JP2005030209A - 真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】軸線方向の大きさを増大させずに、副吸気口の圧力が例えば数Torrといった比較的高い圧力であっても差動排気できる真空ポンプを提供する。
【解決手段】主吸気口17に吸気側が接続されたターボ分子ポンプ段5と、ターボ分子ポンプ段5の排気側に位置するとともに、回転円板23の端面に対向する固定円板31にねじ溝が半径方向に形成されたジーグバーン段7と、ジーグバーン段7の排気側に位置するとともに、回転円筒部25の周面に対向する静止側壁部33にねじ溝が軸線方向に形成された軸方向ねじ溝ポンプ段9と、ジーグバーン段7と軸方向ねじ溝ポンプ段9との間に設けられた副吸気口41とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空ポンプ、より具体的には、主吸気口の他に副吸気口が設けられ、ターボ分子ポンプ段に加えてねじ溝ポンプ段を有する複合ターボ分子ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸気側の圧力が10−3Torr以下の高真空とされ、排気側の圧力が数Torr程度とされた真空ポンプとして、ターボ分子ポンプ段と、軸方向ねじ溝ポンプ段またはジーグバーンポンプ段とを組み合わせた複合ターボ分子ポンプが知られている。
軸方向ねじ溝ポンプ段およびジーグバーンポンプ段は、ともに摩擦ポンプの一種である。軸方向ねじ溝ポンプ段は、回転体の周面または回転体に対向する静止側壁部に軸線方向にねじ溝が形成されており、このねじ溝に気体を軸線方向に通過させることよって排気するものである。ジーグバーンポンプ段は、回転板の端面またはこの端面に対向する静止側壁部に半径方向にねじ溝が形成されており、このねじ溝に気体を半径方向に通過させることよって排気するものである。
【0003】
このような複合ターボ分子ポンプの一例として、特許文献1に記載されたものがある。図4に示されているように、この複合ターボ分子ポンプ100は、主吸気口102に接続されたターボ分子ポンプ段104と、このターボ分子ポンプ段104の排気側に位置する軸方向ねじ溝ポンプ段106とを備えている。ターボ分子ポンプ段104及び軸方向ねじ溝ポンプ段106の回転部は、共通の回転軸108によって構成されている。軸方向ねじ溝ポンプ段106を構成する静止側ハウジングの内周面には、軸線方向にねじ溝が形成されている。
ターボ分子ポンプ段104と軸方向ねじ溝ポンプ段106との間には、副吸気口110が設けられている。
軸方向ねじ溝ポンプ段106の排気側には、排気口112が設けられている。
この複合ターボ分子ポンプは、主吸気口102において高真空で真空排気を行い、副吸気口110において主吸気口102よりも高い圧力で真空排気を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−147393号公報(段落[0009]〜[0012]、及び図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような従来の複合ターボ分子ポンプ100は、以下のような問題がある。
一般に、ターボ分子ポンプ段は、動翼を毎分数万回転させることによって高真空を実現するものであり、排気側の圧力としては所定以下の圧力(例えば0.1Torr)が要求される。したがって、従来の複合ターボ分子ポンプ100では、副吸気口110の圧力が所定値以上(例えば数Torr)になった場合に運転することを想定していない。
特に、上記従来技術に示した複合ターボ分子ポンプ100は、リークディテクタ(漏れ検出)に用いられるものであり、副吸気口110には漏れ検出を行う真空容器が接続される。したがって、ターボ分子ポンプ段104の排気側において必要とされる圧力が維持されて使用されるのを当然の前提としている。
【0006】
しかし、オリフィスを介して接続された複数の部屋に異なる真空度を与えておき、それぞれの部屋で異なる分析を行う場合がある。この場合、一方の部屋に主吸気口を接続し、他方の部屋に副吸気口を接続し、一つの複合ターボ分子ポンプによって差動排気を行うといった方法が考えられる。しかも、副吸気口に接続された部屋の圧力は、分析上の理由から種々変更することが要求される。
しかし、上記従来の複合ターボ分子ポンプ100では、副吸気口110の圧力はターボ分子ポンプ段104に要求される排気側圧力によって制限されるので、副吸気口110の圧力を例えば数Torrといった高圧に変更することができない。
【0007】
これを可能とするために、ターボ分子ポンプ段の排気側に軸方向ねじ溝ポンプ段をさらに設け、この軸方向ねじ溝ポンプ段の排気側に副吸気口を設けるという構成が考えられる。しかし、軸方向ねじ溝ポンプ段は、軸線方向にねじ溝が形成されているため、所定の圧縮比を確保しようとする場合、ねじ溝を軸線方向に延長させなければならない。これでは、ポンプの大きさを軸線方向に増大させることになり、製造コストが増大するだけでなく、コンパクト性に欠け商品価値も減少する。
【0008】
以上の問題点に鑑み、本発明は、軸線方向の大きさを増大させずに、副吸気口の圧力が例えば数Torrといった比較的高い圧力であっても差動排気できる真空ポンプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の真空ポンプは以下の手段を採用する。
【0010】
本発明の真空ポンプは、第一吸気口に吸気側が接続されたターボ分子ポンプ段と、該ターボ分子ポンプ段の排気側に位置するとともに、回転板の端面および/または該端面に対向する静止側壁部にねじ溝が半径方向に形成された半径方向ねじ溝ポンプ段と、該半径方向ねじ溝ポンプ段の排気側に位置するとともに、回転体の周面および/または該周面に対向する静止側壁部にねじ溝が軸線方向に形成された軸方向ねじ溝ポンプ段と、前記半径方向ねじ溝ポンプ段と前記軸方向ねじ溝ポンプ段との間に設けられた第二吸気口と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
第二吸気口とターボ分子ポンプ段との間に半径方向ねじ溝ポンプ段を配置することとしたので、第二吸気口の圧力が、ターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる圧力よりも高い場合であっても、ターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる低い圧力が確保される。
また、半径方向ねじ溝ポンプ段は、半径方向にねじ溝が形成されているので、軸方向ねじ溝ポンプ段に比べて、軸線方向の長さを短くすることができる。
また、半径方向内側に進むにつれて流路断面積が減少する半径方向ねじ溝ポンプ段に比べて、軸方向ねじ溝ポンプ段は流路断面積が略一定とされるので、半径方向ねじ溝ポンプ段よりも多くの流量を排気することができる。この軸方向ねじ溝ポンプ段の吸気側に第二吸気口を配置することとしたので、より多くの流量を第二吸気口から排気することができる。
【0012】
さらに、本発明の真空ポンプは、第二吸気口における圧力が1〜10Torrとされている。
【0013】
第二吸気口における圧力が1〜10Torrとされていても、半径方向ねじ溝ポンプ段が設けられているので、ターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる圧力が確保される。第二吸気口における圧力は、より好ましくは、1〜5Torrとされる。ターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる圧力は、例えば、0.1Torrである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。
図1には、複合ターボ分子ポンプ(真空ポンプ)1の縦断面図が示されている。
ケーシング3には、ターボ分子ポンプ段5と、このターボ分子ポンプ段5の排気側に設けられたジーグバーン段(半径方向ねじ溝ポンプ段)7と、このジーグバーン段7の排気側に設けられた軸方向ねじ溝ポンプ段9とが収容されている。
【0015】
ケーシング3には、このケーシング3の中心軸線Lを中心として回転するロータ13が設けられている。このロータ13は、図において下方に位置する駆動モータ15によって回転する。ロータ13には、上方の主吸気口(第一吸気口)17側から下方の排気口19に向かって、ターボ分子ポンプ段5の動翼21、ジーグバーン段7の回転円板(回転板)23、軸方向ねじ溝ポンプ段9の回転円筒部25が設けられている。このように、ターボ分子ポンプ段5、ジーグバーン段7および軸方向ねじ溝段9の回転部は、共通のロータ13によって構成されている。
【0016】
ターボ分子ポンプ段5は、その吸気側が主吸気口17に接続されている。主吸気口17は、例えば、質量分析計に接続される。
このターボ分子ポンプ段5は、複数の動翼21と、これら動翼21間に設けられた複数の静翼27とを備えている。これら動翼21及び静翼27によって、主吸気口17から流入した気体分子に運動量を与え、真空排気を行う。
【0017】
ジーグバーン段7は、ロータ13に取り付けられた回転円板23と、この回転円板23の両側部(図において上下)に形成された空間に挿入された固定円板31とを備えている。固定円板31は、ケーシング3内壁に固定されており、本実施形態では2枚用いられている。これら固定円板31の端面と、この端面に対向する回転円板23の端面との間で作用面が形成され、ポンプ作用が行われる。なお、上流側(図において上側)の上流側固定円板31aの上方にはターボ分子ポンプ段5の動翼21aが隣接しており、この動翼21aはジーグバーン段7の回転円板23の役割を兼ねる。すなわち、この動翼21aの下端面と、上流側固定円板31aの上端面との間で作用面が形成される。
なお、本実施形態において、上流側とは、排気される気体の流れ方向を基準として規定されるものであり、吸気側を意味する。同様に、下流側とは排気側を意味する。
固定円板31の両端面(上下面)には、図2に示すように、ねじ溝32が半径方向に形成されている。同図には、固定円板31の上端面が示されており、外周側から取り込んだ気体を内周側に導くように、ねじ溝32が形成されている。
固定円板31の下端面には、内周側から取り込んだ気体を外周側に導くように、上端面とは逆向きのねじ溝が形成されている(図示せず)。
【0018】
軸方向ねじ溝ポンプ段9は、図1に示されているように、ロータ13に設けられた回転円筒部25と、この回転円筒部25に対向して設けられた静止側壁部33とを備えている。
回転円筒部25は、ジーグバーン段7の排気側に延長形成されて下方に延在しており、中空の円筒形状を有している。回転円筒部25の外周面には、ケーシング3の内周面(静止側壁部)35が対向している。このケーシング内周面35には、ねじ溝が軸線L方向に形成されている。このねじ溝は、気体が上方から下方へと軸線L方向に導かれるように形成されている。
また、回転円筒部25の内周側には、この回転円筒部25をケーシング内周面35との間で挟み込むように、内挿部材37が配置されている。この内挿部材37は、ケーシング3の下方から挿入された状態で該ケーシング3に対して固定されている。内挿部材37の外周面には、ねじ溝が軸線L方向に形成されている。このねじ溝は、気体が下方から上方へと軸線L方向に導かれるように形成されている。
【0019】
ジーグバーン段7と軸方向ねじ溝ポンプ段9との間には、副吸気口(第二吸気口)41が設けられている。副吸気口41は、差動排気する際に用いられるものであり、主吸気口17よりも圧力が高い部分を排気する。副吸気口41は、ケーシング3に孔43を形成することによって設けられており、この孔43はジーグバーン段7の排気側の下流側固定円板31bの下端面に向けて開口しており、一方は副吸気口用フランジ45に向けて開口している。
【0020】
軸方向ねじ溝ポンプ段9の排気側には、排気口19が設けられている。この排気口19を介して、主吸気口17及び副吸気口41から吸入した気体が複合ターボ分子ポンプ1外へと排出される。
【0021】
次に、上記構成の複合ターボ分子ポンプ1の動作について説明する。
主吸気口17及び副吸気口41をそれぞれ、真空排気する容器に接続する。
排気口19を、補助ポンプ(図示せず)に接続する。
この状態で、補助ポンプを動作させて、ターボ分子ポンプ段5が動作しうる真空度まで真空排気する。
その後、駆動モータ15を起動し、ロータ13を回転させる。
これにより、ターボ分子ポンプ段5の動翼21が回転し、主吸気口17から流入する気体分子に運動量を与えて真空排気する。
【0022】
ターボ分子ポンプ段5によって排気された気体は、ジーグバーン段7へと流入する。
図3を用いて、ジーグバーン段7での気体流れを詳述する。最も下流側に位置する動翼21aを通過した気体が、この動翼21aの下面と、上流側固定円板31aの上端面との間に流入する(矢印A参照)。この固定円板31aの上面には、図2に示したねじ溝32が形成されており、これにより、気体は外周側から内周側に圧縮されつつ流れる。内周側に到達した気体は、下方へ進み、進行方向を外周側へと変更する。
そして、上流側固定円板31aの下端面と上流側回転円板23aの上端面との間を、内周側から外周側に向けて進行する。上流側回転円板23aの下端面には、図2とは逆ねじのねじ溝32が形成されているので、気体は内周側から外周側に向けて圧縮されつつ流れる。
外周に到達した気体は、下方へ進み、上流側回転円板23aの下端面と下流側固定円板31bの上端面との間を、外周側から内周側へと圧縮されつつ流れる。
内周側に到達した気体は、下方に進行した後に、下流側固定円板31bの下端面と下流側回転円板23bの上端面との間を、内周側から外周側へと圧縮されつつ流れる。
そして、排気側の軸方向ねじ溝ポンプ段9へと導かれる。
【0023】
軸方向ねじ溝ポンプ段9へと導かれた気体は、回転円筒部25とケーシング内周面35との間に流入する。ケーシング内周面35には、軸線L方向にねじ溝36が形成されているので、これにより、気体は圧縮されつつ下方へと流れる。
下方に到達した気体は、内周側へ進み、向きを変えて上方向へと流れる。上方向に流れる気体は、回転円筒部25の内周面と内挿部材37の外周面との間を流れる(図1参照)。内挿部材37の外周面には、軸線L方向にねじ溝が形成されているので、これにより、気体は圧縮されつつ上方へと流れる。
上方に到達した気体は、向きを下方へと折り返し、内挿部材37の内周面と駆動モータ15との間の空間を通過して、排気口19へと流れる。
【0024】
一方、副吸気口41から流入した気体は、ジーグバーン段7と軸方向ねじ溝ポンプ段9との間に流れ込む。より詳細には、図3の矢印Bで示すように、ジーグバーン段7の下流側固定円板31bの下端面に向けて流れ込んだ後に、ジーグバーン段7の上流側へ流れ込まずに、軸方向ねじ溝ポンプ段9の上流側へと流れ込む。そして、軸方向ねじ溝ポンプ段9によって真空排気される。
【0025】
複合ターボ分子ポンプ1が高真空に到達したときの圧力は、おおよそ、主吸気口17で10−3Torr以下、副吸気口41で2〜3Torr程度、排気口19で10Torr程度となる。
【0026】
以上説明した本実施形態に係る複合ターボ分子ポンプによれば、以下のような作用効果を奏する。
副吸気口41の圧力が、2〜3Torrといったターボ分子ポンプ段5の排気側に要求される圧力よりも高い場合であっても、副吸気口41とターボ分子ポンプ段5との間に配置されたジーグバーン段7によって、ターボ分子ポンプ段5の排気側の圧力を、ターボ分子ポンプ段5の排気側に必要とされる低圧(例えば0.1Torr)に保持することができる。
【0027】
ジーグバーン段7は、固定円板31の端面にねじ溝32が半径方向に形成されているので、軸線L方向の長さを短くすることができる。つまり、図3の矢印Aに示されているように、気体は、端面を半径方向に概略4回通過することによって圧縮される。この場合、軸線L方向には、二つの固定円板31a,bの厚みに、回転円板23の厚みを加えた距離しか必要としない。これに対して、軸線L方向にねじ溝が形成された軸方向ねじ溝ポンプ段9では、同等の圧縮を得ようとする場合、半径方向に4回通過する長さだけ軸線L方向に距離を必要とする。したがって、ジーグバーン段7を採用することにより、複合ターボ分子ポンプ1の軸線方向の大きさをコンパクトにすることができる。
【0028】
一方、ジーグバーン段7は、半径方向内側に進むにつれて、気体の流路断面積が減少する。つまり、図2に示されているように、ジーグバーン段7に外周から流入する気体に対して、当初、固定円板31の略外径R1(正確にはねじ溝32が形成されている最大径)に対応する流路断面積が確保される。しかし、気体が半径方向内側に流れるにしたがって、例えば点線で示した円R2のように、外径R1よりも小さな半径を有する円R2に対応する流路断面積しか確保されなくなる。このように、ジーグバーン段7は、半径方向内側に進むにつれて流路断面積が減少するので、気体が流れる際の抵抗が大きい。したがって、流量を大きくとれないという欠点がある。
これに対して、軸方向ねじ溝ポンプ段9は、周面にねじ溝が形成されているため、流路断面積を一定とすることができる。このため、ジーグバーン段7に比べて流量を大きくとれるという長所がある。本実施形態の複合ターボ分子ポンプ1は、この軸方向ねじ溝ポンプ段9の長所を取り入れて、副吸気口41の排気側に軸方向ねじ溝ポンプ段9を配置することとした。これにより、副吸気口41から流入する比較的大きな流量に対応することができる(図3の矢印B参照)。
【0029】
なお、本実施形態において、ジーグバーン段7の固定円板31の両端面に半径方向のねじ溝を形成した構成を示したが、回転円板23の端面に半径方向のねじ溝を形成した構成としても良く、また、両円板31,23に半径方向のねじ溝を形成した構成としても良い。
また、軸方向ねじ溝ポンプ段9の静止側壁部33(ケーシング3の内周面35,内挿部材37の外周面)に軸線L方向のねじ溝を形成した構成を示したが、回転円筒部25の外周面および内周面にねじ溝を形成した構成としても良く、また、静止側壁部33及び回転円筒部25の両者にねじ溝を形成した構成としても良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、第二吸気口とターボ分子ポンプ段との間に半径方向ねじ溝ポンプ段を配置することとしたので、第二吸気口の圧力がターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる圧力よりも高い場合であっても、ターボ分子ポンプ段の排気側に必要とされる低い圧力を確保することができる。
したがって、第一吸気口と第二吸気口の圧力差を大きくした差動排気が可能となる。
【0031】
半径方向ねじ溝ポンプ段は、半径方向にねじ溝が形成されているので、軸線方向の長さを短くすることができる。これにより、真空ポンプの全体の大きさをコンパクトにすることができる。
【0032】
半径方向ねじ溝ポンプ段よりも気体に対する抵抗が少ない軸方向ねじ溝ポンプ段を第二吸気口の排気側に配置したので、半径方向ねじ溝ポンプ段に比べて大きな流量を第二吸気口から排気することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る真空ポンプを示した縦断面図である。
【図2】ジーグバーン段の固定円板の端面を示した平面図である。
【図3】ジーグバーン段を流れる気体の様子を示した縦断面図である。
【図4】従来の複合ターボ分子ポンプを示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 複合ターボ分子ポンプ(真空ポンプ)
5 ターボ分子ポンプ段
7 ジーグバーン段(半径方向ねじ溝ポンプ段)
9 軸方向ねじ溝ポンプ段
17 主吸気口(第一吸気口)
41 副吸気口(第二吸気口)

Claims (2)

  1. 第一吸気口に吸気側が接続されたターボ分子ポンプ段と、
    該ターボ分子ポンプ段の排気側に位置するとともに、回転板の端面および/または該端面に対向する静止側壁部にねじ溝が半径方向に形成された半径方向ねじ溝ポンプ段と、
    該半径方向ねじ溝ポンプ段の排気側に位置するとともに、回転体の周面および/または該周面に対向する静止側壁部にねじ溝が軸線方向に形成された軸方向ねじ溝ポンプ段と、
    前記半径方向ねじ溝ポンプ段と前記軸方向ねじ溝ポンプ段との間に設けられた第二吸気口と、
    を備えていることを特徴とする真空ポンプ。
  2. 前記第二吸気口における圧力が、1〜10Torrとされていることを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
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