JP2005023229A - 蓄熱性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では高い成形性および樹脂の選択性を有し、かつ繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持する蓄熱性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】蓄熱材を内包したマイクロカプセルを樹脂に含有することにより上記課題を達成できる。マイクロカプセルで内包される蓄熱材は潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる。マイクロカプセルの皮膜は熱硬化性の尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂皮膜であり、且つ体積平均粒子径が10μm以下である。
【選択図】なし
【解決手段】蓄熱材を内包したマイクロカプセルを樹脂に含有することにより上記課題を達成できる。マイクロカプセルで内包される蓄熱材は潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる。マイクロカプセルの皮膜は熱硬化性の尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂皮膜であり、且つ体積平均粒子径が10μm以下である。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱性能を有する樹脂組成物に関するものであり、本発明の蓄熱性樹脂組成物を容器やシートなどに用いることにより内容物や表面の温度を任意の温度域に長時間保持できる。
【0002】
【従来の技術】
潜熱蓄熱材は、顕熱だけでなく相変化に伴う潜熱も利用できることから狭い温度域に多量の熱を蓄えたり放出することが可能である。これを建材、衣類などへ利用することが検討されている。しかし、潜熱蓄熱材は融解、凝固という相転移を起こすために、利用に際しては融解した蓄熱材のしみ出しを防ぐために容器に封入することが求められる。そのため手間およびコストが増大するだけでなく、利用の際には封入のために形態に大きな制限を受け、成形性に大きな問題があった。
【0003】
ポリオレフィン(例えば、特許文献1参照)および光硬化性樹脂(例えば、特許文献2参照)に潜熱蓄熱材を混合し成形する方法が提案されている。しかし、この方法では蓄熱材が溶解しない樹脂である必要があるなど、利用できる樹脂および蓄熱材に大きな制限があるばかりではなく、含有させる蓄熱材の量を多くすると繰り返し利用した際に蓄熱材がしみ出すという問題点があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−60143号公報
【特許文献2】
特開平10−306277号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では高い成形性および樹脂の選択性を有し、かつ繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持する蓄熱性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく検討を行った結果、蓄熱材を内包したマイクロカプセルを樹脂内に含有することにより、蓄熱性能を有する樹脂組成物を得る。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のマイクロカプセルで内包される蓄熱材は相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる。具体的には、融点あるいは凝固点を有する化合物であれば使用可能であるが、例えば好ましい化合物としてはテトラデカン、ペンタデカン、エイコサン、ドコサンの如き炭素数が10以上の脂肪族炭化水素が好ましい化合物として挙げられる。これらの脂肪族炭化水素化合物は炭素数の増加とともに融点が上昇するため、目的に応じた融点を有する脂肪族炭化水素化合物を選択したり、2種以上を混合することも可能である。
【0008】
本発明で用いられるマイクロカプセルは皮膜の内側に蓄熱材を内包した微少な粒子である。一般に蓄熱材をマイクロカプセル化する方法としては、複合エマルジョン法によるカプセル化法(特開昭62−1452号公報)、蓄熱材粒子の表面に熱可塑性樹脂を噴霧する方法(同62−45680号公報)、蓄熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法(同62−149334号公報)、蓄熱材粒子の表面でモノマーを重合させ被覆する方法(同62−225241号公報)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイクロカプセルの製法(特開平2−258052号公報)等に記載されている方法を用いることができる。
【0009】
カプセル膜材としては、界面重合法、インサイチュー法等の手法で得られる、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂、またゼラチンとカルボキシメチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いられるが、高温で樹脂と混合されるため熱的に安定な熱硬化性樹脂皮膜を有するマイクロカプセルが好ましく、特に脂肪族系炭化水素化合物でも良好な品質のマイクロカプセルが得られるインサイチュー法による尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂皮膜を用いたマイクロカプセルが好ましい。
【0010】
本発明に係るマイクロカプセルの粒子径は、加工過程で物理的圧力による破壊を防止するために10μm以下、特に好ましくは5μm以下が好ましい。マイクロカプセルの粒子径は、カプセル作製時に用いる乳化剤の種類と濃度、乳化時の乳化液の温度、乳化比(水相と油相の体積比率)、乳化機、分散機等と称される微粒化装置の運転条件(攪拌回転数、時間等)等を適宜調節して所望の粒子径に設定する。この粒子径以上になるとマイクロカプセルが外圧で容易に壊れやすくなったり、蓄熱材の比重が分散媒のそれと大きく差がある場合など、浮遊したり沈降したりし易くなるので好ましくない。粒子径は例えばコールターカウンター(英国コールターエレクトロニクス社、コールターマルチサイザー)で測定することができる。
【0011】
マイクロカプセルはマイクロカプセルスラリーをドラムドライヤー、スプレードライヤー、フリーズドライヤー等の各種乾燥装置や造粒装置を乾燥状態にした後、樹脂成分と混合する。混合の際に使用される装置は特に限定されるものではない。例えば、マイクロカプセル、及び他の添加剤、樹脂などを必要に応じて、単軸、2軸などの押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法などにより混合することができる。また、配合剤が液体である場合は、液体供給ポンプなどを用いて2軸押出機に途中添加して混合することもできる。
【0012】
本発明で用いられる樹脂は、熱可塑性、熱硬化性いずれの性質のものでも使用でき、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン共縮合樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オキシベンゾイルポリエステル、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩またはアンモニウム塩、その他各種ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて用いても構わない。
【0013】
本発明の樹脂組成物の成形加工法は特に限定されるものではなく、各樹脂について一般に用いられている成形法、例えば射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、発泡成形、などが適用できる。
【0014】
樹脂の前駆体が水溶性のものである場合、樹脂の前駆体水溶液とカプセル分散液とを混合した後、加熱乾燥により硬化することによって樹脂組成物を得ることもできる。
【0015】
本発明のマイクロカプセルと樹脂の質量比率は自由に設定できるが、蓄熱性をなるべく発揮し得るように樹脂中に占めるマイクロカプセルの重量比率は1〜90%、好ましくは5〜80%の範囲が好ましい。この範囲以下であると蓄熱性に乏しくなり、この範囲上であると強度、加工性が低下するため好ましくない。
【0016】
本発明の樹脂組成物は蓄熱材を内包したマイクロカプセルと樹脂からなるが、これらの成分に加え、必要に応じて、老化防止剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、有機顔料、無機顔料、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、分散剤、防カビ剤、帯電防止剤、難燃化剤、粘着付与剤、硬化剤、発泡剤、合成繊維、合成樹脂類、ガラス繊維、金属繊維、断熱材、VOC除去材、活性炭、吸放湿剤などを添加することが可能である。
【0017】
蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する蓄熱性樹脂組成物を容器として利用することにより、容器の内容物の温度が上がりにくい、下がりにくいという効果を付与することができるため、保冷あるいは保温容器として利用可能である。蓄熱材を単独で樹脂内に含有させるよりも、繰り返し利用した後でも蓄熱材のしみ出しがなく熱量の低下が起こらないため、繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持する容器が得られる。蓄熱材の融点は−10〜60℃の範囲のものが好ましい。
【0018】
蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する蓄熱性樹脂組成物はシートとして利用することにより、蓄熱性壁紙、土壌の保温シート、冬季のコンクリートの養生シートなどとして利用可能である。蓄熱材を単独で樹脂内に含有させるよりも、繰り返し利用した後でも蓄熱材のしみ出しがなく熱量の低下が起こらないため、繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持するシートが得られる。蓄熱材の融点は0〜40℃の範囲のものが好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施手順を実施例として具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、蓄熱量については示差熱熱量計(米国パーキンエルマー社製、DSC−7型)を用いて測定し、粒子径についてはコールターカウンター(英国コールターエレクトロニクス社、コールターマルチサイザー)で測定した。
【0020】
実施例1
蓄熱材マイクロカプセルの製法
メラミン粉末12重量部に37%ホルムアルデヒド水溶液15.4重量部と水40重量部を加え、pHを8に調整した後、約70℃まで加熱してメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液を得た。pHを4.5に調整した10%スチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100重量部中に、蓄熱材として、n−オクタデカン(融点26〜28℃)80重量部を激しく撹拌しながら添加し、粒子径が3.0μmになるまで乳化を行った。
【0021】
得られた乳化液に、上記メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加し70℃で2時間撹拌を施し、粒子径3.2μmの蓄熱材マイクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセル分散液をスプレードライヤーで水分含有率3%以下まで乾燥しマイクロカプセル粉体を得た。このマイクロカプセル粉体200重量部とポリエチレン100重量部を200℃に加熱して三本ロール混練り機でよく混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、蓄熱性を有する容器を得た。
【0022】
冷却した水を入れて室温に放置しておくと、蓄熱性を有していない容器に比べ、内容物の水の温度が室温になるまでの時間が長くなることが分かった。
【0023】
得られた蓄熱性を有する容器に、10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後でも蓄熱材のしみ出しは観察されず、熱量の低下も見られなかった。
【0024】
実施例2
実施例1で得られたマイクロカプセルの内容物をn−テトラデカン(融点5℃)に変えて得られた粉体200重量部とポリ塩化ビニル100重量部を170℃に加熱して三本ロール混練り機でよく混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、蓄熱性を有するシートを得た。
【0025】
得られた蓄熱性を有するシートをコンクリートの養生シートとして用いると、蓄熱性を有していないシートに比べ、水分の凍結が防がれるために冬季でのコンクリートの硬化時間が大幅に短縮されることが分かった。
【0026】
−20℃から20℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後でも蓄熱材のしみ出しは観察されず、熱量の低下も見られなかった。
【0027】
比較例1
n−オクタデカン150重量部とポリエチレン100重量部を200℃に加熱して三本ロール混練り機で良く混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、容器を得た。
【0028】
得られた容器に、10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後では蓄熱材のしみ出しによるベタつきが見られ、熱量は約50%低下した。
【0029】
比較例2
n−オクタデカン150重量部、光硬化性モノマー2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシ)フェニルプロパン100重量部およびベンゾフェノン0.1重量部を混合し、紫外線照射装置にて紫外線を照射し硬化させてサンプルを得た。
【0030】
得られたサンプルに10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後では蓄熱材のしみ出しによるベタつきが見られ、熱量は約60%低下した。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の樹脂組成物は成形性が良く、繰り返し利用しても高い蓄熱性能を維持しているので、例えば、容器、シートとして好適に使用される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱性能を有する樹脂組成物に関するものであり、本発明の蓄熱性樹脂組成物を容器やシートなどに用いることにより内容物や表面の温度を任意の温度域に長時間保持できる。
【0002】
【従来の技術】
潜熱蓄熱材は、顕熱だけでなく相変化に伴う潜熱も利用できることから狭い温度域に多量の熱を蓄えたり放出することが可能である。これを建材、衣類などへ利用することが検討されている。しかし、潜熱蓄熱材は融解、凝固という相転移を起こすために、利用に際しては融解した蓄熱材のしみ出しを防ぐために容器に封入することが求められる。そのため手間およびコストが増大するだけでなく、利用の際には封入のために形態に大きな制限を受け、成形性に大きな問題があった。
【0003】
ポリオレフィン(例えば、特許文献1参照)および光硬化性樹脂(例えば、特許文献2参照)に潜熱蓄熱材を混合し成形する方法が提案されている。しかし、この方法では蓄熱材が溶解しない樹脂である必要があるなど、利用できる樹脂および蓄熱材に大きな制限があるばかりではなく、含有させる蓄熱材の量を多くすると繰り返し利用した際に蓄熱材がしみ出すという問題点があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−60143号公報
【特許文献2】
特開平10−306277号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では高い成形性および樹脂の選択性を有し、かつ繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持する蓄熱性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく検討を行った結果、蓄熱材を内包したマイクロカプセルを樹脂内に含有することにより、蓄熱性能を有する樹脂組成物を得る。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のマイクロカプセルで内包される蓄熱材は相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる。具体的には、融点あるいは凝固点を有する化合物であれば使用可能であるが、例えば好ましい化合物としてはテトラデカン、ペンタデカン、エイコサン、ドコサンの如き炭素数が10以上の脂肪族炭化水素が好ましい化合物として挙げられる。これらの脂肪族炭化水素化合物は炭素数の増加とともに融点が上昇するため、目的に応じた融点を有する脂肪族炭化水素化合物を選択したり、2種以上を混合することも可能である。
【0008】
本発明で用いられるマイクロカプセルは皮膜の内側に蓄熱材を内包した微少な粒子である。一般に蓄熱材をマイクロカプセル化する方法としては、複合エマルジョン法によるカプセル化法(特開昭62−1452号公報)、蓄熱材粒子の表面に熱可塑性樹脂を噴霧する方法(同62−45680号公報)、蓄熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法(同62−149334号公報)、蓄熱材粒子の表面でモノマーを重合させ被覆する方法(同62−225241号公報)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイクロカプセルの製法(特開平2−258052号公報)等に記載されている方法を用いることができる。
【0009】
カプセル膜材としては、界面重合法、インサイチュー法等の手法で得られる、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂、またゼラチンとカルボキシメチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いられるが、高温で樹脂と混合されるため熱的に安定な熱硬化性樹脂皮膜を有するマイクロカプセルが好ましく、特に脂肪族系炭化水素化合物でも良好な品質のマイクロカプセルが得られるインサイチュー法による尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂皮膜を用いたマイクロカプセルが好ましい。
【0010】
本発明に係るマイクロカプセルの粒子径は、加工過程で物理的圧力による破壊を防止するために10μm以下、特に好ましくは5μm以下が好ましい。マイクロカプセルの粒子径は、カプセル作製時に用いる乳化剤の種類と濃度、乳化時の乳化液の温度、乳化比(水相と油相の体積比率)、乳化機、分散機等と称される微粒化装置の運転条件(攪拌回転数、時間等)等を適宜調節して所望の粒子径に設定する。この粒子径以上になるとマイクロカプセルが外圧で容易に壊れやすくなったり、蓄熱材の比重が分散媒のそれと大きく差がある場合など、浮遊したり沈降したりし易くなるので好ましくない。粒子径は例えばコールターカウンター(英国コールターエレクトロニクス社、コールターマルチサイザー)で測定することができる。
【0011】
マイクロカプセルはマイクロカプセルスラリーをドラムドライヤー、スプレードライヤー、フリーズドライヤー等の各種乾燥装置や造粒装置を乾燥状態にした後、樹脂成分と混合する。混合の際に使用される装置は特に限定されるものではない。例えば、マイクロカプセル、及び他の添加剤、樹脂などを必要に応じて、単軸、2軸などの押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法などにより混合することができる。また、配合剤が液体である場合は、液体供給ポンプなどを用いて2軸押出機に途中添加して混合することもできる。
【0012】
本発明で用いられる樹脂は、熱可塑性、熱硬化性いずれの性質のものでも使用でき、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素−メラミン共縮合樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オキシベンゾイルポリエステル、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩またはアンモニウム塩、その他各種ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。これらは2種以上を組み合わせて用いても構わない。
【0013】
本発明の樹脂組成物の成形加工法は特に限定されるものではなく、各樹脂について一般に用いられている成形法、例えば射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、発泡成形、などが適用できる。
【0014】
樹脂の前駆体が水溶性のものである場合、樹脂の前駆体水溶液とカプセル分散液とを混合した後、加熱乾燥により硬化することによって樹脂組成物を得ることもできる。
【0015】
本発明のマイクロカプセルと樹脂の質量比率は自由に設定できるが、蓄熱性をなるべく発揮し得るように樹脂中に占めるマイクロカプセルの重量比率は1〜90%、好ましくは5〜80%の範囲が好ましい。この範囲以下であると蓄熱性に乏しくなり、この範囲上であると強度、加工性が低下するため好ましくない。
【0016】
本発明の樹脂組成物は蓄熱材を内包したマイクロカプセルと樹脂からなるが、これらの成分に加え、必要に応じて、老化防止剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、有機顔料、無機顔料、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、分散剤、防カビ剤、帯電防止剤、難燃化剤、粘着付与剤、硬化剤、発泡剤、合成繊維、合成樹脂類、ガラス繊維、金属繊維、断熱材、VOC除去材、活性炭、吸放湿剤などを添加することが可能である。
【0017】
蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する蓄熱性樹脂組成物を容器として利用することにより、容器の内容物の温度が上がりにくい、下がりにくいという効果を付与することができるため、保冷あるいは保温容器として利用可能である。蓄熱材を単独で樹脂内に含有させるよりも、繰り返し利用した後でも蓄熱材のしみ出しがなく熱量の低下が起こらないため、繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持する容器が得られる。蓄熱材の融点は−10〜60℃の範囲のものが好ましい。
【0018】
蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する蓄熱性樹脂組成物はシートとして利用することにより、蓄熱性壁紙、土壌の保温シート、冬季のコンクリートの養生シートなどとして利用可能である。蓄熱材を単独で樹脂内に含有させるよりも、繰り返し利用した後でも蓄熱材のしみ出しがなく熱量の低下が起こらないため、繰り返し利用した後でも高い蓄熱性能を維持するシートが得られる。蓄熱材の融点は0〜40℃の範囲のものが好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施手順を実施例として具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、蓄熱量については示差熱熱量計(米国パーキンエルマー社製、DSC−7型)を用いて測定し、粒子径についてはコールターカウンター(英国コールターエレクトロニクス社、コールターマルチサイザー)で測定した。
【0020】
実施例1
蓄熱材マイクロカプセルの製法
メラミン粉末12重量部に37%ホルムアルデヒド水溶液15.4重量部と水40重量部を加え、pHを8に調整した後、約70℃まで加熱してメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液を得た。pHを4.5に調整した10%スチレン−無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液100重量部中に、蓄熱材として、n−オクタデカン(融点26〜28℃)80重量部を激しく撹拌しながら添加し、粒子径が3.0μmになるまで乳化を行った。
【0021】
得られた乳化液に、上記メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加し70℃で2時間撹拌を施し、粒子径3.2μmの蓄熱材マイクロカプセル分散液を得た。このマイクロカプセル分散液をスプレードライヤーで水分含有率3%以下まで乾燥しマイクロカプセル粉体を得た。このマイクロカプセル粉体200重量部とポリエチレン100重量部を200℃に加熱して三本ロール混練り機でよく混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、蓄熱性を有する容器を得た。
【0022】
冷却した水を入れて室温に放置しておくと、蓄熱性を有していない容器に比べ、内容物の水の温度が室温になるまでの時間が長くなることが分かった。
【0023】
得られた蓄熱性を有する容器に、10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後でも蓄熱材のしみ出しは観察されず、熱量の低下も見られなかった。
【0024】
実施例2
実施例1で得られたマイクロカプセルの内容物をn−テトラデカン(融点5℃)に変えて得られた粉体200重量部とポリ塩化ビニル100重量部を170℃に加熱して三本ロール混練り機でよく混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、蓄熱性を有するシートを得た。
【0025】
得られた蓄熱性を有するシートをコンクリートの養生シートとして用いると、蓄熱性を有していないシートに比べ、水分の凍結が防がれるために冬季でのコンクリートの硬化時間が大幅に短縮されることが分かった。
【0026】
−20℃から20℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後でも蓄熱材のしみ出しは観察されず、熱量の低下も見られなかった。
【0027】
比較例1
n−オクタデカン150重量部とポリエチレン100重量部を200℃に加熱して三本ロール混練り機で良く混ぜ合わせた後、射出成形機にて加工し、容器を得た。
【0028】
得られた容器に、10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後では蓄熱材のしみ出しによるベタつきが見られ、熱量は約50%低下した。
【0029】
比較例2
n−オクタデカン150重量部、光硬化性モノマー2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシ)フェニルプロパン100重量部およびベンゾフェノン0.1重量部を混合し、紫外線照射装置にて紫外線を照射し硬化させてサンプルを得た。
【0030】
得られたサンプルに10℃から50℃までの温度範囲で繰り返しの温度変化を1000回与えた後では蓄熱材のしみ出しによるベタつきが見られ、熱量は約60%低下した。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の樹脂組成物は成形性が良く、繰り返し利用しても高い蓄熱性能を維持しているので、例えば、容器、シートとして好適に使用される。
Claims (2)
- 蓄熱材を内包するマイクロカプセルを樹脂内に含有することを特徴とする蓄熱性樹脂組成物。
- マイクロカプセルの皮膜が熱硬化性の尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂皮膜であり、且つ体積平均粒子径が10μm以下である請求項1記載の蓄熱性樹脂組成物。
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