JP2004536914A - エチレン及びその共重合体の重合方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、重合媒体の中に、エチレン又はエチレン及び少なくとも一種の他のオレフィン、チタン成分及び助触媒成分を含むチーグラー−ナッタ触媒並びにクロロホルム(但し、クロロホルムは、クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比0.4:1〜約3.5:1で存在する)を導入することを含んでなる、ポリエチレン及びエチレンと少なくとも1種の他のオレフィンとの共重合体を製造する連続気相重合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンの製造のために、チタン含有チーグラー−ナッタ触媒と共にハロゲン化炭化水素を使用することは、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に開示されている。一般的に、ハロゲン化炭化水素は、エタン生成の速度を低下させること、ポリエチレンの分子量を制御すること、広い分子量分布を有するポリエチレンを製造すること又は他の効果をもたらすことができることが開示されている。
【0003】
特許文献1に於いて、ハロゲン化炭化水素は、チタンベースのチーグラー−ナッタ触媒を使用してポリエチレンを製造する重合方法に於いて、重合に於ける触媒活性を増加させるために使用されることが開示されている。更に、ハロゲン化炭化水素の量は、ハロゲン化炭化水素の、チーグラー−ナッタ触媒のチタンに対するモル比0.001〜0.15で存在させなくてはならないことが記載されている。更に、ハロゲン化炭化水素のチタンに対するモル比が高すぎるとき、触媒の活性は、容易にわかるほど改良されないか又は連続重合方法に於いては実質的に低下することが開示されている。また、このモル比が低すぎるとき、触媒活性は実質的に改良されないことが記載されている。
【0004】
特許文献2に於いては、チタン含有チーグラー−ナッタ触媒及び特定された量でのハロゲン化炭化水素を使用するポリエチレンの製造方法に於ける触媒活性にも言及されている。この特許文献には、ハロゲン化炭化水素は、ハロゲン化炭化水素の、触媒中のチタンに対するモル比0.01〜1.8で存在することが記載されている。更に、ハロゲン化炭化水素のこの特定された量は、触媒の平均活性の実質的な変化にならないことが記載されている。
【0005】
特許文献3に於いて、溶液又はスラリー重合方法に於いて製造されるポリエチレンの分子量を制御するために、チーグラー−ナッタ触媒と共にハロゲン化炭化水素を使用することが開示されている。
【0006】
特許文献4に於いて、広い分子量分布を有するポリエチレンを製造するための、チタン含有触媒成分、イソプレニルアルミニウム及びハロ炭化水素からなる触媒系が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第5,990,251号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,863,995号明細書
【特許文献3】
米国特許第3,354,139号明細書
【特許文献4】
米国特許第4,657,998号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、重合媒体の中に、エチレン又はエチレン及び少なくとも1種の他のオレフィン、チタン成分及び助触媒成分を含むチーグラー−ナッタ触媒並びにクロロホルム(但し、クロロホルムは、クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比0.4:1〜約3.5:1で存在する)を導入することを含んでなる、ポリエチレン及びエチレンと少なくとも1種の他のオレフィンとの共重合体を製造する連続気相重合方法に於いて、触媒の活性が、クロロホルムの不存在下で実施される方法に比較したとき増大することを、予想外にも見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明者等は、重合媒体の中に、エチレン又はエチレン及び少なくとも1種の他のオレフィン、チタン成分及び助触媒成分を含むチーグラー−ナッタ触媒並びにクロロホルム(但し、クロロホルムは、クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比0.4:1〜約3.5:1で存在する)を導入することを含んでなる、ポリエチレン及びエチレンと少なくとも1種の他のオレフィンとの共重合体を製造する連続気相重合方法に於いて、触媒の活性が、クロロホルムの不存在下で実施される方法に比較したとき増大することを、予想外にも見出した。
【0010】
エチレン及びエチレンと少なくとも1種の他のオレフィンとの共重合体を製造する連続気相重合方法は、任意の適当な連続気相重合方法を使用して実施することができる。重合反応器を運転するプロセス及び手段のこれらの種類は、公知であり、米国特許第3,709,853号明細書、同第4,003,712号明細書、同第4,011,382号明細書、同第4,012,573号明細書、同第4,302,566号明細書、同第4,543,399号明細書、同第4,882,400号明細書、同第5,352,749号明細書及び同第5,541,270号明細書に完全に記載されている。これらの特許には、重合ゾーンが機械的に攪拌されているか又は気体状モノマー及び希釈剤の連続流によって流動化されている、気相重合方法が開示されている。これらの特許の全内容を、参照して本明細書に含ませる。
【0011】
本発明の重合方法は、例えば、気相流動床方法のような、連続気相方法として実施される。本発明の方法で使用するための流動床反応器は、典型的には、反応ゾーン及び所謂速度減少ゾーンからなる。反応ゾーンは、気体状モノマー及び反応ゾーンを通して重合熱を除去する希釈剤の連続流によって流動化されている、成長しているポリマー粒子、形成されたポリマー粒子及び少量の触媒粒子の床を含む。任意的に、再循環させる気体の幾らかを冷却し、圧縮して、反応ゾーンに再供給するとき循環気体流の熱除去容量を増加させる液体を形成することができる。気体流の適当な速度は、簡単な実験によって容易に決定することができる。循環気体流への気体状モノマーの供給は、粒子状ポリマー生成物及びそれに付随するモノマーが反応器から取り出される速度に等しい速度であり、反応器を通過する気体の組成は、反応ゾーン内の本質的に定常状態の気体状組成を維持するように調節される。反応ゾーンから出る気体は、速度低下ゾーンを通過し、そこで同伴された粒子が除去される。より微細な同伴された粒子及びダストは、サイクロン及び/又は微細フィルター内で除去することができる。この気体は、圧縮機内で圧縮され、そこで重合熱及び圧縮熱が除去される熱交換器を通過し、次いで反応ゾーンに戻される。
【0012】
より詳細には、流動床方法の反応器温度は、約30℃〜約130℃の範囲内である。一般的に、反応器温度は、反応器内のポリマー生成物の焼結温度を考慮して実施可能である最高温度で運転される。
【0013】
本発明の方法は、エチレンの重合及びエチレンと少なくとも1種又はそれ以上の他のオレフィンとの共重合体のために適している。他のオレフィンには、例えば、3〜16個の炭素原子が含有されていてよい。ここでは、エチレンの単独重合体及びエチレンと他のオレフィン(単数又は複数)との共重合体が含まれる。共重合体には、エチレン含有量が、含有される全モノマーの少なくとも約50重量%である、エチレンと少なくとも1種のオレフィン(群)との共重合体が含まれる。本発明で使用することができる代表的なオレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン等々である。また、非共役ジエン及び重合媒体中でその場(in situ)で生成されるオレフィンも、本発明で使用することができる。重合媒体中でその場でオレフィンが生成されるとき、長い鎖の枝分かれを含有するエチレンの共重合体の生成が起こり得る。
【0014】
本発明で使用されるチーグラー−ナッタ触媒は、当業界で公知である。最も単純な形でのチーグラー−ナッタ触媒は、チタン成分及び少なくとも1種の有機金属化合物を含む助触媒成分から構成されている。本発明の方法に於いて、触媒の成分は、当該技術分野で公知の任意の方式で導入することができる。例えば、触媒成分は、溶液、スラリー又は乾燥した自由流動性粉末の形で、流動床反応器の中に直接導入することができる。また、触媒は、失活した触媒の形で又はチタン成分を助触媒の存在下で1種又はそれ以上のオレフィンと接触させることによって得られるプレポリマーの形で使用することもできる。チーグラー−ナッタ触媒には、任意的に、マグネシウム及び/又は塩素が含有されていてよい。このようなマグネシウム及び塩素含有触媒は、当該技術分野で公知の任意の方法によって製造することができる。
【0015】
本発明の方法で使用されるチーグラー−ナッタ触媒の助触媒成分は、エチレン単独重合体及び共重合体の重合に於いてチーグラー−ナッタ触媒のチタン金属成分を活性化することができる任意の有機金属化合物又はそれらの混合物であってよい。特に、チタン成分と反応させる有機金属助触媒化合物には、"Chemical and Engineering News"、第63(5)巻、第27頁、1985年で公表されたような元素の周期表の第1族、第2族、第11族、第12族、第13族及び/又は第14族から選択された金属が含有される。このフォーマットに於いて、族は1〜18の番号が付けられている。このような金属の例は、リチウム、マグネシウム、銅、亜鉛、アルミニウム、ケイ素等又はこれらの混合物である。
【0016】
トリアルキルアルミニウム化合物及びジアルキルアルミニウムモノハライドのような有機アルミニウム化合物が本発明で使用するのに好ましい。その例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド及びジエチルアルミニウムクロリドが含まれる。
【0017】
チタン成分を、助触媒と共に又は助触媒無しに、担体の上に析出させることができる。このようにする際に、担体として、当該技術分野で公知の任意の触媒担体化合物を使用することができる。代表的な担体は、酸化マグネシウム、オキシハロゲン化マグネシウム及びハロゲン化マグネシウム、特に塩化マグネシウムである。触媒を、担体と共に又は担体無しに、シリカ、アルミナ等のような固体多孔質支持体の上に担持させることができる。
【0018】
チーグラー−ナッタ触媒には、チタン成分及び有機金属助触媒成分に加えて、一般的な成分が含有されていてよい。例えば、当該技術分野で公知の任意の内部又は外部電子供与剤(群)等を添加することができる。
【0019】
チーグラー−ナッタ触媒は、当該技術分野で公知の任意の方法によって製造することができる。この触媒は、溶液、スラリー又は乾燥した自由流動性粉末の形であってよい。使用するチーグラー−ナッタ触媒の量は、所望量のポリマー材料の製造を可能にするために十分なものである。
【0020】
重合反応は、クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタンに対するモル比0.4:1〜約3.5:1で存在する、クロロホルムの存在下で実施される。好ましくは、クロロホルムは、約0.5:1〜約3:1、更に好ましくは約1:1〜約2:1の範囲内のモル比で存在する。
クロロホルムは、重合媒体だけ又はアルカン、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン等のような液体炭化水素中に希釈された重合媒体の中に導入することができる。
【0021】
本発明の方法の重合反応を実施する際に、オレフィンの重合方法で一般的に使用される他の添加物を添加することができる。
【0022】
任意の一般的な添加物を、本発明によって得られたポリエチレンに添加することができる。添加物の例には、核生成剤、熱安定剤、フェノール型、硫黄型及びリン型の酸化防止剤、滑剤、耐電防止剤、分散剤、銅害抑制剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、消泡剤、難燃剤、架橋剤、過酸化物のような流動性改良剤、紫外線吸収剤、光安定剤、耐候安定剤、溶接強度改良剤、スリップ剤、粘着防止剤、カブリ防止剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填材及びゴム配合剤が含まれる。
【0023】
本発明のポリエチレンは、当該技術分野で公知の任意の技術によりフィルムに二次加工することができる。例えば、フィルムは、公知の流延フィルム、インフレートフィルム及び押出被覆技術により製造することができる。
【0024】
更に、このポリエチレンは、任意の公知の技術によって、成形物品のような他の製造物品に二次加工することができる。
【0025】
本発明は、下記の実施例を参照することによって一層容易に理解されるであろう。勿論、本発明が十分に開示されたとき当業者に自明になるような、多数の本発明の他の形が存在し、従って、これらの実施例は例示の目的のみのために示され、如何なる方法に於いても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが認められるであろう。
【実施例】
【0026】
下記の例に於いて、ポリエチレンの分析特性を評価する際に及び例のフィルムの物理的特性を評価する際に、下記の試験手順を使用した。
【0027】
a)密度は、ASTM D−4883に従って、ASTM D1928に従って作ったプラックから決定する。
【0028】
b)メルトインデックス(MI)、I2は、ASTM D−1238、190℃で測定する条件Eに従って決定し、デシグラム/分として報告する。
【0029】
c)高荷重メルトインデックス(HLMI)、I21は、ASTM D−1238、上記のメルトインデックス試験で使用した重量の10.0倍で測定する条件Fに従って測定する。
【0030】
d)メルトフロー比(MFR)=I21/I2又は高荷重メルトインデックス/メルトインデックス。並びに
【0031】
e)生成物中の残留チタン含有量。生成物中の残留チタン含有量は、フィリップス逐次X線分光計(Philips Sequential X-Ray Spectrometer)モデルPW1480を使用して、X線蛍光分光法(XRF)により測定する。評価すべきポリマーのサンプルを、分光計のサンプルホルダーに適合するように直径が約43mmで、厚さが3〜5mmで、平滑な表面を有する円板状プラックに圧縮成形した。次いで、成形した試験片をXRF装置の中に入れ、試験片中のチタンから発生するX線蛍光を測定した。次いで、残留チタン含有量を、既知量のチタンを含有するポリエチレン較正試験片からの測定により得られた較正曲線を基準にして決定した。残留チタン含有量は、ポリマーマトリックスに対して部/100万(ppm)として報告する。
【0032】
f)触媒又はプレポリマーの生産性(生産性)は、反応器に添加された触媒又はプレポリマーのポンド当たりの、生産されたポリエチレンのポンドの比である。
【0033】
g)触媒の活性は、チタン1ミリモル当たり、反応時間当たり及びエチレン分圧0.1MPa当たりのポリエチレンのグラム数[g PE・(mM Ti)-1・h-1・(0.1MPa)-1]として表される。
【0034】
本明細書の例1〜4で使用したチーグラー−ナッタ触媒の遷移金属成分は、ヨーロッパ特許出願EP第0 703 246 A1号の例1−aに従って製造した。このチーグラー−ナッタ触媒は、プレポリマーの形で使用し、これはヨーロッパ特許出願EP第0 703 246 A1号の例1−bに従って製造した。こうして、約1.0のトリ−n−オクチルアルミニウム(TnOA)対チタンモル比で、チタン1ミリモル当たりポリエチレン約35.7グラムを含有するプレポリマーが得られた。
【0035】
本明細書の例1〜4で利用した連続重合方法は、直径0.74メートル及び高さ7メートルの垂直円筒からなり、速度低下チャンバーが上に設けられている、気相重合用流動床反応器内で実施した。この反応器には、その下部に流動化格子が設けられ、そして速度低下チャンバーの頂部を、流動化格子より下の点で反応器の下部に接続する、気体を再循環させるための外部ラインが設けられている。この再循環ラインには、気体を循環させるための圧縮機及び熱交換器のような熱移動手段が備えられていた。特に、流動床を通過する気体状反応混合物の主な構成成分を表す、エチレン、1−ヘキセン、水素及び窒素を供給するラインは、再循環ラインの中に供給された。
【0036】
流動化格子の上で、反応器には、約0.7mmの重量平均直径を有する粒子から作られた低密度ポリエチレン粉末からなる、約270キログラム〜450キログラムの範囲内の流動床が含まれていた。エチレン、1−ヘキセン、水素、窒素及び少量の他の成分を含有する気体状反応混合物は、約290psig(2.0MPa)〜約300psig(2.1MPa)の範囲内の圧力下で、約1.7フィート/秒(52cm/秒)の上昇する流動化速度で流動床を通過した。
【0037】
例1〜4に於いて、触媒を、間欠的に反応器の中に導入し、前記触媒は、マグネシウム、塩素及びチタンを含んでなり、予め前記のようにプレポリマーに転換され、チタン1ミリモル当たり約35.7グラムのポリエチレン及びモル比、Al/Tiが約1.0に等しいような量のトリ−n−オクチルアルミニウム(TnOA)が含有されていた。反応器の中へのプレポリマーの導入速度は、所望の生産速度を得るように調節した。重合の間に、n−ヘキサン中のトリメチルアルミニウム(TMA)の溶液を、約2重量%の濃度で、熱移動手段の下流に位置する点で、気体状反応混合物を再循環するためのラインの中に連続的に導入した。TMAの供給速度は、TMAのチタンに対するモル比(TMA/Ti)として表し、そしてTMA供給速度(1時間当たりのTMAのモル数で)の、プレポリマー供給速度(1時間当たりのチタンのモル数で)に対する比として定義される。同時に、n−ヘキサン中のテトラヒドロフラン(THF)の溶液を、約1重量%の濃度で、気体状反応混合物を再循環するためのラインの中に連続的に導入した。THFの供給速度は、THFのチタンに対するモル比(THF/Ti)として表し、そしてTHF供給速度(1時間当たりのTHFのモル数で)の、プレポリマー供給速度(1時間当たりのチタンのモル数で)に対する比として定義される。一酸化二窒素(N2O)を、気体として、気体状反応混合物を再循環するためのラインに添加した。気相重合媒体中のN2Oの濃度は、体積基準の部/100万(ppm)の単位で表した。
【0038】
例1〜4に於いて、n−ヘキサン中のクロロホルム(CHCl3)の溶液を、約0.5重量%の濃度で、気体状反応混合物を再循環するためのラインの中に連続的に導入した。CHCl3の供給速度は、CHCl3のチタンに対するモル比(CHCl3/Ti)として表し、これはCHCl3供給速度(1時間当たりのCHCl3のモル数で)の、プレポリマー供給速度(1時間当たりのチタンのモル数で)に対する比として定義される。CHCl3は、n−ヘキサン中の溶液として、気体状反応混合物を再循環するためのラインに添加した。
【0039】
例1
連続気相方法条件を表Iに示し、樹脂特性を表IIに示す。モル比TMA/Tiは7であった。モル比CHCl3/Tiは0.5であった。モル比THF/Tiは0.3であった。重合媒体中の一酸化二窒素(N2O)の濃度は305体積ppmであった。1−ヘキセンをコモノマーとして使用した。これらの条件下で、凝集体を含有しないポリエチレンが、189lb/h(85.7kg/h)の速度で反応器から取り出された。プレポリマーの生産性は、プレポリマー1キログラム当たりポリエチレン220キログラムであり、これは165[g PE・(mM Ti)-1・h-1・(0.1MPa)-1]の活性に相当する。
【0040】
このポリエチレンは、0.917g/ccの密度、0.9dg/分のメルトインデックスMI2.16,I2及び27のメルトフロー比、I21/I2を有していた。
【0041】
例2
連続気相方法条件を表Iに示し、樹脂特性を表IIに示す。モル比TMA/Tiは7であった。モル比CHCl3/Tiは1.5であった。モル比THF/Tiは0.3であった。重合媒体中の一酸化二窒素(N2O)の濃度は332体積ppmであった。1−ヘキセンをコモノマーとして使用した。これらの条件下で、凝集体を含有しないポリエチレンが、215lb/h(97.5kg/h)の速度で反応器から取り出された。プレポリマーの生産性は、プレポリマー1キログラム当たりポリエチレン242キログラムであり、これは205[g PE・(mM Ti)-1・h-1・(0.1MPa)-1]の活性に相当する。
【0042】
このポリエチレンは、0.917g/ccの密度、0.9dg/分のメルトインデックスMI2.16,I2及び27のメルトフロー比、I21/I2を有していた。
【0043】
例3
連続気相方法条件を表Iに示し、樹脂特性を表IIに示す。モル比TMA/Tiは7であった。モル比CHCl3/Tiは2.0であった。モル比THF/Tiは0.3であった。重合媒体中の一酸化二窒素(N2O)の濃度は315体積ppmであった。1−ヘキセンをコモノマーとして使用した。これらの条件下で、凝集体を含有しないポリエチレンが、218lb/h(98.9kg/h)の速度で反応器から取り出された。プレポリマーの生産性は、プレポリマー1キログラム当たりポリエチレン269キログラムであり、これは240[g PE・(mM Ti)-1・h-1・(0.1MPa)-1]の活性に相当する。
【0044】
このポリエチレンは、0.917g/ccの密度、0.8dg/分のメルトインデックスMI2.16,I2及び27のメルトフロー比、I21/I2を有していた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
例4
下記のことを除いて、例3に従った。
1.反応器ループ内のエチレン濃度を50.0モル%に維持した。
2.水素のエチレンに対するモル比を0.130に設定した。
3.1−ヘキセンのエチレンに対するモル比を0.110に設定した。
4.プレポリマー添加速度を、0.80ポンド/時(0.36kg/h)に固定した。
5.TMA対チタンモル比を4に設定した。
6.重合媒体中の一酸化二窒素(N2O)を、300体積ppmに維持した。及び
7.クロロホルムのチタンに対するモル比を変化させた。
クロロホルムのチタンに対するモル比は、表IIIの運転A、B、C及びDに示されるように、2.0:1、3.0:1、3.5:1及び0:1の量で存在した。この4種のクロロホルムのチタンに対するモル比のそれぞれで、触媒の活性を決定し、報告した。
【0048】
【表3】
【0049】
これらの条件のそれぞれの下で、凝集体を含有しないポリエチレンが反応器から取り出された。
【0050】
例1〜4並びに表I、II及びIII中の上記のデータから、下記の観察を行うことができる。0.5:1〜3.5:1のモル比でのクロロホルム(CHCl3)の添加により、クロロホルムの不存在下で実施した方法に比較したとき、触媒活性に於ける増加がもたらされる。
【0051】
本明細書に記載した本発明の形態は、例示のみであり、本発明の範囲を限定することを意図していないことが、明らかに理解されるべきである。本発明には、本発明の特許請求の範囲の範囲内に入る全ての修正が含まれる。
Claims (3)
- エチレン又はエチレンと少なくとも1種若しくはそれ以上の他のオレフィンとの連続気相重合方法に於ける触媒活性の増大方法であって、重合条件下において、エチレン又はエチレンと少なくとも1種若しくはそれ以上の他のオレフィンとを、チタン成分及び助触媒成分を含むチーグラー−ナッタ触媒並びにクロロホルム(但し、クロロホルムは、クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比0.4:1〜約3.5:1で存在する)と接触させることを含んでなる触媒活性の増大方法。
- クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比が約0.5:1〜約3:1である請求項1に記載の方法。
- クロロホルムの、チーグラー−ナッタ触媒のチタン成分に対するモル比が約1:1〜約2:1である請求項1に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
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