JP2005032712A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
上記リチウムイオン二次電池の正極としては,例えばコバルト酸リチウム(LiCoO2)及びマンガン酸リチウム(LiMn2O4)等を正極活物質として含有するものが用いられてきた。
また,LiMn2O4を正極活物質として含有するリチウムイオン二次電池は,資源が豊富で安価なMnを含有する正極活物質を用いているため,中型及び大型電池用に比較的広く検討されてはいる。しかし,60℃程度の高温下での使用においては,Mnが溶出し,溶出したMnが負極表面へダメージを与え,電池内部抵抗の上昇や容量の低下を引き起こすという問題がある。
上記非水電解液には,添加剤として下記の一般式(1)で表される化合物が添加されており,
上記正極活物質は,層状岩塩構造のリチウムニッケル複合酸化物を主成分とすることを特徴とするリチウムイオン二次電池にある(請求項1)。
そのため,上記リチウムイオン二次電池を一回以上充電させると,上記添加剤のすべてもしくは一部が分解し,上記正極又は/及び上記負極の表面や,上記正極活物質又は/及び上記負極活物質の表面に,これらを被覆する被覆物が形成される。
そのため,上記リチウムイオン二次電池においては,リチウムイオンの吸蔵・放出がスムーズに行われ,正極又は/及び負極の表面や上記正極活物質又は/及び負極活物質の表面と,電解液との界面抵抗が低減し,幅広い温度範囲で電池の初期出力を向上できる。特に,低温では電解液の抵抗が高くなるために,出力の向上はより顕著になる。
また,上記被覆物は,非水電解液中の電解質の分解等によって起こる,負極上での高抵抗な被膜の形成を抑制することができる。それ故,上記リチウムイオン二次電池の内部抵抗の上昇を抑制し,サイクル特性の低下を抑制することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池においては,上記被覆物が高抵抗な被膜の形成を防止することができるため,例えば60℃という高温環境下で保管及び使用した場合においても,優れた放電容量及び出力電圧を発揮することができる。
例えばすでに実用化されているLiPF6を支持塩に用いた電解液を用いた場合には,加水分解によってHFが生じるおそれがある。このHFは,例えば60℃,4.1V等という環境下において,例えばAl等からなる集電体を腐食するおそれがある。その結果,抵抗が上昇し,電池特性が劣化してしまうおそれがある。
これに対し,上記リチウムイオン二次電池においては,上記非水電解液に,上記一般式で表される化合物が添加されているため,加水分解してもHFが発生しない。そのため,上記リチウムイオン二次電池は優れた耐久性を発揮することができる。
このような添加剤の具体的な例を次に示す。
また,同様にアニオンの価数bも1〜3であり,b=1が最も好ましい。
また,カチオンとアニオンの比を表す定数pは,両者の価数の比b/aにより必然的に決まってくる。
好ましくは,上記一般式(1)中のMは,Al,B,V,Ti,Si,Zr,Ge,Sn,Cu,Y,Zn,Ga,Nb,Ta,Bi,P,As,Sc,Hf,またはSbのいずれかであることがよい(請求項5)。
この場合には,上記添加剤の合成が容易となる。
さらには,R1が複数存在する場合(q=1,m=2〜4の場合)には,それぞれが結合してもよく,例えばエチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることができる。
好ましくは,R2としては,電子吸引性の基がよく,特にフッ素がよい。この場合には,上記添加剤の溶解度や解離度が向上し,これに伴ってイオン伝導度が向上するという効果を得ることができる。さらにこの場合には,耐酸化性が向上し,これにより副反応の発生を防止することができる。
また、上述のR1,R2,R3,R4において、C1〜C10は炭素数が1〜10であることを示し、C6〜C20は炭素数が6〜20であることを示す。
また,上記リチウムニッケル複合酸化物としては,LiNiaM1(1-a)O2(但し,M1はMg,Co,Mn及びAlから選ばれる一種以上,0.4<a<0.95)で表される化合物を用いることもできる(請求項3)。
さらに,上記リチウムニッケル複合酸化物としては,LiNixM2yAlzO2(但し,M2はMg,Co,及びMnから選ばれる一種以上,x+y+z=1,0.5<x<0.95,0.01<y<0.4,0.001<z<0.2)で表される化合物を用いることもできる(請求項4)
これらの正極活物質を用いた場合には,上記リチウムイオン二次電池の高容量化を図ることができると共に,熱的安定性を向上させることができる。即ち,この場合には,上記リチウム二次電池の長寿命化及び安全性の向上を図ることができる。
これら活物質,導電材,結着剤を分散させる溶剤としては,例えばN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
この場合には,上記リチウムイオン二次電池の充電時に,上記添加剤が分解し負極又は/及び負極活物質に低抵抗でかつ安定な被覆物を形成し易くなり,上記リチウムイオン二次電池の内部抵抗の上昇を一層抑制することができる。
比表面積が0.8m2/g未満の場合又は5m2/gを越える場合には,上記被覆物が充分に形成されず,上記内部抵抗の上昇を充分に抑制できないおそれがある。
この場合には,比較的イオン伝導度が高く,電気化学的に安定であるという効果を得ることができるとともに,さらに,上記添加剤のリチウムイオンも電池の充放電反応に寄与できるという効果を得ることができる。また,この場合には低コストで上記リチウムイオン二次電池を作製できる。
上記電解質に対する上記添加剤のモル比が0.1未満の場合,即ち上記添加剤に対する上記電解質のモル比が99.9を超える場合には,高温条件下での容量の保存耐久性効果や,充放電サイクルを繰り返したときの容量維持率の増大効果が充分に得られないおそれがある。一方,上記電解質に対する上記添加剤のモル比が50を超える場合,即ち上記添加剤に対する上記電解質のモル比が50未満の場合には,内部抵抗の上昇を抑制する効果が充分に得られないおそれがあるとともに,初期出力が低下するおそれがある。
また,上記リチウムイオン二次電池のIV抵抗増加率を抑制させたい場合には,特に電解質:添加剤=99.9〜50:0.1〜50であることが好ましい。より好ましくは電解質:添加剤=95〜60:5〜40であることが好ましい。
また,上記リチウムイオン二次電池の初期出力を向上させたい場合には,特に電解質:添加剤=99.9〜90:0.1〜10であることが好ましい。より好ましくは電解質:添加剤=99〜93:1〜7がよい。
したがって,上記電解質と上記添加剤との混合比は,上記リチウムイオン二次電池の用途に応じて要求される電池特性によって,適宜決定することができる。
次に,本発明のリチウムイオン二次電池の実施例につき図1〜図2を用いて説明する。
図1及び図2に示すごとく,本例のリチウムイオン二次電池1は,リチウムを含有する酸化物を正極活物質25として含有する正極2と,炭素材料を負極活物質35として含有する負極3と,有機溶媒に電解質51を溶解してなる非水電解液とを有する。
また,正極活物質25は,層状岩塩構造のリチウムニッケル複合酸化物を主成分とする。
図1に示すごとく,本例のリチウムイオン二次電池1は,正極2,負極3,セパレータ4,ガスケット59,及び電池ケース6等よりなっている。電池ケース6は,18650型の円筒形状の電池ケースであり,キャップ63及び外装缶65よりなる。電池ケース6内には,シート状の正極2及び負極3が,該正極2及び負極3の間に挟んだセパレータ4と共に捲回した状態で配置されている。
また,電池ケース6のキャップ63の内側には,ガスケット59が配置されており,電池ケース6の内部には,非水電解液が注入されている。
正極2及び負極3には,それぞれ正極集電リード23及び負極集電リード33が熔接により設けられている。正極集電リード23は,キャップ63側に配置された正極集電タブ235に熔接により接続されている。また,負極集電リード33は,外装缶65の底に配置された負極集電タブ335に熔接により接続されている。
まず,以下のようにして,上記非水電解液を準備した。
即ち,まずエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した有機溶媒に,電解質としてのLiPF6を終濃度が1Mとなるように加えて電解質溶液を作製した。また,エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した有機溶媒に,上記の式(2)で表される化合物(LBFO)を終濃度が1Mとなるように加えて添加剤溶液を作製した。
即ち,上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=80:20となっている。
正極においては,まず正極活物質としてLiNi0.80Co0.15Al0.05O2を準備し,該正極活物質と,導電材としてのカーボンブラック(東海カーボン株式会社製,TB5500)と,結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業株式会社製,KFポリマ)とを混合し,分散剤としてn−メチル−2−ピロリドンを適量添加し,混練してペースト状の正極合材を得た。正極活物質と導電材と結着剤との混合比は,重量比で,正極活物質:導電材:結着剤=85:10:5とした。
即ち,試料E2の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=90:10となっている。
即ち,試料E3の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=50:50となっている。
上記試料E1〜試料E3の上記非水電解液に含まれる上記電解質と上記添加剤とのモル比を,後述する表1に示す。
本例は,上記実施例1において作製したリチウムイオン二次電池(試料E1〜試料E3)の優れた特性を明らかにするために,比較用のリチウムイオン二次電池を作製した例である。
まず,比較用として,上記非水系電解液に上記添加剤を含有しないリチウムイオン二次電池を作製した。
続いて,この非水電解液を用いて,他は実施例1と同様にして,比較用のリチウムイオン二次電池を作製した。これを試料C1とする。
具体的には,まず,エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した有機溶媒に,添加剤としてのLBFOを終濃度が1Mとなるように加えて,非水系電解液を作製した。
続いて,この非水電解液を用いて,他は実施例1と同様にして,比較用のリチウムイオン二次電池を作製した。これを試料C2とする。
具体的には,まず,正極活物質としてMnスピネルであるLiMn1.8Al0.2O4を準備し,該正極活物質と,導電材としてのカーボンブラックと,結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを混合し,分散剤としてn−メチル−2−ピロリドンを適量添加し,混練してペースト状の正極合材を得た。正極活物質と導電材と結着剤との混合比は,重量比で,正極活物質:導電材:結着剤=85:10:5とした。
試料C3は,正極活物質として,MnスピネルであるLiMn1.8Al0.2O4を含有する点を除いては,上記試料E1と同様のものである。
上記試料C1〜試料C3の上記非水電解液に含まれる上記電解質と上記添加剤とのモル比,及び正極活物質の種類を,後述する表1に示す。
次に,本例では,上記実施例1において作製した試料E1〜試料E3,及び比較例にて作製した試料C1〜試料C3を用いて,下記の保存試験を行った。
上記試料E1〜試料E3,及び試料C1〜試料C3を充電し,SOC=100%の状態に調整した後,60℃の温度条件下で1ヶ月間放置した。
そして,上記保存試験前後の放電容量を測定し,容量回復率を算出した。容量回復率は,保存試験前の放電容量を容量A,保存試験後の放電容量を容量Bとすると,下記の式(a)にて算出することができる。
容量回復率(%)=容量B×100/容量A ・・・・(a)
「抵抗増加率の評価」
各試料を電池容量の50%(SOC=50%)に調整し,0.12A,0.4A,1.2A,2.4A,4.8Aの電流を流して10秒後の電池電圧を測定した。流した電流と電圧とを直線近似し,その傾きからIV抵抗を求めた。
抵抗増加率は,保存試験後のIV抵抗を抵抗B,保存試験前のIV抵抗を抵抗Aとすると,下記の式(b)にて算出することができる。
抵抗増加率(%)=(抵抗B−抵抗A)×100/抵抗A ・・・・(b)
また,上記試料E1〜試料E3は,非水電解液に上記添加剤だけが添加された上記試料C2に比べてもIV抵抗増加率が非常に低かった。
このように,非水電解液に電解質と添加剤とを含有するリチウムイオン二次電池(試料E1〜試料E3)は,高温での保存耐久性に優れていることがわかる。
このように,正極活物質にリチウムニッケル複合酸化物を含有する正極活物質は,高温での保存耐久性に優れていることがわかる。
電池の実使用温度範囲の上限と目される60℃の温度条件下で,上記試料E1〜試料E3及び試料C1〜試料C3を,電流密度2.0mA/cm2の定電流で充電上限電圧4.1Vまで充電し,次いで電流密度2.0mA/cm2の定電流で放電下限電圧3Vまで放電を行う充放電を1サイクルとし,このサイクルを合計500サイクル行った。
充放電サイクル試験前の放電容量を容量X,充放電サイクル試験後の放電容量を容量Yとしたとき,下記の式(c)により算出した。
容量維持率(%)=容量Y/容量X×100 ・・・・(c)
「抵抗増加率の評価」
各試料を電池容量の50%(SOC=50%)に調整し,0.12A,0.4A,1.2A,2.4A,4.8Aの電流を流して10秒後の電池電圧を測定した。流した電流と電圧とを直線近似し,その傾きからIV抵抗を求めた。
抵抗増加率は,充放電試験後のIV抵抗を抵抗Y,充放電試験前のIV抵抗を抵抗Xとすると,下記の式(d)にて算出することができる。
抵抗増加率(%)=(抵抗Y−抵抗X)×100/抵抗X ・・・・(d)
このように,非水電解液に電解質と添加剤とを含有するリチウムイオン二次電池(試料E1〜試料E3)は,高温での充放電サイクル特性に優れていることがわかる。
このように,正極活物質にリチウムニッケル複合酸化物を含有する正極活物質は,高温での充放電サイクル特性に優れていることがわかる。
図3より知られるごとく,非水電解液に電解質と共に添加剤が添加されている試料E1〜試料E3においては,添加剤が分解して負極に被覆物を形成すると考えられる容量成分が1.8V近傍に認められる。
一方,添加剤が添加されていない試料C1においては,上記のような1.8V近傍の容量成分がなく,負極に被覆物が形成されていないと考えられる。
本例は,実施例1とは異なる添加剤を用いてリチウムイオン二次電池を作製した例である。
具体的には,本例のリチウムイオン二次電池は,添加剤として下記の式(6)で表される化合物(LiPF2(C2O4)2)が添加された非水電解液を有する。
まず,実施例1と同様に,エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した有機溶媒に,電解質としてのLiPF6を終濃度が1Mとなるように加えて電解質溶液を作製した。また,エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の体積比で混合した有機溶媒に,上記の式(6)で表される化合物(LiPF2(C2O4)2)を終濃度が1Mとなるように加えて添加剤溶液を作製した。
即ち,上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=95:5となっている。
即ち,正極においては,正極活物質(LiNi0.80Co0.15Al0.05O2)と,導電材としてのカーボンブラックと,結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを混合し,分散剤としてn−メチル−2−ピロリドンを適量添加し,ペースト状の正極合材を得た。正極活物質と導電材と結着剤との混合比は,実施例1と同様である。さらに,実施例1と同様にして,正極合材をアルミニウム箔集電体に塗布し,高密度化させ,シート状の正極を作製した。正極活物質の付着量は,実施例1と同様に片面当たり,7mg/cm2程度とした。
その後,電池ケース内に上記のようにして準備した非水電解液を含浸させ,実施例1と同様にして,ガスケットを配置し,電池ケースを密閉してリチウムイオン二次電池を作製した。これを試料E4とする。
即ち,試料E4は,添加剤としてLiPF2(C2O4)2を含有し,かつ電解質と添加剤とを電解質:添加剤=95:5という割合で含有する非水電解液を有している点を除いては,実施例1の上記試料E1と同様のものである。
即ち,試料E5の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=97:3となっている。
即ち,試料E6の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=93:7となっている。
即ち,試料E7の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=90:10となっている。
即ち,試料E8の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=85:15となっている。
即ち,試料E9の上記非水電解液中においては,上記電解質と上記添加剤とのモル比は,電解質:添加剤=80:20となっている。
上記試料E4〜試料E9の上記非水電解液に含まれる上記電解質と上記添加剤とのモル比を,下記の表3に示す。
次に,本例においては,上記実施例2において作製した上記試料E4〜E9,及びその比較用として上記比較例にて作製した上記試料C1について,低温(−30℃)における初期出力を測定した。測定は,下記の初期出力試験により行った。
各試料(試料E4〜試料E9及び試料C1)を−30℃に保持した。その後,電池容量50%(SOC=50%)の状態に調整し,0.12A,0.4A,1.2A,2.4A,4.8Aの電流を流して10秒後の電池電圧を測定し,出力値を算出した。測定は,各試料と同様の試料を3つずつ作製して行い,その平均を求めた。各試料の出力値は,試料C1の値を1としたときの相対値として算出した。即ち,各試料の結果を,試料C1の値を基準に規格化した値で表した。その結果を図4に示す。
2 正極
25 正極活物質
3 負極
35 負極活物質
51 電解質
53 添加剤
55 被覆物
Claims (7)
- リチウムを含有する酸化物を正極活物質として含有する正極と,炭素材料を負極活物質として含有する負極と,有機溶媒に電解質を溶解してなる非水電解液とを有するリチウムイオン二次電池において,
上記非水電解液には,添加剤として下記の一般式(1)で表される化合物が添加されており,
上記正極活物質は,層状岩塩構造のリチウムニッケル複合酸化物を主成分とすることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1において,上記リチウムニッケル複合酸化物は,LiNiO2であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1において,上記リチウムニッケル複合酸化物は,LiNiaM1(1-a)O2(但し,M1はMg,Co,Mn及びAlから選ばれる一種以上,0.4<a<0.95)で表される化合物よりなることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1において,上記リチウムニッケル複合酸化物は,LiNixM2yAlzO2(但し,M2はMg,Co,及びMnから選ばれる一種以上,x+y+z=1,0.5<x<0.95,0.01<y<0.4,0.001<z<0.2)で表される化合物よりなることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1〜4のいずれか一項において,上記一般式(1)中のMは,Al,B,V,Ti,Si,Zr,Ge,Sn,Cu,Y,Zn,Ga,Nb,Ta,Bi,P,As,Sc,Hf,またはSbのいずれかであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1〜5のいずれか一項において,上記電解質は,Aa+(PF6 -)a,Aa+(ClO4 -)a,Aa+(BF4 -)a,Aa+(AsF6 -)a,またはAa+(SbF6 -)a,(但し,Aa+は金属イオン,プロトン,又はオニウムイオン,aは1〜3である)から選ばれる1種以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項1〜6のいずれか一項において,上記添加剤は,上記電解質とのモル比が電解質:添加剤=99.9〜50:0.1〜50となるように添加されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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