JP2004538257A - ヒドロコロイド組成物 - Google Patents

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Abstract

従来のヒドロコロイド組成物に対して改良された利点を有するヒドロコロイド組成物を提供する。本明細書に開示する新規なヒドロコロイド組成物は、創傷の手当てのために使用者の皮膚に適用するための、改善された結着性、吸収性及び接着性を示す創傷手当て材の製造に特に有用である。また、当該ヒドロコロイド組成物を製造する方法を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロコロイド組成物に関する。特に、本発明は、吸収性であり、接着性であり、水分を吸収したときその結着性を維持し、皮膚に適用されたとき皮膚に対して非損傷性であるヒドロコロイド組成物に関する。
【0002】
一般的背景及び現在の技術水準
創傷の手当ては、下層にある皮膚組織の健全さ及び外観を改善するために望ましい。創傷は、たとえば、外傷によって誘発されるもの、たとえば切り傷、擦り傷又は水ぶくれであろうと、外科的に誘発されるもの、たとえば手術の切開又は造孔であろうと、影響区域を治癒し、さらなる皮膚損傷を防ぐため、局所的な処置を要する。創傷が適切に処置されないならば、さらなる皮膚の刺激が起こり、その結果、患者にとって二次感染及びさらなる苦痛を生じさせるおそれがある。
【0003】
ヒドロコロイド組成物で形成されたヒドロコロイド創傷手当て材は、治癒過程に対するその有益な効果のため、創傷及び造孔の手当ての分野で広く使用されている。創傷の手当て及び造孔への適用に使用されるヒドロコロイド組成物は、好ましくは、創傷部位から流体を吸収して除き、ひいては治癒過程を促進するための高い吸収性と、創傷手当て材を使用者の皮膚に当てて保持し、それでいて痛みを伴わずに剥がすことを可能にするようにバランスさせた接着性と、創傷手当て材を皮膚から容易かつ完全に剥がすことを可能にするようにするための良好な構造結着性とを有し、さらなる皮膚の刺激を生じさせることによって一次創傷をさらに悪化させるべきではない。
【0004】
いくつかのヒドロコロイド組成物が記載されているが、いずれも不都合な性質を有している。
【0005】
最初のヒドロコロイド組成物は、米国特許第3,339,546号で記載されたものである。記載されたヒドロコロイド組成物は、親水性粒子の不連続相を有する低ないし中分子量のポリイソブチレン(PIB)の連続相を含むものであった。そのようなヒドロコロイド組成物は、皮膚に対する乾接着性及び生物学的流体に対する高い吸収性を提供する。この組成物の欠点は、多量の流体を吸収したときの、PIBの低い凝集力によるその結着性の低さである。
【0006】
米国特許第4,166,051号は、結着性増強剤として添加されたブチルゴムを有するPIB組成物を記載している。また、米国特許第4,192,785号及び米国特許第4,204,540号は、ブチルポリマーに加えて、結着性増強剤として繊維材料及び不溶性親水性粉末を含めたものである。米国特許第4,496,357号は、組成物の凝集力を増すために添加された煙霧質シリカを有するPIB組成物を記載している。上記組成物のいずれにおいても、PIB組成物の結着性及び/又は凝集力は改善されたが、組成物の全吸収性が元来のPIB系に比較して低下した。
【0007】
吸収を改善しながらも凝集力と結着性とのより良好なバランスを達成するため、ヒドロコロイド組成物における他の改善が試みられた。米国特許第4,359,047号は、ポリオール及びマレイン酸無水物を有するPIBブレンドを記載している。米国特許第4,393,080号は、メチルビニルエーテル及びマレイン酸無水物を有するPIBブレンドを記載している。米国特許第4,551,490号は、ブチルゴムと、ロジン粘着付与剤を含有するスチレン系ブロックコポリマー接着剤とを有するPIBブレンドを記載している。米国特許第5,466,726号は、PIBを改質することによって結着性を改善するため、スチレンブチルジエンポリマー及びハロブチルポリマーとのPIBブレンドを記載している。米国特許第5,492,943号は、高分子量PIB及びスチレンブチルジエンブロックコポリマー、粘着付与剤ならびに可塑化油のブレンドを記載している。EP122344は、低分子量のPIBとマレイン酸ビニルエーテル及びマレイン酸とのブレンドを記載している。
【0008】
上記組成物のいずれにおいても、組成物の吸収が元来のPIB組成物よりも改善された。しかし、これらの組成物はすべて、PIBよりも化学的に反応性である有機成分を含有し、使用者の皮膚がPIBに添加されたそれらの薬品によってむしろ刺激されやすくなり、したがって、生理学的系においてそれほど有用ではない。
【0009】
増強された吸収性及び/又は増強された構造結着性及び/又は改善された接着性及び/又は使用者に対する最小限の皮膚損傷を提供するヒドロコロイド組成物の必要性があることは明白である。本明細書に開示するヒドロコロイド組成物は、少なくとも、前記性質を達成する。
【0010】
発明の概要
本発明の教示は、特に創傷の手当てのために使用者の皮膚に適用するための創傷手当て材を形成するために使用される場合、公知の組成物よりも改善された利点を有するヒドロコロイド組成物を提供する。また、当該ヒドロコロイド組成物を製造する方法が提供される。
【0011】
本発明の教示にしたがって、エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー(EPDM)を主に含むヒドロコロイド組成物が提供される。
【0012】
あるいはまた、EPDMとPIBとのブレンドを主に含むヒドロコロイド組成物が提供される。
【0013】
実施態様によっては、ヒドロコロイド組成物は親水性粒子をさらに含む。
【0014】
実施態様によっては、ヒドロコロイド組成物は、単一の薬剤であることもできるし、薬剤の組み合わせであることもできる治療剤をさらに含む。
【0015】
実施態様によっては、ヒドロコロイド組成物は他の添加物をさらに含む。
【0016】
ヒドロコロイド組成物は、使用者の皮膚と効果的に調和するために顔料、たとえば肌のような色又は色相を含むこともできるし、創傷手当て材を取り外すことなく創傷を検査することができるように実質的に透明又は明澄であることもできる。
【0017】
本発明の前記及び他の目的、特徴及び利点は、図面を参照しながら記載する以下の好ましい実施態様の詳細な説明から明らかになる。
【0018】
好ましい実施態様の詳細な説明
本明細書は本発明の特定の実施態様を記載するが、当業者は、本発明の発明的概念及び範囲を逸することなく、本発明の変形を考案することができる。
【0019】
材料
本発明にしたがって、エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー(EPDM)を含むヒドロコロイド組成物が提供される。EPDMは、エチリデンノルボルネン(ENB)又はジシクロペンタジエン(DCPD)を含むが、これらに限定されない、エチレン、プロピレン及び非共役化ジエンから製造される三元共重合体である。種々の実施態様は、約エチレン25%:プロピレン75%〜約エチレン75%:プロピレン25%のエチレン/プロピレン比の範囲を有することができる。すなわち、例示的なEPDMのエチレン成分は約25%〜約75%の範囲であり、プロピレン成分は約25%〜75%の範囲である。これらのような三元共重合体中のジエン含量は通常、約1%〜約20%の範囲である。本発明における使用に適したEPDMの一例は、Royalene 521(Uniroyal Chemical、米コネチカット州Middlebury)である。本発明における使用に適したもう一つの例示的なEPDMは、Royalene 512(Uniroyal Chemical、米コネチカット州Middlebury)である。このEPDMは、Royalene 521よりも高い分子量を有し、より高い凝集特性をヒドロコロイド組成物に付与する。
【0020】
これらの例示的なEPDMは、種々の物理的性質を示す。Royalene 512は、約125℃で約60のムーニー粘度を有し、約68/32のエチレン/プロピレン比を有する。このEPDMの例示的なジエン含量は約4%ENBである。Royalene 521は、約100℃で約45のムーニー粘度を有し、約52/48のエチレン/プロピレン比を有する。このEPDMの例示的なジエン含量は約5%ENBである。Royalene 512は通常、より高い内部強度及び保形性を示し、それが、改善された常温流れ抵抗を例示的なヒドロコロイド配合物に付与する。あるいはまた、EPDMをポリイソブチレン(PIB)及びエチレンプロピレンエラストマーと組み合わせて含むヒドロコロイド組成物が提供される。
【0021】
エチレン/プロピレンエラストマーは非晶質ポリオレフィンである。種々の実施態様は、190℃で250〜20,000mPasの範囲のサーモゾル粘度を有する。二つの適当な例は、Eastoflex E1003及びEastoflex E1060(Eastman Chemical、米テネシー州Kingsport)である。Eastoflex E1003は、250mPasの範囲のサーモゾル粘度及び−33℃のガラス転移温度を有する。他の実施態様では、6,000mPasのサーモゾル粘度及び−23℃のガラス転移温度を有するEastoflex E1060を使用することができる。Eastoflex E1060は通常、より高い引張り強さ及び伸び率を示し、それが、配合物により大きな結着性を付与する。しかし、Eastoflex E1003は、より良好な塩水吸収を可能にする。
【0022】
一つの実施態様では、EPDM/PIB比は、約EPDM5%:PIB95%〜約EPDM70%:PIB30%の範囲である。本発明における使用に適したPIBの例は、PIB 6H(Nippon Petrochemicals社、東京)及びVistanex(Exxon Mobil Chemical社、米テキサス州Houston)である。実施態様によっては、PIB等級は、36,000〜70,000の範囲の平均分子量を有することができる。他の実施態様では、低分子量ないし中高分子量のPIB、たとえばVistanex LM-MH(フローリ分子量50,400〜55,800)を使用することができる。
【0023】
さらなる例示的なヒドロコロイド組成物は、PIB及びスチレン系ブロックコポリマー(SBC)と組み合わせたEPDMで構成される。SBCは、化学結合したポリスチレンブロック及びポリジエンブロックからできた例示的なブロックコポリマーである。ポリジエンがポリイソプレンである場合、SBCは、SISと呼ばれるスチレン−イソプレン−スチレンのトリブロック及びSI(スチレンイソプレン)と呼ばれるジブロックポリマーで構成される。SBSは、ポリブタジエンをポリジエンとして有するトリブロックコポリマーを表す。すなわち、SISのような例示的なトリブロックコポリマーは、三つのブロックを有する、ポリスチレンブロック−ポリイソプレンブロック−ポリスチレンブロックからなる。このトリブロックポリマーの中央のブロックは、ミッドブロックと呼ばれるポリイソプレンである。したがって、ジブロック、たとえばSIは、化学的に連結したポリスチレンブロック−ポリイソプレンブロックであることができる。トリブロックコポリマーのミッドブロックポリジエンが水素化されると、それは、SEBSと呼ばれるスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーになる。
【0024】
SIS、SBS及びSEBSはEPDMゴムと適合性がある。これらは、EPDMゴムとブレンドされると、ヒドロコロイド組成物の疎水性ゴム感圧接着相(PSA)に凝集力を付与し、ゴム相の常温流れを減らし、皮膚への接着を促進する。
【0025】
本発明の教示にしたがって例示的なヒドロコロイド組成物に使用することができるSBCは、Shell ChemicalのKraton 1107、Kraton 1111及びKraton 1101、Exxon MobilのVector 4113及びVector 4114を含むが、これらに限定されない。例示的なヒドロコロイド組成物は、ヒドロコロイド配合物を30重量%まで含有することができる。これらは、SBS系のSBCであるKraton 1101を除き、SIS系のコポリマーである。
【0026】
親水性粒子は、組成物に加えることができ、好ましくは、水中で膨潤し、水を運ぶことができる。本発明で使用することができる親水性粒子は、天然由来物質(たとえばシリカ、コラーゲン、ペクチン、ゼラチン、デンプン、グアーガム、アラビアゴム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、カラヤゴム、アルギン酸及びそのナトリウムもしくはカルシウム塩)及び合成物質(たとえばナトリウムカルボキシメチルセルロース(CMC)、架橋したナトリウムカルボキシメチルセルロース、結晶質ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、高分子量ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、架橋デキストラン及びデンプン−アクリロニトリルグラフトコポリマー、デンプンナトリウムポリアクリレート、グルテン、メチルビニルエーテル及びマレイン酸のポリマー及び誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル酸の金属及び/又はアンモニウム塩及び/又はそのコポリマーならびにポリスチレンスルホン酸の金属又はアンモニウム塩)又は多様な市販の代替吸収性製品を含むが、これらに限定されない。一つの実施態様では、親水性粒子は、ヒドロコロイド組成物の約20〜40%を構成する。
【0027】
実施態様によっては、組成物は、創傷の保護及び治癒を支援することができる治療剤をはじめとする治療剤、たとえばアルコール、過酸化物又はベタジン;抗微生物剤、抗菌剤、たとえばトリクロサン又はポリスポリン;抗ウイルス剤、たとえばノノキシル−9;抗真菌剤、たとえばイミダゾール;抗炎症剤、たとえばヒドロコルチゾン;創傷治癒促進剤、たとえば成長因子;コラーゲン、保湿剤、たとえばアロエ又はビタミンA、DもしくはE;抗瘢痕剤、たとえばコルチゾンあるいは薬理的に活性な薬剤、たとえば鎮痛薬、麻酔薬、抗炎症薬及びステロイド剤を含むことができる。
【0028】
実施態様によっては、組成物は、所望の接着性を達成するための添加物、たとえば粘着付与剤、可塑剤及び/又は安定剤を含むことができる。ブチル268&269(Exxon Mobil Chemical社、米テキサス州Houston)をはじめとするブチルゴムを使用して、上記で論じたようにヒドロコロイドの結着性を改善することができる。Parapol(Exxon Mobil Chemical社、米テキサス州Houston)、ポリブテン、Eastoflex E1003もしくは1060、樹脂(Eastman Chemical、米テネシー州Kingsport)及び低分子量エチレンプロピレンコポリマー、たとえばUniroyal ChemicalのTrilene 56を可塑剤として使用することができる。使用される粘着付与剤は、好ましくは約60℃〜約120℃の範囲に軟化点を有するいかなる脂肪族タイプ樹脂であることもできる。たとえばEastotac 100L(Eastman Chemical、米テネシー州Kingsport)を粘着付与剤として使用することができる。他の粘着付与剤は、典型的なC5樹脂、たとえばGoodyear(米オハイオ州Akron)のWingtac 95、水素化芳香族樹脂及びポリテルペン樹脂、たとえばHercules社(米デラウェア州Wilmington)のRegalite R101及びPiccolyte S115ならびに環式樹脂、たとえばExxon Mobil Chemical社のEscorez 5000シリーズを含むが、これらに限定されない。Exxon Mobil Chemical社の別の粘着付与剤であるEscorez 1310Lが、本発明の教示を実施するのに有用である。Escorez 1310Lは、C5モノマーでできた炭化水素系の脂肪族樹脂である。
【0029】
ヒドロコロイド組成物の調製
組成物を製造する方法は以下に記す作業の方法又は順序により達成することができるが、これに限定されない。表1、2及び3の組成物は、以下のようにして調製した。
【0030】
EPDM、PIB、ゴム及び他の成分を含む成分をミキサに加え、窒素ブランケット下、約180℃〜約190℃に加熱する。成分が完全に溶融するまで成分を加熱し、組成物が均一になるまで成分を混合する。次に、加熱された組成物に親水性粒子及び治療剤をブレンドし、粒子が完全に均一に混合するまで混合を継続する。組成物を所望の厚さに押出し又はプレスしたのち、適当な基材、たとえば裏地フィルム、剥離ライナ、ポリウレタンフィルム、コポリエステルフィルム、エチレンビニルアセテート(EVA)フィルム、エチレンメチルアクリレートコポリマー(EMAC)フィルム及びポリオレフィンフィルムに積層して、サンプルシートを形成することができる。吸収及び皮膚接着試験に備えて、表1〜表3のヒドロコロイドサンプルを5ミルのEMACフィルムによって裏打ちした。このように組成物が積層されるならば、図1に見られるようなヒドロコロイド創傷手当て材11は、接着層17及び裏地層15で構成される。あるいはまた、組成物を冷却したのち及び/又は創傷の手当てに使用するための創傷手当て材に形成したのち、治療剤を加えることもできる。
【0031】
ヒドロコロイド組成物が有用であろう例示的な創傷手当て材は、当業者に公知であるような、造孔癒着アセンブリ、外傷手当て材、ブリスタパッチ、包帯、他の創傷手当て材及び医療装置の接着部品を含む。このような創傷手当て材は、種々の形状、たとえば、汎用の場合には、縁に段を付け、縁を斜めに切った楕円、円又は丸、長方形、正方形に裁断することもできるし、たとえば体の特定部分に使用する場合には望みの形に形成することもできる。
【0032】
当該技術で公知であるように、ヒドロコロイド創傷手当て材は、たとえばヒドロコロイド組成物で構成される接着層17を形成するのに有効な量の接着材料を有する裏地フィルム層15、たとえばフィルム又は気泡体層をそれに結合させて含むことができる。このような裏地フィルムに有用な例示的な材料が以下さらに記載され、当業者に公知であるように、カレンダー圧延製造工程で利用することができる。
【0033】
裏地フィルム層
図1は、上面区域21及び下面区域23を有し、厚さ25を成す裏地フィルム層15と、裏地フィルム層下面区域23に接着された接着層17とを含む例示的なヒドロコロイド創傷手当て材11を示す。接着層17は、上面区域27及び下面区域29を有し、厚さ19を成す。接着層17は、本発明の教示にしたがって配合された新規なヒドロコロイド組成物で構成される。使用中、接着性の下面区域29が使用者の皮膚13に接着する。
【0034】
本発明に有用である裏地フィルム層材料は、接着層17のための適当な基材を提供することができ、接着層17によって皮膚13に固着された状態で皮膚13からの剥離に耐え、その結着性を維持するのに十分な強度を有する限り、特に限定されない。好ましくは、裏地フィルム層は水不浸透性である。
【0035】
裏地フィルム層15は、好ましくは、快適さの観点から可撓性である。可撓性は、材料のいずれか一つ又はすべての軸方向における弾性によって達成することができる。さらには、裏地フィルム層15は、好ましくは、表面角が変化する皮膚の区域に適用されたとき皮膚の輪郭に合わせるために柔軟性であることが好ましい。裏地は、好ましくは、材料の平面軸では非伸縮性、すなわち非弾性である。
【0036】
ヒドロコロイド創傷手当て材11の裏地フィルム層は、好ましくは、熱可塑性エラストマー、より具体的にはエチレン系のコポリマーを含む。使用することができるエチレン系コポリマーの例は、エチレンアクリルアクリレート、エチレンブチルアクリレート、エチレンエチルアクリレート及びエチレンメチルアクリレートコポリマー(EMAC)を含むが、これらに限定されない。一つの実施態様では、裏地フィルムは、好ましくは、約50%〜約100%エチレン系のコポリマーである。裏地に使用されるエチレン系のコポリマーは、好ましくは約8〜28%、もっとも好ましくは約21%のコモノマーレベルを有する。裏地フィルム層15のエチレン系コポリマー中のコモノマーのレベルは、使用者が快適に装着することができる柔軟性の裏地を達成するように選択することができる。さらには、使用されるエチレン系コポリマーは、好ましくは、メルトインデックス(MI)約2〜約10の範囲の樹脂であるが、当業者によって理解されるように、他の等級のエチレン系コポリマーを使用してもよい。裏地に使用することができるエチレン系コポリマーの例は、EMAC、たとえばChevron SP2205、Exxon Optema(登録商標)TC-110及びExxon Optema(登録商標)TC-120を含むが、これらに限定されない。
【0037】
さらには、裏地フィルム層15は、低密度ポリエチレンホモポリマー(LDPE)を含むことができる。LDPEの添加は、少なくとも、カレンダー圧延したフィルムの溶融強度を増すことによって処理速度を改善する際に有利であるかもしれない。広い範囲のLDPEを裏地に使用することができる。裏地に使用されるLDPEは、好ましくは、MI約2〜約16の範囲の押出し及び/又はコーティング等級樹脂である。裏地フィルム層15に使用することができるLDPEの例は、Nova Chemicals LF-0219-AM又はChevron PE1019を含むが、これらに限定されない。
【0038】
裏地フィルム層15は、添加物、たとえば酸化防止剤/安定剤及び/又は加工助剤をさらに含むことができる。立体障害フェノール性酸化防止剤、たとえばCiba-Geigy製のIrganox(登録商標)1010が、医療用途に適切な安定剤の一例である。加工助剤、たとえばN,N′−エチレンビスステアラミドが、少なくとも、中央ロール面からカレンダー圧延フィルムを剥離しやすくすることによって加工を支援する際に有利であるかもしれない。加工助剤の使用は、コモノマーレベルが18%を超える裏地フィルム配合物において特に好ましい。一つのそのような添加物の例は、Lonza Specialty Chemicals製のAcrawax(登録商標)Cである。代替実施態様では、裏地フィルムは、EMAC約65重量%〜約100重量%、LDPE約35重量%以下、酸化防止剤、加工助剤及び/又は安定剤約0.05重量%〜約2重量%の組成である。
【0039】
裏地フィルム層15はまた、好ましくは、十分な強度を創傷手当て材11に付与する厚さ25であり、かつ、装着者にとって快適であり、すべての皮膚面3に接するように柔軟性である薄さである。一つの実施態様では、裏地フィルム層の厚さ25は、1インチの1000分の約0.5〜約10(ミル)であり、他の実施態様では、裏地フィルム層の厚さは約2〜約6ミルである。裏地フィルム層の厚さ25は、裏地フィルム上面区域21から裏地フィルム下面区域23まで一定であってもよいし一定でなくてもよい。
【0040】
一般に、前記ヒドロコロイド組成物は、プリセットした間隙を有するカレンダに材料を通すことによってシートに成形することもできるし、所望の深さの型キャビティ中での圧縮によってシートに成形することもできる。組成物はまた、ほぼ望みの厚さのリボンを押出しするようにセットされたスロット又はテープダイを装備した従来の押出し装置に混合材料を通すことによって成形することもできる。必要ならば、押出ししたリボンは、1セット以上の圧縮ローラに通すことによってその厚さをさらに圧縮することができる。
【0041】
例示的な調製形態は、所望の幅及び厚さのリボンを剥離紙に対して直接押出ししたのち、その剥離紙をストック「予備成形物」に裁断する工程を含む。望むならば、予備成形物の露出側をいくつかのタイプの裏地(多孔質又は非孔質のフィルムを使用)のいずれかで覆うこともできる。すでに開示した裏地に加えて、他の利用可能な裏地、たとえばプラスチックフィルム(多孔質又は非孔質、触圧接着剤付き又はなし)、不織布及び織布、多孔質又は非孔質タイプの触圧接着剤裏打ちテープを使用してもよい。裏地は、手で被着してもよいし、上述した圧縮ローラを用いて被着してもよい。
【0042】
また、本発明の教示にしたがって、新規なヒドロコロイド組成物を使用して圧延創傷手当て材を調製するさらなる例示的な方法を利用することもできる。一例では、2001年8月8日に出願され、全体を引用例として本明細書に取り込む米国特許出願第09/925,063号が、ヒドロコロイド創傷手当て材を形成するための例示的な方法を提供している。
【0043】
ヒドロコロイド創傷手当て材の製造方法
創傷手当て材を製造する方法は、以下に記す作業の方法又は順序により達成することができるが、これに限定されない。
【0044】
ヒドロコロイド創傷手当て材11を製造する一つの例示的な方法では、多軸ロールカレンダ加工を使用して、単一の製造工程で裏地フィルム層15を形成し、接着層17を被着する(図2)。裏地フィルム組成物115は、選択されたポリマー、酸化防止剤、加工助剤及び/又は安定剤を選択された比でブレンドし、それを計量供給し、混合し、たとえば一軸スクリュー押出し機33に通して押出しすることによって形成される。押出しされるときの裏地フィルム組成物115の温度は、好ましくは約350〜400華氏度の範囲であり、もっとも好ましくは約380華氏度である。裏地フィルム組成物115は、裏地フィルム層15に成形するため、多軸ロール式カレンダ35に連続的に送られる。裏地フィルム層の厚さ25は、カレンダの上ロール39と中央ロール41との間の上間隙37の幅によって決まる。
【0045】
カレンダの上ロール39の表面温度は、好ましくは、裏地フィルム組成物115の温度に加熱されるが、中央ロール41は、押出し物の温度に対して冷却される。さらには、上ロール39は、好ましくは、中央ロール41に比べて遅い速度で回転する。裏地フィルム組成物115は、好ましくは、より冷温で高速の中央ロール41に粘着し、カレンダの中央ロール41と下ロール45との間の下間隙43に運ばれて、接着層17とで積層される。ヒドロコロイド創傷手当て材11の全厚(少なくとも、接着層厚さ19+裏地層厚さ25)は、カレンダの中央ロール41と下ロール45との間の下間隙43の幅によって決まる。
【0046】
次に、カレンダに押出しするための接着組成物を117を調製する。当業者によって理解されるように、接着剤は、多数の方法及び多様な混合装置で調製することができる。たとえば、バッチミキサ(たとえば、AMK Mixtruder(登録商標)を含む内部シグマブレードミキサ)を使用して、圧延工程の前にゴム系の接着剤を混合することができる。バッチ混合を使用する場合には、二次的な作業を使用して接着剤をオフラインで調製することもできる。あるいはまた、連続ミキサ(たとえばFarrel Continuous Mixer(FCM)(登録商標))又は二軸スクリュー押出し機を使用することができる。連続混合は通常、接着剤の缶を混合し、直接カレンダに送ることを可能にする。好ましくは、接着組成物117のカレンダ35への最終的な送りは、たとえば一軸スクリュー押出し機47又はメルトポンプシステムを用いる押出しによって達成される。押出しされるときの接着組成物117の温度は、好ましくは約400〜450華氏度の範囲であり、もっとも好ましくは約430華氏度である。
【0047】
接着組成物を製造する方法は、以下に記す作業の方法又は順序により達成することができるが、これに限定されない。たとえば、接着組成物成分は、EPDMで構成されることができ、シグマブレードミキサに加え、窒素ブランケット下、約180〜190℃に加熱することができる。成分は、好ましくは、完全に溶融するまで加熱し、その後、実施態様によってはParapolをさらに加える。混合物は、好ましくは、組成物が均一になるまで混合する。温度を好ましくは約110〜130℃に下げる。そして、親水性粒子を加熱された接着組成物にブレンドし、粒子が完全に均一に混合するまで混合を継続する。そして、混合物をミキサから取り出し、カレンダー圧延に備える。例示的なカレンダ温度は、約130〜160℃の範囲であることができる。
【0048】
接着組成物117を、中央ロール41と下ロール45との間で裏地フィルム層に対してカレンダー圧延する。この方法によって広い範囲の接着剤厚さ19を達成することができる。下ロール45は、好ましくは、押出しされるときの接着組成物117の温度まで加熱する。さらに、下ロール45は、好ましくは、中央ロール41に比べて遅い速度で回転する。
【0049】
ひとたび積層されると、ヒドロコロイド創傷手当て材11をカレンダから剥離させ、好ましくは、冷却セクション49に通す。
【0050】
そして、接着性下面29を剥離ライナ31とで積層し、創傷手当て材を所望の形状に裁断又はプレスすることによってヒドロコロイド創傷手当て材を個別の使用パッチに転換し、使用者への販売のために包装するため、マスタロール51に巻き付ける。剥離ライナ31は、転換又は使用者への販売のために、製品が製造された後、いかなるときに加えてもよいが、加える必要もない(図2参照)。
【0051】
製造は、剥離ライナの非存在で実施することができる。しかし、ヒドロコロイド創傷手当て材11の製造ののち、剥離ライナ31を接着層下面区域29に積層して、創傷手当て材の転換を容易にしたり(たとえば打抜きによって)、たとえば使用者への適用の前に接着剤を保護したりしてもよい。適切なライナ材料の例は、少なくとも接着層と接触する片側をシリコーンコートされた漂白クラフトグラシンペーパを含むが、これに限定されない。
【0052】
ライナ31は、ヒドロコロイド創傷手当て材11と同じ寸法であることもできるし、創傷手当て材11からのライナ31の剥離を容易にするための種々の寸法であることもできる。ライナ31が創傷手当て材とは異なる寸法である場合、ライナは、いずれか一つ又はすべての平面寸法において創傷手当て材11よりも大きくすることができる。さらには、ライナ31は、創傷手当て材からのライナの剥離を容易にするため、破断のための線、たとえば切込み又はミシン目を有することができる。
【0053】
本明細書に開示した配合の従来技術のヒドロコロイド組成物の種々の特性を比較し、例示的な本来の吸収特性、結着特性及び接着特性を提供するため、以下の試験(表1、2及び3)及び結果を実施した。
【0054】
例1
塩水吸収試験
ヒドロコロイド組成物を5ミル厚のEMACフィルムの裏地に付けたサンプルを使用して、一定量の塩水を入れたビーカを封止した。塩水がヒドロコロイド組成物の表面を覆うよう、ビーカを逆さにした。試験設備を25℃及び相対湿度50%で72時間保管した。
【0055】
試験の開始から試験の終わりまでのヒドロコロイド塊の重量増から塩水吸収率を計算した。試験後のサンプルの結着性を検査し、1〜10の尺度で格付けした(評点が高いほど結着性が良好)。
【0056】
皮膚接着
ヒドロコロイド組成物のサンプルを3名の被験者(女性1名、男性2名)の前腕に適用した。6時間連続装着したのち、サンプルを取り除き、ただちに被験者の皮膚への接着及び皮膚の身体的刺激に関して評価した。各観察結果を1〜10の尺度で格付けした(評点が高いほど接着性が良好又は刺激が高い(低、中、高))。
【0057】
結果
表1は、例示的なEPDMであるRoyalene 521に基づく組成物の試験の結果を示す。例1及び2は、EPDM系のヒドロコロイド組成物が良好な塩水吸収、良好な皮膚への接着及び例3(表2に見られるPIB系の組成物)におけるよりも良好な結着性を提供するということを実証する。
【0058】
ヒドロコロイド配合物の例示的な実施態様は、EPDM約70%以下、PIB約95%以下、粘着付与剤約35%以下、可塑剤約35%以下及び親水性粒子約40%以下で構成することができる。他の実施態様は、表3の組成物16で見られるように、PIBを含まないかもしれない。EPDMを有するさらなる例示的なヒドロコロイド組成物は、同じく表3の組成物17及び18で示されるように、SBCを約30%まで含んでもよいし、含まなくてもよい。そのうえ、本発明の教示にしたがって製造された例示的なヒドロコロイド組成物はさらに、安定剤を約5%まで含むこともできる。
【0059】
【表1】
Figure 2004538257
【0060】
表2は、9例のヒドロコロイド組成物を試験した結果を示す。例3:米国特許第3,339,546号に記載の純粋なPIBヒドロコロイド組成物、例4〜7:米国特許第4,551,490号に記載された実施に基づき、ブチルゴムを使用してPIBヒドロコロイド組成物の結着性を増強したもの。ブチルゴム(ブチル268及びブチル269)は組成物の結着性を高めたが、改質された系の吸収性はEPDM系ほど高くなく、皮膚への接着もまた、EPDM配合物よりもわずかに低かった。例8〜11は、本発明の教示による例示的なヒドロコロイド組成物である。EPDM系のヒドロコロイド組成物は、高い吸収性及び増強された結着性を維持し、格付けを10の尺度で8〜9まで高めた。すべての組成物が皮膚への低い刺激を示した。
【0061】
【表2】
Figure 2004538257
【0062】
表3は、さらに7種の新規な例示的ヒドロコロイド組成物(例12〜18)を試験した結果を示す。これらの試験で使用されるEPDMゴムは、表1及び2でまとめた実験で使用したRoyalene 521よりも高い分子量を有するRoyalene 512であった。前述したとおり、Royalene 512はRoyalene 521よりも良好な凝集力を付与する。組成物#16は、Royalene 512(例示的なEPDM)が、PIB又は他のゴムなしで粘着付与成分と混和しているとき、皮膚に対する良好な接着及び塩水に対する抵抗を提供することを実証する。組成物#15は、PIB及び粘着付与剤とで混合したRoyalene 512が、接着性、吸収性及び結着性のより良好なバランスを提供することを示す。
【0063】
表3にまとめた結果はまた、本発明の教示が、表1及び表2に一覧する組成物中で例示的な親水性粒子成分として使用される純粋なナトリウムCMCだけでなく、ヒドロコロイド材料、たとえばキサンタンガム及びナトリウムカルボキシメチルセルロース(CMC)のブレンドとでうまく作用する、EPDMで構成されたヒドロコロイド組成物(組成物#12〜#18)を提供するということを示す。
【0064】
さらには、EPDMで構成されたヒドロコロイド組成物は、他の凝集性の高いゴム、たとえばスチレン系ブロックコポリマーゴム(SBC)ともうまく作用する。組成物#17及び#18は、良好な皮膚への接着、塩水吸収性及び結着性のバランスを達成する、トリブロックSISゴムであるVector 4113を使用した例である。EPDMは、感圧接着相の一部としての他のポリマー及びゴムと混合することができる。すなわち、ヒドロコロイド配合物では、当業者に公知であるように、ゴム接着剤の連続相、すなわち非ヒドロコロイド粉末相は、自己接着性材料であるため、接着相、連続相又は感圧接着相と呼ばれる。他の有用なゴム及びポリマーは、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム及びエチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)などを含むが、これらに限定されない。
【0065】
【表3】
Figure 2004538257
【0066】
これらの例は、EPDMが単独で(組成物16)又はPIBと組み合わさって、ヒドロコロイド組成物の増強された結着性を提供し、当該組成物の皮膚への接着性を改善し、高い塩水吸収特性を維持するということを示す。さらには、本発明の教示にしたがって配合された化合物は、皮膚への刺激を最小限にする。
【0067】
また、さらなる例示的なヒドロコロイド組成物が、以下の例示的な配合物で見られるように、EPDM及びSBCで構成されることができる。例示的なEPDM及びSBCの組み合わせは、たとえば、EPDM約20部及びSBC約80部(合計100部)であることができる。さらなる成分は、約60〜約200部の粘着付与剤を含むことができ、また、約0〜200部の可塑剤を含むこともできる。また、さらなる成分は、約20〜500部の親水性粒子を含むことができる。
【0068】
また、本発明の教示にしたがって、超高分子量PIBを使用して例示的なヒドロコロイド組成物を提供することもできる。たとえば、これらの超高分子量PIBのMWは、約100,000〜150万ダルトン程度であることができる。
【0069】
さらに、EPDMを他の成分とでブレンドして新規で改良されたヒドロコロイド組成物を提供することができるとも考えられる。これらの成分の例は、ニトリルゴム(たとえばポリ(アクリルニトリル−co−ブタジエン))、ポリイソプレン、ポリウレタン、ハロブチルゴム、非晶質ポリ−Co−α−オレフィン、EVA(エチレンビニルアセテート)及びSBR(スチレンブタジエンゴム)を含む。
【0070】
例示及び説明のために本発明の好ましい実施態様に関する前記説明を提示した。これは、本発明を開示したとおりの形態に限定することを意図しない。本発明の教示を鑑みて、多くの改変及び変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】皮膚に適用された例示的なヒドロコロイド創傷手当て材の透視図である。
【図2】本発明の教示にしたがって創傷手当て材を製造する例示的な方法を示す図である。

Claims (31)

  1. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマーを含むヒドロコロイド組成物。
  2. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー及びポリイソブチレンを含むヒドロコロイド組成物。
  3. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー、ポリイソブチレン及びエチレンプロピレンエラストマーを含むヒドロコロイド組成物。
  4. 前記エチレンプロピレンジエンモノマーが、エチレン約25〜75%及びプロピレン約75〜25%を含む、請求項1記載のヒドロコロイド組成物。
  5. 前記エチレンプロピレンジエンモノマーが、エチレン約25〜75%及びプロピレン約75〜25%を含む、請求項2記載のヒドロコロイド組成物。
  6. エチレンプロピレンジエンモノマー約5〜約70%及びポリイソブチレン約95%〜約0%を含むヒドロコロイド組成物。
  7. 前記ポリイソブチレンが約36,000〜約100,000の分子量を有する、請求項2記載のヒドロコロイド組成物。
  8. 前記ポリイソブチレンが約45,000〜約60,000の分子量を有する、請求項2記載のヒドロコロイド組成物。
  9. 親水性粒子をさらに含む、請求項1記載のヒドロコロイド組成物。
  10. 親水性粒子をさらに含む、請求項2記載のヒドロコロイド組成物。
  11. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー及び親水性粒子を含み、前記親水性粒子が組成物の約20%〜約40%を構成するヒドロコロイド組成物。
  12. 治療剤をさらに含む、請求項1記載のヒドロコロイド組成物。
  13. 治療剤をさらに含む、請求項2記載のヒドロコロイド組成物。
  14. 添加物をさらに含む、請求項1又は2記載のヒドロコロイド組成物。
  15. 前記添加物が、粘着付与剤、安定剤及び可塑剤からなる群より選択される、請求項14記載のヒドロコロイド組成物。
  16. 前記安定剤がブチルゴムである、請求項15記載のヒドロコロイド組成物。
  17. 顔料をさらに含む、請求項1又は2記載のヒドロコロイド組成物。
  18. EDPM約5%〜約40%、PIB約10%〜約80%、可塑剤約35%以下、粘着付与剤約35%以下及び親水性粒子約40%以下を含むヒドロコロイド組成物。
  19. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー、ポリイソブチレン及びスチレン系ブロックコポリマーを含むヒドロコロイド組成物。
  20. 前記スチレン系ブロックコポリマーが前記ヒドロコロイド組成物の約35%以下を構成する、請求項19記載のヒドロコロイド組成物。
  21. 添加物をさらに含む、請求項19記載のヒドロコロイド組成物。
  22. 前記添加物が、粘着付与剤、安定剤、親水性粒子及び可塑剤からなる群より選択される、請求項21記載のヒドロコロイド組成物。
  23. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマーを含むヒドロコロイド組成物と、
    前記ヒドロコロイド組成物を上に配置する基材と
    を含む創傷手当て材。
  24. 前記ヒドロコロイド組成物がポリイソブチレンをさらに含む、請求項23記載の創傷手当て材。
  25. 前記ヒドロコロイド組成物がスチレン系ブロックコポリマーをさらに含む、請求項24記載の創傷手当て材。
  26. 添加物をさらに含む、請求項25記載の創傷手当て材。
  27. 前記添加物が、粘着付与剤、安定剤、親水性粒子、治療剤及び可塑剤からなる群より選択される、請求項26記載の創傷手当て材。
  28. 前記創傷手当て材が、外傷手当て材、造孔手当て材、包帯又はブリスタパッチの形態にある、請求項23記載の創傷手当て材。
  29. エチレンプロピレンジエンモノマーポリマー及びスチレン系ブロックコポリマーを含むヒドロコロイド組成物。
  30. 添加物をさらに含む、請求項29記載のヒドロコロイド組成物。
  31. 前記添加物が、粘着付与剤、安定剤、親水性粒子、治療剤及び可塑剤からなる群より選択される、請求項30記載のヒドロコロイド組成物。
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