JP2005021810A - コーティング装置 - Google Patents

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JP2005021810A
JP2005021810A JP2003190458A JP2003190458A JP2005021810A JP 2005021810 A JP2005021810 A JP 2005021810A JP 2003190458 A JP2003190458 A JP 2003190458A JP 2003190458 A JP2003190458 A JP 2003190458A JP 2005021810 A JP2005021810 A JP 2005021810A
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Takayuki Ono
隆之 大野
Akihito Fujishiro
昭仁 藤城
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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G4/00Chewing gum
    • A23G4/02Apparatus specially adapted for manufacture or treatment of chewing gum
    • A23G4/025Apparatus specially adapted for manufacture or treatment of chewing gum for coating or surface-finishing

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  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】コーティング作業の効率を向上させる。
【解決手段】コーティング槽1は円筒状の固定槽5と、その底面部5Aに同軸で配された回転槽6とから構成されており、両槽の内面にはポリウレタンライニング11,12が施されている。コーティング対象物(ガムセンターG)は回転槽6の遠心力を受けて回転槽6の中心部から外周側へ移動し、固定槽5の側壁面に沿って上昇する。その後、ここから回転槽6の中心部へ流下し、その過程で滴下されるシロップを展延し、表層にシロップのコーティングが施される。回転槽6の中心部には所定の曲率をもって円弧部20が、また固定槽5には側壁下端との接続部分にも同一の曲率をもった弧状の移行部21が形成され、この間はこれら両部の接線を形成する直線部22によって連結されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガム等の核となるセンターの表面に糖衣層等のコーティングを施すためのコーティング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、チューイングガム、あるいは飴玉等の表面に糖衣層を形成したものがある。こうした糖衣層を形成するには、例えば特許文献1の装置(パンコーティング装置)が使用されてきた。
【0003】
【特許文献1】
実公昭45−2956号公報
【特許文献2】
特開平7−232049号公報
【0004】
この装置では、まずガムの核となるセンターと呼ばれるものがコーティング槽内に投入される。そして、コーティング槽全体を低速回転させてやると、センター全体は掻き上げ作用によって槽内に断面視で半月形状を形成し、その表層では上端から下端に向けてセンターの滑落現象が見られる。こうして滑落してきたセンターは、底面内部に押し込められた後、コーティング槽の壁面に沿って上昇し、再度下端に向けて滑落するという、循環を繰り返すことになる。
【0005】
上記したセンターの流動の過程で、シロップを順に添加すると、センターの表面全面にシロップの結晶によるコーティング層(糖衣層)が形成され、これによって所望とするチューイングガムが得られる。
【0006】
しかし、このものはセンターの流動状況が比較的単調であるため、センターの分布状況、例えば中心部に位置するものと端部に位置するものとでは流動距離が異なる。したがって、このままではコーティングが不均一になりやすく、このため作業中に槽内をかき混ぜたり、コーティング不足の部分にはシロップを追加したりする等の熟練作業が必要であった。
【0007】
また、上記のコーティング槽においてセンターが流動する部分は、半月形状となったセンター群のうち表層面のみであるから、流動面積、つまりはシロップのコーティングに寄与する面積が小さい。したがって、コーティングのための効率が低いものであった。また、シロップの添加後には乾燥動作がなされるのであるが、上記のことは乾燥風に触れる面積も小さくなることを意味するから、全体として作業効率が低くならざるを得なかった。その対策として、コーティング槽の回転速度を上げることが考えられるが、単にこうしたのでは遠心力の増加によってセンターが槽の壁面に押し付けられ、シロップの粘性によって槽壁に付着してしまう問題が生じる。
【0008】
上記のパンコーティング装置の問題点を解消するものとして、特許文献2のものが知られている。このものは、コーティング槽全体を回転槽と固定槽とに分けて構成している。このようなものでは、槽内のセンターの流動状況が上記したような単純な半月形状を構成せず、渦流を生じながらのすり鉢形状となるため、均一なコーティングが効率よくなされることが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このものにおいても次のような問題点があった。すなわち、特開平7−232049号のものは、粉末状の物や球状物に対する造粒コーティングには適するが、いわゆる角ガム(これに限らず、約一辺が3mm以上で、厚みが約2mm以上の大きさのもの)のように流動抵抗が大きいものには不向きであった。と言うのも、このものによってもセンターの流動速度が不足気味であるため、固定槽の側壁面を上昇する際の速度が低くなると、センターが槽壁に付着して流動を妨げる、というブロッキング現象を生じるからである。
【0010】
本発明は上記した問題点に鑑み、案出工夫されたものであり、その目的とするところは、槽容量を増大させることなくコーティング作業の効率向上を図ることができるコーティング装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1の発明は、円筒状の固定槽と、この固定槽の底面部に同軸で配され軸周りに回転可能な回転槽とを備えるとともに、前記固定槽の側壁面の下端部にはコーティング対象物が回転槽側から固定槽の側壁面へ円滑に移動できるよう、弧状の移行部が周方向に沿って形成されてなるコーティング装置であって、前記移行部に対し前記回転槽側から連続する部分には、移行部側に向けて直線状に上り勾配となる直線部が配され、かつこの直線部は前記移行部と連続する部分における接線によって形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記直線部は水平面に対し40゜〜55゜であることを特徴とするものである。
【0013】
さらに請求項3の発明は、請求項1あるいは2記載のものにおいて、前記固定槽と前記回転槽の表面にはポリウレタン樹脂によるライニングが施されていることを特徴とするものである。
【0014】
さらにまた、請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかに記載のものにおいて、前記固定槽における側壁面の上部には周方向に沿って前記コーティング対象物の貼り付きを防止するために微小な凹凸を付した貼り付き防止部が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項5の発明は、請求項4記載のものにおいて、前記貼り付き防止部は、コーティング対象物の流動方向に沿って延びる多数の線条によって形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
さらに請求項6の発明は、請求項1〜5いずれかに記載のものにおいて、前記回転槽の中心部上方には、コーティング対象物を乾燥させるための乾燥風を槽内に送り込むためのダクトの開口が臨んでいる一方、回転槽の中心部には、前記乾燥風をコーティング対象物に反射させるためのセンターポールが立設されていることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明によれば、回転槽が回転するとコーティング対象物には遠心力が作用する。このため、コーティング対象物はまず直線部の勾配に沿って外周側へ移動し、さらに移行部を経て固定槽の側壁面に至り、さらにこの側壁面に沿って上昇し、コーティング対象物の表層上部より中心部へ向けて滑落する、という循環運動を繰り返す。この滑落の過程でコーティングがなされる。
【0018】
ところで、請求項1の発明では、固定槽の側壁面に至る部分に弧状の移行部が形成され、かつこの移行部と回転槽側とは移行部の接線によって形成された直線部によって接続されるようにしたため、移行部の曲率と同一曲率で接続した場合と比較して移行部への進入速度が速くなり、その分コーティング対象物全体の流動速度が高まり、コーティングの作業効率が高まる。また、固定槽の側壁面を上昇する速度が速いため、壁面への付着が回避できる。
【0019】
また、請求項2の発明では、直線部の勾配を40゜〜55゜にしている。このような角度範囲にすることで、コーティング対象物の流動速度の上昇に有効であることが本出願人の行った実験によって明らかとなっている。
【0020】
さらに、請求項3の発明では、固定槽と回転槽の表面にポリウレタンライニングを施すようにしたため、コーティング対象物が槽壁に衝突しても、欠け・割れあるいは騒音の問題を生じにくくなる他、センターが滑らず転動流動しやすくなる。
【0021】
さらにまた、請求項4の発明では、固定槽の側壁面に微小な凹凸を形成している。コーティング対象物は起立した固定槽の側壁面を上昇するときに、速度低下を生じ、壁面に対する貼り付きが懸念されるところになるが、微小な凹凸を設けることで、壁面に対する接触面積を減じることによって貼り付きを解消できる。また、請求項5の発明では、コーティング対象物が固定槽の側壁面に沿って流動する場合に、貼り付き防止部とは線接触の状態となるため、摺動抵抗が少なく、したがってより円滑な流動が達成できる。
【0022】
さらに請求項6の発明は、ダクトの開口より吹き出された乾燥風はセンターポールで跳ね返り、コーティング対象物に均一に供給される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態におけるコーティング装置全体を示すものである。図において1は上方へ開口する有底筒状のコーティング槽1であり、その両側には左右一対の支軸2が突出している。コーティング槽1の両側には支持ボックス3A,3Bが配されていて、この支持ボックス3A,3B内に設けられた図示しない軸受けによって支軸2が回動可能に支持されている。一方の支持ボックス3B内にはモータ(図示しない)が内蔵されていて、コーティング槽1を所定角度揺動させることができるようになっており、コーティング対象物の投入あるいはコーティング完了後の製品を取り出しやすいようにしている。
【0024】
また、コーティング槽1の中心部上方にはコーティング完了後の製品に対し乾燥風を送り込むためのダクト4の一端部が配され、他端部は図示しない熱源に接続されている。
【0025】
コーティング槽1は、固定槽5とこの固定槽5の底面に回転可能に組み付けられる回転槽6とからなっている。固定槽5は金属製であり、上方へ開口する円筒状に形成されている。より詳しくは浅皿状をなす底面部5Aと、この底面部5Aの外周縁にボルト締めによって取り付けられる本体部5Bとによって形成されている。底面部5Aと本体部5Bの表面には共にポリウレタン樹脂によるライニング11が施されているが、底面部5Aは主として防錆の目的であるのに対し、本体部5Bは本実施形態のコーティング対象物であるガムセンターGの割れ、欠け、防音あるいは滑り防止を目的としたものである。
【0026】
また、底面部5Aの一部にはドレン孔7が開口するとともに、ここにはレバーによって開閉操作可能なバルブ8が取り付けられている。さらに、底面部5Aの中心部にあっては回転軸9を縦向きに回転可能に支持しているとともに、この回転軸9は次述する回転槽6に接続されている。回転軸9の下端には駆動モータ10が接続されており、回転槽6を高速回転可能としている。
【0027】
回転槽6は、固定槽5の本体部5Bの下方において同軸で配され、底面部5Aとは高さ方向に適当なスペースを保有している。回転槽6も固定槽5と同様、金属製であり、その表面には固定槽5の本体部5Bに施されたと同様の厚みをもってポリウレタンライニング12が施されている。但し、回転槽6に施されたポリウレタンライニング12の外周縁と固定槽5の本体部5Bに施されたポリウレタンライニング11の下縁との間には、回転槽6の回転を許容するための微小な隙間が保有されている。
【0028】
また、回転槽6は回転軸9に対し取り外し可能に取り付けられている。すなわち、回転軸9の軸端には連結用のねじ軸13が立設されている。一方、回転槽6の中心部には一対の把手14を備えた連結ディスク15が配されており、その中心には前記ねじ軸13を貫通させるような孔が穿孔してある。そして、連結ディスク15上に突出したねじ軸13に対しては略T字状をなすロックボルト16が締め込まれ、これによって回転軸9からの回転力を回転槽6側へ伝達可能としている。したがって、逆にロックボルト16を緩めて取り外すことで、回転槽6は回転軸9との連結が解除され、把手14を介して持ち上げることで固定槽5から取り外すことができる。
【0029】
また、こうした回転軸9との連結部分を覆い隠すために、回転槽6の中心部にはセンターポール17が配されている。センターポール17は合成樹脂材によりほぼ円錐形状をなして形成されており、その内側の中心部には差し込み軸24が垂下されていて、前記ロックボルト16の頂部に埋設されたスリーブ25へ挿入可能となっている。また、センターポール17の頂部には抜き取り操作のための突部18が突出形成されている。また、その裾野は水平方向に張り出して座縁17Aとなっている。さらに、センターポール17の斜面はこの実施形態では、約45°に設定してある。センターポール17の斜面はダクト4からの乾燥エアーを受けて、そこでの反射によって渦流流動をしているガムセンターG群の表層部に乾燥風を当てる役割を果たすものである。斜面の角度範囲としては、約30°〜60°が有効である。30°より小さい場合は、センターポール17の突部18に沿って流れてきた乾燥風が斜面へ移行する場合の損失が大きくなりすぎ、乾燥風の円滑な流れを阻害してしまう。また、60°より大きい場合は、センターポール17の高さが高くなり、またセンターポール17の斜面に沿って流れてきた乾燥風が回転槽6の底面へ移行する場合の損失が大きくなってしまうからである。
【0030】
次に、回転槽6の底面形状について説明すると、ポリウレタンライニング12によって形成された回転槽6の底面中央部は、前記センターポール17を嵌合できるよう、リング状に段差面6Aが形成されるとともに、この段差面6Aより外周側は所定幅に亘って水平部19が環状に形成されている。また、この水平部19の外周縁には所定の曲率半径をもつ円弧部20が連続して形成されている。一方、固定槽5の側壁面の下端部には回転槽6との境界に至るまでの間に、前記円弧部20と同一の曲率半径をもつ円弧状の移行部21が形成されている。そして、回転槽6において、前記円弧部20と移行部21との間は、これら両部に対しての接線をなす直線部22によって接続されている。この直線部22は上向き勾配に形成されており、本実施形態においては、水平面に対して45゜の角度をなすように設定されている。但し、本出願人の行った実験によると、直線部22が水平面となす角度は、40゜〜55゜の範囲が望ましいことが確認されている。すなわち、40゜よりも小さい角度とした場合には、固定槽5の側壁面とのつなぎの角度が急にならざるを得ず、そのためにガムセンターGに対する押し上げ力が低下し、それが原因で固定槽5の側壁面を上昇する速度の低下によってガムセンターGがシロップの粘性によって槽壁に付着しやすくなってしまう。逆に、55゜より大きい角度を設定しても、その場合にもガムセンターGが直線部22自体を登りにくくなって同様に槽壁に対する付着が懸念される。
【0031】
また、固定槽5に施されたポリウレタンライニング11において側壁の上部に位置する部分には、ガムセンターGが槽壁に付着するのを防止するための、図5に示すような貼り付き防止部23が形成されている。貼り付き防止部23は、固定槽5の全周にわたりかつ高さ方向の定幅にわたって刻設されており、図5に示すように、多数本の凹凸条によって形成されている。また、各凹凸条はガムセンターGの流動方向に沿う方向に形成され、この実施形態においては垂直方向に対して斜め45゜の角度をなすように設定されている。
【0032】
次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。まず、コーティング槽1全体を支軸2回りに傾動させて斜めにした状態で、所定量のガムセンターGを投入する。そして、コーティング槽1が水平姿勢となるように復帰させる。そのもとで、駆動モータ10を回転させてやると、回転軸9を介して回転槽6が高速で回転するため、内部のガムセンターGは流動(渦流運動)を開始し、その間に上方よりガムシロップを適量ずつ供給する。
【0033】
なお、本装置においては、初期投入からコーティング完了に至るまで、ガムセンターGの装入量はコーティング槽1の容量の10%以上80%以下が良い。10%未満であったり、逆に80%を越える場合にはガムセンターGが流動しにくくなることが実験によって確かめられているからである。実験によれば、30%以上60%以下の範囲で流動性が良かった。
【0034】
ところで、ガムセンターGの流動状況を詳細に見ると、ガムセンターGは回転槽6から受ける遠心力によって外周側へ移動しようとする力を受ける。このため、ガムセンターGはまず回転槽6の円弧部20から直線部22へと移行し、さらに直線部22の勾配に沿って上昇する。次いで、ガムセンターGは移行部21へ移動し、さらに先行するガムセンターGが、後に続くガムセンターGからの押し上げ力を受けて固定槽5の側壁に沿って上昇する。そして、押し上げられたガムセンターGはその運動量が最小となる高さまで上昇した後、センターポール17へ向けて流下し、この後上記した流動を繰り返す、といった循環運動を攪拌運動を伴いつつ繰り返す。
【0035】
そして、このコーティング槽1の底面形状は、円弧部20と移行部21とを連絡する部分がこれらの接線をなす直線部22によって連結するようになっているため、このような直線部22を設けることなく回転槽6から固定槽5に至るまでの底面領域を均一な曲率半径で形成した場合に比較してガムセンターGの流動速度が向上し、円滑な流動が得られることが、後に示す実験結果によって確かめられている。
【0036】
また、ガムセンターGが固定槽5の側壁面を上昇する過程で、貼り付き防止部23を通過するが、ここでは多数の凹凸条がガムセンターGの流動方向に沿って刻設されているため、これがない場合に比べて槽壁との摩擦抵抗が少なくなっている。したがって、ガムセンターGをより固定槽5の側壁面のより高い位置まで導くことができるため、センターポール17側への滑落距離を増加させることができる。すなわち、ガムセンターG群に対するコーティングに寄与する面積、および乾燥風の当たる面積を拡大することができる。
【0037】
さらに、上記したガムセンターGが槽の中心部へ向けて流下する場合に、ガムセンターGの割れ・欠けが懸念されるところであるが、ガムセンターGは相互に連なり合いながら流動する形態をとっているため、本実施形態のように角部を有するガムセンターGであっても、角部が欠けたりするような事態を生じさせにくい。加えて、このコーティング槽1の内面にはポリウレタンライニングが施されているため、割れ等の防止はより確実なものとなっている。
【0038】
かくして、コーティング槽1内に滴下されたガムシロップは、渦流運動をしているガムセンターGによって展延され、ガムセンターG全体にわたって均一に行き渡る。
【0039】
ガムシロップの滴下作業が完了したら滴下作業をやめ、図示しない熱源よりダクト4を介して乾燥風をコーティング槽1内に吹き込む。この間も、コーティング槽1内においてはコーティングがされたガムの渦流流動は継続しているため、ガムセンターG全体にわたって乾燥風を行き渡らせることができる。この場合にも前述したように、固定槽5の上部からセンターポール17にかけての落下面積の拡大が図られていることから、コーティングに要する時間の短縮と共に、乾燥時間の短縮も同時に達成することができる。さらに、このコーティング槽1によれば、コーティングの終わったガムセンターGは流動速度が速く、その分、ガムセンターG同士の摩擦が大きくなるため、発生する摩擦熱がシロップの乾燥を促進する、という作用も得られる。
【0040】
また、コーティング作業が繰り返されると、回転槽6と固定槽5との間の微小な隙間を通してガムセンターGからの微小な粉末あるいはシロップの滓が底面部5A上にたまってしまうことになり、衛生上好ましくない。そのため、常時はドレン孔7に図示しないブロワーを接続して隙間よりエアーを吹いて滓の落下を防止している。しかし、それでも落下するような場合に備えた構成が採られている。すなわち、センターポール17の突部18をもって引っ張ると、差し込み軸24がロックボルト16のスリーブ25から抜き取られるため、センターポール17全体が回転槽6の段差面6Aから離れて取り外しがなされる。これにより、回転槽6は連結ディスク15周辺部分が露出されるため、後は、ロックボルト16を緩めてねじ軸13から取り外す。しかる後、両方の把手14を介して回転槽6を持ち上げれば、回転槽6を固定槽5から取り出すことができる。そして、水洗い等をして底面部5A上にたまった残滓をドレン孔7より排出する。
【0041】
そして、清掃が完了すれば、上記と逆の手順にて組み付けを行えば、再度の作業に備えられる。
【0042】
−比較実験1−
比較実験1では、本発明のコーティング装置(上記実施形態のコーティング装置:型番ECM200)と前記したパンコーティング装置(実公昭45−2956号公報のもの)とを用い、等量ずつガムセンターGを投入した場合のコーティング時間の比較を行った。使用したガムセンターGは、酢酸ビニルを主体とし、アラビアガムを増粘剤とした角ガムであり、シロップは、グラニュー糖の糖液とこれに2重量%のゼラチンとを水に溶かし込んだものを使用した。また、コーティング時の室温は15℃、湿度は約50%であった。
【0043】
そして、本実験に先立って、それぞれのコーティング槽1を使用してガムセンターGに割れ・欠けを生じさせず、かつ本来の流動を妨げない条件での最速の回転数を調べたところ、本発明のものは98rpmが可能であったのに対し、パンコーティング装置では約17rpmであった。
【0044】
この可能となる最大回転数の相違によって、コーティングに要する時間は、表1と表2に示す通りであった。
【0045】
【表1】
Figure 2005021810
【0046】
【表2】
Figure 2005021810
【0047】
表から明らかなように、本実施形態のコーティング槽1を使用すると、パンコーティング装置を使用した場合の約半分の時間で作業が終了した。
【0048】
−比較実験2−
比較実験2では、本発明のコーティング装置(比較実験1で使用したものと同じもの)と前記した特開平7−232049号の装置とを用いて比較実験を行った。実験の要領は、回転槽6の回転数を揃えた他は、比較実験1と同じにしてありコーティング後乾燥が完了するまでの間に要した時間、ガムセンターGの流動時における固定槽5の最高到達高さを計測し、さらにコーティングが完了したときに槽内に残ったガムセンターGの残量を調査したものである。その結果は、本発明装置による場合が表3に示す通りであり、特開平7−232049号によるものが表4に示す通りであった。
【0049】
【表3】
Figure 2005021810
【0050】
【表4】
Figure 2005021810
【0051】
この結果、本発明装置による場合、ガムセンターGに対する遠心力と押し上げ力が効率的に作用した結果、ガムセンターGの最高流動高さ位置が高くなっているため、回転槽6の中心に向けての滑落高さが長くなることから、シロップとの接触および乾燥風との接触に関与する面積が増大し、それがもとで作業時間が短縮されることが分かった。
【0052】
また、コーティング完了後に槽内からガムセンターGを排出したら、本発明装置では槽壁に付着したものは全く存在しなかったのに対し、特開平7−232049号による装置の場合には、固定槽5の側壁面に3リットル相当のガムセンターGが付着して残った。これは前述したように、本発明のものは多数の凹凸条を流動方向に沿って刻設してガムセンターGと槽壁との接触抵抗を減らすことができたが、特開平7−232049号のものではこれがなく、槽壁上でガムセンターG同士がブロッキングを起こしてしまうことが原因である。また、このように付着したガムセンターGでは、正規に取り出されたものと比較してコーティング層の厚みも薄いことが分かった。
【0053】
なお、本発明は種々の変更が可能であり、次のような変形例も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0054】
▲1▼本発明装置は、ガムコーティングばかりでなく、飴菓子、豆菓子、チョコレート、錠菓その他の食品、医薬品、飼料等のコーティングにも適用可能である。
▲2▼また、本実施形態のように、コーティング対象物は角形状のものばかりでなく、球形状や不定形状のものであっても、それぞれの真球度や原形状を確保しつつコーティングすることが可能である。球形状のものでは、とりわけ固定槽5の側壁面上を流動しやすいことから、作業時間の一層の短縮が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のコーティング装置の全体を示す斜視図
【図2】コーティング槽の断面図
【図3】槽壁の断面形状を説明するための断面図
【図4】コーティング対象物であるガムの斜視図
【図5】貼り付き防止部を示す正面図
【図6】回転軸と回転槽との連結部分を示す拡大断面図
【符号の説明】
1…コーティング槽
5…固定槽
6…回転槽
11,12…ポリウレタンライニング
20…円弧部
21…移行部
22…直線部
23…貼り付き防止部

Claims (6)

  1. 円筒状の固定槽と、この固定槽の底面部に同軸で配され軸周りに回転可能な回転槽とを備えるとともに、前記固定槽の側壁面の下端部にはコーティング対象物が回転槽側から固定槽の側壁面へ円滑に移動できるよう、弧状の移行部が周方向に沿って形成されてなるコーティング装置であって、
    前記移行部に対し前記回転槽側から連続する部分には、移行部側に向けて直線状に上り勾配となる直線部が配され、かつこの直線部は前記移行部と連続する部分における接線によって形成されていることを特徴とするコーティング装置。
  2. 前記直線部は水平面に対し40゜〜55゜であることを特徴とする請求項1記載のコーティング装置。
  3. 前記固定槽と前記回転槽の表面にはポリウレタン樹脂によるライニングが施されていることを特徴とする請求項1あるいは2記載のコーティング装置。
  4. 前記固定槽における側壁面の上部には周方向に沿って前記コーティング対象物の貼り付きを防止するために微小な凹凸を付した貼り付き防止部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のコーティング装置。
  5. 前記貼り付き防止部は、コーティング対象物の流動方向に沿って延びる多数の線条によって形成されていることを特徴とする請求項4記載のコーティング装置。
  6. 前記回転槽の中心部上方には、コーティング対象物を乾燥させるための乾燥風を槽内に送り込むためのダクトの開口が臨んでいる一方、回転槽の中心部には、前記乾燥風をコーティング対象物に反射させるためのセンターポールが立設されていることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載のコーティング装置。
JP2003190458A 2003-07-02 2003-07-02 コーティング装置 Pending JP2005021810A (ja)

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