JP2004536918A - 結晶性ポリカーボネートオリゴマーを調製する方法 - Google Patents

結晶性ポリカーボネートオリゴマーを調製する方法 Download PDF

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Abstract

逃散性結晶化速度向上剤および/または高融点ポリマー造核剤の存在下で、非晶質ポリカーボネートオリゴマー組成物から結晶性ポリカーボネートオリゴマー組成物を調製するための方法を開示する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、i)結晶化速度向上剤として一時的に作用する逃散性(fugitive)可塑剤および/またはii)造核剤微粒子の存在下で、非晶質ポリカーボネートオリゴマー組成物から半結晶性ポリカーボネートオリゴマー組成物を調製する方法に関する。生成された半結晶性組成物は、固相重合によって高分子量ポリカーボネートを製造するための出発物質として有用である。
【背景技術】
【0002】
高分子量ポリカーボネートは利用価値の高いエンジニアリング樹脂であり、様々な物品、特に透明シート材、記録用コンパクトディスク、および電子機器筐体の製造に有用である。この樹脂の製造は幾つかの方法によって行うことができる。工業的に最もよく用いられている方法は、ビスフェノール−Aとホスゲンとを水と塩化メチレンとの不均一混合物中で反応させる界面重合法である。この方法により所望の高分子量ポリマーが生成されるが、それに伴う不利益もある。ホスゲンは毒性が極めて強いため、その安全性に懸念が生じる。また、塩化メチレンを使用することによって環境面への配慮も必要になってくる。そして最後に、この方法によって生成されたポリマーは、ビスフェノール−Aを水に溶解させる際に用いた水酸化ナトリウムが中和されることによって生じた塩化ナトリウムの残留物を含んでいる。なかにはこの不純物を望まない用途もあり、しかもこれを取り除くことは難しい。ポリカーボネートの製造に用いられる第2の方法は、ビスフェノール−Aとジフェニルカーボネートとの溶融重合である。この方法では、縮合による副生成物を粘稠なポリマー溶融物から除去することが必要となる。低粘度を達成するべく要求される高温にすると、ポリカーボネートポリマーが劣化する可能性がある。最後に挙げる周知のポリカーボネート製造方法は、固相重合である。この方式による重合は容器用のポリエチレンテレフタレート樹脂を製造するために幅広く実施されている。この方法では、低または中分子量のポリマーを生成させて、それをチップ、粒子、細粒、粉末等の固形材料に分割している。大きさと形状が制御された粒子が最も望ましい。重合は、この固形材料を加熱された不活性ガスで融解温度未満の温度に加熱することによって達成される。つまり固相重合は、実施温度がより低いため、劣化の問題が軽減される。この固相重合の出発物質は、最終段階を実施する前に結晶化させておく必要がある。結晶化速度の遅いポリカーボネートにとって、この段階は非常に難関であることが知られている。ポリカーボネートを結晶化させる諸手法は過去にも述べられているが、これらの手法は重大な欠点を伴うものばかりである。
【0003】
(特許文献1)は、ポリカーボネートオリゴマーを膨潤溶媒ガス雰囲気中または貧溶媒ガス流中で固相重合させる方法を開示している。この方法は、非晶質オリゴマーの粒子もしくは粉末または半結晶性の粒子もしくは粉末のいずれかに適用される。この方法には独立した結晶化段階が含まれておらず、したがって、結晶化が起こるときの条件を制御することができない。この方法を実施する間は終始、膨潤溶媒ガスまたは貧溶媒ガスが他の不活性ガスと一緒に存在する。この混合ガス流中には固相重合時に取り除かねばならない縮合による副生成物も混在することとなるが、膨潤または貧溶媒ガスが一定して存在する必要があることから、この方法におけるガスの取り扱い条件が(ガスを再使用する場合は特に)複雑化してしまう。記載されている好適な膨潤溶媒には、芳香族炭化水素(例えばベンゼンおよび置換されたベンゼン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフランおよびジオキサン)、およびケトン類(例えばメチルエチルケトン)が含まれる。記載されている好適な貧溶媒ガスには、環式炭化水素、直鎖または分岐の飽和炭化水素、および不飽和炭化水素が含まれる。
【0004】
(特許文献2)には、ポリカーボネートオリゴマーの均一な混合物を固相重合させることによってポリカーボネートを製造する方法が開示されている。この方法に使用されるオリゴマーは特定の末端基組成を有している。この方法には結晶化段階が必須であるが、著者らは具体的な結晶化手法を開示していない。多くのポリマーに適用できる可能性のある一般的な経路が幾つか挙げられている。唯一用いられている結晶化方法は、オリゴマーの塩化メチレン溶液から溶媒を除去することによって半結晶性粉末を調製する周知の溶液処理である。
【0005】
(特許文献3)には、(a)前駆体ポリカーボネートを、結晶化度を高めた前駆体ポリカーボネートに変化させるステップと、(b)固体状態で重合させるステップとを含むポリカーボネートの調製方法が開示されている。前駆体ポリカーボネートを、結晶化度を高めた前駆体ポリカーボネートに変化させるには、110℃を超えて塩基性化合物と接触させることが必要である。具体的に記載されている塩基性化合物には、アルカリ金属水酸化物、水酸化テトラアルキルアンモニウム、カルボン酸テトラアルキルアンモニウム、および水酸化テトラアルキルホスホニウムが含まれる。好ましい塩基性化合物は、マレイン酸テトラメチルアンモニウムおよび水酸化テトラエチルアンモニウムである。この結晶化度を高めた前駆体ポリカーボネートを生成させるための記載手順には、この塩基性化合物を含む溶液にポリカーボネート粒子を接触させた後に熱処理を行うことが含まれる。
【0006】
(特許文献4)には、ポリカーボネートプレポリマーを高温下で溶媒に溶解させることと、次いでこの溶液を冷却することによって結晶化させることとを含むポリカーボネートプレポリマーの結晶化方法が開示されている。好ましい溶媒は芳香族化合物であり、ポリカーボネート濃度が20〜90%の溶液を形成する。生成された結晶生成物は、次いで固相重合に望ましい形態に成形される。次いでこの成形物を乾燥させることによって溶媒を揮発させる。この方法は、所望の結晶化物を生成させるのに多くの段階を必要とする。
【0007】
(特許文献5)には、結晶性ポリカーボネートプレポリマーを固相重合させることによって芳香族ポリカーボネートを製造する方法が開示されており、固相化させたポリマー中間重合品を結晶化溶媒で処理した後、再び固相重合に付すことを特徴としている。
【0008】
ポリカーボネートをアセトン等の溶媒と接触させることによって結晶化できることはよく知られている。(特許文献6)には、多孔質の結晶化ポリカーボネートオリゴマーまたはプレポリマーを調製する方法が開示されている。ここに記載されている方法の1つは、非晶質のポリカーボネートオリゴマーをアセトンでスラリー化することによって結晶化ポリカーボネートオリゴマーを生成させるものである。アセトン浴中に投入される大きな非晶質粒子は結晶化工程中に砕けて非常に細かい粒子となる。他に記載されている方法は、大量のアセトンを撹拌しながらこの中にプレポリマー溶融物を溶融押出しすることから構成される。この場合も非常に細かい結晶化粉末が生成する。どちらの粉末も固相重合に付す前に乾燥される。粒子が非常に細かいと材料の取り扱いに困難を伴うことから、固相重合には望ましくない場合が多い。
【0009】
【特許文献1】
EP 0 864 597
【特許文献2】
米国特許第5,191,001号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,717,056号明細書
【特許文献4】
EP 0 848 030
【特許文献5】
日本特許平成5−178979
【特許文献6】
米国特許第5,214,073号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本明細書においては、固相重合によってポリカーボネートを製造するためのポリカーボネートを結晶化させる改良された方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、非晶質ポリカーボネートオリゴマー組成物から結晶性ポリカーボネートオリゴマー組成物を調製するための方法であって、
a)非晶質ポリカーボネートオリゴマーと、
i)逃散性結晶化促進剤および/または
ii)高融点ポリマー造核剤微粒子と、
の混合物を調製するステップと、
b)この混合物を所望の形状に形成するステップと、
c)この混合物を、そのガラス転移温度を超える温度で結晶化させるステップと、
を含む方法を提供する。
【0012】
上述の方法のステップa)は、好適な触媒の存在下でビスフェノールとジアリールカーボネートとを溶融物中で接触させることによってまずポリカーボネートオリゴマーを生成させ、次いで、このオリゴマーとi)逃散性結晶化促進剤および/またはii)高融点ポリマー造核剤微粒子とを混合することによって実施してもよい。ポリカーボネートオリゴマーをまず生成させる別の方法は、酸受容体および触媒であるアミンの存在下、ジヒドロキシ芳香族化合物をホスゲンの存在下で溶液中で界面重合させることによるものである。どちらの方法であっても、逃散性結晶化促進剤を用いる場合は、低次重合の実施に先立ってこれをモノマーに混ぜてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、固相重合によって高分子量の樹脂を製造する際に使用するポリカーボネートオリゴマーを結晶化させるための方法である。
【0014】
固相重合に付す前のポリカーボネートを結晶化させることが難しいのは、このポリマーに結晶性が発現してそれが成長するまでに時間がかかることと関係している。ポリカーボネートの結晶化度が最大水準に達するまでの所用時間は他のポリマーのそれに比べて非常に長い。ポリカーボネートオリゴマーに見られる結晶化速度は高分子量ポリカーボネートのものよりは速いが、同程度の分子量の他のポリマー、例えばポリエチレンテレフタレートに比べればやはり非常に遅い(即ち結晶化時間がはるかに長い)。ポリカーボネートの結晶化速度が遅い原因には2つの要素がある。1つはポリカーボネートの分子鎖移動度とTgが高いこととに関係している。溶融物を冷却していくと温度が降下するにつれて結晶形成の駆動力、即ち過冷却が大きくなるためポリカーボネートの結晶化速度は速くなる。ところが、過冷却が大きくなるとTgに近づく分だけ移動度が低下するため、逆の作用も働く。このことを考えると、可塑剤を添加すればTmが大幅に変化することなくTgが低下し、それによって結晶化速度が速くなるのではないかという考えにたどり着く。Tgが高いことはポリカーボネートの非常に望ましい製品特質であるため、この方策は望ましくない。この問題の解決策は、逃散性結晶化剤を添加することにある。逃散性結晶化剤は、それが所望される工程、即ち粒子形成および結晶化時には存在するけれども、固相重合時には除去できるだけの揮発性を持つように選択されるものである。
【0015】
本発明の方法に使用する逃散性結晶化剤は、結晶化されたオリゴマー粒子を次工程で固相重合させる間に基本的に完全に蒸発除去できるという意味で「適度に揮発性」または逃散性であると表現される。したがって、固相重合条件下において十分に高い蒸気圧を有することが必要である。蒸気圧が過度に高い結晶化剤は粒子を形成させている間に即座に溶融物から逃散してしまうため望ましくない。このことによって、気泡が生じたり、起泡したり、揮発性成分によって作業環境が汚染されるといった問題が生じる。本発明に用いることのできる適度に揮発性のある逃散性結晶化剤は、分子量が150g/モルを超え、かつ約600g/モル未満であることを特徴とする。その例として、脂肪酸のアルキルエステル、フタル酸エステル、メリット酸エステル等の周知の可塑剤に加え、通常は可塑剤として考えられてはいないが上述の要件を満たすベンゾフェノンやビフェニル等の材料がある。逃散性結晶化剤は通常は約5重量%〜約30重量%の濃度で存在する。
【0016】
結晶化速度を抑制する第2の要素は核形成にある。ポリマー中に造核剤を添加することによって結晶成長速度が加速できることは一般に知られている。よく用いられる造核剤として、例えば、タルク等の無機酸化物材料、または安息香酸ナトリウム等の有機塩が挙げられる。このような材料が抱える共通の欠点は、生成されるポリカーボネート樹脂にとって本質的に不純物となる異物を添加しなければならないことにある。このことによって多くの利用分野では樹脂の最終用途における性能に悪影響がでる。
【0017】
本明細書においては、ポリカーボネートまたは他の縮合ポリマーから調製された造核剤を添加することによってポリカーボネートオリゴマーに核を形成する方法を開示する。本発明が提供する造核剤は結晶化速度の向上に有効でありながら、異物ではない。これは、固相重合後にポリマーを溶融すると、ポリカーボネートとのエステル交換が起こると思われるからである。この種の造核剤として、例えば、高融点半結晶性ポリカーボネートが挙げられる。この材料は、高温で長時間アニールすることによって調製され、したがって、固相重合工程の生成物から容易に得られる。この材料を粉末に形成し、次いでこれをアニールするか、または粒子形態でアニールした後に粉砕して微粉末にしたもののいずれかを造核剤として使用する。
【0018】
本方法は、ポリカーボネートオリゴマーと所望の添加剤との適切な混合物をまず最初に形成するステップを含む。逃散性結晶化剤を用いる場合、オリゴマーと逃散性結晶化剤との混合物は幾つかの方法によって形成することができる。オリゴマーと逃散性結晶化剤との混合は粒子形成に先立って実施してもよい。例えば、粒子を形成する前に逃散性結晶化剤とオリゴマーとを好ましくは溶融状態で、またはおそらく固体として混合する。逃散性結晶化剤の存在下で低次重合を実施すれば、この混合工程を行わずに済ませることもできる。造核剤微粉末は、オリゴマーの溶融物またはオリゴマーと逃散性結晶化剤とから構成される溶融物に添加する。次いでこの混合物を、結晶化速度が向上しているであろう粒子に形成することができる。非晶質ポリカーボネートと結晶化促進剤および高融点ポリマー造核剤微粒子の少なくとも一方とから調製した混合物は、種々の方法で所望の形状に形成することができる。粒子を形成する場合は、プリル造粒、錠剤化(pastillization)、ストランドの切断等、多くの方法で実施することができる。粒子形成工程と結晶化工程とは別々の段階で実施してもよく、例えば、形成された粒子を急冷して非晶質ガラス状態にした後、この混合物のガラス転移温度を超えて再加熱することによってこれを結晶化させてもよいが、好ましくは、これらの処理は1つの段階で行う。この1段階法は、例えば、加熱された回転盤を用いるか、または米国特許第5,633,018号明細書に開示されているように、加熱されたベルトを備えたロトフォーマー(Rotoformer(登録商標))錠剤化装置(pastillator)を用いて実施してもよい。この技術は、溶融物または可塑化された溶融物から粒子を形成して、これを結晶化に適切な温度に保持するものである。つまり、結晶化と粒子形成とが1つの段階に組み合わされている。結晶化は、混合物の融解温度未満かつTgを超える温度で起こり、通常は、結晶化速度が最大になる温度付近で起こる。形成された半結晶性粒子は、次いで固相重合に付すことができる。例えば、不活性気流中または真空中で粒子を180℃〜250℃に加熱することによって分子量を増大させる。逃散性結晶化剤は、次工程である固相重合段階中に基本的に完全に除去できるように選択する。逃散性結晶化剤は固相重合の初期段階には存在しており、このことによって固相重合速度が高められるという第2の有益な効果が得られるであろう。逃散性結晶化剤が拡散して揮発した結果得られる高分子量材料は逃散性結晶化剤を含まないことから、ポリカーボネートに必要な高いTgを有するものとなる。
【0019】
特定の添加剤についてその有効性を判断できる方法が幾つかある。粒子を望ましい結晶化条件下においたときの粒子特性の変化を観察することによってポリカーボネートオリゴマーの結晶化速度を特徴づけることができる。標準的な実験室試験を用いて結晶化を特徴づけるのも便利である。結晶化速度および結晶化温度の測定にはDSC即ち示差走査熱量測定を用いる。これは応用範囲の広い技術であり、これを使用することは結晶化の分野でよく知られている。結晶化温度は一定速度で冷却または加熱を行うことによって測定される。加熱は速度約20℃/分で、冷却は速度約10℃/分で実施した。結晶化が起こると、ある温度で発熱ピークが検出される。結晶化速度が非常に遅い材料の場合は、冷却してもピークが観測されない。結晶化速度が向上すれば、それに伴ってピークが出現するであろう。このピークの位置は結晶化速度を判断する1つの目安である。結晶化速度が向上した材料を冷却すると、このピークはより高温側、即ちより小さな過冷却で出現するであろう。急冷してまずガラス状態とした材料を用いて同様の実験を行うことができる。これを加熱すると結晶化ピークが生じるが、このピークが出現する温度は結晶化速度が速くなるにつれて高温側になるであろう。
【0020】
ポリカーボネートオリゴマーの分子量は、ビスコテック・フォースト・フロー・ビスコメーター(Viscotek Forced Flow Viscometer)型式Y−900を用いて強制流式粘度法(Forced Flow Viscometry)によって測定した固有粘度を用いて求めた。溶媒系は塩化メチレンを使用した。結晶化度の高い試料の場合はトリフルオロ酢酸/塩化メチレンを50/50重量%で使用することが必要であることがわかった。この混合溶媒中で測定した固有粘度を塩化メチレン中で測定した固有粘度に換算するには、この2種類の溶媒系に可溶なポリカーボネートを用いて両溶媒系における固有粘度の関係を導出し、これを用いるとよい。
【実施例】
【0021】
ポリカーボネートオリゴマーの調製
使用したポリカーボネートオリゴマーは、真空オートクレーブ中でジフェニルカーボネートとビスフェノールAとを撹拌しながら溶融重合させることによって調製したものである。この重合により生じたフェノールを凝縮物として除去した。時間、温度、および到達する真空度によって、達成される分子量を調節した。例えば、ビスフェノールA4.39モルおよびジフェニルカーボネート4.81モルを、ホウ酸0.08g、テトラメチルアンモニウム水酸化物0.12g、および炭酸水素ナトリウム0.1gを含む水溶液と共に反応器に投入した。最高温度を240℃、真空度を15mmHgとして30分間保持することによって溶融重合を行い、固有粘度が0.135dL/gのポリカーボネートを得た。
【0022】
比較例1
ポリカーボネートオリゴマーの結晶化
水冷しながら室温付近の温度に維持した回転盤表面にオリゴマー溶融物をゆっくりと滴下することによって、固有粘度が0.149dL/gのポリカーボネートオリゴマーの非晶質粒子を形成した。この粒子は光学的に透明であり、非晶質構造を有することに一致した。この試料のDSC曲線には、109℃に明確なガラス転移が見られた。加熱時には結晶化による発熱が見られず、また融解転移も観測されなかった(ΔH<0.1J/g)。この溶融物を冷却しても結晶化ピークは観測されなかった。つまりこの試料は、DSC測定のタイムスケールでは結晶化しなかった。
【0023】
165℃に予熱した真空オーブンにこの非晶質粒子をひと塊投入した。同温度で5分後、粒子の外観に変化が現れた。これらはわずかに不透明になり、結晶化が開始したことを示唆していた。粒子の外観は時間の経過と共に不透明さを増しながら変化し続けた。30分後、粒子の外観がこれ以上変化しないものと判断し、粒子をオーブンから取り出した。この粒子のDSC熱分析曲線には、加熱による結晶化ピークは見られなかったものの、217℃(融解ピーク温度)に大きな融解熱(31.1J/g)伴う結晶の融解転移が見られた。これは結晶化が165℃で30分間にわたって起こったことを示している。
【0024】
実施例1〜11
ポリカーボネートオリゴマー/逃散性結晶化剤混合物の結晶化
固有粘度が0.135dL/gおよび0.151dL/gである2種類のポリカーボネートオリゴマー試料を溶融重合によって調製した。これらの試料を混合してより大きなバッチとした。結果として得られたオリゴマーを一連の逃散性結晶化剤と混合した。この逃散性結晶化剤の詳細およびその物理的特性を表1に示す。調製した混合物の組成を表2に示す。
【0025】
【表1】
Figure 2004536918
【0026】
【表2】
Figure 2004536918
【0027】
オリゴマー/逃散性結晶化剤混合物約1gを窒素洗浄したガラスビンに投入した。次いでこの混合物を250℃のオーブン中で窒素中で5分間加熱した。この加熱時間の後、混合物をオーブンから取り出して十分に混合した。試料調製後の冷却速度は制御しなかった。各試料についてDSC熱分析曲線を記録し、結晶化温度(Tc)、ガラス転移温度(Tg)、および融解温度(Tm)に対する効果を判定した。分析結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 2004536918
【0029】
実施例1〜11におけるガラス転移温度は、添加剤を含まないオリゴマーで観測された値である105℃よりも降下していた。しかも融点の降下幅はそれよりもはるかに小さかった。どの場合においても、結晶化ピークが冷却時および加熱時の両方で観測され、結晶化が加熱および冷却サイクル中に起こるほど速かったことが示されたことから、どの試料においても結晶化速度が望ましく向上していたことがわかった。実施例11は例外であり、結晶化速度が向上していたことから加熱時には結晶化ピークが観測できたが、冷却時には観測されなかった。したがって、これらの実施例のなかでは最も結晶化速度が遅い。一方、未改質ポリマーには加熱時にも冷却時にも結晶化ピークが見られなかったということは、その結晶化速度が実施例1〜11よりも遅いことを示している。
【0030】
実施例12
ポリカーボネート造核剤の調製
非晶質ポリカーボネート粒子を比較例1に記載した通りに調製した。この粒子の調製には、固有粘度が0.141dL/gのオリゴマーを使用した。この粒子を165℃の真空オーブン中で37分間かけて結晶化させた。次いでこの試料を直径2インチのガラス製固相重合用装置内で固相重合させた。試料は窒素ガス流通下で加熱した。50L/分の窒素流通下で粒子を加熱した。粒子床内部に配した熱電対を用いて粒子の温度を測定した。温度を190℃で1時間、次いで200℃で24時間保持した。この試料についてDSCを行ったところ、264℃という高い融解温度を示した。融解熱は62J/gであった。
【0031】
この試料の一部を、スペックス・サーティプレップ(Spex CertiPrep(登録商標))6750冷凍機付き微粉砕機を用いて粉砕した。粉砕処理は試料を液体窒素に浸しながら行った。試料を粉砕する2分間のサイクルを少なくとも4回実施した。篩分けによって400メッシュの篩を通過させ、最も細かい粒子を分離した。
【0032】
実施例13
実施例12に記載したポリカーボネート造核剤を0.5重量%と、ステアリン酸n−ブチルを10%と、残余分である、固有粘度が0.124dL/gのポリカーボネートオリゴマーとから構成される混合物を調製した。この混合物をエアオーブン中で245℃に加熱した。繰り返し撹拌して原料を十分に混合した後、室温のアルミニウム皿にゆっくりと注ぎ、質量約25mgの粒子を形成させた。この材料について、実施例1〜11と同じ条件下でDSC熱分析曲線を記録した。DSCプログラムの最高温度を245℃とした。1回目の加熱時にはガラス転移温度が45℃であることがわかった。127.4℃で結晶化による発熱が生じた(熱量25.2J/g)。これに融解転移が続き、融解ピーク温度は209.4℃であった(熱量22.8J/g)。この試料を10℃/分で冷却すると163.4℃で結晶化が起こった(結晶化熱22.7J/g)。2回目の加熱では、60℃でガラス転移、210.5℃で融解転移(エンタルピー24.5J/g)が見られた。冷却時の結晶化温度は、ポリカーボネートオリゴマーおよびステアリン酸n−ブチルのみから構成される試料で記録したものよりも実質的に高かった。
【0033】
比較例14
実施例1〜11に記載したポリカーボネートオリゴマー混合物を用いて、タルクを2%と、ステアリン酸n−ブチルを10%と、残余分であるポリカーボネートオリゴマーとから構成される混合物を調製した。タルクはポリエステルその他のポリマーに用いられる周知の造核剤である。実施例13に記載したものと類似の方法によって試料を調製した。この試料のDSC熱分析曲線では、1回目加熱時のTgは59℃であり、1回目加熱時の結晶化温度は140.4℃(熱流量27.1J/g)であった。1回目加熱時の融解は214.8℃で起こった(エンタルピー21.6J/g)。冷却時には164.3℃で結晶化が起こった(熱流量21.5J/g)。2回目加熱時のTgは46℃にあり、融解は215℃(エンタルピー22.2J/g)で起こった。タルク2%の効果は、ポリカーボネート造核剤0.5%によるものと非常に似通っていた。ポリカーボネート造核剤の有利な点は、この材料の所要量がはるかに少なかったことと、造核剤とそれを分散させた物質とが化学的に同質であったため、ポリカーボネートマトリクスに異物を添加しなかったことにある。
【0034】
実施例15〜17
分子量の異なるポリカーボネートオリゴマーを用いて3種類の試料を調製した。実施例15では固有粘度が0.14dL/gのオリゴマーを使用した。実施例16では固有粘度が0.144dL/gのオリゴマーを使用した。実施例17では固有粘度が0.2dL/gのオリゴマーを使用した。それぞれの量を89.5重量%として、実施例12に記載したポリカーボネート造核剤0.5重量%およびステアリン酸n−ブチル10重量%と混合した。試料の調製は実施例13に記載した手順に従った。各試料ごとにDSC熱分析曲線を得た。DSCプログラムの最高温度を245℃とした。得られた結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
Figure 2004536918
【0036】
これらのどの実施例おいても、ポリカーボネート造核剤が存在することによる結晶化速度は、ポリカーボネートオリゴマーおよび可塑剤のみの組み合わせから予期される値をはるかに上回っていた。
【0037】
実施例18〜24
実施例13に記載した方法を用いて一連のポリカーボネートオリゴマー/ポリカーボネート造核剤/可塑剤混合物を調製した。ポリカーボネート造核剤は、実施例12の方法を用いて調製した。可塑剤としてオレイン酸ブチル(BO)を使用した。試料はすべてポリカーボネート造核剤を0.5重量%含むものとした。結果を表5に示す。
【0038】
【表5】
Figure 2004536918
【0039】
どの場合においても、添加剤が存在することによって結晶化が速くなった。
【0040】
実施例25
実施例24と同一組成の試料を室温下で原料を混合することによって大量に調製した。この混合物を用いて、16mmプリズム(Prism(登録商標))二軸スクリュー押出機(汎用のスクリュー構造を使用、スクリュー速度100rpm)に供給した。この押出機は加熱された5つのゾーンを有し、4つがバレル沿い(Z−1〜Z−4)にあり、5番目が出口(Z−5)にある。このゾーンの温度を、Z−1=115℃、Z−2=Z−3=215℃、Z−4=218℃、出口部ヒーターZ−5=235℃に設定した。この装置の小径の円筒形先端部(外径51ミル、内径23ミル)から溶融原料を排出する。溶融混合物の小滴(重量約20mg)が連続して流れるように供給速度を調節する。加熱面に落下した小滴は、ここで結晶化するよう等温に保持される。回転式回転盤を用いてこれを実施する。回転盤は12インチの平坦な鋼面を有し、これが所望の温度に加熱される。回転盤の回転によって、粒子はそれが取り除かれる位置まで輸送される。回転板の温度変動を最小限にするため、その約1インチ上方を同様に加熱した別の板で覆う。上側の板には小滴を表面に到達させるための小さな開口がある。先端部と回転面との空間的距離は非常に小さく、通常は1インチ未満であり、温度制御領域内にある。本実施例においては、両方の板の温度を120℃に制御した。回転速度は、滞留時間が80秒となるように設定した。この滞留時間中に、最初は透明(非晶質)であった粒子が不透明(結晶)になった。結晶化後の粒子は、真空駆動型捕集管で変形なく移送できるだけの十分な硬さを有していた。粒子の結晶的性質をDSCによって確認した。1回目の加熱時に結晶化ピークは観測されなかった。結晶融解転移は216.5℃で起こった(融解熱23.4J/g)。このデータと実施例24のデータとを比較すると、回転盤上で結晶化が完了していることがわかる。
【0041】
実施例26
実施例25に記載した方法を用いて、実施例12に従い調製したポリカーボネート造核剤を0.5重量%と、オレイン酸ブチルを10重量%と、残余分である、固有粘度0.146dL/gのポリカーボネートとから構成される混合物から結晶化粒子を調製した。実施例25と同じ押出し条件および粒子回収条件を用いた。この結晶化粒子のDSC熱分析曲線から、融解温度が216.9℃であり、融解熱が24.9J/gであることがわかった。
【0042】
生成した粒子を窒素流通下(50L/分)に直径2インチのカラム内で粒子温度を200℃として固相重合させた。24.5時間のSSP時間後の固有粘度は0.277dL/gであることがわかり、分子量の増加が起こったことが示された。
【0043】
実施例27
実施例26に記載した粒子を、プログラム(170℃で窒素流速200L/分とする2.5時間の時間区分と、それに続く22時間の200℃におけるSSPとから構成される)を用いて固相重合に付した。反応途中(200℃で1、3、および5時間後)で試料を抜き出した。固有粘度測定に加え、塩化メチレン重水素化物中で記録したC13NMRスペクトルについて、ピーク面積比に基づく方法を用いて可塑剤の含有量を測定した。出発物質はオレイン酸ブチル可塑剤を10%含んでいた。以下の表6に示す結果は、固相重合中に分子量増加と可塑剤脱離の両方が起こったことを裏付けるものである。
【0044】
【表6】
Figure 2004536918

Claims (13)

  1. 非晶質ポリカーボネートオリゴマー組成物から結晶性ポリカーボネートオリゴマー組成物を調製するための方法であって、
    a)前記非晶質ポリカーボネートと、
    i)逃散性結晶化促進剤、および
    ii)高融点ポリマー造核剤微粒子
    の少なくとも一方との混合物を調製するステップと、
    b)この混合物を所望の形状に形成するステップと、
    c)この混合物を、そのガラス転移温度を超える温度で結晶化させるステップと、
    を含む方法。
  2. 非晶質ポリカーボネートオリゴマー組成物から結晶性ポリカーボネートオリゴマー組成物を調製するための方法であって、
    a)好適な触媒の存在下で、ビスフェノールとジアリールカーボネートとを溶融物中で接触させることによって前記ポリカーボネートオリゴマーを生成させるステップであって、その混合物とi)逃散性結晶化促進剤および/またはii)高融点ポリマー造核剤微粒子とを接触させるステップと、
    b)この混合物を所望の形状に形成するステップと、
    c)この混合物を、そのガラス転移温度を超える温度で結晶化させるステップと、
    を含む方法。
  3. 前記非晶質ポリカーボネートオリゴマーが、高融点ポリマー造核剤の非存在下で逃散性結晶化促進剤と混合される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記逃散性結晶化促進剤の分子量が、150g/モル〜600g/モルの間にある、請求項1または請求項2に記載の方法。
  5. 前記逃散性結晶化促進剤が、脂肪酸エステル、フタル酸エステル、メリット酸エステル、ベンゾフェノン、およびビフェニルからなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  6. 前記逃散性結晶化促進剤が、3〜40重量%存在する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  7. 前記逃散性結晶化促進剤が、5〜30重量%存在する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  8. 前記非晶質ポリカーボネートオリゴマーが、逃散性結晶化促進剤の非存在下で高融点ポリマー造核剤と混合される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  9. 前記造核剤が、結晶化縮合ポリマーから調製される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  10. 前記造核剤が、結晶化ポリカーボネートオリゴマーから調製される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記造核剤が、結晶化ポリエステルから調製される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記造核剤が、結晶化ポリアミドから調製される、請求項8に記載の方法。
  13. 前記造核剤が、50メッシュより小さい粒子から構成される、請求項1または請求項2に記載の方法。
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