JP2005005684A - 多層基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱プレス時に導電性ペーストを充分圧縮して安定な電気接続を得るとともに、熱硬化性樹脂を内層の配線パターン間に隙間なく充填させることが可能な多層基板とその製造方法を提供する。
【解決手段】複数枚の配線基板(206,210)が積層され、外側に位置する少なくとも1つの配線基板(210)は、厚さ方向に貫通する孔の内部に導電性物質(209)が充填され硬化されており、前記複数枚の配線基板(206,210)の配線層(211')は前記硬化された導電性物質(209)によって電気接続している多層基板(215)であって、前記硬化された導電性物質(209)の外側に位置する配線層(211')は、周囲より外側に突出している多層基板(215)とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、導電性ペースト等の導電体により配線基板の厚さ方向の電気的接続を行う多層基板とその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴い、産業用にとどまらず広く民生用機器の分野においても、LSI等の半導体チップを高密度に実装できる多層配線回路基板を、安価に供給することが強く要望されている。このような多層配線回路基板では、微細な配線ピッチで形成された複数層の配線パターン間を、高い信頼性で電気的に接続することが重要である。このような市場の要望に対して、従来多層配線基板の層間接続の主流となっていたスルーホール内壁の金属めっき導体に代えて、多層プリント配線基板の任意の電極を任意の配線パターン位置において層間接続できるインナービアホール接続法を用いた全層IVH構造樹脂多層基板と呼ばれるものがある(例えば下記特許文献1参照)。このような基板によると、多層プリント配線基板のビアホール内に導電性ペーストを充填して必要な各層間のみを電気的に接続し、また、部品ランド直下にインナービアホール(IVH)を設けることができるために、基板サイズの小型化や高密度実装を実現することができる。また、インナービアホールにおける電気的接続に導電性ペーストを用いているので、ビアホールに印加される応力を緩和することができ、熱衝撃等による寸法変化に対しても安定な電気的接続を実現することができる。
この全層IVH構造樹脂多層基板において、インナービアホールのサイズを小さくすることにより高密度な層間接続を高い生産性で実現することを目的として、図5A−Dに示すようなペースト充填方法を用いた配線基板が従来から提案されている。以下に従来のペースト充填を用いた配線基板の製造方法を説明する。まず、図5Aは、電気絶縁性基材101の両面に配線層102を形成し、層間を導電性ペースト103もしくは、電解メッキなどで接続された内層基板106である。前記電気絶縁基材101は芯材104の両側に熱硬化性樹脂105を含侵して作成されている。芯材としては、ガラス織布にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸したのもで、一般にガラスエポキシ基板として汎用されている。図5Bは、内層基板106の両側に芯材107に未硬化状態の熱硬化性樹脂108を含侵して貫通穴を開けて導電性ペースト109を充填した基材A110である。内層基板106と両側に配置した基材A110とは所定の位置にアライメントされ粘着材などで仮固定されている(図では省略)。さらに、前記基材A110の両側に外層用の配線層111を配置する。この後、熱プレスにより前記未硬化状態の熱硬化性樹脂108と導電性ペースト109を硬化させるとともに、導電性ペースト109を圧縮し内層基板の配線層と外層用の配線層とを凝着させ電気的接続を得た図5Cに示す基板を得る。この後、外層用配線層をフォトリソ法でパターン形成して図5Dに示す4層基板112を得る。111’はパターニングされた配線である。
特開平6−268345号公報
上記のような従来の配線基板の製造方法では、使用される未硬化状態の熱硬化性樹脂の硬化度合い(ゲルタイム、樹脂の流れ性や、硬化過程での最小粘度値など)が低いと、前記導電性ペーストが熱プレス時に樹脂と一緒に流され、充分な圧縮効果が得られず接続不良の原因となる。また、硬化度合いが高いと、内層基板との接着力不足や内層の配線パターン間に充分な樹脂が流れ込まず白化の原因となり、吸湿リフロー試験で不良が発生する。
本発明は上記課題を解決するものであり、熱プレス時に導電性ペーストを充分圧縮して安定な電気接続を得るとともに、熱硬化性樹脂を内層のパターン間に隙間なく充填させることが可能な多層基板とその製造方法を提供する。
本発明の多層基板は、複数枚の配線基板が積層され、外側に位置する少なくとも1つの配線基板は、厚さ方向に貫通する孔の内部に導電性物質が充填され硬化されており、前記複数枚の配線基板の配線層は前記硬化された導電性物質によって電気接続している多層基板であって、前記硬化された導電性物質の外側に位置する配線層は、周囲より外側に突出していることを特徴とする。
本発明の多層基板の製造方法は、電気絶縁性基材の両面に設けられた配線層を含む配線基板の少なくとも片面に、未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含む芯材と、その両表面の未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含み、厚さ方向に貫通する穴に導電性ペーストを充填した未硬化基材を配置し、外側から配線層を重ね、全体を厚さ方向に圧縮し、前記未硬化基材を隣接する配線基板表面の配線による凹凸に沿って変形させ、その後、加熱プレスにより、前記未硬化基材と隣接する配線基板の配線層とを、前記導電性ペーストを熱硬化させた導電性物質により電気接続することにより、前記硬化させた導電性物質の外側に位置する配線層を周囲より外側に突出させることを特徴とする。
本発明によれば、熱硬化性樹脂を内層配線層に間隙のない状態に変形した製品を作成することが可能で、吸湿リフロー試験においても膨れ現象による不良の発生を無くす事ができる効果がある。また、プレスシート材を芯材の弾性率より高い材料を用いてプレスすることにより、導電性ペーストと配線層との接合や合金化が可能となり、安定した電気接続を得ることができる。また、熱硬化性樹脂シートもしくは熱可塑性シートと剛性シートの複合シートを用いる事により工程を増やすことなく作成する事が可能となる。また、あらかじめ弾性シートもしくは弾性ロールで熱硬化性樹脂を内層配線パターン間に充填した後、熱プレスを加える方法を用いることにより、複合シートなどの間接材料を使用しなくても、従来課題を解決するとともに生産性も考慮した多層基板の製造方法を提供する事ができる。前記の発明は生産数、ワ−クの大きさ、熱硬化性樹脂の物性などを考慮して選択される事が望ましい。上記の効果により、配線基板への部品実装時の膨れ現象による不良が大幅に低減できるとともに、電気接続信頼性において十分信頼性の高い多層基板を得ることができる。
本発明の多層基板は、複数枚の配線基板が積層され、外側に位置する少なくとも1つの配線基板の硬化された導電性物質の外側に位置する配線層は、周囲より外側に突出している。この構造は、配線基板の少なくとも片面に、未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含む芯材と、その両表面の未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含み、厚さ方向に貫通する穴に導電性ペーストを充填した未硬化基材を配置し、外側から配線層を重ね、全体を厚さ方向に圧縮し、前記未硬化基材を隣接する配線基板表面の配線による凹凸に沿って変形させ、その後、加熱プレスにより、前記未硬化基材と隣接する配線基板の配線層とを、前記導電性ペーストを熱硬化させた導電性物質により電気接続することにより得られる。
これにより、熱プレス時に導電性ペーストを充分圧縮して安定な電気接続を得るとともに、熱硬化性樹脂を内層の配線パターン間に隙間なく充填させることが可能な多層基板とその製造方法を提供できる。
また配線層の突出構造により、導電性ペーストが硬化した導電性物質からなるビアと配線層との接合強度が高くなり、ビア信頼性を高くすることができる。また、配線層の外側に別の配線層を接合する際に、接合しやすくなる。
前記配線層の外側への突出高さは、1μm以上100μm以下の範囲が好ましい。
前記配線層が外側に突出している配線基板は、芯材とその両側の熱硬化性樹脂層で構成され、前記芯材とその両側の熱硬化性樹脂層は、隣接する配線基板表面の配線による凹凸に沿って変形していることが好ましい。この変形により、内層の配線パターン間に隙間なく樹脂を充填できる。
前記芯材とその両側の熱硬化性樹脂層の凹凸は、熱プレス前の押圧成形、圧縮成形又は真空成形により成形することができる。
前記複数枚の配線基板は、3層以上の配線基板が積層されており、両外層に位置する配線基板は、芯材とその両側の熱硬化性樹脂層で構成されていることが好ましい。
前記芯材は、樹脂フィルム又は樹脂含浸繊維シートであることが好ましい。
本発明は、熱硬化性樹脂を内層の配線パターン間へ隙間なく埋め込み、かつ導電性ペーストの圧縮を両立する方法として、熱硬化性樹脂を用いた未硬化状態の樹脂シートの両側に、剛性シートを配置したプレスシートを熱プレス時の最外層の配線層の外側に配置することにより、温度が常温から上昇するに従い粘度が低下し前記樹脂シート内層パターンに形状に追随する。さらに、その後硬化する事により、導電性ペーストを圧縮する事が可能となり前記課題を解決する事が可能となる。本発明により、吸湿リフロー試験にも充分耐え、接続信頼性の高い多層基板を得ることが可能となる。また、熱可塑性シートの両側に剛性シートを配置する複合型プレスシートを熱プレス時の配線層の外側に配置することによっても同様の効果がえられる。ただし、この時熱可塑性シートと弾性シートの関係を基材に注意して合わせる必要がある。すなわち、前記熱可塑性シートの軟化度合いと剛性シートの弾性率(剛性)のバランスをとる必要がある。熱可塑性シートが大きく軟化する場合は、剛性シートの弾性率を上げる又は、厚みを大きくして剛性を持たせる。しかし、剛性を持たせ過ぎると、内層パターンへの樹脂の埋め込み性が阻害され白化の原因となる。
前記未硬化状態の電気絶縁材料の構成が、織布又は不織布からなる芯材の未硬化状態の樹脂を含侵した基材を適用する場合や、有機樹脂フィルムシートからなる芯材の両面に未硬化状態の樹脂を配置した基材を適用する場合は、前記電気絶縁材料の芯材より弾性率が高く、かつ前記配線層より低いプレスシート材を熱プレス時の配線層の外側に配置する方法を用いる。
また、電気絶縁性基材の両面に設けられた配線層を有する内層基板の両側に、未硬化状態の電気絶縁基材を貫通する穴に導電性ペーストを充填した基材を配置し、さらに、その両側に配線層を重ね熱プレスを行い、最外層と内層の配線層を前記導電性ペーストにより電気接続を得る配線基板において、前記内層基板に芯材に未硬化性樹脂を含侵させ貫通穴に導電性ペーストを充填した基材をアライメントし、その両側に外層用の配線層を重ねた状態で、前記未硬化状態の熱硬化性樹脂が完全に硬化しない温度の範囲でラミネートを行った後、熱プレスで前記熱硬化性樹脂と導電性ペーストの硬化及び電気接続を行う方法を用いる。
前記ラミネートを行う方法として、弾性率が前記芯材より低い弾性シートを両面に配置した状態でプレスを行ったり、弾性率が前記芯材より低い弾性ロールで構成されたラミネータ装置を用いたりする。また、前記ラミネートを減圧または真空中で行うことも有効である。
これらにより、導電性ペーストの圧縮効果により、高い電気的接続信頼性と樹脂の回り込み不良による白化現象をなくし、吸湿リフロー試験にも充分耐える事の可能な多層基板を得ることができる。以上のように、本発明の多層基板の製造方法によると、未硬化状態の電気絶縁樹脂の硬化度合い(管理幅)を大きくできて、しかも製造工程を複雑にすることなしに、高い電気的接続信頼性を有する多層基板を製造することができる。
(実施の形態1)
本発明の第1実施形態における多層基板の製造方法について、図1A〜図2Bを参照して説明する。図1Aは、電気絶縁性基材201の両面に配線層202を形成し、層間を導電性ペースト203、又は電解メッキなどで接続された内層基板206である。前記電気絶縁基材201は芯材204の両側に熱硬化性樹脂205を含侵して作成されている。
図1Bは、内層基板206の両側に基材A210を配置する。この基材A210は、芯材207に未硬化状態の熱硬化性樹脂208を貼り合わせ、貫通穴を開けて導電性ペースト209を充填したものである。芯材は例えば厚み3〜50μmの範囲のポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム(例えばポリテトラフルオロエチレン)等の耐熱性合成樹脂フィルムが好ましい。また、厚みが10〜200μmのアラミド繊維不織布にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグ等の材料で形成されていてもよい。
未硬化状態の熱硬化性樹脂は例えば厚み5〜30μmの範囲で、ポリイミド系、エポキシ系、エポキシ基を導入したポリイミド系樹脂等の材料で形成されているのが好ましい。
内層基板206と両側に配置した基材A210とは所定の位置に位置合わせ(アライメント)され、粘着材などで仮固定されている(図では省略)。さらに、前記基材A210の両側に外層用の配線層211を配置する。さらにその外側に熱硬化性樹脂を用いた未硬化状態の樹脂シート212の両側に剛性シート213を配置する複合型プレスシート214を配置する。前記熱硬化樹脂は、例えば厚み10〜100μmの範囲のFR−4、FR−5相当のエポキシ樹脂を使用し、剛性シートは、例えば厚み10〜100μmの範囲の銅箔、ステンレス箔、フッ素系の樹脂シート、ポリイミドフィルムなどを用いる。ただし、弾性率が前記芯材に用いる材料より高いことが条件となる。これは、最終的に芯材も加圧圧縮成形するためである。
図1Cに示すように、この後の熱プレス時には、加圧状態で温度が常温から上昇するに従い、前記樹脂シート212の粘度が低下し、前記内層配線層のパターンに形状に追随する。さらに、その後硬化する事により、導電性ペーストを圧縮する事が可能となる。その結果、内層配線層202と外層配線層211との接着一体化をすることが可能となり、十分な電気接続性を得る事ができる。また、樹脂シート212が内層配線パターンに追随する事から、白化の現象が抑制され、吸湿リフロー試験での不良が生じない多層基板が得られる。前記熱プレスの好ましい条件は、熱プレスを用いてプレス温度200℃、圧力5〜20MPaで60分間加熱加圧である。
図2Aに示すように、内層配線パターン間に空隙が生じない熱プレス後の基板が得られる。この後、外層の配線層をフォトリソ法でパターン形成し、図2Bに示す4層基板215を得る。211’はパターニングされた配線である。配線211’が周囲から突出している高さは約50μmであった。また、外層基板210は内層の配線パターン202の凹凸形状に沿って変形していた。
樹脂シート212として、熱可塑性のシートを用いた場合、そのシートの温度に対する軟化度合いと熱プレス時の温度とを十分考慮する必要がある。すなわち、軟化度合いが高いと芯材に対し柔らかくなり、樹脂シート側に圧力が逃げる為、導電性ペーストを十分圧縮することができなくなる。ある程度は両面に配置した剛性シートで対策できるが充分注意が必要である。本実施形態の効果を十分発揮させるためには、内層パターンへの追随性と導電性ペーストの圧縮効果を両立できるように樹脂シートの種類と厚みを考慮する必要がある。その目的にあった材料として例えば、厚み25〜200μmの範囲のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートや他のフッ素樹脂系のシートを用いることが可能である。
また、前記に示した効果を両立させるために、樹脂シート212と剛性シート213の代わりに、未硬化状態の電気絶縁材料の芯材より剛性が高く、かつ前記配線層より低いプレスシート材を熱プレス時の配線層の外側に配置することも可能である。その効果を達成できるシートとして、厚み12〜100μmの範囲のアルミシート、ニッケルシートなどの金属シート、厚み12〜100μmの範囲のフッ素系、PTFE系、ポリイミド系などの樹脂シートなどがあり、単体又は複数枚重ね合わせたものがある。また、基材A210として、例えば芯材として織布や不織布の有機、無機(例えばガラス)繊維と熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)の複合体を用いる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いたものは、ガラスエポキシ材料として一般的に普及しており価格的に有利である。また、繊維としてアラミド繊維を用い熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いたものはレーザーでの加工性に優れ、生産が容易であるという特徴を持つ。また、芯材として有機樹脂フィルムを用いた場合は、多層基板の厚みを薄く、屈曲性のあるものとすることができる。有機樹脂フィルムとしては、アラミドフィルム、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムなどが用いられる。有機樹脂フィルムであれば、10μm程度の厚みのものが容易に入手でき、薄い多層基板を実現できる。有機樹脂フィルムの厚みが薄い場合は、それにともなって、小さいビアで配線を接続することが可能となり、結果として、高密度な多層基板が実現できる。
前記ビア直径は、例えば厚みが30μmのフィルムの場合、30〜70μmの範囲が好ましく、50μm近辺がさらに好ましい。
また、前記有機樹脂フィルムの両側に接着剤層として熱硬化性の有機樹脂を用いると、信頼性試験に対する安定性を高めることができる。
また、配線層には一般に電解銅箔を用い、前記導電性ペーストは、少なくとも導電性粉末と熱硬化性樹脂から成る。導電性粉末には、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末等の金属粉末、および上記金属の被覆層を有する粉末が挙げられるが、その形態は樹脂状、フレーク状、球状、不定形のいずれの形態であっても良い。熱硬化性樹脂には、フェノール系樹脂、ナフタレン系樹脂、ユリア樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ケイ素樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の公知の樹脂が挙げられ、これらを適宜組み合わせることができる。また導電性ペーストの酸化安定性や粘度調整のために添加剤や溶剤を加えることができる。また、導電性ペーストに還元性を具備する方法として、還元剤の添加やアミン硬化剤を用いる等が挙げられるがこれに限定されるわけではない。還元剤としては脂肪酸等の公知の還元剤が挙げられるがこれに限定する物ではない。
熱プレスによって、配線層が銅箔で形成されている場合、銅粉末では主に相互の凝着が生じ電気接続を行うことが可能となる。また、銀粉末や銅粉末に銀コ−トした粒子を用いると凝着とともに合金化も行われ強固な接続とともに、さらに高い電気接続信頼性を得ることが出来る。
次に基材A210では、熱硬化性樹脂より導電性ペースト209が突状に形成されているが、これは、配線層と導電性ペーストの圧縮による接続を得やすくする為に、粒子の絶対量を増やすことを目的としている。必ずしも必要ではないが、その製造方法は、例えば特開平06−268345号公報に示されているように、未硬化状態の樹脂の上にカバーフィルムを配置した状態で穴加工を行った後、導電性ペーストを充填し、前記カバーフィルムを剥離することにより簡単に得られる。
本発明により、熱プレス時に内層配線層に対し樹脂シート212が追随し白化の現象を抑制して吸湿リフロー試験での膨れによる不良をなくすことができる。さらに、樹脂シート212が硬化する為、工程を付与することなしに導電性ペーストへの圧縮を行うことが可能となり、電気接続信頼性の高い多層基板を得ることができる。
(実施の形態2)
本実施形態2の多層基板の製造方法は、熱プレス時に複合シートを用いるのではなく、あらかじめ未硬化状態の硬化樹脂が完全に硬化しない温度の範囲で弾性シートによるラミネートを行う工程と、熱プレスで前記電気絶縁基板と導電性ペーストの硬化及び電気接続を行う工程を有することにおいて、上述した第1の実施の形態と異なる。以下、本発明の第2の実施形態の製造方法について、図3A〜Cを参照して説明する。図3Aは、実施形態1で説明した図1Bと同様に作成した複数の基材を、弾性シート320に挟み込んだ状態である。前記複数の基材は、内層基板301の両側に芯材302の両側に未硬化状態の熱硬化性樹脂303を含侵し、貫通穴を開けて導電性ペースト304を充填した基材A310と、さらに、その両側に配線層305を配置したものである。この後、弾性シート320を未硬化状態の熱硬化性樹脂303が完全に硬化しない温度の範囲でプレスし、ラミネートする。弾性シートとしては、例えば厚み12〜100μmの範囲のアルミニウム箔、ニッケル箔、フッ素樹脂フィルム、シリコーンゴムシート、フッ素ゴムシート、ウレタンゴムシート等を用いることができる。
図3Bはラミネート後の状態を示す断面図である。図に示すように、前記熱硬化性樹脂303が弾性シート320に押され内層パターン間に浸透する。この時、導電性ペースト304は両側の配線層と密着しているのみでほとんど接続されていない。また、前記未硬化状態の熱硬化性樹脂303の硬化もほとんど進んでいない。この時、温度の高い条件で行うと、後で熱プレスをしても残った間隙に樹脂が流れないとともに、導電性ペーストの圧縮効果が十分得る事ができず電気的接続が得られない。
次に、熱プレスを行う事により熱硬化性樹脂303と導電性ペースト304を硬化させるとともに、導電性ペーストの圧縮を行い電気的接続を得る。この時、図3Aで生じていた内層配線層との空隙は樹脂で充填される。前記熱プレスの好ましい条件は、熱プレスを用いてプレス温度200℃、圧力5〜20MPaで60分間加熱加圧する。
この後、図3Cに示すように外層の配線層をフォトリソ法によりパターン形成し4層基板を得る。305’はパターニングされた配線である。配線305’が周囲から突出している高さは約50μmであった。また、熱硬化性樹脂303は内層の配線パターン306の凹凸形状に沿って変形していた。
(実施の形態3)
本実施形態3の多層基板の製造方法は、熱プレス時に複合シートを用いるのではなく、あらかじめ未硬化状態の硬化樹脂が完全に硬化しない温度の範囲で弾性ロールによるラミネートを行う工程と、熱プレスで前記電気絶縁基板と導電性ペーストの硬化及び電気接続を行う工程を有することにおいて上述した第1,2の実施の形態と異なる。以下、本発明の第3の実施形態の製造方法について、図4A〜Cを参照して説明する。図4Aは、実施形態1で説明した図1Bと同様に作成した複数の基材を、弾性ロール420に挟み込んだ状態である。弾性ロールとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム等のロールを使用することができる。
前記複数の基材は、内層基板401の両側に芯材402の両側に未硬化状態の熱硬化性樹脂403を含侵し、貫通穴を開けて導電性ペースト404を充填した基材A410と、さらに、その両側に配線層405を配置したものである。この後、弾性ロール420を未硬化状態の熱硬化性樹脂403が完全に硬化しない温度の範囲でラミネートする。前記ラミネートの好ましい条件は、温度70〜120℃、線圧力0.1〜0.3Kg/cm、ロール通過速度30mm/分間である。図4Bはラミネート後の状態を示す断面図である。図に示すように、前記未硬化状態の熱硬化性樹脂403が弾性ロール420に押され内層パターン間に浸透する。この時、導電性ペースト404は両側の配線層と密着しているのみでほとんど接続されていない。また、前記未硬化状態の熱硬化性樹脂403の硬化もほとんど進んでいない。この時温度を高くすると、後で熱プレスをしても残った間隙に樹脂が流れないとともに、導電性ペーストの圧縮効果が十分得る事ができず電気的接続が得られない。これは、前記実施の形態2と同様である。次に、熱プレスを行って未硬化状態の熱硬化性樹脂403と導電性ペースト404を硬化させるとともに、導電性ペースト404を圧縮し、電気的接続を得る。この時、図4Aで生じていた内層配線層との空隙は樹脂で充填される。
この後、図4Cに示すように外層の配線層405をフォトリソ法によりパターン形成し4層基板を得る。405’はパターニングされた配線である。配線405’が周囲から突出している高さは約50μmであった。また、外層基板410は内層の配線パターン406の凹凸形状に沿って変形していた。
本実施形態は、実施の形態2に比べて弾性ロールによるラミネートを行なう為、連続した作業を行うことができ、生産性が向上する。また、実施の形態1に比べ、複合シートなどの間接材料が不要になり低コストで多層基板を得る事ができる。
以上のような製造方法によって作製された本実施形態の多層基板では、従来の製造方法によって作製された多層基板に比べて、熱硬化性樹脂に流れ込み不足による白化現象の抑制をすることが可能となり、導電性ペーストによる電気接続も従来と同様安定した製品を得る事ができた。
A〜Cは本発明の実施の形態1に係る多層基板の製造方法の前半部分を説明する断面図である。 A〜Bは本発明の実施の形態1に係る多層基板の製造方法の後半部分を説明する断面図である。 A〜Cは本発明の実施の形態2に係る多層基板の製造方法を説明する断面図である。 A〜Cは本発明の実施の形態3に係る多層基板の製造方法を説明する断面図である。 A〜Dは従来の実施の形態に係る多層基板の製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
101,201 電気絶縁性基材
102,202,111,211,305,405 配線層
103,109,203,209,304,404 導電性ペースト
104,107,204,207,302,402 芯材
105,205 熱硬化性樹脂
106,206,301,401 内層基板
108,208,212,303,403 未硬化状態の熱硬化性樹脂
110,210 基材A
112,215 4層基板
213 剛性シート
214 複合型プレスシート
320 弾性シート
420 弾性ロール
211',305',405',111' 配線

Claims (22)

  1. 複数枚の配線基板が積層され、
    外側に位置する少なくとも1つの配線基板は、厚さ方向に貫通する孔の内部に導電性物質が充填され硬化されており、前記複数枚の配線基板の配線層は前記硬化された導電性物質によって電気接続している多層基板であって、
    前記硬化された導電性物質の外側に位置する配線層は、周囲より外側に突出していることを特徴とする多層基板。
  2. 前記配線層の外側への突出高さが、1μm以上100μm以下の範囲である請求項1に記載の多層基板。
  3. 前記配線層が外側に突出している配線基板は、芯材とその両側の熱硬化性樹脂層で構成され、前記芯材とその両側の熱硬化性樹脂層は、隣接する配線基板表面の配線による凹凸に沿って変形している請求項1に記載の多層基板。
  4. 前記芯材とその両側の熱硬化性樹脂層の凹凸は、熱プレス前の押圧成形、圧縮成形又は真空成形により成形されている請求項3に記載の多層基板。
  5. 前記複数枚の配線基板は、3層以上の配線基板が積層されており、
    両外層に位置する配線基板は、芯材とその両側の熱硬化性樹脂層で構成されている請求項1に記載の多層基板。
  6. 前記芯材は、樹脂フィルム又は樹脂含浸繊維シートである請求項1に記載の多層基板。
  7. 電気絶縁性基材の両面に設けられた配線層を含む配線基板の少なくとも片面に、
    未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含む芯材と、その両表面の未硬化状態の熱硬化性樹脂層を含み、厚さ方向に貫通する穴に導電性ペーストを充填した未硬化基材を配置し、
    外側から配線層を重ね、
    全体を厚さ方向に圧縮し、前記未硬化基材を隣接する配線基板表面の配線による凹凸に沿って変形させ、
    その後、加熱プレスにより、前記未硬化基材と隣接する配線基板の配線層とを、前記導電性ペーストを熱硬化させた導電性物質により電気接続することにより、前記硬化させた導電性物質の外側に位置する配線層を周囲より外側に突出させる多層基板の製造方法。
  8. 前記加熱プレス前の未硬化基材の変形を、押圧成形、圧縮成形又は真空成形により行う請求項7に記載の多層基板の製造方法。
  9. 前記押圧成形又は圧縮成形は、前記外層の配線層の外側にプレスシート材を配置して、その外側からの熱プレスにより行う請求項8に記載の多層基板の製造方法。
  10. 前記プレスシート材が、熱硬化性樹脂の未硬化樹脂シートの両側に剛性シートを含む複合型プレスシートである請求項9に記載の多層基板の製造方法。
  11. 前記剛性シートの弾性率が、前記未硬化状態の電気絶縁基材より高い請求項10に記載の多層基板の製造方法。
  12. 前記剛性シートの弾性率が、前記芯材より高く、かつ前記配線層より低い請求項10に記載の多層基板の製造方法。
  13. 前記剛性シートが、金属箔である請求項10に記載の多層基板の製造方法。
  14. 前記剛性シートが、フッ素樹脂又はポリイミド樹脂シートである請求項10に記載の多層基板の製造方法。
  15. 前記プレスシート材が、未硬化状態の電気絶縁基板の芯材より剛性が高く、かつ前記配線層より低い請求項9に記載の多層基板の製造方法。
  16. 前記プレスシート材が、単体又は複数枚重ね合わせたシートである請求項15に記載の多層基板の製造方法。
  17. 前記加熱プレス前の未硬化基材の変形を、前記未硬化基材が完全に硬化しない温度の範囲でラミネート成形で行う請求項7に記載の多層基板の製造方法。
  18. 前記ラミネートする際、弾性率が前記芯材より低いシートを両面に配置した状態でプレスする請求項17に記載の多層基板の製造方法。
  19. 前記ラミネートする際、弾性率が前記芯材より低いロールで構成されたラミネータ装置を用いる請求項17に記載の多層基板の製造方法。
  20. 前記ラミネートする際に、プレスシート材の内側を減圧する請求項17に記載の多層基板の製造方法。
  21. 前記未硬化基材が、織布または不織布からなる芯材に未硬化状態の樹脂を含侵した基材である請求項7に記載の多層基板の製造方法。
  22. 前記未硬化基材が、有機樹脂フィルムシートからなる芯材の両面に未硬化状態の樹脂を配置した請求項7に記載の多層基板の製造方法。
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