JP2005000827A - 二酸化炭素回収装置および回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラント等から排出される二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を効率的に分離し、生物的固定することのできる二酸化炭素回収装置を提供すること。
【解決手段】二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記二酸化炭素を吸収させた吸収液から、前記二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備するもの。
【選択図】 図1
【解決手段】二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記二酸化炭素を吸収させた吸収液から、前記二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備するもの。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種プラントから排出される排気ガス等から二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収装置および回収方法に係り、特に二酸化炭素を含有する気体から効率的に二酸化炭素を分離し、生物的固定を行う二酸化炭素回収装置および回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の地球温暖化現象の主要原因の1つとして、産業活動における化石燃料の燃焼に由来する二酸化炭素の排出が指摘されている。二酸化炭素の排出抑制方法としては、燃料を改質して含有炭素量を減少させ、燃焼により生成する二酸化炭素量を抑制する方法と、燃焼により生成した二酸化炭素を排ガスから分離して回収する方法の2つの方法が検討されている。
【0003】
後者の排気ガスから二酸化炭素を回収する方法としてはこれまでに様々な方法が検討され、吸収媒体としてアルコールやジメチルエーテル等を用いた物理吸収プロセスや、吸収媒体としてアミン化合物を用いた化学吸収プロセスを用いたものが実用化されている。
【0004】
現在は吸収効率を重視しアミン化合物を吸収媒体に用いたプラント(例えば、特許文献1参照。)が多いが、このようなものについては吸収媒体を再生する際の熱消費量がやや大きくなるという技術的課題が残されている。
【0005】
また、アミン化合物には毒性を有するものがあるため、極力その使用を控えることが好ましい。さらに、回収された二酸化炭素の固定およびその再利用等についても有効な解決方法は見いだされていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−267442号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、二酸化炭素の吸収媒体として毒性の低いものを用いると共に、低エネルギーかつ高効率で二酸化炭素の固定および回収が可能な二酸化炭素回収装置および回収方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記二酸化炭素を吸収させた吸収液から、前記二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備することを特徴とする。
【0009】
また本発明の二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記吸収部から送られた吸収液から二酸化炭素を回収して再び前記吸収部へ戻す回収部とからなる吸収液循環部と、前記吸収液循環部から一部の吸収液を取り出し、その吸収液から二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備することを特徴とする。
【0010】
前記吸収液は炭酸カリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液から選ばれた少なくとも1種から主としてなるもの、または、これに特性劣化を抑制するための劣化抑制成分が添加されたものであることが好ましい。
【0011】
前記吸収部は前記二酸化炭素含有気体の流れに沿って複数のセクションからなるものとしてもよく、この場合には前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションの吸収液を上流側のセクションの吸収液よりもアルカリ性が高くかつ平均温度が低くなるようにすることが好ましい。
【0012】
また、前記吸収部を複数のセクションからなるものとする場合において、前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションから上流側のセクションに順に前記吸収液を循環させる場合には、前記複数のセクションの中から選ばれる少なくとも1つのセクションに流入する吸収液に新規な吸収液または前記回収部で二酸化炭素を回収した後二酸化炭素を吸収させていない吸収液を加えるようにしてもよい。
【0013】
前記吸収液循環部には、前記吸収液中での反応生成物の結晶化を抑制する結晶化抑制手段として、吸収液の温度を上昇させる加熱手段および反応生成物の濃度を下げる低濃度化手段のうちの少なくとも1つの手段を設けることが好ましい。
【0014】
前記結晶化抑制手段の制御は、例えば前記吸収液循環部に前記吸収液の温度ならびに吸収液中の炭酸イオン濃度および炭酸水素イオン濃度の中から選ばれる少なくとも1つを測定するセンサを設け、このセンサの出力に基づいて行うことが好ましい。また前記吸収液循環部には、前記吸収液中で結晶化した反応生成物を除去するための結晶化物回収手段を設けることが好ましい。
【0015】
前記回収部における二酸化炭素の回収は、例えば熱交換器を用いた吸収液の加熱によるものとし、前記加熱の熱源として前記吸収部に導入する前の二酸化炭素含有気体の熱またはこれを排出するプラントの熱を用いることが好ましい。また、前記回収部には、回収された二酸化炭素をドライアイス化するためのドライアイス化手段を設けてもよい。
【0016】
本発明の二酸化炭素回収方法は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させた後、この二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の二酸化炭素回収装置について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明の二酸化炭素回収装置の一例を示した概略図である。本発明の二酸化炭素回収装置は、少なくとも吸収部1とバイオマス培養部2とを有するものである。
【0019】
火力発電所等のプラントから排出された二酸化炭素含有気体は気体供給ライン3を通して吸収部1へ送られる。吸収部1にはアルカリ性の吸収液が例えば吸収液貯蔵槽4から吸収液供給ライン5を通じて送られており、二酸化炭素含有気体と吸収液とは気液接触させられ、二酸化炭素が吸収液に吸収される。
【0020】
そして、吸収液と接触させた後の気体は、気体排出ライン6を通して吸収部1外へと排出する。また、二酸化炭素を吸収させた吸収液は吸収液排出ライン7を通してバイオマス培養部2へと送られる。
【0021】
本発明において二酸化炭素の吸収に用いられるアルカリ性の吸収液としては、例えば炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液からなるものが好適に用いられ、これらは単独で用いてもよいし両者を併用してもよい。このような炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液は毒性が低く、二酸化炭素の吸収量も多いので、二酸化炭素の回収を安全かつ効率的に行うことができる。このような吸収液には特性劣化を抑制するため、劣化抑制成分としてグリシン等のアミン化合物を添加してもよい。
【0022】
吸収液として例えば炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液を用いた場合の二酸化炭素の吸収は以下のような反応式で示される。
K2CO3 + CO2 + H2O → 2KHCO3
Na2CO3 + CO2 + H2O → 2NaHCO3
【0023】
具体的な吸収液としては、例えば20%〜40%、好ましくは25%〜35%の炭酸カリウム水溶液または炭酸ナトリウム水溶液に、劣化抑制成分としてグリシン等のアミン化合物を0.1g/L〜0.8g/L、好ましくは0.4g/L〜0.6g/Lで添加した水溶液を用いることができる。
【0024】
上述したような濃度の吸収液を用いることによって二酸化炭素の効率的な吸収が可能になると共に、バイオマス培養部2での微細藻類等の光合成生物の効率的な培養も可能となる。また、上述したような濃度の劣化抑制成分を加えることで吸収液の特性劣化を有効に抑制することが可能となる。
【0025】
本発明における吸収部1は二酸化炭素含有気体と上述したような吸収液とを高効率で接触させるのに適当な構造であればよく、例えばスプレー塔、気泡塔、ベンチュリー・スクラバー、ジェット・スクラバー、サイクロン・スクラバー等を用いることができる。このような吸収部1は単一のセクションからなるものとしてもよいし、複数のセクションからなるものとしてもよく、条件に合わせて適宜選択することが好ましい。
【0026】
吸収部1を複数のセクションからなるものとする場合、二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションを循環する吸収液が、上流側のセクションを循環する吸収液よりもアルカリ性が高く、平均温度が低くなるようにすることが好ましい。吸収部1を流れる吸収液のアルカリ性、平均温度をこのようなものとすることで、下流側のセクションにおいても二酸化炭素含有気体から二酸化炭素を効率的に吸収させることができる。
【0027】
二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションを循環する吸収液のアルカリ性を高く、平均温度を低くする方法の一例を図2に示す。なお、図中垂直方向の矢印は二酸化炭素含有気体の流れ8を示したものである。
【0028】
吸収部1において、セクション1a、1bは二酸化炭素含有気体の流れ8に沿って下流側から順に配置される。吸収液9は二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aから上流側のセクション1bへと流した後、吸収部1外へと排出する。
【0029】
このように二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aから上流側のセクション1bへと吸収液9を流すことで、二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aの吸収液9のアルカリ性を上流側のセクション1bの吸収液9のアルカリ性よりも高くすることができる。
【0030】
そして、下流側のセクション1aの吸収液の平均温度を上流側のセクション1bの吸収液の平均温度よりも低くするためには、例えば各セクション1a、1bに熱交換器10、11を設け、個別に平均温度の調整を行うことで可能となる。
【0031】
吸収部1における吸収液9の温度は、二酸化炭素の吸収により生成する炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の反応生成物の結晶化抑制と二酸化炭素の吸収効率との兼ね合いから、例えば60℃〜100℃程度とすることが好ましい。
【0032】
例えば、図2に示すように吸収部1が2つのセクション1a、1bからなるときは、下流側のセクション1aの吸収液9の温度を60℃〜80℃程度、上流側のセクション1bの吸収液9の温度を80℃〜100℃程度とすることが好ましい。このような平均温度とすることで、複数のセクションからなるものにおいても効率的な二酸化炭素の吸収等が可能となる。
【0033】
上述したように吸収部1が複数のセクションからなるものにおいて下流側のセクションから上流側のセクションに順に吸収液9を流した場合、吸収液9のアルカリ性は各セクションを通過するごとに低下し、上流側のセクションのアルカリ性は過度に低下してしまうことがある。このため吸収液9のアルカリ性が過度に低下するセクションについては、そこに流入する吸収液9にそれよりもアルカリ性の高い吸収液9を加えてアルカリ性を高くしてもよい。
【0034】
例えば図3に示すように、吸収部1が3つのセクション1a、1b、1cからなるものにおいては、上流側のセクション1cに流入する吸収液9のアルカリ性が最も低下する。このためセクション1bからセクション1cに流入する吸収液9に、例えば吸収液貯蔵槽4から供給されるアルカリ性の高い吸収液9を分岐させて加えてもよい。
【0035】
上述したようにして二酸化炭素を吸収させた吸収液9は、吸収部1から吸収液排出ライン7を通してバイオマス培養部2へと送られる。
【0036】
バイオマス培養部2では、光合成生物の培養により二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物、すなわち炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩が栄養源として消費され、吸収液9から反応生成物が取り除かれ、実質的に二酸化炭素の回収が行われる。
【0037】
バイオマス培養部2は、吸収部1から送られた吸収液9を貯留する水槽と、その中に分散された光合成生物とから主としてなる。光合成生物は、二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物を栄養源として培養可能なものであれば特に制限されるものではないが、二酸化炭素の効率的な処理という観点から増殖速度の高いものであれば好ましい。
【0038】
本発明に用いられる光合成生物としては、例えばクロレラ、スピルリナ等の微細藻類、より具体的にはSynechocystis sp.PCC6803、Anabaena Cylindrica等の微細藻類を用いることができる。また、微細藻類のような水中で分散培養するものの代わりに、ホテイアオイ等の大型の植物を水上で培養するような形態としてもよいし、あるいは、トマト等の農作物を水耕栽培のような形態で培養してもよい。
【0039】
バイオマス培養部2においては、培養対象となる光合成生物の増殖速度を高くするため吸収液9の温度やpH等を調整することが好ましい。吸収液9の温度やpH等は光合成生物の種類により異なるが、例えばクロレラでは20〜30℃、pH4〜8程度、スピルニナでは30〜40℃、pH9〜12程度とすることが好ましい。
【0040】
本発明では、上述したようなバイオマス培養部2に加えて、二酸化炭素を直接的に回収するような回収部を併用してもよい。このような回収部をバイオマス培養部2と併用することで、バイオマス培養部2で処理しきれない吸収液9があっても回収部で処理することが可能となり、二酸化炭素の効率的な回収が可能となる。
【0041】
図4は、一例としてバイオマス培養部2に加え、二酸化炭素を回収する回収部12を吸収部1に接続した二酸化炭素回収装置を示したものである。吸収部1と回収部12とは吸収液9が循環可能なように循環ライン13、14により接続され吸収液循環部15を形成する。
【0042】
吸収部1において二酸化炭素を吸収させた吸収液9は一方の循環ライン13を通して回収部12へ送られ、そこで吸収液9から二酸化炭素を回収して再生する。二酸化炭素が回収された吸収液9は二酸化炭素を吸収する前の状態とほぼ同様の状態に再生される。このようにして再生された吸収液9は再び二酸化炭素の吸収に用いるため、他方の循環ライン14を通して吸収部1へと送られる。
【0043】
また、吸収液循環部15において二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13には吸収液排出ライン7が接続され、その端部にはバイオマス培養部2が接続される。吸収部1において二酸化炭素を吸収させた吸収液9の一部はこの吸収液排出ライン7により取り出され、バイオマス培養部2へと送られ処理される。
【0044】
バイオマス培養部2へ吸収液9を排出することで、吸収液循環部15を循環する吸収液9は減少する。このような吸収液循環部15における吸収液9の減少分は、例えば吸収液貯蔵槽4から吸収液供給ライン5を通して吸収液9を供給することにより補うことができる。この際、吸収液供給ライン5は回収部12で再生された吸収液9が通る循環ライン14に接続されていることが好ましい。
【0045】
回収部12における吸収液9からの二酸化炭素の回収は、例えば上述したような二酸化炭素の吸収反応と逆の過程で行われる。すなわち、吸収液9を110℃〜130℃程度に加熱することにより、吸収液9から二酸化炭素を分離させて回収する。回収部12における加熱は、例えば図5に示されるように熱交換器やヒータ等の加熱手段16を設けて吸収液9を加熱することにより行う。
【0046】
熱交換器を用いる場合には、その熱源として吸収部1に入る前の二酸化炭素含有気体の熱を利用してもよいし、このような二酸化炭素含有気体を排出する火力発電所等のプラントで発生した熱を利用してもよい。このようなものを熱源として用いれば、エネルギーの有効利用が可能となり、新たな二酸化炭素の発生も抑制することができる。
【0047】
本発明では吸収液9としてアルカリ性の水溶液、例えば炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液を用いているため、上述したような吸収液9から二酸化炭素を分離する際の熱消費量が少なく、低エネルギーで効率的に二酸化炭素を分離、回収することが可能である。また、上述した加熱による二酸化炭素の分離、回収は、吸収液9を二酸化炭素の吸収に再利用できるため好ましい。
【0048】
回収部12で回収された二酸化炭素は気体状態のまま貯蔵槽17で貯蔵してもよいし、例えばドライアイス化する手段18を用いて固体状態とした後に貯蔵槽19で貯蔵してもよい。
【0049】
本発明における回収部12としては上述したような吸収液9を加熱して二酸化炭素を分離、回収するものの他に、例えば吸収液9を冷却して炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩からなる反応生成物を結晶化させて、フィルタ等で回収するものであってもかまわない。
【0050】
吸収液循環部15には、二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物、例えば炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等が結晶化して吸収液の流れを妨げないように、図6に示すように結晶化抑制手段20を設けることが好ましい。結晶化抑制手段20は反応生成物が多く含まれ結晶化しやすい部分、例えば吸収部1で二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13に設けることが好ましい。
【0051】
結晶化抑制手段20としては、例えば吸収液9の温度を上昇させて結晶化を抑制する加熱手段、反応生成物の濃度を低下させて結晶化を抑制する低濃度化手段が挙げられる。加熱手段としては例えばヒータあるいは火力発電所等のプラントで発生した熱を熱源とする熱交換器が挙げられる。また、低濃度化手段としては二酸化炭素を吸収させる前の吸収液9や強アルカリ性水溶液を加えるものが挙げられる。
【0052】
このような結晶化抑制手段20の制御は、例えば循環ライン13、14に吸収液の温度、炭酸イオン濃度あるいは炭酸水素イオン濃度を測定するセンサ21を設け、このセンサ21の出力に基づいて制御を行う制御手段22により行う。
【0053】
例えば、吸収部1から回収部12へ向かう循環ライン13において、吸収液の温度60℃〜100℃、炭酸イオン濃度0.1[mol/l]〜0.8[mol/l]となるように結晶化抑制手段20を制御することで、循環ライン13における反応生成物の結晶化を有効に抑制することができる。
【0054】
また吸収液循環部15には結晶化抑制手段20と共に、またはこれに代えて結晶化物回収手段23を設けてもよい。このような結晶化物回収手段23を設けて吸収液9中に発生した結晶化物を除去(回収)することで、結晶化抑制手段20での結晶化抑制が不十分で結晶化してしまった場合であっても吸収液9の流れを維持することが可能となる。
【0055】
結晶化物回収手段23は結晶化抑制手段20と同様に反応生成物が多く含まれ結晶化しやすい部分、例えば吸収部1で二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13の途中に設けることが好ましい。結晶化物回収手段23としては例えばフィルタ等を用いることができ、回収した結晶化物はバイオマス培養槽2で光合成生物の栄養源として用いてもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、二酸化炭素の吸収にアルカリ性の吸収液を用い、このような吸収液に二酸化炭素を吸収させたものを光合成生物の培養に用いることで、多量の二酸化炭素を効率的に生物的固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二酸化炭素回収装置の一例を示した図。
【図2】本発明における吸収部の一例を示した図。
【図3】本発明における吸収部の他の例を示した図。
【図4】吸収液循環部を有する二酸化炭素回収装置の一例を示した図。
【図5】本発明における回収部の一例を示した図。
【図6】吸収液循環部を有する二酸化炭素回収装置の他の例を示した図。
【符号の説明】
1…吸収部 1a、1b、1c…セクション 2…バイオマス培養部 3…気体供給ライン 4…吸収液貯蔵槽 5…吸収液供給ライン 6…気体排出ライン7…吸収液排出ライン 8…二酸化炭素含有気体の流れ 9…吸収液 12…回収部 13、14…循環ライン 15…吸収液循環部 18…ドライアイス化手段 20…結晶化抑制手段 21…センサ 22…制御手段 23…結晶化物回収手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種プラントから排出される排気ガス等から二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収装置および回収方法に係り、特に二酸化炭素を含有する気体から効率的に二酸化炭素を分離し、生物的固定を行う二酸化炭素回収装置および回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の地球温暖化現象の主要原因の1つとして、産業活動における化石燃料の燃焼に由来する二酸化炭素の排出が指摘されている。二酸化炭素の排出抑制方法としては、燃料を改質して含有炭素量を減少させ、燃焼により生成する二酸化炭素量を抑制する方法と、燃焼により生成した二酸化炭素を排ガスから分離して回収する方法の2つの方法が検討されている。
【0003】
後者の排気ガスから二酸化炭素を回収する方法としてはこれまでに様々な方法が検討され、吸収媒体としてアルコールやジメチルエーテル等を用いた物理吸収プロセスや、吸収媒体としてアミン化合物を用いた化学吸収プロセスを用いたものが実用化されている。
【0004】
現在は吸収効率を重視しアミン化合物を吸収媒体に用いたプラント(例えば、特許文献1参照。)が多いが、このようなものについては吸収媒体を再生する際の熱消費量がやや大きくなるという技術的課題が残されている。
【0005】
また、アミン化合物には毒性を有するものがあるため、極力その使用を控えることが好ましい。さらに、回収された二酸化炭素の固定およびその再利用等についても有効な解決方法は見いだされていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−267442号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、二酸化炭素の吸収媒体として毒性の低いものを用いると共に、低エネルギーかつ高効率で二酸化炭素の固定および回収が可能な二酸化炭素回収装置および回収方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記二酸化炭素を吸収させた吸収液から、前記二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備することを特徴とする。
【0009】
また本発明の二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記吸収部から送られた吸収液から二酸化炭素を回収して再び前記吸収部へ戻す回収部とからなる吸収液循環部と、前記吸収液循環部から一部の吸収液を取り出し、その吸収液から二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部とを具備することを特徴とする。
【0010】
前記吸収液は炭酸カリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液から選ばれた少なくとも1種から主としてなるもの、または、これに特性劣化を抑制するための劣化抑制成分が添加されたものであることが好ましい。
【0011】
前記吸収部は前記二酸化炭素含有気体の流れに沿って複数のセクションからなるものとしてもよく、この場合には前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションの吸収液を上流側のセクションの吸収液よりもアルカリ性が高くかつ平均温度が低くなるようにすることが好ましい。
【0012】
また、前記吸収部を複数のセクションからなるものとする場合において、前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションから上流側のセクションに順に前記吸収液を循環させる場合には、前記複数のセクションの中から選ばれる少なくとも1つのセクションに流入する吸収液に新規な吸収液または前記回収部で二酸化炭素を回収した後二酸化炭素を吸収させていない吸収液を加えるようにしてもよい。
【0013】
前記吸収液循環部には、前記吸収液中での反応生成物の結晶化を抑制する結晶化抑制手段として、吸収液の温度を上昇させる加熱手段および反応生成物の濃度を下げる低濃度化手段のうちの少なくとも1つの手段を設けることが好ましい。
【0014】
前記結晶化抑制手段の制御は、例えば前記吸収液循環部に前記吸収液の温度ならびに吸収液中の炭酸イオン濃度および炭酸水素イオン濃度の中から選ばれる少なくとも1つを測定するセンサを設け、このセンサの出力に基づいて行うことが好ましい。また前記吸収液循環部には、前記吸収液中で結晶化した反応生成物を除去するための結晶化物回収手段を設けることが好ましい。
【0015】
前記回収部における二酸化炭素の回収は、例えば熱交換器を用いた吸収液の加熱によるものとし、前記加熱の熱源として前記吸収部に導入する前の二酸化炭素含有気体の熱またはこれを排出するプラントの熱を用いることが好ましい。また、前記回収部には、回収された二酸化炭素をドライアイス化するためのドライアイス化手段を設けてもよい。
【0016】
本発明の二酸化炭素回収方法は、二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させた後、この二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の二酸化炭素回収装置について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明の二酸化炭素回収装置の一例を示した概略図である。本発明の二酸化炭素回収装置は、少なくとも吸収部1とバイオマス培養部2とを有するものである。
【0019】
火力発電所等のプラントから排出された二酸化炭素含有気体は気体供給ライン3を通して吸収部1へ送られる。吸収部1にはアルカリ性の吸収液が例えば吸収液貯蔵槽4から吸収液供給ライン5を通じて送られており、二酸化炭素含有気体と吸収液とは気液接触させられ、二酸化炭素が吸収液に吸収される。
【0020】
そして、吸収液と接触させた後の気体は、気体排出ライン6を通して吸収部1外へと排出する。また、二酸化炭素を吸収させた吸収液は吸収液排出ライン7を通してバイオマス培養部2へと送られる。
【0021】
本発明において二酸化炭素の吸収に用いられるアルカリ性の吸収液としては、例えば炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液からなるものが好適に用いられ、これらは単独で用いてもよいし両者を併用してもよい。このような炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液は毒性が低く、二酸化炭素の吸収量も多いので、二酸化炭素の回収を安全かつ効率的に行うことができる。このような吸収液には特性劣化を抑制するため、劣化抑制成分としてグリシン等のアミン化合物を添加してもよい。
【0022】
吸収液として例えば炭酸カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液を用いた場合の二酸化炭素の吸収は以下のような反応式で示される。
K2CO3 + CO2 + H2O → 2KHCO3
Na2CO3 + CO2 + H2O → 2NaHCO3
【0023】
具体的な吸収液としては、例えば20%〜40%、好ましくは25%〜35%の炭酸カリウム水溶液または炭酸ナトリウム水溶液に、劣化抑制成分としてグリシン等のアミン化合物を0.1g/L〜0.8g/L、好ましくは0.4g/L〜0.6g/Lで添加した水溶液を用いることができる。
【0024】
上述したような濃度の吸収液を用いることによって二酸化炭素の効率的な吸収が可能になると共に、バイオマス培養部2での微細藻類等の光合成生物の効率的な培養も可能となる。また、上述したような濃度の劣化抑制成分を加えることで吸収液の特性劣化を有効に抑制することが可能となる。
【0025】
本発明における吸収部1は二酸化炭素含有気体と上述したような吸収液とを高効率で接触させるのに適当な構造であればよく、例えばスプレー塔、気泡塔、ベンチュリー・スクラバー、ジェット・スクラバー、サイクロン・スクラバー等を用いることができる。このような吸収部1は単一のセクションからなるものとしてもよいし、複数のセクションからなるものとしてもよく、条件に合わせて適宜選択することが好ましい。
【0026】
吸収部1を複数のセクションからなるものとする場合、二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションを循環する吸収液が、上流側のセクションを循環する吸収液よりもアルカリ性が高く、平均温度が低くなるようにすることが好ましい。吸収部1を流れる吸収液のアルカリ性、平均温度をこのようなものとすることで、下流側のセクションにおいても二酸化炭素含有気体から二酸化炭素を効率的に吸収させることができる。
【0027】
二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションを循環する吸収液のアルカリ性を高く、平均温度を低くする方法の一例を図2に示す。なお、図中垂直方向の矢印は二酸化炭素含有気体の流れ8を示したものである。
【0028】
吸収部1において、セクション1a、1bは二酸化炭素含有気体の流れ8に沿って下流側から順に配置される。吸収液9は二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aから上流側のセクション1bへと流した後、吸収部1外へと排出する。
【0029】
このように二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aから上流側のセクション1bへと吸収液9を流すことで、二酸化炭素含有気体の流れ8に対して下流側のセクション1aの吸収液9のアルカリ性を上流側のセクション1bの吸収液9のアルカリ性よりも高くすることができる。
【0030】
そして、下流側のセクション1aの吸収液の平均温度を上流側のセクション1bの吸収液の平均温度よりも低くするためには、例えば各セクション1a、1bに熱交換器10、11を設け、個別に平均温度の調整を行うことで可能となる。
【0031】
吸収部1における吸収液9の温度は、二酸化炭素の吸収により生成する炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の反応生成物の結晶化抑制と二酸化炭素の吸収効率との兼ね合いから、例えば60℃〜100℃程度とすることが好ましい。
【0032】
例えば、図2に示すように吸収部1が2つのセクション1a、1bからなるときは、下流側のセクション1aの吸収液9の温度を60℃〜80℃程度、上流側のセクション1bの吸収液9の温度を80℃〜100℃程度とすることが好ましい。このような平均温度とすることで、複数のセクションからなるものにおいても効率的な二酸化炭素の吸収等が可能となる。
【0033】
上述したように吸収部1が複数のセクションからなるものにおいて下流側のセクションから上流側のセクションに順に吸収液9を流した場合、吸収液9のアルカリ性は各セクションを通過するごとに低下し、上流側のセクションのアルカリ性は過度に低下してしまうことがある。このため吸収液9のアルカリ性が過度に低下するセクションについては、そこに流入する吸収液9にそれよりもアルカリ性の高い吸収液9を加えてアルカリ性を高くしてもよい。
【0034】
例えば図3に示すように、吸収部1が3つのセクション1a、1b、1cからなるものにおいては、上流側のセクション1cに流入する吸収液9のアルカリ性が最も低下する。このためセクション1bからセクション1cに流入する吸収液9に、例えば吸収液貯蔵槽4から供給されるアルカリ性の高い吸収液9を分岐させて加えてもよい。
【0035】
上述したようにして二酸化炭素を吸収させた吸収液9は、吸収部1から吸収液排出ライン7を通してバイオマス培養部2へと送られる。
【0036】
バイオマス培養部2では、光合成生物の培養により二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物、すなわち炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩が栄養源として消費され、吸収液9から反応生成物が取り除かれ、実質的に二酸化炭素の回収が行われる。
【0037】
バイオマス培養部2は、吸収部1から送られた吸収液9を貯留する水槽と、その中に分散された光合成生物とから主としてなる。光合成生物は、二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物を栄養源として培養可能なものであれば特に制限されるものではないが、二酸化炭素の効率的な処理という観点から増殖速度の高いものであれば好ましい。
【0038】
本発明に用いられる光合成生物としては、例えばクロレラ、スピルリナ等の微細藻類、より具体的にはSynechocystis sp.PCC6803、Anabaena Cylindrica等の微細藻類を用いることができる。また、微細藻類のような水中で分散培養するものの代わりに、ホテイアオイ等の大型の植物を水上で培養するような形態としてもよいし、あるいは、トマト等の農作物を水耕栽培のような形態で培養してもよい。
【0039】
バイオマス培養部2においては、培養対象となる光合成生物の増殖速度を高くするため吸収液9の温度やpH等を調整することが好ましい。吸収液9の温度やpH等は光合成生物の種類により異なるが、例えばクロレラでは20〜30℃、pH4〜8程度、スピルニナでは30〜40℃、pH9〜12程度とすることが好ましい。
【0040】
本発明では、上述したようなバイオマス培養部2に加えて、二酸化炭素を直接的に回収するような回収部を併用してもよい。このような回収部をバイオマス培養部2と併用することで、バイオマス培養部2で処理しきれない吸収液9があっても回収部で処理することが可能となり、二酸化炭素の効率的な回収が可能となる。
【0041】
図4は、一例としてバイオマス培養部2に加え、二酸化炭素を回収する回収部12を吸収部1に接続した二酸化炭素回収装置を示したものである。吸収部1と回収部12とは吸収液9が循環可能なように循環ライン13、14により接続され吸収液循環部15を形成する。
【0042】
吸収部1において二酸化炭素を吸収させた吸収液9は一方の循環ライン13を通して回収部12へ送られ、そこで吸収液9から二酸化炭素を回収して再生する。二酸化炭素が回収された吸収液9は二酸化炭素を吸収する前の状態とほぼ同様の状態に再生される。このようにして再生された吸収液9は再び二酸化炭素の吸収に用いるため、他方の循環ライン14を通して吸収部1へと送られる。
【0043】
また、吸収液循環部15において二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13には吸収液排出ライン7が接続され、その端部にはバイオマス培養部2が接続される。吸収部1において二酸化炭素を吸収させた吸収液9の一部はこの吸収液排出ライン7により取り出され、バイオマス培養部2へと送られ処理される。
【0044】
バイオマス培養部2へ吸収液9を排出することで、吸収液循環部15を循環する吸収液9は減少する。このような吸収液循環部15における吸収液9の減少分は、例えば吸収液貯蔵槽4から吸収液供給ライン5を通して吸収液9を供給することにより補うことができる。この際、吸収液供給ライン5は回収部12で再生された吸収液9が通る循環ライン14に接続されていることが好ましい。
【0045】
回収部12における吸収液9からの二酸化炭素の回収は、例えば上述したような二酸化炭素の吸収反応と逆の過程で行われる。すなわち、吸収液9を110℃〜130℃程度に加熱することにより、吸収液9から二酸化炭素を分離させて回収する。回収部12における加熱は、例えば図5に示されるように熱交換器やヒータ等の加熱手段16を設けて吸収液9を加熱することにより行う。
【0046】
熱交換器を用いる場合には、その熱源として吸収部1に入る前の二酸化炭素含有気体の熱を利用してもよいし、このような二酸化炭素含有気体を排出する火力発電所等のプラントで発生した熱を利用してもよい。このようなものを熱源として用いれば、エネルギーの有効利用が可能となり、新たな二酸化炭素の発生も抑制することができる。
【0047】
本発明では吸収液9としてアルカリ性の水溶液、例えば炭酸カリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液を用いているため、上述したような吸収液9から二酸化炭素を分離する際の熱消費量が少なく、低エネルギーで効率的に二酸化炭素を分離、回収することが可能である。また、上述した加熱による二酸化炭素の分離、回収は、吸収液9を二酸化炭素の吸収に再利用できるため好ましい。
【0048】
回収部12で回収された二酸化炭素は気体状態のまま貯蔵槽17で貯蔵してもよいし、例えばドライアイス化する手段18を用いて固体状態とした後に貯蔵槽19で貯蔵してもよい。
【0049】
本発明における回収部12としては上述したような吸収液9を加熱して二酸化炭素を分離、回収するものの他に、例えば吸収液9を冷却して炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩からなる反応生成物を結晶化させて、フィルタ等で回収するものであってもかまわない。
【0050】
吸収液循環部15には、二酸化炭素の吸収により生成した反応生成物、例えば炭酸水素カリウムや炭酸水素ナトリウム等が結晶化して吸収液の流れを妨げないように、図6に示すように結晶化抑制手段20を設けることが好ましい。結晶化抑制手段20は反応生成物が多く含まれ結晶化しやすい部分、例えば吸収部1で二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13に設けることが好ましい。
【0051】
結晶化抑制手段20としては、例えば吸収液9の温度を上昇させて結晶化を抑制する加熱手段、反応生成物の濃度を低下させて結晶化を抑制する低濃度化手段が挙げられる。加熱手段としては例えばヒータあるいは火力発電所等のプラントで発生した熱を熱源とする熱交換器が挙げられる。また、低濃度化手段としては二酸化炭素を吸収させる前の吸収液9や強アルカリ性水溶液を加えるものが挙げられる。
【0052】
このような結晶化抑制手段20の制御は、例えば循環ライン13、14に吸収液の温度、炭酸イオン濃度あるいは炭酸水素イオン濃度を測定するセンサ21を設け、このセンサ21の出力に基づいて制御を行う制御手段22により行う。
【0053】
例えば、吸収部1から回収部12へ向かう循環ライン13において、吸収液の温度60℃〜100℃、炭酸イオン濃度0.1[mol/l]〜0.8[mol/l]となるように結晶化抑制手段20を制御することで、循環ライン13における反応生成物の結晶化を有効に抑制することができる。
【0054】
また吸収液循環部15には結晶化抑制手段20と共に、またはこれに代えて結晶化物回収手段23を設けてもよい。このような結晶化物回収手段23を設けて吸収液9中に発生した結晶化物を除去(回収)することで、結晶化抑制手段20での結晶化抑制が不十分で結晶化してしまった場合であっても吸収液9の流れを維持することが可能となる。
【0055】
結晶化物回収手段23は結晶化抑制手段20と同様に反応生成物が多く含まれ結晶化しやすい部分、例えば吸収部1で二酸化炭素を吸収させた吸収液9が通る循環ライン13の途中に設けることが好ましい。結晶化物回収手段23としては例えばフィルタ等を用いることができ、回収した結晶化物はバイオマス培養槽2で光合成生物の栄養源として用いてもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、二酸化炭素の吸収にアルカリ性の吸収液を用い、このような吸収液に二酸化炭素を吸収させたものを光合成生物の培養に用いることで、多量の二酸化炭素を効率的に生物的固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二酸化炭素回収装置の一例を示した図。
【図2】本発明における吸収部の一例を示した図。
【図3】本発明における吸収部の他の例を示した図。
【図4】吸収液循環部を有する二酸化炭素回収装置の一例を示した図。
【図5】本発明における回収部の一例を示した図。
【図6】吸収液循環部を有する二酸化炭素回収装置の他の例を示した図。
【符号の説明】
1…吸収部 1a、1b、1c…セクション 2…バイオマス培養部 3…気体供給ライン 4…吸収液貯蔵槽 5…吸収液供給ライン 6…気体排出ライン7…吸収液排出ライン 8…二酸化炭素含有気体の流れ 9…吸収液 12…回収部 13、14…循環ライン 15…吸収液循環部 18…ドライアイス化手段 20…結晶化抑制手段 21…センサ 22…制御手段 23…結晶化物回収手段
Claims (11)
- 二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、
前記二酸化炭素を吸収させた吸収液から、前記二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部と
を具備することを特徴とする二酸化炭素回収装置。 - 二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収部と、前記吸収部から送られた吸収液から二酸化炭素を回収して再び前記吸収部へ戻す回収部とからなる吸収液循環部と、
前記吸収液循環部から一部の吸収液を取り出し、その吸収液から二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収するバイオマス培養部と
を具備することを特徴とする二酸化炭素回収装置。 - 前記吸収液は炭酸カリウム水溶液および炭酸ナトリウム水溶液から選ばれた少なくとも1種から主としてなるもの、または、これに特性劣化を抑制するための劣化抑制成分が添加されたものであることを特徴とする請求項2記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記吸収部を前記二酸化炭素含有気体の流れに沿って複数のセクションからなるものとし、前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションの吸収液を上流側のセクションの吸収液よりもアルカリ性が高くかつ平均温度が低くなるようにしたことを特徴とする請求項2または3記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記吸収部を前記二酸化炭素含有気体の流れに沿って複数のセクションからなるものとし、前記二酸化炭素含有気体の流れに対して下流側のセクションから上流側のセクションに順に前記吸収液を循環させると共に、前記複数のセクションの中から選ばれる少なくとも1つのセクションに流入する吸収液に新規な吸収液または前記回収部で二酸化炭素を回収した後二酸化炭素を吸収させていない吸収液を加えたことを特徴とする請求項2または3記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記吸収液循環部に、前記吸収液中での反応生成物の結晶化を抑制する結晶化抑制手段として、吸収液の温度を上昇させる加熱手段および反応生成物の濃度を下げる低濃度化手段のうちの少なくとも1つの手段を設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記吸収液循環部に前記吸収液の温度ならびに吸収液中の炭酸イオン濃度および炭酸水素イオン濃度の中から選ばれる少なくとも1つを測定するセンサを設け、このセンサの出力に応じて前記結晶化抑制手段の出力を制御するようにしたことを特徴とする請求項6記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記吸収液循環部に、前記吸収液中で結晶化した反応生成物を除去するための結晶化物回収手段を設けたことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記回収部における二酸化炭素の回収を熱交換器を用いた吸収液の加熱によるものとし、前記加熱の熱源として前記吸収部に導入する前の二酸化炭素含有気体の熱またはこれを排出するプラントの熱を用いたことを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項記載の二酸化炭素回収装置。
- 前記回収部に、回収された二酸化炭素をドライアイス化するためのドライアイス化手段を設けたことを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項記載の二酸化炭素回収装置。
- 二酸化炭素含有気体をアルカリ性の吸収液に気液接触させて、前記二酸化炭素を前記吸収液に吸収させた後、この二酸化炭素の吸収反応により生成した反応生成物を光合成生物を用いて回収することを特徴とする二酸化炭素回収方法。
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