JP2005007401A - はんだ付け装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】はんだ槽の段取り替え時間を短縮できるはんだ付け装置を提供する。
【解決手段】はんだ付けするワークWを供給する所定のはんだ付け位置Sに対し移動体16を移動自在に設ける。この移動体16は、上記はんだ付け位置Sにて複数の箇所を位置決め停止可能なものである。この移動体16上の複数の箇所にそれぞれ局所はんだ付け用の複数のはんだ槽15,15aを設置する。
【選択図】 図1
【解決手段】はんだ付けするワークWを供給する所定のはんだ付け位置Sに対し移動体16を移動自在に設ける。この移動体16は、上記はんだ付け位置Sにて複数の箇所を位置決め停止可能なものである。この移動体16上の複数の箇所にそれぞれ局所はんだ付け用の複数のはんだ槽15,15aを設置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のはんだ槽を備えたはんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークを移送するワーク移送手段の下側に、ワークを局所はんだ付けするための局所はんだ付けノズルを備えたはんだ槽を配置した局所はんだ付け装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−28564号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ワークの局所はんだ付けパターンが変更されたときは、それに応じて、はんだ槽の局所はんだ付けノズルを他のものと替える必要があり、そのための段取り替え作業の間は、はんだ付け運転を休止しなければならないので、はんだ槽の段取り替えに要する時間を短縮することが望まれている。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できるはんだ付け装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、はんだ付けされるワークが供給される所定のはんだ付け位置に対し移動自在に設けられ上記はんだ付け位置にて複数の箇所を位置決め停止可能な移動体と、上記移動体上の複数の箇所にそれぞれ設置された複数のはんだ槽とを具備したはんだ付け装置であり、一のはんだ槽が所定のはんだ付け位置にあるときは、この一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽の切換に要する時間は、はんだ付け位置に対し移動体の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できる。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のはんだ付け装置において、はんだ付けされるワークを所定のはんだ付け位置に搬送するワーク搬送手段を備え、上記移動体は、このワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動自在に設けられたものであり、移動体をワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体上の複数のはんだ槽をはんだ付け位置に容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のはんだ付け装置における複数のはんだ槽を、局所はんだ付け用のはんだ槽としたものであり、局所はんだ付け用のはんだ槽では、ワークの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズルの交換などに時間を要しているが、一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図4に示された一実施の形態、図5に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1に示されるように、はんだ付けされるワークWすなわち部品実装基板を所定のはんだ付け位置Sに搬送するワーク搬送手段11が設置されている。このワーク搬送手段11は、1対のコンベヤレール12に沿って搬送チェン(図示せず)がそれぞれ無端状に配設されたもので、これらの搬送チェンによりワークWの両側部が係止されて搬送される。
【0011】
このワーク搬送手段11の下側には、フラックス塗布用のスプレーノズル13aをワーク幅方向に往復動するフラクサ13と、はんだ付けされるワークWを予加熱するプリヒータ14と、所定のはんだ付け位置SでワークWの下面に溶融はんだを供給するはんだ槽15とが、順次配設されている。
【0012】
このはんだ槽15は、ワーク搬送手段11に対し交差する方向へ移動自在に設けられた移動体16上に設置されている。
【0013】
この移動体16は、図1および図2に示されるように、ベース部材21上に固定された1対のガイドレール22上にスライドベアリング23を介して移動体16が摺動自在に設けられ、1対のガイドレール22間に配置された送りねじ24に移動体16の下面に取付けられた雌ねじ部材25が螺合され、そして、図3に示されるように、モータ26によりべベルギア27を介して送りねじ24を正転または逆転させることで、移動体16をガイドレール22上で移動させる。
【0014】
そのさい、モータ26の回転角を正確に制御することで、移動体16の移動量および移動位置を正確に制御できるので、移動体16上に固定設置された前記はんだ槽15または隣接するはんだ槽15aが、ワーク搬送手段11によりワークWが供給される所定のはんだ付け位置Sの下側に位置するように、移動体16の複数の箇所がはんだ付け位置Sの下側に位置決め停止可能となっている。
【0015】
言い換えれば、上記はんだ付け位置Sにて位置決め停止可能な上記移動体16上の複数の箇所に複数のはんだ槽15,15aがそれぞれ設置されている。
【0016】
これらのはんだ槽15,15aは、局所はんだ付け用のはんだ槽であり、図4に示されるように、ワークWにはんだ付けされる溶融はんだ32を収容するはんだ槽本体33内に、はんだ溶解ヒータ34が設置され、はんだ槽本体33のワーク搬送方向一側および他側に電磁誘導ポンプ35がそれぞれ設置されている。
【0017】
各電磁誘導ポンプ35は、はんだ槽本体33の外部に、1次鉄心に巻回された誘導コイル36が上下方向に設置され、一方、はんだ槽本体33の内部に、はんだ上昇通路37を介して2次鉄心38が上下方向に設置され、はんだ上昇通路37の下端部に吸込口(図示せず)が、上端部に吐出口39がそれぞれ開口されている。
【0018】
そして、これらの電磁誘導ポンプ35は、その誘導コイル36に3相交流などの位相のずれた電流を供給することにより、はんだ上昇通路37内に移動磁界を生じさせ、はんだ上昇通路37内にある導電性の溶融はんだに電磁誘導による起電力を生じさせ、この起電力による電流が移動磁界の磁束中で流れることにより、はんだ上昇通路37内の溶融はんだに上方への推力を発生させ、吐出口39より溶融はんだを吐出させる。この電磁誘導ポンプ35は、誘導コイル36に供給される電流を制御することで吐出圧力を調整可能である。
【0019】
このようなはんだ槽15,15aにおいて、一側および他側の各電磁誘導ポンプ35の吐出口39には、ワークWに対して局所はんだ付けをする局所はんだ付けノズル41が装着されており、各電磁誘導ポンプ35の吐出口39より、この局所はんだ付けノズル41内に溶融はんだ32が吐出供給される。
【0020】
局所はんだ付けノズル41は、ワークWのはんだ付け対象部の大きさに対応する必要な大きさのノズル開口42を備え、このノズル開口42まで溶融はんだ32が上昇するように供給して、ワークWの基板下面から突出した部品リードなどをこのノズル開口42内の溶融はんだ中に浸漬させることで、限られた範囲のはんだ付け面に局所はんだ付けを行うものである。
【0021】
また、前記複数のはんだ槽15,15aのうちの一部または全部を、図5に示されるような噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとしても良い。
【0022】
この噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bは、ワークWに対して噴流波はんだ付けをする噴流波はんだ付けノズル43を装着可能であり、噴流波はんだ付けノズル43は、一側の電磁誘導ポンプ35の吐出口39に接続された1次噴流波ノズル43aと、他側の電磁誘導ポンプ35の吐出口39に接続された2次噴流波ノズル43bとからなり、1次噴流波ノズル43aは、多孔噴流口から噴出された乱流状の1次噴流波32aによりワークWの基板搭載部品の隅々まで溶融はんだを供給し、2次噴流波ノズル43bは、静的な平面状の2次噴流波32bによりワークWのはんだ付け部を整形するものである。
【0023】
次に、この図示された実施の形態の作用を説明する。
【0024】
図1に示された状態では、ワーク搬送手段11によりワークWを搬送しながら、フラクサ13のスプレーノズル13aから噴霧されるフラックスをワークWの下面に塗布し、プリヒータ14からの輻射熱によりワークWを予加熱し、はんだ付け位置Sにあるはんだ槽15の局所はんだ付けノズル41により、局所はんだ付けをする。
【0025】
ワークWの局所はんだ付けパターンが変更される場合は、運転中のはんだ槽15に隣接する休止中のはんだ槽15aに、変更予定の局所はんだ付けノズル41aを準備する。
【0026】
そして、段取り替えは、モータ26によりべベルギア27を介して送りねじ24を回転させ、この送りねじ24と雌ねじ部材25を介し螺合する移動体16を、はんだ槽15,15a間のピッチ分だけ移送することで、はんだ付け位置Sに位置していたはんだ槽15を図1および図3に2点鎖線で示される位置まで移送するとともに、待機位置にあったはんだ槽15aをはんだ付け位置Sまで移送して、短時間のうちに、はんだ槽の段取り替えを終了させることができる。
【0027】
同様にして、局所はんだ付け用のはんだ槽15と、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとの間でも、はんだ槽の段取り替えを短時間で行なえる。
【0028】
次に、この図示された実施の形態の効果を説明する。
【0029】
一のはんだ槽15が所定のはんだ付け位置Sにあるときは、この一のはんだ槽15ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置Sから外れている他のはんだ槽15aにて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽15,15aの切換に要する時間は、はんだ付け位置Sに対し移動体16の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽15,15aの段取り替え時間を短縮できる。
【0030】
その際、移動体16をワーク搬送手段11に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体16上の複数のはんだ槽15,15aをはんだ付け位置Sに容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段11から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0031】
特に、局所はんだ付け用のはんだ槽15,15aでは、ワークWの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズル41,41aの交換などに時間を要しているが、はんだ付け位置Sにある一のはんだ槽15ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置Sから外れている他のはんだ槽15aにて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【0032】
なお、1つの移動体16上に、局所はんだ付け用のはんだ槽15と、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとが併設された場合は、前記ワーク搬送手段11は、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bに対応する部分のみ上昇傾斜状に角度調整できるようにすると、良好な噴流波はんだ付けを行なえる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、一のはんだ槽が所定のはんだ付け位置にあるときは、この一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽の切換に要する時間は、はんだ付け位置に対し移動体の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、移動体をワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体上の複数のはんだ槽をはんだ付け位置に容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、局所はんだ付け用のはんだ槽では、ワークの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズルの交換などに時間を要しているが、一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るはんだ付け装置の一実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】同上はんだ付け装置の局所はんだ付け用のはんだ槽を示す断面図である。
【図5】本発明に係るはんだ付け装置の他の実施の形態を示す噴流波はんだ付け用のはんだ槽の断面図である。
【符号の説明】
W ワーク
S はんだ付け位置
11 ワーク搬送手段
15,15a はんだ槽
16 移動体
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のはんだ槽を備えたはんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークを移送するワーク移送手段の下側に、ワークを局所はんだ付けするための局所はんだ付けノズルを備えたはんだ槽を配置した局所はんだ付け装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−28564号公報(第1頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ワークの局所はんだ付けパターンが変更されたときは、それに応じて、はんだ槽の局所はんだ付けノズルを他のものと替える必要があり、そのための段取り替え作業の間は、はんだ付け運転を休止しなければならないので、はんだ槽の段取り替えに要する時間を短縮することが望まれている。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できるはんだ付け装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、はんだ付けされるワークが供給される所定のはんだ付け位置に対し移動自在に設けられ上記はんだ付け位置にて複数の箇所を位置決め停止可能な移動体と、上記移動体上の複数の箇所にそれぞれ設置された複数のはんだ槽とを具備したはんだ付け装置であり、一のはんだ槽が所定のはんだ付け位置にあるときは、この一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽の切換に要する時間は、はんだ付け位置に対し移動体の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できる。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載のはんだ付け装置において、はんだ付けされるワークを所定のはんだ付け位置に搬送するワーク搬送手段を備え、上記移動体は、このワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動自在に設けられたものであり、移動体をワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体上の複数のはんだ槽をはんだ付け位置に容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載のはんだ付け装置における複数のはんだ槽を、局所はんだ付け用のはんだ槽としたものであり、局所はんだ付け用のはんだ槽では、ワークの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズルの交換などに時間を要しているが、一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1乃至図4に示された一実施の形態、図5に示された他の実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1に示されるように、はんだ付けされるワークWすなわち部品実装基板を所定のはんだ付け位置Sに搬送するワーク搬送手段11が設置されている。このワーク搬送手段11は、1対のコンベヤレール12に沿って搬送チェン(図示せず)がそれぞれ無端状に配設されたもので、これらの搬送チェンによりワークWの両側部が係止されて搬送される。
【0011】
このワーク搬送手段11の下側には、フラックス塗布用のスプレーノズル13aをワーク幅方向に往復動するフラクサ13と、はんだ付けされるワークWを予加熱するプリヒータ14と、所定のはんだ付け位置SでワークWの下面に溶融はんだを供給するはんだ槽15とが、順次配設されている。
【0012】
このはんだ槽15は、ワーク搬送手段11に対し交差する方向へ移動自在に設けられた移動体16上に設置されている。
【0013】
この移動体16は、図1および図2に示されるように、ベース部材21上に固定された1対のガイドレール22上にスライドベアリング23を介して移動体16が摺動自在に設けられ、1対のガイドレール22間に配置された送りねじ24に移動体16の下面に取付けられた雌ねじ部材25が螺合され、そして、図3に示されるように、モータ26によりべベルギア27を介して送りねじ24を正転または逆転させることで、移動体16をガイドレール22上で移動させる。
【0014】
そのさい、モータ26の回転角を正確に制御することで、移動体16の移動量および移動位置を正確に制御できるので、移動体16上に固定設置された前記はんだ槽15または隣接するはんだ槽15aが、ワーク搬送手段11によりワークWが供給される所定のはんだ付け位置Sの下側に位置するように、移動体16の複数の箇所がはんだ付け位置Sの下側に位置決め停止可能となっている。
【0015】
言い換えれば、上記はんだ付け位置Sにて位置決め停止可能な上記移動体16上の複数の箇所に複数のはんだ槽15,15aがそれぞれ設置されている。
【0016】
これらのはんだ槽15,15aは、局所はんだ付け用のはんだ槽であり、図4に示されるように、ワークWにはんだ付けされる溶融はんだ32を収容するはんだ槽本体33内に、はんだ溶解ヒータ34が設置され、はんだ槽本体33のワーク搬送方向一側および他側に電磁誘導ポンプ35がそれぞれ設置されている。
【0017】
各電磁誘導ポンプ35は、はんだ槽本体33の外部に、1次鉄心に巻回された誘導コイル36が上下方向に設置され、一方、はんだ槽本体33の内部に、はんだ上昇通路37を介して2次鉄心38が上下方向に設置され、はんだ上昇通路37の下端部に吸込口(図示せず)が、上端部に吐出口39がそれぞれ開口されている。
【0018】
そして、これらの電磁誘導ポンプ35は、その誘導コイル36に3相交流などの位相のずれた電流を供給することにより、はんだ上昇通路37内に移動磁界を生じさせ、はんだ上昇通路37内にある導電性の溶融はんだに電磁誘導による起電力を生じさせ、この起電力による電流が移動磁界の磁束中で流れることにより、はんだ上昇通路37内の溶融はんだに上方への推力を発生させ、吐出口39より溶融はんだを吐出させる。この電磁誘導ポンプ35は、誘導コイル36に供給される電流を制御することで吐出圧力を調整可能である。
【0019】
このようなはんだ槽15,15aにおいて、一側および他側の各電磁誘導ポンプ35の吐出口39には、ワークWに対して局所はんだ付けをする局所はんだ付けノズル41が装着されており、各電磁誘導ポンプ35の吐出口39より、この局所はんだ付けノズル41内に溶融はんだ32が吐出供給される。
【0020】
局所はんだ付けノズル41は、ワークWのはんだ付け対象部の大きさに対応する必要な大きさのノズル開口42を備え、このノズル開口42まで溶融はんだ32が上昇するように供給して、ワークWの基板下面から突出した部品リードなどをこのノズル開口42内の溶融はんだ中に浸漬させることで、限られた範囲のはんだ付け面に局所はんだ付けを行うものである。
【0021】
また、前記複数のはんだ槽15,15aのうちの一部または全部を、図5に示されるような噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとしても良い。
【0022】
この噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bは、ワークWに対して噴流波はんだ付けをする噴流波はんだ付けノズル43を装着可能であり、噴流波はんだ付けノズル43は、一側の電磁誘導ポンプ35の吐出口39に接続された1次噴流波ノズル43aと、他側の電磁誘導ポンプ35の吐出口39に接続された2次噴流波ノズル43bとからなり、1次噴流波ノズル43aは、多孔噴流口から噴出された乱流状の1次噴流波32aによりワークWの基板搭載部品の隅々まで溶融はんだを供給し、2次噴流波ノズル43bは、静的な平面状の2次噴流波32bによりワークWのはんだ付け部を整形するものである。
【0023】
次に、この図示された実施の形態の作用を説明する。
【0024】
図1に示された状態では、ワーク搬送手段11によりワークWを搬送しながら、フラクサ13のスプレーノズル13aから噴霧されるフラックスをワークWの下面に塗布し、プリヒータ14からの輻射熱によりワークWを予加熱し、はんだ付け位置Sにあるはんだ槽15の局所はんだ付けノズル41により、局所はんだ付けをする。
【0025】
ワークWの局所はんだ付けパターンが変更される場合は、運転中のはんだ槽15に隣接する休止中のはんだ槽15aに、変更予定の局所はんだ付けノズル41aを準備する。
【0026】
そして、段取り替えは、モータ26によりべベルギア27を介して送りねじ24を回転させ、この送りねじ24と雌ねじ部材25を介し螺合する移動体16を、はんだ槽15,15a間のピッチ分だけ移送することで、はんだ付け位置Sに位置していたはんだ槽15を図1および図3に2点鎖線で示される位置まで移送するとともに、待機位置にあったはんだ槽15aをはんだ付け位置Sまで移送して、短時間のうちに、はんだ槽の段取り替えを終了させることができる。
【0027】
同様にして、局所はんだ付け用のはんだ槽15と、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとの間でも、はんだ槽の段取り替えを短時間で行なえる。
【0028】
次に、この図示された実施の形態の効果を説明する。
【0029】
一のはんだ槽15が所定のはんだ付け位置Sにあるときは、この一のはんだ槽15ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置Sから外れている他のはんだ槽15aにて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽15,15aの切換に要する時間は、はんだ付け位置Sに対し移動体16の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽15,15aの段取り替え時間を短縮できる。
【0030】
その際、移動体16をワーク搬送手段11に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体16上の複数のはんだ槽15,15aをはんだ付け位置Sに容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段11から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0031】
特に、局所はんだ付け用のはんだ槽15,15aでは、ワークWの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズル41,41aの交換などに時間を要しているが、はんだ付け位置Sにある一のはんだ槽15ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置Sから外れている他のはんだ槽15aにて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【0032】
なお、1つの移動体16上に、局所はんだ付け用のはんだ槽15と、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bとが併設された場合は、前記ワーク搬送手段11は、噴流波はんだ付け用のはんだ槽15bに対応する部分のみ上昇傾斜状に角度調整できるようにすると、良好な噴流波はんだ付けを行なえる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、一のはんだ槽が所定のはんだ付け位置にあるときは、この一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、はんだ槽の切換に要する時間は、はんだ付け位置に対し移動体の一の箇所を他の箇所に変更移動して位置決め停止させるだけの僅かな時間で済み、はんだ槽の段取り替え時間を短縮できる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、移動体をワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動するだけで、この移動体上の複数のはんだ槽をはんだ付け位置に容易に供給できるとともに、ワーク搬送手段から外れた待機位置で段取り替えの準備を容易にできる。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、局所はんだ付け用のはんだ槽では、ワークの局所はんだ付けパターンが変更されるたびに、局所はんだ付けノズルの交換などに時間を要しているが、一のはんだ槽ではんだ付けをしている間に、はんだ付け位置から外れている他のはんだ槽にて段取り替えの準備をすることで、段取り替え時間を大幅に短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るはんだ付け装置の一実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】同上はんだ付け装置の局所はんだ付け用のはんだ槽を示す断面図である。
【図5】本発明に係るはんだ付け装置の他の実施の形態を示す噴流波はんだ付け用のはんだ槽の断面図である。
【符号の説明】
W ワーク
S はんだ付け位置
11 ワーク搬送手段
15,15a はんだ槽
16 移動体
Claims (3)
- はんだ付けされるワークが供給される所定のはんだ付け位置に対し移動自在に設けられ上記はんだ付け位置にて複数の箇所を位置決め停止可能な移動体と、
上記移動体上の複数の箇所にそれぞれ設置された複数のはんだ槽と
を具備したことを特徴とするはんだ付け装置。 - はんだ付けされるワークを所定のはんだ付け位置に搬送するワーク搬送手段を備え、
上記移動体は、このワーク搬送手段に対し交差する方向へ移動自在に設けられた
ことを特徴とする請求項1記載のはんだ付け装置。 - 複数のはんだ槽は、局所はんだ付け用のはんだ槽である
ことを特徴とする請求項1または2記載のはんだ付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170979A JP2005007401A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | はんだ付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170979A JP2005007401A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | はんだ付け装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005007401A true JP2005007401A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34095618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003170979A Pending JP2005007401A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | はんだ付け装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005007401A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101885096A (zh) * | 2009-05-14 | 2010-11-17 | 千住金属工业株式会社 | 锡焊装置 |
KR101431079B1 (ko) | 2013-02-19 | 2014-08-22 | 주식회사 두원정밀 | 솔더 자동공급기의 카트리지 이송장치 |
WO2018159894A1 (ko) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | 한화테크윈 주식회사 | 솔더 용기의 자동 공급 장치 및 방법 |
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2003
- 2003-06-16 JP JP2003170979A patent/JP2005007401A/ja active Pending
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CN101885096A (zh) * | 2009-05-14 | 2010-11-17 | 千住金属工业株式会社 | 锡焊装置 |
KR101431079B1 (ko) | 2013-02-19 | 2014-08-22 | 주식회사 두원정밀 | 솔더 자동공급기의 카트리지 이송장치 |
WO2018159894A1 (ko) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | 한화테크윈 주식회사 | 솔더 용기의 자동 공급 장치 및 방법 |
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