JP2005005644A - 巻線型電子部品及び樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェライト材料から構成されるコア1と、コア1の所定領域に巻き回されたコイル導体2と、コイル導体2の周囲に配設されてコイル導体2を封止し、かつ磁性粉末、線膨張率が5.0×10−6以下の低熱膨張粉末及び熱硬化性樹脂を含む封止部4とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクタ、トランス、チョークコイルなどの巻線型電子部品に関し、詳しくは、巻線部分を封止する樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
巻線型電子部品の一例を図1に示す。図1に示すように、巻線型電子部品10は、両端部にフランジ1a、1bを有するコア1と、コア1の外周に巻き回されるコイル導体2とを有している。コア1はフェライトなどの磁性材料によって通常は一体として形成されており、コイル導体2とともに巻芯を構成している。コア1のフランジ1a、1bの外側の側面及び端面には、第1層目の電極3a、3bが形成されている。
コイル導体2の両端の引出線2a、2bが、フランジ1a、1bの側面部分で電極3a、3bにそれぞれ接合している。フランジ1a、1b間に挟まれた凹部には、コイル導体2を被覆するように封止部4が配設されている。引出線2a、2bが接続された電極3a、3bの外周には、更に第2層目の電極5a、5bが施してある。
【0003】
封止部4としては、例えばフェライト粉末が分散されているエポキシ樹脂が用いられている。フェライト粉末を樹脂中に分散させることにより、磁束が封止部4内を通過しやすくなって磁気シールド性が向上し、隣接部品に対する磁気的影響を低減し、又は巻線型電子部品10自身のインダクタンス値の向上を図ることができる(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−236305号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
巻線型電子部品10は、他の電子部品と電気的に接続する場合には、はんだ付けされている。近時、融点の低い鉛(Pb)フリーのはんだが用いられるようになってきており、巻線型電子部品10は、はんだ付け時に従来よりも高い温度に加熱されるために、耐熱衝撃性が要求される。特に、コア1を構成しているフェライト材料と封止部4を構成しているエポキシ樹脂の線膨張率が相当程度異なるために、はんだ付け時に封止部4内部にクラックが発生し、又はコア1に熱衝撃が加わることによりインダクタンス値が低下するおそれがある。
そこで本発明は、耐熱衝撃性が向上された巻線型電子部品の提供を課題とする。また本発明は、そのような巻線型電子部品に好適な樹脂組成物の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述したようにコア1を構成しているフェライト材料と封止部4を構成しているエポキシ樹脂の線膨張率は相違する。具体的には、Ni−Mn−Cu−Znフェライトの線膨張率は1.1×10−5/℃、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂は6.0×10−5/℃程度である。封止部4にはフェライト粉末が分散されているが、このフェライト粉末はコア1を構成しているフェライト材料と同一の材料で構成されているものとすると、線膨張率の差はエポキシ樹脂とコア1との間で生ずる。したがって、線膨張率がフェライトよりも低い粉末を封止部4に分散させると、封止部4の線膨張率がコア1の線膨張率に近づくことによって、巻線型電子部品の耐熱衝撃性を向上できる。
【0007】
本発明はこの知見に基づくものであり、フェライト材料から構成されるコアと、前記コアの所定領域に巻き回されたコイル導体と、前記コイル導体の周囲に配設されて前記コイル導体を封止し、かつフェライト粉末、線膨張率が5.0×10−6/℃以下の低熱膨張粉末及び熱硬化性樹脂を含む封止部とを備えたことを特徴とする巻線型電子部品である。
本発明の巻線型電子部品は、封止部に線膨張率が5.0×10−6/℃以下の低熱膨張粉末を分散させることにより、封止部全体としての線膨張率をコアのそれに近づけることができる。そのために、耐熱衝撃性が向上する。なお、本発明における線膨張率は、20〜400℃の範囲の値で定義されるものとする。また、低熱膨張粉末の望ましい線膨張率は1.0×10−6/℃以下である。
【0008】
線膨張率が5.0×10−6以下の物質としては、窒化珪素、炭化珪素、酸化珪素等のセラミックス、36wt%Ni−Fe合金、31wt%Ni−5wt%Co−Fe合金等の金属材料を用いることができる。この中で、線膨張率が5.0×10−7/℃と極めて小さい溶融シリカを用いるのが最も望ましい。
本発明の巻線型電子部品において、磁性粉末は種々の材質を用いることができるが、コアを構成するフェライト材料と同一の材料から構成することができる。ここで、同一の材料とは、化学組成を基準に判断されるが、当該材料において同一の特性を得ることができると判断される程度の差異があるものを包含している。
封止部に占める熱硬化性樹脂の割合を減らすことにより、熱衝撃による影響を低減することができる。封止部に占める熱硬化性樹脂の割合を減らすためには、磁性粉末を封止部中に最密充填すればよい。そこで、本発明の巻線型電子部品に用いる磁性粉末としては、封止部における充填率を向上するために、少なくとも2つのピークを備えた粒度分布を有していることが望ましい。
【0009】
本発明の巻線型電子部品において、封止部は、磁性粉末が60〜80wt%、低熱膨張粉末が10〜30wt%、残部が熱硬化性樹脂から構成することが望ましい。さらに、磁性粉末が70〜80wt%、低熱膨張粉末が10〜20wt%、残部が熱硬化性樹脂から構成することが望ましい。
本発明が対象とする巻線型電子部品は、フェライト材料から構成されるコアにコイル導体が巻き回され、かつ少なくとも巻き回されたコイル導体の周囲に封止部が配設された形態を有していればよいが、最も典型的には、コアの両端に一対のフランジが形成され、一対のフランジ間にコイル導体が巻き回された形態の電子部品に適用することができる。
【0010】
本発明は、上記封止部を構成するための樹脂組成物を提供する。この樹脂組成物は、磁性粉末と、線膨張係数が5.0×10−6以下の低熱膨張粉末と、熱硬化性樹脂組成物とを含むことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における巻線型電子部品10を示す断面図である。
巻線型電子部品10の構成は、先に説明しているので、以下では各構成部分の望ましい形態について説明する。
コア1は、フェライト材料から構成されている。フェライト材料としては、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn系フェライト等の公知の物質を広く適用することができる。
コア1は、以上のフェライト粉末を例えば乾式成形、焼成することにより得ることができる。
【0012】
コア1の形状は、両端部にフランジ1a、1bが形成されていれば特に限定されるものではなく、フランジ1a、1bを除く部分も円柱状、楕円状、角柱状など任意である。フランジ1a、1bも同様であるが、一般的には矩形断面を有する形状とする。
コア1を製造するためには、フェライト粉末を金型でコア1の形状に成形することもできるし、例えば角柱状のコア素材を得た後に機械加工を施すことによりコア1の形状に成形することもできる。
【0013】
コイル導体2は、丸線、平角線、箔状線など、構造、用途、必要とされるインダクタンス値や抵抗値に応じて適宜選定すればよい。コイル導体2の材質は、低抵抗値であることが望ましいので、銅または銀、特に銅を用いるのが望ましい。その表面は絶縁性樹脂で被覆されていることが望ましい。
【0014】
封止部4を構成する樹脂としては、その機械的な強度の観点から熱硬化性樹脂を用いる。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等、公知の材質を広く適用することができる。もちろん、これら樹脂を複合して用いることも可能である。添加される磁性粉末との分散性を改善するために、分散剤等を微量添加することができる。また、適宜、少量の可塑剤等を添加することもできる。
【0015】
封止部4中に分散される磁性粉末としては、フェライト粉末のほかに、金属磁性粉末を用いることができる。この磁性粉末は、前述したように、磁束が封止部4内を通過しやすくなって磁気シールド性が向上することにより、隣接部品に対する磁気的影響を低減し、又は巻線型電子部品10自身のインダクタンス値を向上させるために添加される。
【0016】
フェライト粉末としては、コア1を構成するものと同様に、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn系フェライト等の公知の物質を広く適用することができる。
また、金属磁性粉末としては、Fe、Ni及びCoの1種以上を主成分とする金属磁性粉末が使用できる。具体的には、純Fe粉、Fe−Si系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Mo−Ni系合金等が使用できる。金属磁性粉末としては、結晶質金属のほか、非晶質金属及び微結晶金属を用いることもできる。
なお、磁性粉末の粒径は特に限定されるものではないが、1〜100μm程度、望ましくは10〜50μm程度の範囲から適宜選択すればよい。ただし、封止部4における磁性粉末の充填率を向上することによる耐熱衝撃性向上のために、その粒度分布は少なくとも2つのピーク値を持つことが望ましい。粒度分布の2つのピーク値は、ピークの比が10:1〜10:3の範囲にあることが望ましい。例えば、平均粒径20μmの磁性粉末の場合、27μm及び3μmに粒度分布のピーク値を有していることが望ましい。
【0017】
封止部4内には、溶融シリカ粉末が分散されている。溶融シリカは、5.0×10−7/℃と工業材料の中で最も線膨張率が低い材料の一つである。したがって、封止部4内に溶融シリカ粉末を分散させると、封止部4の見かけ上の線膨張率が小さくなり、コア1を構成するフェライト材料の線膨張率に近づく。したがって、例えば、巻線型電子部品10をはんだ付けする際の耐熱衝撃性を向上することができる。溶融シリカ粉末は、磁性粉末と同程度の粒径のものを用いればよい。なお、ここでは、低熱膨張材料として溶融シリカ粉末を例にしたが、5.0×10−6/℃以下の線膨張率を有する材料からなる粉末を用いることができる。
【0018】
熱硬化性樹脂、磁性粉末及び溶融シリカ粉末の混合比(重量比)は、前記磁性粉末が60〜80wt%、前記低熱膨張粉末が10〜30wt%、残部が熱硬化性樹脂の範囲で、得たい特性に応じて定めることが望ましい。磁性粉末の量が不足すると磁気シールドとしての効果が不十分となる一方、樹脂の量が不足すると封止部4としての強度が不足する。また、溶融シリカ粉末の量が不足すると、封止部4の低熱膨張化が不十分となる。以上の点を考慮して樹脂、磁性粉末及び溶融シリカ粉末の混合比を決定するのが望ましい。
【0019】
以下、図2及び図3に基づいて、巻線型電子部品10の製造方法について説明する。なお、図2は巻線型電子部品10の製造方法の主要工程を示すフローチャート、図3は図2の各工程における巻線型電子部品10の状態を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、四角柱状のコア素材20を作成する(図2 S101)。コア素材20は、例えばフェライト材を乾式成形することで得ることができる。
次に、図3(b)に示すように、コア素材20の両端部を除いて円柱状、楕円状あるいは角柱状などに研削加工し、フランジ1a、1bを有するコア1の形態を有する成形体に加工する。この成形体を焼成することによりコア1が得られる(図2 S103)。
次に、図3(c)に示すように、フランジ1a、1bの側面及び端面に、浸漬法などによって第1層目の電極3a,3bを形成する(図2 S105)。
電極3a、3bを形成した後に、図3(d)のように、コア1にコイル導体2を巻き回すとともに、コイル導体2の引出線2a、2bをフランジ1a、1bにおいて電極3a,3bに熱圧着などの方法で接続する(図2 S107)。
【0020】
次に、図3(e)に示すように、フランジ1a、1bに挟まれたコア1の凹部に封止部4を形成するための樹脂組成物を塗布し、コイル導体2からなる巻線部分を封止する(図2 S109)。通常は、素子全体が四角柱状となるように成形する。
塗布する樹脂組成物は、熱硬化性樹脂組成物、磁性粉末、溶融シリカ粉末及び溶剤を含み塗料化されたものである。樹脂組成物を塗布した後に、溶剤を除去するために乾燥に供される(図2 S111)。しかる後に、樹脂組成物の硬化処理を行う(図2 S113)。乾燥及び硬化処理ともに、各々所定の温度に加熱することにより実行される。乾燥における加熱温度は50〜100℃の範囲で行うことが望ましい。また、硬化処理は、用いた樹脂組成物の種類に応じて定められるが、通常、100〜200℃の温度範囲で実行される。乾燥及び硬化には、例えばオーブンを用いた加熱、あるいは電磁誘導加熱を適用することができる。ここで、電磁誘導加熱にとっては、磁性体であってかつ電気抵抗の高い導電体が被加熱対象として望ましい。巻線型電子部品10は、前述のように、コア1がフェライトから構成されており、また、封止部4中に磁性粉末が含まれている。したがって、乾燥工程において電磁誘導加熱を施すことにより、コア1及び封止部4に含まれる磁性粉末が発熱して乾燥が促進される。特にフェライトは抵抗が高いことから、効率的な電磁誘導加熱を行うことができる。
樹脂組成物を硬化した後に、さらに、図3(f)に示すように第2層目の電極5a,5bを形成する(図2 S115)。
【0021】
樹脂の硬化処理を施した後に、図3(f)に示すように、電極3a,3b及び引出線2a,2bの接合部分に第2層目の電極5a,5bを形成する。電極5a,5bの周囲にメッキを施すこともできる。このようにして、巻線型電子部品10が製造される。なお、図1に示した巻線型電子部品10はあくまで一例であって、他の形態とすることを何ら否定するものではない。
【0022】
(実験例)
Ni−Zn−Cuフェライトにより構成されたコア1(サイズ:2518)を作成した。
また、平均粒径が20μmで27μm及び3μmに2つの粒度分布のピークを持つNi−Zn−Cuフェライト粉末、溶融シリカ粉末(株式会社龍森製RD−8)及び熱硬化性樹脂とを用意した。上記フェライト粉末を90wt%、熱硬化性樹脂を10wt%とを混合した樹脂組成物A(比較例)、上記フェライト粉末75wt%、熱硬化性樹脂10wt%及び溶融シリカ粉末15wt%とを混合した樹脂組成物B(本発明)を用意した。なお、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製エピコート1009)を70wt%、フェノール樹脂(群栄化学工業株式会社製PL−2407)を30wt%混合したものを用いた。
さらに、アセトン、メチルエチルケトン及びメタノールをアセトン:メチルエチルケトン:メタノール=6:2:2の比率で混合した溶剤を、樹脂組成物A、樹脂組成物Bに対して各々15wt%になるように添加して塗料を得た。
【0023】
図2及び図3に示す手順で樹脂組成物を塗布した実験用サンプルに対して、電磁誘導加熱による乾燥を施した後に、オーブンによる硬化処理(150℃で 60分保持)を施した。なお、樹脂組成物Aを塗布したサンプルをサンプルAと、樹脂組成物Bを塗布したサンプルをサンプルBと称する。なお、電磁誘導加熱には三菱電機株式会社製の加熱装置(CS−K2,周波数:20kHz)を用いた。また、乾燥の条件は以下のとおりである。なお、以下の条件中の温度は、電磁誘導加熱はサンプルの温度、オーブン加熱は加熱雰囲気の温度である。
電磁誘導加熱:50〜55℃×30分+55〜57℃×20分
硬化処理後に封止部4内部の観察を行ったところ、サンプルA及びBともに発泡が観察されなかった。なお、サンプルA及びサンプルBの各構成要素の線膨張係数を表1に示しておく。
【0024】
【表1】
【0025】
硬化処理後のサンプルのインダクタンス値を測定するとともに、高温耐熱試験を行った後のインダクタンス値を測定した。その結果を表2に示す。なお、高温耐熱試験は、硬化処理後のサンプルについて、常温から260℃まで昇温するサイクルを繰り返す試験である。また、高温耐熱試験を行った後の封止部4にクラックが発生しているか否かの確認を行った。その結果もあわせて表2に示す。
表2に示すように、封止部4中に溶融シリカ粉末を含むサンプルBの方が溶融シリカ粉末を含まないサンプルAよりもインダクタンス値が低い。これは、封止部4中に含まれるフェライト粉末の量がサンプルBの方が少ないためである。一方で、溶融シリカ粉末を含まないサンプルAは、高温耐熱試験を行うとインダクタンス値が、高温耐熱試験前の値より低下することが確認された。これに対して溶融シリカ粉末を含むサンプルBは、高温耐熱試験後にインダクタンス値が高くなっていることがわかる。これは、樹脂の収縮応力がコア1に影響を与えたためである。これに対して溶融シリカ粉末を含むサンプルBは、高温耐熱試験後にインダクタンス値が高くなっていることがわかる。これは、溶融シリカ混入による、応力の低減と分散のためである。
また、表2に示すように、溶融シリカ粉末を含まないサンプルAは、3サイクル目の高温耐熱試験後にクラックが観察されたが、溶融シリカ粉末を含むサンプルBは10サイクルの高温耐熱試験を行った後にもクラックは観察されなかった。
【0026】
【表2】
【0027】
以上本発明の実施の形態について説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記の構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、耐熱衝撃性が向上された巻線型電子部品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における巻線型電子部品の構成を示す断面図である。
【図2】本実施の形態における巻線型電子部品の製造方法の主要工程を示すフローチャートである。
【図3】図2の各工程における巻線型電子部品の状態を示す図である。
【符号の説明】
1…コア、1a,1b…フランジ、2…コイル導体、2a,2b…引出線、3a,3b,5a,5b…電極、4…封止部、10…巻線型電子部品、20…コア素材
Claims (7)
- フェライト材料から構成されるコアと、
前記コアの所定領域に巻き回されたコイル導体と、
前記コイル導体の周囲に配設されて前記コイル導体を封止し、かつ磁性粉末、線膨張率が5.0×10−6以下の低熱膨張粉末及び熱硬化性樹脂を含む封止部と、を備えたことを特徴とする巻線型電子部品。 - 前記低熱膨張粉末が溶融シリカ粉末であることを特徴とする請求項1に記載の巻線型電子部品。
- 前記磁性粉末がコアを構成する前記フェライト材料と実質的に同一の材料から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の巻線型電子部品。
- 前記磁性粉末が少なくとも2つのピークを備えた粒度分布を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の巻線型電子部品。
- 前記封止部は、前記磁性粉末が60〜80wt%、前記低熱膨張粉末が10〜30wt%、残部が実質的に熱硬化性樹脂から構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の巻線型電子部品。
- 前記コアはその両端に一対のフランジを備え、前記コイル導体は一対の前記フランジ間に巻き回されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の巻線型電子部品。
- 磁性粉末と、線膨張係数が5.0×10−6以下の低熱膨張粉末と、熱硬化性樹脂組成物とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
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