JP2005002277A - Ultraviolet-curing coating material and sheet produced by using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線硬化型塗料およびそれを用いたシートに関するものであり、さらに詳しくは、基材面あるいは基材面に形成されたインクジェットインク受容層との定着性および平滑性に優れた塗膜や保護層を形成できる紫外線硬化型塗料およびそれを用いたシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、情報隠ぺいシートなどの親展性をもつ情報用シートや各種整理シート、印刷用紙、複写用紙、各種ラベルなどのビジネスフォーム、各種印刷物、書籍などにおいて、プロセスカラー印刷で使用されるアート紙やコート紙、あるいは感熱紙などの基材に対し、耐水性、擦り耐性、耐溶剤性などの向上のために紫外線硬化型塗料をオーバーコートしたものからなる塗膜や保護層を有するものが多く使用されるようになっている。
【０００３】
一方、インクジェットインクを使用するインクジェットプリンタによる記録形態は、高速、低騒音、機構が簡単で小型軽量、マルチカラー化が容易で、画像の大型化が容易、現像定着が不要、記録パターンの融通性が大きいなど多くの特徴があり、文字だけでなく画像の処理をも含んだハードコピーを得る方法として広く普及している。紙や紙カードへの印字については実用化されているが、インクジェットインクを使用して印字可能なプラスチックフィルムやプラチックカードが求められている。そこでインクジェットインク印字性向上のためにプラスチックフィルムやプラチックカード基材上にインクジェットインク受容層を設けることが提案されている（例えば、特許文献１〜７参照）。
【０００４】
【特許文献１】
特開昭６４−１１８７７号公報
【特許文献２】
特開昭６１−３２７８８号公報
【特許文献３】
特開昭６１−１９３８９号公報
【特許文献４】
特開昭６１−２８０９８３号公報
【特許文献５】
特開昭６１−２４４９４号公報
【特許文献６】
特許第２６９４０４２号公報
【特許文献７】
特願２００３−１１４２７号
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の紫外線硬化型塗料を用いて形成された塗膜あるいは保護層は、プラスチックフィルムやプラチックカードなどの基材や、これらの基材上に形成されたインクジェットインク受容層に対する定着性や擦り耐性に劣り、擦ると剥ぎ取られたり、キズがついたりする上、表面に凹凸が生じ平滑性に劣るという問題があった。
本発明の第１の目的は、従来の問題を解決し、プラスチックフィルムやプラチックカードなどの基材や基材上に形成されたインクジェットインク受容層に対する定着性、擦り耐性および平滑性に優れる塗膜あるいは保護層を形成できる紫外線硬化型塗料を提供することである。
本発明の第２の目的は、この紫外線硬化型塗料を用いて形成された塗膜や保護層を有してなるシートを提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、光硬化成分および光重合開始剤および前記光硬化成分に対して相溶性を有する熱可塑性樹脂を含む紫外線硬化型塗料を用いることにより解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００７】
すなわち、本発明の請求項１記載の紫外線硬化型塗料は、光硬化成分および光重合開始剤および熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする。
【０００８】
本発明の紫外線硬化型塗料は、各種形状を有する各種素材からなる基材面に定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜あるいは保護層を容易に形成でき、また印刷インク適性に優れており、オフセット印刷などにより、プロセスカラー印刷で使用されるアート紙やコート紙、あるいは感熱紙などのシート基材に対しても、あるいはこれらのシート基材上に形成されたインクジェットインク受容層に対しても、定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜あるいは保護層を容易に形成でき、特に紫外線を照射する前に加熱してレベリングを行った後、紫外線硬化させることにより平滑性に優れた塗膜あるいは保護層を形成でき、擦っても剥ぎ取られたりせず、ＯＣＲリーダーやサーマルヘッドなどで剥離したりキズがついたりしない。
【０００９】
本発明の請求項２記載の紫外線硬化型塗料は、請求項１記載の紫外線硬化型塗料において、光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が９５：５〜５０〜５０であることを特徴とする。
【００１０】
光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が前記範囲内にあると紫外線硬化特性を損なうことなく、定着性、擦り耐性および平滑性などに優れる塗膜あるいは保護層を形成できる。
【００１１】
本発明の請求項３は、基材の少なくとも一方の面の所定部に請求項１あるいは請求項２記載の紫外線硬化型塗料を用いて形成された塗膜を有してなることを特徴とするシートである。
【００１２】
本発明のシートは、構成が簡単で安価であり、各種形状を有する各種素材からなる基材面に定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜を有するので、基材自体あるいは基材面に形成された印字などを保護でき、各種用途に広く使用できる。
【００１３】
本発明の請求項４は、請求項３記載のシートにおいて、基材面に形成されたインクジェットインク受容層の所定部に請求項１あるいは請求項２記載の紫外線硬化型塗料を用いて形成された保護層を有してなることを特徴とする。
【００１４】
インクジェットインク受容層面に形成された保護層は定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れ、擦っても剥ぎ取られたりせず、ＯＣＲリーダーやサーマルヘッドなどで剥離したりキズがついたりしないので、磁気カード、ＩＣカード、リライトカードなど、会員カード、健康保健証カードなど、情報隠ぺいシートなどの親展性をもつ情報用シートや各種整理シート、印刷用紙、複写用紙、各種ラベルなどのビジネスフォーム、各種印刷物、書籍などの各種のシートに適用できる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図１〜４は、本発明のシート（磁気カード）の１実施の形態の製造過程を模式的に説明する説明図である。
図１は、インクジェットインク受容層を形成したシート基材の断面説明図であり、図２は図１に示したシート基材の平面説明図である。
図１に示したように、シート基材（プラスチックカード基材）１の上面の所定の箇所に公知のインクジェットインク受容層形成用インクを用いて図示しない公知の印刷機により印刷し、乾燥し、必要に応じて紫外線硬化して形成されたインクジェットインク受容層２（例えば、サインパネルなど）が形成されている。
図２に示したように、公知のインクジェットインクを使用して、図示しないインクジェットプリンタにより、インクジェットインク受容層２上に印字して印字３（この例では会員番号）が形成されている。４は磁気テープ部、５は印刷部である。
図３は保護層を設けた本発明のシートの断面説明図であり、図４は図３に示した本発明のシートの平面説明図である。
図３〜４に示したように、本発明のシート（磁気カード）１０は、図１〜２に示したジェットインク受容層２を覆うように本発明の紫外線硬化型塗料を用いて図示しない公知の印刷機により印刷し、紫外線照射して硬化して保護層６が形成されている。
【００１６】
図５〜６は、本発明のシート（磁気カード）の他の実施の形態を模式的に説明する説明図である。
図５は保護層を形成した本発明のシートの断面説明図であり、図６は図５に示した本発明のシートの平面説明図である。
図５〜６に示したように、本発明のシート（磁気カード）１０Ａは、保護層６がインクジェットインク受容層２を含むシート基材１の上面全部を覆うように本発明の紫外線硬化型塗料を用いて形成されている以外は図３〜４に示した本発明のシート１０と同様になっている。
【００１７】
本発明で用いる光硬化成分としては、公知の光重合性モノマーおよび／または光重合性オリゴマから任意に選んで用いることができる。
このような光重合性モノマーとしては、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、Ｎ，Ｎ′−アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなど、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレートなど、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はそのエステル、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシアルキルのモノ又はジマレエート及びフマレートなど、その他の不飽和化合物、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、Ｎ−ビニルカルバゾール、Ｎ−ビニルピロリドンなどが用いられる。
【００１８】
また、硬化収縮が支障となる用途の場合には、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、３，９−ビス（１，１−ビスメチル−２−オキシエチル）−スピロ［５，５］ウンデカン、３，９−ビス（１，１−ビスメチル−２−オキシエチル）−２，４，８，１０−テトラオキサスピロ［５，５］ウンデカン、３，９−ビス（２−オキシエチル）−スピロ［５，５］ウンデカン、３，９−ビス（２−オキシエチル）−２，４，８，１０−テトラオキサスピロ［５，５］ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、１−アザビシクロ［２，２，２］−３−オクテニルアクリレート又はメタクリレート、ビシクロ［２，２，１］−５−ヘプテン−２，３−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モノマーを用いることができる。
これらの光重合性モノマーは単独で用いてもよいし２種以上組み合わせて用いてもよい。
【００１９】
光重合性オリゴマとしては、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールＡのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と２−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂のジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応生成物などのエポキシ樹脂系プレポリマーや、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールとＮ−メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系プレポリマー、ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、ｐ，ｐ′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーのようなポリアミド系プレポリマーや、エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と２−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そのほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げることができる。
これらの光重合性オリゴマは、重量平均分子量凡そ２０００〜３００００の範囲のものが適当である。
【００２０】
本発明で用いる光重合開始剤は、従来公知のもので良く、例えば、１−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、２−ヒドロキシ−２−メチル−１−フェニル−プロパン−１−オン、１−［４−（２−ヒドロキシエトキシ）−フェニル］−２−ヒドロキシ−メチル−１−プロパン−１−オン、２−メチル−１−［４−（メチルチオ）フェニル］−２−モルフォリノプロパン−１−オン、２−ベンジル−２−ジメチルアミノ−１−（４−モルフォリノフェニル）−ブタノン−１−ビス（２，６−ジメトキシベンゾイル）−２，４，４−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド−ビス（２，４，６−トリメチルベンゾイル）−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、２種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常アクリル系光硬化性成分１００質量部当り、５〜１５質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。
【００２１】
本発明で用いる熱可塑性樹脂は、常温ないし加熱して本発明で用いる前記光硬化成分に配合・混合した際に相溶し分離しない相溶性のある熱可塑性樹脂や良く分散するが非相溶性である熱可塑性樹脂あるいはこれらの混合物でよく、また、熱可塑性を損なわない範囲でフェノールやイソシアネートなどの架橋成分と部分反応硬化する熱可塑性樹脂でもよく、その種類は、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ハロゲン化ポリオレフィン系、ポリイミド系、アクリル系、エチレン・ビニルアルコール共重合体系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系、ポリエーテルスルホン系などを挙げることができ、分子量についても、塗膜や保護層を紫外線照射して硬化させる前に、加熱した際、レベリング作用を発揮できる程度のものであればよく、また形態についても溶剤型、エマルジョン型などでよく、特に限定されない。
【００２２】
これらの中でも熱可塑性を損なわない範囲でフェノールやイソシアネートなどの架橋成分と部分反応硬化するアクリル系熱可塑性樹脂は定着性、擦り耐性により優れる塗膜あるいは保護層を形成できるので本発明において好ましく使用できる。このような熱可塑性樹脂として、具体的には、例えば、綜研化学社製、商品名：サーモラックＬＰ−４５Ｍ、ＳＴ−１０４、Ｕ−２０６などを挙げることができる。
【００２３】
前記光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が９５：５〜５０〜５０であることが好ましい。前記光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が前記範囲内にあると紫外線硬化特性を損なうことなく、定着性、擦り耐性および平滑性などに優れる塗膜あるいは保護層を形成できる。すなわち前記光硬化成分の質量比が９５を超えると熱可塑性樹脂のレベリング作用が発揮されず平滑性が損なわれる恐れがあり、前記光硬化成分の質量比が５０未満であると紫外線硬化しにくくなるとともに定着性や擦り耐性が損なわれる恐れがある。
【００２４】
本発明の紫外線硬化型塗料には、さらに、所望に応じて慣用されている添加成分、例えば、反応性希釈剤、粘着付与剤、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、着色剤、滑剤、増感剤などを含有させることもできる。
【００２５】
本発明の紫外線硬化型塗料は、前記光硬化成分および光重合開始剤中に熱可塑性樹脂を相溶させたタイプの塗料でも、有機溶剤に溶解した溶剤系塗料でも、水性エマルジョン系塗料でもよい。水性エマルジョン系塗料とすると、塗料の揮発性が低く、塗布量の調整が容易でシート面への塗布適性に優れると共に、溶媒が水であるため人体に無害であって引火性もなく、塗布工程や乾燥工程に防曝設備などを必要としないので好ましい。
【００２６】
本発明の紫外線硬化型塗料を基材面に適用する方法は各種の印刷法、スプレー法、浸漬法、刷毛塗り法など公知の方法でよく特に限定されるものではない。シート基材面に適用する際には、オフセット印刷機に使用するのが最も好ましく、グラビアコーター、フレキソコーター、エアナイフコーター、バーコーターなどの塗工手段により基材の少なくとも一方の面の所定部に塗工し、紫外線硬化して塗膜あるいは保護層を有する本発明のシートを形成することができる。基材面への塗料の塗工量は、特に限定されないが、例えば０．５〜３０ｇ／ｍ２ 、好ましくは３〜２０ｇ／ｍ２ 、さらに好ましくは５〜１５ｇ／ｍ２ とする。
【００２７】
本発明で用いる基材は、各種形状を有する無機質および／または有機質などから成る各種素材の基材であってよい。
シート基材としては、通常の紙、コート紙、アート紙、それにオーバーコート層（保護層）をもつ用紙やフィルム、プロセスカラー印刷を施したパンフレットやカタログ、書類などの他に、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどあるいはこれらの２種以上を組み合わせた合成フィルムや合成シートを用いることもできる。これらの合成フィルムや合成シートを用いる場合には基材の表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
【００２８】
【実施例】
以下実施例および比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
（実施例１）
下記の原料（１）〜（６）を、高速ミルを使用して混練した後、三本ミルで混練してインクジェットインク受容層形成用インクを調製した。
（１）塩化ゴム樹脂（分子量：約１２０００） ２５質量部
（２）塩化ポリエチレン（分子量：約６５００） １０質量部
（３）エポキシ樹脂（商品名：エピコート＃８２８、ジャパンエポキシレジン社
製） ３質量部
（４）合成親水性シリカ微粒子（商品名：ＮＩＰＳＩＬ Ｅ−２００、日本シリ
カ工業社製） １４質量部
（５）メチルカルビトールアセテート（有機溶剤） ４７質量部
（６）消泡剤（商品名：ダッポーＳＮ−３６６７、サンノプコ社製）１質量部
【００２９】
トリメチロールプロパンＥＯ付加トリアクリレート（商品名：Ｖ＃３６０、大阪有機化学工業社製）３３質量部とパラクミルフェノールＥＯ変性（ｎ≒１）アクリレート（商品名：アロニックス Ｍ−１１０東亜合成社製）４０質量部および硬化性架橋剤ビスフェノールＡ（ＥＯ）ｎジアクリレート（商品名：ネオマーＢＡ−６４１、三洋化成社製）２質量部を混合し、これに光重合開始剤（商品名：ＫＡＹＡＣＵＲＥ ＢＤＭＫ 日本化薬社製）８質量部を溶解する。これに熱可塑性樹脂（商品名：サーモラックＬＰ−４５Ｍ 綜研化学社製）１７質量部（有効成分）を混合し、本発明の紫外線硬化型塗料を調製した。
【００３０】
前記インクジェットインク受容層形成用インク（溶剤型シルクスクリーンインク）を用いて図１〜２に示すようにポリ塩化ビニル樹脂製カード基材１上に１０μｍの厚みになるようにスクリーン印刷し、７５℃／１時間乾燥し、インクジェットインク受容層２を形成した。このインクジェットインク受容層２の上にＳｃｉｔｅｘ社インクジェットプリンタ＃６２４０で印字して印字部３を形成した。得られたカードについて図５〜６に示すように本発明の紫外線硬化型塗料を用いてフレキソ印刷して保護層６を形成し、７０℃の温風乾燥機中で５秒間レベリング処理を行った後、１６０Ｗ／ｃｍメタルハライドランプを使用し、コンベアスピード４０ｍ／ｍｉｎの紫外線硬化条件で硬化させ、本発明のカード１０Ａを得た。
そして、次の評価方法により本発明のカード１０Ａの保護層６の定着性および平滑性を評価した。評価結果を表１に示す。
【００３１】
（評価方法）
１．定着性
可塑剤（フタル酸ジメチル）を染み込ませたワイパー（商品名：ベンコットＭ−１ 小津産業社製）で保護層６の表面を往復運動して耐摩耗性を評価する。
装置は、ＪＩＳ Ｐ８１３６の試験装置（ＪＩＳ式板紙耐摩耗試験器）を使用し、加重５００ｇ、１０００往復させる。１０００往復終了後の表面状態を下記の評価基準で評価する。
◎：保護層は全く剥ぎ取られていない。
○：保護層はインクジェットインク受容層に１〜３本のキズがついている（実用上使用可能）。
△：保護層はインクジェットインク受容層に５本以上のキズがついている（実用上使用不可）。
×：保護層は剥ぎ取られている。
【００３２】
２．平滑性
ＪＩＳ Ｐ８１１９に示される「紙および板紙−ベック平滑度試験装置による平滑度試験方法」により、１ｍｌの空気が抜けるのに要した時間（秒）をもって平滑度を測定した。測定の繰り返しは１０回で、使用した装置は、熊谷理機工業社製ベック平滑度試験器である。測定した時間（秒）が大きいほど、平滑度が高い。
【００３３】
（実施例２）
実施例１で使用した熱可塑性樹脂を（商品名：サーモラックＳＴ−１０４ 綜研化学社製）に変更した以外は実施例１と同様にして、本発明のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３４】
（実施例３）
実施例１で使用した熱可塑性樹脂を（商品名：サーモラックＵ−２０６ 綜研化学社製）に変更した以外は実施例１と同様にして、本発明のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３５】
（実施例４）
実施例１で使用した硬化性架橋剤トリメチロールプロパンＥＯ付加トリアクリレートを３７質量部に、パラクミルフェノールＥＯ変性（ｎ≒１）アクリレートを４３質量部に、熱可塑性樹脂を１０質量部（有効成分）に、変更した以外は実施例１と同様にして、本発明のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３６】
（実施例５）
実施例１で使用した硬化性架橋剤トリメチロールプロパンＥＯ付加トリアクリレートを３０質量部に、パラクミルフェノールＥＯ変性（ｎ≒１）アクリレートを３２質量部に、熱可塑性樹脂を２８質量部（有効成分）に、変更した以外は実施例１と同様にして、本発明のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３７】
（実施例６）
実施例３において使用した硬化性架橋剤ビスフェノールＡ（ＥＯ）ｎジアクリレートを無黄変イソシアネート（商品名：コロネートＥＨ 日本ポリウレタン社製）に変更した以外は実施例１と同様にして、本発明のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３８】
（比較例１）
実施例１で使用した熱可塑性樹脂を使用せず、トリメチロールプロパンＥＯ付加トリアクリレートを５０質量部に変更した以外は実施例１と同様にして、比較のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００３９】
（比較例２）
実施例１で使用した熱可塑性樹脂のみを使用した以外は実施例１と同様にして比較のカードを作り、実施例１と同様にして評価した結果を表１に示す。
【００４０】
【表１】
表１から、実施例１〜６の本発明のカードは保護層の定着性および平滑性がいずれも優れることが判る。
それに対して、比較例１〜２の比較のカードは保護層の定着性および平滑性がいずれも劣ることが判る。
【００４２】
【発明の効果】
本発明の請求項１記載の紫外線硬化型塗料は、光硬化成分および光重合開始剤および熱可塑性樹脂を含むことを特徴とするものであり、各種形状を有する各種素材からなる基材面に定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜あるいは保護層を容易に形成でき、また、印刷インク適性に優れており、オフセット印刷などにより、プロセスカラー印刷で使用されるアート紙やコート紙、あるいは感熱紙などのシート基材に対しても、あるいはこれらのシート基材上に形成されたインクジェットインク受容層に対しても、定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜あるいは保護層を容易に形成でき、特に紫外線を照射する前に加熱してレベリングを行った後、紫外線硬化させることにより、より平滑性に優れた塗膜あるいは保護層を形成でき、擦っても剥ぎ取られたりせず、ＯＣＲリーダーやサーマルヘッドなどで剥離したりキズがついたりしないという顕著な効果を奏する。
【００４３】
本発明の請求項２記載の紫外線硬化型塗料は、請求項１記載の紫外線硬化型塗料において、光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が９５：５〜５０〜５０であることを特徴とするものであり、光硬化成分：熱可塑性樹脂との質量比が前記範囲内にあると紫外線硬化特性を損なうことなく、定着性、擦り耐性および平滑性などに優れる塗膜あるいは保護層を形成できるというさらなる顕著な効果を奏する。
【００４４】
本発明の請求項３は、基材の少なくとも一方の面の所定部に請求項１あるいは請求項２記載の紫外線硬化型塗料を用いて形成された塗膜を有してなることを特徴とするシートであり、構成が簡単で安価であり、各種形状を有する各種素材からなる基材面に定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れる塗膜を有するので、基材自体あるいは基材面に形成された印字などを保護でき、各種用途に広く使用できるという顕著な効果を奏する。
【００４５】
本発明の請求項４は、請求項３記載のシートにおいて、基材面に形成されたインクジェットインク受容層の所定部に請求項１あるいは請求項２記載の紫外線硬化型塗料を用いて形成された保護層を有してなることを特徴とするものであり、インクジェットインク受容層面に形成された保護層は定着性、擦り耐性、耐水性、耐溶剤性などおよび平滑性に優れ、擦っても剥ぎ取られたりせず、ＯＣＲリーダーやサーマルヘッドなどで剥離したりキズがついたりしないので、磁気カード、ＩＣカード、リライトカードなど、会員カード、健康保健証カードなど、情報隠ぺいシートなどの親展性をもつ情報用シートや各種整理シート、印刷用紙、複写用紙、各種ラベルなどのビジネスフォーム、各種印刷物、書籍などの各種のシートに適用できるというさらなる顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】インクジェットインク受容層を形成したシート基材の断面説明図である。
【図２】図１に示したシート基材の平面説明図である。
【図３】保護層を設けた本発明のシートの断面説明図である。
【図４】図３に示した本発明のシートの平面説明図である。
【図５】保護層を設けた本発明の他のシートの断面説明図である。
【図６】図５に示した本発明の他のシートの平面説明図である。
【符号の説明】
１ シート基材
２ インクジェットインク受容層
３ 印字
４ 磁気テープ部
５ 印刷部
６ 保護層
１０、１０Ａ 本発明のシート（磁気カード）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ultraviolet curable coating material and a sheet using the same, and more specifically, a coating film excellent in fixability and smoothness with a substrate surface or an inkjet ink receiving layer formed on the substrate surface. The present invention relates to an ultraviolet curable paint capable of forming a protective layer and a sheet using the same.
[0002]
[Prior art]
Art paper and coats that have been used in process color printing on confidential information sheets such as information hiding sheets, various sort sheets, business forms such as printing paper, copying paper, and various labels, printed materials, and books. Often used on substrates such as paper or thermal paper, which have a coating or protective layer made of UV-curable paint overcoated to improve water resistance, rubbing resistance, solvent resistance, etc. It has become so.
[0003]
On the other hand, the recording form by an ink jet printer using ink jet ink is high speed, low noise, simple mechanism, small size and light weight, easy to make multi-color, easy to enlarge image, no need for development and fixing, flexible recording pattern It has many features such as large and is widely used as a method for obtaining a hard copy including not only text but also image processing. Printing on paper and paper cards has been put to practical use, but there is a demand for plastic films and plastic cards that can be printed using inkjet ink. Accordingly, it has been proposed to provide an ink-jet ink receiving layer on a plastic film or a plastic card substrate in order to improve ink-jet ink printability (see, for example,
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 64-11877
[Patent Document 2]
JP 61-32788
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 61-19389
[Patent Document 4]
JP-A-61-280983
[Patent Document 5]
Japanese Patent Laid-Open No. 61-24494
[Patent Document 6]
Japanese Patent No. 2694042
[Patent Document 7]
Japanese Patent Application No. 2003-11427
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, a coating film or a protective layer formed using a conventional ultraviolet curable coating material has a fixing property or a rubbing property on a substrate such as a plastic film or a plastic card, or an inkjet ink receiving layer formed on the substrate. Inferior to the resistance, there was a problem that it was peeled off when scratched or scratched, and the surface was uneven, resulting in poor smoothness.
The first object of the present invention is to solve the conventional problems and to provide a coating film excellent in fixing property, scuff resistance and smoothness to a substrate such as a plastic film or a plastic card and an inkjet ink receiving layer formed on the substrate. Or it is providing the ultraviolet curable coating material which can form a protective layer.
The second object of the present invention is to provide a sheet having a coating film and a protective layer formed using this ultraviolet curable coating material.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventor has used an ultraviolet curable coating material containing a photocuring component, a photopolymerization initiator, and a thermoplastic resin having compatibility with the photocuring component. The inventors have found that this can be solved, and have completed the present invention.
[0007]
That is, the ultraviolet curable paint according to
[0008]
The ultraviolet curable paint of the present invention can easily form a coating film or a protective layer excellent in smoothness, such as fixing property, rubbing resistance, water resistance, solvent resistance, and the like on a substrate surface made of various materials having various shapes, It is also excellent in printing ink suitability, and is formed on or on sheet substrates such as art paper, coated paper, and thermal paper used in process color printing by offset printing. The ink-jet ink receiving layer can be easily formed with a coating layer or protective layer excellent in fixability, rubbing resistance, water resistance, solvent resistance, etc. and smoothness, and particularly heated and leveled before being irradiated with ultraviolet rays. After coating, UV-curing can form a coating film or protective layer with excellent smoothness, and it will not be peeled off even when rubbed. OCR reader or thermal head It is not scratched or peeling etc..
[0009]
The ultraviolet curable paint according to
[0010]
When the mass ratio of the photocuring component: thermoplastic resin is within the above range, a coating film or a protective layer excellent in fixability, rubbing resistance, smoothness and the like can be formed without impairing ultraviolet curing characteristics.
[0011]
A third aspect of the present invention is characterized in that a coating formed by using the ultraviolet curable paint according to the first or second aspect is provided on a predetermined portion of at least one surface of a base material. It is a sheet.
[0012]
The sheet of the present invention is simple and inexpensive, and has a coating film excellent in smoothness, fixability, scuff resistance, water resistance, solvent resistance, etc. on the base material surface made of various materials having various shapes. The substrate itself or the print formed on the substrate surface can be protected and can be widely used in various applications.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, in the sheet according to the third aspect, the ultraviolet curable paint according to the first or second aspect is formed on a predetermined portion of the ink-jet ink receiving layer formed on the substrate surface. It has a protective layer.
[0014]
The protective layer formed on the surface of the ink-jet ink receiving layer is excellent in fixability, scuff resistance, water resistance, solvent resistance, and smoothness, and is not peeled off even by rubbing, and can be peeled off by an OCR reader or a thermal head. Since there are no scratches, magnetic information cards, IC cards, rewrite cards, membership cards, health cards, etc., confidential information sheets such as information concealment sheets, various arrangement sheets, printing paper, copying paper, various types It can be applied to business forms such as labels, various printed materials, and various sheets such as books.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
1 to 4 are explanatory diagrams schematically illustrating a manufacturing process of an embodiment of a sheet (magnetic card) according to the present invention.
FIG. 1 is a cross-sectional explanatory view of a sheet base material on which an inkjet ink receiving layer is formed, and FIG. 2 is a plan explanatory view of the sheet base material shown in FIG.
As shown in FIG. 1, printing is performed on a predetermined portion of the upper surface of a sheet substrate (plastic card substrate) 1 using a known inkjet ink receiving layer forming ink using a known printing machine (not shown), and is dried. An ink-jet ink receiving layer 2 (for example, a sign panel) formed by ultraviolet curing as necessary is formed.
As shown in FIG. 2, a print 3 (member number in this example) is formed by printing on the ink-jet
FIG. 3 is a cross-sectional explanatory view of the sheet of the present invention provided with a protective layer, and FIG. 4 is a plan explanatory view of the sheet of the present invention shown in FIG.
As shown in FIGS. 3 to 4, the sheet (magnetic card) 10 of the present invention is not shown using the ultraviolet curable paint of the present invention so as to cover the jet
[0016]
5-6 is explanatory drawing which illustrates typically other embodiment of the sheet | seat (magnetic card | curd) of this invention.
FIG. 5 is a sectional explanatory view of the sheet of the present invention in which a protective layer is formed, and FIG. 6 is a plan explanatory view of the sheet of the present invention shown in FIG.
As shown in FIGS. 5 to 6, the sheet (magnetic card) 10 </ b> A of the present invention has the ultraviolet curable paint of the present invention so that the
[0017]
The photocuring component used in the present invention can be arbitrarily selected from known photopolymerizable monomers and / or photopolymerizable oligomers.
Examples of such photopolymerizable monomers include unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid and methacrylic acid or esters thereof such as alkyl-, cycloalkyl-, alkyl halide-, alkoxyalkyl-, hydroxyalkyl-, aminoalkyl- Tetrahydrofurfuryl-, allyl-, glycidyl-, benzyl-, phenoxy-acrylate and methacrylate, alkylene glycol, polyoxyalkylene glycol mono- or diacrylate and methacrylate, trimethylolpropane triacrylate and methacrylate, pentaerythritol tetraacrylate and Methacrylate, acrylamide, methacrylamide or derivatives thereof, for example acrylics mono- or di-substituted with alkyl or hydroxyalkyl groups Allyl compounds such as amide and methacrylamide, diacetone acrylamide and methacrylamide, N, N'-alkylenebisacrylamide and methacrylamide, such as allyl alcohol, allyl isocyanate, diallyl phthalate, triallyl isocyanurate, maleic acid, maleic anhydride Other unsaturated compounds such as styrene, vinyltoluene, divinylbenzene, N-vinylcarbazole, N-vinylpyrrolidone, and the like, fumaric acid or esters thereof, such as alkyl, halogenated alkyl, alkoxyalkyl mono- or dimaleate and fumarate Used.
[0018]
Further, in the case of applications where curing shrinkage is an obstacle, for example, isobornyl acrylate or methacrylate, norbornyl acrylate or methacrylate, dicyclopentenoxyethyl acrylate or methacrylate, dicyclopentenoxypropyl acrylate or methacrylate, Dicyclopentenyl cinnamate, dicyclopentenoxyethyl cinnamate, such as acrylic ester or methacrylic ester of diethylene glycol dicyclopentenyl monoether, acrylic ester or methacrylic ester of polyoxyethylene or polypropylene glycol dicyclopentenyl monoether 3,9-bis (1,1-bismethyl-2-oxyethyl), such as dicyclopentenoxyethyl monofumarate or difumarate ) -Spiro [5,5] undecane, 3,9-bis (1,1-bismethyl-2-oxyethyl) -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane, 3,9-bis Mono-, diacrylates such as (2-oxyethyl) -spiro [5,5] undecane, 3,9-bis (2-oxyethyl) -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane or Mono-, dimethacrylate, or mono-, diacrylate, or mono-, dimethacrylate of these spiroglycol or ethylene oxide or propylene oxide addition polymers, or methyl ether of the monoacrylate or methacrylate, 1-azabicyclo [2 , 2,2] -3-octenyl acrylate or methacrylate, bicyclo [2,2,1] -5 Use a photopolymerizable monomer such as heptene-2,3-dicarboxyl monoallyl ester such as dicyclopentadienyl acrylate or methacrylate, dicyclopentadienyloxyethyl acrylate or methacrylate, dihydrodicyclopentadienyl acrylate or methacrylate be able to.
These photopolymerizable monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0019]
Examples of the photopolymerizable oligomer include acrylic ester of epoxy resin such as diglycidyl ether diacrylate of bisphenol A, reaction product of epoxy resin, acrylic acid and methyltetrahydrophthalic anhydride, epoxy resin and 2-hydroxyethyl acrylate. Reaction products of epoxy resins, epoxy resin prepolymers such as reaction products of diglycidyl ether of epoxy resin and diallylamine, ring-opening copolymerization ester of glycidyl diacrylate and phthalic anhydride, methacrylic acid dimer and polyol Unsaturated polyester-based prepolymers such as polyesters obtained from acrylic acid, phthalic anhydride and propylene oxide, reaction products of polyethylene glycol, maleic anhydride and glycidyl methacrylate, and polyvinyl Reaction product of rucol and N-methylolacrylamide, polyvinyl alcohol prepolymer such as polyvinyl alcohol esterified with succinic anhydride and glycidyl methacrylate added, dialmyl ester of pyromellitic dianhydride A polyamide-based prepolymer such as a prepolymer obtained by reacting a compound with p, p'-diaminodiphenyl, a reaction product of an ethylene-maleic anhydride copolymer and allylamine, a methyl vinyl ether-maleic anhydride copolymer. Polyacrylic acid or maleic acid copolymer prepolymer such as a reaction product of a polymer and 2-hydroxyethyl acrylate or a product obtained by further reacting this with glycidyl methacrylate, and other polyoxyalkylene series via a urethane bond. Instruments or saturated linked polyester segment or both, and the like urethane prepolymer having an acryloyl group or a methacryloyl group at both ends.
These photopolymerizable oligomers suitably have a weight average molecular weight in the range of about 2000 to 30000.
[0020]
The photopolymerization initiator used in the present invention may be a conventionally known photopolymerization initiator such as 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenyl-propan-1-one, 1- [ 4- (2-hydroxyethoxy) -phenyl] -2-hydroxy-methyl-1-propan-1-one, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one 2-Benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone-1-bis (2,6-dimethoxybenzoyl) -2,4,4-trimethyl-pentylphosphine oxide-bis (2 , 4,6-trimethylbenzoyl) -phenylphosphine oxide.
These photopolymerization initiators may be used alone or in combination of two or more. The content is usually preferably selected in the range of 5 to 15 parts by mass per 100 parts by mass of the acrylic photocurable component.
[0021]
The thermoplastic resin used in the present invention is a compatible thermoplastic resin that is compatible and does not separate when mixed and mixed with the photo-curing component used in the present invention after being heated at room temperature or heated, or well dispersed but incompatible. It may be a certain thermoplastic resin or a mixture thereof, and may be a thermoplastic resin partially cured with a crosslinking component such as phenol and isocyanate within a range not impairing the thermoplasticity. List halogenated polyolefin, polyimide, acrylic, ethylene-vinyl alcohol copolymer, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polystyrene, polycarbonate, acrylonitrile butadiene styrene copolymer, polyether sulfone, etc. In terms of molecular weight, the coating film and protective layer Before curing shines, when heated, as long as enough to exert a leveling effect, also solvent-also form, etc. may be sufficient emulsion is not particularly limited.
[0022]
Among these, an acrylic thermoplastic resin partially cured with a crosslinking component such as phenol and isocyanate within a range not impairing the thermoplasticity can be preferably used in the present invention because it can form a coating film or a protective layer excellent in fixability and abrasion resistance. . Specific examples of such a thermoplastic resin include trade names: Thermolac LP-45M, ST-104, U-206, etc., manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.
[0023]
It is preferable that mass ratio with the said photocuring component: thermoplastic resin is 95: 5-50-50. When the mass ratio of the photocuring component to the thermoplastic resin is within the above range, a coating film or a protective layer excellent in fixability, rubbing resistance, smoothness and the like can be formed without impairing ultraviolet curing characteristics. That is, if the mass ratio of the photocuring component exceeds 95, the leveling action of the thermoplastic resin may not be exhibited and the smoothness may be impaired, and if the mass ratio of the photocuring component is less than 50, it is difficult to cure by ultraviolet rays. At the same time, there is a risk that the fixing property and rubbing resistance may be impaired.
[0024]
The ultraviolet curable coating material of the present invention further includes additive components conventionally used as desired, for example, reactive diluents, tackifiers, viscosity modifiers, antioxidants, ultraviolet absorbers, stabilizers, and coloring. Agents, lubricants, sensitizers and the like can also be included.
[0025]
The ultraviolet curable paint of the present invention may be a paint in which a thermoplastic resin is compatible with the photocurable component and the photopolymerization initiator, a solvent-based paint dissolved in an organic solvent, or an aqueous emulsion paint. Water-based emulsion paints are low in volatility, easy to adjust the coating amount and excellent in suitability for application to the sheet surface, and because the solvent is water, they are harmless to the human body and are not flammable. It is preferable because exposure equipment is not required for the drying process.
[0026]
The method of applying the ultraviolet curable coating composition of the present invention to the substrate surface may be any known method such as various printing methods, spraying methods, dipping methods, and brush coating methods, and is not particularly limited. When applied to the sheet substrate surface, it is most preferably used in an offset printing machine, and is applied to a predetermined portion of at least one surface of the substrate by a coating means such as a gravure coater, flexo coater, air knife coater, bar coater. The sheet of the present invention having a coating film or a protective layer can be formed by coating and ultraviolet curing. Although the coating amount of the coating material on the substrate surface is not particularly limited, for example, 0.5 to 30 g / m 2 , Preferably 3-20 g / m 2 , More preferably 5 to 15 g / m 2 And
[0027]
The base material used in the present invention may be a base material made of various materials composed of inorganic and / or organic materials having various shapes.
Sheet base materials include normal paper, coated paper, art paper, paper and film with an overcoat layer (protective layer), pamphlets and catalogs with process color printing, synthetic paper, or Polyethylene, transparent polyethylene terephthalate, polypropylene, vinyl chloride, or the like, or a synthetic film or sheet combining two or more of these can also be used. When these synthetic films and synthetic sheets are used, it is preferable to subject the surface of the base material to a surface treatment such as a mat treatment or a corona treatment.
[0028]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
(Example 1)
The following raw materials (1) to (6) were kneaded using a high-speed mill, and then kneaded using a triple mill to prepare an ink for ink-jet ink receiving layer formation.
(1) Chlorinated rubber resin (molecular weight: about 12000) 25 parts by mass
(2) 10 parts by mass of chlorinated polyethylene (molecular weight: about 6500)
(3) Epoxy resin (trade name: Epicoat # 828, Japan Epoxy Resin Co., Ltd.
3 parts by mass
(4) Synthetic hydrophilic silica fine particles (trade name: NIPSIL E-200, Nippon Siri
14 parts by mass)
(5) Methyl carbitol acetate (organic solvent) 47 parts by mass
(6) 1 part by mass of antifoaming agent (trade name: Dappo SN-3667, manufactured by San Nopco)
[0029]
Trimethylolpropane EO-added triacrylate (trade name: V # 360, manufactured by Osaka Organic Chemical Industry Co., Ltd.) 33 parts by mass and paracumylphenol EO modified (n≈1) acrylate (trade name: Aronix M-110, manufactured by Toagosei Co., Ltd.) 40 parts by mass and 2 parts by mass of a curable crosslinking agent bisphenol A (EO) n diacrylate (trade name: Neomer BA-641, manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.) are mixed, and this is mixed with a photopolymerization initiator (trade name: KAYACURE BDK Japan). 8 parts by mass are dissolved. This was mixed with 17 parts by mass (active ingredient) of a thermoplastic resin (trade name: Thermolac LP-45M manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.) to prepare the ultraviolet curable paint of the present invention.
[0030]
Screen-printed to a thickness of 10 μm on a
And the fixability and smoothness of the
[0031]
(Evaluation methods)
1. Fixability
The wear resistance is evaluated by reciprocating the surface of the
The apparatus uses a JIS P8136 test apparatus (JIS type paperboard abrasion resistance tester) and reciprocates 1000 times with a load of 500 g. The surface condition after 1000 reciprocations is evaluated according to the following evaluation criteria.
(Double-circle): The protective layer is not stripped off at all.
○: The protective layer has 1 to 3 scratches on the ink-jet ink receiving layer (can be used practically).
Δ: The protective layer has 5 or more scratches on the ink-jet ink receiving layer (not practically usable).
X: The protective layer is peeled off.
[0032]
2. Smoothness
The smoothness was measured by the time (seconds) required for 1 ml of air to escape according to “paper and paperboard—smoothness test method using Beck smoothness test apparatus” shown in JIS P8119. The measurement was repeated 10 times, and the apparatus used was a Beck smoothness tester manufactured by Kumagai Riki Kogyo. The greater the measured time (in seconds), the higher the smoothness.
[0033]
(Example 2)
A card of the present invention was prepared in the same manner as in Example 1 except that the thermoplastic resin used in Example 1 was changed to (trade name: Thermolac ST-104, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.). Table 1 shows the evaluation results.
[0034]
Example 3
A card of the present invention was prepared in the same manner as in Example 1 except that the thermoplastic resin used in Example 1 was changed to (trade name: Thermolac U-206, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.). Table 1 shows the evaluation results.
[0035]
(Example 4)
37 parts by mass of the curable crosslinking agent trimethylolpropane EO addition triacrylate used in Example 1, 43 parts by mass of paracumylphenol EO-modified (n≈1) acrylate, and 10 parts by mass of thermoplastic resin (active ingredients) Table 1 shows the results of making a card of the present invention and evaluating it in the same manner as in Example 1 except that it is changed.
[0036]
(Example 5)
30 parts by mass of the curable crosslinking agent trimethylolpropane EO addition triacrylate used in Example 1, 32 parts by mass of paracumylphenol EO-modified (n≈1) acrylate, and 28 parts by mass of thermoplastic resin (active ingredients) Table 1 shows the results of making a card of the present invention and evaluating it in the same manner as in Example 1 except that it is changed.
[0037]
(Example 6)
In the same manner as in Example 1, except that the curable crosslinking agent bisphenol A (EO) n diacrylate used in Example 3 was changed to non-yellowing isocyanate (trade name: Coronate EH, manufactured by Nippon Polyurethane). Table 1 shows the results of making a card and evaluating it in the same manner as in Example 1.
[0038]
(Comparative Example 1)
A comparative card was prepared in the same manner as in Example 1 except that the thermoplastic resin used in Example 1 was not used and the trimethylolpropane EO-added triacrylate was changed to 50 parts by mass. Table 1 shows the evaluation results.
[0039]
(Comparative Example 2)
A comparative card was prepared in the same manner as in Example 1 except that only the thermoplastic resin used in Example 1 was used, and the evaluation results in the same manner as in Example 1 are shown in Table 1.
[0040]
[Table 1]
From Table 1, it can be seen that the cards of the present invention of Examples 1 to 6 are excellent in the fixing property and smoothness of the protective layer.
On the other hand, it can be seen that the comparative cards of Comparative Examples 1 and 2 are inferior in the fixing property and smoothness of the protective layer.
[0042]
【The invention's effect】
The ultraviolet curable paint according to
[0043]
The ultraviolet curable paint according to
[0044]
A third aspect of the present invention is characterized in that a coating formed by using the ultraviolet curable paint according to the first or second aspect is provided on a predetermined portion of at least one surface of a base material. It is a sheet, has a simple structure, is inexpensive, and has a coating film with excellent fixability, abrasion resistance, water resistance, solvent resistance, etc. and smoothness on the substrate surface made of various materials having various shapes. It is possible to protect the prints formed on the surface of the substrate itself or the substrate surface, and have a remarkable effect that it can be widely used in various applications.
[0045]
According to a fourth aspect of the present invention, in the sheet according to the third aspect, the ultraviolet curable paint according to the first or second aspect is formed on a predetermined portion of the ink-jet ink receiving layer formed on the substrate surface. The protective layer formed on the surface of the ink-jet ink receiving layer is excellent in fixability, scuff resistance, water resistance, solvent resistance, etc. and smoothness. Since it is not taken off, it is not peeled off or scratched with an OCR reader or thermal head, etc., so it is easy to use information cards such as magnetic cards, IC cards, rewrite cards, membership cards, health cards, etc. It can be applied to various information sheets, information sheets, business forms such as printing paper, copying paper, various labels, various printed materials, books, etc. It provides the further significant effect.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional explanatory view of a sheet substrate on which an inkjet ink receiving layer is formed.
2 is an explanatory plan view of the sheet base material shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional explanatory view of a sheet of the present invention provided with a protective layer.
4 is an explanatory plan view of the sheet of the present invention shown in FIG. 3. FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional explanatory view of another sheet of the present invention provided with a protective layer.
6 is an explanatory plan view of another sheet of the present invention shown in FIG. 5. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Sheet base material
2 Inkjet ink receiving layer
3 Printing
4 Magnetic tape
5 Printing department
6 Protective layer
10, 10A Sheet of the present invention (magnetic card)
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