JP2005028471A - 有害汚染物の切削屑回収方法 - Google Patents
有害汚染物の切削屑回収方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005028471A JP2005028471A JP2003193838A JP2003193838A JP2005028471A JP 2005028471 A JP2005028471 A JP 2005028471A JP 2003193838 A JP2003193838 A JP 2003193838A JP 2003193838 A JP2003193838 A JP 2003193838A JP 2005028471 A JP2005028471 A JP 2005028471A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- gas
- cutting tool
- tool
- vicinity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
- B23Q11/00—Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
- B23Q11/0042—Devices for removing chips
- B23Q11/006—Devices for removing chips by sucking and blowing simultaneously
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
Abstract
【課題】酸化によってダイオキシンとなる有害汚染物を切削する際に、切削速度の向上、切削屑の飛散の防止及び切削屑の回収を図ることである。
【解決手段】酸化によってダイオキシンとなる有害物に汚染された物である有害汚染物8を棒状の切削工具2で切削し、その切削屑を回収する有害汚染物の切削屑回収方法であって、切削するときには、切削箇所の近傍にガスを吹き付けると共に、切削箇所の近傍でガスと切削屑を吸引して回収することを特徴とする。切削工具2の外側を筒状のカバー11,12で取り囲み、切削工具2とカバー11,12の間にガス流通空間13,14を形成し、ガスの吹き付け及び吸引を、ガス流通空間13,14に対して行うことを特徴とする。切削工具2の軸線方向にガス供給路17を形成し、切削工具2の刃部3先端部からガスを排出することを特徴とする。ガスに常温よりも冷たいものを用いることを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】酸化によってダイオキシンとなる有害物に汚染された物である有害汚染物8を棒状の切削工具2で切削し、その切削屑を回収する有害汚染物の切削屑回収方法であって、切削するときには、切削箇所の近傍にガスを吹き付けると共に、切削箇所の近傍でガスと切削屑を吸引して回収することを特徴とする。切削工具2の外側を筒状のカバー11,12で取り囲み、切削工具2とカバー11,12の間にガス流通空間13,14を形成し、ガスの吹き付け及び吸引を、ガス流通空間13,14に対して行うことを特徴とする。切削工具2の軸線方向にガス供給路17を形成し、切削工具2の刃部3先端部からガスを排出することを特徴とする。ガスに常温よりも冷たいものを用いることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化によってダイオキシンとなる有害物に汚染された物(PCB入りの変圧器やコンデンサ等)、即ち有害汚染物を切削して解体する場合にその切削屑を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PCBを含有する機器を解体する一つの手段として、切削加工がある。そして、切削時の加工熱によってPCBが酸化してダイオキシンになるのを防ぐ為に、種々の対策がなされている。具体的に言えば、切削速度を遅くするとか、不活性ガスの雰囲気下や、冷却ガスを吹き付けて切削する等である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−302318号公報(第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切削速度を遅くすると時間がかかるので、効率が悪くなる。また、一般的な切削では切削油を用いるが、切削油を用いると切削油がPCBに汚染されて二次汚染物となり、それが周囲に飛散すると、汚染が拡大することになるので、切削油を使わずに切削することが望ましい。切削油を用いずに切削した場合は、切削油を用いる仕方よりも切削箇所が高温となるので、ダイオキシンの発生を防ぐには切削速度を一段と遅くする必要があり、効率が格段に悪くなる。
【0005】
一方、不活性ガスの雰囲気下や冷却ガスを吹き付けて切削する場合は、切削速度を上げることができるが、切削屑が不活性ガスや冷却ガスの及ばない箇所に飛散すると、加工熱によって酸化し、ダイオキシンが発生する恐れがある。
【0006】
さらに、切削屑を回収しないと、切削した有害汚染物に切削屑が付着し、有害汚染物をその後に洗浄装置で洗浄してPCBを取り除くときに、洗浄装置のフィルターやポンプ等に切削屑が詰まる等の不具合を誘発するおそれがある。
【0007】
本発明は上記の問題を改善するために開発されたもので、その解決しようとする基本的な課題は、切削速度の向上、切削屑の飛散の防止及び切削屑の回収を図ることである。
【0008】
請求項2の発明の固有の解決課題は、切削箇所の冷却効果の向上、切削屑の回収率の向上である。請求項3の発明の固有の解決課題は、切削工具自体の冷却効果の向上である。請求項4の発明の固有の解決課題は、切削箇所の冷却効果の向上である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、有害汚染物を切削するときには、棒状の切削箇所の近傍にガスを吹き付けると共に、切削箇所の近傍でガスと切削屑を吸引して回収することを特徴とする。
【0010】
近傍とは、ガスを吹き付ける場合であれば、ガスが切削箇所に効率良く当たり、風冷による冷却効果が充分に得られる程度の距離という意味で、吸引する場合であれば、切削屑を周囲に飛散させずに吸引して回収できる程度の距離という意味である。
【0011】
ガスとは、その風冷作用によって刃部及び有害汚染物が冷却されるものであれば良く、水素、酸素など爆発の危険性のあるものを除く。具体的には、空気や窒素ガス、アルゴン等の不活性ガスが例示でき、不活性ガスであれば切削の加工熱によるダイオキシンの発生を効果的に防ぐことができる。
【0012】
切削箇所の周囲を覆わずに切削しても良いが、ガスによる冷却効果及び切削屑の回収率を高めるには、請求項2の発明のように、切削工具の外側を筒状のカバーで取り囲み、切削工具とカバーの間にガス流通空間を形成し、ガスの吹き付け及び吸引を、ガス流通空間に対して行うことが望ましい。
【0013】
カバーは一つであっても良いし、間隔をあけて複数設けても良い。
【0014】
ガスの吹き付けは切削工具の周囲だけから行っても良いが、請求項3の発明のように、切削工具の軸線方向にガス供給路を形成し、切削工具の刃部先端部からガスを排出するものでも良い。
【0015】
刃部先端部からガスを排出する方向は、特に限定されず、例えば、軸線方向であっても良いし、軸線方向に交差する方向であっても良い。
【0016】
ガスの温度は特に限定しないが、冷却効果を高めるには請求項4の発明のように、ガスに常温よりも冷たいものを用いることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の有害汚染物の切削屑回収方法に使用する工作機械の第一例は、図1に示すように、チャック1に棒状の切削工具(エンドミル)2を装着し、効率よく切削屑を吸引できるようにする為に、エンドミル2の刃部3の左右近傍に噴射ノズル4と吸引ノズル5を対称的に設け、噴射ノズル4の噴射口6及び吸引ノズル5の吸引口7を刃部3の先端に向けてある。また、有害汚染物8の切削面9は、図面では軸線方向に直交するフラットな面であるが、実際は色々な形、例えばボルト頭等で凸凹している場合も想定されることから、切削面9に各ノズル4,5が干渉せずに所望の深さ切削できるように、噴射ノズル4と吸引ノズル5を刃部3の先端よりも僅かに根元側(図の上側)に配置してある。符号10はヘッドで、切削工具2を回転させる主軸(図示せず)の回りを囲んでいる。
【0018】
工作機械の第一例を使用する場合は、ガスとしての空気を噴射ノズル4から吹き付け、一方、吸引ノズル5から空気を吸引している状態で、切削工具2を回転して有害汚染物8を切削する。そうすると、切削屑は発生した直後に吸引ノズル5から吸い込まれて図示しないタンクに回収される。
【0019】
工作機械の第二例は図2に示すように、ガスの吹き付け、吸引の仕方に特徴があるもので、ヘッド10に二つの筒状のカバー11,12の一端部をそれぞれねじ込んで固定して、切削工具2の外側を二つのカバー11,12で二重に取り囲み、内側のカバー11と切削工具2の間、並びに内外のカバー11,12の間にガス流通空間13,14をそれぞれ形成してある。切削深さを考慮して二つのカバー11,12の先端を刃部3の先端よりも短く(根元側に)設定し、有害汚染物8の切削面9との干渉を避けるために、ガス入口15及びガス出口16をカバーの先端よりも根元側に形成し、ガス入口15に接続する供給管Kを、ガス入口15と同じ位置かそれよりも根元側に延長し、ガス出口16に接続する排出管Hも同様に延長してある。
【0020】
また、切削箇所へのガスの流入効率を上げて冷却効果を高めるために、内側のカバー11の先端を外側のカバー12の先端よりも短く設定し、ガス入口15を外側のカバー12に設け、ガス出口16を内側のカバー11に設けてある。このようにすることで、外側カバー12から入ったガスが下降して、内側カバー11の先端と切削面9の隙間を経て、切削工具2の先端に向かい、その後、上昇して内側のカバー11内から外部に排出されることになる。なお、第二例とは異なるが、一つのカバーで切削工具を取り囲む構造の場合であれば、ガス入口からカバー内に入ったガスが、下降して切削工具の先端に向かうことなく、ガス出口に向かって直進すると考えられるので、第二例のようにすれば冷却効果が高まると言える。また、ガスの吸引量をガスの供給量以上にすれば、外側のカバー12の先端と切削面9の隙間からガスが外部に漏れ出る量を少なくできる。このようにすれば、常温の空気以外をガスとして用いる場合は、切削箇所へのガスの流入効率を向上できる。
【0021】
上述した第二例を使用した場合には、二重のカバー11,12の中で切削工具2が回転して有害汚染物8を切削するので、切削屑が周囲に飛散するのを高い確率で防止できる。
【0022】
工作機械の第三例は図3に示すように、第二例を前提としながら、ガスを供給する経路に特徴を持たせたもので、切削工具2の中心に軸線方向に沿ってガス供給路17を形成し、切削工具2の先端から有害汚染物8に向かって一直線にガスを吹き付けると共に、切削工具2の先端部から周囲に放射状にガスを吹き付けるものである。また、チャック1にもガス供給路17に通じる連絡路18を形成し、チャック1に固定した管路19を、内外のカバー11,12の抜穴20,21を通して外部に導いたものである。なお、チャック1には、管路19との接続を確保しながら切削工具2と一緒に回転し、連絡路18にガスを供給可能とするものが現存する。
【0023】
工作機械の第三例を使用する場合は、ガスの供給箇所がカバー11,12の内部だけでなく、切削工具2の内部にもあるので、冷却効果が向上する。
【0024】
本発明は上記した例に限定されない。例えば、切削工具2内にガスを送り込むには、チャック1、主軸に流路を連通して形成しても良い。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ガスの吹き付けが切削箇所の近傍で行われるので、切削箇所が効率よく冷却されることになり、ダイオキシンが発生し難くなるし、切削時間が短縮する。また、ガスと切削屑の吸引が切削箇所の近傍で行われるので、切削屑の回収率が向上して、周囲への飛散が防止できる。
【0026】
請求項2の発明は、カバーによって切削工具の周囲を覆うことから、切削屑の周囲への飛散が効果的に防止される。しかも、ガスが切削箇所に効率良く送られることから冷却効果が高まり、切削時間の短縮が図られる。
【0027】
請求項3の発明は、軸線方向のガス供給路によって切削工具自体が冷却されることから、切削箇所の冷却効果が高まり、ダイオキシンが発生し難くなるし、切削時間の短縮も図られる。
【0028】
請求項4の発明は、ガスに常温よりも冷たいものを用いることで、切削箇所の冷却効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第一例を示す概略図である。
【図2】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第二例を示す概略図である。
【図3】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第三例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 切削工具
3 刃部
8 有害汚染物
11,12 カバー
13,14 ガス流通空間
17 ガス供給路
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化によってダイオキシンとなる有害物に汚染された物(PCB入りの変圧器やコンデンサ等)、即ち有害汚染物を切削して解体する場合にその切削屑を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PCBを含有する機器を解体する一つの手段として、切削加工がある。そして、切削時の加工熱によってPCBが酸化してダイオキシンになるのを防ぐ為に、種々の対策がなされている。具体的に言えば、切削速度を遅くするとか、不活性ガスの雰囲気下や、冷却ガスを吹き付けて切削する等である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−302318号公報(第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、切削速度を遅くすると時間がかかるので、効率が悪くなる。また、一般的な切削では切削油を用いるが、切削油を用いると切削油がPCBに汚染されて二次汚染物となり、それが周囲に飛散すると、汚染が拡大することになるので、切削油を使わずに切削することが望ましい。切削油を用いずに切削した場合は、切削油を用いる仕方よりも切削箇所が高温となるので、ダイオキシンの発生を防ぐには切削速度を一段と遅くする必要があり、効率が格段に悪くなる。
【0005】
一方、不活性ガスの雰囲気下や冷却ガスを吹き付けて切削する場合は、切削速度を上げることができるが、切削屑が不活性ガスや冷却ガスの及ばない箇所に飛散すると、加工熱によって酸化し、ダイオキシンが発生する恐れがある。
【0006】
さらに、切削屑を回収しないと、切削した有害汚染物に切削屑が付着し、有害汚染物をその後に洗浄装置で洗浄してPCBを取り除くときに、洗浄装置のフィルターやポンプ等に切削屑が詰まる等の不具合を誘発するおそれがある。
【0007】
本発明は上記の問題を改善するために開発されたもので、その解決しようとする基本的な課題は、切削速度の向上、切削屑の飛散の防止及び切削屑の回収を図ることである。
【0008】
請求項2の発明の固有の解決課題は、切削箇所の冷却効果の向上、切削屑の回収率の向上である。請求項3の発明の固有の解決課題は、切削工具自体の冷却効果の向上である。請求項4の発明の固有の解決課題は、切削箇所の冷却効果の向上である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、有害汚染物を切削するときには、棒状の切削箇所の近傍にガスを吹き付けると共に、切削箇所の近傍でガスと切削屑を吸引して回収することを特徴とする。
【0010】
近傍とは、ガスを吹き付ける場合であれば、ガスが切削箇所に効率良く当たり、風冷による冷却効果が充分に得られる程度の距離という意味で、吸引する場合であれば、切削屑を周囲に飛散させずに吸引して回収できる程度の距離という意味である。
【0011】
ガスとは、その風冷作用によって刃部及び有害汚染物が冷却されるものであれば良く、水素、酸素など爆発の危険性のあるものを除く。具体的には、空気や窒素ガス、アルゴン等の不活性ガスが例示でき、不活性ガスであれば切削の加工熱によるダイオキシンの発生を効果的に防ぐことができる。
【0012】
切削箇所の周囲を覆わずに切削しても良いが、ガスによる冷却効果及び切削屑の回収率を高めるには、請求項2の発明のように、切削工具の外側を筒状のカバーで取り囲み、切削工具とカバーの間にガス流通空間を形成し、ガスの吹き付け及び吸引を、ガス流通空間に対して行うことが望ましい。
【0013】
カバーは一つであっても良いし、間隔をあけて複数設けても良い。
【0014】
ガスの吹き付けは切削工具の周囲だけから行っても良いが、請求項3の発明のように、切削工具の軸線方向にガス供給路を形成し、切削工具の刃部先端部からガスを排出するものでも良い。
【0015】
刃部先端部からガスを排出する方向は、特に限定されず、例えば、軸線方向であっても良いし、軸線方向に交差する方向であっても良い。
【0016】
ガスの温度は特に限定しないが、冷却効果を高めるには請求項4の発明のように、ガスに常温よりも冷たいものを用いることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の有害汚染物の切削屑回収方法に使用する工作機械の第一例は、図1に示すように、チャック1に棒状の切削工具(エンドミル)2を装着し、効率よく切削屑を吸引できるようにする為に、エンドミル2の刃部3の左右近傍に噴射ノズル4と吸引ノズル5を対称的に設け、噴射ノズル4の噴射口6及び吸引ノズル5の吸引口7を刃部3の先端に向けてある。また、有害汚染物8の切削面9は、図面では軸線方向に直交するフラットな面であるが、実際は色々な形、例えばボルト頭等で凸凹している場合も想定されることから、切削面9に各ノズル4,5が干渉せずに所望の深さ切削できるように、噴射ノズル4と吸引ノズル5を刃部3の先端よりも僅かに根元側(図の上側)に配置してある。符号10はヘッドで、切削工具2を回転させる主軸(図示せず)の回りを囲んでいる。
【0018】
工作機械の第一例を使用する場合は、ガスとしての空気を噴射ノズル4から吹き付け、一方、吸引ノズル5から空気を吸引している状態で、切削工具2を回転して有害汚染物8を切削する。そうすると、切削屑は発生した直後に吸引ノズル5から吸い込まれて図示しないタンクに回収される。
【0019】
工作機械の第二例は図2に示すように、ガスの吹き付け、吸引の仕方に特徴があるもので、ヘッド10に二つの筒状のカバー11,12の一端部をそれぞれねじ込んで固定して、切削工具2の外側を二つのカバー11,12で二重に取り囲み、内側のカバー11と切削工具2の間、並びに内外のカバー11,12の間にガス流通空間13,14をそれぞれ形成してある。切削深さを考慮して二つのカバー11,12の先端を刃部3の先端よりも短く(根元側に)設定し、有害汚染物8の切削面9との干渉を避けるために、ガス入口15及びガス出口16をカバーの先端よりも根元側に形成し、ガス入口15に接続する供給管Kを、ガス入口15と同じ位置かそれよりも根元側に延長し、ガス出口16に接続する排出管Hも同様に延長してある。
【0020】
また、切削箇所へのガスの流入効率を上げて冷却効果を高めるために、内側のカバー11の先端を外側のカバー12の先端よりも短く設定し、ガス入口15を外側のカバー12に設け、ガス出口16を内側のカバー11に設けてある。このようにすることで、外側カバー12から入ったガスが下降して、内側カバー11の先端と切削面9の隙間を経て、切削工具2の先端に向かい、その後、上昇して内側のカバー11内から外部に排出されることになる。なお、第二例とは異なるが、一つのカバーで切削工具を取り囲む構造の場合であれば、ガス入口からカバー内に入ったガスが、下降して切削工具の先端に向かうことなく、ガス出口に向かって直進すると考えられるので、第二例のようにすれば冷却効果が高まると言える。また、ガスの吸引量をガスの供給量以上にすれば、外側のカバー12の先端と切削面9の隙間からガスが外部に漏れ出る量を少なくできる。このようにすれば、常温の空気以外をガスとして用いる場合は、切削箇所へのガスの流入効率を向上できる。
【0021】
上述した第二例を使用した場合には、二重のカバー11,12の中で切削工具2が回転して有害汚染物8を切削するので、切削屑が周囲に飛散するのを高い確率で防止できる。
【0022】
工作機械の第三例は図3に示すように、第二例を前提としながら、ガスを供給する経路に特徴を持たせたもので、切削工具2の中心に軸線方向に沿ってガス供給路17を形成し、切削工具2の先端から有害汚染物8に向かって一直線にガスを吹き付けると共に、切削工具2の先端部から周囲に放射状にガスを吹き付けるものである。また、チャック1にもガス供給路17に通じる連絡路18を形成し、チャック1に固定した管路19を、内外のカバー11,12の抜穴20,21を通して外部に導いたものである。なお、チャック1には、管路19との接続を確保しながら切削工具2と一緒に回転し、連絡路18にガスを供給可能とするものが現存する。
【0023】
工作機械の第三例を使用する場合は、ガスの供給箇所がカバー11,12の内部だけでなく、切削工具2の内部にもあるので、冷却効果が向上する。
【0024】
本発明は上記した例に限定されない。例えば、切削工具2内にガスを送り込むには、チャック1、主軸に流路を連通して形成しても良い。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ガスの吹き付けが切削箇所の近傍で行われるので、切削箇所が効率よく冷却されることになり、ダイオキシンが発生し難くなるし、切削時間が短縮する。また、ガスと切削屑の吸引が切削箇所の近傍で行われるので、切削屑の回収率が向上して、周囲への飛散が防止できる。
【0026】
請求項2の発明は、カバーによって切削工具の周囲を覆うことから、切削屑の周囲への飛散が効果的に防止される。しかも、ガスが切削箇所に効率良く送られることから冷却効果が高まり、切削時間の短縮が図られる。
【0027】
請求項3の発明は、軸線方向のガス供給路によって切削工具自体が冷却されることから、切削箇所の冷却効果が高まり、ダイオキシンが発生し難くなるし、切削時間の短縮も図られる。
【0028】
請求項4の発明は、ガスに常温よりも冷たいものを用いることで、切削箇所の冷却効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第一例を示す概略図である。
【図2】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第二例を示す概略図である。
【図3】有害汚染物の切削屑回収方法に用いる工作機械の第三例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 切削工具
3 刃部
8 有害汚染物
11,12 カバー
13,14 ガス流通空間
17 ガス供給路
Claims (4)
- 酸化によってダイオキシンとなる有害物に汚染された物である有害汚染物(8)を棒状の切削工具(2)で切削し、その切削屑を回収する有害汚染物の切削屑回収方法であって、
切削するときには、切削箇所の近傍にガスを吹き付けると共に、切削箇所の近傍でガスと切削屑を吸引して回収することを特徴とする有害汚染物の切削屑回収方法。 - 切削工具(2)の外側を筒状のカバー(11,12)で取り囲み、切削工具(2)とカバー(11,12)の間にガス流通空間(13,14)を形成し、ガスの吹き付け及び吸引を、ガス流通空間(13,14)に対して行うことを特徴とする請求項1記載の有害汚染物の切削屑回収方法。
- 切削工具(2)の軸線方向にガス供給路(17)を形成し、切削工具(2)の刃部(3)先端部からガスを排出することを特徴とする請求項2記載の有害汚染物の切削屑回収方法。
- ガスに常温よりも冷たいものを用いることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の有害汚染物の切削屑回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003193838A JP2005028471A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 有害汚染物の切削屑回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003193838A JP2005028471A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 有害汚染物の切削屑回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005028471A true JP2005028471A (ja) | 2005-02-03 |
Family
ID=34205197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003193838A Pending JP2005028471A (ja) | 2003-07-08 | 2003-07-08 | 有害汚染物の切削屑回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005028471A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009136971A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Hitachi Koki Co Ltd | 集塵装置付き穿孔工具 |
JP2012091246A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Horkos Corp | 複合材料の切削加工方法と、その切りくず処理装置 |
US8342782B2 (en) | 2007-12-07 | 2013-01-01 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Drilling tool with dust collector |
GB2496869A (en) * | 2011-11-23 | 2013-05-29 | Philip David Jones | Coolant powered swarf removal tool |
CN103515546A (zh) * | 2013-10-24 | 2014-01-15 | 四川虹视显示技术有限公司 | 一种oled基板切割保护装置及切割方法 |
JP5897229B2 (ja) * | 2013-10-21 | 2016-03-30 | 株式会社仲田コーティング | 機械加工装置及び被加工物の機械加工方法 |
-
2003
- 2003-07-08 JP JP2003193838A patent/JP2005028471A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009136971A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Hitachi Koki Co Ltd | 集塵装置付き穿孔工具 |
US8342782B2 (en) | 2007-12-07 | 2013-01-01 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Drilling tool with dust collector |
US8529169B2 (en) | 2007-12-07 | 2013-09-10 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Drilling tool with dust collector |
JP2012091246A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Horkos Corp | 複合材料の切削加工方法と、その切りくず処理装置 |
GB2496869A (en) * | 2011-11-23 | 2013-05-29 | Philip David Jones | Coolant powered swarf removal tool |
JP5897229B2 (ja) * | 2013-10-21 | 2016-03-30 | 株式会社仲田コーティング | 機械加工装置及び被加工物の機械加工方法 |
CN103515546A (zh) * | 2013-10-24 | 2014-01-15 | 四川虹视显示技术有限公司 | 一种oled基板切割保护装置及切割方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101184592B (zh) | 可附连在切割机上的集尘盖 | |
CN202129550U (zh) | 一种吸尘装置 | |
CN211564874U (zh) | 一种激光切割机 | |
JP2008126376A (ja) | 工作機械用集塵装置 | |
JP2007130730A (ja) | 切削装置 | |
JP2005028471A (ja) | 有害汚染物の切削屑回収方法 | |
JP2003089032A (ja) | 切削屑除去エア吹出装置 | |
JP2004001043A (ja) | レーザ加工時のヒューム除去方法及び装置 | |
CN209408044U (zh) | 一种电池组搭桥分离设备的碎屑清除装置 | |
JP2003090894A5 (ja) | ||
JP2007050648A (ja) | 切断機 | |
CN213202830U (zh) | 一种高效环保的玻璃切割装置 | |
JP2009255403A (ja) | ワイヤーソー切断方法及びワイヤーソー切断装置 | |
JP5368780B2 (ja) | 工作機械 | |
CN203210478U (zh) | 木材石材吸尘切割机 | |
CN214322910U (zh) | 一种新型角磨机 | |
JP2003236730A (ja) | 微粉体回収装置とその方法 | |
KR19980010948U (ko) | 가스 절단기의 오염 물질 제거장치 | |
JP2009241158A (ja) | 穿孔工具 | |
JP2006334680A (ja) | 旋盤 | |
CN110960933A (zh) | 一种激光加工用除尘设备 | |
CN102615409A (zh) | 等离子切割机的排烟装置 | |
JP2005131716A (ja) | 切削加工装置 | |
CN205308019U (zh) | 一种过滤式油雾净化机 | |
JP2011168840A (ja) | 溶射装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050802 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051129 |