JP2005027020A - スピーカモジュール、及びsrスピーカシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】スピーカの数の増加を抑えつつ、音の到達距離を伸ばすことのできるスピーカモジュールを提供すること。
【解決手段】一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10と、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10とを、略同一方向(矢印F方向)で、かつ若干内向きに配置し、両者の間にイコライザー104を取り付ける。両方のダイヤフラム16からは垂直方向に向かって平面波が放射され、両方のダイヤフラム16から放射される平面波が両者の中間の軸線上で合成され、遠方まで音を到達させることが出来る。イコライザー104は、ダイヤフラム近傍においてユニット内の一方のダイヤフラム16から放射される平面波と他方のダイヤフラム16から放射される平面波との干渉(打ち消し)を抑えるので、両方のダイヤフラム16の中間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【選択図】 図1
【解決手段】一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10と、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10とを、略同一方向(矢印F方向)で、かつ若干内向きに配置し、両者の間にイコライザー104を取り付ける。両方のダイヤフラム16からは垂直方向に向かって平面波が放射され、両方のダイヤフラム16から放射される平面波が両者の中間の軸線上で合成され、遠方まで音を到達させることが出来る。イコライザー104は、ダイヤフラム近傍においてユニット内の一方のダイヤフラム16から放射される平面波と他方のダイヤフラム16から放射される平面波との干渉(打ち消し)を抑えるので、両方のダイヤフラム16の中間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカモジュール、及び複数のスピーカモジュールを連結したSRスピーカシステムにかかり、音の到達距離を長くさせることのできるスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンサート会場等の広い場所では、遠方へ音を到達させるためにSR(sound reinforcement)スピーカが使用されている。
【0003】
現在、SRスピーカの市場の大半がラインアレースピーカシステムで占められている。
【0004】
従来のラインアレースピーカシステムでは、例えば、複数のエンクロージャーを縦にスタックしたタイプ、または、複数のエンクロージャーを数度の角度をつけてわずかにカーブするように縦にスタックしたタイプ等がある(例えば、V−DOSCシステム:非特許文献1参照)。
【0005】
【非特許文献1】
株式会社日本エムエスアイのインターネットホームページ(http://msi−japan.com。2003年6月26日現在)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のラインアレースピーカシステムを用いて、さらに遠方に音を到達させようとした場合、スピーカの数を増やしたり、アンプの出力を上げたりする等の方法が考えられるが、スピーカの数を増やすにはコストがかかり、アンプの出力を上げるにもスピーカの耐入力の関係で限界がある。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、スピーカの数の増加を抑えつつ、音の到達距離を伸ばすことのできるスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムを提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者が種々、実験検討を重ねた結果、コーンスピーカを用いた場合よりも、平面波を放射するスピーカを用いた方が音の到達距離を伸ばせることを見出し、さらに、複数のスピーカを最適に組み合わせることで、更に音の到達距離を伸ばせることを見出した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、上記事実に鑑みてなされたものであって、平面波を放射する平面状の第1の振動板を備えた第1のスピーカと、平面波を放射する平面状の第2の振動板を備えた第2のスピーカと、を備えたスピーカモジュールであって、前記第1の振動板と前記第2の振動板とが、互いに側方に隣接して略同一方向を向き、かつ平面波の放射方向側に対して内向きになるように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカが配置され、前記第1の振動板と前記第2の振動板との間に、前記第1の振動板から放射される平面波と前記第2の振動板から放射される平面波との干渉を抑える干渉防止手段を配置した、ことを特徴としている。
【0010】
次に、請求項1に記載のスピーカモジュールの作用を説明する。
【0011】
第1のスピーカの第1の振動板からは、第1の振動板の垂直方向に向かって平面波が放射され、第2のスピーカの第2の振動板からは、第2の振動板の垂直方向に向かって平面波が放射される。
【0012】
ここで、第1の振動板と第2の振動板とは、互いに隣接して略同一方向を向き、かつ平面波の放射方向側に対して内向きになるので、第1の振動板から放射される平面波と第2の振動板から放射される平面波とが第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上で合成されて音圧レベルが上昇し、内向きにしない場合に比較してより遠方まで音を到達させることが出来る。
【0013】
なお、単に第1の振動板と第2の振動板とを、互いに隣接させて略同一方向を向かせ、かつ平面波の放射方向側に対して内向きにしたのでは、第1の振動板から放射される平面波の内で第2の振動板側の端部付近から放射される平面波と、第2の振動板から放射される平面波の内で第1の振動板側の端部付近から放射される平面波とが両振動板の中間部分の振動板近傍で干渉(ここでは、打ち消しあう)し、第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上において音圧レベルの増加が阻害される場合があるが、本発明では、干渉防止手段が第1の振動板から放射される平面波と第2の振動板から放射される平面波との干渉を抑えるので、第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【0014】
請求項2に記載のSRスピーカシステムは、前記干渉防止手段が一直線上に並ぶように、請求項1に記載の前記スピーカモジュールを複数連結した、ことを特徴としている。
【0015】
次に、請求項2に記載のSRスピーカシステムの作用を説明する。
【0016】
請求項2に記載のSRスピーカシステムでは、複数のスピーカモジュールを一直線状に配置したので、より遠方に音を到達させることが出来る。
【0017】
請求項3に記載のSRスピーカシステムは、請求項1に記載のスピーカモジュールを同一平面上にマトリクス状に複数配置した、ことを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載のSRスピーカシステムでは、複数のスピーカモジュールをマトリクス状に配置したので、より遠方に、かつ広範囲音を到達させることが出来ると共に、低域を伸ばすことが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1乃至図11にしたがって、本発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図10に示すように、本実施形態のMPA(Multi−Purpose− Array)SRスピーカシステム102は、図11に示すスピーカモジュール100を縦横にマトリクス状に複数連結したものである。
【0021】
図11に示すように、スピーカモジュール100は、一対の平面スピーカユニット10と、後述するフェイズプラグ104を備えている。
(平面スピーカユニットの構成)
図1に示すように、本実施形態の平面スピーカユニット10は、第1のヨーク12、スペーサ14、ダイヤフラム16、スペーサ18、第2のヨーク20を順に備えている。
【0022】
図2に示すように、第1のヨーク12は磁性体からなり、図面のY方向に長い矩形の平板状に形成されている。
【0023】
図2及び図3に示すように、第1のヨーク12のダイヤフラム側の面には、S極をダイヤフラム側に向けた4角形の永久磁石Mと、N極をダイヤフラム側に向けた永久磁石MとがY方向と直交する方向であるX方向に一定の間隔で交互に配置された第1の磁石列22及び第2の磁石列24の2列の磁石列からなる第1の磁石群26が、Y方向に一定の間隔を開けて複数列(本実施形態では8列)設けられている。
【0024】
図2に示すように、第1の磁石列22の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第2の磁石列24の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性(図中S,N)が異なっている。
【0025】
図4に示すように、第2のヨーク20は磁性体からなり、図面のY方向に長い矩形の平板状に形成されている。
【0026】
図3及び図4に示すように、第2のヨーク20のダイヤフラム側の面には、S極をダイヤフラム側に向けた4角形の永久磁石MとN極をダイヤフラム側に向けた永久磁石MとがY方向と直交する方向であるX方向に一定の間隔で交互に配置された第3の磁石列28及び第4の磁石列30の2列の磁石列からなる第2の磁石群32が、Y方向に一定の間隔を開けて複数列(本実施形態では7列)設けられている。
【0027】
図4に示すように、第3の磁石列28の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第4の磁石列30の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性(図中S,N)が異なっている。
【0028】
図3に示すように、第1の磁石群26と、第2の磁石群32とは、Y方向に一定の間隔をおいて配置されており、第1の磁石群26の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第2の磁石群32の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性が異なっている。
【0029】
また、第1の磁石群26の各永久磁石Mの各磁極面は、第2のヨーク20の永久磁石Mの配置されていない部分と対向しており、第2の磁石群32の各永久磁石Mの各磁極面は、第1のヨーク12の永久磁石Mの配置されていない部分と対向している。
【0030】
なお、第1の磁石群26の永久磁石Mと、第2の磁石群32の永久磁石Mとは、矢印Y方向及び矢印X方向に各々等間隔に配置されている。
【0031】
図2及び図5に示すように、第1のヨーク12のダイヤフラム側の面の中央付近には、第1の磁石群26の間に、磁極面をダイヤフラム側に向けた4角形の反発用永久磁石RMが各々4個づつ配置されている。
【0032】
これらの反発用永久磁石RMは、第2のヨーク20の永久磁石Mと対向する位置に配置され、かつ、ダイヤフラム側の極性が、これと対向する第2のヨーク20の永久磁石Mの磁極と同極に設定されており、反発用永久磁石RMとこれに対向する第2のヨーク20の永久磁石Mとが互いに反発し合うようになっている。
【0033】
なお、図2及び図4に示すように、第1のヨーク12及び第2のヨーク20には、各々マトリックス状に多数の孔33が形成されている。
【0034】
図1,3,5に示すように、第1のヨーク12と第2のヨーク20との間には、スペーサ14及びスペーサ18を介して平面状のダイヤフラム16が配置されている。
【0035】
スペーサ14及びスペーサ18は、各々矩形の枠形状であり、スペーサ14及びスペーサ18によってダイヤフラム16の外周付近が挟持されている。
【0036】
図1,2,4,6に示すように、第1のヨーク12には外周に沿って複数のネジ孔12A及び孔12Bが、スペーサ14には外周に沿って複数の孔14Aが、ダイヤフラム16には外周に沿って複数の孔16Aが、スペーサ18には外周に沿って複数の孔18Aが、第2のヨーク20には外周に沿って孔20Aが形成されている。
【0037】
図3及び図5に示すように、第2のヨーク20、スペーサ18、ダイヤフラム16、スペーサ14、及び第1のヨーク12は、孔20A、孔18A、孔16A、及び孔14A(図3及び図5では孔は図示せず)を挿通したネジ34がネジ孔12Aにねじ込まれることによって一体的に固定されている。
【0038】
なお、第1のヨーク12の孔12Bは、取り付け用として用いられる。
【0039】
ダイヤフラム16は、スペーサ14及びスペーサ18によって、永久磁石M、及び反発用永久磁石RMの各磁極面から一定寸法離間している。
【0040】
ダイヤフラム16は、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルム等で構成されている。
【0041】
本実施形態の平面スピーカユニット10の縦横寸法は、約340mm×約240mm、ダイヤフラム16の縦横寸法は約300mm×約200mmとなっている。
【0042】
図6に示すように、このダイヤフラム16の片面には、X方向の中央部を挟んで両側の領域に、各々第1の導体36、及び第2の導体38を備えている。
【0043】
図7には、第1の導体36、及び第2の導体38のパターンが模式的に示されている。
【0044】
図7,8に示すように、第1の導体36、及び第2の導体38は、互いに平行であり、図8に示すように、各々永久磁石Mの外周付近、及び永久磁石Mと永久磁石Mとの間に配置され、Y方向の一方側から他方側に向けて磁石列の長手方向(矢印Y方向)に沿ってジグザグ状に延びている。
【0045】
図7、9に示すように、この第1の導体36と第2の導体38とは、同じ方向に電流が流れるように(電流の向きは図7中に図示)接続されている。
【0046】
第1の導体36と第2の導体38とは、図7に示すように直列に接続しても良く、並列に接続しても良い。
【0047】
このような第1の導体36及び第2の導体38は、ダイヤフラム16に、銅やアルミニュームの金属薄膜をラミネート、蒸着、接着等の方法で形成し、この金属薄膜をエッチングすることにより構成することができる。
【0048】
なお、図8に示すように、第1の導体36及び第2の導体38には、矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分の各々の幅方向中央部分には、導体の延び方向(磁界の向きと直交する方向)に沿って金属薄膜の設けられていない細長領域40が設けられて導体が並列に2分割されている。
【0049】
これにより、周波数の高い電流が流れた際に発生する渦電流を抑えることが出来る。なお、上記導体の分割数は3分割以上であっても良い。
【0050】
また、第1の導体36及び第2の導体38の矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分は、各々永久磁石Mの辺に対して平行である。
【0051】
また、矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分とは、最短距離で接続されている。
(スピーカモジュールの構成)
図10、11に示すように、一対の平面スピーカユニット10は、互いに近接させてフレーム106の左右に示せぬボルト等で取り付けられている。なお、図10において、矢印A方向は上下方向である。
【0052】
ここで、一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10と、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10とは、略同一方向(矢印F方向)で、かつ若干内向きに配置されている。
【0053】
なお、本実施形態では、一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16と他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16とのなす角度(θ1)は、例えば、2〜5°程度である。
【0054】
フレーム106には、一方の平面スピーカユニット10と、他方の平面スピーカユニット10との間に上下方向に延びるフェイズプラグ104が取り付けられている。
【0055】
図10、及び図11に示すように、本実施形態のフェイズプラグ104は、二等辺三角柱状に形成されている。
【0056】
フェイズプラグ104は、木材、金属、合成樹脂等の比較的硬質の材料から形成されている。
【0057】
図11に示すように、本実施形態のフェイズプラグ104は、高さHが80mm、角度(θ2)が30°に設定されている。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0058】
平面スピーカユニット10において、図7,9に示すように第1の導体36及び第2の導体38に電流I(向きは矢印で図示)を流すと、第1の導体36及び第2の導体38には、フレミングの左手の法則により磁界Hの方向及び電流Iと直交する方向の力(電磁力)F(この場合、力Fの方向は第2のヨーク20側)が作用する。
【0059】
また、第1の導体36及び第2の導体38に図7,9の場合とは反対向きに電流Iを流すと、第1の導体36及び第2の導体38には、第1のヨーク12側へ変位する力Fが作用する。
【0060】
したがって、第1の導体36及び第2の導体38に、発生させたい音響を表す電気信号を流すことにより、第1の導体36及び第2の導体38を設けたダイヤフラム16は、流された電気信号に応じて振動する。
【0061】
ダイヤフラム16の振動により生じた音は、第1のヨーク12及び第2のヨーク20に形成された孔33を通過して図11の矢印F方向側へ放射される。
【0062】
なお、ダイヤフラム16は、平面状であり、膜面に対して垂直方向に振動するので、ダイヤフラム16から放射される音は平面波である。
【0063】
一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10からはダイヤフラム16の垂直方向に向かって平面波が放射され、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10からもダイヤフラム16の垂直方向に向かって平面波が放射され、両方のダイヤフラム16から放射される平面波が両者の中間の軸線上で合成され、遠方まで音を到達させることが出来る。
【0064】
また、フェイズプラグ104が、ダイヤフラム近傍においてユニット内の一方のダイヤフラム16から放射される平面波と他方のダイヤフラム16から放射される平面波との干渉(打ち消し)を抑えるので、両方のダイヤフラム16の中間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【0065】
また、球面波を放射するコーンスピーカユニットを用いたスピーカシステムでは、コーンの背面側へ出た音が前方へ回り込まないようにスピーカボックスを必要とし、特に大口径のスピーカユニットではスピーカボックスが大型化する問題がある。
【0066】
一方、平面波を放射する平面スピーカユニット10では、背面側へ出た音が殆ど前方へ回り込まないため、基本的にスピーカボックスを必要としない(なお、背面側へ音を放射させないためにスピーカボックスを設けても良いが、容量は必要としないため、スピーカボックスの厚みは薄くて済む。
【0067】
したがって、本実施形態のスピーカモジュール100を用いれば、コーンスピーカユニットを用いた従来のスピーカシステムに比較して大幅な軽量化が図れる。
【0068】
なお、ダイヤフラム16の寸法、一方の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16と他方の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16とのなす角度(θ1)、フェイズプラグ104の高さH、角度(θ2)は上記の実施形態のものに限るものではない。
【0069】
また、上記実施形態では、スピーカモジュール100を縦横にマトリクス状に複数連結したが、本発明はこれに限らず、スピーカモジュール100を鉛直方向にのみ直線状に複数連結して用いても良く、スピーカモジュール100を単体で用いても良い。
(試験例)
図12には、フェイズプラグ104が有る場合と無い場合とを比較した測定結果が示されている。
【0070】
測定は、図12に示すように、スピーカモジュール100から距離L離れた音圧測定ラインにて測定用マイクロフォン108を横方向に移動し、幅方向位置と音圧レベルとの関係をグラフ化した。
【0071】
測定結果のグラフに示す様に、フェイズプラグ104の有る方が音圧レベルが高いことが分かる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムによれば、アンプの出力を増やしたり、スピーカの数を増加させずに、従来よりも音の到達距離を伸ばすことができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る平面スピーカの分解斜視図である。
【図2】第1のヨークの平面図である。
【図3】図1に示す平面スピーカの3−3線断面図である。
【図4】第2のヨークの平面図である。
【図5】図1に示す平面スピーカの5−5線断面図である。
【図6】ダイヤフラムの平面図である。
【図7】第1の導体及び第2の導体の模式図である。
【図8】第1の導体及び第2の導体の部分拡大図である。
【図9】平面スピーカの一部分を断面にした模式的図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るSRスピーカシステムの斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るスピーカモジュールの斜視図である。
【図12】スピーカモジュールの測定方法、及び測定結果を示す説明図である。
【符号の説明】
10 平面スピーカユニット
16 ダイヤフラム
100 スピーカモジュール
102 MPASRスピーカシステム
104 フェイズプラグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカモジュール、及び複数のスピーカモジュールを連結したSRスピーカシステムにかかり、音の到達距離を長くさせることのできるスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンサート会場等の広い場所では、遠方へ音を到達させるためにSR(sound reinforcement)スピーカが使用されている。
【0003】
現在、SRスピーカの市場の大半がラインアレースピーカシステムで占められている。
【0004】
従来のラインアレースピーカシステムでは、例えば、複数のエンクロージャーを縦にスタックしたタイプ、または、複数のエンクロージャーを数度の角度をつけてわずかにカーブするように縦にスタックしたタイプ等がある(例えば、V−DOSCシステム:非特許文献1参照)。
【0005】
【非特許文献1】
株式会社日本エムエスアイのインターネットホームページ(http://msi−japan.com。2003年6月26日現在)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のラインアレースピーカシステムを用いて、さらに遠方に音を到達させようとした場合、スピーカの数を増やしたり、アンプの出力を上げたりする等の方法が考えられるが、スピーカの数を増やすにはコストがかかり、アンプの出力を上げるにもスピーカの耐入力の関係で限界がある。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、スピーカの数の増加を抑えつつ、音の到達距離を伸ばすことのできるスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムを提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者が種々、実験検討を重ねた結果、コーンスピーカを用いた場合よりも、平面波を放射するスピーカを用いた方が音の到達距離を伸ばせることを見出し、さらに、複数のスピーカを最適に組み合わせることで、更に音の到達距離を伸ばせることを見出した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、上記事実に鑑みてなされたものであって、平面波を放射する平面状の第1の振動板を備えた第1のスピーカと、平面波を放射する平面状の第2の振動板を備えた第2のスピーカと、を備えたスピーカモジュールであって、前記第1の振動板と前記第2の振動板とが、互いに側方に隣接して略同一方向を向き、かつ平面波の放射方向側に対して内向きになるように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカが配置され、前記第1の振動板と前記第2の振動板との間に、前記第1の振動板から放射される平面波と前記第2の振動板から放射される平面波との干渉を抑える干渉防止手段を配置した、ことを特徴としている。
【0010】
次に、請求項1に記載のスピーカモジュールの作用を説明する。
【0011】
第1のスピーカの第1の振動板からは、第1の振動板の垂直方向に向かって平面波が放射され、第2のスピーカの第2の振動板からは、第2の振動板の垂直方向に向かって平面波が放射される。
【0012】
ここで、第1の振動板と第2の振動板とは、互いに隣接して略同一方向を向き、かつ平面波の放射方向側に対して内向きになるので、第1の振動板から放射される平面波と第2の振動板から放射される平面波とが第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上で合成されて音圧レベルが上昇し、内向きにしない場合に比較してより遠方まで音を到達させることが出来る。
【0013】
なお、単に第1の振動板と第2の振動板とを、互いに隣接させて略同一方向を向かせ、かつ平面波の放射方向側に対して内向きにしたのでは、第1の振動板から放射される平面波の内で第2の振動板側の端部付近から放射される平面波と、第2の振動板から放射される平面波の内で第1の振動板側の端部付近から放射される平面波とが両振動板の中間部分の振動板近傍で干渉(ここでは、打ち消しあう)し、第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上において音圧レベルの増加が阻害される場合があるが、本発明では、干渉防止手段が第1の振動板から放射される平面波と第2の振動板から放射される平面波との干渉を抑えるので、第1の振動板と第2の振動板との間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【0014】
請求項2に記載のSRスピーカシステムは、前記干渉防止手段が一直線上に並ぶように、請求項1に記載の前記スピーカモジュールを複数連結した、ことを特徴としている。
【0015】
次に、請求項2に記載のSRスピーカシステムの作用を説明する。
【0016】
請求項2に記載のSRスピーカシステムでは、複数のスピーカモジュールを一直線状に配置したので、より遠方に音を到達させることが出来る。
【0017】
請求項3に記載のSRスピーカシステムは、請求項1に記載のスピーカモジュールを同一平面上にマトリクス状に複数配置した、ことを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載のSRスピーカシステムでは、複数のスピーカモジュールをマトリクス状に配置したので、より遠方に、かつ広範囲音を到達させることが出来ると共に、低域を伸ばすことが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1乃至図11にしたがって、本発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図10に示すように、本実施形態のMPA(Multi−Purpose− Array)SRスピーカシステム102は、図11に示すスピーカモジュール100を縦横にマトリクス状に複数連結したものである。
【0021】
図11に示すように、スピーカモジュール100は、一対の平面スピーカユニット10と、後述するフェイズプラグ104を備えている。
(平面スピーカユニットの構成)
図1に示すように、本実施形態の平面スピーカユニット10は、第1のヨーク12、スペーサ14、ダイヤフラム16、スペーサ18、第2のヨーク20を順に備えている。
【0022】
図2に示すように、第1のヨーク12は磁性体からなり、図面のY方向に長い矩形の平板状に形成されている。
【0023】
図2及び図3に示すように、第1のヨーク12のダイヤフラム側の面には、S極をダイヤフラム側に向けた4角形の永久磁石Mと、N極をダイヤフラム側に向けた永久磁石MとがY方向と直交する方向であるX方向に一定の間隔で交互に配置された第1の磁石列22及び第2の磁石列24の2列の磁石列からなる第1の磁石群26が、Y方向に一定の間隔を開けて複数列(本実施形態では8列)設けられている。
【0024】
図2に示すように、第1の磁石列22の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第2の磁石列24の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性(図中S,N)が異なっている。
【0025】
図4に示すように、第2のヨーク20は磁性体からなり、図面のY方向に長い矩形の平板状に形成されている。
【0026】
図3及び図4に示すように、第2のヨーク20のダイヤフラム側の面には、S極をダイヤフラム側に向けた4角形の永久磁石MとN極をダイヤフラム側に向けた永久磁石MとがY方向と直交する方向であるX方向に一定の間隔で交互に配置された第3の磁石列28及び第4の磁石列30の2列の磁石列からなる第2の磁石群32が、Y方向に一定の間隔を開けて複数列(本実施形態では7列)設けられている。
【0027】
図4に示すように、第3の磁石列28の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第4の磁石列30の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性(図中S,N)が異なっている。
【0028】
図3に示すように、第1の磁石群26と、第2の磁石群32とは、Y方向に一定の間隔をおいて配置されており、第1の磁石群26の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面と、これに隣接する第2の磁石群32の永久磁石Mのダイヤフラム側の磁極面とは、極性が異なっている。
【0029】
また、第1の磁石群26の各永久磁石Mの各磁極面は、第2のヨーク20の永久磁石Mの配置されていない部分と対向しており、第2の磁石群32の各永久磁石Mの各磁極面は、第1のヨーク12の永久磁石Mの配置されていない部分と対向している。
【0030】
なお、第1の磁石群26の永久磁石Mと、第2の磁石群32の永久磁石Mとは、矢印Y方向及び矢印X方向に各々等間隔に配置されている。
【0031】
図2及び図5に示すように、第1のヨーク12のダイヤフラム側の面の中央付近には、第1の磁石群26の間に、磁極面をダイヤフラム側に向けた4角形の反発用永久磁石RMが各々4個づつ配置されている。
【0032】
これらの反発用永久磁石RMは、第2のヨーク20の永久磁石Mと対向する位置に配置され、かつ、ダイヤフラム側の極性が、これと対向する第2のヨーク20の永久磁石Mの磁極と同極に設定されており、反発用永久磁石RMとこれに対向する第2のヨーク20の永久磁石Mとが互いに反発し合うようになっている。
【0033】
なお、図2及び図4に示すように、第1のヨーク12及び第2のヨーク20には、各々マトリックス状に多数の孔33が形成されている。
【0034】
図1,3,5に示すように、第1のヨーク12と第2のヨーク20との間には、スペーサ14及びスペーサ18を介して平面状のダイヤフラム16が配置されている。
【0035】
スペーサ14及びスペーサ18は、各々矩形の枠形状であり、スペーサ14及びスペーサ18によってダイヤフラム16の外周付近が挟持されている。
【0036】
図1,2,4,6に示すように、第1のヨーク12には外周に沿って複数のネジ孔12A及び孔12Bが、スペーサ14には外周に沿って複数の孔14Aが、ダイヤフラム16には外周に沿って複数の孔16Aが、スペーサ18には外周に沿って複数の孔18Aが、第2のヨーク20には外周に沿って孔20Aが形成されている。
【0037】
図3及び図5に示すように、第2のヨーク20、スペーサ18、ダイヤフラム16、スペーサ14、及び第1のヨーク12は、孔20A、孔18A、孔16A、及び孔14A(図3及び図5では孔は図示せず)を挿通したネジ34がネジ孔12Aにねじ込まれることによって一体的に固定されている。
【0038】
なお、第1のヨーク12の孔12Bは、取り付け用として用いられる。
【0039】
ダイヤフラム16は、スペーサ14及びスペーサ18によって、永久磁石M、及び反発用永久磁石RMの各磁極面から一定寸法離間している。
【0040】
ダイヤフラム16は、ポリイミドやポリエチレンテレフタレート等の高分子フィルム等で構成されている。
【0041】
本実施形態の平面スピーカユニット10の縦横寸法は、約340mm×約240mm、ダイヤフラム16の縦横寸法は約300mm×約200mmとなっている。
【0042】
図6に示すように、このダイヤフラム16の片面には、X方向の中央部を挟んで両側の領域に、各々第1の導体36、及び第2の導体38を備えている。
【0043】
図7には、第1の導体36、及び第2の導体38のパターンが模式的に示されている。
【0044】
図7,8に示すように、第1の導体36、及び第2の導体38は、互いに平行であり、図8に示すように、各々永久磁石Mの外周付近、及び永久磁石Mと永久磁石Mとの間に配置され、Y方向の一方側から他方側に向けて磁石列の長手方向(矢印Y方向)に沿ってジグザグ状に延びている。
【0045】
図7、9に示すように、この第1の導体36と第2の導体38とは、同じ方向に電流が流れるように(電流の向きは図7中に図示)接続されている。
【0046】
第1の導体36と第2の導体38とは、図7に示すように直列に接続しても良く、並列に接続しても良い。
【0047】
このような第1の導体36及び第2の導体38は、ダイヤフラム16に、銅やアルミニュームの金属薄膜をラミネート、蒸着、接着等の方法で形成し、この金属薄膜をエッチングすることにより構成することができる。
【0048】
なお、図8に示すように、第1の導体36及び第2の導体38には、矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分の各々の幅方向中央部分には、導体の延び方向(磁界の向きと直交する方向)に沿って金属薄膜の設けられていない細長領域40が設けられて導体が並列に2分割されている。
【0049】
これにより、周波数の高い電流が流れた際に発生する渦電流を抑えることが出来る。なお、上記導体の分割数は3分割以上であっても良い。
【0050】
また、第1の導体36及び第2の導体38の矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分は、各々永久磁石Mの辺に対して平行である。
【0051】
また、矢印X方向に直線状に延びる幅広部分と、矢印Y方向に直線状に延びる幅広部分とは、最短距離で接続されている。
(スピーカモジュールの構成)
図10、11に示すように、一対の平面スピーカユニット10は、互いに近接させてフレーム106の左右に示せぬボルト等で取り付けられている。なお、図10において、矢印A方向は上下方向である。
【0052】
ここで、一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10と、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10とは、略同一方向(矢印F方向)で、かつ若干内向きに配置されている。
【0053】
なお、本実施形態では、一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16と他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16とのなす角度(θ1)は、例えば、2〜5°程度である。
【0054】
フレーム106には、一方の平面スピーカユニット10と、他方の平面スピーカユニット10との間に上下方向に延びるフェイズプラグ104が取り付けられている。
【0055】
図10、及び図11に示すように、本実施形態のフェイズプラグ104は、二等辺三角柱状に形成されている。
【0056】
フェイズプラグ104は、木材、金属、合成樹脂等の比較的硬質の材料から形成されている。
【0057】
図11に示すように、本実施形態のフェイズプラグ104は、高さHが80mm、角度(θ2)が30°に設定されている。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0058】
平面スピーカユニット10において、図7,9に示すように第1の導体36及び第2の導体38に電流I(向きは矢印で図示)を流すと、第1の導体36及び第2の導体38には、フレミングの左手の法則により磁界Hの方向及び電流Iと直交する方向の力(電磁力)F(この場合、力Fの方向は第2のヨーク20側)が作用する。
【0059】
また、第1の導体36及び第2の導体38に図7,9の場合とは反対向きに電流Iを流すと、第1の導体36及び第2の導体38には、第1のヨーク12側へ変位する力Fが作用する。
【0060】
したがって、第1の導体36及び第2の導体38に、発生させたい音響を表す電気信号を流すことにより、第1の導体36及び第2の導体38を設けたダイヤフラム16は、流された電気信号に応じて振動する。
【0061】
ダイヤフラム16の振動により生じた音は、第1のヨーク12及び第2のヨーク20に形成された孔33を通過して図11の矢印F方向側へ放射される。
【0062】
なお、ダイヤフラム16は、平面状であり、膜面に対して垂直方向に振動するので、ダイヤフラム16から放射される音は平面波である。
【0063】
一方(矢印L方向)の平面スピーカユニット10からはダイヤフラム16の垂直方向に向かって平面波が放射され、他方(矢印R方向)の平面スピーカユニット10からもダイヤフラム16の垂直方向に向かって平面波が放射され、両方のダイヤフラム16から放射される平面波が両者の中間の軸線上で合成され、遠方まで音を到達させることが出来る。
【0064】
また、フェイズプラグ104が、ダイヤフラム近傍においてユニット内の一方のダイヤフラム16から放射される平面波と他方のダイヤフラム16から放射される平面波との干渉(打ち消し)を抑えるので、両方のダイヤフラム16の中間の軸線上において音圧レベルを確実に増加させることが出来る。
【0065】
また、球面波を放射するコーンスピーカユニットを用いたスピーカシステムでは、コーンの背面側へ出た音が前方へ回り込まないようにスピーカボックスを必要とし、特に大口径のスピーカユニットではスピーカボックスが大型化する問題がある。
【0066】
一方、平面波を放射する平面スピーカユニット10では、背面側へ出た音が殆ど前方へ回り込まないため、基本的にスピーカボックスを必要としない(なお、背面側へ音を放射させないためにスピーカボックスを設けても良いが、容量は必要としないため、スピーカボックスの厚みは薄くて済む。
【0067】
したがって、本実施形態のスピーカモジュール100を用いれば、コーンスピーカユニットを用いた従来のスピーカシステムに比較して大幅な軽量化が図れる。
【0068】
なお、ダイヤフラム16の寸法、一方の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16と他方の平面スピーカユニット10のダイヤフラム16とのなす角度(θ1)、フェイズプラグ104の高さH、角度(θ2)は上記の実施形態のものに限るものではない。
【0069】
また、上記実施形態では、スピーカモジュール100を縦横にマトリクス状に複数連結したが、本発明はこれに限らず、スピーカモジュール100を鉛直方向にのみ直線状に複数連結して用いても良く、スピーカモジュール100を単体で用いても良い。
(試験例)
図12には、フェイズプラグ104が有る場合と無い場合とを比較した測定結果が示されている。
【0070】
測定は、図12に示すように、スピーカモジュール100から距離L離れた音圧測定ラインにて測定用マイクロフォン108を横方向に移動し、幅方向位置と音圧レベルとの関係をグラフ化した。
【0071】
測定結果のグラフに示す様に、フェイズプラグ104の有る方が音圧レベルが高いことが分かる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスピーカモジュール、及びSRスピーカシステムによれば、アンプの出力を増やしたり、スピーカの数を増加させずに、従来よりも音の到達距離を伸ばすことができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る平面スピーカの分解斜視図である。
【図2】第1のヨークの平面図である。
【図3】図1に示す平面スピーカの3−3線断面図である。
【図4】第2のヨークの平面図である。
【図5】図1に示す平面スピーカの5−5線断面図である。
【図6】ダイヤフラムの平面図である。
【図7】第1の導体及び第2の導体の模式図である。
【図8】第1の導体及び第2の導体の部分拡大図である。
【図9】平面スピーカの一部分を断面にした模式的図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るSRスピーカシステムの斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るスピーカモジュールの斜視図である。
【図12】スピーカモジュールの測定方法、及び測定結果を示す説明図である。
【符号の説明】
10 平面スピーカユニット
16 ダイヤフラム
100 スピーカモジュール
102 MPASRスピーカシステム
104 フェイズプラグ
Claims (3)
- 平面波を放射する平面状の第1の振動板を備えた第1のスピーカと、
平面波を放射する平面状の第2の振動板を備えた第2のスピーカと、
を備えたスピーカモジュールであって、
前記第1の振動板と前記第2の振動板とが、互いに側方に隣接して略同一方向を向き、かつ平面波の放射方向側に対して内向きになるように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカが配置され、
前記第1の振動板と前記第2の振動板との間に、前記第1の振動板から放射される平面波と前記第2の振動板から放射される平面波との干渉を抑える干渉防止手段を配置した、ことを特徴としたスピーカモジュール。 - 前記干渉防止手段が一直線上に並ぶように、請求項1に記載の前記スピーカモジュールを複数連結した、ことを特徴としたSRスピーカシステム。
- 請求項1に記載のスピーカモジュールを同一平面上にマトリクス状に複数配置した、ことを特徴としたSRスピーカシステム。
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