JP2005028491A - アシスト搬送停止方法 - Google Patents

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Yoshiharu Sakai
義治 坂井
Tetsuya Ozawa
哲也 小澤
Toshiyuki Kondo
俊之 近藤
Ryo Nakajima
陵 中島
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Abstract

【課題】アシスト搬送用アクチュエータを備えた搬送装置のアシスト搬送を停止させる際に、衝撃や停止音の発生を軽減させる。
【解決手段】アシスト搬送状態ではオン状態とされているデッドマンスイッチがオフ状態に操作されると、アシスト搬送用アクチュエータを構成するモータへの電源供給を停止する。モータの出力軸には、ソレノイド等へ通電によってブレーキ非作動状態となり、通電を停止することでブレーキ作動状態となるブレーキ機構が設けられている。デッドマンスイッチがオフにされた時点t1から遅延時間tdが経過した時点で、ブレーキ機構をブレーキ作動状態にする。遅延時間tdはモータ回転速度がゼロになるまでの時間よりも長く設定する。
【選択図】 図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アシスト搬送用アクチュエータおよびその作動を停止させるブレーキ機構を備える搬送装置において、アシスト搬送を停止させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、重量物を搬送しているにも拘らず、あたかも軽量物を搬送しているように感じながら搬送作業を行うことができるインピーダンス制御を適用した作業補助装置が知られている。この作業補助装置は、重量物を支持する第1〜8の可動体とその可動体を動かす各々のアクチュエータとそれのアクチュエータの出力を調整するコントローラを備え、第8可動体に固定した重量物を作業者の思い通りに搬送するために、作業者が重量物へ間接的に加える力を力センサにより検出し、この情報を基に第1〜8の可動体を制御して、作業者に対する負荷を軽減するパワーアシスト装置である(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−84881号公報
【特許文献2】
特開2001−75649号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
作業補助装置(パワーアシスト装置)を用いることで作業者は小さな力で重量物を搬送することができる。このような作業補助装置は、アクチュエータを作動させてパワーアシストを行なう。アクチュエータの駆動を停止させた状態では、搬送部品の重量や外力によってアクチュエータの停止位置がずれる虞れがある。そこで、アクチュエータの出力側にブレーキ機構を設け、アクチュエータの駆動を停止させた状態では、ブレーキ機構を作動させてアクチュエータの停止位置がずれないようにすることが考えられる。
【0005】
しかしながら、ブレーキ機構を備えた場合には、アクチュエータの駆動を停止させた際に、アクチュエータの慣性力に対してブレーキ機構による急激な制動がかかることがある。このような場合、搬送している部品等が振動したり、装置が故障したりすることがある。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになしたもので、アシスト搬送用アクチュエータを備えた搬送装置のアシスト搬送を停止させた際に、衝撃や装置故障の発生を軽減できるアシスト搬送停止方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明に係るアシスト搬送停止方法は、アシスト搬送用アクチュエータおよびその作動を停止させるブレーキ機構を備える搬送装置のアシスト搬送を停止させる際のアシスト搬送停止方法であって、アシスト搬送を停止することを指示する停止指示工程と、停止指示工程の指示に基づきアシスト搬送用アクチュエータの駆動を停止させる駆動停止工程と、駆動停止工程によりアシスト搬送用アクチュエータの駆動が停止した後にブレーキ機構を作動させるブレーキング工程を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るアシスト搬送停止方法は、アシスト搬送用アクチュエータの駆動が停止した後にブレーキ機構を作動させるので、アシスト搬送を停止する際の衝撃や装置故障を軽減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るアシスト搬送停止方法を適用した部品搬送装置を備える車両用ドア組立ラインの全体概要図、図2は本発明に係るアシスト搬送停止方法を適用した部品搬送装置の斜視図、図3は本発明に係るアシスト搬送停止方法を適用した部品搬送装置の平面図、図4は本発明に係るアシスト搬送停止方法を適用した部品搬送装置の把持・取付機構の斜視図、図5はドアをインナパネル側から見た説明図、図6(a)はドアガラス昇降用レギュレータを裏面側から見た説明図、図6(b)はドアガラス昇降用レギュレータを表面側から見た説明図、図7はドアインナパネルにドアガラス昇降用レギュレータを組み付けた状態の説明図、図8は本発明に係るアシスト搬送停止方法を適用した部品搬送装置のブロック構成図、図9はティーチングジョブプログラムの一例を示す図、図10はアシストパラメータテーブルの一例を示す図、図11はアシストエリアの設定方法を示す図、図12はアシストインピーダンスの切り替え特性を示す図、図13は現在位置とアシストエリアとの対応付け処理の説明図、図14および図15は教示点間でアシストエリアおよびアシストインピーダンスが変化する場合のアシストエリアおよびアシストインピーダンスの算出処理の説明図、図16はインビジブルウォールの戻し力算出およびアシストインピーダンスの切り替え処理の説明図、図17はアシスト搬送を停止する際のブレーキ機構の作動タイミングを示す図である。
【0010】
本実施の形態は、車両用ドア組立ラインのドアガラス昇降用レギュレータ取付工程部に適用される部品搬送・取付装置について説明する。本実施の形態の部品搬送・取付装置は、作業者の介在を必要としない自動モードと、作業者の介在は必要とするが労力を軽減させることのできるアシストモードとを切り替えることができる。部品を取付位置近傍まで自動搬送した後の取付作業において、位置決めをアシストモードにより行なうことで、複雑な設備機器等を省略し、効率良く作業できるようにされている。
【0011】
図1に示すように、車両用ドア組立ライン1は、車両用ドアWをピッチ送りするためのドア搬送ライン2と、ドア搬送ライン2の上流から下流にかけて順次配置される複数の組付工程部3を備えており、これら組付工程部3でドアWに対して各組付部品を組み付けるようにしている。そして、この組付工程部3の一部がドアガラス昇降用レギュレータRを取り付けるための工程とされ、図2に示す部品搬送装置4が設けられている。部品搬送装置4は、部品であるドアガラス昇降用レギュレータRを搬送して取り付けることができる。
【0012】
ドア搬送ライン2は、同一車両の右側と左側のドアWを一組としてピッチ搬送され、一枚の長方形状のパレットp(図2)上にインナパネルWi側を同一方向に向けた状態で一列に並べて起立状態で載置されるとともに、複数のパレットpをラインに沿って近接配置し、同時に一定ストローク送っては一定時間停止させ、これを繰り返すようにされている。
【0013】
部品搬送装置4は、図2に示すように、ドア搬送ライン2を跨ぐ状態で跨設される門型の機台5と、この機台5に対して多軸方向に移動可能な把持・取付機構6を備えており、この把持・取付機構6は、ドアガラス昇降用レギュレータR(図6)を把持できるようにされるとともに、機台5の近傍に配置される部品供給位置Aと、停止したドアWの取付位置Bの間を移動自在にされている。
【0014】
すなわち、前記機台5の上部の梁部材7の片側側面には、上下一対のスライドレール8が設けられ、このスライドレール8の間には、ラック9が設けられている。そして、このスライドレール8には、スライドガイド11を介してスライドテーブル12が摺動自在に係合しており、このスライドテーブル12には、アクチュエータの一つとしての第1モータ13が取り付けられ、この第1モータ13によって駆動されるピニオンギヤがスライドテーブル12の裏側に張り出して前記ラック9に噛合している。このため、第1モータ13の作動によってスライドテーブル12は左右方向に移動可能である。スライドテーブル12の位置は、図示しない第1の絶対位置検出型エンコーダ(以下、第1位置エンコーダと記す)12Aによって検出される。検出されたスライドテーブル12の位置データは、制御装置(図8)へ供給される。
【0015】
また、このスライドテーブル12の表面には、取付台を介して支持テーブル15が取り付けられ、この支持テーブル15の表面側には、一対のスライドガイド16が設けられるとともに、支持テーブル15の裏面側には、アクチュエータの一つとしての第2モータ17が取り付けられ、この第2モータ17の回転軸は、支持テーブル15の表面側に張り出すとともに、その先端にはピニオンギヤが取り付けられている。そしてこのピニオンギヤは、以下に述べる昇降テーブル18のラック19に噛合している。
【0016】
昇降テーブル18は、前記支持テーブル15のスライドガイド16に摺動自在に係合する一対のスライドレール21と、スライドレール21間に配設されるラック19を備えており、前記第2モータ17の作動によって昇降動可能にされている。支持テーブル15の位置は、図示しない第2の絶対位置検出型エンコーダ(以下、第2位置エンコーダと記す)15Aによって検出される。検出された昇降位置データは制御装置60(図8)へ供給される。
【0017】
この昇降テーブル18の下端部には、前方に突出する支持台22が設けられ、この支持台22の上面には、アクチュエータの一つとしての第3モータ23が設けられている。そして、この第3モータ23の出力軸は、ギヤを介して支持台22の下方から水平前方に張り出す水平アーム24の基端部に連結されており、第3モータ23の駆動によって、図3に示すように、水平アーム24は基端側の垂直軸まわりに回動可能にされている。水平アーム24の回動位置(回転角)は、図示しない第3の絶対位置検出型エンコーダ(以下、第3位置エンコーダ)24Aによって検出される。検出された水平アーム位置データ(回転角データ)は制御装置60(図8)に供給される。
【0018】
前記水平アーム24の先端側上面には、アクチュエータの一つとしての第4モータ25が起立状態で取り付けられ、この第4モータ25の出力軸は、下方の垂直アーム26に連結されている。そして、第4モータ25の駆動によって、垂直アーム26が軸周りに回動可能にされている。また、この垂直アーム26の下端部には、前記把持・取付機構6が装着されている。垂直アーム26の回動位置(回転角)は、図示しない第4の絶対位置検出型エンコーダ26Aによって検出される。検出された垂直アーム回動位置データ(回転角データ)は制御装置60(図8)へ供給される。
【0019】
以上のような第1〜第4モータ13、17、23、25の各アクチュエータは、作業者の介在を必要としない自動搬送モードと、作業者の介在を必要とするが作業者の負荷を軽減させることのできるアシスト搬送モードとの切替え制御が可能であり、モード切替えスイッチが自動搬送モードに切替えられると、予めティーチングしていた経路で把持・取付機構6が自動的に移動するようにされ、アシスト搬送モードに切替えると、操作ハンドル等によって間接的に作業者が把持・取付機構6を移動させる際、作業者にかかる負荷を軽減させることができるようにされている。
【0020】
次に、把持・取付機構6について説明する。把持・取付機構6は、図4に示すように、不図示のフローティング機構を介して前記垂直アーム26に連結される機台テーブル31を備えており、この機台テーブル31には、ドアガラス昇降用レギュレータRを把持するための把持機構部32と、ドアWの所定の位置に位置決めするための位置決め機構部33と、ドアガラス昇降用レギュレータRをドアWに取付けるための締付け機構部34が設けられている。図示しないフローティング機構には、垂直アーム26に対して浮動状態(フローティング状態)に取り付けられた各機構部32,33,34の3軸方向の変位量をそれぞれ検出する変位センサ6A(図8)が設けられている。そして、把持機構部32で把持したドアガラス昇降用レギュレータRを、図5に示すようなドアWのインナパネルWiの開口部Hを通して、インナパネルWiとアウタパネルWo間の空間部内に挿入し、位置決め機構部33で位置決めした後、締付け機構部34によりボルト等で締付け固定するようにしている。
【0021】
前記把持機構部32は、前記機台テーブル31の前面に取り付けられる第1シリンダ35と、この第1シリンダ35のシリンダロッド35a先端に結合される基板36と、この基板36の前面に取り付けられるモータ37と、このモータ37の前面側回転軸に取り付けられるテーブル38を備え、このテーブル38には、各ブラケット39を介して複数の吸着パッド41と、ボス付き位置決めピン42が複数取り付けられ、このボス付き位置決めピン42はドアガラス昇降用レギュレータRの基準穴k(図6(b))に挿入可能にされている。また、前記基板36の側部には、図に現れないスライドレールが設けられるとともに、このスライドレールは機台テーブル31の前面から延出するスライドガイド43に摺動自在に嵌合している。このため、第1シリンダ35の作動によって基板36が基台テーブル31面と垂直方向にスライド可能であり、また、モータ37の作動によってテーブル38が所定角度回動可能である。
【0022】
そして、ボス付き位置決めピン42をドアガラス昇降用レギュレータRの基準穴kに挿入した状態で、吸着パッド41をドアガラス昇降用レギュレータRのプレート部表面(図6(b)の面)に吸着させることで、ドアガラス昇降用レギュレータRを把持できるようにされ、また、モータ37により、ドアガラス昇降用レギュレータRをインナパネルWiの開口部H周縁に干渉しないような姿勢に傾けて挿入した後、ドアガラス昇降用レギュレータRの姿勢を取付姿勢に変換できるようにされている。
【0023】
前記位置決め機構部33は、機台テーブル31の前面から延出する支柱47の先端部にブラケット50を介して支持部材44が取り付けられ、この支持部材44に、インナパネル基準穴に挿入するためのボス部付きピン45と、インナパネルの所定部位に当接する樹脂またはゴム製等のインナパネル当接部材46が取り付けられている。そして、この位置決め機構部33は、把持機構部32を挟んだ状態で一対設けられている。
【0024】
そして、この位置決め機構部33のボス部付きピン45をインナパネルの基準穴t(図5)に挿入すると同時に、インナパネル当接部材46を所定箇所のインナパネルWiに当接させることで、ドアWと把持・取付機構6の位置合わせが行われるようにしている。
【0025】
前記締付け機構部34は、機台テーブル31側に固定される支柱47の側面に形成される図に現れないスライドレールに対して、スライドガイドを介して摺動自在に係合するナットランナ48と、このナットランナ48をインナパネルWi側に向けて進退動させるための第2シリンダ51を備えており、この第2シリンダ51は、ナットランナ48側と一体のスライドガイド付きのテーブル49に連結部材52を介して連結されている。そして、第2シリンダ51の伸縮作動によって、ナットランナ48がインナパネルWiに向けて進退動するようにしている。尚、このナットランナ48も一対設けている。そして、ドアガラス昇降用レギュレータRを取付姿勢に位置決めすると、ナットランナ48が前進してボルト締めにより固定作業が行われるようにしている。
【0026】
尚、以上のような把持・取付機構6には、作業者がアシスト搬送モードで移動させるための不図示の自動/アシストモードの切替操作スイッチや操作ハンドルやデッドマンスイッチが設けられており、作業者が、切替操作スイッチで自動搬送モードをアシストモードに切替えるとともに、デッドマンスイッチを握りながら操作ハンドルを移動させたい方向に押すと、軽い力で搬送できるようにされ、作業者が切替操作スイッチを自動搬送モードに切替えると、自動搬送モードに切替わり、再起動スイッチを押すことで再起動できるようにされている。
【0027】
次に、車両用ドアWにドアガラス昇降用レギュレータRを取り付ける際の作動の概要について説明する。ドア搬送ライン2に沿って左右一対のドアWがピッチ送りされると、これに伴って、部品搬送手段4によりドアガラス昇降用レギュレータRが取付位置Bに自動搬送される。すなわち、把持・取付機構6が部品供給位置Aのドアガラス昇降用レギュレータRを把持すると、自動搬送モードにより設定された経路に従って取付位置B近傍の所定ポイントに向けて自動搬送する。ここで、把持・取付機構6によるドアガラス昇降用レギュレータRの把持は、自動モードによる把持でも、アシストモードによる把持でも良い。
【0028】
取付位置B近傍の所定ポイントに達すると、各アクチュエータのモードが制御装置によりアシスト搬送モードに切替可能となる。このため、作業者は切替操作スイッチをアシストモードに切替えるとともに把持・取付機構6のデッドマンスイッチを握りながら操作ハンドルを移動させたい方向に押して行くことで、把持・取付機構6を取付位置Bまで移動させる。そして、ドアWのインナパネルWiの開口部Hを通過する時は、図7(a)に示すように、別のスイッチを操作してドアガラス昇降用レギュレータRが開口部H周縁に干渉しないような姿勢に傾けて挿入する。
【0029】
そして、上記の開口部H通過作業後、位置決め機構部33のボス部付きピン45をインナパネルWiの基準穴tに対してボス部が表面に当接するまで挿入すると同時に、インナパネル当接部材46をインナパネルWi表面に当接させることで位置決めを行い、その後、ドアガラス昇降用レギュレータRの傾きを戻してインナパネルWi側に若干移動させることにより、ドアガラス昇降用レギュレータRとインナパネルWiとを当接させる。
【0030】
次いで、ボルトを装着した状態のナットランナ48がインナパネルWi側に前進し、ボルトをインナパネルWiのボルト穴xを挿通させ、ドアガラス昇降用レギュレータRに装着されるナットに締め付けて固定すれば、図7(b)に示すような状態で取り付けられる。
【0031】
左右いずれか一方のドアWへの取付作業が完了すると、切替操作スイッチを自動搬送モードに切替え、再起動スイッチを押す。すると、把持・取付機構6の作動モードは自動搬送モードに切替わり、把持・取付機構6は定められた経路を辿って自動的に部品供給位置Aに移動した後、次のドアガラス昇降用レギュレータRを把持して同じような手順で取付位置B近傍まで自動搬送する。そして、所定のポイントまで搬送してくると、前記と同様な手順によりアシスト搬送モードに切替わり、左右他方側のドアWに対して同じような手順で取付ける。そして、2つのドアWに取付が完了するまで、ドア搬送ライン2の搬送は停止した状態にあり、2つのドアWに取付が完了すると、ピッチ搬送により、次ぎのパレットp(ドアW)が移動してくる。
【0032】
以上のような要領により、ドアWに対してドアガラス昇降用レギュレータRを取り付ける際、位置決めをアシストモードで行うため、搬送に関する複雑な設備を極力省略できるとともに、作業スペースを確保することができ、作業を効率的に行うことができる。
【0033】
尚、自動搬送モードで作業中、何らかのトラブルが発生したような場合、操作スイッチをアシストモードに切替えることにより、すべての地点間の搬送をアシストモードで行うことができ、このとき、部品搬送手段4を自動搬送モードで定められたポイントまたはエリアに戻すときのインピーダンス設定は自動的に行われるようにされている。
【0034】
図8は本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置のブロック構成図である。部品搬送装置4の制御装置60は、ティーチング装置I/F(インタフェース)部61と、組付制御部62と、搬送・アシスト制御部63とからなる。制御装置60は、マイクロコンピュータシステムを用いて構成している。搬送・アシスト制御部63は、アシストパラメータテーブル生成部64と、アシストパラメータテーブル65と、位置演算部66と、搬送エリア設定部67と、状態表示部68と、モータ駆動制御部69とを備える。
【0035】
アシストパラメータテーブル生成部64は、ティーチング装置100からティーチング装置I/F部61を介して供給される各種コマンドおよびデータに基づいてアシストパラメータテーブル65を作成する。なお、ティーチング装置100によって遠隔操作モードが設定された場合、ティーチング装置100から出力された各種コマンド等は、ティーチング装置I/F部61およびアシストパラメータテーブル生成部64を介してモータ駆動制御部69に供給される。これにより、ティーチング装置100側から各モータ13,17,23,25を個別に駆動して把持・取付機構6を所望の位置を移動させることができる。
【0036】
位置演算部66は、各位置エンコーダ12A,18A,24A,26Aによって検出された位置データ(角度データを含む)に基づいて把持・取付機構6の現在位置を演算によって求める。3次元の現在位置データは、アシストパラメータテーブル生成部64および搬送エリア設定部67に供給される。また、現在位置データは、アシストパラメータテーブル生成部64からティーチング装置I/F部61を介してティーチング装置100に供給される。ティーチング装置100は、現在位置データを画像表示装置の画面上に表示することができる。また、ティーチング装置100は、現在位置データを教示点位置として設定することができる。
【0037】
ティーチング装置100は、予め作成されたティーチングジョブプログラムをティーチング装置I/F部61を介して搬送・アシスト制御部63へ供給することができる。
【0038】
アシストパラメータテーブル生成部64は、ティーチングジョブプログラムを格納する不揮発性メモリを備えている。アシストパラメータテーブル生成部64は、ティーチング装置100から供給されたティーチングジョブプログラムを不揮発性メモリに書き込む。アシストパラメータテーブル生成部64は、ティーチング装置100からティーチングジョブプログラムが供給されるたびに、不揮発性メモリに格納されるティーチングジョブプログラムを更新する。制御装置60に電源が供給されると、アシストパラメータテーブル生成部64は不揮発性メモリに格納されているティーチングジョブプログラムを読み出してアシストパラメータテーブル65を生成する。
【0039】
ティーチングジョブプログラムによって、各教示点毎に、アシストエリアの幅Wと高さH、インビジブルウォール(仮想壁)のばね係数AKと摩擦係数AD、仮想質量M、仮想摩擦係数D、反力係数HK、反力摩擦係数HDを設定するとともに、次の教示点まで自動移動するのかアシスト搬送へ切り替えるのかを設定する。また、次の教示点まで自動移動する場合には移動速度を設定する。さらに、必要に応じて作業者等に対する操作ガイダンス等の音声出力の設定を行なう。
【0040】
図9はティーチングジョブプログラムの一例を示す図である。行番号0002は、アシストエリア設定コマンドによって、アシストエリアの幅Wを200ミリメートル、アシストエリアの高さHを100ミリメートル、インビジブルウォールのばね係数AKを10、インビジブルウォールの摩擦係数ADを70に設定する例を示している。行番号0003は、アシストインピーダンス設定コマンドによって、仮想質量Mを10に、仮想摩擦係数Dを30に、反力係数HKを50に、反力摩擦係数HKをHDを100に設定する例を示している。アシストエリア設定コマンドおよびアシストインピーダンス設定コマンドによって設定された各数値は、次のアシストエリア設定コマンドおよびアシストインピーダンス設定コマンドによって各数値が設定されるまで有効である。行番号0005は、次の教示点P2まで速度V=200(ミリメートル/秒)で自動移動する設定例を示している。行番号0008は、アシストモードへの切り替えを促す音声メッセージを出力させる例を示している。行番号0015は、つぎの教示点P4までのアシスト移動速度Vを30(ミリメートル/秒)に設定する例を示している。
【0041】
図10はアシストパラメータテーブルの一例を示す図である。アシストパラメータテーブル生成部64は、図9に示したティーチングジョブプログラムを解読することで、図10に示すように各教示点と各種パラメータとを対応付けたアシストパラメータテーブル65を作成する。なお、このアシストパラメータテーブルは、RAM等の揮発性メモリに格納されている。これにより、搬送エリア設定部67がアシストパラメータを高速に読み出せるようにしている。
【0042】
図11はアシストエリアの設定方法を示す図である。搬送エリア設定部67は、アシストパラメータテーブル65に従ってアシストエリアを設定する。搬送エリア設定部67は、各教示点P1〜P6を結ぶ搬送経路(ティーチング軌跡)に沿って、搬送経路に直交する平面に幅W、高さHの空間領域をアシストエリアとして設定する。アシストエリアはその中心が搬送経路(ティーチング軌跡)となるように設定される。教示点間で幅Wおよび高さHが異なる場合には、搬送経路に沿って幅Wおよび高さHが徐々に変化するように設定される。なお、図11はドアガラス昇降用レギュレータRの搬送経路の一例を示しており、教示点P1が部品供給位置Aに相当し、教示点P5が取付位置Bに相当する。
【0043】
搬送エリア設定部67は、位置演算部66から供給される把持・取付機構6の現在位置(搬送する部品の位置)がどのアシストエリアであるか判断し、インビジブルウォールの戻し力を計算するとともに、アシストインピーダンスの切り替えを行なう。把持・取付機構6がアシストエリアから外れる方向に移動された場合には、搬送エリア設定部67からインビジブルウォールばね係数に基づく戻し力が出力される。モータ駆動制御部69は、戻し力が作用するように各モータ13,17,23,25を駆動するので、把持・取付機構6(搬送部品)がアシストエリアから外れることはない。言い換えれば、自動移動、アシスト移動の何れの場合でも、インビジブルウォールで区画されたトンネル状の搬送領域内でのみ把持・取付機構6の移動が可能である。なお、本実施の形態では矩形のアシストエリアを形成する例を示したが、アシストエリアの形状は搬送する部品の形状や作業形態等に応じて適宜設定することができる。
【0044】
図12はアシストインピーダンスの切り替え特性を示す図である。自動移動およびアシスト移動の初期段階では、部品を高速で搬送するのを適した特性が得られるように、仮想質量Mおよび仮想摩擦係数Dを小さく設定している。また、組み付けの際に仮想質量Mおよび仮想摩擦係数Dが最大になるようにして部品を細かく移動するのに適した特性が得られるようにするとともに、反力係数HKおよび反力摩擦係数HDを大きくして組み付け手ごたえが的確に得られるようにしている。
【0045】
図13は現在位置とアシストエリアとの対応付け処理の説明図である。図13(a)に示すように、搬送エリア設定部67は、現在点(現在位置)に一番近い教示点(ティーチングポイント)を探す。ここでは、距離が最短な教示点としてP(N)が選ばれる。次に、搬送エリア設定部67は、現在点に最短な教示点P(N)に接する2つの線分P(N−1)〜P(N),P(N)〜P(N+1)について、現在点からの垂線の交点が線分内にあるか調べる。図13(b)(ケース1)に示すように、垂線の交点が両方の線分内にある場合、交点と現在点との距離が近い方の線分を選択する。(ケース2)に示すように、垂線の交点が片方の線分にある場合、その交点のある線分を選択する。(ケース3)に示すように、両方の線分内にない場合、線分を延長した直線との交点からP(N)まで距離が近い方の線分を選択する。
【0046】
図14および図15は教示点間でアシストエリアおよびアシストインピーダンスが変化する場合のアシストエリアおよびアシストインピーダンスの算出処理の説明図である。搬送エリア設定部67は線分を選択すると、選択した線分(搬送経路)に対して現在位置でのアシストエリアを算出する。図14に示すように、線分Pa〜Pbが選択され、一方の教示点Paと他方の教示点Pbとでアシストエリアの範囲が異なる場合には、搬送位置(現在点)毎にアシストエリアの範囲が変化していくので、各現在点毎にアシストエリアを逐次設定する必要がある。図14では、一方の教示点Paではアシストエリアの幅がWa,高さがHaに設定され、他方に教示点Pbではアシストエリアの幅がWb,高さがHbに設定されている。各教示点間の距離はLである。そこで、垂線交点が線分Pa〜Pb内にある場合には、教示点Paから現在点の垂線交点までの距離をaとすれば、その位置でのアシストエリアの幅Wは、次の式1によって求まる。また、アシストエリアの高さHは、次の式2によって求まる。
W=Wa−(Wa−Wb)×a÷L……(1)
H=Ha−(Ha−Hb)×a÷L……(2)
垂線交点が教示点Paよりも外側の場合は、W=Wa,H=Haに設定する。また、垂線交点が教示点Pbよりも外側の場合は、W=Wb,H=Hbに設定する。
【0047】
搬送エリア設定部67は、インビジブルウォールばね係数AKおよびインビジブルウォール摩擦係数ADについても同様に算出する。具体的には、教示点Paのばね係数がAKa,摩擦係数がADaに設定され、教示点Pbのばね係数がAKb,摩擦係数がADbに設定されている場合、距離aの位置でのばね係数AKは式3によって求まり、摩擦係数ADは式4によって求まる。
AK=AKa−(AKa−AKb)×a÷L……(3)
AD=ADa−(ADa−ADb)×a÷L……(4)
【0048】
図15に示すように、同様な計算方法によって現在点における仮想質量Mおよび仮想摩擦係数Dを算出し、また、反力係数HKおよび反力摩擦係数HDを算出する。
【0049】
図16はインビジブルウォールの戻し力算出およびアシストインピーダンスの切り替え処理の説明図である。搬送エリア設定部67は、現在点に対してアシストエリア,アシストインピーダンスの設定を行なうと、現在点とアシストエリアとの位置関係からインビジブルウォールの戻し力の算出、およびアシストインピーダンスの切り替えを行なう。ケース1に示すように、現在点がアシストエリア内にある場合は、戻し力Fはゼロである。ケース2に示すように、幅または高さ方向にはみ出している場合には、はみ出し量に応じた戻し力が算出される。ケース3に示すように、幅および高さ共にはみ出している場合には、幅方向の戻し力と高さ方向の戻し力とが合成された戻し力が算出される。また、アシストインピーダンスについても、アシストエリア外では仮想摩擦係数Dにインビジブルウォールの摩擦係数ADを加算した値(D+AD)に切り替えることで、インビジブルウォールの粘性を表現する。
【0050】
図8に示したモータ駆動制御部69は、搬送エリア設定部67によって算出された戻し力に基づいて現在点(把持・取付機構6の位置すなわち搬送部品の搬送位置)をアシストエリア内に復帰させるように各モータ13,17,23,25を駆動する。これにより、部品搬送装置4に電源を投入した初期状態で、把持・取付機構6の位置が搬送エリア外にあった場合には、把持・取付機構6を搬送エリア内の所定位置に自動的に復帰させることができる。そして、把持・取付機構6の位置を搬送エリア内に復帰させた後は、自動搬送モードまたはアシスト搬送モードによって把持・取付機構6を搬送経路によって移動させることができる。
【0051】
図8において、符号70は自動搬送モードとアシスト搬送モードとを切り替えるモード切替スイッチである。符号71はデッドマンスイッチであり、このデッドマンスイッチ71は3ポジションのスイッチであって、スイッチレバー程良い力で操作している間はスイッチがオン(閉)状態となり、非操作状態およびスイッチレバーを強く握りしめた場合にはスイッチがオフ(開)状態になる。モータ駆動制御部69は、モード切替スイッチ70がアシスト搬送モード側に設定されていても、デッドマンスイッチ71がオフ(開)状態の場合は、各モータ13,17,23,25への電力供給を停止して、作業補助力(アシスト力)の供給を停止する。
【0052】
デッドマンスイッチ71は、把持・取付機構6の機台テーブル31に設けられた操作レバーの握り部(アシストグリップ)に設けられている。操作レバーには作業者による操作力と操作方向を検出するための操作用力覚センサ72が設けられている。操作用力覚センサ19は少なくとも3軸方向の操作力をそれぞれ検出できるものを用いている。具体的には、圧力センサやロードセルを少なくとも3個用いることで、各方向の操作力を検出するようにしている。モータ駆動制御部69は、アシスト搬送モードにおいて各方向の操作力に対応して各モータ13,17,23,25から供給する作業補助力(アシスト力)を制御する。
【0053】
搬送部品はフローティング機構を介して垂直アーム26に対して浮動状態(フローティング状態)に取り付けられている。搬送部品または把持機構部32が取付部等に当接するとフローティング状態に変位が生じ、その変位は変位センサ6Aによって検出される。モータ駆動制御部69は、変位センサ6Aによって検出された変位方向と変位量と反力係数HKおよび反力摩擦係数HDとに基づいて組付手応え力を算出し、各モータ13,17,23,25から供給する作業補助力(アシスト力)を軽減する。これにより、作業者は操作レバーを介して組付手応え力を感じることができる。
【0054】
各モータ13,17,23,25の出力軸側には、それぞれブレーキ機構13A,17A,23A,25Aが設けられている。これらのブレーキ機構13A,17A,23A,25Aは、各モータの回転を機械的に停止させるように構成されている。ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aは、例えばソレノイド等に電力が供給されるとブレーキ状態を解除するよう構成されている。モータ駆動制御部69は、各モータ13,17,23,25の運転に先立って各ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aをブレーキ解除状態に制御する。モータ駆動制御部69は、各モータ13,17,23,25の運転を停止した時点から予め設定した遅延時間が経過した後に各ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aをブレーキ状態に制御する。このようにすることで、部品搬送を停止させる際の衝撃を解消することができる。なお、各モータ13,17,23,25の回転を検出できる構成の場合は、モータの回転が停止した時点で各ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aをブレーキ状態に制御するようにしてもよい。
【0055】
図17はアシスト搬送を停止する際のブレーキ機構の作動タイミングを示す図である。図17(a)に示すように、時点t1でデッドマンスイッチ71がオフ状態になると、モータ駆動制御部69は各モータ13,17,23,25に対する給電を直ちに停止する。モータへの給電が停止されたことで、図17(b)に示すように、モータの回転速度が低下する。図17(c)に示すように、モータ駆動制御部69は、モータへの給電を停止しても各ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aをブレーキ非作動状態に保持しており、各モータ13,17,23,25の運転を停止した時点から予め設定した遅延時間tdが経過した時点で、各ブレーキ機構13A,17A,23A,25Aをブレーキ作動状態にする。遅延時間tdは、モータ速度がゼロになるまでの時間よりも長く設定している。したがって、モータ速度がゼロになった後にブレーキが掛ける。
【0056】
状態表示部68は、部品搬送装置4の動作状態やアラーム等を表示する各種の表示器を備えるとともに、作業者に対して操作案内等の音声メッセージを発生する音声合成装置等を備える。
【0057】
組付制御部62は、把持・取付機構6の各種の動作を制御する。組付制御部62は、吸着スイッチ81が操作されると吸着用ポンプ88を駆動して吸着パッド41に搬送部品を吸着させる。組付制御部62は、前進スイッチ82または後退スイッチ83が操作されると第1シリンダ35を駆動して、締付け機構34の基板36を前進または後退させる。組付制御部62は、右回転スイッチ84または左回転スイッチ85が操作されるとモータ37を駆動して搬送部品の姿勢を傾けまたは元の姿勢に戻す。組付制御部62は、組付開始スイッチ86が操作されると第2シリンダ51を駆動させるとともに、ナットランナ駆動部89を介してナットランナ48を駆動させ、ボルト締め作業を行なわせる。組付制御部62は、組付完了スイッチ87が操作されるとボルト締め作業を終了させるとともに、組付が完了したことを搬送・アシスト制御部63へ通知する。
【0058】
次に、自動搬送モードで部品を供給し、アシスト搬送モードで部品を取り付け、自動搬送モードで部品受取位置(原点)へ復帰する動作の一具体例について説明する。ここで、モード切替スイッチ70は、自動搬送モード側に設定されており、把持・取付機構6は部品受取位置(原点)に戻っているものとする。搬送・アシスト制御部63は、図示しない部品受取完了スイッチが操作されたことを検知すると、把持・取付機構6を教示点P2を経て教示点P3まで自動搬送した後、搬送を停止させる。搬送・アシスト制御部63は、アシスト搬送モードへの切り替えを促す音声メッセージを発生する。搬送・アシスト制御部63は、モード切替スイッチ70がアシスト搬送モード側へ切り替えられ、デッドマンスイッチ71がオンになると、操作用力覚センサ72の出力に基づいて把持・取付機構6の移動をパワーアシストする。これにより、アシスト移動およびアシスト位置決めがなされ、部品の取付がなされる。
【0059】
搬送・アシスト制御部63は、組付制御部62から組付が完了した旨の通知を受けると、自動運転モードへの切り替えを促す音声メッセージを発生する。搬送・アシスト制御部63は、モード切替スイッチ70が自動搬送モード側に切り替えられ、デッドマンスイッチ71がオフであり、図示しない自動運転起動スイッチが操作されると、把持・取付機構6の自動移動を開始する。これにより、把持・取付機構6は、教示点P6を経て部品受取位置(原点)P1に移動される。
【0060】
本実施の形態では、自動移動経路に対してもアシストエリアを設定しているので、自動搬送の代わりにアシスト搬送を行なう場合でも搬送経路に沿って部品を搬送することができる。部品の組付位置に近づくにつれてアシストエリアを狭くしているので、部品を組付位置の近傍までアシスト移動させることができる。さらに、部品の組付位置に近づくにつれてアシストインピーダンスを大きくしているので、作業者は位置決めおよび組付作業を的確に行なうことができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るアシスト搬送停止方法は、アシスト搬送用アクチュエータの駆動が停止した後にブレーキ機構を作動させるので、アシスト搬送を停止する際の衝撃や停止音を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置を備える車両用ドア組立ラインの全体概要図
【図2】本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置の斜視図
【図3】本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置の平面図
【図4】本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置の把持・取付機構の斜視図
【図5】ドアをインナパネル側から見た説明図、
【図6】ドアガラス昇降用レギュレータの説明図で、(a)は裏面側、(b)は表面側から見た説明図
【図7】ドアインナパネルにドアガラス昇降用レギュレータを組み付けた状態の説明図
【図8】本発明に係る部品搬送エリア設定方法を適用した部品搬送装置のブロック構成図
【図9】ティーチングジョブプログラムの一例を示す図
【図10】アシストパラメータテーブルの一例を示す図
【図11】アシストエリアの設定方法を示す図
【図12】アシストインピーダンスの切り替え特性を示す図
【図13】現在位置とアシストエリアとの対応付け処理の説明図
【図14】教示点間でアシストエリアおよびアシストインピーダンスが変化する場合のアシストエリアおよびアシストインピーダンスの算出処理の説明図(その1)
【図15】教示点間でアシストエリアおよびアシストインピーダンスが変化する場合のアシストエリアおよびアシストインピーダンスの算出処理の説明図(その2)
【図16】インビジブルウォールの戻し力算出およびアシストインピーダンスの切り替え処理の説明図
【図17】アシスト搬送を停止する際のブレーキ機構の作動タイミングを示す図
【符号の説明】
1…車両用ドア組立ライン、2…ドア搬送ライン、4…部品搬送装置、6…保持・取付機構、6A…変位センサ、12A…第1位置エンコーダ、13…第1モータ、13A…第1ブレーキ機構、18A…第2位置エンコーダ、17…第2モータ、17A…第2ブレーキ機構、23…第3モータ、23A…第3ブレーキ機構、24A…第3位置エンコーダ、25…第4モータ、25A…第4ブレーキ機構、26A…第4位置エンコーダ、60…制御装置、61…ティーチング装置I/F部、62…組付制御部、63…搬送・アシスト制御部、64…アシストパラメータテーブル生成部、65…アシストパラメータテーブル、66…位置演算部、67…搬送エリア設定部、68…状態表示部、69…モータ駆動制御部、70…モード切替スイッチ、71…デッドマンスイッチ、72…操作用力覚センサ、A…部品供給位置、B…取付位置、P1,P2,P3,P4,P5,P6,P(N)…教示点、R…ドアガラス昇降用レギュレータ、W…ドア。

Claims (1)

  1. アシスト搬送用アクチュエータおよびその作動を停止させるブレーキ機構を備える搬送装置のアシスト搬送を停止させる際のアシスト搬送停止方法であって、
    前記アシスト搬送を停止することを指示する停止指示工程と、
    前記停止指示工程の指示に基づき前記アシスト搬送用アクチュエータの駆動を停止させる駆動停止工程と、
    前記駆動停止工程により前記アシスト搬送用アクチュエータの駆動が停止した後に前記ブレーキ機構を作動させるブレーキング工程を備えることを特徴とするアシスト搬送停止方法。
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