JP2005023223A - 末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせる。
【解決手段】主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、新幹線の車両Aの床板材1(接着対象物)に貼り合わせる床敷物2(被着材)の接着面に、スプレーユニット3により霧状とされた末端シリル基含有ポリマー型接着剤4をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で床板材1に床敷物2を貼り合わせるものである。これにより、広い面積の床板材1に対し床敷物2を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、新幹線の車両Aの床板材1(接着対象物)に貼り合わせる床敷物2(被着材)の接着面に、スプレーユニット3により霧状とされた末端シリル基含有ポリマー型接着剤4をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で床板材1に床敷物2を貼り合わせるものである。これにより、広い面積の床板材1に対し床敷物2を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いなどの特性を有するウレタン樹脂系の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法に関し、詳しくは、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができるコンタクト接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高分子化学の進歩により高性能・高機能を有する接着剤の開発が進み、それに伴って構造接着の適用される分野も各産業に拡大されつつある。例えば、新幹線などの鉄道車両の製作においては、各種の接着剤やシーリング材を使用して、車体の骨組に外板や屋根板を溶接して組み立てられた構体の内部に、床板材や化粧板内張、天井板材、窓、扉などの内装設備を取り付ける工事が行われている。そして、図3に示すように、車両室内の床面となる床板材1の上面には、軟質塩化ビニル製の床敷物2が貼り付けられており、このような床敷物2を床板材1に接着するときには、それらの接着面にニトリルゴム系の接着剤をスプレー塗布し、両者をコンタクト接着するようになっていた(例えば、非特許文献1〜2参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
鈴木靖昭著,「接着ハンドブック」,第3版,日刊工業新聞社,1996年,p.1261〜1269(第5編 接着応用技術の実際〔4.車両分野における接着〕)
【非特許文献2】
宮入裕夫編,「接着応用技術」,日経技術図書,1991年,p.636〜641(VI応用〔5.鉄道車両〕)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、非特許文献1〜2に記載された技術においては、床敷物2を床板材1に貼り付けるためにニトリルゴム系の接着剤が用いられていたが、この接着剤には溶剤が含まれているので、気化した溶剤が体内に吸引されて作業者の健康を損なう虞があった。また、大気中に気化した溶剤に引火して火災が発生することがあるという問題点もあった。このような問題点を回避するために、溶剤を含まない水性型の接着剤をスプレー塗布してコンタクト接着する接着方法も提案されていたが、水性型の接着剤は、一般にコンタクト性は低く、接着対象物も木材等の吸水性のあるものに限られ、また水が乾燥するのに時間がかかるため、作業を効率的に行うことができないという問題点があった。さらに、溶剤を含まない他の接着剤として、ゴム系ホットメルト型の接着剤もあるが、この接着剤は耐熱性がなく、また、軟質塩化ビニル製の床材に含まれる可塑剤が接着剤に移行することから、床敷物を床板材に貼り合わせる用途に用いることができないという問題点があった。
【0005】
また、これに関連して、特開2003−27032号公報には、溶剤を用いない末端シリル基含有ポリマー型接着剤に関する技術が開示されている。しかし、この接着剤は、その粘度がB型回転粘度計で数万〜数十万mPa・sと高いため、スプレー塗布によるコンタクト接着を行うことが困難であった。そのため、ビード塗布や、クシ目ゴテ塗布、へら塗布等の方法によって塗布が行われていたが、この場合には、上記接着剤を広い面積の接着対象物に短時間で塗布することが困難であった。これに対し、上記接着剤を大面積の被着材に短時間で塗布する方法としてロールコーター塗布もあるが、この塗布方法は工業用のライン物に限られており、現場において被着材に塗布するのには適していなかった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせるものである。
【0008】
このような方法の実施により、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤が効率よく塗布され、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して両者が接着する。
【0009】
また、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)並びに粘着性付与樹脂(B)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせてもよい。
【0010】
このような方法の実施により、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤が効率よく塗布され、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して大きなタック強度で両者が接着する。
【0011】
ここで、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度が10,000〜50,000mPa・sとされている。これにより、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することができる。
【0012】
また、上記被着材は、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートである。これにより、広い面積の接着対象物に対して長尺シートを効率的に貼り合わせることができる。
【0013】
また、上記被着材は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に貼り合わせるための床敷物である。これにより、広い面積の輸送用乗物の床板材に対して床敷物を効率的に貼り合わせることができる。
【0014】
また、上記特定置換基尿素結合は下記一般式(1)で表され、上記加水分解性珪素基は下記一般式(2)で表される。
【化7】
【化8】
但し、R1 は下記一般式(3)、下記一般式(4)、下記一般式(5)又は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基を、R2 は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基を、Xは水酸基又は加水分解性基を、nは0,1又は2を、それぞれ示し、R2 が複数存在するときはそれらのR2 は同じでも異なっても良く、Xが複数存在するときはそれらのXは同じでも異なっても良い。
【化9】
【化10】
【化11】
但し、R 3 は水素原子又は−COOR10 を、R 4 は水素原子又はメチル基を、R 5 は−COOR11又はニトリル基を、R 6 は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の2価の有機基を、R 7 は分子量500以下の珪素原子を含んでも良い有機基を、R 8 及びR 9 は上記一般式(3)又は下記一般式(6)を、それぞれ示し、R 8 及びR 9 は同じでも異なっても良い。R10及びR11は分子量500以下の有機基を、それぞれ示す。
【化12】
【0015】
さらに、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有してもよい。これにより、タック強度が向上し、タックレンジが一層長くなる。
【0016】
そして、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)、粘着性付与樹脂(B)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有してもよい。これにより、タック強度が向上し、タックレンジが一層長くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法の実施の形態を示す説明図である。この接着方法は、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いウレタン樹脂系の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いて水分を通さない非多孔質材料同士のコンタクト接着を行うもので、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせるものである。
【0018】
ここでは、新幹線の車両A内の床面となるアルミニウム製の床板材1(接着対象物)の上面に、厚さ2〜3mmの軟質塩化ビニル製の床敷物2(被着材)を貼り合わせて両者をコンタクト接着させる方法について説明する。図1に示すように、車両A内の床板材1の上面には、長尺シート状の床敷物2が車両長手方向に二つ折りにされた状態で車両Aの左半分に敷かれている。そして、折り返されて上を向いた床敷物2の右半分側の裏面(接着面)に対し、スプレーユニット3により霧状とされた末端シリル基含有ポリマー型接着剤4をエアレススプレーで塗布する。そして、オープンタイムを15〜30分とって、その面にタックが発現した段階で床敷物2の接着面を車両Aの右半分に折り返して床板材1に貼り付ける。
【0019】
次に、図2に示すように、車両Aの床板材1に右半分側が貼り付けられた床敷物2の左半分を折り返し、上を向いた床敷物2の裏面に対して、上述と同様に、スプレーユニット3により霧状の接着剤4をエアレススプレーで塗布し、所定のオープンタイムをとって、その面にタックが発現した段階で床敷物2の接着面を車両Aの左半分に折り返して床板材1に貼り合わせる。このような方法の実施により、床敷物2の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、広い面積の床敷物2に上記接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で床板材1に床敷物2を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、大面積の床板材1と床敷物2とを短時間で効率的にコンタクト接着することができる。なお、床板材1に床敷物2を貼り合わせる順序は、上述した手順に限られず、貼り合わせ時の床敷物2の引張り強さや、貼り合わせ中における床敷物2の曲がりなどの作業性に応じて、別の手順で行ってもよい。
【0020】
なお、上記スプレーユニット3は、末端シリル基含有ポリマー型接着剤を霧状にして吹きつけるための装置であって、図示省略の高圧ポンプにより上記接着剤を9.8MPa前後の高圧で加圧して、スプレーユニット3の先端部に取り付けられたノズルチップから該接着剤を細かい霧状にして噴霧するようになっている。これにより、霧の飛散を少なくして大量の噴射を行うことができ、末端シリル基含有ポリマー型接着剤を効率よく塗布することができる。
【0021】
ここで、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度がB型回転粘度計で10,000〜50,000mPa・sとされている。これにより、図1及び図2に示すように、末端シリル基含有ポリマー型接着剤をスプレーユニット3によりエアレススプレーで塗布することができる。したがって、床敷物2に対して上記接着剤を効率よく塗布することができ、広い面積の床板材1に床敷物2を貼り合わせることができる。また、上記接着剤には溶剤が含まれていないので、作業者の健康を損なうこともなく、火災発生の虞もない。したがって、床板材1に対して床敷物2を接着する作業を安全に行うことができる。
【0022】
なお、以上の説明においては、アルミニウム製の床板材1に軟質塩化ビニル製の床敷物2を貼り合わせてコンタクト接着させる方法を示したが、本発明はこれに限られず、ウレタンフォームなどの断熱材や化粧板内張、天井板材などを鉄道車両Aの構体の内部に貼り合わせるときにも適用することができる。また、構造接着の適用される分野も新幹線などの鉄道車両に限れられず、大型バスなどの自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に対して床敷物をコンタクト接着するときにも適用することができる。さらに、被着材は床敷物に限られず、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートであるならば、どのようなものでもよい。例えば、木工建具や建材をコンタクト接着するときにも適用することができる。
【0023】
また、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、非多孔質材料同士をコンタクト接着させるときに用いられるもので、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いなどの特性と共に、非多孔質材料への密着性が優れているという特性を有するものである。
【0024】
具体的には、本発明の末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に上記一般式(1)及び一般式(2)で表される基を有するウレタン系樹脂(A)を成分として含有するものである。また、本発明の末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に上記一般式(1)及び一般式(2)で表される基を有するウレタン系樹脂(A)並びに粘着性付与樹脂(B)を成分として含有するものでもよい。
【0025】
ウレタン系樹脂(A)を示す上記一般式(1)及び上記一般式(2)におけるR1 、R2 及びnは上記の通りであり、Xの加水分解性基としては、アルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基等が挙げれるが、特にアルコキシ基が好ましい。ウレタン系樹脂(A)は既知の樹脂であり、代表的には、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に水酸基、メルカプト基及び第一級アミノ基若しくは第二級アミノ基から選ばれる基を1個以上有する化合物(化合物(b))とポリイソシアネート化合物(化合物(c))と反応させてウレタンプレポリマー(D)を製造し、更にウレタンプレポリマー(D)と下記一般式(7)で表される化合物(化合物(d))を反応させることにより製造することができる。
【0026】
化合物(b)の原料となるポリオキシアルキレン重合体としては、触媒の存在下、開始剤にモノエポキシド等を反応させて製造される水酸基末端のものが好ましい。開始剤としては、1つ以上の水酸基を有するヒドロキシ化合物等が使用できる。モノエポキシドとしては、エチレンオキシドを必須成分とし、それとプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド等やテトラヒドロフラン等が併用できる。触媒としては、カリウム系化合物やセシウム系化合物等のアルカリ金属触媒、複合金属シアン化合物錯体触媒、金属ポリフィリン触媒が挙げられる。複合金属シアン化合物錯体触媒としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体、エーテル及び/又はアルコール錯体が好ましい。エーテル及び/又はアルコール錯体の組成は本質的に特公昭46−27250号公報に記載されているものが使用できる。エーテルとしてはエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、錯体の製造時の取り扱いの点からグライムが特に好ましい。アルコールとしては、例えば特開平4−145123号公報に記載されているものが使用できるが、特にtert−ブタノールが好ましい。
【0027】
上記原料ポリオキシアルキレン重合体としては、数平均分子量が500〜30,000、特に2,000〜20,000のものを使用するのが好ましい。
【0028】
原料ポリオキシアルキレン重合体は官能基数が2以上のものが好ましく、具体的にはポリオキシエチレン、又はポリオキシエチレンを少なくとも1質量%以上含むポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシヘキシレン、ポリオキシテトラメチレン等の共重合物が挙げられる。好ましい原料ポリオキシアルキレン重合体は、2〜6価のポリオキシプロピレンポリオール、特にポリオキシプロピレンジオールとポリオキシプロピレントリオールであるが、それらポリオキシプロピレンポリオール中のオキシプロピレンとオキシエチレンの合計100質量部当り、オキシエチレンが1質量部以上、好ましく3〜80質量部である。化合物(b)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。
【0029】
化合物(b)と反応させてウレタンプレポリマー(D)を製造する際に用いられるイソシアネート化合物(化合物(c))としては、ジイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物、その他等が挙げられる。ジイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ジイソシアネート化合物等が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
【0030】
脂肪族ジイソシアネート化合物:トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等。
脂環式ジイソシアネート化合物:1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート等。
芳香脂肪族ジイソシアネート化合物:1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−若しくは1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン又はそれらの混合物等。
芳香族ジイソシアネート化合物:m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート等。ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
【0031】
脂肪族ポリイソシアネート化合物:リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタン等。
脂環式ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、3−イソシアネート−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン等。
芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン等。
芳香族ポリイソシアネート化合物:トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4′−ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネート等。
その他のポリイソシアネート化合物:フェニルジイソチオシアネート等硫黄原子を含むジイソシアネート類。
【0032】
ウレタンプレポリマー(D)と反応させる化合物(d)は、下記一般式(7)で表される。
【化13】
【0033】
但し、R1 、R2 、X及びnは上記の規定と同意義であり、Yは炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の2価の有機基、下記一般式(8)又は下記一般式(9)を、それぞれ示す。
【化14】
【化15】
【0034】
但し、R3 、R4 、R5 、R6 R及びR7 は上記の規定と同意義であり、R12及びR13は炭素数1〜10個の置換若しくは非置換の2価の有機基を示す。
【0035】
上記一般式(7)で表される化合物(d)の具体例としては、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン等が挙げられるが、以下の方法により製造することができる。
【0036】
(1)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが2価の有機基である化合物
第一級アミノ基及び加水分解性基含有珪素基若しくは水酸基含有珪素基(好ましくは加水分解性基含有珪素基)をそれぞれ一つ持つ化合物(化合物(e))と、それと化学当量のα,β−不飽和カルボニル化合物(化合物(f))、マレイン酸ジエステル(化合物(g))及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(2)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが上記一般式(8)で示される化合物
第一級アミノ基、第二級アミノ基及び加水分解性基含有珪素基若しくは水酸基含有珪素基(好ましくは加水分解性基含有珪素基)をそれぞれ一つ持つ化合物(化合物(h))と、化合物(h)中の第一級アミノ基及び第二級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(3)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが上記一般式(9)で示される化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させた後、化合物(h)中の第二級アミノ基と化学当量の式 R7 NCO(R7 は上記と同意義)で表されるモノイソシアネート化合物(化合物(i))を反応させる方法
(4)R1 が上記一般式(4)で示され、Yが2価の有機基である化合物化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(i)とを反応させる方法
(5)R1 が上記一般式(5)で示され、かつ一般式(5)中のR8 及びR9が上記一般式(3)で示され、Yが2価の有機基である化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と2化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(6)R1 が上記一般式(5)で示され、かつ一般式(5)中のR8 が上記一般式(3)で示されR9 が上記一般式(6)で示され、Yが2価の有機基である化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させた後、この反応により生成した第二級アミノ基と化学当量の化合物(i)を反応させる方法。
【0037】
化合物(e)としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0038】
化合物(f)としては、(メタ)アクリル化合物、ビニルケトン化合物、ビニルアルデヒド化合物、その他の化合物等が挙げられる。(メタ)アクリル化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアルデヒド、N,N−ジメチルアクリルアミド、t−オクチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の他、東亞合成化学工業社製の商品名:アロニックスM−102,M−111,M−114,M−117、日本化薬社製の商品名:カヤハード TC110S,R629,R644、大阪有機化学社製の商品名:ビスコート3700等が挙げられる。
【0039】
更に、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのグルシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート等の多官能性化合物及び該多官能性化合物の市販品としての、三菱化学社製の商品名:ユピマーUV,SA1002,SA2007、大阪有機化学社製の商品名:ビスコート700、日本化薬社製の商品名:カヤハード R604,DPCA−20,DPCA−30,DPCA−60,DPCA−120,HX−620,D−310,D−330、東亞合成化学工業社製の商品名:アロニックスM−210,M−215,M−315,M−325等が挙げられる。
【0040】
上記の化合物の他、アルコキシシリル基を有するγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0041】
ビニルケトン化合物としては、ビニルアセトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等が、ビニルアルデヒド化合物としては、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド等が、その他の化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、クロトン酸、N−メチロールアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
【0042】
上記化合物の他、その内部に弗素原子、硫黄原子又はリン原子を含む化合物も含まれる。弗素原子を含む化合物としては、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等が、リン原子を含む化合物としては、(メタ)アクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
【0043】
上記化合物(f)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート等が好ましい。この内、速硬化性を付与するにはメチルアクリレート、エチルアクリレートが特に好ましく、柔軟性を付与するには2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートが特に好ましい。又、化合物(f)は、1種又は2種以上使用できる。
【0044】
化合物(g)(マレイン酸ジエステル)としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシル、マレイン酸ジオクチル等が挙げられ、これらは1種又は2種以上使用できる。これらの中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシルが好ましい。又、化合物(g)は、1種又は2種以上使用できる。
【0045】
化合物(h)としては、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−3−[アミノ(ジプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、この他特殊アミノシランである信越化学工業社製、商品名:KBM6063、X−12−896、KBM576、X−12−565、X−12−580、X−12−5263、KBM6123、X−12−575、X−12−562、X−12−5202、X−12−5204、KBE9703等が挙げられる。
【0046】
上記の化合物(h)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
【0047】
化合物(i)としては、イソシアン酸エチル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸n−ドデシル、イソシアン酸p−トルエンスルホニル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸ベンジル、イソシアン酸2−メトキシフェニル等の他、信越化学工業社製商品名:KBM9007(γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)等のイソシアネートシラン等が挙げられる。
【0048】
上記化合物(b)と上記化合物(c)とを反応させて、ウレタンプレポリマー(D)とする方法は、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物を反応させてウレタンプレポリマーを製造する通常の方法に準じて行えば良い。又、上記化合物(d)とウレタンプレポリマー(D)とを反応させて、ウレタン系樹脂(A)とする方法は、50〜100℃で、30分間〜3時間行われる。
【0049】
本発明のウレタン樹脂系コンタクト型接着剤は、上記のウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)を成分とするものである。粘着性付与樹脂(B)としては特に限定はなく、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用することができる。具体例としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂(例えば、カシューオイル変性フェノール樹脂、トール油変性フェノール樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)水添石油樹脂、テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。上記の粘着性付与樹脂の中でも、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、スチレン共重合体樹脂、C9炭化水素樹脂、水添石油樹脂、テルペン系樹脂が、特に相容性が良く、粘着特性が良好であるので好ましい。
【0050】
ウレタン系樹脂(A)に粘着性付与樹脂(B)を配合する際の配合割合は、ウレタン樹脂(A)100質量部当り、粘着性付与樹脂(B)5〜200部質量部、好ましくは10〜100質量部である。粘着性付与樹脂(B)の配合量が5質量部未満では、初期タックの強さ及びタックレンジを長くする効果が十分でなく、200質量部を超えると、耐熱性が低下すると共に粘度が増大してしまう。
【0051】
上記ウレタン系樹脂(A)を成分とする接着剤単独でも良好なコンタクト接着性を示すが、更に、重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))を重合してなるビニル重合体(C)を併用することにより、より優れたタックを有し、タックレンジが長い末端シリル基含有ポリマー型接着剤とすることができる。
【0052】
また、上記ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)を成分とする接着剤は良好なコンタクト接着性を示すが、更に、重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))を重合してなるビニル重合体(C)を併用することにより、より優れたタックを有し、タックレンジが長い末端シリル基含有ポリマー型接着剤とすることができる。
【0053】
ビニル重合体(C)は、重合性ビニル基含有モノマーである化合物(a)の重合体であり、化合物(a)としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル(以下、これらを(メタ)アクリレートと記す。)、スチレン系化合物、アクリロニトリル、α−メチルアクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、コハク酸2−メタクリロイルオキシエチル、マレイン酸2−メタクリロイルオキシエチル、フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン;これら以外のオレフィン、不飽和エステル類、ハロゲン化オレフィン、ビニルエーテル等が挙げられる。
【0054】
(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等アルキル基の炭素数が1〜20個のアクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル;シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、tert−ブチルアミノエチルアクリレート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミノエチルアクリレート、シクロヘキシルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフランアクリレート、テトラヒドロフランメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、東亜合成社製商品名:M−110及びM−111、シェル化学社製商品名:ベオバ9及びベオバ10、トリフルオロエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0055】
スチレン系化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン等が挙げられる。これらの中でも、アクリロニトリル、スチレン、グリシジルメタクリレート、炭素数が1〜20個のアクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル等が好ましい。これら重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))は、1種に限らず、2種以上を用いることができる。
【0056】
又、化合物(a)として、加水分解性珪素基を有するビニル基含有モノマーも使用することができる。該ビニル基含有モノマーとしては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられが、これらの中でも3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0057】
化合物(a)の重合法は、これらモノマーの重合に通常行われているラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等、既知の方法のいずれも採用することができる。特に、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−トリメトキシシリルペントニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−メチルジメトキシシリルペントニトリル)、和光純薬工業社製商品名:VA−046B、VA−057、VA−061、VA−085、VA−086、VA−096、V−601、V−65及びVAm−110等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、t−アルキルパーオキシエステル、アセチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物重合開始剤の存在下行う、ラジカル重合法が好適である。この際、ラウリルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、チオ−β−ナフトール、チオフェノール、n−ブチルメルカプタン、エチルチオグリコレート、イソプロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、γ−トリメトキシシリルプロピルジスルフィド等の連鎖移動剤の存在下に重合を行うことができる。重合反応は、20〜200℃、特に50〜150℃の温度で数時間〜数十時間行うことが好ましい。又、キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒の存在下に重合を行うことができる。これらの溶媒は、重合終了後、必要に応じて減圧蒸留等の方法で除去してもよく、これらの溶媒を除去しないでウレタン系樹脂(A)、その他と混合しても良い。
【0058】
ウレタン系樹脂(A)にビニル重合体(C)を配合する際の両者の配合割合は、ウレタン系樹脂(A)100質量部当り、ビニル重合体(C)5〜500質量部、好ましくは10〜200質量部である。ビニル重合体(C)の配合量が5質量部未満では、ウレタン系樹脂(A)のタックを向上する効果とタックレンジを長くする効果が十分でなく、500質量部を超えると、凝集力が不足して初期のおさまり性が悪くなる。
【0059】
また、ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)にビニル重合体(C)を配合する際の配合割合は、ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)100質量部当り、ビニル重合体(C)5〜500質量部、好ましくは10〜200質量部である。ビニル重合体(C)の配合量が5質量部未満では、タック強度を向上する効果とタックレンジを長くする効果や貼り合わせ可能時間を延長する効果とオープンタイムを長くとった時の強度が十分でなく、500質量部を超えると、凝集力が不足して初期のおさまり性が悪くなる。
【0060】
本発明のビニル重合体(C)を配合した末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)、粘着性付与樹脂(B)及びビニル重合体(C)を配合して調製する以外に、(1)ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)中で上記化合物(a)を重合する方法、(2)ウレタン系樹脂(A)を調製する上記の方法において、上記化合物(b)中で上記化合物(a)を重合した後、上記化合物(c)、更に上記化合物(d)と反応する方法、(3)ウレタン系樹脂(A)を調製する上記の方法において、上記化合物(b)と上記化合物(c)を反応してウレタンプレポリマー(D)を得、ウレタンプレポリマー(D)中で上記化合物(a)を重合した後、上記化合物(d)と反応する方法によっても調製することができる。
【0061】
本発明のウレタン系樹脂コンタクト型接着剤は、上記ウレタン系樹脂(A)及び上記粘着性付与樹脂(B)、更にウレタン系樹脂(A)、上記粘着性付与樹脂(B)及び上記ビニル重合体(C)を有効成分として含有するであるが、これら有効成分以外に、必要に応じて硬化触媒、充填剤、各種添加剤を含むことができる。
【0062】
必要に応じて含むことができる上記硬化触媒として、有機錫化合物、金属錯体、塩基性化合物、有機燐化合物及び水(空気中の湿気)が使用できる。具体的には、有機錫化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジマレエート、ジブチル錫フタレート、オクチル酸第一錫、ジブチル錫メトキシド、ジブチル錫ジアセチルアセテート、ジブチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸ジエステルとの反応生成物等が挙げられる。
【0063】
金属錯体としては、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミンチタネート等のチタネート化合物類、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト、オクチル酸ビスマス、ビスマスバーサテート等のカルボン酸金属塩、アルミニウムアセチルアセトナート錯体、バナジウムアセチルアセトナート錯体等の金属アセチルアセトナート錯体等が挙げられる。
【0064】
塩基性化合物としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩類、三共エアプロダクツ社製のDABCO(登録商標)シリーズ、DABCO BLシリーズ、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン等の複数の窒素を含む直鎖或いは環状の第三級アミン及び第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0065】
有機燐化合物としては、モノメチル燐酸、ジ−n−ブチル燐酸、燐酸トリフェニル等が挙げられる。該硬化触媒の配合割合は、ウレタン系樹脂コンタクト型接着剤の有効成分100質量部当り0.01〜10質量部である。
【0066】
充填剤としては、フュームドシリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、シリカ、各種バルーン等が挙げられる。
【0067】
各種添加剤としては、可塑剤、添加剤、溶剤、脱水剤等を挙げることができる。上記可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、セバチン酸ジブチル等の脂肪族カルボン酸エステル等を用いることができる。
【0068】
上記添加剤としては、老化防止剤、チキソ性付与剤、紫外線吸収剤、顔料、各種タッキファイアー、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ビスフェノールA型やビスフェノールF型等のエポキシ樹脂等が挙げられる。シランカップリング剤としては、特にアミノシランが好ましい。
【0069】
上記溶剤としては、上記ウレタン系樹脂コンタクト型接着剤等と相溶性がよく水分含有量が500ppm以下であればいずれを用いても良い。
【0070】
上記脱水剤としては、生石灰、オルト珪酸エステル、無水硫酸ナトリウム、ゼオライト、メチルシリケート、エチルシリケート、各種アルキルアルコキシシラン、各種ビニルアルコキシシラン等が挙げられる。
【0071】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1に係る末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法によれば、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、両者をコンタンクト接着することができる。したがって、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。また、現場において被着材に末端シリル基含有ポリマー型接着剤を塗布することができる。
【0072】
また、請求項2に係る末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法によれば、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、大きなタック強度で両者をコンタクト接着することができる。したがって、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。また、現場において被着材に末端シリル基含有ポリマー型接着剤を塗布することができる。
【0073】
ここで、請求項3に係る発明によれば、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度が10,000〜50,000mPa・sとされていることにより、上記接着剤をエアレススプレーで塗布することができる。したがって、大面積の被着材に対して接着剤を効率よく塗布することができ、広い面積の接着対象物に効率的に貼り合わせることができる。
【0074】
また、請求項4に係る発明によれば、上記被着材は、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートであることにより、広い面積の接着対象物に対して長尺シートを効率的に貼り合わせることができる。
【0075】
また、請求項5に係る発明によれば、上記被着材は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に貼り合わせるための床敷物であることにより、広い面積の輸送用乗物の床板材に対して床敷物を効率的に貼り合わせることができる。
【0076】
そして、請求項6〜8に係る発明によれば、末端シリル基含有ポリマー型接着剤のタックレンジが長く、かつタック直後の接着強度を保持しており、貼り合わせ可能時間が長くなるので、接着対象物に対して被着材を接着する作業を効率的に行うことができる。また、上記接着剤には溶剤が含まれていないので、作業者の健康を損なうこともなく、火災が発生することもない。したがって、接着対象物に対して被着材を接着する作業を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法の実施の形態を示す説明図であり、例えば鉄道車両の床板材に床敷物を貼り付ける手順を示す説明図である。
【図2】上記コンタクト接着方法を用いて鉄道車両の床板材に床敷物を貼り付ける次の手順を示す説明図である。
【図3】上記鉄道車両の床板材の上面に床敷物が貼り合わせられた状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…床板材
2…床敷物
3…スプレーユニット
4…霧状とされた接着剤
【発明の属する技術分野】
本発明は、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いなどの特性を有するウレタン樹脂系の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法に関し、詳しくは、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができるコンタクト接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高分子化学の進歩により高性能・高機能を有する接着剤の開発が進み、それに伴って構造接着の適用される分野も各産業に拡大されつつある。例えば、新幹線などの鉄道車両の製作においては、各種の接着剤やシーリング材を使用して、車体の骨組に外板や屋根板を溶接して組み立てられた構体の内部に、床板材や化粧板内張、天井板材、窓、扉などの内装設備を取り付ける工事が行われている。そして、図3に示すように、車両室内の床面となる床板材1の上面には、軟質塩化ビニル製の床敷物2が貼り付けられており、このような床敷物2を床板材1に接着するときには、それらの接着面にニトリルゴム系の接着剤をスプレー塗布し、両者をコンタクト接着するようになっていた(例えば、非特許文献1〜2参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
鈴木靖昭著,「接着ハンドブック」,第3版,日刊工業新聞社,1996年,p.1261〜1269(第5編 接着応用技術の実際〔4.車両分野における接着〕)
【非特許文献2】
宮入裕夫編,「接着応用技術」,日経技術図書,1991年,p.636〜641(VI応用〔5.鉄道車両〕)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、非特許文献1〜2に記載された技術においては、床敷物2を床板材1に貼り付けるためにニトリルゴム系の接着剤が用いられていたが、この接着剤には溶剤が含まれているので、気化した溶剤が体内に吸引されて作業者の健康を損なう虞があった。また、大気中に気化した溶剤に引火して火災が発生することがあるという問題点もあった。このような問題点を回避するために、溶剤を含まない水性型の接着剤をスプレー塗布してコンタクト接着する接着方法も提案されていたが、水性型の接着剤は、一般にコンタクト性は低く、接着対象物も木材等の吸水性のあるものに限られ、また水が乾燥するのに時間がかかるため、作業を効率的に行うことができないという問題点があった。さらに、溶剤を含まない他の接着剤として、ゴム系ホットメルト型の接着剤もあるが、この接着剤は耐熱性がなく、また、軟質塩化ビニル製の床材に含まれる可塑剤が接着剤に移行することから、床敷物を床板材に貼り合わせる用途に用いることができないという問題点があった。
【0005】
また、これに関連して、特開2003−27032号公報には、溶剤を用いない末端シリル基含有ポリマー型接着剤に関する技術が開示されている。しかし、この接着剤は、その粘度がB型回転粘度計で数万〜数十万mPa・sと高いため、スプレー塗布によるコンタクト接着を行うことが困難であった。そのため、ビード塗布や、クシ目ゴテ塗布、へら塗布等の方法によって塗布が行われていたが、この場合には、上記接着剤を広い面積の接着対象物に短時間で塗布することが困難であった。これに対し、上記接着剤を大面積の被着材に短時間で塗布する方法としてロールコーター塗布もあるが、この塗布方法は工業用のライン物に限られており、現場において被着材に塗布するのには適していなかった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせるものである。
【0008】
このような方法の実施により、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤が効率よく塗布され、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して両者が接着する。
【0009】
また、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)並びに粘着性付与樹脂(B)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせてもよい。
【0010】
このような方法の実施により、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤が効率よく塗布され、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して大きなタック強度で両者が接着する。
【0011】
ここで、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度が10,000〜50,000mPa・sとされている。これにより、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することができる。
【0012】
また、上記被着材は、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートである。これにより、広い面積の接着対象物に対して長尺シートを効率的に貼り合わせることができる。
【0013】
また、上記被着材は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に貼り合わせるための床敷物である。これにより、広い面積の輸送用乗物の床板材に対して床敷物を効率的に貼り合わせることができる。
【0014】
また、上記特定置換基尿素結合は下記一般式(1)で表され、上記加水分解性珪素基は下記一般式(2)で表される。
【化7】
【化8】
但し、R1 は下記一般式(3)、下記一般式(4)、下記一般式(5)又は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基を、R2 は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の有機基を、Xは水酸基又は加水分解性基を、nは0,1又は2を、それぞれ示し、R2 が複数存在するときはそれらのR2 は同じでも異なっても良く、Xが複数存在するときはそれらのXは同じでも異なっても良い。
【化9】
【化10】
【化11】
但し、R 3 は水素原子又は−COOR10 を、R 4 は水素原子又はメチル基を、R 5 は−COOR11又はニトリル基を、R 6 は炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の2価の有機基を、R 7 は分子量500以下の珪素原子を含んでも良い有機基を、R 8 及びR 9 は上記一般式(3)又は下記一般式(6)を、それぞれ示し、R 8 及びR 9 は同じでも異なっても良い。R10及びR11は分子量500以下の有機基を、それぞれ示す。
【化12】
【0015】
さらに、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有してもよい。これにより、タック強度が向上し、タックレンジが一層長くなる。
【0016】
そして、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)、粘着性付与樹脂(B)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有してもよい。これにより、タック強度が向上し、タックレンジが一層長くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法の実施の形態を示す説明図である。この接着方法は、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いウレタン樹脂系の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いて水分を通さない非多孔質材料同士のコンタクト接着を行うもので、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせるものである。
【0018】
ここでは、新幹線の車両A内の床面となるアルミニウム製の床板材1(接着対象物)の上面に、厚さ2〜3mmの軟質塩化ビニル製の床敷物2(被着材)を貼り合わせて両者をコンタクト接着させる方法について説明する。図1に示すように、車両A内の床板材1の上面には、長尺シート状の床敷物2が車両長手方向に二つ折りにされた状態で車両Aの左半分に敷かれている。そして、折り返されて上を向いた床敷物2の右半分側の裏面(接着面)に対し、スプレーユニット3により霧状とされた末端シリル基含有ポリマー型接着剤4をエアレススプレーで塗布する。そして、オープンタイムを15〜30分とって、その面にタックが発現した段階で床敷物2の接着面を車両Aの右半分に折り返して床板材1に貼り付ける。
【0019】
次に、図2に示すように、車両Aの床板材1に右半分側が貼り付けられた床敷物2の左半分を折り返し、上を向いた床敷物2の裏面に対して、上述と同様に、スプレーユニット3により霧状の接着剤4をエアレススプレーで塗布し、所定のオープンタイムをとって、その面にタックが発現した段階で床敷物2の接着面を車両Aの左半分に折り返して床板材1に貼り合わせる。このような方法の実施により、床敷物2の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、広い面積の床敷物2に上記接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で床板材1に床敷物2を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、大面積の床板材1と床敷物2とを短時間で効率的にコンタクト接着することができる。なお、床板材1に床敷物2を貼り合わせる順序は、上述した手順に限られず、貼り合わせ時の床敷物2の引張り強さや、貼り合わせ中における床敷物2の曲がりなどの作業性に応じて、別の手順で行ってもよい。
【0020】
なお、上記スプレーユニット3は、末端シリル基含有ポリマー型接着剤を霧状にして吹きつけるための装置であって、図示省略の高圧ポンプにより上記接着剤を9.8MPa前後の高圧で加圧して、スプレーユニット3の先端部に取り付けられたノズルチップから該接着剤を細かい霧状にして噴霧するようになっている。これにより、霧の飛散を少なくして大量の噴射を行うことができ、末端シリル基含有ポリマー型接着剤を効率よく塗布することができる。
【0021】
ここで、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度がB型回転粘度計で10,000〜50,000mPa・sとされている。これにより、図1及び図2に示すように、末端シリル基含有ポリマー型接着剤をスプレーユニット3によりエアレススプレーで塗布することができる。したがって、床敷物2に対して上記接着剤を効率よく塗布することができ、広い面積の床板材1に床敷物2を貼り合わせることができる。また、上記接着剤には溶剤が含まれていないので、作業者の健康を損なうこともなく、火災発生の虞もない。したがって、床板材1に対して床敷物2を接着する作業を安全に行うことができる。
【0022】
なお、以上の説明においては、アルミニウム製の床板材1に軟質塩化ビニル製の床敷物2を貼り合わせてコンタクト接着させる方法を示したが、本発明はこれに限られず、ウレタンフォームなどの断熱材や化粧板内張、天井板材などを鉄道車両Aの構体の内部に貼り合わせるときにも適用することができる。また、構造接着の適用される分野も新幹線などの鉄道車両に限れられず、大型バスなどの自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に対して床敷物をコンタクト接着するときにも適用することができる。さらに、被着材は床敷物に限られず、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートであるならば、どのようなものでもよい。例えば、木工建具や建材をコンタクト接着するときにも適用することができる。
【0023】
また、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、非多孔質材料同士をコンタクト接着させるときに用いられるもので、タック発現までの時間が短く、タックが強く貼り合わせ直後の接着強さが大きく、タックレンジが長く、貼り合わせ可能時間が長いなどの特性と共に、非多孔質材料への密着性が優れているという特性を有するものである。
【0024】
具体的には、本発明の末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に上記一般式(1)及び一般式(2)で表される基を有するウレタン系樹脂(A)を成分として含有するものである。また、本発明の末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に上記一般式(1)及び一般式(2)で表される基を有するウレタン系樹脂(A)並びに粘着性付与樹脂(B)を成分として含有するものでもよい。
【0025】
ウレタン系樹脂(A)を示す上記一般式(1)及び上記一般式(2)におけるR1 、R2 及びnは上記の通りであり、Xの加水分解性基としては、アルコキシ基、アセトキシ基、オキシム基等が挙げれるが、特にアルコキシ基が好ましい。ウレタン系樹脂(A)は既知の樹脂であり、代表的には、主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に水酸基、メルカプト基及び第一級アミノ基若しくは第二級アミノ基から選ばれる基を1個以上有する化合物(化合物(b))とポリイソシアネート化合物(化合物(c))と反応させてウレタンプレポリマー(D)を製造し、更にウレタンプレポリマー(D)と下記一般式(7)で表される化合物(化合物(d))を反応させることにより製造することができる。
【0026】
化合物(b)の原料となるポリオキシアルキレン重合体としては、触媒の存在下、開始剤にモノエポキシド等を反応させて製造される水酸基末端のものが好ましい。開始剤としては、1つ以上の水酸基を有するヒドロキシ化合物等が使用できる。モノエポキシドとしては、エチレンオキシドを必須成分とし、それとプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド等やテトラヒドロフラン等が併用できる。触媒としては、カリウム系化合物やセシウム系化合物等のアルカリ金属触媒、複合金属シアン化合物錯体触媒、金属ポリフィリン触媒が挙げられる。複合金属シアン化合物錯体触媒としては、亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体、エーテル及び/又はアルコール錯体が好ましい。エーテル及び/又はアルコール錯体の組成は本質的に特公昭46−27250号公報に記載されているものが使用できる。エーテルとしてはエチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、錯体の製造時の取り扱いの点からグライムが特に好ましい。アルコールとしては、例えば特開平4−145123号公報に記載されているものが使用できるが、特にtert−ブタノールが好ましい。
【0027】
上記原料ポリオキシアルキレン重合体としては、数平均分子量が500〜30,000、特に2,000〜20,000のものを使用するのが好ましい。
【0028】
原料ポリオキシアルキレン重合体は官能基数が2以上のものが好ましく、具体的にはポリオキシエチレン、又はポリオキシエチレンを少なくとも1質量%以上含むポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシヘキシレン、ポリオキシテトラメチレン等の共重合物が挙げられる。好ましい原料ポリオキシアルキレン重合体は、2〜6価のポリオキシプロピレンポリオール、特にポリオキシプロピレンジオールとポリオキシプロピレントリオールであるが、それらポリオキシプロピレンポリオール中のオキシプロピレンとオキシエチレンの合計100質量部当り、オキシエチレンが1質量部以上、好ましく3〜80質量部である。化合物(b)は市販されており、本発明ではそれらを用いることができる。
【0029】
化合物(b)と反応させてウレタンプレポリマー(D)を製造する際に用いられるイソシアネート化合物(化合物(c))としては、ジイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物、その他等が挙げられる。ジイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ジイソシアネート化合物等が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
【0030】
脂肪族ジイソシアネート化合物:トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等。
脂環式ジイソシアネート化合物:1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート等。
芳香脂肪族ジイソシアネート化合物:1,3−若しくは1,4−キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−若しくは1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン又はそれらの混合物等。
芳香族ジイソシアネート化合物:m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート等。ジイソシアネート化合物を除くポリイソシアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
【0031】
脂肪族ポリイソシアネート化合物:リジンエステルトリイソシアネート、1,4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメチルオクタン等。
脂環式ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキサン、3−イソシアネート−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン等。
芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物:1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン等。
芳香族ポリイソシアネート化合物:トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4′−ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネート等。
その他のポリイソシアネート化合物:フェニルジイソチオシアネート等硫黄原子を含むジイソシアネート類。
【0032】
ウレタンプレポリマー(D)と反応させる化合物(d)は、下記一般式(7)で表される。
【化13】
【0033】
但し、R1 、R2 、X及びnは上記の規定と同意義であり、Yは炭素数1〜20個の置換若しくは非置換の2価の有機基、下記一般式(8)又は下記一般式(9)を、それぞれ示す。
【化14】
【化15】
【0034】
但し、R3 、R4 、R5 、R6 R及びR7 は上記の規定と同意義であり、R12及びR13は炭素数1〜10個の置換若しくは非置換の2価の有機基を示す。
【0035】
上記一般式(7)で表される化合物(d)の具体例としては、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(n−ブチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン等が挙げられるが、以下の方法により製造することができる。
【0036】
(1)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが2価の有機基である化合物
第一級アミノ基及び加水分解性基含有珪素基若しくは水酸基含有珪素基(好ましくは加水分解性基含有珪素基)をそれぞれ一つ持つ化合物(化合物(e))と、それと化学当量のα,β−不飽和カルボニル化合物(化合物(f))、マレイン酸ジエステル(化合物(g))及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(2)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが上記一般式(8)で示される化合物
第一級アミノ基、第二級アミノ基及び加水分解性基含有珪素基若しくは水酸基含有珪素基(好ましくは加水分解性基含有珪素基)をそれぞれ一つ持つ化合物(化合物(h))と、化合物(h)中の第一級アミノ基及び第二級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(3)R1 が上記一般式(3)で示され、Yが上記一般式(9)で示される化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させた後、化合物(h)中の第二級アミノ基と化学当量の式 R7 NCO(R7 は上記と同意義)で表されるモノイソシアネート化合物(化合物(i))を反応させる方法
(4)R1 が上記一般式(4)で示され、Yが2価の有機基である化合物化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(i)とを反応させる方法
(5)R1 が上記一般式(5)で示され、かつ一般式(5)中のR8 及びR9が上記一般式(3)で示され、Yが2価の有機基である化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と2化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させる方法
(6)R1 が上記一般式(5)で示され、かつ一般式(5)中のR8 が上記一般式(3)で示されR9 が上記一般式(6)で示され、Yが2価の有機基である化合物
化合物(h)と、化合物(h)中の第一級アミノ基と化学当量の化合物(f)、化合物(g)及びアクリロニトリルから選ばれる1種又は2種以上とを反応させた後、この反応により生成した第二級アミノ基と化学当量の化合物(i)を反応させる方法。
【0037】
化合物(e)としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0038】
化合物(f)としては、(メタ)アクリル化合物、ビニルケトン化合物、ビニルアルデヒド化合物、その他の化合物等が挙げられる。(メタ)アクリル化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアルデヒド、N,N−ジメチルアクリルアミド、t−オクチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の他、東亞合成化学工業社製の商品名:アロニックスM−102,M−111,M−114,M−117、日本化薬社製の商品名:カヤハード TC110S,R629,R644、大阪有機化学社製の商品名:ビスコート3700等が挙げられる。
【0039】
更に、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのグルシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート等の多官能性化合物及び該多官能性化合物の市販品としての、三菱化学社製の商品名:ユピマーUV,SA1002,SA2007、大阪有機化学社製の商品名:ビスコート700、日本化薬社製の商品名:カヤハード R604,DPCA−20,DPCA−30,DPCA−60,DPCA−120,HX−620,D−310,D−330、東亞合成化学工業社製の商品名:アロニックスM−210,M−215,M−315,M−325等が挙げられる。
【0040】
上記の化合物の他、アルコキシシリル基を有するγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0041】
ビニルケトン化合物としては、ビニルアセトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等が、ビニルアルデヒド化合物としては、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド等が、その他の化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、クロトン酸、N−メチロールアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
【0042】
上記化合物の他、その内部に弗素原子、硫黄原子又はリン原子を含む化合物も含まれる。弗素原子を含む化合物としては、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等が、リン原子を含む化合物としては、(メタ)アクリロキシエチルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。
【0043】
上記化合物(f)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート等が好ましい。この内、速硬化性を付与するにはメチルアクリレート、エチルアクリレートが特に好ましく、柔軟性を付与するには2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートが特に好ましい。又、化合物(f)は、1種又は2種以上使用できる。
【0044】
化合物(g)(マレイン酸ジエステル)としては、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシル、マレイン酸ジオクチル等が挙げられ、これらは1種又は2種以上使用できる。これらの中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシルが好ましい。又、化合物(g)は、1種又は2種以上使用できる。
【0045】
化合物(h)としては、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−3−[アミノ(ジプロピレンオキシ)]アミノプロピルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、この他特殊アミノシランである信越化学工業社製、商品名:KBM6063、X−12−896、KBM576、X−12−565、X−12−580、X−12−5263、KBM6123、X−12−575、X−12−562、X−12−5202、X−12−5204、KBE9703等が挙げられる。
【0046】
上記の化合物(h)の中でも、反応のし易さ、広く市販され入手の容易さの点から、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
【0047】
化合物(i)としては、イソシアン酸エチル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸n−ドデシル、イソシアン酸p−トルエンスルホニル、イソシアン酸n−ヘキシル、イソシアン酸ベンジル、イソシアン酸2−メトキシフェニル等の他、信越化学工業社製商品名:KBM9007(γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン)等のイソシアネートシラン等が挙げられる。
【0048】
上記化合物(b)と上記化合物(c)とを反応させて、ウレタンプレポリマー(D)とする方法は、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物を反応させてウレタンプレポリマーを製造する通常の方法に準じて行えば良い。又、上記化合物(d)とウレタンプレポリマー(D)とを反応させて、ウレタン系樹脂(A)とする方法は、50〜100℃で、30分間〜3時間行われる。
【0049】
本発明のウレタン樹脂系コンタクト型接着剤は、上記のウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)を成分とするものである。粘着性付与樹脂(B)としては特に限定はなく、常温で固体、液体を問わず通常使用されるものを使用することができる。具体例としては、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂(例えば、カシューオイル変性フェノール樹脂、トール油変性フェノール樹脂等)、テルペンフェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)水添石油樹脂、テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。上記の粘着性付与樹脂の中でも、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、スチレン共重合体樹脂、C9炭化水素樹脂、水添石油樹脂、テルペン系樹脂が、特に相容性が良く、粘着特性が良好であるので好ましい。
【0050】
ウレタン系樹脂(A)に粘着性付与樹脂(B)を配合する際の配合割合は、ウレタン樹脂(A)100質量部当り、粘着性付与樹脂(B)5〜200部質量部、好ましくは10〜100質量部である。粘着性付与樹脂(B)の配合量が5質量部未満では、初期タックの強さ及びタックレンジを長くする効果が十分でなく、200質量部を超えると、耐熱性が低下すると共に粘度が増大してしまう。
【0051】
上記ウレタン系樹脂(A)を成分とする接着剤単独でも良好なコンタクト接着性を示すが、更に、重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))を重合してなるビニル重合体(C)を併用することにより、より優れたタックを有し、タックレンジが長い末端シリル基含有ポリマー型接着剤とすることができる。
【0052】
また、上記ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)を成分とする接着剤は良好なコンタクト接着性を示すが、更に、重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))を重合してなるビニル重合体(C)を併用することにより、より優れたタックを有し、タックレンジが長い末端シリル基含有ポリマー型接着剤とすることができる。
【0053】
ビニル重合体(C)は、重合性ビニル基含有モノマーである化合物(a)の重合体であり、化合物(a)としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル(以下、これらを(メタ)アクリレートと記す。)、スチレン系化合物、アクリロニトリル、α−メチルアクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、コハク酸2−メタクリロイルオキシエチル、マレイン酸2−メタクリロイルオキシエチル、フタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−メタクリロイルオキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン;これら以外のオレフィン、不飽和エステル類、ハロゲン化オレフィン、ビニルエーテル等が挙げられる。
【0054】
(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等アルキル基の炭素数が1〜20個のアクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル;シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、tert−ブチルアミノエチルアクリレート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミノエチルアクリレート、シクロヘキシルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフランアクリレート、テトラヒドロフランメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、東亜合成社製商品名:M−110及びM−111、シェル化学社製商品名:ベオバ9及びベオバ10、トリフルオロエチルメタクリレート等が挙げられる。
【0055】
スチレン系化合物としては、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン等が挙げられる。これらの中でも、アクリロニトリル、スチレン、グリシジルメタクリレート、炭素数が1〜20個のアクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル等が好ましい。これら重合性ビニル基含有モノマー(化合物(a))は、1種に限らず、2種以上を用いることができる。
【0056】
又、化合物(a)として、加水分解性珪素基を有するビニル基含有モノマーも使用することができる。該ビニル基含有モノマーとしては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられが、これらの中でも3−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0057】
化合物(a)の重合法は、これらモノマーの重合に通常行われているラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等、既知の方法のいずれも採用することができる。特に、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−トリメトキシシリルペントニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−4−メチルジメトキシシリルペントニトリル)、和光純薬工業社製商品名:VA−046B、VA−057、VA−061、VA−085、VA−086、VA−096、V−601、V−65及びVAm−110等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、t−アルキルパーオキシエステル、アセチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物重合開始剤の存在下行う、ラジカル重合法が好適である。この際、ラウリルメルカプタン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、チオ−β−ナフトール、チオフェノール、n−ブチルメルカプタン、エチルチオグリコレート、イソプロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、γ−トリメトキシシリルプロピルジスルフィド等の連鎖移動剤の存在下に重合を行うことができる。重合反応は、20〜200℃、特に50〜150℃の温度で数時間〜数十時間行うことが好ましい。又、キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒の存在下に重合を行うことができる。これらの溶媒は、重合終了後、必要に応じて減圧蒸留等の方法で除去してもよく、これらの溶媒を除去しないでウレタン系樹脂(A)、その他と混合しても良い。
【0058】
ウレタン系樹脂(A)にビニル重合体(C)を配合する際の両者の配合割合は、ウレタン系樹脂(A)100質量部当り、ビニル重合体(C)5〜500質量部、好ましくは10〜200質量部である。ビニル重合体(C)の配合量が5質量部未満では、ウレタン系樹脂(A)のタックを向上する効果とタックレンジを長くする効果が十分でなく、500質量部を超えると、凝集力が不足して初期のおさまり性が悪くなる。
【0059】
また、ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)にビニル重合体(C)を配合する際の配合割合は、ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)100質量部当り、ビニル重合体(C)5〜500質量部、好ましくは10〜200質量部である。ビニル重合体(C)の配合量が5質量部未満では、タック強度を向上する効果とタックレンジを長くする効果や貼り合わせ可能時間を延長する効果とオープンタイムを長くとった時の強度が十分でなく、500質量部を超えると、凝集力が不足して初期のおさまり性が悪くなる。
【0060】
本発明のビニル重合体(C)を配合した末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)、粘着性付与樹脂(B)及びビニル重合体(C)を配合して調製する以外に、(1)ウレタン系樹脂(A)及び粘着性付与樹脂(B)中で上記化合物(a)を重合する方法、(2)ウレタン系樹脂(A)を調製する上記の方法において、上記化合物(b)中で上記化合物(a)を重合した後、上記化合物(c)、更に上記化合物(d)と反応する方法、(3)ウレタン系樹脂(A)を調製する上記の方法において、上記化合物(b)と上記化合物(c)を反応してウレタンプレポリマー(D)を得、ウレタンプレポリマー(D)中で上記化合物(a)を重合した後、上記化合物(d)と反応する方法によっても調製することができる。
【0061】
本発明のウレタン系樹脂コンタクト型接着剤は、上記ウレタン系樹脂(A)及び上記粘着性付与樹脂(B)、更にウレタン系樹脂(A)、上記粘着性付与樹脂(B)及び上記ビニル重合体(C)を有効成分として含有するであるが、これら有効成分以外に、必要に応じて硬化触媒、充填剤、各種添加剤を含むことができる。
【0062】
必要に応じて含むことができる上記硬化触媒として、有機錫化合物、金属錯体、塩基性化合物、有機燐化合物及び水(空気中の湿気)が使用できる。具体的には、有機錫化合物としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジマレエート、ジブチル錫フタレート、オクチル酸第一錫、ジブチル錫メトキシド、ジブチル錫ジアセチルアセテート、ジブチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとフタル酸ジエステルとの反応生成物等が挙げられる。
【0063】
金属錯体としては、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミンチタネート等のチタネート化合物類、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト、オクチル酸ビスマス、ビスマスバーサテート等のカルボン酸金属塩、アルミニウムアセチルアセトナート錯体、バナジウムアセチルアセトナート錯体等の金属アセチルアセトナート錯体等が挙げられる。
【0064】
塩基性化合物としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩類、三共エアプロダクツ社製のDABCO(登録商標)シリーズ、DABCO BLシリーズ、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン等の複数の窒素を含む直鎖或いは環状の第三級アミン及び第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0065】
有機燐化合物としては、モノメチル燐酸、ジ−n−ブチル燐酸、燐酸トリフェニル等が挙げられる。該硬化触媒の配合割合は、ウレタン系樹脂コンタクト型接着剤の有効成分100質量部当り0.01〜10質量部である。
【0066】
充填剤としては、フュームドシリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、シリカ、各種バルーン等が挙げられる。
【0067】
各種添加剤としては、可塑剤、添加剤、溶剤、脱水剤等を挙げることができる。上記可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、セバチン酸ジブチル等の脂肪族カルボン酸エステル等を用いることができる。
【0068】
上記添加剤としては、老化防止剤、チキソ性付与剤、紫外線吸収剤、顔料、各種タッキファイアー、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ビスフェノールA型やビスフェノールF型等のエポキシ樹脂等が挙げられる。シランカップリング剤としては、特にアミノシランが好ましい。
【0069】
上記溶剤としては、上記ウレタン系樹脂コンタクト型接着剤等と相溶性がよく水分含有量が500ppm以下であればいずれを用いても良い。
【0070】
上記脱水剤としては、生石灰、オルト珪酸エステル、無水硫酸ナトリウム、ゼオライト、メチルシリケート、エチルシリケート、各種アルキルアルコキシシラン、各種ビニルアルコキシシラン等が挙げられる。
【0071】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、請求項1に係る末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法によれば、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、両者をコンタンクト接着することができる。したがって、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。また、現場において被着材に末端シリル基含有ポリマー型接着剤を塗布することができる。
【0072】
また、請求項2に係る末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法によれば、接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布することによって、大面積の被着材に接着剤を効率よく塗布することができ、その表面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることによって、瞬時に高い初期接着強さが発現して、大きなタック強度で両者をコンタクト接着することができる。したがって、広い面積の接着対象物に対して被着材を安全かつ効率的に貼り合わせることができる。また、現場において被着材に末端シリル基含有ポリマー型接着剤を塗布することができる。
【0073】
ここで、請求項3に係る発明によれば、上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度が10,000〜50,000mPa・sとされていることにより、上記接着剤をエアレススプレーで塗布することができる。したがって、大面積の被着材に対して接着剤を効率よく塗布することができ、広い面積の接着対象物に効率的に貼り合わせることができる。
【0074】
また、請求項4に係る発明によれば、上記被着材は、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートであることにより、広い面積の接着対象物に対して長尺シートを効率的に貼り合わせることができる。
【0075】
また、請求項5に係る発明によれば、上記被着材は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に貼り合わせるための床敷物であることにより、広い面積の輸送用乗物の床板材に対して床敷物を効率的に貼り合わせることができる。
【0076】
そして、請求項6〜8に係る発明によれば、末端シリル基含有ポリマー型接着剤のタックレンジが長く、かつタック直後の接着強度を保持しており、貼り合わせ可能時間が長くなるので、接着対象物に対して被着材を接着する作業を効率的に行うことができる。また、上記接着剤には溶剤が含まれていないので、作業者の健康を損なうこともなく、火災が発生することもない。したがって、接着対象物に対して被着材を接着する作業を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法の実施の形態を示す説明図であり、例えば鉄道車両の床板材に床敷物を貼り付ける手順を示す説明図である。
【図2】上記コンタクト接着方法を用いて鉄道車両の床板材に床敷物を貼り付ける次の手順を示す説明図である。
【図3】上記鉄道車両の床板材の上面に床敷物が貼り合わせられた状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…床板材
2…床敷物
3…スプレーユニット
4…霧状とされた接着剤
Claims (8)
- 主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、
接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることを特徴とする末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。 - 主鎖が少なくともポリオキシエチレンを含むポリオキシアルキレン重合体であり、その分子内に特定置換基尿素結合及び加水分解性珪素基を有するウレタン系樹脂(A)並びに粘着性付与樹脂(B)を成分として含有する末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法において、
接着対象物に貼り合わせる被着材の接着面に上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤をエアレススプレーで塗布し、その面にタックが発現する時間が経過した後で接着対象物に被着材を貼り合わせることを特徴とする末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。 - 上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、温度23℃における粘度が10,000〜50,000mPa・sとされたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
- 上記被着材は、広い面積の接着対象物に貼り合わせるための長尺シートであることを特徴とする請求項1又は2記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
- 上記被着材は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機その他の輸送用乗物の床板材に貼り合わせるための床敷物であることを特徴とする請求項1又は2記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
- 上記特定置換基尿素結合は下記一般式(1)で表され、上記加水分解性珪素基は下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1又は2記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
- 上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有することを特徴とする請求項1記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
- 上記末端シリル基含有ポリマー型接着剤は、ウレタン系樹脂(A)、粘着性付与樹脂(B)及び重合性ビニル基含有モノマーを重合してなるビニル重合体(C)を成分として含有することを特徴とする請求項2記載の末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法。
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JP2003191221A JP2005023223A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 末端シリル基含有ポリマー型接着剤を用いたコンタクト接着方法 |
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JP2013509463A (ja) * | 2009-10-30 | 2013-03-14 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン | シラン架橋を有する貼合わせ用接着剤 |
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2003
- 2003-07-03 JP JP2003191221A patent/JP2005023223A/ja active Pending
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