JP2004534143A - エネルギー硬化性重合体インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ポリウレタン重合体と少なくとも一種の着色剤を含む水性インキ組成物であって、着色剤が共有結合によりポリウレタン重合体に結合されており、かつ組成物がポリウレタン重合体を含む網目構造を生成するように架橋可能である、水性インキ組成物に関する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化された又は架橋可能な着色ポリウレタンを含む水性インキ組成物、さらに具体的には、適当な基材に塗装した後、又は塗装の間に架橋され、三次元網目構造を生成し得る水性インキ組成物に関する。
【技術背景】
【0002】
水系インキは、環境面からの圧力により成長している市場を代表する。従来は、そのようなインキは、水系重合体バインダー(典型的には、乳化重合で調製されたアクリル系ラテックス)と界面張力活性添加剤(分散剤及び/又は界面活性剤)を用いて水中で顔料を高剪断粉砕して得られる水中顔料分散物をブレンドすることにより作られてきた。
【0003】
さらに、顔料を含まない代わりに、着色剤を含んだ水系インキが知られている。インキジェットプリンターでは低粘度及び低粒度並びに熱安定性を有するインキが必要とされることから、このようなインキはインキジェット用途に有用である。しかしながら、このようなインキは、水、溶媒、及び光に対する堅牢性を示さなければならない。顔料凝集、染料結晶化、又は、重合体乾燥を起こすノズルでの水蒸発の結果起こる噴射チャンネルの詰まりは避けなければならない。
【0004】
最近、着色剤を共有結合で結合した重合体を含んだ水性インキ組成物が開発されている。特に、共有結合で結合された着色剤を含んだポリウレタンオリゴマー及びポリウレタン重合体が開発され、この目的のために使われている。対応する着色重合体及び/又はそれらを含んだインキ組成物が、例えば、US−A 5,700,851、US−A 5,864,002、US−A 5,786,410,US−A 5,919,846、US−A 5,886,091及びEP−A0 992 533に開示されている。
【0005】
US−A 6,022,944には、種々の熱可塑性又は熱硬化性樹脂に均一に混合できる着色剤が開示されているが、この文書には、着色剤が共有結合で結合された熱硬化性ポリウレタン重合体は開示されていない。WO 00/31189には、顔料及び着色されたレオロジー的添加剤を含んだ、無溶媒かつエネルギー硬化可能なインキが開示されているが、この文書には、着色剤が共有結合で結合された熱硬化性ポリウレタン分散物は開示されていない。
【0006】
最近開発されたインキ組成物は、それより以前から知られているインキ組成物より利点を有するとはいえ、それらはまだ十分に満足すべきものではない。特に、それらが、要求の高いハイテク用途、例えば、インキジェットアプリケーションや金型内装飾などに使用される場合にはそうである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、このようなハイテクアプリケーションで使用される時に特に有利で、また公知の水性インキ組成物より、特に、光沢、接着性、耐水性、耐溶媒性、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐しわ性及び耐ブロッキング性に関して、より良い性能を有する水性インキ組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
温度が最低フィルム形成温度(minimum film formation temperature,MFFT)より上であるならば、水中重合体分散物に由来する水性インキ組成物は容易に連続したフィルムを形成することが、当業者にはよく知られている。この現象は、フレクソグラフィーやヘリオグラフィーなどの従来技法によるインキ塗布中に多くのトラブルを発生させる重合体組成物の不可逆的乾燥に対応する。インキジェットインキの場合には一層悪く、乾燥に際してプリントヘッドノズルを塞ぎ、印刷プロセスを中断させる。
【0009】
生産性と信頼性に関するこれらの重大な問題を克服するには、インキは、インキが乾燥しないで、印刷プロセスを妨げないことを意味するレソリュビリティ(ressolubility)としばしば称される特定の挙動を示さなければならない。重合体の改善されたレソリュビリティは、低分子量を伴う十分に親水的な特性により得られる。その直接的な結果として、これらの重合体は当然に、印刷された場合に、より悪い水及び溶媒堅牢性を示す。重合体を架橋することが、インキの良好なレソリュビリティと堅牢性を同時に結びつけるのに良い方法であることが見出された。
【0010】
この目的は、請求項において定義されるような水性インキ組成物により解決される。
本発明の水性インキ組成物は、少なくとも1種の着色剤が共有結合で結合されているポリウレタン重合体を含む。このインキ組成物は架橋して、ポリウレタン重合体と着色剤が共有結合で結合された三次元網目構造を形成することができる。基材上にインキ組成物を塗布中又は好ましくは塗布後に、インキ組成物をエネルギーにより、好ましくは熱により処理して、架橋反応を開始させる。着色されたポリウレタン重合体の架橋性は1つ又はいくつかの付加的な官能基を共有結合を介して着色された重合体に含めることにより達成でき、これがポリウレタン重合体の架橋を可能とする。この場合、本明細書では、この反応機構を「自己架橋」という。架橋を達成するもう一つの手段は、ポリウレタン重合体の官能基と反応可能な少なくとも2つの官能基を有する外部硬化剤を添加することである。好ましい実施態様では、この架橋剤は、エネルギー、好ましくは熱を適用することによりポリウレタン重合体の架橋を行うことができる重合体である。
【0011】
本発明者らは、本明細書において開示されるようなインキ組成物が、塗布及び架橋後に、光堅牢性及び色発色性などの良好な光学的特性や水堅牢性、溶媒堅牢性、耐摩擦性及び耐引掻性などの優秀な物理的性質を有することを見出した。架橋により、原則として三次元の網目構造が生成する。従って、重合体マトリックスへの着色剤の共有結合が存在する。着色剤は化学結合の開裂なしにはマトリックスから脱離することはできない。架橋と硬化は、インキが基材に塗布されている間、又は後で起こることが好ましく、一般には、好ましくは熱的に開始できるプロセスである。
【0012】
本発明の水性インキ組成物は、水性媒体中、好ましくは水中のポリウレタン重合体分散物に基づくものである。好ましい実施態様では、ポリウレタン重合体は、
(i) イソシアネートと反応可能な少なくとも2個の反応性基を含む少なくとも一種の有機化合物、
(ii) 少なくとも一種のポリイソシアネート、
(iii) (i)又は(ii)と反応可能な少なくとも1個の反応性基を有する少なくとも一種の反応性着色剤、及び
(iv) (i)又は(ii)と反応可能で、かつ架橋反応に感受性のさらなる官能基を含む少なくとも一種の化合物、
の反応生成物であるポリウレタンプレポリマーから得られる。
このポリウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートが過剰に使われるため、一般に、末端にフリーのイソシアネート基を含んでおり、またポリウレタン重合体はこのポリウレタンプレポリマーから水や鎖延長剤などのキャッピング剤との反応により得られる。
別の実施態様では、ポリウレタン重合体は、上記のポリウレタンプレポリマーと(自己)架橋反応に感受性の付加的な官能基を含むキャッピング剤との反応から得られる。この場合には、化合物(iv)は省略できる。
【0013】
上記水中分散物は、好ましくはポリウレタン重合体以外の官能化オリゴマー又は重合体である外部架橋剤をも含むことが好ましい。またこの分散物は、ラジカル又はカチオン重合用開始剤も任意選択的に含むことができる。さらに、この技術分野で使われる非重合体添加剤を存在させても良く、そのような添加剤としては、例えば殺生物剤、酸化防止剤、UV安定化剤、濡れ向上剤、湿潤剤、泡制御剤、ワックス、増粘剤、レベリング剤、融合助剤、可塑剤、界面活性剤などがある。
【0014】
ポリウレタンプレポリマー(化合物ii)の調製のために本発明で使用されるポリイソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環ポリイソシアネート、又はそれらの組み合わせとすることができる。好適な脂肪族ジイソシアネートの例としては、1,4−ジイソシアナートブタン、1,6−ジイソシアナートヘキサン、1,6−ジイソシアナート−2,2,4−トリメチルヘキサン、及び1,12−ジイソシアナートドデカンの単独又は組み合わせが挙げられる。特に好適な脂環式ジイソシアナートには、1,3−及び1,4−ジイソシアナートシクロヘキサン、2,4−ジイソシアナート−1−メチル−シクロヘキサン、1,3−ジイソシアナート−2−メチルシクロヘキサン、1−イソシアナート−2−(イソシアナートメチル)−シクロペンタン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナートシクロヘキサン)、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス(4−イソシアナートシクロヘキサン)、5−イソシアナート−1−イソシアナートメチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナート−3−メチルシクロヘキサン)、1−イソシアナート−4(又は3)−イソシアナートメチル−1−メチルシクロヘキサンの単独又は組み合わせが含まれる。特に好適な芳香族ジイソシアネートには、1,4−ジイソシアナートベンゼン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナートベンゼン)、2,4−ジイソシアナート−1−メチルエチリデン)ビス(4−イソシアナートベンゼン)、1,3−及び1,4−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,5−ナフタレンジイソシアナートの単独又はそれらの組み合わせが含まれる。1,1’,1”−メチリジントリス[4−イソシアナートベンゼン]及びアニリン/ホルムアルデヒド縮合物のホスゲン化で得られるポリフェニルポリメチレンポリイソシアナートなどの3つ以上のイソシアネート基を含む芳香族ポリイソシアネート類もまた使用可能である。
有機ポリイソシアネートの総合計量は特に限定されないけれども、一般にポリウレタン重合体の10重量%から60重量%、好ましくは20重量%から50重量%、より好ましくは30重量%から40重量%までの範囲である。
好ましい実施態様では、前記ポリイソシアネートは脂環式ポリイソシアネートから選ばれ、特に好ましいのはメチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の使用である。
【0015】
イソシアネート(化合物i)と反応可能な少なくとも2つの反応性基を含む有機化合物は、好ましくは、ポリオールであるが、例えばアミンもまた使用可能である。好適な例は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリチオエーテルポリオール及びそれらの組み合わせである。好ましいのは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールである。イソシアネートとの反応を可能にする少なくとも2つの反応性基を含むこれらの有機化合物は、好ましくは、400から5,000の範囲にある数平均分子量を有する。
【0016】
ポリエステルポリオールは、特に好ましくかつ好適な、使用可能なポリエステルポリオールであり、ポリヒドリックアルコール(好ましくはジヒドリックアルコール(トリヒドリックアルコールを追加可能))と、ポリカルボン酸(好ましくはジカルボン酸又はそれらの対応するカルボン酸無水化合物)との、ヒドロキシル−末端反応生成物を含む。ラクトン類の開環重合により得られたポリエステルポリオールもまた使用可能である。
【0017】
これらのポリエステルポリオールの形成に使用可能なポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族及び/又は複素環式とすることができ、またそれらは置換(例えばハロゲン原子)されていても良く、飽和又は不飽和とすることができる。脂肪族ジカルボン酸の例としては、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、及びドデカンジカルボン酸を挙げることができる。脂環式ジカルボン酸の例としては、ヘキサヒドロフタル酸を挙げることができる。芳香族ジカルボン酸の例には、イソフタル酸、テレフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸及び1,5−ナフタレンジカルボン酸が含まれる。使用可能な不飽和脂肪族ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸及びテトラヒドロフタル酸が挙げられる。トリ−及びテトラカルボン酸の例には、トリメリット酸、トリメシン酸及びピロメリット酸が含まれる。
【0018】
ポリエステルポリオールの調製に好ましく使用される多価アルコールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジブチレングリコール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA又は水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付加物が含まれる。トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタエリトリトールなどのトリオール類又はテトラオール類もまた使用可能である。これらの多価アルコールは、一般に、ポリエステルポリオールを上述したポリカルボン酸との重縮合によって調製するために使用されるが、特定の実施態様では、それらは、ポリウレタンプレポリマー反応混合物にそのまま添加することもできる。好ましい実施態様では、ポリエステルポリオールはネオペンチルグリコールとアジピン酸との重縮合で調製される。ポリエステルポリオールは、長鎖不飽和脂肪酸などの空気硬化性成分も含むことができる。
【0019】
好適なポリエーテルポリオールには、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール、又はそれらのブロック共重合体が含まれる。
使用可能な好適なポリカーボネートポリオールには、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール又はテトラエチレングリコールなどのジオールとホスゲン、又はジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネート又はエチレン及び/又はプロピレンカーボネートなどの環状カーボネートとの反応生成物が含まれる。
【0020】
使用可能な好適なポリアセタールポリオールには、ジエチレングリコールなどのグリコール類をホルムアルデヒドと反応させて調製したものなどが含まれる。好適なポリアセタール類は、また、環状アセタール類を重合させることによっても調製できる。
イソシアネートと反応可能な少なくとも2つの反応性基を含むこれらの有機化合物の総合計量は、好ましくは、ポリウレタン重合体の30重量%から90重量%、さらに好ましくは、45重量%から65重量%の範囲である。
【0021】
イソシアネートと反応できる少なくとも1つの反応性基を含む、少なくとも一種の反応性着色剤(化合物iii)は、Milliken社製反応性着色剤、REACTINT−YELLOW X15、REACTINT BLUE X17AB、REACTINT ORANGE X96、REACTINT RED X64、REACTINT VIOLET X80LT及びREACTINT BLACK X41LVから選択されることが好ましい。好適な着色剤が、例えば、US−A 4,284,729、US−A 4,507,407、US−A 4,751,254、US−A 4,761,502、US−A 4,775,748、US−A 4,846,846、US−A 4,912,203、US−A 4,113,721及びUS−A 5,864,002に開示されている。好ましいのは、US−A 5,864,002において開示された着色剤である。これらの着色剤の定義と製造法に関する限り、上記文書が明示的に言及される。
【0022】
別の実施態様において、化合物(iii)は、それ自体がポリウレタン重合体の構成要素となり得る上記ポリエステル及びポリカーボネートのポリオール構成要素として使用可能である。
またさらに別の実施態様では、イソシアネートと反応できる少なくとも2つの反応性基を含む少なくとも一種の有機化合物(化合物i)は、イソシアネートと反応できる少なくとも1つの求核性官能基を有する少なくとも一種の反応性着色剤(化合物iii)と同じものとすることができるが、もちろん、付加的な化合物(i)もまた使用可能である。
着色剤は、全ポリウレタン重合体基準で、好ましくは重量比1〜40重量%、より好ましくは、重量比5〜20重量%で使用される。
【0023】
(i)又は(ii)と反応可能で、かつ付加的な官能基を含む化合物(化合物iv)は、好ましくは、懸垂型官能基を有するアルコール又はポリオールである。そのようなアルコール又はポリオールは、イオン性又は非イオン性特性の水可溶性側鎖を含むのが典型的である。好ましくは、該ポリオールは、アニオン性塩基や、その後そのようなアニオン塩性基に変換可能な、カルボン酸やスルホン酸基などの類似前駆体を有する。該ポリオールはまた、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、カーボネート、シラノール、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシ−メチル−アミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどの、架橋反応感受性の他の官能基を含むことも可能である。
【0024】
(i)又は(ii)と反応可能で、かつアニオン塩官能基(又は、その後そのようなアニオン塩官能基に変換できる酸性基)を含む化合物は、好ましくは、ポリウレタンプレポリマーを水に自己分散可能にするのに必要な分散性アニオン性基例えばスルホン酸塩又はカルボン酸塩基を含む化合物である。本発明によれば、これらの化合物は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー調製用反応基質として好ましく使われる。
【0025】
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーに組み入れられたカルボン酸塩官能基は、一般に、一般式(HO)xR(COOH)y(式中のRは1から12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖炭化水素残基を表し、xとyは独立に1から3までの整数である)で表されるヒドロキシカルボン酸から誘導される。これらのヒドロキシカルボン酸の例には、クエン酸及び酒石酸が含まれる。最も好ましいヒドロキシカルボン酸は、上記一般式においてx=2とy=1であるα,α−ジメチロールアルカン酸であり、たとえば、2,2−ジメチロールプロパン酸などである。ポリウレタン重合体の懸垂型アニオン塩官能基含量は、広範囲に変更可能であるが、ポリウレタンに必要とされる水−分散性と架橋性(もし、必要な架橋性を与える他の架橋可能基がポリウレタン重合体に組み入れられていないならば)を与えるのに十分な量でなければならない。ポリウレタン重合体中のこれらアニオン塩官能基含有化合物の総合計量は、典型的にはポリウレタン重合体の1〜25重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲である。
【0026】
スルホン酸塩官能基は、スルホン化ジカルボン酸と一種以上の上記多価アルコールとの反応、又はスルホン化ジオールと一種以上の上記多価カルボン酸との反応で得られるスルホン化ポリエステルを使って、このプレポリマー中に導入できる。スルホン化ジカルボン酸の好適な例には、5−(ソジオスルホ)−イソフタル酸及びスルホイソフタル酸が含まれる。スルホン化ジオールの好適な例には、ソジオスルホヒドロキノンと2−(ソジオスルホ)−1,4−ブタンジオールが含まれる。
【0027】
ポリウレタン重合体は、一般に、イソシアネートと反応可能な少なくとも2つ以上の反応性基を含む有機化合物(一般にはポリオール)とポリイソシアネートとを反応させることにより、まずポリウレタンプレポリマーを調製することにより製造される。この反応は、ポリイソシアネート過剰条件下で実施されるので、プレポリマーはフリーのイソシアネート末端基を含み、これは、その後、延長又は末端停止される。ポリウレタン重合体は、フリーのイソシアネート基を含むポリウレタンプレポリマーから、そのポリイソシアネートプレポリマーとキャップ剤(キャップ剤は、末端イソシアネート基を不活性化するために使用されるよく知られた薬剤である)とを反応させることにより調製される。キャップ剤は、例えば、水又は通常の鎖延長剤とすることができる。一般には、本発明の水性インキ組成物で使用される着色ポリウレタン重合体はしかるべく製造される。
【0028】
鎖延長剤は、ポリウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基と反応する活性水素原子を有していなければならない。鎖延長剤は、好適には、80個まで、好ましくは12個までの炭素原子を有する、水溶性脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式第一又は第二ポリアミンである。
ポリウレタンプレポリマーの鎖延長がポリアミンを用いてなされる場合、ポリアミンの総合計量は、ポリウレタンプレポリマー中に存在するイソシアネート基の量に従い、残留フリーイソシアネート基を含まない、十分に反応したポリウレタン重合体(ポリウレタン尿素)が得られるように計算すべきである。この場合に使用されるポリアミンは、2から4個、好ましくは2から3個の平均官能基数を有することができる。
好ましい実施態様では、鎖延長剤は、脂肪族ジアミンから選択され、好ましくは1,5−ジアミノ−2−メチル−ペンタンである。
【0029】
ポリウレタン重合体の非直線性の程度は、鎖延長に使用されるポリアミンの官能基によりコントロールされる。所望の官能基は、ポリアミンを異なるアミン官能基と混合することにより達成できる。例えば、ジアミンとトリアミンの当モル混合物を使って、2.5の官能基が達成できる。
本発明で有用なこのような鎖延長剤の例には、ヒドラジン、エチレンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N,N,N−トリス(2−アミノエチル)アミン、N−(2−ピペラジノエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、N,N,N’−トリス(2−アミノエチル)エチレンジアミン、N−[N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−N’−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)−N’−(2−ピペラジノエチル)エチレンジアミン、N,N−ビス(2−アミノエチル)−N−(2−ピペラジノエチル)アミン、N,N−ビス(2−ピペラジノエチル)アミン、グアニジン、メラミン、N−(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、3,3’−ジアミノベンジジン2,4,6−トリアミノピリミジン、ジプロピレントリアミン、テトラプロピレンペンタミン、トリプロピレンテトラミン、N,N−ビス(6−アミノヘキシル)アミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、2,4−ビス(4’−アミノベンジル)アニリン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、イソホロンジアミン(又は、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン)、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン(又は、ビス(アミノシクロヘキサン−4−イル)−メタン)、及びビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン(又は、ビス(アミノ−2−メチルシクロヘキサン−4−イル)メタン)、アルファ、オメガ−ポリプロピレングリコール−ジアミン−スルホプロピル化ナトリウム塩類、ポリエチレンアミン類、ポリオキシエチレンアミン類及び/又はポリオキシプロピレンアミン類(たとえば、TEXACO社製Jeffamine類)が含まれる。
【0030】
ポリアミンの総合計量は、ポリウレタンプレポリマーに存在するイソシアネート基の量に従って計算すべきである。鎖延長中における、鎖延長剤中活性水素に対するプレポリマー中イソシアネート基の比率は、当量基準で約1.0:0.7〜約1.0:1.1、好ましくは、約1.0:0.9〜約1.0:1.02範囲にある。
鎖延長反応は、一般に、5〜90℃、好ましくは10〜50℃、及び最も好ましくは10〜20℃の温度で実施される。
【0031】
本発明の他の実施態様では、鎖キャップ剤は、基材へ水性インキ組成物を塗布中又は塗布後に、ポリウレタン重合体の架橋を行う反応性基を含む。この場合には、イソシアネート基と反応可能であり、かつ、架橋反応に感受性の付加的な官能基も含む少なくとも一種の化合物(化合物iv)は含まずに、わずか3成分だけでプレポリマーを調製することが可能であるが、もちろん、プレポリマーを調製するためにそのような化合物をさらに使用することも可能である。
【0032】
本発明のより一層好ましい実施態様において、もし架橋反応に感受性の官能基がスルホネート基であるならば、そのスルホネート基は、例えば2,4−ジアミノ−5−メチルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩又はスルホプロピル化アルファ、オメガ−ポリプロピレングリコール−ジアミンのナトリウム塩のようなスルホン化ジアミンを鎖延長剤として用いて、鎖延長反応によりポリウレタン重合体に組み入れることができる。
ポリウレタンプレポリマー中に存在するどのような酸官能基も、このプレポリマーの水性分散物を調製前又は調製と同時に、これらの基を中和することによりアニオン塩官能基に変換することができる。このポリウレタンプレポリマーの分散法は、当業者にはよく知られており、通常は、高剪断速度型ミキシングヘッドを用いた急速混合が必要である。好ましくは、激しい撹拌下にポリウレタンプレポリマーを水に添加するか、或いは、水をプレポリマー中に撹拌混合する。好ましい方法は、例えば、US−A 5,541,251に開示されており、詳細はそれに述べられている。
【0033】
末端イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを水中に分散する際又は前に、前述した酸性基をアニオン性塩基に変換するのに適した中和剤又は四級化剤は、揮発性の有機塩基及び/又は不揮発性塩基とすることができる。揮発性有機塩基は周囲条件下でのフィルム形成の際に少なくとも約90%が揮発するものであり、それに対して不揮発塩基は周囲条件下でのフィルム形成の際に少なくとも約95%が揮発しないものである。
好適な揮発性有機塩基化合物は、好ましくはアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−メチルピロリジン及びN−メチルピペリジンからなる群から選ぶことができる。トリアルキルアミン類が好ましい。
好適な不揮発性塩基には、一価金属(好ましくは、リチウム、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属)を含むものが含まれる。これらの不揮発性塩基は無機又は有機塩の形で使用可能であるが、好ましくは、水素化物、水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩などの、アニオンが分散物中にとどまらない塩である。
トリエチルアミンが最も好ましい中和剤である。
また、これら中和剤の総合計量は、中和される酸基の総合計量に従って計算されなければならない。揮発性有機塩基化合物が使用される場合、すべての酸基の中和を確かなものにするためには、中和剤を5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%過剰に添加することが推奨される。
【0034】
所望により、本発明の組成物は、望ましい性質を賦与するか又は改善するため、又は望ましくない性質を抑制するために、最終組成物に追加できる他の補助物質(添加剤)を含むことができる。これら添加剤には、公知の充填剤、殺生物剤(例えばActicide AS)、抗酸化剤(例えば、Irganox 245)、可塑剤(例えば、ジオクチルフタレート)、顔料、シリカゾル(例えば、Acemat TS100)及び公知のレベリング剤(例えば、BYK306)、濡れ向上剤(例えば、BYK 346)、湿潤剤(例えば、エチレングリコール、2−ピロリジノン又は2−メチル−2,4−ペンタンジオール)、泡制御剤(例えば、Dehydran 1293)、増粘剤(例えば、Tilose MH6000)、融合助剤(例えば、Texanol)、熱安定化剤、紫外線安定化剤(例えば、Tinuvin 328 or 622)及びトランソーバーなどが含まれる。この組成物は、また、他の重合体分散物(例えば、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート及び他の単独重合体や共重合体の分散物)とブレンドすることができる。
【0035】
末端イソシアネート残基を有するポリウレタンプレポリマーの調製は、従来の方法、すなわち、化学量論的過剰量の有機ポリイソシアネート(類)と、イソシアネートと反応し得る少なくとも2個の反応性基を含む有機化合物(類)及びイソシアネート基と反応可能な他の反応性化合物(類)を、実質上無水条件下、好ましくは50℃〜120℃の温度、さらに好ましくは60℃〜95℃で、イソシアネート基と反応性基との反応が実質上完結するまで反応させることにより実施できる。この反応は、もし必要と思われるならば、プレポリマーの粘度を減少させるために5重量%〜40重量%、好ましくは、10重量%〜20重量%の溶媒を添加することにより促進することができる。好適な溶媒は、単独であれ組み合わせであれ、ケトン類、エステル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、N−シクロヘキシルピロリジン、N−メチルピロリドンのように、イソシアネート基との反応性を持たないものである。好ましい溶媒は、鎖延長前、中、又は後で減圧蒸留により容易に除去できるような、相対的に低い沸点を有するケトン類とエステル類である。そのような溶媒の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、及び酢酸エチルが含まれる。
好ましい実施態様では、アセトンが溶媒として使われ、水分散段階後に、真空下で系外に取り除かれる。
【0036】
所望により、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーの調製は、アミンや有機金属化合物などのポリウレタン調製に適当な公知触媒のいずれかの存在下でも実施できる。これらの触媒の例には、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジブチル錫ジラウレート、オクタン酸錫、ジオクチル錫ジアセテート、オクタン酸鉛、オレイン酸錫、ジブチル錫オキシドなどが含まれる。
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーの調製中、反応基質類は、一般に、イソシアネート基対イソシアネート官能基と反応可能な基の比率が、約1.1:1から約4:1、好ましくは約1.3:1から2:1に相当する割合で使用される。
【0037】
ポリウレタン重合体を含む水性インキ組成物は、好ましくは、水などの水性媒体中にポリウレタン重合体を分散することにより調製される。或いはまた、フリーのイソシアネート基を含むプレポリマーを有機溶媒中で調製し、次いで、水をプレポリマー溶液へ、水が連続相になるまで添加して調製することもできる。このポリウレタンプレポリマーの水性分散物に、鎖延長剤を添加して、ポリウレタン重合体を形成する。予めポリアミン水溶液を形成し、その溶液をポリウレタンプレポリマー分散物にゆっくり添加することにより、局在するアミン濃度勾配を避けることが好ましい。次いで、溶媒は蒸留により結果的に除去され、ポリウレタン重合体の純然たる水分散物が形成される。
【0038】
もし架橋反応に感受性で、かつポリウレタン重合体又はプレポリマー中に存在する官能基がアニオン性基に変換されるべき酸性基であるならば、その酸性基の中和反応が、ポリウレタン重合体又はプレポリマーが水性媒体に分散される前に実施されることが好ましいことがある。しかしながら、ポリウレタン重合体が分散される水性媒体に中和剤を含まることも、また可能である。
【0039】
本発明の水性インキ組成物はまた、特に重合体上に存在する官能基が自己架橋を提供するのに十分でない場合、少なくとも一種の外部架橋剤を含むことができる。本明細書において使用される用語「架橋剤」は制限的ではなく、ポリウレタン重合体、好ましくはポリウレタン重合体の官能基と反応して三次元網目構造を形成することのできるあらゆる種類の化合物を包含する。好適な架橋剤は先行技術において公知である。例えば、ポリウレタンが架橋反応感受性官能基としてカルボキシル基を含む場合、架橋剤は、US−A 4,301,053及びUS−A 5,137,967(詳細についてはこれらを参照のこと)に記載されているように三官能性アジリジン化合物又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂とすることができる。架橋反応感受性の付加的な官能基が、ヒドラジド基をポリウレタン鎖に組み込むことにより得られる場合、架橋剤はUS−A 4,598,121(詳細についてはこれを参照のこと)に記載されているようにホルムアルデヒドとすることができる。
【0040】
アジリジン化合物やホルムアルデヒドなどの架橋剤は比較的有毒であり、組成物のポットライフに対してネガティブな効果を有するので、架橋剤としてビニル型重合体を使うことが好ましい。本明細書で使用される用語「ビニル型」重合体は特に限定されるものではなく、ビニル型単量体の重合、好ましくは遊離ラジカル付加重合により入手可能な重合体のすべてのタイプを包含すべきである。
ビニル型重合体は、任意の適当な遊離ラジカル開始重合法、好ましくは乳化重合により調製することができる。
本発明で使用されるビニル型重合体は、好ましくは、10,000から500,000の範囲にある重量平均分子量を有することができる。
【0041】
単量体類の乳化重合は、例えば、遊離ラジカル開始剤の水溶液を含む反応器に上記単量体のプレ−エマルションを導入し、1〜4時間、好ましくは2時間〜3時間、60℃〜95℃、好ましくは75℃〜85℃の一定温度に加熱し、反応を完結する、セミバッチ法を使用することにより公知方法に従って実施できる。単量体のプレ−エマルションは、それぞれの単量体を、乳化剤、好ましくは、例えば、ラウリル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルジフェニルオキシドジスルホネート、アルキル残基が8〜12個の炭素原子を有することのできるアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)硫酸塩又はジアルキルスルホスクシネートなどのアニオン型乳化剤の水溶液に、攪拌しながら添加することにより調製することができる。最も好ましくは、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)硫酸塩が使用される。ここでは、非イオン性乳化剤もまた使用可能であると理解すべきである。
【0042】
慣用の遊離ラジカル開始剤が単量体の重合に使われる。例えば、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アルカリ金属過硫酸塩又はアンモニウム過硫酸塩などである。
【0043】
ビニル型単量体は、一般に、エチレン性不飽和、好ましくはモノエチレン性不飽和単量体である。ビニルタイプ重合体を形成するために使用できる好ましいエチレン性不飽和単量体は、
a) α、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸、及びアルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート、例えばメチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ノニルアクリレート及びドデシルアクリレートなどの炭素原子1〜12個のアルキル残基を有するエステル、
b) α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸及びそれらの官能化エステル、すなわち、1〜12炭素原子のアルキル残基を有するヒドロキシアルキルアクリレートやヒドロキシアルキルメタクリレート、例えば、ヒドロキシエチルアクリレートやヒドロキシエチルメタクリレートなど、
c) スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル置換芳香族炭化水素、
d) α,β−エチレン性不飽和カルボアミド類、すなわち、アクリルアミド、メタクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなど、
e) 脂肪族酸のビニルエステル、すなわち、酢酸ビニル、ビニルベルサテート(ベルサテート類は、C9、C10及びC11の鎖長を有する第三モノカルボン酸のエステルである)など、
f) 塩化ビニル及び塩化ビニリデン、
g) モノエチレン性不飽和化スルホン酸塩、すなわち、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、3−スルホプロピルメタクリレートなど(内部界面活性剤)のアルカリ金属塩など、
からなる群から選択される。
【0044】
前記単量体のうちの少なくとも1つは、必ず、カルボン酸とスルホン酸、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、炭酸エステル、シラノール、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシメチル−アミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどから選択される官能基を含んでいなければならない。それゆえ、このビニル型重合体は、ポリウレタン重合体の架橋可能反応性基に結合できる官能基を含むので、インキ組成物を基質に塗布中に又は塗布後に架橋を達成することができる。特に、前記単量体のうちの1つは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とすることができ、ビニル型重合体の0〜30重量%量で存在させることができる。
【0045】
本発明の好ましい一実施態様では、上述した単量体はアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含む。また、好ましい実施態様では、そのビニル型単量体は一般式R−O−CO−CH2−CO−CH3(式中、RはCH2=CR’−COO−R”−基又はCH2=CR’R”−基を表し、ここでR’は−H又は−CH3であり、R”は炭素原子1〜12個を有するアルキレン残基である)を有している。このタイプの最も好ましい単量体は、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレートである。
アセトアセトキシアルキルエステル基を含むモノエチレン性不飽和単量体の量は、一般に、ビニル重合体の約1から約80重量%、好ましくは約5重量%から50重量%まで変えることができる。
【0046】
すなわち、好ましい架橋剤は主鎖にぶら下がったアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含むビニル型重合体であり、好ましくはアセトアセトキシアルキルエステル基を含んだ少なくとも一種のモノエチレン性不飽和単量体と、上に定義したような少なくとも一種の他のエチレン性不飽和単量体との遊離ラジカル付加重合で形成されたものである。
主鎖にぶら下がった官能性アセトアセトキシアルキルエステル基を含んだビニル型重合体及びそのような重合体の製造方法は、例えば、US−A 5,541,251(重合体と製造プロセスの詳細については特にこれを参照のこと)に開示されている。
前記ビニル型重合体は、水性組成物中のポリウレタン重合体と、両方の化合物を水性媒体中、好ましくは水中で分散させることにより組み合わすことができる。この方法もまた、US−A 5,541.251(詳細についてはこれを参照のこと)に記載されている。
【0047】
1つの好ましい実施態様では、ビニル型重合体は、水性ポリウレタン分散物の存在下、一種以上のビニル型単量体を重合させることにより、その場で生成できる。その詳細についてもやはり、US−A 5,541,251が参照できる。或いはまた、ビニル型重合体の存在下、ポリウレタン重合体を調製することも可能である。
すなわち、本発明の最も好ましい実施態様においては、ポリウレタン重合体が、アニオン性塩基であり、架橋反応感受性である付加的な官能基、好ましくは、US−A 5,541,251において定義された基COOM又はSO3M(式中、Mは、アルカリ金属又はテトラアルキルアンモニウム又はテトラアルキルホスホニウム基を表す)を含み、また架橋剤が主鎖にぶら下がったアセトアセトキシアルキルエステル官能基を有するビニル型重合体であり、それにより、US−A 5,541,251(詳細についてはこれを参照のこと)において開示されているように、フィルム形成時及び/又は形成後に、穏やかな温度で架橋が行われる。これらの組成物は顕著に長いポットライフを持ち、付加的な、そして潜在的に有毒な架橋剤を必要としない。
【0048】
上述したような本発明の好ましい実施態様では、水性インキ組成物は、ポリウレタン重合体とビニル型重合体を好ましくは1:10〜10:1の重量比で、さらに好ましくは1:4〜4:1の重量比で、最も好ましくは1:2〜2:1の重量比で含む。
本発明の水性インキ組成物は、他の外部架橋剤、例えば、カルボン酸及びスルホン酸、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、炭酸エステル、シラン、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシ−メチルアミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどを含む反応性官能基を有する多官能性分子を含むことができる。これらの他の架橋剤は単独でこの水性インキ組成物中に存在しても良く、互いに組み合わせて存在しても良く、また上述したビニル型重合体と組み合わせて存在しても良い。どちらの架橋剤を使用すべきかは、ポリウレタン重合体中の架橋可能官能基のタイプに依存し、当業者は架橋剤を適宜選択することができる。
【0049】
架橋剤及び任意選択的な補助物質又は添加剤は、公知の方法で水性分散物中に含ませることができる。
水性インキ組成物の全固形物含量は、好適には約5〜65重量%、好ましくは約3〜50重量%、さらに好ましくは30〜35重量%であり;25℃で測定した粘度は50〜5000mPa、好ましくは100〜500mPaであり、pH値は7〜11、好ましくは7〜9であり、平均粒径は約10〜1000nm、好ましくは30〜300nm、さらに好ましくは50〜100nmである。フィルム形成温度は、好ましくは0〜70℃、さらに好ましくは0〜20℃の範囲とすることができる。
【0050】
この水性インキ組成物は、工業用又は家庭用の、紙、段ボール、プラスチック、繊維製品、ガラス、ガラス繊維、セラミックス、コンクリート、皮革、木材、金属などの任意の基材に対し、フレクソグラフィー又はヘリオグラフィー、更にはブラシがけ、噴霧及び浸漬を含む任意の慣用の方法により容易に塗布できる。
本発明による水性インキ組成物は好ましくはインキジェットプリンタにおいて使われる。金型間装飾などの他の公知の塗布テクニックもまた使用可能である。
基材に塗布された後、沈着被覆物は周囲温度で一定時間(例えば、3日)、又はもっと高温でもっと短い時間、硬化される。好ましくは、架橋は熱エネルギーを使って開始される。その結果、得られる硬化被覆物は、優秀な接着性、際だった耐水性及び耐溶媒性、機械的強度、耐久性、柔軟性、及び深色性を示す。
【0051】
色あわせは、着色インキ組成物を適切な方法で混合することにより容易に達成でき;着色された反応性原料を混合して、それらを所望の着色された重合体を製造するための構築ブロックとして使うことによってもまた色あわせが達成できることは言及するに値する。
本発明の水性インキは良好な色強度を示すが、それらを顔料分散物と混合して、色鮮明度、色深さ又は耐久性を修正又は改良することも可能である。
本発明によれば、出発材料のうまい組み合わせにより、様々な水性樹脂組成物を調製することが可能であり、それにより、該組成物の化学的、物理的及び工学的特性を要求どおりに修正し、組成物をそれらの将来の用途に適合させることができる。それを例において詳細に示す。
【実施例】
【0052】
プレポリマー反応混合物中のイソシアネート含有量は、ジブチルアミンによる逆滴定法を使って測定した。
水性重合体分散物の粘度ηは、Brookfield RVT粘度計を用い、粘度が200mPa以下の場合にはNo.1スピンドルを使って50rpmで、粘度が200mPaより高い場合には、No.2スピンドルを使って50rpmで、25℃で測定した。
水性重合体分散物の平均粒度は、Malvern粒子分析器プロセッサ7027&4600SM型を用いてレーザー光散乱により測定した。
最終被覆物の測定はすべて、製図ペンで調製した被覆物の線上で、又はMayerバーを用いて適切な厚さを得て実施した。
水堅牢性は、OPP(又は、Xerox透明片)上に4μ被覆後、80℃で5分乾燥し、次いで20℃の水道水に18時間浸漬して評価した。そのランキングはテープ粘着試験とスクラッチ抵抗試験の結果であり、1〜5スケールが使われ、5=最良である。
【0053】
被覆物の耐溶剤性は、Xerox透明片上に製図ペンで複数の線を印刷し、乾燥を80℃で1分、続いて室温で24時間行った後、評価した。ランキングは、塗膜が落ちるまでイソプロパノールで飽和した綿の一片による摩擦2回の結果である。1回の摩擦は、前方及び後方へのストロークからなる。ここで報告された数は、被覆物を突破するのに要した摩擦回数である。
【0054】
被覆物のスクラッチ抵抗は、Xerox透明片上に製図ペンで複数の線を印刷し、乾燥を80℃で1分、続いて室温で24時間行った後、評価した。ランキングは、釘の前後動作で印刷物をひっかいた後に見出される損傷結果である。1〜5スケールが使われ、5=最良である。
【0055】
架橋が起こったかどうかを決定するため、試験組成物に10秒間浸し、110℃で5分間乾燥後、重量測定し、次いでN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に周囲温度で24時間浸漬した篭を使って、水性樹脂組成物のゲル含有率を評価した。篭を溶媒から取りだし、周囲温度で12時間、次いで110℃で5分間乾燥した後、再び重量測定を行った。ここで報告されたゲル含有率は、溶媒浸漬前に測定した被覆物重量に対する溶媒に24時間浸漬後に測定した被覆物重量の、%で表現した重量比率、すなわち溶媒浸漬後に篭に保持されていた%被覆物重量である。
【0056】
例1 赤色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器に、262.0gのN−メチルピロリドン、158.2gの平均分子量が約670 Daltonsを有し、アジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合により得られたポリエステル、30.6gのシクロヘキサンジメタノール、45.9gのジメチロールプロピオン酸、73.8gのREACTlNT RED X64(Milliken)、429.5gのメチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)及び反応触媒として1.0gのジブチル錫ラウレートを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.46meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温し、次いで、34.6gのトリエチルアミンを中和剤として、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、1624.0gの室温の水が入っており、かつ激しい混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン85.2gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、30.4%の乾燥物含量、80mPaの粘度、8.4のpH、36nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0057】
例2 黄色に着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器に、N−メチルピロリドン262.0g、平均分子量約670 Daltonsを有し、アジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合によって得られたポリエステル156.1g、シクロヘキサンジメタノール39.2g、ジメチロールプロピオン酸45.3g、REACTINT YELLOW X15(Milliken)73.8g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)423.6g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.44meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン34.6gを、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、1536.3gの室温の水が入っており、強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン82.9gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、30.7%の乾燥物含量、74mPaの粘度、8.5のpH、35nmの粒度、及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0058】
例3 青色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器へ、N−メチルピロリドン262.0g、平均分子量約670 Daltonsを有し、かつアジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合で得られたポリエステル158.9g、シクロヘキサンジメタノール28.1g、ジメチロールプロピオン酸46.1g、REACTINT BLUE X17AB(Milliken)73.8g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)431.2g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.46meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン34.7gを均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、室温の水1515.0gが入っており、かつ強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン67.3gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、31.3%の乾燥物含量、84mPaの粘度、7.7のpH、36nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0059】
例4 赤色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器へ、ポリエステル(平均分子量約670 Daltons;アジピン酸とネオペンチルグリコール及び1,4−ブタンジオール1:1(モル比)の重縮合で得られる)290.0g、他のポリエステル(平均分子量約700Daltons;アジピン酸と1,4−ブタンジオールの重縮合で得られる)182g、ジメチロールプロピオン酸50.3g、REACTINT RED X64(Milliken)100.0g、トリメチロールプロパン5.1g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)372.1g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.03meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン32.2gと2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール11.0gを80%水溶液として、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、室温の水1922.1gが入っており、かつ強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン46.0gとプロピレンジアミン12.2gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、35.1%の乾燥物含量、130mPaの粘度、9.3のpH、27nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0060】
例5 反応性アクリル性分散物
n=10のノニルフェニルポリ(オキシエチレン)硫酸ナトリウムの水溶液(34重量%固形分含量)28.6gとn=30のノニルフェノキシポリ(オキシエチレン)の水溶液(70重量%の固形分含量)28.6g及び3−スルホプロピルメタクリレートのカリウム塩5.0gを、撹拌しながら、290.0gの脱ミネラル水を含んだタンクに導入した。次いで、それへ、激しく攪拌しながら、メチルメタクリレート550.0g、2−エチルヘキシルアクリレート385.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート50.0g及びアクリル酸15.0gを添加し、プレエマルションを生成した。720.0gの脱ミネラル水中上記ノニルフェニルポリ(オキシエチレン)硫酸塩4.3g水溶液の入った反応器に、撹拌しながら、2.4gの過硫酸アンモニウムを添加し、80℃まで加熱した。次いで、得られたこの混合液に、上述のようにして調製したプレエマルションを2.5時間かけて添加した。反応器を80℃で2時間維持して、反応を完結させ、次いで、室温に冷却した。そこに、25%(w/w)アンモニア水溶液10.0gをゆっくり添加した。得られたラテックスは、48.6%の乾燥物含量、232mPaの粘度、6.0のpH、133nmの平均粒子径、0.01重量%未満(ガスクロマトグラフィー測定)の遊離単量体含量、50mg/l未満のグリット含量及び約20℃の最低フィルム形成温度を有していた。
【0061】
例6 非反応性アクリル分散物
反応処理操作は、例5で説明されたそれと同一であったが、プレエマルション用出発材料は、575.0gのメチルメタクリレート、410.0gの2−エチルヘキシルアクリレート及び15.0gのアクリル酸に置換した。得られたラテックスは、乾燥物含量が48.0重量%、粘度が315mPa、pHが8.5、平均粒子径が134nm、遊離単量体含量が0.01重量%未満、グリット含量が50mg/l未満及び最低フィルム形成温度が約17℃であった。このビニル重合体はアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含んでいなかった。
【0062】
例1〜4で調製された着色ポリウレタン分散物を、熱的架橋ありと熱的架橋なしで、性能を試験した。架橋は、ポリアジリジン架橋剤(表1では“M2”として示されるUCECOAT M2)又は例5のアクリル分散物のいずれかを用いて得られた。分散物は、“製図ペン”又はMayerバーを用いて、ポリエステル及びポリプロピレン上(80℃で1分)又は段ボール上(室温)に、種々の厚さで施した。その印刷物は室温で24時間放置した。上述の重合体から調製したインキは、濃くかつ光沢のある色を示し、架橋前のタックフリー性と良好な水堅牢性のみならずスクラッチ耐性をも有していた。架橋が起きたとき、いずれの場合もその性能は著しく改善された。試験結果の概要を、以下の表に示した。
【0001】
本発明は、硬化された又は架橋可能な着色ポリウレタンを含む水性インキ組成物、さらに具体的には、適当な基材に塗装した後、又は塗装の間に架橋され、三次元網目構造を生成し得る水性インキ組成物に関する。
【技術背景】
【0002】
水系インキは、環境面からの圧力により成長している市場を代表する。従来は、そのようなインキは、水系重合体バインダー(典型的には、乳化重合で調製されたアクリル系ラテックス)と界面張力活性添加剤(分散剤及び/又は界面活性剤)を用いて水中で顔料を高剪断粉砕して得られる水中顔料分散物をブレンドすることにより作られてきた。
【0003】
さらに、顔料を含まない代わりに、着色剤を含んだ水系インキが知られている。インキジェットプリンターでは低粘度及び低粒度並びに熱安定性を有するインキが必要とされることから、このようなインキはインキジェット用途に有用である。しかしながら、このようなインキは、水、溶媒、及び光に対する堅牢性を示さなければならない。顔料凝集、染料結晶化、又は、重合体乾燥を起こすノズルでの水蒸発の結果起こる噴射チャンネルの詰まりは避けなければならない。
【0004】
最近、着色剤を共有結合で結合した重合体を含んだ水性インキ組成物が開発されている。特に、共有結合で結合された着色剤を含んだポリウレタンオリゴマー及びポリウレタン重合体が開発され、この目的のために使われている。対応する着色重合体及び/又はそれらを含んだインキ組成物が、例えば、US−A 5,700,851、US−A 5,864,002、US−A 5,786,410,US−A 5,919,846、US−A 5,886,091及びEP−A0 992 533に開示されている。
【0005】
US−A 6,022,944には、種々の熱可塑性又は熱硬化性樹脂に均一に混合できる着色剤が開示されているが、この文書には、着色剤が共有結合で結合された熱硬化性ポリウレタン重合体は開示されていない。WO 00/31189には、顔料及び着色されたレオロジー的添加剤を含んだ、無溶媒かつエネルギー硬化可能なインキが開示されているが、この文書には、着色剤が共有結合で結合された熱硬化性ポリウレタン分散物は開示されていない。
【0006】
最近開発されたインキ組成物は、それより以前から知られているインキ組成物より利点を有するとはいえ、それらはまだ十分に満足すべきものではない。特に、それらが、要求の高いハイテク用途、例えば、インキジェットアプリケーションや金型内装飾などに使用される場合にはそうである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、このようなハイテクアプリケーションで使用される時に特に有利で、また公知の水性インキ組成物より、特に、光沢、接着性、耐水性、耐溶媒性、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐しわ性及び耐ブロッキング性に関して、より良い性能を有する水性インキ組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
温度が最低フィルム形成温度(minimum film formation temperature,MFFT)より上であるならば、水中重合体分散物に由来する水性インキ組成物は容易に連続したフィルムを形成することが、当業者にはよく知られている。この現象は、フレクソグラフィーやヘリオグラフィーなどの従来技法によるインキ塗布中に多くのトラブルを発生させる重合体組成物の不可逆的乾燥に対応する。インキジェットインキの場合には一層悪く、乾燥に際してプリントヘッドノズルを塞ぎ、印刷プロセスを中断させる。
【0009】
生産性と信頼性に関するこれらの重大な問題を克服するには、インキは、インキが乾燥しないで、印刷プロセスを妨げないことを意味するレソリュビリティ(ressolubility)としばしば称される特定の挙動を示さなければならない。重合体の改善されたレソリュビリティは、低分子量を伴う十分に親水的な特性により得られる。その直接的な結果として、これらの重合体は当然に、印刷された場合に、より悪い水及び溶媒堅牢性を示す。重合体を架橋することが、インキの良好なレソリュビリティと堅牢性を同時に結びつけるのに良い方法であることが見出された。
【0010】
この目的は、請求項において定義されるような水性インキ組成物により解決される。
本発明の水性インキ組成物は、少なくとも1種の着色剤が共有結合で結合されているポリウレタン重合体を含む。このインキ組成物は架橋して、ポリウレタン重合体と着色剤が共有結合で結合された三次元網目構造を形成することができる。基材上にインキ組成物を塗布中又は好ましくは塗布後に、インキ組成物をエネルギーにより、好ましくは熱により処理して、架橋反応を開始させる。着色されたポリウレタン重合体の架橋性は1つ又はいくつかの付加的な官能基を共有結合を介して着色された重合体に含めることにより達成でき、これがポリウレタン重合体の架橋を可能とする。この場合、本明細書では、この反応機構を「自己架橋」という。架橋を達成するもう一つの手段は、ポリウレタン重合体の官能基と反応可能な少なくとも2つの官能基を有する外部硬化剤を添加することである。好ましい実施態様では、この架橋剤は、エネルギー、好ましくは熱を適用することによりポリウレタン重合体の架橋を行うことができる重合体である。
【0011】
本発明者らは、本明細書において開示されるようなインキ組成物が、塗布及び架橋後に、光堅牢性及び色発色性などの良好な光学的特性や水堅牢性、溶媒堅牢性、耐摩擦性及び耐引掻性などの優秀な物理的性質を有することを見出した。架橋により、原則として三次元の網目構造が生成する。従って、重合体マトリックスへの着色剤の共有結合が存在する。着色剤は化学結合の開裂なしにはマトリックスから脱離することはできない。架橋と硬化は、インキが基材に塗布されている間、又は後で起こることが好ましく、一般には、好ましくは熱的に開始できるプロセスである。
【0012】
本発明の水性インキ組成物は、水性媒体中、好ましくは水中のポリウレタン重合体分散物に基づくものである。好ましい実施態様では、ポリウレタン重合体は、
(i) イソシアネートと反応可能な少なくとも2個の反応性基を含む少なくとも一種の有機化合物、
(ii) 少なくとも一種のポリイソシアネート、
(iii) (i)又は(ii)と反応可能な少なくとも1個の反応性基を有する少なくとも一種の反応性着色剤、及び
(iv) (i)又は(ii)と反応可能で、かつ架橋反応に感受性のさらなる官能基を含む少なくとも一種の化合物、
の反応生成物であるポリウレタンプレポリマーから得られる。
このポリウレタンプレポリマーは、ポリイソシアネートが過剰に使われるため、一般に、末端にフリーのイソシアネート基を含んでおり、またポリウレタン重合体はこのポリウレタンプレポリマーから水や鎖延長剤などのキャッピング剤との反応により得られる。
別の実施態様では、ポリウレタン重合体は、上記のポリウレタンプレポリマーと(自己)架橋反応に感受性の付加的な官能基を含むキャッピング剤との反応から得られる。この場合には、化合物(iv)は省略できる。
【0013】
上記水中分散物は、好ましくはポリウレタン重合体以外の官能化オリゴマー又は重合体である外部架橋剤をも含むことが好ましい。またこの分散物は、ラジカル又はカチオン重合用開始剤も任意選択的に含むことができる。さらに、この技術分野で使われる非重合体添加剤を存在させても良く、そのような添加剤としては、例えば殺生物剤、酸化防止剤、UV安定化剤、濡れ向上剤、湿潤剤、泡制御剤、ワックス、増粘剤、レベリング剤、融合助剤、可塑剤、界面活性剤などがある。
【0014】
ポリウレタンプレポリマー(化合物ii)の調製のために本発明で使用されるポリイソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環ポリイソシアネート、又はそれらの組み合わせとすることができる。好適な脂肪族ジイソシアネートの例としては、1,4−ジイソシアナートブタン、1,6−ジイソシアナートヘキサン、1,6−ジイソシアナート−2,2,4−トリメチルヘキサン、及び1,12−ジイソシアナートドデカンの単独又は組み合わせが挙げられる。特に好適な脂環式ジイソシアナートには、1,3−及び1,4−ジイソシアナートシクロヘキサン、2,4−ジイソシアナート−1−メチル−シクロヘキサン、1,3−ジイソシアナート−2−メチルシクロヘキサン、1−イソシアナート−2−(イソシアナートメチル)−シクロペンタン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナートシクロヘキサン)、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス(4−イソシアナートシクロヘキサン)、5−イソシアナート−1−イソシアナートメチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,1’−メチレン−ビス(4−イソシアナート−3−メチルシクロヘキサン)、1−イソシアナート−4(又は3)−イソシアナートメチル−1−メチルシクロヘキサンの単独又は組み合わせが含まれる。特に好適な芳香族ジイソシアネートには、1,4−ジイソシアナートベンゼン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアナートベンゼン)、2,4−ジイソシアナート−1−メチルエチリデン)ビス(4−イソシアナートベンゼン)、1,3−及び1,4−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,5−ナフタレンジイソシアナートの単独又はそれらの組み合わせが含まれる。1,1’,1”−メチリジントリス[4−イソシアナートベンゼン]及びアニリン/ホルムアルデヒド縮合物のホスゲン化で得られるポリフェニルポリメチレンポリイソシアナートなどの3つ以上のイソシアネート基を含む芳香族ポリイソシアネート類もまた使用可能である。
有機ポリイソシアネートの総合計量は特に限定されないけれども、一般にポリウレタン重合体の10重量%から60重量%、好ましくは20重量%から50重量%、より好ましくは30重量%から40重量%までの範囲である。
好ましい実施態様では、前記ポリイソシアネートは脂環式ポリイソシアネートから選ばれ、特に好ましいのはメチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の使用である。
【0015】
イソシアネート(化合物i)と反応可能な少なくとも2つの反応性基を含む有機化合物は、好ましくは、ポリオールであるが、例えばアミンもまた使用可能である。好適な例は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリチオエーテルポリオール及びそれらの組み合わせである。好ましいのは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールである。イソシアネートとの反応を可能にする少なくとも2つの反応性基を含むこれらの有機化合物は、好ましくは、400から5,000の範囲にある数平均分子量を有する。
【0016】
ポリエステルポリオールは、特に好ましくかつ好適な、使用可能なポリエステルポリオールであり、ポリヒドリックアルコール(好ましくはジヒドリックアルコール(トリヒドリックアルコールを追加可能))と、ポリカルボン酸(好ましくはジカルボン酸又はそれらの対応するカルボン酸無水化合物)との、ヒドロキシル−末端反応生成物を含む。ラクトン類の開環重合により得られたポリエステルポリオールもまた使用可能である。
【0017】
これらのポリエステルポリオールの形成に使用可能なポリカルボン酸は、脂肪族、脂環式、芳香族及び/又は複素環式とすることができ、またそれらは置換(例えばハロゲン原子)されていても良く、飽和又は不飽和とすることができる。脂肪族ジカルボン酸の例としては、こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、及びドデカンジカルボン酸を挙げることができる。脂環式ジカルボン酸の例としては、ヘキサヒドロフタル酸を挙げることができる。芳香族ジカルボン酸の例には、イソフタル酸、テレフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸及び1,5−ナフタレンジカルボン酸が含まれる。使用可能な不飽和脂肪族ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸及びテトラヒドロフタル酸が挙げられる。トリ−及びテトラカルボン酸の例には、トリメリット酸、トリメシン酸及びピロメリット酸が含まれる。
【0018】
ポリエステルポリオールの調製に好ましく使用される多価アルコールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ヘンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジブチレングリコール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA又は水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付加物が含まれる。トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペンタエリトリトールなどのトリオール類又はテトラオール類もまた使用可能である。これらの多価アルコールは、一般に、ポリエステルポリオールを上述したポリカルボン酸との重縮合によって調製するために使用されるが、特定の実施態様では、それらは、ポリウレタンプレポリマー反応混合物にそのまま添加することもできる。好ましい実施態様では、ポリエステルポリオールはネオペンチルグリコールとアジピン酸との重縮合で調製される。ポリエステルポリオールは、長鎖不飽和脂肪酸などの空気硬化性成分も含むことができる。
【0019】
好適なポリエーテルポリオールには、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール、又はそれらのブロック共重合体が含まれる。
使用可能な好適なポリカーボネートポリオールには、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール又はテトラエチレングリコールなどのジオールとホスゲン、又はジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネート又はエチレン及び/又はプロピレンカーボネートなどの環状カーボネートとの反応生成物が含まれる。
【0020】
使用可能な好適なポリアセタールポリオールには、ジエチレングリコールなどのグリコール類をホルムアルデヒドと反応させて調製したものなどが含まれる。好適なポリアセタール類は、また、環状アセタール類を重合させることによっても調製できる。
イソシアネートと反応可能な少なくとも2つの反応性基を含むこれらの有機化合物の総合計量は、好ましくは、ポリウレタン重合体の30重量%から90重量%、さらに好ましくは、45重量%から65重量%の範囲である。
【0021】
イソシアネートと反応できる少なくとも1つの反応性基を含む、少なくとも一種の反応性着色剤(化合物iii)は、Milliken社製反応性着色剤、REACTINT−YELLOW X15、REACTINT BLUE X17AB、REACTINT ORANGE X96、REACTINT RED X64、REACTINT VIOLET X80LT及びREACTINT BLACK X41LVから選択されることが好ましい。好適な着色剤が、例えば、US−A 4,284,729、US−A 4,507,407、US−A 4,751,254、US−A 4,761,502、US−A 4,775,748、US−A 4,846,846、US−A 4,912,203、US−A 4,113,721及びUS−A 5,864,002に開示されている。好ましいのは、US−A 5,864,002において開示された着色剤である。これらの着色剤の定義と製造法に関する限り、上記文書が明示的に言及される。
【0022】
別の実施態様において、化合物(iii)は、それ自体がポリウレタン重合体の構成要素となり得る上記ポリエステル及びポリカーボネートのポリオール構成要素として使用可能である。
またさらに別の実施態様では、イソシアネートと反応できる少なくとも2つの反応性基を含む少なくとも一種の有機化合物(化合物i)は、イソシアネートと反応できる少なくとも1つの求核性官能基を有する少なくとも一種の反応性着色剤(化合物iii)と同じものとすることができるが、もちろん、付加的な化合物(i)もまた使用可能である。
着色剤は、全ポリウレタン重合体基準で、好ましくは重量比1〜40重量%、より好ましくは、重量比5〜20重量%で使用される。
【0023】
(i)又は(ii)と反応可能で、かつ付加的な官能基を含む化合物(化合物iv)は、好ましくは、懸垂型官能基を有するアルコール又はポリオールである。そのようなアルコール又はポリオールは、イオン性又は非イオン性特性の水可溶性側鎖を含むのが典型的である。好ましくは、該ポリオールは、アニオン性塩基や、その後そのようなアニオン塩性基に変換可能な、カルボン酸やスルホン酸基などの類似前駆体を有する。該ポリオールはまた、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、カーボネート、シラノール、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシ−メチル−アミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどの、架橋反応感受性の他の官能基を含むことも可能である。
【0024】
(i)又は(ii)と反応可能で、かつアニオン塩官能基(又は、その後そのようなアニオン塩官能基に変換できる酸性基)を含む化合物は、好ましくは、ポリウレタンプレポリマーを水に自己分散可能にするのに必要な分散性アニオン性基例えばスルホン酸塩又はカルボン酸塩基を含む化合物である。本発明によれば、これらの化合物は、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマー調製用反応基質として好ましく使われる。
【0025】
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーに組み入れられたカルボン酸塩官能基は、一般に、一般式(HO)xR(COOH)y(式中のRは1から12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖炭化水素残基を表し、xとyは独立に1から3までの整数である)で表されるヒドロキシカルボン酸から誘導される。これらのヒドロキシカルボン酸の例には、クエン酸及び酒石酸が含まれる。最も好ましいヒドロキシカルボン酸は、上記一般式においてx=2とy=1であるα,α−ジメチロールアルカン酸であり、たとえば、2,2−ジメチロールプロパン酸などである。ポリウレタン重合体の懸垂型アニオン塩官能基含量は、広範囲に変更可能であるが、ポリウレタンに必要とされる水−分散性と架橋性(もし、必要な架橋性を与える他の架橋可能基がポリウレタン重合体に組み入れられていないならば)を与えるのに十分な量でなければならない。ポリウレタン重合体中のこれらアニオン塩官能基含有化合物の総合計量は、典型的にはポリウレタン重合体の1〜25重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲である。
【0026】
スルホン酸塩官能基は、スルホン化ジカルボン酸と一種以上の上記多価アルコールとの反応、又はスルホン化ジオールと一種以上の上記多価カルボン酸との反応で得られるスルホン化ポリエステルを使って、このプレポリマー中に導入できる。スルホン化ジカルボン酸の好適な例には、5−(ソジオスルホ)−イソフタル酸及びスルホイソフタル酸が含まれる。スルホン化ジオールの好適な例には、ソジオスルホヒドロキノンと2−(ソジオスルホ)−1,4−ブタンジオールが含まれる。
【0027】
ポリウレタン重合体は、一般に、イソシアネートと反応可能な少なくとも2つ以上の反応性基を含む有機化合物(一般にはポリオール)とポリイソシアネートとを反応させることにより、まずポリウレタンプレポリマーを調製することにより製造される。この反応は、ポリイソシアネート過剰条件下で実施されるので、プレポリマーはフリーのイソシアネート末端基を含み、これは、その後、延長又は末端停止される。ポリウレタン重合体は、フリーのイソシアネート基を含むポリウレタンプレポリマーから、そのポリイソシアネートプレポリマーとキャップ剤(キャップ剤は、末端イソシアネート基を不活性化するために使用されるよく知られた薬剤である)とを反応させることにより調製される。キャップ剤は、例えば、水又は通常の鎖延長剤とすることができる。一般には、本発明の水性インキ組成物で使用される着色ポリウレタン重合体はしかるべく製造される。
【0028】
鎖延長剤は、ポリウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基と反応する活性水素原子を有していなければならない。鎖延長剤は、好適には、80個まで、好ましくは12個までの炭素原子を有する、水溶性脂肪族、脂環式、芳香族又は複素環式第一又は第二ポリアミンである。
ポリウレタンプレポリマーの鎖延長がポリアミンを用いてなされる場合、ポリアミンの総合計量は、ポリウレタンプレポリマー中に存在するイソシアネート基の量に従い、残留フリーイソシアネート基を含まない、十分に反応したポリウレタン重合体(ポリウレタン尿素)が得られるように計算すべきである。この場合に使用されるポリアミンは、2から4個、好ましくは2から3個の平均官能基数を有することができる。
好ましい実施態様では、鎖延長剤は、脂肪族ジアミンから選択され、好ましくは1,5−ジアミノ−2−メチル−ペンタンである。
【0029】
ポリウレタン重合体の非直線性の程度は、鎖延長に使用されるポリアミンの官能基によりコントロールされる。所望の官能基は、ポリアミンを異なるアミン官能基と混合することにより達成できる。例えば、ジアミンとトリアミンの当モル混合物を使って、2.5の官能基が達成できる。
本発明で有用なこのような鎖延長剤の例には、ヒドラジン、エチレンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N,N,N−トリス(2−アミノエチル)アミン、N−(2−ピペラジノエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、N,N,N’−トリス(2−アミノエチル)エチレンジアミン、N−[N−(2−アミノエチル)−2−アミノエチル]−N’−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)−N’−(2−ピペラジノエチル)エチレンジアミン、N,N−ビス(2−アミノエチル)−N−(2−ピペラジノエチル)アミン、N,N−ビス(2−ピペラジノエチル)アミン、グアニジン、メラミン、N−(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、3,3’−ジアミノベンジジン2,4,6−トリアミノピリミジン、ジプロピレントリアミン、テトラプロピレンペンタミン、トリプロピレンテトラミン、N,N−ビス(6−アミノヘキシル)アミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、2,4−ビス(4’−アミノベンジル)アニリン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、イソホロンジアミン(又は、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン)、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン(又は、ビス(アミノシクロヘキサン−4−イル)−メタン)、及びビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン(又は、ビス(アミノ−2−メチルシクロヘキサン−4−イル)メタン)、アルファ、オメガ−ポリプロピレングリコール−ジアミン−スルホプロピル化ナトリウム塩類、ポリエチレンアミン類、ポリオキシエチレンアミン類及び/又はポリオキシプロピレンアミン類(たとえば、TEXACO社製Jeffamine類)が含まれる。
【0030】
ポリアミンの総合計量は、ポリウレタンプレポリマーに存在するイソシアネート基の量に従って計算すべきである。鎖延長中における、鎖延長剤中活性水素に対するプレポリマー中イソシアネート基の比率は、当量基準で約1.0:0.7〜約1.0:1.1、好ましくは、約1.0:0.9〜約1.0:1.02範囲にある。
鎖延長反応は、一般に、5〜90℃、好ましくは10〜50℃、及び最も好ましくは10〜20℃の温度で実施される。
【0031】
本発明の他の実施態様では、鎖キャップ剤は、基材へ水性インキ組成物を塗布中又は塗布後に、ポリウレタン重合体の架橋を行う反応性基を含む。この場合には、イソシアネート基と反応可能であり、かつ、架橋反応に感受性の付加的な官能基も含む少なくとも一種の化合物(化合物iv)は含まずに、わずか3成分だけでプレポリマーを調製することが可能であるが、もちろん、プレポリマーを調製するためにそのような化合物をさらに使用することも可能である。
【0032】
本発明のより一層好ましい実施態様において、もし架橋反応に感受性の官能基がスルホネート基であるならば、そのスルホネート基は、例えば2,4−ジアミノ−5−メチルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩又はスルホプロピル化アルファ、オメガ−ポリプロピレングリコール−ジアミンのナトリウム塩のようなスルホン化ジアミンを鎖延長剤として用いて、鎖延長反応によりポリウレタン重合体に組み入れることができる。
ポリウレタンプレポリマー中に存在するどのような酸官能基も、このプレポリマーの水性分散物を調製前又は調製と同時に、これらの基を中和することによりアニオン塩官能基に変換することができる。このポリウレタンプレポリマーの分散法は、当業者にはよく知られており、通常は、高剪断速度型ミキシングヘッドを用いた急速混合が必要である。好ましくは、激しい撹拌下にポリウレタンプレポリマーを水に添加するか、或いは、水をプレポリマー中に撹拌混合する。好ましい方法は、例えば、US−A 5,541,251に開示されており、詳細はそれに述べられている。
【0033】
末端イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを水中に分散する際又は前に、前述した酸性基をアニオン性塩基に変換するのに適した中和剤又は四級化剤は、揮発性の有機塩基及び/又は不揮発性塩基とすることができる。揮発性有機塩基は周囲条件下でのフィルム形成の際に少なくとも約90%が揮発するものであり、それに対して不揮発塩基は周囲条件下でのフィルム形成の際に少なくとも約95%が揮発しないものである。
好適な揮発性有機塩基化合物は、好ましくはアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−メチルピロリジン及びN−メチルピペリジンからなる群から選ぶことができる。トリアルキルアミン類が好ましい。
好適な不揮発性塩基には、一価金属(好ましくは、リチウム、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属)を含むものが含まれる。これらの不揮発性塩基は無機又は有機塩の形で使用可能であるが、好ましくは、水素化物、水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩などの、アニオンが分散物中にとどまらない塩である。
トリエチルアミンが最も好ましい中和剤である。
また、これら中和剤の総合計量は、中和される酸基の総合計量に従って計算されなければならない。揮発性有機塩基化合物が使用される場合、すべての酸基の中和を確かなものにするためには、中和剤を5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%過剰に添加することが推奨される。
【0034】
所望により、本発明の組成物は、望ましい性質を賦与するか又は改善するため、又は望ましくない性質を抑制するために、最終組成物に追加できる他の補助物質(添加剤)を含むことができる。これら添加剤には、公知の充填剤、殺生物剤(例えばActicide AS)、抗酸化剤(例えば、Irganox 245)、可塑剤(例えば、ジオクチルフタレート)、顔料、シリカゾル(例えば、Acemat TS100)及び公知のレベリング剤(例えば、BYK306)、濡れ向上剤(例えば、BYK 346)、湿潤剤(例えば、エチレングリコール、2−ピロリジノン又は2−メチル−2,4−ペンタンジオール)、泡制御剤(例えば、Dehydran 1293)、増粘剤(例えば、Tilose MH6000)、融合助剤(例えば、Texanol)、熱安定化剤、紫外線安定化剤(例えば、Tinuvin 328 or 622)及びトランソーバーなどが含まれる。この組成物は、また、他の重合体分散物(例えば、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート及び他の単独重合体や共重合体の分散物)とブレンドすることができる。
【0035】
末端イソシアネート残基を有するポリウレタンプレポリマーの調製は、従来の方法、すなわち、化学量論的過剰量の有機ポリイソシアネート(類)と、イソシアネートと反応し得る少なくとも2個の反応性基を含む有機化合物(類)及びイソシアネート基と反応可能な他の反応性化合物(類)を、実質上無水条件下、好ましくは50℃〜120℃の温度、さらに好ましくは60℃〜95℃で、イソシアネート基と反応性基との反応が実質上完結するまで反応させることにより実施できる。この反応は、もし必要と思われるならば、プレポリマーの粘度を減少させるために5重量%〜40重量%、好ましくは、10重量%〜20重量%の溶媒を添加することにより促進することができる。好適な溶媒は、単独であれ組み合わせであれ、ケトン類、エステル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、N−シクロヘキシルピロリジン、N−メチルピロリドンのように、イソシアネート基との反応性を持たないものである。好ましい溶媒は、鎖延長前、中、又は後で減圧蒸留により容易に除去できるような、相対的に低い沸点を有するケトン類とエステル類である。そのような溶媒の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、及び酢酸エチルが含まれる。
好ましい実施態様では、アセトンが溶媒として使われ、水分散段階後に、真空下で系外に取り除かれる。
【0036】
所望により、イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーの調製は、アミンや有機金属化合物などのポリウレタン調製に適当な公知触媒のいずれかの存在下でも実施できる。これらの触媒の例には、トリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジブチル錫ジラウレート、オクタン酸錫、ジオクチル錫ジアセテート、オクタン酸鉛、オレイン酸錫、ジブチル錫オキシドなどが含まれる。
イソシアネート末端ポリウレタンプレポリマーの調製中、反応基質類は、一般に、イソシアネート基対イソシアネート官能基と反応可能な基の比率が、約1.1:1から約4:1、好ましくは約1.3:1から2:1に相当する割合で使用される。
【0037】
ポリウレタン重合体を含む水性インキ組成物は、好ましくは、水などの水性媒体中にポリウレタン重合体を分散することにより調製される。或いはまた、フリーのイソシアネート基を含むプレポリマーを有機溶媒中で調製し、次いで、水をプレポリマー溶液へ、水が連続相になるまで添加して調製することもできる。このポリウレタンプレポリマーの水性分散物に、鎖延長剤を添加して、ポリウレタン重合体を形成する。予めポリアミン水溶液を形成し、その溶液をポリウレタンプレポリマー分散物にゆっくり添加することにより、局在するアミン濃度勾配を避けることが好ましい。次いで、溶媒は蒸留により結果的に除去され、ポリウレタン重合体の純然たる水分散物が形成される。
【0038】
もし架橋反応に感受性で、かつポリウレタン重合体又はプレポリマー中に存在する官能基がアニオン性基に変換されるべき酸性基であるならば、その酸性基の中和反応が、ポリウレタン重合体又はプレポリマーが水性媒体に分散される前に実施されることが好ましいことがある。しかしながら、ポリウレタン重合体が分散される水性媒体に中和剤を含まることも、また可能である。
【0039】
本発明の水性インキ組成物はまた、特に重合体上に存在する官能基が自己架橋を提供するのに十分でない場合、少なくとも一種の外部架橋剤を含むことができる。本明細書において使用される用語「架橋剤」は制限的ではなく、ポリウレタン重合体、好ましくはポリウレタン重合体の官能基と反応して三次元網目構造を形成することのできるあらゆる種類の化合物を包含する。好適な架橋剤は先行技術において公知である。例えば、ポリウレタンが架橋反応感受性官能基としてカルボキシル基を含む場合、架橋剤は、US−A 4,301,053及びUS−A 5,137,967(詳細についてはこれらを参照のこと)に記載されているように三官能性アジリジン化合物又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂とすることができる。架橋反応感受性の付加的な官能基が、ヒドラジド基をポリウレタン鎖に組み込むことにより得られる場合、架橋剤はUS−A 4,598,121(詳細についてはこれを参照のこと)に記載されているようにホルムアルデヒドとすることができる。
【0040】
アジリジン化合物やホルムアルデヒドなどの架橋剤は比較的有毒であり、組成物のポットライフに対してネガティブな効果を有するので、架橋剤としてビニル型重合体を使うことが好ましい。本明細書で使用される用語「ビニル型」重合体は特に限定されるものではなく、ビニル型単量体の重合、好ましくは遊離ラジカル付加重合により入手可能な重合体のすべてのタイプを包含すべきである。
ビニル型重合体は、任意の適当な遊離ラジカル開始重合法、好ましくは乳化重合により調製することができる。
本発明で使用されるビニル型重合体は、好ましくは、10,000から500,000の範囲にある重量平均分子量を有することができる。
【0041】
単量体類の乳化重合は、例えば、遊離ラジカル開始剤の水溶液を含む反応器に上記単量体のプレ−エマルションを導入し、1〜4時間、好ましくは2時間〜3時間、60℃〜95℃、好ましくは75℃〜85℃の一定温度に加熱し、反応を完結する、セミバッチ法を使用することにより公知方法に従って実施できる。単量体のプレ−エマルションは、それぞれの単量体を、乳化剤、好ましくは、例えば、ラウリル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルジフェニルオキシドジスルホネート、アルキル残基が8〜12個の炭素原子を有することのできるアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)硫酸塩又はジアルキルスルホスクシネートなどのアニオン型乳化剤の水溶液に、攪拌しながら添加することにより調製することができる。最も好ましくは、ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)硫酸塩が使用される。ここでは、非イオン性乳化剤もまた使用可能であると理解すべきである。
【0042】
慣用の遊離ラジカル開始剤が単量体の重合に使われる。例えば、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アルカリ金属過硫酸塩又はアンモニウム過硫酸塩などである。
【0043】
ビニル型単量体は、一般に、エチレン性不飽和、好ましくはモノエチレン性不飽和単量体である。ビニルタイプ重合体を形成するために使用できる好ましいエチレン性不飽和単量体は、
a) α、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸、及びアルキルアクリレート及びアルキルメタクリレート、例えばメチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ノニルアクリレート及びドデシルアクリレートなどの炭素原子1〜12個のアルキル残基を有するエステル、
b) α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸及びそれらの官能化エステル、すなわち、1〜12炭素原子のアルキル残基を有するヒドロキシアルキルアクリレートやヒドロキシアルキルメタクリレート、例えば、ヒドロキシエチルアクリレートやヒドロキシエチルメタクリレートなど、
c) スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル置換芳香族炭化水素、
d) α,β−エチレン性不飽和カルボアミド類、すなわち、アクリルアミド、メタクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなど、
e) 脂肪族酸のビニルエステル、すなわち、酢酸ビニル、ビニルベルサテート(ベルサテート類は、C9、C10及びC11の鎖長を有する第三モノカルボン酸のエステルである)など、
f) 塩化ビニル及び塩化ビニリデン、
g) モノエチレン性不飽和化スルホン酸塩、すなわち、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、3−スルホプロピルメタクリレートなど(内部界面活性剤)のアルカリ金属塩など、
からなる群から選択される。
【0044】
前記単量体のうちの少なくとも1つは、必ず、カルボン酸とスルホン酸、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、炭酸エステル、シラノール、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシメチル−アミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどから選択される官能基を含んでいなければならない。それゆえ、このビニル型重合体は、ポリウレタン重合体の架橋可能反応性基に結合できる官能基を含むので、インキ組成物を基質に塗布中に又は塗布後に架橋を達成することができる。特に、前記単量体のうちの1つは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などのα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とすることができ、ビニル型重合体の0〜30重量%量で存在させることができる。
【0045】
本発明の好ましい一実施態様では、上述した単量体はアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含む。また、好ましい実施態様では、そのビニル型単量体は一般式R−O−CO−CH2−CO−CH3(式中、RはCH2=CR’−COO−R”−基又はCH2=CR’R”−基を表し、ここでR’は−H又は−CH3であり、R”は炭素原子1〜12個を有するアルキレン残基である)を有している。このタイプの最も好ましい単量体は、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレートである。
アセトアセトキシアルキルエステル基を含むモノエチレン性不飽和単量体の量は、一般に、ビニル重合体の約1から約80重量%、好ましくは約5重量%から50重量%まで変えることができる。
【0046】
すなわち、好ましい架橋剤は主鎖にぶら下がったアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含むビニル型重合体であり、好ましくはアセトアセトキシアルキルエステル基を含んだ少なくとも一種のモノエチレン性不飽和単量体と、上に定義したような少なくとも一種の他のエチレン性不飽和単量体との遊離ラジカル付加重合で形成されたものである。
主鎖にぶら下がった官能性アセトアセトキシアルキルエステル基を含んだビニル型重合体及びそのような重合体の製造方法は、例えば、US−A 5,541,251(重合体と製造プロセスの詳細については特にこれを参照のこと)に開示されている。
前記ビニル型重合体は、水性組成物中のポリウレタン重合体と、両方の化合物を水性媒体中、好ましくは水中で分散させることにより組み合わすことができる。この方法もまた、US−A 5,541.251(詳細についてはこれを参照のこと)に記載されている。
【0047】
1つの好ましい実施態様では、ビニル型重合体は、水性ポリウレタン分散物の存在下、一種以上のビニル型単量体を重合させることにより、その場で生成できる。その詳細についてもやはり、US−A 5,541,251が参照できる。或いはまた、ビニル型重合体の存在下、ポリウレタン重合体を調製することも可能である。
すなわち、本発明の最も好ましい実施態様においては、ポリウレタン重合体が、アニオン性塩基であり、架橋反応感受性である付加的な官能基、好ましくは、US−A 5,541,251において定義された基COOM又はSO3M(式中、Mは、アルカリ金属又はテトラアルキルアンモニウム又はテトラアルキルホスホニウム基を表す)を含み、また架橋剤が主鎖にぶら下がったアセトアセトキシアルキルエステル官能基を有するビニル型重合体であり、それにより、US−A 5,541,251(詳細についてはこれを参照のこと)において開示されているように、フィルム形成時及び/又は形成後に、穏やかな温度で架橋が行われる。これらの組成物は顕著に長いポットライフを持ち、付加的な、そして潜在的に有毒な架橋剤を必要としない。
【0048】
上述したような本発明の好ましい実施態様では、水性インキ組成物は、ポリウレタン重合体とビニル型重合体を好ましくは1:10〜10:1の重量比で、さらに好ましくは1:4〜4:1の重量比で、最も好ましくは1:2〜2:1の重量比で含む。
本発明の水性インキ組成物は、他の外部架橋剤、例えば、カルボン酸及びスルホン酸、イソシアネート、ヒドロキシ、アミン、アクリル、アリル、ビニル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、エポキシ、アジリジン、アルデヒド、ケトン、酸無水物、炭酸エステル、シラン、アセトアセトキシ、カルボジイミド、ウレイドアルキル、N−メチロールアミン、N−メチロールアミド、N−アルコキシ−メチルアミン、N−アルコキシ−メチル−アミドなどを含む反応性官能基を有する多官能性分子を含むことができる。これらの他の架橋剤は単独でこの水性インキ組成物中に存在しても良く、互いに組み合わせて存在しても良く、また上述したビニル型重合体と組み合わせて存在しても良い。どちらの架橋剤を使用すべきかは、ポリウレタン重合体中の架橋可能官能基のタイプに依存し、当業者は架橋剤を適宜選択することができる。
【0049】
架橋剤及び任意選択的な補助物質又は添加剤は、公知の方法で水性分散物中に含ませることができる。
水性インキ組成物の全固形物含量は、好適には約5〜65重量%、好ましくは約3〜50重量%、さらに好ましくは30〜35重量%であり;25℃で測定した粘度は50〜5000mPa、好ましくは100〜500mPaであり、pH値は7〜11、好ましくは7〜9であり、平均粒径は約10〜1000nm、好ましくは30〜300nm、さらに好ましくは50〜100nmである。フィルム形成温度は、好ましくは0〜70℃、さらに好ましくは0〜20℃の範囲とすることができる。
【0050】
この水性インキ組成物は、工業用又は家庭用の、紙、段ボール、プラスチック、繊維製品、ガラス、ガラス繊維、セラミックス、コンクリート、皮革、木材、金属などの任意の基材に対し、フレクソグラフィー又はヘリオグラフィー、更にはブラシがけ、噴霧及び浸漬を含む任意の慣用の方法により容易に塗布できる。
本発明による水性インキ組成物は好ましくはインキジェットプリンタにおいて使われる。金型間装飾などの他の公知の塗布テクニックもまた使用可能である。
基材に塗布された後、沈着被覆物は周囲温度で一定時間(例えば、3日)、又はもっと高温でもっと短い時間、硬化される。好ましくは、架橋は熱エネルギーを使って開始される。その結果、得られる硬化被覆物は、優秀な接着性、際だった耐水性及び耐溶媒性、機械的強度、耐久性、柔軟性、及び深色性を示す。
【0051】
色あわせは、着色インキ組成物を適切な方法で混合することにより容易に達成でき;着色された反応性原料を混合して、それらを所望の着色された重合体を製造するための構築ブロックとして使うことによってもまた色あわせが達成できることは言及するに値する。
本発明の水性インキは良好な色強度を示すが、それらを顔料分散物と混合して、色鮮明度、色深さ又は耐久性を修正又は改良することも可能である。
本発明によれば、出発材料のうまい組み合わせにより、様々な水性樹脂組成物を調製することが可能であり、それにより、該組成物の化学的、物理的及び工学的特性を要求どおりに修正し、組成物をそれらの将来の用途に適合させることができる。それを例において詳細に示す。
【実施例】
【0052】
プレポリマー反応混合物中のイソシアネート含有量は、ジブチルアミンによる逆滴定法を使って測定した。
水性重合体分散物の粘度ηは、Brookfield RVT粘度計を用い、粘度が200mPa以下の場合にはNo.1スピンドルを使って50rpmで、粘度が200mPaより高い場合には、No.2スピンドルを使って50rpmで、25℃で測定した。
水性重合体分散物の平均粒度は、Malvern粒子分析器プロセッサ7027&4600SM型を用いてレーザー光散乱により測定した。
最終被覆物の測定はすべて、製図ペンで調製した被覆物の線上で、又はMayerバーを用いて適切な厚さを得て実施した。
水堅牢性は、OPP(又は、Xerox透明片)上に4μ被覆後、80℃で5分乾燥し、次いで20℃の水道水に18時間浸漬して評価した。そのランキングはテープ粘着試験とスクラッチ抵抗試験の結果であり、1〜5スケールが使われ、5=最良である。
【0053】
被覆物の耐溶剤性は、Xerox透明片上に製図ペンで複数の線を印刷し、乾燥を80℃で1分、続いて室温で24時間行った後、評価した。ランキングは、塗膜が落ちるまでイソプロパノールで飽和した綿の一片による摩擦2回の結果である。1回の摩擦は、前方及び後方へのストロークからなる。ここで報告された数は、被覆物を突破するのに要した摩擦回数である。
【0054】
被覆物のスクラッチ抵抗は、Xerox透明片上に製図ペンで複数の線を印刷し、乾燥を80℃で1分、続いて室温で24時間行った後、評価した。ランキングは、釘の前後動作で印刷物をひっかいた後に見出される損傷結果である。1〜5スケールが使われ、5=最良である。
【0055】
架橋が起こったかどうかを決定するため、試験組成物に10秒間浸し、110℃で5分間乾燥後、重量測定し、次いでN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に周囲温度で24時間浸漬した篭を使って、水性樹脂組成物のゲル含有率を評価した。篭を溶媒から取りだし、周囲温度で12時間、次いで110℃で5分間乾燥した後、再び重量測定を行った。ここで報告されたゲル含有率は、溶媒浸漬前に測定した被覆物重量に対する溶媒に24時間浸漬後に測定した被覆物重量の、%で表現した重量比率、すなわち溶媒浸漬後に篭に保持されていた%被覆物重量である。
【0056】
例1 赤色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器に、262.0gのN−メチルピロリドン、158.2gの平均分子量が約670 Daltonsを有し、アジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合により得られたポリエステル、30.6gのシクロヘキサンジメタノール、45.9gのジメチロールプロピオン酸、73.8gのREACTlNT RED X64(Milliken)、429.5gのメチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)及び反応触媒として1.0gのジブチル錫ラウレートを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.46meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温し、次いで、34.6gのトリエチルアミンを中和剤として、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、1624.0gの室温の水が入っており、かつ激しい混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン85.2gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、30.4%の乾燥物含量、80mPaの粘度、8.4のpH、36nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0057】
例2 黄色に着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器に、N−メチルピロリドン262.0g、平均分子量約670 Daltonsを有し、アジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合によって得られたポリエステル156.1g、シクロヘキサンジメタノール39.2g、ジメチロールプロピオン酸45.3g、REACTINT YELLOW X15(Milliken)73.8g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)423.6g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.44meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン34.6gを、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、1536.3gの室温の水が入っており、強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン82.9gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、30.7%の乾燥物含量、74mPaの粘度、8.5のpH、35nmの粒度、及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0058】
例3 青色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器へ、N−メチルピロリドン262.0g、平均分子量約670 Daltonsを有し、かつアジピン酸とネオペンチルグリコールの重縮合で得られたポリエステル158.9g、シクロヘキサンジメタノール28.1g、ジメチロールプロピオン酸46.1g、REACTINT BLUE X17AB(Milliken)73.8g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)431.2g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.46meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン34.7gを均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、室温の水1515.0gが入っており、かつ強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、2−メチルペンタンジアミン67.3gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、31.3%の乾燥物含量、84mPaの粘度、7.7のpH、36nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0059】
例4 赤色着色されたポリウレタン分散物
メカニカル攪拌機、熱電対、蒸気凝縮器及び滴下ロートを備えた二重壁ガラス反応器へ、ポリエステル(平均分子量約670 Daltons;アジピン酸とネオペンチルグリコール及び1,4−ブタンジオール1:1(モル比)の重縮合で得られる)290.0g、他のポリエステル(平均分子量約700Daltons;アジピン酸と1,4−ブタンジオールの重縮合で得られる)182g、ジメチロールプロピオン酸50.3g、REACTINT RED X64(Milliken)100.0g、トリメチロールプロパン5.1g、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)372.1g及び反応触媒としてジブチル錫ラウレート1.0gを仕込んだ。攪拌しながら反応混合物を90℃まで加熱し、縮合過程を、イソシアネート含有量が1.03meq/gに達するまで維持した。このポリウレタンプレポリマーを50℃まで降温して、次いで、中和剤としてトリエチルアミン32.2gと2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール11.0gを80%水溶液として、均一溶液が生成するまで添加した。この重合体溶液を、室温の水1922.1gが入っており、かつ強力な混合を保証するCowless−型混合ユニットを備えた分散容器に移した。約5分攪拌した後、重合体の分散は完了し、次いで、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン46.0gとプロピレンジアミン12.2gを鎖延長剤として滴下添加した。約1時間後に、十分に反応したポリウレタン−尿素の水性分散物を100μふるいでろ過し、濃く着色した安定な生成物を得た。それは、35.1%の乾燥物含量、130mPaの粘度、9.3のpH、27nmの粒度及び<100mg/lのグリット含量を有していた。
【0060】
例5 反応性アクリル性分散物
n=10のノニルフェニルポリ(オキシエチレン)硫酸ナトリウムの水溶液(34重量%固形分含量)28.6gとn=30のノニルフェノキシポリ(オキシエチレン)の水溶液(70重量%の固形分含量)28.6g及び3−スルホプロピルメタクリレートのカリウム塩5.0gを、撹拌しながら、290.0gの脱ミネラル水を含んだタンクに導入した。次いで、それへ、激しく攪拌しながら、メチルメタクリレート550.0g、2−エチルヘキシルアクリレート385.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート50.0g及びアクリル酸15.0gを添加し、プレエマルションを生成した。720.0gの脱ミネラル水中上記ノニルフェニルポリ(オキシエチレン)硫酸塩4.3g水溶液の入った反応器に、撹拌しながら、2.4gの過硫酸アンモニウムを添加し、80℃まで加熱した。次いで、得られたこの混合液に、上述のようにして調製したプレエマルションを2.5時間かけて添加した。反応器を80℃で2時間維持して、反応を完結させ、次いで、室温に冷却した。そこに、25%(w/w)アンモニア水溶液10.0gをゆっくり添加した。得られたラテックスは、48.6%の乾燥物含量、232mPaの粘度、6.0のpH、133nmの平均粒子径、0.01重量%未満(ガスクロマトグラフィー測定)の遊離単量体含量、50mg/l未満のグリット含量及び約20℃の最低フィルム形成温度を有していた。
【0061】
例6 非反応性アクリル分散物
反応処理操作は、例5で説明されたそれと同一であったが、プレエマルション用出発材料は、575.0gのメチルメタクリレート、410.0gの2−エチルヘキシルアクリレート及び15.0gのアクリル酸に置換した。得られたラテックスは、乾燥物含量が48.0重量%、粘度が315mPa、pHが8.5、平均粒子径が134nm、遊離単量体含量が0.01重量%未満、グリット含量が50mg/l未満及び最低フィルム形成温度が約17℃であった。このビニル重合体はアセトアセトキシアルキルエステル官能基を含んでいなかった。
【0062】
例1〜4で調製された着色ポリウレタン分散物を、熱的架橋ありと熱的架橋なしで、性能を試験した。架橋は、ポリアジリジン架橋剤(表1では“M2”として示されるUCECOAT M2)又は例5のアクリル分散物のいずれかを用いて得られた。分散物は、“製図ペン”又はMayerバーを用いて、ポリエステル及びポリプロピレン上(80℃で1分)又は段ボール上(室温)に、種々の厚さで施した。その印刷物は室温で24時間放置した。上述の重合体から調製したインキは、濃くかつ光沢のある色を示し、架橋前のタックフリー性と良好な水堅牢性のみならずスクラッチ耐性をも有していた。架橋が起きたとき、いずれの場合もその性能は著しく改善された。試験結果の概要を、以下の表に示した。
Claims (15)
- 着色剤を伴うポリウレタン重合体を含有する水性インキ組成物であって、前記着色剤が共有結合によりポリウレタン重合体に結合されており、かつ前記組成物が前記ポリウレタン重合体を含む網目構造を生成するように架橋可能である、上記水性インキ組成物。
- ポリウレタン重合体がポリウレタンプレポリマーから調製され、そのポリウレタンプレポリマーが、
(i) イソシアネートと反応可能な少なくとも2個の反応性基を含む少なくとも一種の有機化合物、
(ii) 少なくとも一種のポリイソシアネート、
(iii) (i)又は(ii)と反応可能な少なくとも1個の反応性基を有する少なくとも一種の反応性着色剤、及び
(iv) (i)又は(ii)と反応可能で、かつ架橋反応に感受性のさらなる官能基を含む少なくとも一種の化合物、
の反応生成物である、請求項1に記載の水性インキ組成物。 - 前記架橋反応に感受性の基が、アニオン性塩の基又はアニオン性塩の基に変換可能な酸の基である、請求項2に記載の水性インキ組成物。
- 外部架橋剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の水性インキ組成物。
- 架橋剤が、反応性官能基を有する少なくとも一種のビニル型重合体である、請求項4に記載の水性インキ組成物。
- 反応性官能基がアセトアセトキシアルキルエステル基である、請求項4又は5に記載の水性インキ組成物。
- アセトアセトキシアルキルエステル官能基を有するビニル型重合体がポリウレタン重合体又はプレポリマーの存在下におけるラジカル乳化重合により調製されるか、又は、ポリウレタン重合体又はプレポリマーがアセトアセトキシアルキルエステル官能基を有するビニル型重合体の存在下で調製される、請求項4から6に記載の水性インキ組成物。
- 着色剤が、REACTINT YELLOW X15、REACTINT BLUE X17AB、REACTINT ORANGE X96、REACTINT RED X64、REACTINT VIOLET X80LT及びREACTINT BLACK X41IVから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の水性インキ組成物。
- 組成物が5から50%の重合体乾燥含有量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の水性インキ組成物。
- ポリウレタン重合体が、ポリウレタンプレポリマーを、少なくとも1種のキャッピング剤又は任意選択的に架橋反応可能な官能基を有する鎖延長剤と反応させることにより調製される、請求項2から9のいずれか一項に記載の水性インキ組成物。
- フレクソグラフィー、ヘリオグラフィー、刷毛塗装、スプレー塗装又は浸漬塗装により基材を塗装するための、請求項1から10のいずれか一項に記載の水性インキ組成物の使用。
- 水性インキ組成物がインキジェット塗布用である、請求項11に記載の使用。
- 請求項1から10のいずれか一項に記載の水性インキ組成物を基材に塗布し、基材上への塗布中又は塗布後に硬化させる、基材に塗装する方法。
- 水性インキ組成物がインキジェットプリンターにより基材に塗布される、請求項13に記載の方法。
- 硬化された、請求項1から10のいずれか一項に記載の水性インキ組成物により少なくとも部分的に塗装された基材。
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