JP2005015746A - 生分解性ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

生分解性ポリエステル系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性、耐加水分解性に優れ、かつ低着色であり、毒性の高い第4級アンモニウム塩の使用量を抑えながらも帯電防止性の高い生分解性ポリエステル系樹脂組成物を得ること。
【解決手段】スルホネートを対イオンに有する特定の第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%とノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%からなる界面活性剤組成物を生分解性ポリエステル系樹脂に対して0.05〜10.0重量%含有する樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色を抑え透明性および分子量を維持しつつ優れた帯電防止性を付与した生分解性を有するポリエステル系樹脂組成物、特に生分解樹脂であり、且つ植物を原料とすることから再生可能資源であるポリ乳酸系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石油等化石資源を原料とするポリプロピレン、ポリエチレン或いはポリ塩化ビニル等のプラスチックは食品包装用フィルム、電化製品、工業資材等に形を変え、我々の生活には欠かせない非常に重要なものである。しかしながら、このようなプラスチックは生分解性を有さない為に不必要となった後は自然界に半永久的に残り続け、生態系に大きな影響を及ぼし様々な面で環境破壊に通じていることは周知の事実である。
【0003】
このような状況のもと、注目されているのが生分解性ポリエステル樹脂であり、中でも生分解性を有さず、且つ化石資源由来のプラスチックからの転換を図ろうとしているのが、植物を原料とする、即ち植物由来の生分解性樹脂である。特に近年注目されているのが、生産量も飛躍的に増大しているポリ乳酸系樹脂である。ポリ乳酸系樹脂が注目されている要因としては、限りある化石資源を節約し、徹底的に再資源化する物質循環型システムが掲げられている社会背景の中で、化石資源を原料とする各種プラスチックが循環型システムから大きく外れている一方、トウモロコシ或いはジャガイモ等の植物より得られた糖又はそれらを発酵して得られる乳酸から合成されるポリ乳酸が再資源化する物質循環型システムを構築できるものとして期待されているからである。
【0004】
ポリ乳酸系樹脂の原料は再生可能な資源であるトウモロコシ或いはジャガイモ等の穀物より得られた糖又はそれらを発酵して得られる乳酸から合成され、更に不要になったポリ乳酸系樹脂は自然環境下において容易に加水分解し微生物により分解された後、最終的に水と炭酸ガスになる。
【0005】
ポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂からなるフィルム及びシート等の樹脂成型品は、従来のプラスチックと同等の性能を示すことも知られている。中でもポリ乳酸系樹脂は非常に高い透明性を有しており、透明性を重視する包装用途に大いに利用できる。又水蒸気透過性は従来のOPP或いはOPSフィルム以上の性能があり、これらのフィルムの代替できる期待もある。
【0006】
しかしながら、いくつもの利点を有しフィルム、シート等の成型品に活用可能な生分解性ポリエステル系樹脂にも一般的な樹脂と同様に樹脂特有の電気絶縁性を有していることから非常に帯電し易く、印刷時でのインキのハジキ、内容物を梱包する際の飛散、或いは製品に埃が付着し外観を損ねる等、帯電による多くの問題がある。
【0007】
帯電を解決する手段として特許文献1では脂肪族ポリエステルフィルムの少なくとも片面に界面活性剤を含有する水性塗工液を塗布することで帯電防止性を付与することが示されている。又は特許文献2ではポリ乳酸系二軸延伸フィルムに対して特定のアニオン界面活性剤又は特定のノニオン界面活性剤の配合液を塗布することで帯電防止性を与えられることが示されている。
【0008】
しかしながら、一般に塗布方式では樹脂成形後に塗布工程が増える結果、経済的コストが掛かり、又塗布方式特有の滑り性、透明性不良、或いは帯電防止性能の持続性欠如等に問題点がある。
【0009】
フィルム等の成型品の表面に界面活性剤を塗布する方法以外に界面活性剤を予め樹脂に添加する練り込み方式がある。
【0010】
練り込み方式は、界面活性剤が樹脂に予め練り込まれている為、成型後に界面活性剤が成型品の表面に滲み出す(ブリードアウト)ことで性能が発現し、表面の界面活性剤を拭き取っても、樹脂内部の界面活性剤が更にブリードアウトすることで効果が回復し、ある程度の持続性を有する利点がある。このように練り込み方式は、界面活性剤が樹脂からブリードアウトすることで性能を発現させているが、このブリードアウトの度合いは結晶化度や結晶の配向状態といった樹脂の結晶性と、樹脂と界面活性剤との相溶性に大きく依存すると言われている。
【0011】
更に樹脂の結晶性と帯電防止性の相溶性は樹脂の透明性にも大きな影響を及ぼし、不適当な界面活性剤の添加は透明性に特徴のあるポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂の透明性を低下させる。
【0012】
特許文献3では、ポリ乳酸樹脂に多価アルコール及びその脂肪酸エステルを含有させ帯電防止性のあるフィルム及びシートを提供することが示されている。又は特許文献4では、ポリ乳酸にグリセリン脂肪酸エステルからなるノニオン界面活性剤を含有させ帯電防止性を付与させることが示されている。更に特許文献5では、生分解性樹脂であるカプロラクトン系樹脂中に、グリセリン脂肪酸エステルを含むノニオン界面活性剤を含有させることで帯電防止性を付与させることが示されている。
【0013】
このように生分解性樹脂に対するノニオン界面活性剤の練り込み方式での検討は数多くなされたが、実際には生分解性ポリエステル系樹脂特有の結晶性、及び樹脂と界面活性剤との相溶性のバランスによりノニオン界面活性剤では十分満足できる帯電防止性が得られていない。
【0014】
練り込み方式で帯電防止性が求められる一方、練り込み方式では界面活性剤自身が180〜250℃の高い練り込み温度に耐えうる必要がある。ノニオン界面活性剤は耐熱性がある反面、上記に示したように帯電防止性は十分に満足できる性能に至っていない。一方、特許文献3の実施例に明記されているように一般的に帯電防止性がある第4級アンモニウム塩に代表されるカチオン界面活性剤は耐熱性が非常に弱く、特に生分解性ポリエステルに対しては、樹脂加工時の熱履歴によって第4級アンモニウム塩の分解で生じたアミン類或いは酸により生分解性ポリエステル系樹脂が容易に加水分解し、分子量の低下を引き起こす。分子量の低下は、着色等の外観不良、成型品の強度等の諸物性に大きな影響を及ぼす。
【0015】
更にカチオン界面活性剤は、他の系統の界面活性剤と比較した場合、皮膚刺激及び毒性が高い為、食品向け用途の樹脂に対しては含有量を制限せざるを得なかった。
【0016】
従って、これら従来の技術からは必ずしも生分解性ポリエステル系樹脂組成物に要求されている帯電防止性、分子量の維持、透明性若しくは着色等の外観、更には人体に対する安全性全てに充分満足できる性能が得られているとは言えず、更なる改良が求められていた。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−86307号公報(第1−14頁)
【特許文献2】
特開平14−12687号公報(第1−6頁)
【特許文献3】
特開平9−221587号公報(第1−9頁)
【特許文献4】
特開平10−36650号公報(第1−14頁)
【特許文献5】
特開平14−60603号公報(第1−5頁)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような状況のもと、練り込み方式でも着色を抑え透明性と分子量を維持しつつ優れた帯電防止性を発揮できる生分解性ポリエステル系樹脂組成物を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決する為に鋭意研究した結果、ポリ乳酸系樹脂等の生分解性ポリエステル系樹脂においてスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩を生分解性ポリエステル系樹脂に含有させたところ、透明性および分子量を維持しつつ帯電防止性に優れた生分解性ポリエステル系樹脂組成物が得られることを見い出した。
【0020】
特に、スルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩として下記一般式(A)で表わされる化合物を使用した場合、他のスルホネートを有する第4級アンモニウム塩と比較して、更に高い耐熱性を有していることから熱履歴による分解が抑制され、樹脂の着色が低く抑えられる。
【化2】
Figure 2005015746
、R、R、R、R、及びRの内の少なくとも一つは炭素数8〜24の同一もしくは異なった直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルアリール基、又は下記一般式(B)を示す。
−Y−R− (B)
[Rは炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を示す。Rは炭素数1〜5のアルキレン基を示す。Yは−C(=O)NH−、−NHC(=O)−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−O−を示す。]
、R、R、R、R、及びRの内の上記で限定したもの以外は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数8〜24のアリールアルキル基、又は−(ZO)m−H基(Zは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)を示す。Xはスルホネート(−SO )を有する対イオンを示す。
【0021】
更に生分解性ポリエステル系樹脂に第4級アンモニウム塩に加えてノニオン界面活性剤を配合することにより、それぞれを単独で使用した場合の効果の和よりも優れた帯電防止性を付与することができる為、一般的に毒性が高い第4級アンモニウム塩の使用量を抑えることができることが判明し、本発明が完成するに至った。
【0022】
<ノニオン界面活性剤群>
(1)ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤
(2)多価アルコール型ノニオン界面活性剤
【0023】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、上記一般式(A)で表されるスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%と上記特定のノニオン界面活性剤群から選ばれる少なくとも1種類のノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%からなる界面活性剤組成物を0.05重量%〜10.0重量%含有する帯電防止性と透明性に優れた生分解性ポリエステル系樹脂組成物に関する。
【0024】
以下、本発明のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩について説明する。
上記一般式(A)で表されるスルホネートを対イオンに有する四級アンモニウム塩おいて、R、R、R、R、R、及びRの内の少なくとも一つは炭素数が10〜24で、特に炭素数12〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又は上記一般式(B)が好ましい。Rとしては炭素数10〜24が好ましく、更に好ましくは炭素数12〜22のアルキル基、アルケニル基がよい。Rとしては炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が更に好ましい。Yとしては−C(=O)NH−、−C(=O)O−、又は−OC(=O)−が好ましく、−C(=O)NH−が更に好ましい。他は炭素数1〜4のアルキル基、又は−(CHCHO)−H基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、−(CHCHO)2〜10−H基がよい。
【0025】
対イオンXとしては炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基を有するスルホネートが好ましいが、更に好ましくはメチルスルホネート、エチルスルホネート、ラウリルスルホネート、ラウリルベンゼンスルホネートがよい。
【0026】
本発明のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩の好ましい具体例として、以下の化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0027】
第4級アンモニウム塩(1)
【化3】
Figure 2005015746
第4級アンモニウム塩(2)
【化4】
Figure 2005015746
第4級アンモニウム塩(3)
【化5】
Figure 2005015746
【0028】
本発明のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩の合成は公知の方法で得ることができるが、特に限定されるものではない。例えば(1)の合成物に関しては、第3級アミンである2モルのラウリルジメチルアミンをジクロロプロパノール1モルで四級化し、得られたヒドロキシプロピル−ビス−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライドをラウリルスルホン酸ナトリウムとの塩交換で目的のスルホネートの第4級アンモニウム塩にすることができる。
【0029】
本発明のノニオン界面活性剤とは、下記ノニオン界面活性剤群(1)及び/又は(2)から選ばれる少なくとも1種類のノニオン界面活性剤を示す。
(1)ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤
(2)多価アルコール型ノニオン界面活性剤
【0030】
ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤とは高級アルコール、脂肪酸などの界面活性剤の疎水基原料にエチレンオキサイドを付加して得られるノニオン界面活性剤である。疎水基原料のアルキル基に特に限定はないが、炭素数12〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、エチレンオキサイド付加モル数は結合している疎水基にもよるが2〜40が好ましく、更に好ましくは5〜20がよい。具体的な系統しては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、脂肪酸エチレンオキサイド系、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物系、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド系等が挙げられ、更に具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノール、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記のポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤が上記の第4級アンモニウム塩と加温により混合するものであれば単独、併用は問わない。
【0031】
多価アルコール型ノニオン界面活性剤とは、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビタン等の親水基原料である多価アルコールに疎水基原料である脂肪酸を反応させて得られるノニオン界面活性剤である。反応させる脂肪酸の炭素数は12〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、モノエステル型が好適である。ポリグリセリンはジ、トリ、テトラの中でもジグリセリンが好ましい。具体的な系統としては、グリセリン脂肪酸エステル系、ポリグリセリン脂肪酸エステル系、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル系、ソルビトール脂肪酸エステル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、ショ糖脂肪酸エステル系が挙げられ、更に具体的には、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアート、ソルビタンモノオレート等が挙げらるが、これらに限定されるものではない。上記の多価アルコール型ノニオン界面活性剤が上記の第4級アンモニウム塩と加温により混合するものであれば単独、併用は問わない。
【0032】
本発明において、上記の第4級アンモニウム塩と上記のノニオン界面活性剤との配合比は、上記の第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%と上記のノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%とからなることが必要であり、更には上記の第4級アンモニウム塩90〜50重量%と上記のノニオン界面活性剤10〜50重量%となることが好ましい。第4級アンモニウム塩が90重量%を超えた場合、毒性の高い第4級アンモニウム塩の低減という発明の趣旨に反し、10重量%を下回った場合には帯電防止効果の弱いノニオン界面活性剤が大半を占める為やはり好ましくない。
【0033】
生分解性ポリエステル系樹脂に対する本発明の界面活性剤組成物の含有量は0.05重量%〜10.0重量%であるが、より好ましくは0.1重量%〜5.0重量%であり、更に好ましくは0.5重量%〜2.0重量%である。本発明に係わる界面活性剤組成物の含有量に比例して帯電防止性は向上するが、10.0重量%以上を超えても帯電防止性に大きな向上はなく、むしろ過剰添加によるコスト高、及び樹脂の機械的物性に影響をもたらすことになる。
【0034】
本発明の界面活性剤組成物は、生分解性ポリエステル系樹脂の水分による加水分解を防止する為に、予め乾燥させることが望ましい。好ましくは界面活性剤組成物内の水分量が1.0重量%以下である。
【0035】
以下、本発明の生分解性ポリエステル系樹脂について説明する。
本発明に用いられる生分解性ポリエステル系樹脂は、例えばポリ乳酸(L−乳酸又はD−乳酸、もしくはこれらの混合物を重合することにより得られるポリ乳酸、単量体単位がL−乳酸のみからなるポリ乳酸、同じくD−乳酸のみからなるポリ乳酸の混合物)、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸系樹脂等が挙げられる。これらの単量体単位は化学修飾されていてもよく、異種の単量体単位の共重合物であってもよい。
また単量体単位としてグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸等の多価カルボン酸、酢酸セルロース、エチルセルロース等の多糖類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコールのうち1種又は2種以上と上記樹脂の単量体単位との混合物との共重合体であってもよい。
更に本発明の目的を阻害しない範囲で、例えばデンプン系、キトサン系、ポリビニルアルコール系などの樹脂や石油系樹脂を配合しても構わない。
【0036】
本発明に用いる生分解性ポリエステル系樹脂の製造方法は、公知の方法が用いられる。ポリ乳酸系樹脂の場合、乳酸を直接脱水縮重合する方法、或いは乳酸の環状2量体であるラクチドを開環重合する方法等、公知の方法が用いられるが、これに限定されるものではない。
【0037】
本発明に用いる生分解性ポリエステル系樹脂の分子量は、フィルム、シート、成型品等の成型加工条件において最適な分子量であれば、特に限定されるものではない。
【0038】
本発明の目的を損なわない範囲で、必要により本発明以外の公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤を単独或いは2種以上併用させても良い。
【0039】
本発明の生分解性ポリエステル系樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で可塑剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、無機フィラー等の各種添加剤、改質剤、充填剤を付加成分として添加することができる。
【0040】
生分解性ポリエステル系樹脂を加熱加工するにあたり、水分による加水分解を抑制する為にポリエステル系樹脂の十分な乾燥が必要である。従って予め使用する樹脂は窒素雰囲気下の80℃にて10時間の乾燥を行うことが好ましい。
【0041】
本発明の界面活性剤組成物の添加方法は、公知の方法で行われる。すなわち、高濃度のマスターバッチを別に作製し、これをフィルム及びシート等の成型品を得るまでの任意の工程で混合しても良いし、生分解性ポリエステル系樹脂パウダーとあらかじめ混合しても良い。
【0042】
本発明における生分解性ポリエステル系樹脂は押し出し機及びTダイ、インフレーション等によりフィルム、シート等に成型可能である。押し出し時の温度は樹脂の溶融粘度を考慮すると180〜250℃が好ましい。
【0043】
この効果発現に関しては、本発明のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩が、他の対イオンを有する第4級アンモニウム塩と比較して高い耐熱性を有していることから熱履歴による分解を抑制していること、及び特定のノニオン界面活性剤との混合により、生分解性ポリエステル系樹脂に対して適切な相溶性が得られることが、生分解性ポリエステル系樹脂組成物の帯電防止性の相乗効果、透明性及び分子量の維持、更には着色の防止に大きく寄与しているものと推定しており、これが本発明の根幹を成すものである。
【0044】
更に、本発明に係わる界面活性剤組成物を配合させることにより、生分解性ポリエステル系樹脂組成物に防曇性を付与することもできる。
【0045】
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例で使用したノニオン界面活性剤は下記のとおりである。又本発明の第4級アンモニウム塩とは構造が異なるスルホネートを対イオンに有するカチオン界面活性剤;比較化合物(1)、及び対イオンがクロライド(C1)である本発明と同構造のカチオン界面活性剤;比較化合物(2)を実施例と比較した。
【0046】
(1)ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤
(1)−a;ポリオキシエチレンオレイルエーテル(東邦化学工業(株)製 ペグノールO−16A)
(1)−b;ポリエチレングリコールモノステアレート(東邦化学工業(株)製 ペグノール14−S)
(1)−c;ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(東邦化学工業(株)製 ソルボンT−60)
【0047】
(2)多価アルコール型ノニオン界面活性剤
(2)−a;グリセリンモノステアレート(東邦化学工業(株)製 アンステックスMG−100)
(2)−b;ジグリセリンモノラウレート(理研ビタミン(株)製 リケマールL−71−D)
(2)−c;ソルビタンモノラウレート(東邦化学工業(株)製 ソルボンS−60)
【0048】
比較化合物(1);カチオン界面活性剤
【化6】
Figure 2005015746
【0049】
比較化合物(2);カチオン界面活性剤
【化7】
Figure 2005015746
【0050】
【実施例】
ポリ乳酸樹脂(レイシアH−100:三井化学(株)製)に対して本発明の第4級アンモニウム塩(1)〜(3)、ノニオン界面活性剤(1)−a〜c及び(2)−a〜c、比較化合物(1)及び(2)を表1及び表2に示した配合比と含有量で添加し、ラボプラストミルとローラミキサー((株)東洋精機製作所製)にて200℃で溶解混合した樹脂をプレス機にて厚さ2mm、縦100mm、横100mmのシート状に成型した。このシートを温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿条件下に14日間放置した後、帯電防止性、透明性、分子量保持率及び着色性を評価し、結果を表1及び表2に示す。
【0051】
<評価方法>
シートの性能評価は、具体的に下記の方法によって実施した。
(1)帯電防止性
JIS−K−6911に準じ、成型シートの表面固有抵抗値((株)川口電気製作所製 超絶縁計 P−616)を測定した。数値が小さい程、帯電防止性が優れていることを示す。Log(表面固有抵抗値Ω/□)は13以下が目標である。
【0052】
(2)透明性
HAZE測定装置(東京電色(株)製 HAZEMETER TC−HIIIDPK)にて成型シートのHAZE値を測定し、界面活性剤無添加シートとの差ΔHAZEで評価した。ΔHAZEが小さい程、界面活性剤無添加シートに近い透明性を示す。ΔHAZEは10以下が目標である。
【0053】
(3)分子量保持率
東ソー(株)製クロマトカラム TSKgelGMHXL(×2本)を(株)島津製作所製クロマトグラフィーSCL−10Avpに装着し、溶離液クロロホルム、流速1ml/min.、カラム温度40℃、サンプル濃度0.5wt%、サンプル注入量40μl、検出器RIの条件で測定を行い、ポリスチレン換算で成型シートの重量平均分子量を算出した。使用した標準ポリスチレンの重量平均分子量は、1090000、706000、355000、190000、96400、37900、19600、10200、5570、2630、870、500である。
【0054】
分子量保持率(%)は、[(界面活性剤添加シートの重量平均分子量)/(界面活性剤無添加シートの重量平均分子量)]×100で算出した。分子量保持率は80%以上が目標である。
【0055】
(4)着色性
成型シートを東京電色(株)製 COLOR ANZLYZER TC−1500SXを用いて測定したX、Y、ZからASTM−E1925に準じ、YI=100(1.28X−1.06Z)/Yより算出した結果を評価した。YI値が大きい程、成型シートの黄色味が強いことを示す。
【0056】
【表1】
Figure 2005015746
【0057】
【表2】
Figure 2005015746
【0058】
【発明の効果】
表1の実施例1〜26の結果に示されるように、本発明のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%と特定のノニオン界面活性剤群から選ばれる少なくとも1種類のノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%からなる界面活性剤組成物を0.05重量%〜10.0重量%含有する生分解性ポリエステル系樹脂は、分子量の著しい低下もなく、透明性があり且つ優れた帯電防止性を発揮することができる。更には樹脂の着色を低く抑えることもでき、高い品質を要求される用途において有用である。
また、毒性の高い第4級アンモニウム塩の使用量を低減してもなお優れた帯電防止効果が得られる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(A)で表わされるスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%と下記ノニオン界面活性剤群(1)及び/又は(2)から選ばれる少なくとも1種類のノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%からなる界面活性剤組成物を0.05重量%〜10.0重量%含有する生分解性ポリエステル系樹脂組成物。
    <ノニオン界面活性剤群>
    (1)ポリエチレングリコール型ノニオン界面活性剤
    (2)多価アルコール型ノニオン界面活性剤
    Figure 2005015746
    、R、R、R、R、及びRの内の少なくとも一つは炭素数8〜24の同一もしくは異なった直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルアリール基、又は下記一般式(B)を示す。
    −Y−R− (B)
    [Rは炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を示す。Rは炭素数1〜5のアルキレン基を示す。Yは−C(=O)NH−、−NHC(=O)−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−O−を示す。]
    、R、R、R、R、及びRの内の上記で限定したもの以外は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数8〜24のアリールアルキル基、又は−(ZO)−H基(Zは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)を示す。Xはスルホネート(−SO )を有する対イオンを示す。
  2. 着色を抑え透明性及び分子量を維持しつつ、優れた帯電防止性を有する請求項1記載の生分解性ポリエステル系樹脂組成物。
  3. 請求項1記載のスルホネートを対イオンに有する第4級アンモニウム塩90重量%〜10重量%とノニオン界面活性剤10重量%〜90重量%からなる界面活性剤組成物を0.05重量%〜10.0重量%含有するポリ乳酸系樹脂組成物。
  4. 着色を抑え透明性及び分子量を維持しつつ、優れた帯電防止性を有する請求項3記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  5. 請求項1または請求項2に記載の生分解性ポリエステル系樹脂組成物もしくは請求項3または請求項4に記載のポリ乳酸系樹脂組成物からなるフィルム、シート等の樹脂成型品。
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