気が温度および圧力の低い、各ヒートパイプ17の他方の端部周縁のヒートシンク30および31に流動する。そして、ファン18からヒートシンク30および31に送風される。そして、このヒートシンク8に対向しているファン18の吹出口28および吹出口29から冷却空気が吹き出されると、前記冷却空気が通風路33および通風路34に流入して熱交換が行われる。冷却装置16では、ヒートパイプ17と、ファンカバー25とが熱伝達可能に接合されている。そのため、入熱部21に伝達された熱は、放熱フィン32に熱伝達される以外に、ファンカバー25にも熱伝達され、放熱される。そのため、冷却装置16の実質的な放熱面積が増加する。
【0031】
また、通風路33および通風路34が形成されている各ヒートパイプ17が、吹出口28および吹出口29の対向する位置とは異なる位置に配置されている。そのため、冷却空気が、通風路33および通風路34を通風する際の障害が減少し、通風抵抗が低減される。
【0032】
また、電子素子22に生じた熱が、各ヒートパイプ17のヒートシンク30および31に分散され、その後ファン18の吹出口28および吹出口29からの送風によって強制冷却される。
【0033】
また、ハウジング23が多角形状に形成されて、吹出口28および吹出口29が前記多角形状の連続する二つの側面にそれぞれ設けられ、さらにハウジング23の上下面に吸気口26,27が設けられている。そのため、ファン18を起動すると、ハウジング23の上下方向から吸気が行われて二方向に送風される。
【0034】
上述の冷却装置16によると、ヒートパイプ17と、ファンカバー25とが固定され、熱伝達可能に接合されている。その結果、入熱部21に伝達された熱が、放熱フィン32に熱伝達される以外に、ファンカバー25にも熱伝達される。そのため、ファンカバー25からも放熱を行うことができるので、放熱フィン32の枚数を増加させることなく、冷却装置16の実質的な放熱面積を増加することができる。言い換えれば、冷却装置16の通風路33および34の通風抵抗を増加させることなく、冷却装置16の実質的な放熱面積を増加することができる。その結果、冷却装置16の冷却性能を向上することができる。
【0035】
また、冷却装置16では、各ヒートパイプ17を吹出口28および吹出口29の対向している位置とは異なる位置に配置することができる。そのため、冷却空気が通風路33および34を通風する際の障害が減少し、通風路33および34の通風抵抗を低減することができる。その結果、通風路33および34を通過する冷却空気の流量を増加することができる。そのため、放熱フィン32と冷却空気との間で効率よく熱交換を行うことができる。その結果、冷却装置16の冷却性能を向上することができる。
【0036】
また、電子素子22に生じた熱を、二本のヒートパイプ17のヒートシンク30および31に分散することができる。そのため、放熱面積を増加することができる。その結果、電子素子22に生じた熱を効率よく放熱することができる。さらに、その後このヒートシンク30および31を、ファン18の吹出口28および吹出口29からの送風によって、それぞれ強制冷却することができる。したがって、電子素子22に生じた熱を、分散して強制冷却することができるので、冷却装置16の冷却効率を向上することができる。
【0037】
また、フレーム19にファン18および各ヒートパイプ17とが連結されて、一体に形成されていることにより、冷却装置16をコンパクト化することができる。そのため、冷却性能が高いうえに全体としての構成がコンパクト化されるので、冷却装置16の配置の自由度を向上することができる。
【0038】
また、ハウジング23が四角形状に形成されて、吹出口28および29が前記四角形状の直角を成す二つの辺にそれぞれ設けられ、さらに前記ハウジング23の上下面に吸込口26および27が設けられている。そのため、前記ファン18を起動すると、前記ハウジング23の上下方向から吸気が行われて、パソコンケースの内部の空気がハウジング23の内側に入り込むとともに、直角を成す二方向に送風することができる。その結果、ヒートシンク30および31を同時に強制冷却することができる。
【0039】
なお、上記の冷却装置1および16では、ファンカバー11および25が銅で形成されたが、この発明の冷却装置におけるファンカバーは、銅以外の熱伝導率の高い材料、例えば、アルミニウムで形成されていてもよい。
【0040】
また、上記の冷却装置1および16では、ファンカバーとヒートパイプとがハンダ付けによって固定されていたが、この発明の冷却装置におけるケーシングとヒートパイプとの固定部分は、上記のファンカバーに限定されない。要は、ファンのケーシングの一部にヒートパイプが接合されていればよい。したがって、例えば、上記の具体例におけるハウジングに、熱伝達可能にヒートパイプが接合されていてもよい。
【0041】
また、上記の冷却装置1および16では、ファンカバーとヒートパイプとがハンダ付けによって固定されていたが、この発明の冷却装置におけるケーシングとヒートパイプとの固定方法は、ハンダ付けに限定されない。要は、熱伝達可能にケーシングとヒートパイプとが接合されていればよい。したがって、ファンカバーとヒートパイプとの固定方法として、例えば、エポキシ等の伝熱性の接着剤を使用する方法や機械かしめなどを採用することもできる。
【0042】
また、この発明の冷却装置では、熱伝達可能にケーシングとヒートパイプとが接合されていればよいので、上述の具体例において、ファンのハウジングを、例えば、樹脂で形成することもできる。前記ハウジングが樹脂で形成された場合、冷却装置の冷却性能を低減せずに、冷却装置を軽量化することができる。また、上述の具体例のハウジングを形成している材料よりも樹脂は安価であるため、冷却装置の製造コストを低減することができる。なお、この発明の冷却装置におけるファンのハウジングは、樹脂以外の他の材料で形成することもできる。
【0043】
ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、放熱フィン7,32が、この発明の平板状フィンに相当し、ファンカバー11およびファンカバー25が、この発明のファンのケーシングに相当し、入熱部5および入熱部21が、この発明の台座部に相当し、凹部材14が、この発明の支持部材に相当する。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、冷却装置のヒートパイプの一部が、前記送風ファンのケーシングに熱伝達可能に接合されているので、電子素子が通電して生じた熱が前記台座部に伝達されると、前記ヒートシンクの他に前記送風ファンのケーシングにも熱を伝達することができる。そのため、冷却装置における実質的な放熱面積を増大することができる。その結果、冷却装置の冷却性能を向上することができる。
【0045】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、前記ヒートパイプの一部が、前記ケーシングの外面にハンダ付けされていることによって、前記ケーシングからも放熱されるので、実質的な放熱面積を増加することができる。その結果、冷却装置の冷却性能をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る冷却装置の一具体例を示す平面図である。
【図2】図1に示す冷却装置の背面図である。
【図3】この発明に係る冷却装置の他の具体例を示す平面図である。
【図4】図3に示す冷却装置の背面図である。
【符号の説明】
1,16…冷却装置、 2,17…ヒートパイプ、 3,18…ファン、 5,21…入熱部、 6,22…電子素子、 7,32…放熱フィン、 8,30,31…ヒートシンク、 11,25…ファンカバー、 13,28,29…吹出口。
Claims (2)
- 送風ファンの吹き出し口側に、多数のフィンを備えたヒートシンクが配置されるとともに、電子素子が熱伝達可能に接触させられる台座部と前記ヒートシンクとの間にヒートパイプが配置された電子素子の冷却装置において、
前記ヒートパイプの少なくとも一部が、前記送風ファンのケーシングに熱伝達可能に接合されていることを特徴とする電子素子の冷却装置。 - 前記ヒートパイプの一部が、前記ケーシングの外面にハンダ付けされていることを特徴とする請求項1に記載の電子素子の冷却装置。
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A02 | Decision of refusal |
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